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最低限おさえておくべき「プライバシーポリシー」のポイント(後編) [良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方] | Web担当者Forum

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良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方
良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方

この記事は、書籍 『良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

この内容の前編を読んでおく

個人情報を第三者に提供するときはポリシーに明記し同意を取る

個人情報保護法は、取得した個人情報を第三者に提供する際には、原則として本人から同意を得ることを求めています。そのため、個人情報を第三者に提供する場合は、プライバシーポリシーにおいてその旨を明記する必要があります(もちろん、プライバシーポリシーに対してユーザーが同意することが前提となります)。

個人情報の「利用目的」については、前述のように明示すれば良いとされています。しかし、個人情報を第三者に提供することは、より本人にとってインパクトが大きいため、本人の「同意」まで要求しているのです。

この個人情報の「第三者提供」は、ユーザーが抵抗を感じやすい事項ではありますが、以下のように、意外と多くあります。

  1. 広告モデルのウェブサービスの場合で、広告出稿者にマーケティングのための参考情報として、ユーザー情報を提供する場合

  2. マッチングサービスや、オークションなどのCtoCサービスなどで、ユーザー同士の情報をある程度開示しなければならない場合

  3. APIなどを通じて第三者が提供するウェブクライアントやアプリを認証し、ウェブサービスへアクセスできるようにする場合

そのため、思い込みで「第三者提供なんて行わない」などと安易に判断してしまわないよう、注意してください。

委託先への開示も明示しておく

他方、個人情報保護法においては、個人情報取扱事業者が利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データの取り扱いの全部または一部を委託する場合は、本人の同意を得ることなく、委託先へ個人情報を提供することを認めています。通販サービスにおいては、宅配事業者へ配送委託する場合がこれに該当します。

本来は、委託先といえども第三者なので、ユーザーから個別に同意を取るべきとも考えられます。しかし、法律が一定の条件の下、その条件を緩和しているわけです。

委託に伴う第三者への個人情報提供は、プライバシーマーク取得事業者であるなどの特殊事情がない限り、個人情報保護法上はその旨を明示する必要はありません。しかし、「ユーザーの信頼を獲得する」という観点では、「当社が利用目的の達成に必要な範囲内で、個人情報の取り扱いの全部または一部を委託する場合」には、第三者に個人情報を提供する場合がある旨を記載するなど、わかりやすく明示しておくことが重要です。また、委託先に対しては、個人情報保護法上の監督義務が発生し、委託先の行為にウェブサービス事業者が責任を負う場合があることも記憶にとどめておいてください。

個人情報を共同利用するときに配慮すべきこと

単に第三者へ個人情報を提供する場合とは別に、個人情報をグループ会社などの間で共同して利用する場合において、

  1. 共同利用をする旨
  2. 共同して利用される個人データの項目
  3. 共同して利用する者の範囲
  4. 利用する者の利用目的および当該個人データの管理について責任を有する者の氏名または名称

をあらかじめ本人に通知し、または本人が容易に知り得る状態に置いているときには、本人から同意を得ずに、共同利用者へ個人情報を提供することも、個人情報保護法は認めています。

この「本人への通知」「本人が容易に知り得る状態」を確保するために、プライバシーポリシー上に共同利用について明記する例も少なくありません。

しかしながら、共同利用については、共同利用者間でその管理について共同の責任を負う可能性があります。そのため、

  • ユーザーからも一体としてみられ、お互いに責任を負うことができるような特定企業(資本関係のあるグループ企業等)との間で限定して用いる

  • それ以外の場合は、個別に同意を得て「第三者への提供」の形をとる

のが良いでしょう。

また、本人の求めに応じて共同利用を停止する機会を与えるよう、十分に留意してください。

開示や訂正などの請求に関連する情報はどう扱えばいいか

個人情報保護法は、事業者が保有している個人情報の開示や訂正を求める権限を情報主体に認めています。そして、その前提となる情報として以下について定め、本人の知り得る状態においておく必要があります。

  1. 当該個人情報取扱事業者の氏名または名称
  2. 個人情報の利用目的
  3. 個人情報保護法上の開示等の求めに応じる手続
  4. 個人情報取り扱事業者が行う保有個人データの取り扱いに関する苦情の申出先など

cに関しては、開示等の求めを受け付ける方法を定めることができます。本人以外の第三者からの申出によって個人情報の開示等を行ってしまうとトラブルにもなります。以下を定めておき、本人による申出であることを十分に確認できるようにしておくと良いでしょう。

  1. 開示等の求めの申出先
  2. 開示等の求めに際して提出すべき書面の様式、その他開示等の求めの受付方法
  3. 開示等の求めをする者が本人又はその代理人であることの確認方法
  4. 開示をする際に徴収する手数料の徴収方法

なお、開示や訂正などの請求に関連する情報については、すべての個人情報を明示することが求められているわけではありません。個人情報保護法において「保有個人データ」と定義されている情報、すなわち

個人情報取扱事業者が開示、内容の訂正、追加または削除、利用の停止、消去および第三者への提供の停止を行うことのできる権限を有する個人データ

が該当します。

「個人情報」「個人データ」「保有個人データ」の関係は、図1-3のとおりです。

図1-3 「個人情報」「個人データ」「保有個人データ」の関係
図1-3 「個人情報」「個人データ」「保有個人データ」の関係

もっとも、ウェブサービスがビジネスの一環として個人情報を収集している場合には、ほとんどのケースで個人情報は保有個人データに該当するため、両者を分けて認識する必要はあまり多くありません。

どこに設置すればいいか

プライバシーポリシーは、「ユーザーがその内容を容易に知り得た」といえる状況を整えるため、ウェブサービスのトップページから1回の遷移で到達できる場所へ掲載しておくべきです。

特に利用目的については、個人情報保護法が直接本人から書面や電磁的方法で個人情報を取得する場合に「あらかじめ、本人に対し、その利用目的を明示」することを求めています。そのため、個人情報の登録を受けるウェブサービスにおいては、その登録の過程でユーザーが確実にプライバシーポリシーを閲覧できるように、利用規約と同等の方法でプライバシーポリシーをユーザーに提示する必要があります。

さらに、第三者提供の場合のように本人の「同意」を要する場合は、プライバシーポリシーに対してより明示的に承諾を得ることを検討しましょう。

なお、海外の事例ではありますが、米デルタ航空がマイル会員ユーザー向けに提供している「Fly Delta」モバイルアプリにおいて、プライバシーポリシーを明示せずに個人情報を収集したことが同州の法律に抵触していると問題になり、カリフォルニア州が1件あたり2,500ドルの損害賠償請求をするという事件もありました。スマートフォンアプリでは、画面の表示域が狭いこともあり、このようなプライバシーポリシーの明示・設置漏れが生じがちなので、注意が必要です。

良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方
  • 良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方
  • 雨宮美季、片岡玄一、橋詰卓司 著
  • ISBN 978-4-7741-5594-4
  • 技術評論社発行

この記事は、書籍 『良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

「利用規約なんてどうせ読まれないし」
「まるごとパクればいいんじゃないの」
「免責しとけばなんとかなるよ」

と思ってませんか?

本書は,多くのベンチャー企業の支援を通じてウェブサービスに関するリーガルサポートを数多く手がけている弁護士と,スタートアップ企業から上場企業までさまざまな規模・業態の企業でウェブサービスの運営をサポートしてきた法務担当者2人が,その経験をもとに,「ウェブサービスを安全に・円滑に運営するために本当に気を配る必要のある事項」をわかりやすく解説。

ウェブサービスを守るために欠かせない「利用規約」にととまらず,関連する以下のトピックも取り上げています。

  • サービスを通じてプライバシー情報を取り扱う際に重要となる「プ ライバシーポリシー」
  • 有償でサービスを提供する際に表示すべき「特定商取引法に基づく 表示」
  • ウェブサービスに関する法規制の必須知識

ウェブサービスに携わるエンジニア,ディレクター,プロデューサー,経営者に欠かせない1冊!

こんな方におすすめ
  • ウェブサービスに携わるエンジニア,ディレクター,プロデューサー,経営者の方
この記事の筆者

雨宮美季(あめみや みき)

AZX Professionals Group パートナー弁護士。2001年弁護士登録。
司法研修中から創業に関わっていたITベンチャーに社内弁護士として参画し、ECサイトの立ち上げなどに関わる。2002年6月にAZX Professionals Groupに入所。ベンチャーをクライアントとする各種契約書、利用規約等のレビューおよび作成、ビジネススキームの適法性の検討などの経験を積み、2008年9月、パートナー就任。KDDI∞Labo社外アドバイザー。
起業家・ベンチャー関係者向けに、利用規約、プライバシーポリシー、サービスの適法性などに関するセミナー・執筆などを数多く行っている。

片岡玄一(かたおか げんいち)

ブログ『企業法務について』管理人。SIer、移動体通信キャリア、ソフトウェアベンチャーを経て、現在株式会社アイ・エム・ジェイにおいて法務を担当。情報通信事業の法務一筋で10年目。
『パーフェクト六法』(iPhone/iPadアプリ)、『ITエンジニアのための契約入門』(iPhoneアプリ、共著)をはじめとしたiOS向けアプリの開発者でもあり、エンジニアと法務の架け橋になることを目標に日々鍛錬中。
【ブログ】http://blog.livedoor.jp/kigyouhoumu/

橋詰卓司(はしづめ たくじ)

ブログ『企業法務マンサバイバル』管理人。情報ネットワーク法学会所属。
電気通信業、人材サービス業、ウェブサービス業ベンチャー、そして現在はスマホエンターテインメントサービス業と、上場・非上場問わず大小様々な企業で法務を担当。
著書として『ライセンス契約のすべて 実務応用編』(LexisNexis、共著)、『ITエンジニアのための契約入門』(iPhoneアプリ、共著)、論文として『インターネット上に存在する応募者のプライバシー情報を企業の採用選考において取得・利用することについての法的検討』(『情報ネットワーク・ローレビュー』第10巻所収)がある。
藤川真一氏が主催する「利用規約ナイト」Vol1・Vol2に登壇。利用規約ウォッチャーの顔も持つ。
【ブログ】http://blog.livedoor.jp/businesslaw/

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Web担のサイトスポンサーとして株式会社ハイパーボックスさまにご参加いただきました | Web担当者Forum

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Web担当者Forumを応援していただいている企業さま(Web担サイトスポンサー)として、株式会社ハイパーボックスさまにご参加いただきました。

現在Web担のサイトスポンサーをしていただいている企業さまは、以下のとおりです。応援いただいている各社さま、誠にありがとうございます。

※順不同

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改めて、各社さまの応援に感謝いたします。今後もより良い情報を提供し、業界の発展に役立っていくようがんばります。

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    社内1000人を育てた「Web担当者の味方を増やす社内教育ノウハウ」 - 5/25~5/31のWeb担の記事まとめ [先週のWeb担まとめ記事] | Web担当者Forum

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    先週のWeb担まとめ記事

    Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 21本とニュース記事 17本です。

    忙しい人のためのこの記事の使い方:
    • 上のほうから内容をざっとチェックする
      重要なものほど上の方に置いてあります。
    • 背景が黄色の部分をざっとチェックする
      要チェックのものは色を付けてあります。

    今週の担当は、安田です。

    [今回の要チェック記事]↓セミナー・お知らせ | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース記事
    社内1000人を育てた「Web担当者の味方を増やす社内教育ノウハウ」

    Web担で先週公開された記事の中から、特に人気のあったものを厳選! 読んでおかなければ話題に乗り遅れる?

    • 「社内1000人を育てた「Web担当者の味方を増やす! ベネッセのWeb人財育成ノウハウ」」の記事が人気でした。4月に開催したセミナーイベントのレポートです。

      企業のWebビジネス活用が進むなか、担当者の育成は企業にとって重要な課題の1つ。企業のWeb戦略を担う担当者をどのように育てていけばいいのか、社内1000人にWeb関連の社内教育をしてきたベネッセコーポレーションの松本圭介氏が講演し、ノウハウを共有した講演をレポートしています。

      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/28/15264

    • 漫画「Webマーケッター瞳」のシーズン4第2話が公開されました。今回のタイトルは「Web担当者が最初にやるべきことって…?」。

      今回の舞台は、北陸地方のコンビニチェーン・スマイルストア本社。

      販売促進課の中村恵美は、ある日、突然Web担当者に任命された。知識のないなりに自分で調べて作った企画書はいきなりボツ。

      部長からは「更新だけしていればいい。余計なことはするな」と怒られ、へこむ恵美が、FacebookでSOSメッセージを送ったのが瞳だった。

      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/31/15156(今回の記事を読む)
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/26/15155(第1話を見逃していたので見る)

    • 「最低限おさえておくべき『プライバシーポリシー』のポイント」も注目の記事。書籍『良いウェブサービスを支える「利用規約」の作り方』から、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開している記事です。

      プライバシーポリシーとは、個人情報およびプライバシー情報の取り扱い方針(ポリシー)を定めた文書です。プライバシーポリシーという文書の標題にも含まれている「プライバシー」とは何か、対象となるのはどんな項目か、などを解説します。

      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/27/15019(記事を読む)

    • 「ヤフーの『リタゲ』配信スタート! 潜在顧客の掘り起こしからエンゲージメントまでカバーするYDNでマーケ担当の広告プランニングが変わる?」は、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)活用講座」の記事。

      自社サイトを訪れたことがあるユーザーにターゲットを絞って、サイト外で御社の広告を表示する「サイトリターゲティング」が、いよいよYahoo!プロモーション広告でも利用可能になりました(5/27から)。リタゲの注目機能と他の広告手法と組み合わせる際の使い分けについて解説しています。

      http://web-tan.forum.impressrd.jp/yahooads/2013/05/31/15300(今回の記事を読む)
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/7160(バックナンバーを見る)

    Web担の姉妹サイトもお役に立てるはずです。
    データセンター(iDC)に携わる方には
    データセンター完全ガイド
    レンタルサーバーに興味のある方には
    クラウド&サーバーホスティング完全ガイド
    企業内情報システムのお仕事をされている方には
    IT Leaders
    ソフトウェア開発者の方には
    Think IT

    [セミナー・お知らせ]↑要チェック記事 | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース記事
    マーケ・スマホSEO・CMS・Facebookなどセミナー情報10件(大阪・名古屋あり)

    ※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。

    デジタルマーケの総合カンファレンス(6/13)

    年に一度のデジタルマーケティング関連カンファレンス「Adobe Digital Marketing Forum 2013」をアドビが6月13日(木)に六本木で開催します。参加無料。

    http://admf.adobe.com/

    スマホSEO by 渡辺隆広氏(6/26)

    「渡辺隆広が語る~SEO for スマートフォンセミナー」と題したスマホSEOセミナーをアイレップが6月26日(水)に秋葉原で開催します。参加無料。

    http://www.irep.co.jp/press/release/2013/0523-2.html

    CMS導入とクラウド化(6/11、名古屋)

    WEBサイトの「CMS導入」と「クラウド化」のポイントを解説するセミナーをシックス・アパートなど4社が6月11日(化)に名古屋で開催します。参加無料。

    http://www.sixapart.jp/seminar/sa/2013/05/01-1527.html

    BtoB企業のリリース・動画・SNS活用(6/7)

    「BtoB企業における ネットPRの在り方」と題し、ニュースリリース・動画・SNSの効果的な活用方法を解説するセミナーを日本BtoB広告協会が6月7日(金)に日本橋で開催します。協会非会員は1万500円。

    http://www.bbaa.or.jp/jigyo/seminar_130607.html

    インバウンドマーケティング(6/7)

    「HubSpot Day in Tokyo」と題した、インバウンドマーケティングやHubSpotに関するセミナーをマーケティングエンジンが6月7日(金)に渋谷で開催します。参加費は同時通訳ありで6000円。

    http://eventregist.com/e/hdtokyo

    レスポンシブWebデザインとCMS(6/11)

    「企業のビジネス戦略にWebを活用する!」と題し、レスポンシブWebデザインに対応するCMS活用の方法を解説するセミナーをジゾンなど5社が6月11日(火)に秋葉原で開催します。参加無料。

    http://www.xyxon.co.jp/cms/event/20130611.html/

    ソーシャルリスク(6/12)

    いざという時あわてないための「ソーシャルリスク」にそなえる社内の体制構築セミナーを、ガイアックスとホットリンクが6月12日(水)に市ヶ谷で開催します。参加無料。

    http://www.hottolink.co.jp/seminar/20130612

    Facebookマーケティング(6/13東京、6/26大阪)

    「Facebookマーケティングプロ養成講座」をマインドフリーとトーチライトが6月13日(木)に東京九段下で、6月26日(水)に大阪で、それぞれ開催します。Facebookからも登壇。セミナー参加費は無料(懇親会は有料)。

    https://fb.mindfree.co.jp/2013fbconf/

    Facebookページ+ソーシャル化(6/18)

    「企業のためのFacebookページ運営&オウンドメディアのソーシャル化実践セミナー」を、フィードフォースとコムニコが6月18日(火)に後楽園で開催します。参加無料。

    http://www.feedforce.jp/seminar/1587/

    顧客の声のマーケ活用(6/19)

    「効くデジタルマーケティング」を学ぶ「キクデジ塾」の第1回を、スパイスボックスが6月19日(水)に六本木で開催します。第1回のテーマは「成功に導く、デジタル時代の"顧客の声(VOC)"活用術」。参加無料。

    http://www.spicebox.co.jp/topic/2013/05/kikudigi.html

    先週の人気記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↓解説記事 | ↓ニュース記事

    Web担で先週公開された記事のうち、「今回の要チェック」に次いでアクセスが多かった記事です。

    背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

    • 海外&国内SEO情報ウォッチ
      ペンギンアップデート2.0がやってきた。予告されていた大変動は? など10+4記事(海外&国内SEO情報)
    • SEOmoz - 検索マーケティングのニュース&テクニック
      UX(ユーザー体験)とSEOに関して正すべき5つの都市伝説(後編)
    • 衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座
      サイトの目標達成を確認するための基本的なレポートの使い方[第55回]
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/30/15358
      by 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン)
    • 企業ホームページ運営の心得
      ママが絶賛した離乳食は本当に良い商品か、パブリックイメージで主観を誘導するブラックテキスト芸
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/29/15341
      by 宮脇睦(有限会社アズモード)
    • スマートフォンレポート
      iPhone 5が10ポイント以上の差をつけて1人勝ち、2012年末のスマホ購入状況 | スマートフォンレポート vol.4-1
    • 編集長ブログ―安田英久
      【実録】Web担のページ表示を快適にした広告表示の最適化2つのカラクリ
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/28/15348
      by 安田英久(Web担 編集長)
    • イベント・セミナー
      デジタルマーケターは、組織を変革する強い「リスクテイカー」になれ……恐れずに/Adobe Summit 2013レポート
      http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/05/30/15256
      by 於保 真一朗(メディックス)

    先週の解説記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↑人気記事 | ↓ニュース記事

    Web担の解説記事には、ウェブサイトをビジネス活用したい人向けの情報がたっぷり詰まっています。

    背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

    • 日本ネット経済新聞ダイジェスト
      オイシックス 売上高145億円に 会員数減少も購入頻度が月あたり2.09回と増加
    • ユーザー投稿記事 by 株式会社スパイスボックス
      効くデジタルマーケティングを実践から学ぶ『キクデジ塾』開催!
    • ユーザー投稿記事 by 株式会社ジゾン HeartCore
      マルチデバイス対応のWebサイト構築のためのCMSセミナー
    • ユーザー投稿記事 by 株式会社ペイジェント
      【東京開催セミナー】ネットでの売上を最大化 ~多店舗運営の秘訣と自社ECの成功例~
    • ユーザー投稿記事 by ud
      aiship、スマートデバイスECサイトを積極的に取組をしている事業者向けにノウハウを公開する無料セミナーを開催
    • ユーザー投稿記事 by 株式会社メンバーズ
      6/12(水)ソーシャルメディアが広げる顧客接点とその活用方法 ~Facebook、Twitter、YouTubeなどの複数メディア活用とその効果測定~第17回メンバーズFacebookインテグレーションセミナー
    • ユーザー投稿記事 by サポタント株式会社
      ECサイト100社の商品ページの構成などを独自調査
    • ユーザー投稿記事 by formidable
      非営利・無償のロゴ制作サービス
    • Web担アクセス数上位ランキング
      UXとSEOにまつわる5つの都市伝説を斬る/人気記事ランキング2013-5-18~5-24
    • 先週のWeb担まとめ記事
      タイアップ広告のコンバージョン貢献度データ公開! GIZMODO&ライフハッカーの分析事例 - 5/18~5/24のWeb担の記事まとめ

    先週のニュース記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↑人気記事 | ↑解説記事

    大手のニュース媒体では紹介されない、ホームページの企画・構築・運営や、ウェブマーケティング関連のニッチなニュース記事ならWeb担で。

    背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

    編集後記

    Web担当者の学校「企業Web担当者 初級講座」の第3期が終了しました。参加者のみなさん、お疲れ様でした。

    飲み込みも早く熱心な方ばかりでしたし、ワークの時間・休み時間・懇親会などでネットワーキングも積極的に行っていて、早速「同窓会をしたいんです」という話が。ちょっと気が早いですね。

    次回は冬の開催予定です。

    (安田)

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    オリジナル記事:社内1000人を育てた「Web担当者の味方を増やす社内教育ノウハウ」 - 5/25~5/31のWeb担の記事まとめ [先週のWeb担まとめ記事] | Web担当者Forum
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    NTTデータなど4社、「日本エンタープライズ・アジャイル・トランスフォーメーション」を設立 [ニュース] | Web担当者Forum

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    NTTデータとエンターテインメントコンテンツ制作のバンダイナムコスタジオ、インターネットサービスのNECビッグローブ、ヤフーの4社は、迅速なソフトウエア開発技法「アジャイル開発」の組織導入におけるノウハウの共有を目的に、企業間アライアンス(連合体)「日本エンタープライズ・アジャイル・トランスフォーメーション」を6月3日設立した、と同日発表した。加盟各社は、アジャイル開発に関する研修の共有、導入ノウハウを蓄積し、各企業における開発力と問題解決力の向上を目的としている。

    アライアンスの活動予定は、「アジャイル開発の推進者視点での普及ノウハウの共有」「アジャイル開発浸透・定着のベストプラクティスを形式知化」「アジャイル開発人材の共同育成」「アジャイル開発に適した開発体制・組織体制の探求」「共同イベントの開催」など。加盟企業が独自に整備してきたアジャイル開発導入の取り組みを相互に補完し、ユーザーへの俊敏かつ柔軟なサービス提供を目指すという。

    NTTデータ
    http://www.nttdata.com/jp/ja/

    バンダイナムコスタジオ
    http://www.bandainamcostudios.co.jp/

    NECビッグローブ
    http://www.biglobe.co.jp/

    ヤフー
    http://blogs.yahoo.co.jp/yj_pr_blog/24476224.html

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    ドコモ・ドットコム、スマホサイトの最適化をサポートする「スマートフォンサイト無料診断」を開始 [ニュース] | Web担当者Forum

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    NTTドコモの100%子会社でモバイル関連のコンサルティング、プロモーション企画を行うドコモ・ドットコムは、スマートフォンサイトの最適化をサポートするサービス「スマートフォンサイト無料診断」を5月31日開始した、と6月3日発表した。同社独自の基準に基づき、5項目について各項目20点満点、総合100点満点の評価で無料で採点し、レポートとして提供する。

    スマートフォンサイト無料診断の診断項目は、目的とするコンテンツやサービスへの誘導が適切かどうかを診断する「認知性」、サイトを操作ミスなく利用できるかを診断する「操作性」、スマートフォンの機能を利用し、ストレスなくスムーズな導線となっているかを診断する「快適性」、目的到達に向け訴求できているかを診断する「訴求性」、利用シーンや分かりやすさを意識した設計およびデザインになっているかを診断する「デザイン性」の5項目。診断は1社1サイトのみ無料で、診断結果は「総合評価」「各項目の診断結果」「チェック項目」をレポートで報告する。

    ドコモ・ドットコム
    http://www.docomo-com.com/

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    イベントレジストとReal iD、イベント管理システム「EventRegist」で資料連動型プレゼンパックを提供開始 [ニュース] | Web担当者Forum

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    イベント管理システムのイベントレジストは、ソーシャルメディアを活用したマーケティング支援のReal iDと共同で、イベント管理システム「EventRegist(イベントレジスト)」において、イベント申込者だけに公開する「資料連動型プレゼンパックpowered by ePre!(イープレ!)」の提供を5月27日開始する、と同日発表した。イベント参加申込者に向けてイベントの模様を資料連動型プレゼンテーションとして作成、公開するサービスで、イベント申込者はEventRegistの「マイチケットページ」経由でコンテンツを視聴することができる。

    イベント主催者は、資料連動型プレゼンパックpowered by ePre!を利用すると、既存のセミナーコンテンツを2次活用したオンラインセミナーの開催が可能になり、ユーザーは時間と場所を意識せずにコンテンツを視聴することができる。イベントの終了後、来場申込者限定で当日の資料、動画アーカイブが公開できるため、申込者のフォローが可能となる。

    イベントレジスト
    http://eventregist.com/

    Real iD
    http://realid-inc.com/

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    スマホの受注比率30.6%に ネットプライスドットコム3期ぶり中間期増収 定期購入も好調 [日本ネット経済新聞ダイジェスト] | Web担当者Forum

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    ネットプライスドットコムの12年10月~13年3月期(中間期)の連結売上高は前年同期比14.6%増の53億2200万円で、3期ぶりの増収となった。低迷が続いていたギャザリング事業は事業転換を行った結果、売上高が11.8%増の24億7200万円となり、営業利益も黒字転換した。スマートフォン(スマホ)施策や定期購入などが好調に推移したためだとしている。

    定期的に購入できるオリジナル商品の開発を進めたことで、注文金額の底上げを図った。定期便の売上高は前年同期比48.8%増となり、定期便利用者数は同121.8%増に拡大した。

    スマホ向けには、無料通話サービス「カカオトーク」と共同でキャンペーンを実施して、新規顧客の獲得を図った。ダイエット商品の買い物専用アプリを提供するなど、顧客向けサービスを強化した。この結果、スマホの受注比率は30.6%に高まった。

    今後、スマホサイトのリニューアルを行うなどさらにスマホ対策を強化し、増収基調を強めていく考え。

    ・株式会社ネットプライスドットコム
    http://www.netprice.com/

    ※記事内容は紙面掲載時の情報です。
    ※画像、サイトURLなどをWeb担当者Forum編集部が追加している場合もあります。
    ※見出しはWeb担当者Forum編集部が編集している場合もあります。
    ※週刊『日流eコマース』は、2011年6月23日より『日本ネット経済新聞』へとリニューアルしました。

    この記事の筆者

    「日本ネット経済新聞」は、インターネットビジネスに関連する宅配(オフィス配)のニュース情報紙です。日々変化するネット業界の情報をわかりやすく詳しく伝え、新しいビジネスヒントを提供していきます。前身のネット通販専門紙「週刊日流eコマース」(2007年1月創刊)の取材活動で培ってきた情報ネットワークをさらに拡大し発展させています。

    このコーナーでは、日本ネット経済新聞編集部の協力により、毎号からピックアップしたEC関連のニュースや記事などをお届けしていきます。

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    ソーシャルメディア・インパクト/『ダブルファネルマーケティング』特別公開#1-1 [ダブルファネルマーケティング] | Web担当者Forum

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    ダブルファネルマーケティング
    ダブルファネルマーケティング

    この記事は、書籍『ダブルファネルマーケティング』全3部のなかから、内容の一部をWeb担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです。

    第1部 ソーシャル時代の消費者コミュニケーション

    売り手側は情報を独占し、一方的に都合の良いメッセージを流し続けていました。

    (中略)

    双方向のインターネットの登場によって、そういう時代は終わりを告げました。

    (中略)

    現代のマーケティングはどれだけ顧客の深層心理に迫れるかの勝負です。

    フィリップ・コトラー 『マーケティング 3.0』

    次世代のマーケティングや消費者コミュニケーションのあり方について考える際に、ソーシャルメディアの現状を無視して議論を進めることはできない。それほどまでに、近年のソーシャルメディアは凄まじい規模と勢いで拡大を続け、消費者のライフスタイルや企業のマーケティング環境を大きく変革しようとしている。

    第1部では、まずソーシャルメディアの拡大により増幅されたクチコミの影響力が、従来のマーケティング理論に及ぼすインパクトについて、国内外の事例を交えて論じたい。その結果、現在、プロモーション活動やマーケティングリサーチ活動、そしてカスタマーサポート活動に大きな変革が生じていることが明らかになるだろう。

    第1部 第1章 ソーシャルメディア・インパクト
    「簡単」で「安価」で「ダイレクト」なメディア

    インターネットや携帯電話を中心とするITの普及は、人々のライフスタイルや企業のビジネス環境を大きく変革してきた。このようなITを活用した新しい商品やサービスが、人々の日常生活に浸透・定着するために不可欠な要因は3つある。

    1つ目の要因は「簡単」であるということ。この意味するところは「すぐに」「早く」「誰にでも」ということである。導入に時間や手間を要さず、高度な知識や技術を求められないことが普及を後押しする。

    2つ目は「安価」であるということ。リーズナブルもしくは無料ということである。経済的負担を意識しないで済むことが普及を促進する。実際、インターネット上には無料の情報提供サービスが多数存在し、携帯電話のパケット利用料は定額制になり、コストを意識せず様々な情報やサービスを利用できることが当たり前になっている。

    そして3つ目は「ダイレクト」(直接)である。直接買える、直接話せるということだ。ダイレクトがもたらす一番の価値は「信頼」または「納得」である。それが企業であれ消費者であれ、人が何かを選ぶ際に最も大切なことは「信頼」だ。そして、選んだものの良し悪しを決めるのは「納得」できるかどうかである。とりわけ情報が氾濫し価値観の多様化が進んだ現代においては、「信頼」できる情報源から得られる「納得」がすべてに優先する。ダイレクトであることは、そのような「信頼」と「納得」の形成に不可欠な要素である。

    ソーシャルメディアは、これら「簡単」「安価」「ダイレクト」という3つの要因をすべて満たしているという意味で、インターネットや携帯電話に続くイノベーション的存在だといえる。そして実際にインターネットや携帯電話に勝るとも劣らない勢いで世界的にも急拡大し、瞬く間にグローバルなネットワークを形成し、消費者同士で「信頼」と「納得」に足る情報を掲示板や動画の形で自由に共有・拡散し互いに影響しあうようになった。結果、ソーシャルメディアは人々のライフスタイルとして浸透・定着し、日常生活に不可欠な存在になりつつある。

    図1-1のようにソーシャルメディアの種類や形態も多様化している。最も代表的なものはFacebook、Google+、mixiなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)であるが、Amebaや2ちゃんねるなどのブログ・掲示板サイト、Twitterに代表されるミニブログ、GREEやモバゲー(DeNA)などのソーシャルゲームサイト、Pinterestや YouTubeなどの画像・動画共有サイトなど、そのバリエーションは豊富である。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイト、価格.comや@cosmeといった比較/レビューサイト、LINEのような無料通話・メールアプリも広義の意味でソーシャルメディアといってよい。

    図1-1 多様化するソーシャルメディア
    図1-1 多様化するソーシャルメディア

    しかも、近年はスマートフォンやタブレットに代表される次世代携帯端末の普及に伴い、よりソーシャルメディアを利用しやすい環境が整いつつある。今後、ソーシャルメディアとテレビが融合したスマートテレビの普及が予測され、一層の利用者と利用時間の拡大が見込まれる。

    インターネット、スマートフォン、ソーシャルメディアの登場により、現代の消費者は、簡単で安く(ほぼ無料感覚で)直接、企業あるいは友人とコミュニケーションを取り合うためのサービスと環境を手に入れた。そして、消費者はソーシャルメディアで獲得した絆(エンゲージメント)に「信頼」を寄せることで、納得感のある情報を自由に共有・拡散する力を持った。このような消費者同士の情報影響力の拡大が、企業のマーケティング環境に大きな変革をもたらすことになる。

    クチコミの影響力が「見える化」された

    以上のようなソーシャルメディアの急速な普及と利用者の拡大の結果、いわゆる消費者間の「クチコミ」が消費行動に与える影響力は、飛躍的に高まることになった。

    もちろん従来のマーケティング理論においても、「クチコミによる消費者間の情報の伝播が購入意思決定に与える影響力」の重要性は指摘されてきた。そのため、企業のコミュニケーション活動においても、クチコミを活用しようとする試みは繰り返し行われてきた。だが、クチコミという目に見えない影響力は効果測定や効率判断が難しく、マーケティング手法としてはなかなか定着しなかった。

    ソーシャルメディアの台頭は、クチコミの影響力をこれまで以上に増幅させ、消費者が発信し共有しているクチコミ情報を「見える化」することを可能にした。企業側からすると、今までなかなか手が届かなかったクチコミの影響力を消費者とのコミュニケーション活動に有効活用できる環境が出現したということに他ならない。

    インターネットやソーシャルメディア上のクチコミが購入意思決定に与える影響力の強さは、各種の統計からも明らかである。電通ソーシャルメディアラボの「クチコミが購買に与える影響」に関する2011年の調査では、クチコミが購買行動に影響しているという消費者は全体の4割を占めている(図1-5)。また、この調査によるとインターネットユーザーの4割以上が、SNS上で他のユーザーが企業・ブランド・商品について褒めたり共感したりする書き込みを閲覧しており、3割以上が自分自身も共感を覚え、4人に1人がその書き込みを見て商品を購入・利用している。

    図1-5 クチコミが購買に与える影響(n=726、ネット利用者)
    図1-5 クチコミが購買に与える影響(n=726、ネット利用者)

    同様に、日本通信販売協会(JADMA)のインターネットユーザーに対する調査によると、ネットユーザーの2割はインターネット上のクチコミ情報がきっかけで商品を購入している。

    ダブルファネルマーケティング
    • ダブルファネルマーケティング
    • トランスコスモス・アナリティクス 著/北出大蔵 編
    • ISBN 978-4897979106
    • リックテレコム発行

    この記事は、書籍『ダブルファネルマーケティング』 の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にオンラインで公開しているものです。

    マーケティング、CRM、データ分析の観点からソーシャル時代に適応するための処方箋

    ソーシャルメディアの拡大により、クチコミの影響力が飛躍的に高まり、消費者コミュニケーションの主役は企業から「個客」へと移行しています。ダブルファネルマーケティングは、このような時代の変化に適応すべく、既存顧客の共感・感動体験のクチコミを新規顧客に共有・拡散することで、認知度・受注率・継続率などを底上げするような好循環を生み出し、顧客資産価値や顧客の感動を最大化していくための統合マーケティング戦略です。

    その戦略の成功の鍵を握るのは、企業の「データガバナンス」力。顧客の行動/発言データを収集・分析・活用しPDCAサイクルを回すには、その推進役を担うデータサイエンティストの育成や、知的業務の効率化に向けたKPO(Knowledge Process Outsourcing)の活用が不可欠です。また、データや分析に対する考え方についても発想の転換が求められます。従来のような「統計的に正しい知識」を得るための分析(アナリシス)に終始せず、社内外の膨大かつ多様なビッグデータの統合(シンセシス)をもっと重視すべきでしょう。なぜなら、出現率の低いレアケースの行動/発言のタイムラインを観察し「個客」のインサイトを深めることが、クチコミの源泉となる「感動体験の創出に役立つ知恵」を得ることにつながるからです。

    本書は、このような新しい時代のマーケティングやCRM戦略、およびデータ分析の理論と技法を、国内外の事例を交えて体系化したものです。

    この記事の筆者

    編者紹介

    北出 大蔵
    トランスコスモス・アナリティクス株式会社
    主席コンサルタント

    一橋大学経済学部卒。2002年トランスコスモス(株)入社。現在トランスコスモス・アナリティクス(株)で、調査・分析に基づくCRM/ダイレクトマーケティングのコンサルティングに従事。健食通販アウトバウンド最適化事例で、Contact Center World Awards 2006の世界最優秀賞受賞。主な著作として「アウトバウンドの本」(リックテレコム)など。趣味は夏フェス、美仏巡礼。

    執筆者一覧

    監修 河野 洋一/益村 勝将/竹内 陽
    第1部 西田 征史/滝沢 浩司/海津 紗代子/國場 初音
    第2部 東 直良/青木 志保/瀬川 隆志/服部 早希
    第3部 篠田 洋輔/波多江 浩之/開地 祐子/鍋田 匠伴
    事例集 トランスコスモス・アナリティクス(株) メンバー一同

    協力

    慶応義塾大學 政策・メディア研究科 特別招聘教授 夏野 剛
    トランスコスモス(株) 所 年雄/調査部/サービス企画部
    トランスコスモス・グループのみなさま
    お客様企業およびパートナーのみなさま

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    いいね! ボタンのHTMLコード7/10までに変更必要かも ・ ロゴ新デザインに:そのまま会議に出せる!Facebookネタ [そのまま会議に出せる!Facebookネタ] | Web担当者Forum

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    忙しいWeb担当者のためのそのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルをそのまま使用・配布OK!

    Facebookの仕様がまた変わっている!」「いつの間にこんな機能が?」……Facebookは次々に新しい機能を発表しているため、忙しいWeb担当者が情報をキャッチアップしていくのは非常に大変。本コラムでは、そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。

    本連載の特徴  本連載では、記事内容のポイント部分をまとめたPowerPointファイルを、毎回、別途用意しています。このファイルは、(利用上の注意に従った範囲内であれば)転載・コピー・共有・配布などが可能です。会議の資料として配付するもよし、社内の勉強会に使うもよし、最新ネタを捕捉するニュースペーパーとしてプリントを部内で配るもよし、ぜひご自由にお使いください。
    ※「利用上の注意」は、PowerPointファイルの最終ページに記載されています。

    今回の内容

    そのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルはここからダウンロード可能
    skdfbn009.ppt
    全11ページ/1.46MB
    1. 7月10日より、ソーシャルプラグインのURL指定などが変更に
    2. ブランド素材ページがリニューアル、“fロゴ”も新デザインに
    3. Facebookページのモバイル表示が変更、各種ボタンが最上部に
    4. Facebook Exchange広告、ニュースフィードへ表示テストを実施した結果、ROIが197%向上
    5. 投稿とコメントで、絵文字の使用が可能に
    6. 投稿ネタTIPS−父の日−
    そのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルはここからダウンロード可能
    これらの画像をクリックしても、ファイルダウンロードは可能です。

    ネタ17月10日より、ソーシャルプラグインのURL指定などが変更に

    Facebookは開発者向けに、米国時間7月10日に仕様変更を行うことを発表しました。自社サイトに設置をしているソーシャルプラグイン(Like Button、Like Box)用のHTMLコードで指定するページURLの記載方法が厳密になります。

    対象となるソーシャルプラグイン

    • Like Button―― 自社サイトのページに“いいね!”ボタンを設置できるプラグインです。

    • Like Box―― 自社サイトに訪問したユーザーが、サイト上から直接、自社のFacebookページのファンになれるボタンを設置するプラグインです。ファンになっている友達の写真やFacebookページの更新情報の表示もできます。

    Like Button
    Like Button
    Like Box
    Like Box

    仕様変更の内容

    ソーシャルプラグインを表示する場所に埋め込むHTML(やXFBML)で対象ページのURLを指定するhref(data-href)属性には、「http://」や「https://」を含めた完全なURLを指定しなければいけなくなりました(従来は、「http://」の部分を省略して記載しても問題なく動作をしていました)。

    • ×
      … href="blog.members.co.jp/" … scrolling="no" …
    • …href="http://blog.members.co.jp/" … scrolling="no" …

    ※未対応の場合は、プラグインを設置したページに警告が表示される。

    その他の仕様変更については「Developer Roadmap」(英語記載)をご確認ください。

    参照元:Developer Roadmap - Facebook開発者

    ネタ2ブランド素材ページがリニューアル、“fロゴ”も新デザインに

    Facebookは、自社のロゴやスクリーンショットなどを提供する、ブランド素材ページをリニューアルしました。あわせて“f”ロゴのデザインもアップデートされています。

    新ブランド素材提供ページ

    新ブランド素材は「Using Facebook Brand Assets」で提供されています。

    Using Facebook Brand Assets

    各素材の使用にあたり

    • 旧“f”ロゴを使用しているWebページや資料については差し替えが必要となります。
      facebooklogo
    • “Facebook Logo”以外のロゴやスクリーンショットを利用する際、Facebookが提供する各ガイドラインに準拠していれば、申請などは不要です。映像・放送での利用については、あらかじめFacebookへの問い合わせが必要です。

    参照元:Using Facebook Brand Assets

    ネタ3Facebookページのモバイル表示が変更、各種ボタンが最上部に

    Facebookは米国時間4月23日に、Facebookページのモバイルからの表示を改善したことを発表しました。iOSアプリおよびモバイルのWebブラウザの表示から先行して対応し、その後、Andoroidアプリにも対応しました。

    新デザイン(一般ユーザーの見え方)
    新デザイン(一般ユーザーの見え方)

    新デザイン(一般ユーザーの見え方)

    ユーザーがアクションをとりやすくするため、各ボタンを最上部に設置。たとえば小売店などのページの場合は、実店舗の地図や連絡先が上部に表示されます。

    Facebookの発表では「ユーザーが知りたいであろう情報を、優先的に表示するようにした」としています。

    新デザイン(Facebookページ管理者の見え方)
    新デザイン(Facebookページ管理者の見え方)

    新デザイン(ページ管理者の見え方)

    上部のタブの”公開”をクリックすると非管理者(一般ユーザー)の表示仕様となります。

    今回のアップデートにおいて、ページ管理者が対応すべきことは特にありません。

    参照元:Inside Facebook|Facebook redesigns mobile business pages

    ネタ4Facebook Exchange広告、ニュースフィードへ表示テストを実施した結果、ROIが197%向上

    Facebook広告に関する調査データです。

    Facebookの「認定マーケティングデベロッパープログラム」のパートナーでもある米nanigans社は、Facebook Exchangeリターゲティング広告出稿テストを行った結果を発表しました。

    ※Preferred Marketing Developer program:PMD
    通常はPC版の右サイドバーに表示
    PC版の右サイドバーに表示される通常の広告と、ニュースフィード内に表示される広告で比較

    それによると、「ニュースフィードに表示をした場合、右サイドバー表示の場合に対してROIが197%向上する(約3倍のROIになる)」とのことです。

    ニュースフィードへの広告出稿テストの結果
    グラフ左側の「RHS」が右サイドバー表示の場合のROI、グラフ右側の「News Feed」がニュースフィード表示の場合のROI
    • テストは4月18日~5月6日に実行、インプレッション数は1000万以上。
    • デフォルトではブロック(非表示)されていないため、多くのFacebookユーザーに届けることができます。
    • CTR(クリック率)は17.1倍、CPC(1クリック当たりの費用)は48%(右サイドバー表示時と比べて)。

    参照元:News Feed Increases ROI of Facebook Exchange by 197% [Study](nanigans)

    今後Facebookは、ニュースフィード対象のFacebook Exchange広告のβ版を拡大していくようです。

    ネタ5投稿とコメントで、絵文字の使用が可能に

    Facebookは米国時間5月9日、通常の投稿とコメントで、絵文字の使用が可能となることを発表しました。今後、全ユーザーへ向けての導入が開始されるようです。

    なお、企業Facebookページへの対応は現状未定です。

    対象となる投稿

    • 近況のアップデート
    • コメント
    • チェックイン
    • 写真
    • グループへの投稿
    • タイムラインへの投稿。

    絵文字事例

    • 近況のアップデートへの追加
      近況のアップデートへの追加
    • コメントへの追加
      コメントへの追加

    参照元:Facebook To Add More Support For Emoji Within Status Updates, Comments - AllFacebook

    ネタ6投稿ネタTIPS−父の日−

    6月の第3日曜日は父の日。今回は父の日の投稿事例を集めてみました。「お父さんへのプレゼント」をキーワードに、自社の商品を上手に紹介している事例が多くありました。

    土屋鞄製造所

    Case.1 土屋鞄製造所
    https://www.facebook.com/tsuchiyakaban

    財布をはじめとした「革小物」のプレゼントを提案しています。革製品ブランドらしく、父の日らしい商品の紹介といえます。

    • 投稿日: 2012年6月4日(月)
    • いいね!: 1,358
    • コメント: 16
    • シェア: 12
    • 2012年9月ファン数: 113,202人
      ※投稿時のファン数取得不可のため、直近の取得可能ファン数を算出しています。
    • エンゲージメント率: 1.22%
    • エンゲージメント率平均(直近25件): 3.09%
    JTB

    Case.2 JTB
    https://www.facebook.com/jtb.jp

    父の日向けに企画したツアーを紹介しています。

    • 投稿日: 2012年6月1日(金)
    • いいね!: 208
    • コメント: 3
    • シェア: 5
    • 当時のファン数: 18,653人
    • エンゲージメント率: 1.16%
    • エンゲージメント率(直近25件): 0.75%
    キリンビール

    Case.3 キリンビール
    https://www.facebook.com/kirinbeer

    プレゼントにお酒を提案することで、自社のウィスキーの紹介にもつなげています。

    • 投稿日: 2012年6月15日(金)
    • いいね!: 366
    • コメント: 0
    • シェア: 3
    • 当時のファン数: 34,759人
    • エンゲージメント率: 1.06%
    • エンゲージメント率平均(直近25件): 1.41%
    セブン-イレブン・ジャパン

    Case.4 セブン-イレブン・ジャパン
    https://www.facebook.com/711.SEJ

    ビールのプレゼントを提案することで、実店舗での購入促進につなげています。あわせて、担当者の体験を紹介し「共感」につなげる、似顔絵画像を紹介することで「手作り感」「温もり」を伝える要素も盛り込んでいます。

    • 投稿日: 2012年6月15日(金)
    • いいね!: 299
    • コメント: 6
    • シェア: 1
    • 当時のファン数: 31,905人
    • エンゲージメント率: 0.96%
    • エンゲージメント率平均(直近25件): 1.35%
    東急ハンズ

    Case.5 東急ハンズ
    https://www.facebook.com/TokyuHandsInc

    薬用シャンプーのプレゼントを提案。隠れたニーズに上手く訴求している事例と思います。

    • 投稿日: 2012年6月15日(金)
    • いいね!: 212
    • コメント: 4
    • シェア: 3
    • 当時のファン数: 149,233人
    • エンゲージメント率: 0.15%
    • エンゲージメント率平均(直近25件): 1.32%
    ◇◇◇

    『そのまま会議に出せる!Facebookネタ』連載9回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

    この記事の筆者

    エンゲージメント・ラボ(株式会社メンバーズ)

    エンゲージメント・ラボとは、株式会社メンバーズのFacebookマーケティング推進における実績・ノウハウの蓄積とエンゲージメント向上に特化した事例を集約・研究し、顧客企業へのより一層の効果的なFacebookマーケティングサービスの提供や情報発信、新たなサービス開発を推進する研究機関。

    ※株式会社メンバーズとは?
    1995年設立。創業以来インタラクティブエージェンシーとして、多くの大手クライアントのインターネットマーケティングを支援。近年では“ソーシャルメディア時代をリードし、顧客と共にビジネスを創造するネットビジネスパートナー”を標榜し、いち早くそのノウハウを活かしたFacebook活用の支援サービスを提供中。

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    タブレット向けサイトの文字サイズは16pxがいいとの調査結果……イマドキの文字サイズの話 [編集長ブログ―安田英久] | Web担当者Forum

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    今日は、タブレット端末でユーザーが好むWebサイトの調査結果を紹介しながら、昨今のユーザーがWebサイトを見るのに使っているデバイスにどう対応するかを少しだけ考えてみます。

    タブレット端末で使いやすいサイトとは?

    「タブレット端末でのサイトユーザビリティ調査」というレポートを、IMJさんが発表していました。

    ・ IMJ調査レポート「タブレット端末でのサイトユーザビリティ調査」
    http://www.imjp.co.jp/press/release/20130515_000959.html(リリース)
    http://www.imjp.co.jp/press/assets/201305/imj20130515.pdf(調査データPDF)

    ざっくりその内容をまとめると、こんな感じです。

    • 7インチタブレットユーザーの最大34%はスマートフォンサイトを支持
      (でも大半がPC向け表示を支持)
    • PCサイトを好む理由は「画像が見やすかったから」が約7割
      (スマホ向け表示を好む理由は「本文が読みやすかった」「文字の大きさが適切」)
    • 7インチユーザーの70%以上は縦持ちでWebサイトを閲覧する
    • タブレットユーザーが読みやすいと感じるフォントサイズは16px
      (ただし9インチ以上を使う20代~30代は14pxを好む)
    • 9~10インチのタブレットユーザーは、縦持ち、横持ちに関係なく拡大しないで文章を読む
    • 7インチタブレットユーザーはタップミスと拡大してタップする割合が多い
    • タブレットユーザーに最適なボタンサイズは縦横32px以上
      (24px以下ではミスタップ率が12%~58%に)

    調査はインターネットリサーチで行われ、有効回答数は900サンプル。7インチ~10.1インチのiPad・Androidタブレットユーザーに対して行ったものです。

    原則としてタブレットユーザーはスマホ向け表示よりもPC向け表示のほうがいいと思い込んでいましたが、小さなタブレットではスマホ向け表示が好まれる場合もあることに気づかされました。

    しかし、気になったのは、スマホ向け表示を好んだ理由に「本文が読みやすかったから」「文字の大きさが適切だと感じたから」が比較的多かったこと。PC向け表示をタブレットで見ると、PCで見るよりも小さく見えてしまうから、スマホ向け表示のほうが読みやすかったということですね。

    調査でもその点はポイントの1つのようで、さまざまな文字サイズの表示を見せた調査から「タブレットユーザーが読みやすいと感じるフォントサイズは16px」としています。

    調査データPDFでは、年代と画面サイズごとにどの文字サイズ表示を好んだかや、ボタンのサイズによる操作ミスの発生率などのデータもありますので、詳しく知りたい人はオリジナルをご覧ください。

    Webサイトの文字サイズ、ホントに良いのはどれぐらい?

    文字サイズにひっかかったのは、最近、いろんなサイトで文字を読みづらく、拡大して表示することが増えてきたと感じているからです。

    スマホで見るときもそうですし、PCでもディスプレイが高解像度になっているからか、標準の文字サイズでは小さくて読みづらいと感じることが増えているのです。

    以前に「ワイドディスプレイの普及でWebの文字が大きくなる?」という記事でも書きましたが、同じ16pxの文字サイズを指定していても、24インチの1920×1200ディスプレイでは1文字が約4.3mmの大きさで表示されますが、13.3インチの1440×900ノートパソコンでは約3.2mmの大きさになります。

    サイトで指定している文字サイズが変わらなくても、実際に表示される文字は解像度が高くなればなるほど小さくなってしまうのです。そりゃ、ディスプレイの解像度が高くなっていくほど文字を読みづらくなるわけですね(決して老眼のせいではない……ですよね)。

    改めて、Webサイトの文字サイズをちゃんと考えるべきときなのかな、と。

    もちろん自分はブラウザのズーム機能を使って読みやすくして見ます。でも、ユーザーのなかにはそういう機能を知らない人もいますし、知っていてもいちいち調整するのを面倒に感じる人もいるでしょう。スマホやタブレットでも、いちいちズームする必要があるならば、それはユーザーに優しくないということです。

    そもそも、昔から「デザインに凝ったサイトは文字が小さすぎて読みづらいことが多い」というのは言われていましたよね。

    IMJさんの調査では「PCサイトの一般的な本文フォントサイズは12px~14px程度」とありますが、タブレットでの閲覧もふまえて、PCサイトでも基本の文字サイズはデバイスを問わず16pxほどはあったほうがいいようです(Yahoo!ニュースや各社ニュースサイトがそのサイズであるように)。

    そのうえで、いま考えているのは、PC向けサイトであっても、レスポンシブWebデザインの手法で文字サイズだけ調整するのはいいやり方なのではないか、ということ。つまり、同じPC向け表示でも、解像度が高いデバイスで見ている場合には、少し大きめの文字サイズを基本スタイルに指定するということです。

    公共機関のWebサイトなどではユーザーが文字サイズを「大」「中」「小」と選べるようにしているところがありますが、それ以前の基本文字サイズを変えるということですね。

    そのうえで、フォームのボタン類も<button>要素を使うようにしてサイズをem指定にすれば、自然と押しやすいボタンになるのではないかと考えています。

    Web担のサイトではいろんなデザイン調整をしている部分にどう影響があるのかわからないためすぐにはできませんが、ちょっと試してみようと思っています。

    みなさんのサイトでは、イマドキの環境に適切な文字サイズをどう考えていますか? ご意見や「こうするといいよ」という案があれば、ぜひ教えてくださいませ。

    この記事の筆者
    ユーザー 安田英久(Web担 編集長) の写真

    安田 英久(やすだ・ひでひさ)

    株式会社インプレスビジネスメディア
    Web担当者Forum 編集長

    プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

    個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

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    オリジナル記事:タブレット向けサイトの文字サイズは16pxがいいとの調査結果……イマドキの文字サイズの話 [編集長ブログ―安田英久] | Web担当者Forum
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    まる1日HTML5とCSS3のセミナーCSS Nite in SAPPORO、7/21に札幌で開催 [ニュース] | Web担当者Forum

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    この記事を読むのにかかる時間: 約 1.5 分

    「HTML5+CSS3 Web Camp 2013」と題し、HTML5とCSS3に関する6セッションが繰り広げられるセミナーイベント「CSS Nite in SAPPORO, Vol.10 with Microsoft」が7月21日(日)に札幌国際ビルで開催される。

    札幌だけでなく、会津(6月1日)、土佐(6月22日)、広島(7月27日)と全国4都市で開催されているイベントの1つ。

    キーノートは、futomi・ニューフォリアの羽田野 太巳 氏による「HTML5が拓く未来 ~HTML5との正しいつきあい方~」。そのほか、日本マイクロソフトからも、UXエバンジェリストの春日井氏や、Webエバンジェリストの物江氏が登壇する。

    参加費は早割で3,500円(6月21日の申し込みまで)。終了ごの懇親会も予定されている。

    セッション予定

    • キーノート:HTML5が拓く未来 ~HTML5との正しいつきあい方~
      講師: 羽田野 太巳 氏(futomi)

    • HTML5マークアップの基本
      講師: 益子 貴寛 氏(サイバーガーデン)

    • マルチデバイス対応とCSS3、レスポンシブWebデザイン
      講師: 鷹野 雅弘 氏(スイッチ)

    • CSS3とJavaScriptで魅せるサイト、そのWebディレクションの現場
      講師: 岩崎 正寛 氏(マックグラフィックアーツ)

    • HTML5で作るWindows 8アプリ
      講師: 物江 修 氏(日本マイクロソフト)

    • HTML5とマイクロソフト
      講師: 春日井 良隆 氏(日本マイクロソフト)

    開催概要

    • イベント名: CSS Nite in SAPPORO, Vol.10 with Microsoft「HTML5+CSS3 Web Camp 2013」
    • 日時: 2013年7月21日(日)12:10-17:00(予定)
    • 会場: 札幌国際ビル 国際ホール
      北海道札幌市中央区北4条西4丁目1番地 札幌国際ビル8F
    • 主催: CSS Nite in SAPPORO実行委員会
    • 共催: CSS Nite実行委員会/日本マイクロソフト
    • 特別協力: JWSDA(日本Webソリューションデザイン協会)
    • 協賛: LACNE(ラクネ)、PIXTA(ピクスタ)
    • 定員: 100名
    • 参加費: 早割 3,500円(6月21日 15時まで)、通常 4,500円、当日 5,000円
      (遠方割/学割あり)
    • 詳細情報と申し込みhttp://cssnite-sapporo.jp/

    この記事の筆者

    安田 英久(やすだ・ひでひさ)

    株式会社インプレスビジネスメディア
    Web担当者Forum 編集長

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    ソーシャルリスニング+CRMのサービスを、データセクション子会社のソリッドインテリジェンスとカレンが協業で提供 [ニュース] | Web担当者Forum

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    データセクションの子会社であるソリッドインテリジェンスとカレンは、2社協業によるサービスの提供を開始することを5月22日に発表した。

    ソリッドインテリジェンスは、データ分析を得意とするデータセクションのコンサルティング部隊として2013年4月に設立した企業。分社前から、ソーシャルメディアのデータを企業の意思決定に活用するソリューションを200社以上の企業に提供してきた経験から、データ分析や戦略立案、効果検証などを担当する。

    カレンは、メール・ブログ・ソーシャルメディアなどでのコミュニケーション施策を得意としており、国内100社以上に対して提供してきた、運用や制作も含めてのサービスを中心に担当する。

    「ソーシャルメディア上でのターゲットの思考や行動属性を把握し、さまざまなデジタルマーケティングに活用したい」

    「キャンペーンの効果を合理的に分析して次回の企画・オペレーションフロー改善に活かしたい」

    「関心ツイートをしている人へメールやTwitterのダイレクトメッセージでアプローチしたい」

    といったニーズなどに対して、2社がそれぞれの役割で対応していく。

    ・ソリッドインテリジェンスのプレスリリース
    http://www.datasection.co.jp/news/2013/05/20130528.html

    ・カレン
    http://www.current.co.jp/

    この記事の筆者

    安田 英久(やすだ・ひでひさ)

    株式会社インプレスビジネスメディア
    Web担当者Forum 編集長

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    商売の原則は“客”にあり、アベノミクスの客を狙うのは今 [企業ホームページ運営の心得] | Web担当者Forum

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    Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

    コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

    宮脇 睦(有限会社アズモード)

    心得其の313

    ボーナス商戦の火ぶた

    まもなく、大手企業を皮切りに夏のボーナスの支給がはじまります。公務員の6月末、中小に多い7月中旬の支給までの「ボーナス狂想曲」の始まりです。今年は「アベノミクス」から、盛り上がりが期待できます。それを裏付けるかのように、1千万円超の「超高級車」が2~5割増の売れ行きと産経新聞が報じ、J-Castニュースは、高級腕時計や宝飾品、ブランドスーツやバッグなどの販売が前年に比べて2ケタ増で伸びていると百貨店を紹介します。

    一方で、「景気回復は本物か!?」という声もあります。しかし、Web担当者ならこの議論は、アフターファイブの居酒屋談義に先送りし、業務時間中はアベノミクスに乗らなければなりません。プチバブルと揶揄する声もありますが、そのぜひを問うこともWeb担当者の仕事ではありません。

    アベノミクスにいつ乗るの? 今でしょう!

    というのが今回のテーマ。食傷気味な「今でしょう」を使った理由は後ほど。

    謙虚な日本人

    景気は回復している……と断言する証拠を開陳することはできません。しかし、日経平均株価から、確実に利益を得ている人はいます。2013年5月23日に1,000円を超える下げを記録し、その後乱高下を繰り返していますが、半年前には8,000円台だった日経平均株価が、今は14,000円台まで上がっているのです。単純計算すると、半年前に80万円の株式をもっていれば、140万円になっています。

    テレビの街頭インタビューなどで「給料は上がっていない」という声も聞かれますが、当然です。給料は景気に遅れて反応するものです。ざっくりと説明すれば、企業間取引は「まとめ払い」が多く、1か月、2か月遅れで現金化され、契約によっては半年や1年先になるものもあります。

    給料はこうした支払いと受け取りが終わった後、さらに、翌年も同じかそれ以上の利益を見込めてはじめて上がるものなのです。むしろ、少し売上が良かったからと、すぐに給料を上げる経営を「どんぶり勘定」と呼び、経営継続性に疑問符がつきます。

    儲かっている人はいます。そしてそこは日本人です。自慢などせず、口を閉ざします。

    “客”の定義とは

    世間体を気にする日本人は、儲かったことを自慢しません。関西人の慣用句に「ぼちぼち」とあるように、順調でもストレートに自慢しません。いらぬ妬みやそねみを買わぬように避ける処世術です。かくいう弊社も、銀行口座に預けていても1%の金利すらつかないことから、多少の余裕資金を株式に投資していました。主に日経平均に連動する金融商品です。そしていま、うっかりすると、勤労意欲が薄れるほどニタニタしています。自慢です。もとい、弊社のような小銭の儲けでもニタニタするのです。アベノミクスで大金を手にした人は何を思うでしょうか。

    商売の原則は“客”です。客がすべてです。それでは“客”の定義とは何でしょうか。ひとことで言えば、

    金を払う人

    です。

    ボランティアでは成り立たない

    どれだけ商品やサービスを賞賛し、気に入ってくれる人がいても、金を払わないものは客ではありません。友達だとしてもビジネスにおいての“客”ではないのです。

    たとえば、あなたが「マンゴー」生産農家だとします。あなたが丹精込めたマンゴーをお隣さんは「旨い美味い」と誉めてくれますが、1円たりとも払ってくれません。もちろん近所のよしみであなたも請求はしません。一方で、都会からは1個1万円で購入したいと求める声があります。果たしてどちらが“客”かということです。

    そして先のアベノミクスに戻ります。お金を持っている人はいます。給料が上がらないとぼやく人もいます。ならば、いま注目すべき“客”はどちらかということです。

    高額商品はネットで探す時代

    かつてはお歳暮やお中元をもとめ、銀座の百貨店に出掛けていました。アイラブ足立区を広言していますが、地元では単純に高いだけの商品はあっても、気の利いた贈答品がなかったからです。しかし、不況が長引くにつれ、銀座の質も低下します。そしてたどり着いたのが「ネット」でした。

    ネットの魅力は「カカクコム」に代表される最安値競争だけではありません。珍しいものを探し出し、高級商品をリーズナブルに購入できるのも魅力です。量販店や街場の専門店では取りそろえていないブランド品はネットの独擅場です。ある眼鏡店では、今年に入り根強い人気を保つ「Kazuo Kawasaki」への引き合いが強まっています。そして、リーズナブルとは「相場」と換言でき、1本3万円が相場のワインが、2万円なら飛びつく客がいます。

    売るのなら今でしょ

    先日視聴したテレビ東京の経済番組「モーニングサテライト」のなかで、双日総合研究所チーフエコノミストである吉崎達彦さんは、次のように指摘します。

    今でしょう。とは時代の言葉

    ご存じ、東進ハイスクールの林修講師の言葉ですが、CMは数年前からオンエアされており、フィーチャーされたのが最近であることから、まさしく「時代」を表しているというのです。

    長らく続いたデフレ不況の果てに、円安株高アベノミクスで小銭や大金を得た人がいます。彼らはお金を使いたがっています。お金を使うのは1つの快楽なのです。ところが店頭ではデフレ系の品揃えがいまだ幅を効かせています。そんな“客”のために、高額商品を提供するのはまさしく“いまでしょう”と。ネット店舗の機動性を活かし、アベノミクスに便乗する最初のチャンスが今夏のボーナス商戦です。

    最後に不動産にITバブルと、二度のバブル経済を経験した一市民として指摘しておきます。

    どちらも庶民に恩恵は少なかった

    ITバブルは、本家アメリカがすぐに破裂したので論外として、昭和の終わりから平成の始まりにかけての不動産バブルのときも、庶民に恩恵が届く前に崩壊しました。ただし、どちらのバブル期においても、金持ち層をターゲットにした商売は活況を呈していたものです。アベノミクスがバブルか否かはまだわかりませんが、全体を見て庶民の味方面をして嘆くのは経済学者やマスコミに任せ、ビジネスとしてWebに取り組むものは、今の“客”に照準を合わせなければならないのです。

    今回のポイント

    日本人すべてが儲かることはありえない

    お金を使いたい客を捕まえよ

    この記事の筆者
    ユーザー 宮脇睦(有限会社アズモード) の写真

    宮脇 睦(みやわき あつし)

    プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。

    制作、営業の双方の現場を知ることからウェブとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供し、一業種一社、制作案件は足立区内のみという営業施策をとっている。本業の傍らメールマガジン「マスコミでは言えないこと」を発行。好評を博す。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)、冷静な視点からのIT業界分析に「週刊ポスト」など、様々な媒体から情報発信を続ける。

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    不合格なら企画室長の座を剥奪!?花王のWeb戦略を牽引する本間氏がネットマーケティング検定に挑戦! | Web担当者Forum

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    本間充氏
    花王株式会社 メディア企画部門
    デジタルコミュニケーションセンター
    公益社団法人日本アドバタイザーズ協会
    Web広告研究会 代表幹事
    本間 充氏

    5月上旬、東京・茅場町の花王本社の会議室で、同社のデジタルコミュニケーションセンター企画室長の本間充氏は、スタッフと雑談しながら余裕の笑顔を振りまいていた。しかし、その笑顔の裏には、わずかな焦りが見えた。これから「ネットマーケティング検定」を受験するのだ。花王のネットマーケティングを牽引してきたプライドにかけて不合格となる失態だけは避けたい。「不合格なら企画室長の座を降りるつもりだ」と冗談めかす本間氏だが、果たして合格できるのだろうか。

    背水の陣を敷くため社内SNSで受験を公言

    本間氏は、1997年から花王のWebサイト構築に関わり、現在はメディア企画部門デジタルコミュニケーションセンターで企画室長の任にある。公益社団法人日本アドバタイザーズ協会のWeb広告研究会で代表幹事も務めており、ネットマーケティングの世界では広く知られる人物だ。

    その本間氏が今回挑戦することになったのが、2012年に開始されたばかりの「ネットマーケティング検定」。企業のWeb担当者に必要なファシリテート能力、Webの知識と技術、マーケティングの知識、経営戦略と連動したWebブランディング能力を確かめるテストで、本間氏のキャリアからすれば合格して当然のはずだが……。

    お試し受験の話をいただいて、早速、社内SNSで『この試験を受けるよ!』と発表した。企画室のメンバーはもちろん、他部署からも一気に注目されました。自ら高いハードルを課し、クリアする姿を示さないとならない。リーダーは大変です(本間氏)

    本間充氏
    真剣な表情で試験を受ける

    そう苦笑する本間氏は、ゴールデンウィークの3日間を利用し、14年間のキャリアを駆け足で復習して臨んだ。

    いざ試験が始まると本間氏の表情は一変、真剣なまなざしで問題用紙に向かう。1分、2分……次々と冊子のページをめくり、問題文をなぞっては回答に丸をつけていく。20分過ぎには、飛ばした問題への再トライや解答の見直しを始め、35分からマークシートに答えの転記を開始、やがて通常の試験時間80分のわずか半分、ジャスト40分で試験を終えた。

    → 採点の結果は、記事の後半に!

    広範な知識をまんべんなく得るのがWeb担当者の王道

    今回は、出張試験であることから、試験が終了したその場で、資格試験を主催するサーティファイ(東京都中央区)の担当者が本間氏の解答を採点する。その採点が終わるまでの間、本間氏に試験の感想を聞いてみた。まずネットマーケティング検定の設問はどうだったか。

    ウェブの技術はもちろん、経営、法律など広範な点からマーケティングに関する知識が問われていましたね(本間氏)

    本検定の項目は下記のとおり、多岐にわたっている。

    • 概論
    • インターネット技術概論
    • 総論
    • リサーチ
    • PR・ブランディング
    • 広告
    • インターネット販売
    • 効果測定
    • 外注管理
    • ポリシー
    • 関連法規
    • 事例問題
    採点中
    採点中

    つまり、試験勉強をするだけでも、自分がどの分野が得意で、どの分野が不得手であるか浮き彫りになってしまうのだ。

    Webの仕事の細分化が進むなか、業務で日々関わる分野には詳しくなっても、隣接領域のアップデートがなされないこともよくある。日進月歩のこの業界で、関係者と話していて、未知の用語に内心の焦りを隠しつつわかったフリをして冷や汗を流すことはたびたびだろう。

    たとえばEC運営の担当者であっても、正しくSEOを理解している人は少ない。SEOはアマゾンや楽天がやってくれると思っている(本間氏)

    確かにテクニカルな部分はEC事業者が行ってくれるが、テキストチューニングは発注者に責任がある。適切にテキストチューニングするとなると、ユーザーの検索ニーズを把握するのが重要だし、W3Cのウェブ標準も知っておくほうがいいだろう。

    また「自分はデザイナーでないから、デザインは専門家に頼めばいい」という考え方をする人も多い。Webサイトは企業とユーザーとの接点であり、そこでのデザイン表現はブランドにもかかわってくるものだ。また、ビジュアルデザインだけでなくインターフェイスデザインをどのようにするかによって、サイトの使い勝手やユーザーの体験は大きく変わってくる。Web担当者なら、デザインやユーザー・インターフェースの基本は知っておきたいものだ。

    このように、ネットマーケティングにおいては、担当業務の知識だけを持っていればそれで済むというものではない。担当外の分野であっても最低限の知識を保有しておくことで、スムーズに業務を進められるし、Web担当者としては幅広く知識を押さえておくことが望ましい。

    Webやコミュニケーションに関しては、たとえ浅くとも広範囲な知識を有している。これこそ企業のWeb担当者に必要なことです。その意味でもこのネットマーケティング検定は有意義でしょう。テキストを読み返すことで、自分が苦手な領域を再確認することもできますし(本間氏)

    適材適所は資格試験で判断できる

    さらに、「人材登用の観点からもこの試験は有効だと思う」と本間氏は語る。ネットマーケティング担当者としての素質を見抜く効果もあるのではないかということだ。

    Web以外の領域では、たとえば、薬剤師、危険物取扱主任、場合によってはフォークリフトの運転免許など、それぞれの仕事に就くには必須の資格があり、当人は資格取得のプロセスで適・不適を自覚する。ところがマーケティング職には、そうした資格がこれまでなかった。

    “消費者としては商品を語れてもマーケッターとして分析できない、いわば適性に欠ける人がこの仕事に就いているケースをまま見受ける。この試験で最低限のスキルレベルやマインドをチェックできるんじゃないかな(本間氏)

    さらに本間氏からは、「ホームページ制作のコンペなどの際に、パートナー企業に資格保有者がいたら、安心感があるよね。少なくとも我流ではなく、標準化された知識やスキルがあると分かるから」という意見もあった。

    F1レーサー並みのドライビングテクニックは保証しないが、安全に公道を走る運転技術は証明する――。ネットマーケティング検定は、マーケティング職への適性を見るフィルター。いずれ、この業界の自動車運転免許ともいえる位置づけになるかもしれない。

    インターネットと無関係な仕事はない

    本間氏は「ぜひ花王のデジタルコミュニケーション部のメンバーには受けて欲しいね。あと、事業部のマーケッターやWeb担当者、メディア戦略を考える人間にも役に立つと思う」と乗り気だ。

    本間充氏
    「ネットマーケティングを勉強しなくていい職種はない」と本間氏

    では、それ以外の部署の人間にはこの試験は不要なのか?それは違う。デジタル・アナログを問わずマーケティング職はもちろん、営業職、お客様リサーチといった調査分野の研究職、商品開発部門なども幅広く、このネットマーケティングを学ぶ価値はある。テキストで全体を把握しておくだけでも得るものは大きいはずだというのが本間氏の考えだ。

    “現在の企業の仕事でインターネットと無関係なものはほとんどない。今の時代、どんな仕事もインターネットと多かれ少なかれ関係している。その意味で、勉強しなくていい職種は全くない(本間氏)

    例えば本社の管理部門は、企業の情報セキュリティポリシーに半分の責任を負っている。立案するのはシステム部門だが、承認するのは管理部門。何も知らずに判を押すことは管理部門の命取りになりかねない。日常業務からいったん離れて勉強するということは、こうした広範な知識を確認する機会にもなるのだ。

    採点結果は……80点で合格! 企画室長の名誉は死守

    本間充氏
    無事に認定証を受け取ってにんまり

    もし不合格なら企画室長のイスを取り上げる――。そんな発破を役員からかけられていたわけではないが、社内SNSで公言した手前、もし不首尾なら部下の前に出られない。屈辱に耐えかねて翌日から出社拒否、なんてことも考えられた。そんなリスクを背負ってまで引き受けたお試し受験。果たして合否判定はいかに。

    「80点で合格!」

    サーティファイの担当者が告げた瞬間、本間氏はホッとした表情を見せた。ちなみに間違いの多かったジャンルは、ネット業界の最新動向を問う部分で、4問中3問が不正解。「専門外の領域でアップデートしていなかった」と悔しそうではあったが、企画室長の座は無事に守られたのであった。

    本間氏の「分野別正答状況」――ネット業界の最新動向を問う「概論」部分でややつまずいた
    総論概論1/4
    インターネット技術概論4/5
    各論総論1/1
    リサーチ2/2
    PR・ブランディング3/4
    広告2/3
    インターネット販売1/2
    効果測定1/2
    関連知識外注管理1/1
    ポリシー3/3
    関連法規3/3
    事例問題事例問題9/10

    ネットマーケティング検定は、その名の通りインタネットマーケティング全般の知識・方法論を問う試験だ。主催はサーティファイWeb利用・技術認定委員会、監修は株式会社ワールドエンブレム。マーケティングを体系的・網羅的に学習する本格的な検定であり、下記の4つの要件が評価・認定対象となる。

    • ファシリテート能力
    • Webに関する知識や技術
    • ネットマーケティングに関する知識
    • 経営戦略と連動したWebブランディング能力

    問題は、基本問題30題、事例問題10題で、試験時間は80分。得点率70%以上で合格となる。ECの運営会社などが部署単位で受ける「団体受験」を基本とするが、個人で受けられる「全国一斉試験」もある。

    次回の全国一斉試験は8月4日(日)に、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡で開催予定だ。申し込み締め切りは7月14日(日)となるため、早めに申し込みたい。

    一斉試験の申し込みはこちら

    ネットマーケティング検定の『体験版』『チャレンジ版』もこちらから無料で体験できる→http://www.sikaku.gr.jp/nm/

    現代ビジネスに関わる全ての人に必須の知識が得られるネットマーケティング検定だから、どんな職種の人にもぜひ挑戦してほしい。

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    わかる!Web CMS選択術-2013- + HTML5 CMS - Web Meister/サイズ [【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring] | Web担当者Forum

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    【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring

    セミナーイベント「Web担当者Forumミーティング 2013 Spring」(2013年4月24日開催)の講演をレポートする。他のセッションのレポートはこちらから。

    クリックするとセミナーの内容を動画でご覧いただけます(動画を別ウィンドウで開く
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    HTML5の利用が本格的になってきた中で、CMSは何を選択すればよいのだろうか。サイズ社の糟谷博陸氏は、HTML5はすでに使える状態となっているため、すぐに利用し始めることを提案。HTML5で実現できるコンテンツやマルチデバイス対応などについても説明し、HTML5に対応できるCMSの条件を示した。

    CMSの時限公開における4つの仕組み

    糟谷氏
    株式会社サイズ
    代表取締役
    糟谷 博陸氏

    登壇した糟谷氏は、「今回はHTML5を中心に話をしたい」と挨拶し、今回の講演資料もHTML5で書かれていることを明かす。また、糟谷氏の講演は、昨年の「Web担当者Forumミーティング 2012 Spring」や「Web担当者Forumミーティング 2012 in名古屋」でも好評を博しており、これらのレポートや講演資料も後日の参考にしてほしいとした。

    2012年の講演内容について簡単にまとめた糟谷氏は、今回の講演に先立って、2013年3月に報道された20社以上の上場企業の決算情報が公表前に投資家に閲覧されてしまった事件や、2013年4月に全国の5つの証券取引所と金融庁が上場企業に情報管理を促し、109社がアクセス制限を設けていなかったことを話題に上げる。

    なぜ、このような情報漏えいが起きたかについて糟谷氏は、Web担当者Forumの編集長ブログの記事を示し、CMSの時限公開には「リンク自動掲載型」「ページアクセス制御型」「全アセットアクセス制御型」「日時指定デプロイ型」の4つがあり、決算資料の事前閲覧は「リンク自動掲載型」や「ページアクセス制御型」で発生し、非常に危険であると指摘。高いセキュリティレベルが求められるコンテンツは、静的CMSで「日時指定デプロイ型」を利用する必要があるとし、サイズが提供している「Web Meister」は日時指定デプロイ型であることを明かした。

    また糟谷氏は、静的CMSと動的CMSを比較し、「ページ表示速度やSEO対策では絶対的に静的CMSが強く、セキュリティも日時指定デプロイ型であれば静的CMSのほうが高い。ただし、会員管理やマイページなどは静的CMSでは行えないため、用途に応じて使い分けたり、組み合わせたりするべき」だと説明する。

    HTML5とCanvas 2Dの仕様策定は完了

    次に糟谷氏は、Web技術の標準化を推進するW3Cが、2012年12月17日にHTML5とCanvas 2Dに関する仕様策定の完了を発表したことを示し、FirefoxやGoogle Chrome、SafariなどのモダンブラウザではすでにHTML5を実装されて使える状態となっていると説明する。

    HTMLは文書構造、CSSは体裁、JavaScriptは挙動であるため、HTML5になったからといってこれまでと作り方が変わるわけではない。今すぐHTML5を利用すべきです。

    実際にサイズのホームページは、「HTML5+CSS3+JavaScript+SVG」でリニューアルされている。糟谷氏は、そこで公開されているコンテンツの「draw」や「TATE」をデモで紹介。HTML5で構築することで、ローカルの画像をドラッグ&ドロップでアップロードしてメッセージやイラストを書き込んでFacebookに公開したり、スイッチ1つで文字の縦書き/横書きを切り替えたりできることを示し、「これまでのHTMLの概念を超えたことをHTML5で実現できる」と説明した。

    サイズのコーポレートサイト。縦書きと横書きの切り替えをHTML5で実現している
    サイズのコーポレートサイト。縦書きと横書きの切り替えをHTML5で実現している

    そのうえで糟谷氏は、今後はすべてのブラウザに対応する「クロスブラウザ」という考え方よりも、情報や操作が欠けることなくすべてのブラウザに提供されていれば、最新のブラウザ技術を積極的に取り入れて、よりよいユーザーエクスペリエンスを構築する「プログレッシブ・エンハンスメント」という考え方を取り入れるべきだと説明する。

    このようにHTML5の利用が本格化してくると、HTML5を管理できるCMSが必要となる」と話す糟谷氏は、「HTML5リッチインターフェース」と「HTML5セマンティクス」に対応していることがCMSの条件となることを示した。

    リッチインターフェースはこれまでFlashなどで実現されてきたが、HTML5ではcanvasタグ、JavaScript、SVGなどによって動きのあるインターフェースを実現でき、更新に関る部分を外部ファイルとしてXMLなどで持つことが有効となる。つまり、コンテンツをXMLとして持ち、ユーザーインターフェースと分離して管理し、更新できるCMSがHTML5では必要となる。

    Web Meisterは、HTML5やAjaxなどのXMLを管理でき、Officeライクな操作性で追加や更新が行えることを示した糟谷氏は、事例として法政大学のイベントカレンダーを紹介し、同じXMLデータをPC版、Facebookアプリ、スマートフォン版で利用し、ワンソース・マルチユースを実現していることを示した。

    HTML5セマンティクスについての説明に移った糟谷氏は、HTML4の文書構造がすべて<div>で区切られているのに対し、HTML5では<header>、<footer>、<nav>、<article>、<aside>といった内容がわかるようなものとなっていることを示す。また、<article>内はさらに<section>タグで分割されており、コンテンツの粒度が記事の一部分まで細分化されているため、CMSも<section>単位で管理できるものでなくてはならない。

    糟谷氏は「Web Meister は元々コンテンツの粒度がページ単位ではなくsection単位となっている。見出し・本文・画像という1セットがコンテンツの最小単位となっており、これが集合することで記事を構成するというHTML5と同じ考え方で作られていたため、そのままHTML5に対応できる」と話す。

    マルチデバイス対応は汎用+専用で考える

    糟谷氏

    続いて糟谷氏は、「今日一番話したかったこと」としてマルチデバイス対応の考え方に話を移す。さまざまなデバイスが登場し、難しいと思われるマルチデバイス対応だが、糟谷氏は「Webサイトには、複数のデバイスに対応できる汎用サイトと、個別のデバイスに対応した専用サイトしか存在しないと考えてしまえば、さほど難しくはない」と話す。

    汎用サイトの手法としてはレスポンシブWebデザインが主流となっており、CSS3の「Media Queries」によって横幅指定でレイアウトが変更できるようになっている。レスポンシブWebデザインの事例としてサイズのホームページのほか、法政大学大学院ヤマシタコーポレーションを紹介した糟谷氏は、汎用手法のメリットとデメリットを次のように示した。

    汎用手法のメリットとデメリット

    メリット

    • 1つのWebサイト、同じURLですべてのデバイス表示に対応できる点
    • ディレクトリとページが各デバイスで完全一致になる

    デメリット

    • ファイルサイズが同一のため、マシンパワー・回線の遅いモバイルでは重い(解決可能)
    • 1つのWebサイト、同じURLですべてのデバイス表示に対応できる点
    • ディレクトリとページが各デバイスで完全一致になる(完全一致はメリットでもあり、デメリットでもある)

    また、汎用手法では構造が完全一致するため、ターゲットユーザーや利用シーン、サイトの目的をデバイスごとに設定できず、ユーザー中心設計が困難であることを指摘。スマートフォン対応において汎用手法は、固定幅のPCサイトよりは優れているが、モバイル専用サイトよりは劣るとした。専用サイトは高コストだが、デバイスごとのユーザー中心設計が可能で「ユーザーファースト」、汎用サイトは低コストだがデバイスごとのユーザー中心設計が不可能で「コストファースト」となるのだ。

    これらの解決方法として糟谷氏は、汎用と専用を組み合わせることを提案する。すべてのデバイスに対応できる汎用サイトを作ったうえで、重要な顧客が存在するデバイスに対しては、優先して別途専用サイトを作るという考え方だ。

    レスポンシブWebデザインとモバイル専用サイトを組み合わせることで、必要なところにユーザー中心設計を行うことができ、ユーザーエクスペリエンスとコストのバランスを取ることが可能となる。「この考え方は、Webユーザビリティの第一人者ヤコブ・ニールセン博士も発表し、実験も行っているので参考にしてほしい」と糟谷氏は説明する(モバイルサイト vs. フルサイト)。

    汎用+専用サイトを制作するためには、構造と関係なくページをコピーできるCMSがあれば、PCサイトから必要なページを複製するだけで運用管理が可能となり、モバイルからPCサイトへの再利用も可能だ。糟谷氏は、汎用サイトと専用サイトを組み合わせた制作事例として、国立音楽大学や法政大学を紹介。法政大学の事例では、Retinaディスプレイのような高解像度ディスプレイに対して軽量で美しい画像を提供するために、ロゴやアイコンをマークアップ言語で記述されたベクター形式のSVG(Scalable Vector Graphics)を利用して制作した。SVGは対応ブラウザも多く、Androidも3.0以降で対応しているため、PCやスマートフォンで安定的に使用できるという。

    RetinaディスプレイとレスポンシブWebデザインに対応した法政大学のサイト
    RetinaディスプレイとレスポンシブWebデザインに対応した法政大学のサイト。ロゴ・アイコンはSVG(ベクターデータ)で作成しているため、どんなに拡大しても画像は粗くならない。

    まずやらなければならないのは、汎用化すること。汎用化したうえですべてのデバイスに対応した後、何を専用化するかを考え、ユーザーエクスペリエンスを向上させることを考えるのが現実的です。

    マルチデバイス対応のポイントをまとめた糟谷氏は、続けてCMS選択のポイントを次のように示す。

    CMS選択のポイント
    • 静的CMSと動的CMSの違いを理解する
      • セキュリティ、パフォーマンス、SEO重視なら静的CMS
      • マイページ、会員管理重視なら動的CMS
    • マルチデバイス対応は汎用化してから重要なデバイスの専用サイト化を考える
      • どのように汎用化するのか?(まずは汎用化するべき)
      • 何を専用化するのか?(トータルのユーザーエクスペリエンスの向上)
    • HTML5リッチインターフェース対応
      • HTML5やAjaxなどの外部XMLを管理できるCMSを選択する
    • HTML5セマンティックス対応
      • <section>タグ単位で管理できるCMSを選択する

    最後に糟谷氏は、「今後、HTML5に変わっていくことはもう決まっている。したがって、今日この場からHTML5をやっていくように変わってほしいと思う。我々も、HTML5に向かってサイト制作を行っていくみなさんを全力でサポートしていきたい」と話した。

    この記事の筆者

    野本幹彦

    IT系ローカライズ会社、IT関連雑誌記者を経て、フリーライターとなる。コンシューマから企業システム、ソーシャルアプリ、デジタルマーケティングまでの幅広い分野で記事を執筆。事例取材やインタビューを中心に、書籍、広報誌記事、Web記事などを手がけている。

    【撮影】
    株式会社Lab
    石川恵愛

    http://www.hellolab.com/

    【動画撮影・編集・配信】
    株式会社ヒューマンセントリックス

    主にBtoB企業向けにリード情報を獲得する為のWebセミナー商品・サービスなどのプロモーション動画、そして導入事例インタビュー動画を、企画~撮影~制作~配信までをワンストップで提供、営業・マーケティング活動の支援を行っている。

    大手IT企業を中心に680社、6,000コンテンツ以上の製作実績(2012年5月現在)、そしてリピート率92%以上と、費用対効果の高さが特長。

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    オリジナル記事:わかる!Web CMS選択術-2013- + HTML5 CMS - Web Meister/サイズ [【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring] | Web担当者Forum
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    オイシックス ブランド食品のEC「Oiチカ」開始 DEAN&DELUCAやSoup Stockなど [日本ネット経済新聞ダイジェスト] | Web担当者Forum

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    オイシックスは5月23日、他社ブランドの食品を専門に販売するECサイト「Oiチカ」を開設した。生鮮野菜などとは異なり、すでにブランド力のある商品を仕入れて販売する。主力の「Oisix」とは別サイトだが、両サイトはワンストップで利用でき、配送もまとめることが可能。品揃えを強化して、集客力を高めるのが狙いだ。

    オイシックスは、今年2月から、食のセレクトショップ「DEAN&DELUCA」、食べるスープ専門店「Soup Stock Tokyo」、北海道・小樽の洋菓子専門店「LeTAO」の商品の取り扱いを実施。「Oisix」内に特設ページを開設して販売してきた。この取り組みが好評なためサービスを拡大することにした。「Oiチカ」ではワイン専門店「ENOTECA」、金沢の老舗酒蔵「福光屋」など、全10ブランドの商品を販売する。

    今後は、和洋菓子、調味料、パンなどのほか、海外食品ブランドも仕入れる予定。来年3月までに20ブランドの取り扱いを目指す。

    有名ブランドを取り扱うことで、オイシックスを知らなかった人が訪れることが期待できる。高級食品と当社の顧客との相性もいいと思うので、売り上げにも期待している」(広報)としている。

    オイシックスはこれまで生産者を自ら開拓し、そのおいしさや安全性をブランドとして打ち出してきた。ただ、「そうした取り組みだけでは、食品業界を変えられない」(高島宏平社長)と考え、近年は事業の拡大を図っている。ギフトECのウェルネスを買収したほか、リクルートと共同事業を開始。今年10月からは三越伊勢丹ホールディングスとの食品宅配事業の協業も発表している。

    ・Oiチカ(オイチカ)
    http://www.oisix.com/shop.g6--oichika--oichika__html.htm

    ※記事内容は紙面掲載時の情報です。
    ※画像、サイトURLなどをWeb担当者Forum編集部が追加している場合もあります。
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    ※週刊『日流eコマース』は、2011年6月23日より『日本ネット経済新聞』へとリニューアルしました。

    この記事の筆者

    「日本ネット経済新聞」は、インターネットビジネスに関連する宅配(オフィス配)のニュース情報紙です。日々変化するネット業界の情報をわかりやすく詳しく伝え、新しいビジネスヒントを提供していきます。前身のネット通販専門紙「週刊日流eコマース」(2007年1月創刊)の取材活動で培ってきた情報ネットワークをさらに拡大し発展させています。

    このコーナーでは、日本ネット経済新聞編集部の協力により、毎号からピックアップしたEC関連のニュースや記事などをお届けしていきます。

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    目標到達プロセスのレポートで、カートから購入までのボトルネックを見つけよう[第56回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum

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    Googleアナリティクスは、非常に高度な分析ができる無料のアクセス解析ツールだが、正式なサポートがない。本連載では、その導入から、運用、活用まで、初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

    衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

    今回はECサイトを例に挙げて、ショッピングカートから注文完了までの間のボトルネックを、Googleアナリティクスを使って発見するための方法をご紹介する。

    メニューでいうと[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポートの最も基本的な使い方の解説だ。

    前回もお話ししたが、サイトの成果関連のデータを見るためには、あらかじめ管理者権限で管理画面の「目標」を設定しておくことが必要だ。この目標設定に関しては、「プロファイルの目標を設定する[第5回]」で詳しく触れているので、詳細はそちらを参考にしていただきたい。

    今回は、「プロファイルの目標設定」の中の「目標到達プロセス」の設定が鍵になるので、その部分から詳しく解説したい。

    注:前回紹介した新しい目標設定画面は、2013年6月3日現在、昔の画面に戻っていることも併せてご報告しておく。まあGoogleアナリティクスとはそういうものだ。時には全員にリリースしても元に戻したり、一部のユーザーだけを対象にしてテストしたりすることもある。私が一部のユーザーとしてその対象になっている可能性もあるだろうが、そのような多少の違いはご容赦いただききたい。

    「目標達成プロセス」を設定する

    まず「目標の全般情報」を設定する

    アナリティクス設定から該当のプロファイルの管理画面に移動し、「目標」タブを選択(図1赤枠部分)する。

    操作手順
    1. グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定]をクリックする
    2. 「アカウント画面」で、設定したいアカウントをクリックする
    3. 設定したいプロパティをクリックする
    4. 設定したいプロファイルをクリックする
    5. 「目標」タブ(図1赤枠部分)をクリックする
    図1:プロファイルの「目標」タブ
    図1:プロファイルの「目標」タブ

    次に、「+目標」(図1青枠部分)をクリックする。すると図2のような「Goal 1」の設定画面になる。

    図2:「Goal 1」の設定画面
    図2:「Goal 1」の設定画面

    目標名(図2赤枠部分)には、例として「注文完了」と入力し、目標タイプは「URLへのアクセス」を選択(図2青枠部分)しよう。すると、図3のように、画面の下部に、「目標の詳細」と「目標到達プロセス」の設定部分(図3赤枠部分)が現れる。

    図3:「目標の詳細」と「目標到達プロセス」
    図3:「目標の詳細」と「目標到達プロセス」

    「目標の詳細」を設定する

    今回は、ECサイトで、カートに投入する前の商品詳細ページ(/detail.html)から、カートでの入力画面3ページ(/cart1.html → /cart2.html → /cart3.html)を経て、最後にサンキューページ(/thanks.html)が表示されて注文完了となる場合の設定をしてみよう。

    「目標の詳細」の「目標URL」には、下の画面のように「/thanks.html」と入力(図4赤枠部分)する。

    図4:「目標の詳細」部分の設定項目
    図4:「目標の詳細」部分の設定項目

    その下のマッチタイプ(図4青枠部分)は、目標となるURLパターンによって「完全一致」「前方一致」「正規表現一致」から選択してほしい。ここでは、URLにパラメータが付いたりすることがないということにして、「完全一致」を選択しておく。

    「目標達成プロセス」を設定する

    続いて、「目標到達プロセス」を設定するには「目標到達プロセスを使用」のチェックボックス(図3青枠部分)をチェックする。すると図5のように、「目標達成プロセス」の下部に、「目標到達プロセスのステップ」を入力する部分(図5青枠部分)が現れる。

    図5:「目標到達プロセス」部分の設定項目
    図5:「目標到達プロセス」部分の設定項目

    初期状態では、ステップは1つしか表示されていないが、ステップはいくつでも増やせる。必要なステップ分だけ、「+目標到達プロセスのステップ」(図5赤枠部分)をクリックすればよい。クリックするたびに、各入力ステップの入力箇所を追加されるので、それぞれURLと名前を入力していく。

    図6:目標到達プロセスの各ステップの設定
    図6:目標到達プロセスの各ステップの設定

    目標完了ページはステップとして入力しないこと

    今回の例は、/detail.html → /cart1.html → /cart2.html → /cart3.html → /thanks.htmlというステップであるが、ここで/thank.htmlが「ステップ」として入力されていないことに気づいただろうか。

    目標完了ページ(今回の例では/thanks.html)は、その上の「目標の詳細」の「目標URL」(図4赤枠部分)ですでに指定してあるので、ここでは入力してはいけない。「ステップ」には、目標完了ページに至るまでのページ群(各ステップ)だけを入力すればよい。間違わないよう注意しよう。

    「マッチタイプ」は、目標到達プロセスで入力するURL群にも適用される

    もう1つの注意点は、「目標の詳細」の「マッチタイプ」(図4青枠部分)の指定が、この目標到達プロセスに入力するURL群(図6青枠部分)にも適用されること。もし目標到達プロセスに入力するURL群(図6青枠部分)が正規表現一致でしか記述できないのであれば、目標の詳細のマッチタイプ(図4青枠部分)の指定もそれに合わせて、「正規表現一致」を選択しておく必要があるということだ。

    「目標達成プロセス」の設定はこれで完了だ。

    • [目標到達プロセス]レポートを見てみよう
    • 閲覧ページ移動図の見方を覚えよう
    • 閲覧ページ移動図の数字の流れを把握しよう
    • [目標達成プロセス]レポートを見る際の注意

    [目標到達プロセス]レポートを見てみよう

    この設定例で、実際の[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポート上部が図7だ。

    図7:[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポート上部
    図7:[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポート上部

    まずは、目標を選択できるプルダウン(図7赤枠部分)で、見たい目標を選択しよう。目標は最大20個まで設定できるので、複数の目標を設定した場合は、そのうちの1つを選択する。図7と、次の図8では、先ほど設定した「目標1:注文完了」が選択されている状態になっている。

    レポート上部(図7)では、選択した1つの目標(図7赤枠部分)に関して、期間全体のコンバージョン率(図7青枠部分)と日別のコンバージョン率の推移グラフ(図7緑枠部分)を見ることができる。

    例によって設定後から集計が開始されるので、過去に遡って集計されるわけではない。いま設定したばかりの人は、設定後、しばらくしてデータが溜まってから見てみよう。

    閲覧ページ移動図の見方を覚えよう

    そして、[目標到達プロセス]レポート下部が、閲覧ページ移動図(図8)になる。図8も先ほど設定した「目標1:注文完了」が選択されている状態になっている。

    目標完了までの過程でどこがボトルネックになっているのかは、この閲覧ページ移動図で確認する。この移動図の見方をまず説明しておこう。

    図8:[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポート下部
    図8:[コンバージョン]>[目標]>[目標到達プロセス]レポート下部(閲覧ページ移動図)

    中央の幹は「目標到達プロセス」の各ステップ

    中央の幹の部分(図8赤枠部分)は、「商品詳細」→「ショッピングカート」→「ご注文方法の指定」→「ご注文内容の確認」→「注文完了」というように、目標到達プロセスで設定したステップ1の名前、ステップ2の名前、ステップ3の名前、ステップ4の名前、目標名の順に上から表示されているのがわかる。

    ステップ名の下の数字は訪問数

    この各ステップ名と目標名の直下にある数字はそのページの訪問数で、「商品詳細」→「ショッピングカート」→「ご注文方法の指定」と進むにつれて、訪問数が減っていくのがわかる。

    矢印の数字が移動率

    ここで、次のステップへの移動率に当たる部分が、各ステップの間を結ぶ矢印の部分にある数字(図8黒枠部分)だ。たとえば図8では、最後の「ご注文内容の確認」→「注文完了」のステップで12.22%が離脱していることがわかる(図8一番下の黒枠部分が87.78%なので)。

    チェックすべきは移動率が低い箇所

    この閲覧ページ移動図を見て、移動率が想定以上に低いところがないかを確認しよう。そして、自分でページを再確認したり、ユーザーテストを行ったりして、ページの改修ができないかを考えてみよう。

    閲覧ページ移動図の数字の流れを把握しよう

    閲覧ページ移動図に表示されている数字の流れについて解説しておこう。

    流入元は、上と左

    各ステップの流入元となっているのは、そのステップの「上」と「左」である。つまり、「上の数字(訪問数)」(図8黒枠部分)と、「左の数字(訪問数)」(図8青枠部分)を合計したものが、「各ステップの数字(訪問数)」(図8赤枠部分)になる。

    図8で言えば、ステップ1の「商品詳細」は、それより前のステップがないので「上の数字」はない。したがって、「左の数字」である12,685訪問(図8一番上の青枠部分)が、そのままステップ1の「商品詳細」の訪問数12,685訪問になっている(図8一番上の赤枠部分)。

    次の第2ステップ「ショッピングカート」では、前のステップから進んできた「上の数字」である470訪問(図8一番上の黒枠部分)と、ここへ初めて流入した「左の数字」である0訪問(図8上から2番目の青枠部分)の合計が、「このステップの数字」470訪問になっている(図8上から2番目の赤枠部分)。

    流出先は、下と右

    一方、「各ステップの数字(訪問数)」は、その後に次のステップに進んだものと、そこで脇道へ逸れたものに分かれる。

    ステップ1の「商品詳細」の訪問数12,685(図8一番上の赤枠部分)は、次のステップへ進んだ470訪問(図8一番上の黒枠部分)と、別のページへ行ってしまった残りの12,215訪問(図8一番上の緑枠部分)に枝分かれしている。

    また、ステップ2の「ショッピングカート」の訪問数470(図8上から2番目の赤枠部分)は、次のステップへ進んだ251訪問(図8上から2番目の黒枠部分)と、別のページへ行ってしまった残りの219訪問(図8上から2番目の緑枠部分)に枝分かれしている。

    一般化して表現すると、次のようになる。

    • 「左の数字」(図8青枠部分)は、そのステップから初めて流入した訪問数(目標到達プロセスに指定したステップ以外からの流入)
    • 「右の数字」(図8緑枠部分)は、そのステップから次のステップに行かずに出ていった訪問数
    • 「各ステップの数字」(図8赤枠部分)は、そのステップを通過した訪問数
    • 「各ステップをつなぐ矢印の数字」(図8黒枠部分)は、前のステップから次のステップへ進んだ訪問数

    [目標達成プロセス]レポートを見る際の注意

    「目標到達プロセス」のコンバージョン率を見る際の注意点

    [目標達成プロセス]レポートには、コンバージョン率が2か所表示されている。このコンバージョン率を見る際に、注意すべき点がある。「目標到達プロセス」のコンバージョン率(図8赤丸部分)は、レポート上部の「目標のコンバージョン率」(図7青枠部分)とは、一致しないのだ。

    これはなぜかというと、レポート上部の「目標のコンバージョン率」(図7青枠部分)は分母がサイト全体の訪問数であるのに対し、「目標到達プロセス」のコンバージョン率(図8赤丸部分)は、この目標と目標までのステップのどれかを1つ以上踏んだ訪問全体(つまり図8青枠部分の数値合計)であるからだ。

    今回の例では、「目標到達プロセス」のコンバージョン率の計算式は、

    158÷(12,685+0+0+0+0)=1.25%

    となる。

    「左の数字」と「右の数字」の明細は上位5位だけ

    また、この各ステップの左右にある、ページの明細はそれぞれ上位5位だけが表示(図8緑丸部分)されているため、これらの明細の数字を合計しても、全体の数値には合致しない(図8青枠部分)。

    「必要な手順」にチェックを入れると、「左の数字」はすべてゼロになる

    なお、目標到達プロセスの最初のステップの横にある「必要な手順」(図6赤枠部分)をチェックした「目標」の場合は、途中からの流入はすべてゼロ(図8上から2番目以降の青枠部分)になる

    図6:目標到達プロセスの各ステップの設定
    図6(再掲):目標到達プロセスの各ステップの設定

    これは最初のステップ1を通過することが前提となり、ここを飛ばして途中から流入するものは除くからだ。図8の例はこれに該当しているため、ステップ2以降、途中からの流入を示す「左の数字」がすべて0になっている。

    寄り道はOK

    ちなみに、この登録ステップは完全にこの流れに沿っていないと含まれないのかというと、そうではない。たとえば、「ステップ1」→「ステップ2」→「ステップ3」→「目標」という流れで「目標」と「目標到達プロセス」を設定している場合、下記のようなステップを通っても、この流れにすべて1カウントされる。つまり寄り道していてもOKなのだ。

    「ステップ1」→「登録外のページ」→「ステップ2」→「ステップ3」→「目標」

    途中のステップを飛ばしてもカウントされる

    また、「ステップ1」→「目標」のようにステップ2とステップ3を飛ばして直接目標を完了した場合でも、ステップ2とステップ3を通過したことになる。つまり、ステップ2とステップ3にも通過した数としてそれぞれに1カウントされるというわけだ。

    閲覧の順番も関係ない

    さらに、実際閲覧したのが、「ステップ2」→「ステップ1」→「ステップ3」→「目標」であっても、「ステップ1」「ステップ2」「ステップ3」「目標」のそれぞれに1カウントされる。これは、下記公式ヘルプにも書いてあるので、詳しく知りたい方は、下記を参照していただきたい。

    最後は大変細かい話になったが、要はこのレポートは、大雑把に次のステップへ進んだかどうかというのを確認し、ボトルネックの改善に役立てればよいということだ。次回はこのレポートを活用するための他の方法も解説する。

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    この記事の筆者
    ユーザー 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン) の写真

    衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)

    1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社インターネット視聴率センター長を経て、2000年ネットレイティングス入社、視聴率サービス立ち上げに参画、2006年ネットレイティングス社(現ニールセン株式会社)フェローに就任。株式会社クロス・フュージョン代表取締役。またデジタルハリウッド大学院客員教授、米Digital Analytics Association会員、アクセス解析イニシアチブ副代表。

    著書など:
    Web担当者Forumでの連載:
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    オリジナル記事:目標到達プロセスのレポートで、カートから購入までのボトルネックを見つけよう[第56回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum
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    コンテンツのリッチ化とパフォーマンスを両立するには、アカマイが実現する最高のWeb体験/アカマイ [【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring] | Web担当者Forum

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    【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring

    セミナーイベント「Web担当者Forumミーティング 2013 Spring」(2013年4月24日開催)の講演をレポートする。他のセッションのレポートはこちらから。

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    「ページの表示速度が35%速くなると、売上が5%増加する」。アカマイ・テクノロジーズの松原達也氏はこのように話し、さまざまなデータを交えながら、Webサイトの高速表示の重要性を説いた。

    消費者の購買意欲は数秒のうちに失われていく

    松原氏
    アカマイ・テクノロジーズ合同会社
    マーケティング本部
    本部長
    松原 達也氏

    アカマイ・テクノロジーズ(以下「アカマイ」)は、コンテンツデリバリーネットワーク事業などを世界81カ国に展開する企業で、インターネットをより速くし、安全性と信頼性を高めることをビジネスのゴールにしている。世界中に12万8,000台以上のアカマイサーバーを設置し、世界のWebトラフィックの15~30%を配信。日本でも10年にわたってビジネスを行っており、350社のサービス導入実績がある。

    松原氏はこのように同社の概要を紹介したあと、この15年ほどのWebのトレンドを振り返った。

    アカマイが創設されたのは1998年。当時ブロードバンドは普及しておらず、静的なコンテンツが中心の軽いサイトがトレンドであり、WebサイトにアクセスするデバイスはデスクトップPCがメインだった。アカマイは設立当初のこの時期から、アカマイサーバーによる通信経路の最適化やキャッシュ技術などを通じ、Webサイトの表示速度向上に取り組んできたという。

    2005年にはブロードバンドも普及し、Webサイトにはパーソナライズ化された情報によって、商取引を実現するという役割が期待されるようになった。これにともない、リッチな動的コンテンツや双方向のWebサイトも増加した。このころになると、キャッシュ技術だけではコンテンツの高速配信が難しくなったため、アカマイは「Dynamic Site Accelerator」というソリューションを通じ、通信ルートやTCPを最適化し、レスポンスのスピードを向上させてきたという。

    動的コンテンツやパーソナライズされたリッチなWebサイトはその後も増加しており、たとえば2005年には150KBだったWebページの容量は、2011年には679KBへと増加。Webページ内のオブジェクト数も、2005年の21個から2011年の85個へと4倍以上に増加している。このようなトレンドがあるなか、ページの表示速度が遅いことが現在のWebサイトにおける重大な課題になっている、と松原氏は指摘する。

    ユーザーはどのくらい待たされると、Web上で購買行動をしなくなるのでしょうか。いくつか調査がありますが、1996年には、表示されるまで10秒は待ってもらえました。しかし1998年には8秒になり、2006年は4秒、2009年は3秒とどんどん短くなっています。現在では待ってもらえるのは1~2秒だと言われています。その一方で、リッチなコンテンツを見たいというユーザーの要望は高まっており、この相反する要望をどう両立させるかが、みなさまの最大の悩みになっているのではないかと思います。

    10%の表示速度改善で売上が1%増加

    ではWebサイトのパフォーマンスは、実際にビジネスにどのようなインパクトを与えるのか。この点については、米オークションサイトのeBayが、自社の技術ブログで興味深い情報を公開しているという。

    このグラフは、ページの表示速度と売上の相関を示しています。表示速度が10%上がると、約1%の売上増が見込め、35%上昇すると5%もの売上アップにつながるとeBayが指摘しています。仮に100億円の売上があるサイトで、表示速度が3秒かかっているなら、0.3秒レスポンスを速めれば1億円の売上増が期待できるわけです。

    しかし、パフォーマンスを優先するあまりに、コンテンツを簡素化すると、今度は企業やお店のブランドイメージが低減するリスクが生じると、松原氏は次のように説明する。

    最近ではネットで下調べをしてから実店舗で購入するというスタイルが定着しています。店頭でタブレット端末を使って商品情報を検索する人もいるでしょう。この下調べの段階でアクセスしたサイトがぱっとしない出来栄えだったら、購入の選択肢から外れてしまうかもしれません。BtoBの商品にも、同じことが言えると思います。ブランドイメージが低下すれば、やはり売上も低下するのです。

    企業のWebサイトは今、高速化とリッチ化を実現しながら、売上などの成果を出すことが求められている。しかも、多様化が進み、仕様の異なるさまざまなデバイスに対して、一定のパフォーマンスが発揮できるようにしなければならない。Facebookの「いいね!」情報など、外部サイトのコンテンツを取り込んでいる場合は、自社のサイトを最適化しただけでは高速化につながらない場合もある。「この相反する2つの課題の解決は、今後ますます大変になっていく」と松原氏は話す。

    高速化とリッチ化、相反する課題を解決するソリューションとは?

    セッションの後半は、この課題の対応策として、アカマイの持つWeb最適化のソリューションがクローズアップされた。

    1つはオーバーレイ超分散型アーキテクチャと呼ばれる高速化技術を用いた「Akamai Intelligent Platform」だ。コンテンツのWeb配信に特化した超高速&高機能サーバー(EdgeServer)、ダイナミック・マッピング、多段キャッシュ、高速経路といった機能を備えており、十分な帯域をもってスケールできるのはもちろん、データセンター間の振り分けやインターネットの遅延にも対応できる。

    2つ目はフロントエンド、つまりWebページの表示処理を最適化するソリューション。オフラインで分析と検証を行い、動作を確認したうえで自動最適化を行う。

    松原氏

    自動化は不安だという意見もありますが、今後、Webサイトはますます複雑化していきます。2~3年後には、フロントエンドの自動最適化は、当たり前になるのではないかと思っています。

    松原氏によると、現在、2秒以内にコンテンツをロードできるWebサイトは、2割未満にとどまっているという。アカマイではこの割合をフロントエンドの自動最適化によって48%まで高め、コンバージョン率の改善につなげることを目指している。

    3つ目は、多様化するモバイルデバイスでの表示を高速化するためのソリューション。モバイルデバイスを検知したら、そのデバイスに適したコンテンツを自動配信し、高速化を実現することや、モバイルデバイスの電波の状況に応じて、コンテンツを圧縮することも可能だという。

    そして4つ目は、セキュリティの強化だ。Akamai Intelligent Platformを通じてWebコンテンツを配信している場合、悪意のある攻撃は同プラットフォーム上のサーバーで吸収される。オリジナルのWebサイトには影響が出ず、たとえばDDoS攻撃の対象になった場合でも、オリジナルサイトのトラフィック・ボリュームが上昇する事態は避けられるそうだ。

    Akamai Intelligent Platformによるセキュリティ強化。悪意ある攻撃を受けたサーバーを遮断し、最適な配信を実現することが可能。
    Akamai Intelligent Platformによるセキュリティ強化。悪意のある攻撃は同プラットフォーム上のサーバーで吸収、最適な配信を実現することが可能。

    より詳しい製品情報は、Twitterアカウント(@akamai_jp)で発信しているので、ぜひフォローをお願いいたします。

    松原氏は最後にこのようにアピールし、講演を終えた。

    この記事の筆者

    鶴田 修朗 (モジカ)

    スクリプトLLC代表。検索マーケティングを中心としたウェブマーケティングと金融の分野を中心としたライティングで活躍中。

    講演・セミナー、インタビュー・対談、その他の音声・動画情報をテキストコンテンツ化し、オウンドメディアやコンテンツマーケティングの素材として利用できるようにするサービス「モジカ(mojica)」を提供している。

    http://www.mojica.jp/

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    オリジナル記事:コンテンツのリッチ化とパフォーマンスを両立するには、アカマイが実現する最高のWeb体験/アカマイ [【レポート】Web担当者Forum ミーティング2013 Spring] | Web担当者Forum
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    お客さんに愛されるためのインバウンドマーケティングとは? 高広伯彦さんに聞いてきた/【漫画】Webのコト、教えてホシイの!(第12回) [Webのコト、教えてホシイの!] | Web担当者Forum

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    Webのコト、教えてホシイの!
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    ピロリロリンピロリロリン
さっきからメールですか?多いですね
仕事で使う資料をダウンロードするときにメールアドレスを登録したんですよ
それ以来関係ないメールがドンドン届くようになっちゃって
ああうぜえ
メール来ないようにすれば良いじゃないですかえっそんなことできるんですか?
普通でしょ
ハイできましたありがとうございます。やっぱり内藤さんに聞かナイトウ
それ止めてください
あぁその企業見込み客を1人失ったな
え?
愛されマーケティングインバウンドマーケティングならそのDMすら喜ばれるものと化すのにな
インバウンドマーケティング?安田さん…起きてたんですね当たり前や
    というわけでインバウンドマーケティングのお話を聞きに来ました
なんやねんそれ
株式会社マーケティングエンジン
代表取締役社長CEO
共同創業者
高広伯彦
日本でインバウンドマーケティングを普及させている高広さんや
よろしくお願いします
有名な人やで
早速ですがインバウンドマーケティングとは何ですか?
そうだなぁ
インバウンドマーケティングとは簡単に言うと消費者側から自社サイトの商品やサービスをわざわざ見つけてくれてお客さんになってくれることかな
ええっお客さんから自発的に?
そんな魔法みたいなことがあるんですか?
あるんでしょうね
あるんやな
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    インバウンドマーケティングはブライアン・ハリガン、ダーメッシュ・シャアの2人が提唱したんだ
2人は従来のマスマーケティングに疑問を感じていた
AIDMAのプロセスとは違ってきているとね
ちなみに従来のものをアウトバウンドマーケティングと呼んでます。
ボストンでは上りの電車をインバウンド下りの電車をアウトバウンドと言うことから生まれた言葉
従来のマス広告を中心としたマーケティング手法とはまず目立って注目してもらい消費喚起を促そうとしていたんや
よく見ますね
けどインバウンドマーケティングはアウトバウンドマーケティングとは真逆でお客さんが向こうからやってくるようにするとはいえ、じっと待っているのではなく積極的にしかけるんだ
本当にこんなことができるんですか?
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    なにかこれまでにないようなテクニックやテクノロジーを使っているとか?
いやいやいや手段はこれまでと同じようにSEOやソーシャルメディアやEメール、ブログ、LPOなどだよ
え?それじゃあこれまでと一緒じゃないですか
いやインバウンドマーケティングはツールや手法じゃなくて「考え方」概念の話なんだ
概念?
アウトバウンドマーケティングはそれらをツールとして使って顧客になり得るユーザーを刈り取りしていた
つまり目の前のすぐ買ってくれそうな客ばかりが対象
しかしインバウンドマーケティングは見込み客を顧客化させるためにこれらのツールを駆使する
つまり見込み客を獲得して育成するんだ
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    なるほどオモロイ!
星井さんっ!
わかったようなわからないような…それがどうしてお客さんから来るのか…
もう少し分かりやすく説明してやってください
ファミコン並みの頭脳なんです
そんな難しい話じゃないんだけどね
分かりやすくするとフロー的にはこんな感じかな
へぇこんな商材あるんだ
ええこんな情報まで教えてくれるんだ
この商材についてもっと知りたいからダウンロード誌よ
あメール来てるちょうど知りたかったことなんだよな
今度の案件会社に相談してみよう
わかりやすい
ちょっとまったぁ!
そもそも喜ばれるDMなんてあるんですか?
僕を筆頭にどれだけDMで苦しんでいる人が多いか!
このDMの量見てくださいよ…削除で手が痛いっちゅうの
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    多分この企業は保有している顧客のメールアドレスすべてに同一のメール内容を送ったんでしょうこりゃ嫌われるぞ
欲しくもないメールばかりだから読まずに捨てまくりですよ
僕がヤギなら腹パンパンですよ
でももし限られた通数しか来なくてメール内容が星井さんにとって有益なものだったらどうかな?
まぁそれは有益です本当にそんな情報あるんですか
もう少し詳しく…
例え話ですとにかくこれまでみたいに無作為に数百万にメールをしなくてもたとえ数百人でも
もし今まさに興味がありそうな人びとだけを選んでメールすることが出来れば高い反応を得られる。
対象外の人に無駄なメールが届く嫌悪感もなくすことが出来るな
業界イメージも良くなりますね
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    思います!
これが愛されマーケティングですね!
そうMake your marketing lovableだ!このために着てきたよ
けどEメールやSEO、ブログなどこれだけの量をいっぺんに運用すると相当コストと手間がかかるんとちゃうか?
確かに!
ちっちっちそれはHubspotに任せてくださいよ!
必要なEメールやSEO、ブログなどのツールが一元管理されているソフトウェアなんですオールインワンですね
そして我がマーケティングエンジンはHubspotの日本における正規販売代理店なんですしかもゴールドという上級パートナーです
だからそんなに詳しかったんですね!
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    今日はたくさん勉強させてもらいました
最後に…
まだやるんや…
Web担当者Forumにアイコン作ってもらったんで
インバウンドマーケティングへの想いを教えてホシイの!
そうですね…
昔からテレビのCMってトイレタイムって言われてこの状態は良くないと思うんだ
マーケティングが嫌われているということはあってはならない
マーケティングというものがみんなに愛されるものになってほしいし
インバウンドマーケティングはそれを可能にするものだと思っているんだ
ありがとうございました
早くみんなに愛されるマーケティングだけの世界になるといいですね
愛はイイよねやっぱり愛やな

    第13回は7月上旬公開予定

    この記事の筆者

    星井博文(ほしい・ひろふみ)

    漫画家・漫画原作作家。ヤングジャンプにてデビュー。著作に『中京女大レスリ ング部物語「ちゅうじょ」』(実業之日本社)など多数。

    「グランドジャンプ」にて、『未解決事件 File.02 オウム真理教』などの構成を担当。

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    運用型広告を成果最大に導くアドテクノロジー活用戦略セミナーをアイレップとマリンソフトウェアが6/24に開催 [ニュース] | Web担当者Forum

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    アイレップとマリンソフトウェアは、「運用型広告を成果最大に導くアドテクノロジー活用戦略セミナー」を6月24日(月)に東京六本木で開催する。

    デジタル広告プラットフォームを提供する米マリンソフトウェア社の創業者CEOであるクリス・リエン氏と、アイレップ代表の紺野俊介氏が登壇する。

    リエン氏が日本でセミナー講演をするのは、これが初めて。

    講演概要

    • アメリカデジタルマーケティング最新動向と事例から見るデジタル広告の潮流
      講師: Marin Software Inc. 創業者兼 CEO Chris Lien氏(同時通訳)

    • 最新アドテクノロジーを駆使したデジタルマーケティング戦略
      講師:株式会社アイレップ 代表取締役社長 紺野 俊介 氏

    開催概要

    • セミナー名称: 運用型広告を成果最大に導くアドテクノロジー活用戦略セミナー
    • 日時: 2013年6月24日(月) 14:30-16:15(14:00受付開始)
    • 会場:ザ・リッツ・カールトン東京 1階 パークビュールーム
      東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン
    • 定員: 50名(応募数多数の場合は抽選)
    • 参加費:無料
    • 主催:株式会社アイレップ、マリンソフトウェア株式会社
    • 詳細情報と申し込み:http://www.irep.co.jp/press/release/2013/0603.html
    • 参加申し込み締め切り: 2013年6月17日(月)17:00

    この記事の筆者

    安田 英久(やすだ・ひでひさ)

    株式会社インプレスビジネスメディア
    Web担当者Forum 編集長

    プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

    個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

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