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「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。
グーグルは、2世代目となるペンギンアップデートを、現地時間の2013年5月22日にグローバルで展開した。米Googleサーチクオリティチームのマット・カッツ氏が、そのことを個人ブログで発表したのだ。
ペンギンアップデートは、人工リンクや隠しテキスト、キーワードの乱用などウェブスパムに対向するための検索アルゴリズムで、昨年5月に導入された。今回のペンギンアップデートの更新は、内部ではペンギンアップデート2.0と呼ばれ、1世代目からアルゴリズム自体を大幅に変えたそうだ。
次のペンギンアップデート更新は大きな順位変動を起こすだろう
こんな予告を、マット・カッツ氏は何度かしていた。確かに変動は発生しているようだが、マット・カッツ氏が強調していたほどの大変動には至っていないというのが、SEO業界の大方の見方だ。
ペンギンアップデートの更新は今後も継続するとのことである。グーグルとウェブスパムとの戦いはまだまだ続きそうだ。
ペンギンアップデート2.0について書いた、日本の主だったSEO系ブログの記事を載せておく。情報をもっと知りたければこちらも参照してほしい。
日本語で読めるSEO/SEM情報
nanapiがSEOに大成功した5つの秘訣
★★★★★緻密な施策を少人数・手作業で実行(livedoorNEWS編集部 on NAVERまとめ)
nanapiは、充実したハウツー系のコンテンツが集まっている情報提供サイトだ。
SEOを含むさまざまな改善策によってnanapiはユーザー獲得を大きく増やすことに成功したそうだ。nanapi代表の古川氏がセミナーで語った成功の秘訣をこちらの記事がレポートしている。
主に次の5つの施策になる。
- 細分化したテーマページの作成
- 検索クエリの分析
- 4種類の記事タイトル
- meta description記述の工夫
- サイト名の認知
大規模サイトならではの施策もあるが、サイトの規模を問わずに見習いたい施策も多い。またQ&Aも非常に参考になる。手間のかかる作業を少人数で、しかも手作業でやったことにも筆者は驚いた。
ぜひ読んでほしい。得るものがたくさんあるはずだ。
自社のホワイトハットSEO施策のプロセスをリアルタイムで綴っていくブログをこのコーナーで数回ピックアップしたことがある。
しばらく更新が途絶えていたが再開した。
新記事のテーマは「ユーザビリティを考慮したワイヤーフレーム設計」だ。ユーザーが使いやすいサイトのデザインを設計する過程になる。
サイト運営者側の都合ではなく、ユーザーにとってのわかりやすさと使いやすさを先に考えるサイト設計の思想は重要だ。
長い記事なのでじっくり読んでいただきたい。
自然なリンクを獲得できるコンテンツをあなたが作れない理由
★★★★☆自分の顧客のことを知らないから(Takahiro Watanabe (takahwata) on Twitter)
渡辺隆広氏のツイートを前回に続いて紹介する。
突き放した物言いに聞こえるが、どうやら執筆中のSEO書籍に盛り込みたい内容らしい。下書きよりも前の段階なので、思い付くままに書いたのだろう。
それでも非常に有用なメッセージであることに変わりはない。
サイトへの訪問を増やすにはコンテンツの更新が欠かせない。SEOにも更新は(正しくやれば)プラスに働く。しかし継続的に更新できているサイトは多いとは言えない。“作りっぱなし”になっているサイトも少なからずあるだろう。
住太陽氏が、サイトのアクセス増加に更新が必要な5つの理由を挙げている。
- リピーターの再訪を促すため
- クチコミを発生させるため
- 記事のストックを増やすため
- ライティングスキル向上のため
- 古くなったコンテンツを復活させるため
コンテンツ更新がなぜ重要なのか、そしてどのようにコンテンツを更新すればいいのかを学んでみよう。
また、住氏が前日に公開した「コンテンツの告知経路を整備する」というタイトルの記事も併せて読んでほしい。
マーケティングやソーシャルメディアの専門家である河野武氏が、SEOの専門家である辻正浩氏との対談をレポートしている。
念入りに読んでほしいのは後半部分だ。
世の中には良いSEO業者もいれば、悪いSEO業者もいて、さらに良い発注者もいれば、悪い発注者もいます。
良いSEO業者と良い発注者の関係以外はすべて悲劇になるんです。
(残念ながら悪いSEO業者を減らすことができない以上)、せめて自分たちが悪い発注者にならないようにすることはとても大事なことですよね。
「正しい知識は自己防衛の第一歩ですよ」という河野氏のツイートでの指摘もまったくそのとおりだ。
Web担の読者には、悪いことと知っていてガイドライン違反を犯してほしくないし、「知らなかった」が原因で悪徳SEO業者に騙されてもほしくない。
詐欺師はダマしやすそうな人からダマすので、人より少しでも知識を持ち合わせていればターゲットになりにくくもなるでしょうしね。
それになにもこれはSEOにかぎった話じゃありません。勉強はめんどくさいですけど、せめてその領域の本を一冊読むくらいのことはしたほうがいいと思います。
という河野氏の言葉は、当たり前のことのようだが実際に行うのは意外と難しい。しかし、その「少しの知識」が価値をもつシーンが多いのも確かだ。意識しておいてほしい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
データハイライターの機能拡張と大手ブランドサイトが受けとった警告についての記事を今週はピックアップ。
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ- グーグルがSEOを困難にするのは広告収入を増やすため?
- ウェブマスターツールに出るはずのないクロールエラーが出る理由
- 米国で検索した結果を米国外から調べる魔法の「gl=US」
- Bing製サイトマップ自動生成ツールの正式版が登場
SEO Japanの掲載記事からピックアップ- SEOでEコマースの収益を2倍に増やした具体例
- Googleペンギンアップデート2.0の負け組リスト
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
グーグルがSEOを困難にするのは広告収入を増やすため?
★★★☆☆マット・カッツはきっぱりと否定(Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)
グーグルのマット・カッツ氏がツイッターでフォロワーとこんなやりとりをしていた。
マット・カッツさん、有料広告の収益を上げるためにグーグルはSEOを難しくしているのですか? コメントをください。
喜んできっぱりと否定させてもらうよ。もちろんそんなことはない。検索の品質を高めることが僕の唯一の任務だ。収益のことなど僕は気にしないし考えない。
たとえばペンギンアップデートのような大きめのアルゴリズム変更が発生して、順位が下がるとこんなふうに悪態をつくサイト運営者がいる(この質問をしたユーザーはそういったふうではない)。
最終的には信じる信じないの話になってしまうが、グーグルのサーチクオリティチームの使命が「ユーザーにより高い品質の検索結果を提供すること」であるのは確かだろう。
満足できる検索結果が手に入ればユーザーは繰り返しグーグル検索を使う。グーグル検索にやって来ればアドワーズ広告を目にするチャンスが増える。結果としてグーグルの収益が上がる。有料広告からの収益を上げるためにも、不正を防ぎ、えこひいきしない、質の高い検索結果を作り出すことが必要になってくるのだろう。
存在しないはずのURLに対して、グーグルウェブマスターツールのレポートに404エラーが出てしまっている理由について、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明した。
グーグルはとても記憶力が良くて、いったん覚えたらなかなか忘れようとしない。:) このことを知っているから、毎日じゃないとしても、何か月、何年にも渡って、なくなったURLにGooglebotが時おりアクセスしようとしても私なら驚かない。
(リンクになっていない)テキストのURLを取得することもある。特に、それが今まで発見したことのないURLだったらなおさらだ。
そうすることで、インデックスし損ねていた素晴らしいコンテンツを見つけられることもあるし、リンク切れに遭遇してしまうこともある。
こういったことで生じる404エラーは心配する必要のないものだが、ウェブマスターツールに表示されてしまう。結果としてサーバーログにも出てしまう。
Googlebotは、リンクやサイトマップ以外にも、さまざまな手段で新しいURLを発見しようとする。ミューラー氏が例に出したように、リンクになってない、単なる文字列として書かれているURLや、JavaScriptに書かれた仮想のURLもクロールしようとすることがある。
また、「見つからなかった」ことを示す404だけでなく、「削除」を意味する410エラーページでさえ、間隔をおいて再びクロールを試みる。これは、そのURLが復活していないか、念のため確かめる目的があるのだろう。
とにかく、もう本当になくなっていたり、存在しないURLであったりするならウェブマスターツールでクロールエラーになっているURLは無視して構わない。クロールやインデックス、ランキングに影響することはない。
また、ウェブマスターツールのクロールエラーはデフォルトでは、エラーの優先度が高い順に並んでいる。先頭に出ているURLが問題にならないURLであるなら、それ以降のURLも問題にならないと判断していいだろう。
グローバルでサイトを展開しているウェブ担当者に役立ちそうなTIPSを紹介する。
日本にいながらにして、外国の検索結果を知る方法だ。
同じgoogle.com(米グーグル)で検索した場合でも、日本から検索した結果と米国で検索した結果は異なってくる。グーグルは、検索者の物理的な場所の情報も加味して検索結果を生成しているためだ。
やり方は簡単だ。
米国での検索結果を知りたい場合は、検索結果のURLの末尾に「&gl=US」というパラメータを付けて、ページをリロードする。
100%と同じとはいかないかもしれないが、米国内で検索したのとほぼ同じ検索結果を見ることができる。
この方法は応用できる。「US」の部分を「UK」に変えれば英国での検索結果を、「AU」に変えれば豪州での検索結果を見ることができる。
なおこの方法はAdWords広告をチェックするのにも利用できる。広告を出稿する国を制限している場合でもその国の外からその国で検索したときの広告を見ることが可能だ。
Bing製サイトマップ自動生成ツールの正式版が登場
★★☆☆☆サイトマップ作成を自動化したいサーバー管理者におすすめ(Bing Webmaster Blog)
ウェブ担当者というよりもサーバー管理者向けのニュースをピックアップする。
Bing(マイクロソフト)は、サーバーサイドでサイトマップ(検索エンジン向けのXMLサイトマップ)を作成する「Bingサイトマッププラグイン」という名称のツールを正式版としてリリースした。
ベータ版を昨年2月に公開していたものだが、正式版では、サイトマップ更新時の検索エンジンへの通知などいくつかの改良が含まれている。
Bingのツールといえど、Sitemaps.orgで定められたサイトマップの仕様に従っているため、グーグルのサイトマップとしても利用できる。ApacheとIISの両方に対応している。大規模サイトで、サイトマップの作成を自動化するのにちょうどいいのではないだろうか。
ダウンロード先や詳しい仕様は公式アナウンスとヘルプドキュメントを参照してほしい。
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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ペンギンアップデート2.0がやってきた。予告されていた大変動は? など10+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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