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「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。
Google+での投稿が検索結果に影響するかどうかを、エリック・エンゲ氏が検証した。次のように結果をまとめている。
- Google+の投稿は、パーソナライズ検索には大きく影響を与える。
- Google+の投稿は、通常の検索結果には影響していないと思われる。
- Google+で共有したリンクは、PageRankを渡す。
グーグルのマット・カッツ氏も、「Google+はパーソナライズ検索には影響するが、通常の検索には今はまだ影響していない」と何度か発言している。そのとおりの結果だ。
とはいえエンゲ氏は、「ハミングバードは、大規模な検索プラットフォームのアップデートにとどまらず、ソーシャルメディアからの要因を検索に取り込むためのシステム整備でもあるのではないか」という点も指摘している。
エンゲ氏は以前から継続してGoogle+と検索結果の関係の調査をしている。今後も続けるだろうから、もし変化が見られれば、すぐに情報を提供してくれるに違いない。
日本語で読めるSEO/SEM情報
不自然なリンクに対する警告をグーグルから受けた際に、問題となるリンクを精査し、対処した結果をグーグルに報告するためのスプレッドシートを、こちらの記事では公開している。
記事冒頭のリンクをクリックするとGoogleスプレッドシートが開くので、[ファイル]メニューから[コピーを作成]して使わせてもらうか、このシートを参考に自分で使いやすいシートを作るといいだろう。
自分自身で使い、修正を重ねて今の形に落ち着いた書き方だとのことで、実際に現場で利用しているものだ。リンクの精査と記録に四苦八苦していたら、使わせてもらうといいだろう。効率的に作業できるだろうし、こうして作れば、申請を受けたグーグルの人も判断しやすいだろう。
渡辺隆広氏の一連のツイートを紹介する。
noindexやnofollowに限らず、robots.txtやrel="canonical"など検索エンジンのクロールやインデックスを制御する仕組みは、その動きを正しく理解したうえで使いたい。
どんな結果になるか確信をもっていない状況や、目的があやふやな状況では、利用すべきでない。予期せぬトラブルを引き起こす可能性があるからだ。
グーグルのクロールに限界値なんてない
★★★★☆普通は気にしなくていいとのこと(by 辻正浩)
グーグルのクロールの上限や効率化に関する海外の情報を扱ったブログ記事に対して、辻正浩氏が真っ向から反論した。
※ここでは、対象記事の是非はさておき、辻氏の解説を読んでもらうことが目的のため、辻氏の発言へのリンクは貼らずに内容のみを紹介する。
クロールの限界(私はクロールリミットとか呼んでいますが英語ではCrawl Budgetと呼ぶのが一般的みたいですね)の話が必要な人は少ないですしWebサイトとその状況によって取るべき対応も大きく違いますので私が表で話す事はありませんが、それが致命的な問題を起こすようなWebサイトを何十と見てきましたし、今もいくつも関わっていますので、相当詳しい方だと思います。
クローラビリティとクロールの限界の話は、多くは別です。クローラビリティはある程度大きいWebサイトのSEOでは絶対考える必要がありますが、クロールの限界までは考える事は不要です。
クロールリミットの対策方法は、ページを劇的に減らしたりクローラの動きを制限をかける事が多くなります。当然ながらそれは下手にやると逆効果になります。
(クローラビリティの施策は、逆にクローラが自由に動けるようにするような感じの手法が多いので問題は無い場合が多いです)
クロールの限界は、数十万ページとかのWebサイトでも通常は気にする必要はなくて、ましてや数百数千ページ規模のサイトでは全く考える必要はありません。
強いていうのでしたら、無意味な自動生成などスパムではない形で新規情報が頻繁かつ多く追加されるWebサイトで、数百万ページ以上のサイトでときどき考えだす必要性が出てきて、インデックスさせるべきページが理論上数億ページを超えるようなWebサイトで初めて対応が必須になるものです。
大規模サイトのGoogleBotの挙動はここ1~2年でも大きく改善されています。何時間もかけて詳しく見ると惚れ惚れするほど素晴らしい動きをしています。
Googleに任せて放置していても問題ないにも関わらず手を入れて工数の無駄になったり、逆効果になったりすることのないようご注意ください。
こうした辻氏の発言に対して「外部サイトからディープリンクをもらえば、クロールの限界は飛躍的に上がる」「クロールバジェットの話題は、普通のサイトには関係ない」といったコメントがあり、辻氏は次のように返している。
ありがとうございます。
仰る通りと思います!
普通のWebサイト(数百万ページ以上ではない)ですと、新規ページがインデックスされないとか更新内容がすぐに反映されないとかはクロールの限界の問題ではないと思いますし、本当に普通の人には関係が無い事とおもいます。。。
CSSのoverflowプロパティを使うと、表示領域に収まりきらない部分のテキストを表示させないようにできる。その状態で「text-overflow:ellipsis」というCSSを指定すると、非表示のテキストを「…」で省略表示できる。その状態でも、HTMLのソースコードにはすべてのテキストが書かれている。
言い換えると、省略された部分は、ブラウザを使う人間のユーザーには見えないが、検索エンジンには見えるテキストだ。これは隠しテキストに相当するのだろうか?
不安に感じたサイト管理者が、グーグルの公式ヘルプフォーラムで助言を求めた。
グーグル社員からの反応はないが、ベストアンサーに選ばれた回答にあるように、基本的には問題ないはずだ。
省略したテキストが100個も200個も1つのページにあれば、ひょっとしたら疑われるかもしれない。しかし、ユーザーを欺いたり検索結果を不正に操作したりしようとする意図が見られない限りは、ガイドライン違反に問われるとは考え難い。
環境によって異なる表示に対応して、ユーザーには適切に省略して見やすくするという合理的な理由に基づいて利用すれば、心配ないだろう。
わずか2年間で、数百万円から2億円以上に売上を伸ばし、フェイスブックで5万人を超えるファンを獲得したオンラインショップの事例を紹介した記事。
成功の秘訣は、以下のようなものだったとのことだ。
- 物を買う場所から楽しみに来る場所へ
- ファンを楽しませるコンテンツの数々
- たくみな購買への仕掛け
- 見込み客を逃さない丁寧で親しみのある商品ページ
- 圧倒的なSEO効果とソーシャルメディアでの広がり
SEOに直結する話ではないが、このサイトが取り組んだコンテンツマーケティングやファン作りは、SEOとともにサイト運営を成功させるには必要不可欠な要因だ。Web担の読者にとって参考になるところが、きっとあるはずだ。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
スピードアップと検索結果パラメータの記事を今週はピックアップ。
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ- meta descriptionタグのベストプラクティス
- 画像検索にスニペット表示
- あってはならないペンギンからの2段階リカバリ
- Googleアナリティクスのリアルタイムレポートがベータを卒業
SEO Japanの掲載記事からピックアップ 海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
meta descriptionタグの設定方法についてグーグルのマット・カッツ氏がアドバイスした。meta descriptionは、検索結果ページで、そのページの簡単な説明文(通称スニペット)に使わることが多いタグだ。
筆者からの補足を交えてポイントをまとめる。
以下の4とおりの選択肢がある。
- すべてのページに固有の記述を作る
- meta descriptionタグを入れない
- 一部のページだけに対して固有の記述を作る
- すべてのページで同じ
順に説明する。
①のように、すべてのページにmeta descriptionタグを記述し、その内容として各ページ固有の文章を指定することが、理想だ。そのページにふさわしい記述を設定できる。ただし、ページの数が多いと労力が多大になるという問題がある。
②のように、meta descriptionタグを使わない(headセクションに含めない)という手段を取ってもいい。グーグルは検索クエリに応じて、そのページに書かれているテキストをもとに適切なスニペットを生成してくれる。問題点は、グーグルに任せるため必ずしも満足のいくスニペットが作られるとは限らないことだ。
①と②の合わせ技が、③だ。重要なページや自動生成されたスニペットが気に入らないページにだけ、独自のmeta descriptionタグを記述する。その他のページには、meta descriptionタグ自体を含めないようにする。労力を最小限に抑えられるメリットがある。
最後の④は、選んではいけない選択肢だ。すべてのページでmeta descriptionタグの記述が同じという状態は、よろしくない。各ページに合わせた内容にすべきであり、すべて同じ内容のmeta descriptionタグを入れるぐらいならば、いっそ一切meta descriptionタグを入れないほうがいい。
なお、グーグルウェブマスターツールの[検索のデザイン]>[HTMLの改善]レポートでは、meta descriptionの重複を確認できる。
meta descriptionタグの記述は、検索結果でのランキングには影響しない。しかしスニペットに使われた場合は、ユーザーのクリック率に大きく影響することもある。SEOにおいては重要度の高いタグだと言えるため、ないがしろにしてはいけない。
画像検索にスニペット表示
★★★☆☆meta descriptionは画像検索でも重要になるかも(Google Operating System)
画像検索にもスニペットを表示するテストを、グーグルが行っているようだ。
画像検索では通常、その画像が掲載されているページの「titleタグ」「ドメイン名」「画像のサイズ」が表示される。スニペットが表示されることで画像があるページの内容がわかるというのは、良い仕様に思える。
マット・カッツ氏のビデオでmeta descriptionタグの重要性を伝えた。画像検索からのトラフィックが多いサイトにとっては、もし画像検索のスニペットにもmeta descriptionの記述が使われることがあるとしたら、やはりmeta descriptionは大切になる。
あってはならないペンギンからの2段階リカバリ
★★★★☆誤検出がないペンギンのはずなのに(Internet Marketing Driver)
ペンギンアップデートの理解し難い挙動を、こちらの記事では伝えている。
時系列で簡潔にまとめた流れは次のとおりだ。
あるサイトが初代のペンギンで大きなダメージを受けた。
問題となる不自然なリンクを削除したところ、その後の更新で、ある程度のリカバリに成功した。
最新の更新、ペンギン2.1で、さらにトラフィックが回復した。
これだけを見ると「めでたしめでたし」でまったく問題のない話なのだが、そうではない。
このサイトは、1回目のリカバリの後に凝りもせずに再び人工的な外部リンクを集めていた。しかも質の低いディレクトリへの登録が中心のようだった。にもかかわらず、ペンギン2.1で再び捕まるどころか評価が上がってしまったのだ。ペンギンアップデートのアルゴリズムに欠陥があるのではないかと、この事例に遭遇したSEOコンサルタントは不信感を抱いている。
なおこの件とは別に、ペンギンの判定について、このSEOコンサルタントは次のようなことも述べている。
彼はこれまでに、ペンギンアップデートでダメージを受けた合計312個ものサイトを診断してきた。そのなかで、誤検出によるサイトは1つもなかったとのことだ。
初期の段階ではまったく心当たりがなくネガティブSEOの可能性を疑ったとしても、結果的に312個のサイトすべてがペンギンに捕まる原因を何らかの形で持っていたとのことだ。それくらいペンギンアップデートの精度は高いと結論づけている。
それなのに、不正なリンクを再び集めたサイトをさらに解放してしまうとは不可解だ。ペンギンは、間違えて「問題あり」と評価することはなくても、間違えて「問題なし」と評価してしまうことがあるということなのだろうか。
ベータ版として提供されていたGoogleアナリティクスのリアルタイムレポートの「イベント」と「コンバージョン」が、まもなく正式版として公開される。
まだ「ベータ版」のラベルが付いている
筆者は個人ブログでイベントトラッキングを使い、記事の表示が完了したことや記事を読み始めたこと、記事を最後まで読んだことを計測している。リアルタイムレポートを見ると、訪問者が今どの記事を読み始めたのか、読み終わったのかなどがリアルタイムでわかる。
新しいキャンペーンをソーシャルやメルマガで告知したり、ブログ記事を更新したりしたときなど、ユーザーの反応をすぐにチェックしたい場面では、リアルタイムレポートは役立つだろう。
また、リアルタイムレポートではモバイルアプリの計測も可能だ。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
セマンティックに関する記事を1本、今週はピックアップ。
筆者が所属する株式会社セルフデザイン・ホールディングスでは、SEOの「グループコンサルティング」を開催しています。今回で第12期となるグループコンサルティングは、月1回・6か月間のコンサルティングを集合形式で提供するサービスです。
詳細は → グループコンサルティング 第12期からどうぞ。
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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:Google+の投稿/リンク共有はランキングに影響する? →調査によるとNO など10+3記事 [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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