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酵素スープを使った美容ラーメン「太陽のトムヤムトマト美麺」宅麺とシーラボが新商品開発 [日本ネット経済新聞ダイジェスト] | Web担当者Forum

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人気ラーメンの通販サイト「宅麺.com」を運営するグルメイノベーション(本社東京都、井上琢磨社長)はドクターシーラボなどと組み、美容を意識したラーメンを開発、4月19日からECサイトで販売する。グルメイノベーションはさまざまな異業種企業と提携しているが、化粧品会社と組むのは初めて。美容の意識が高い女性ユーザーの需要を開拓する。

商品名は「太陽のトムヤムトマト美麺 withドクターシーラボ」。ラーメン店「太陽のトマト麺」を運営するイートアンド(本社大阪府)が、ドクターシーラボが販売する「酵素スープ」(2625円)を使って開発した美容ラーメン。

酵素スープとトマトスープを合わせ、トウガラシやニンニクを入れた「トムヤムクンテイスト」に仕上げた。「酵素スープ」は80種類以上の植物発酵エキスを配合、美容を意識したのが特徴という。

グルメイノベーションはスープと麺を冷凍し、EC用商材に加工した。ECの購入客には「ドクターシーラボ 酵素スープ(1包)」を同梱。ドクターシーラボのECサイトで利用できる500円のクーポン券もプレゼントする。

「太陽のトマト麺」は美容や健康に関心の高い女性から人気を集めているラーメン店で、グルメイノベーションはコラボ商品で女性層を開拓。ドクターシーラボも商品の同梱やクーポンの発券で新たな利用客の誘導につなげる。

・太陽のトムヤムトマト美麺withドクターシーラボ
http://www.takumen.com/st/lp/ci-labo-tomato/

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをWeb担当者Forum編集部が追加している場合もあります。
※見出しはWeb担当者Forum編集部が編集している場合もあります。
※週刊『日流eコマース』は、2011年6月23日より『日本ネット経済新聞』へとリニューアルしました。

この記事の筆者

「日本ネット経済新聞」は、インターネットビジネスに関連する宅配(オフィス配)のニュース情報紙です。日々変化するネット業界の情報をわかりやすく詳しく伝え、新しいビジネスヒントを提供していきます。前身のネット通販専門紙「週刊日流eコマース」(2007年1月創刊)の取材活動で培ってきた情報ネットワークをさらに拡大し発展させています。

このコーナーでは、日本ネット経済新聞編集部の協力により、毎号からピックアップしたEC関連のニュースや記事などをお届けしていきます。

→日本ネット経済新聞についてもっと詳しく知りたい

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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:酵素スープを使った美容ラーメン「太陽のトムヤムトマト美麺」宅麺とシーラボが新商品開発 [日本ネット経済新聞ダイジェスト] | Web担当者Forum
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御社のネット広告、怪しげなサイトに出てブランド毀損してませんか? - 4/20~5/3のWeb担の記事まとめ [先週のWeb担まとめ記事] | Web担当者Forum

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先週のWeb担まとめ記事

Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 24本とニュース記事 16本です。

忙しい人のためのこの記事の使い方:
  • 上のほうから内容をざっとチェックする
    重要なものほど上の方に置いてあります。
  • 背景が黄色の部分をざっとチェックする
    要チェックのものは色を付けてあります。

今週の担当は、安田です。

[今回の要チェック記事]↓セミナー・お知らせ | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース記事
御社のネット広告、怪しげなサイトに出てブランド毀損してませんか?

Web担で先週公開された記事の中から、特に人気のあったものを厳選! 読んでおかなければ話題に乗り遅れる?

  • 編集部ブログの「うわっ…ウチの広告、こんなサイトに出てたらブランド毀損じゃん! を防ぐアドベリフィケーションとは?」が、500いいね!と人気でした。

    企業にとって実は重要な「ブランドセーフティ(ブランド保護)」という考え方が、ネット広告では広告主側にも配信プラットフォーム側にも欠けているのではないかという問題提起をした記事。DSPなどを利用したネット広告出稿に潜むブランド毀損のリスクを解説しています。

    それに加えて、そうした問題に対応できるアドベリフィケーションというアドテクノロジーに関しても紹介しています。

    記事冒頭の画像を作るのにかなりの手間をかけた記事、ぜひご覧くださいませ。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/23/15066(今回の記事を読む)
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/2838(バックナンバーを見る)

  • 漫画「Webマーケッター瞳 シーズン4」がスタートしました!

    第1話は「わ…私が…Web担当ですか!?」。桜花を去った瞳の、次なる活躍の舞台は、地方のコンビニチェーン?

    シーズン2~3と、少しWebから離れ気味の感じでしたが、シーズン4では初心に戻って、Web担当者・Webマーケッターとしてのストーリーに戻ります。ご期待を!

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/26/15155(記事を読む)

  • 「Googleアナリティクス連携 アクセス予測&曜日・時間別の平均値分析ツール(祝日自動判別)」も、1000いいね!、500弱はてブと人気でした。

    Googleアナリティクスのデータを分析して、曜日別や時間帯別の平均データを表示したり、そのデータをもとに将来のアクセス数予測をだしたりするツールです。対象期間にある祝日も自動的に判別して集計してくれます。

    自信のツール、ぜひ一度お使いください。あ、公開後に印刷できるようにしたりとか処理をしていますよ。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/tools/gaapi(今回の記事を読む)
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/2838(バックナンバーを見る)

  • 「ANAサイトでコンバージョンを25%以上改善させた多変量テスト、そのROIは広告と比べるとどうなのか?」は、Webテスト事例の記事。

    全日空(ANA)が、同社サイトにおける国内線の料金紹介・購入ページを改良し、約2週間で25%~30%の改善率を達成した手法とは?

    そして、同じコストで広告を出稿していた場合と比べてROIは? 「実際のところ、“このプロジェクトにかけた費用に対してこの期間で得られた売上向上”という意味では、広告に負けます"」というのですが……。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/25/14894(今回の記事を読む)
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/5580(バックナンバーを見る)

  • 「ヤフーでもリタゲが可能に! YDNリターゲティング広告がまもなくスタート、今からタグを設置する方法を解説」は、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)活用講座」の記事。

    自社サイトを訪れたことがあるユーザーにターゲットを絞って、サイト外で自社の広告を表示する「サイトリターゲティング」広告が、いよいよYahoo!プロモーション広告でも5月下旬から利用可能になる。御社では、サイトリターゲティングの準備は済んでいるだろうか?

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/yahooads/2013/04/26/15129(今回の記事を読む)
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/l/7160(バックナンバーを見る)

Web担の姉妹サイトもお役に立てるはずです。
データセンター(iDC)に携わる方には
データセンター完全ガイド
レンタルサーバーに興味のある方には
クラウド&サーバーホスティング完全ガイド
企業内情報システムのお仕事をされている方には
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[セミナー・お知らせ]↑要チェック記事 | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース記事
グーグル登壇SEOセミナーなどイベント情報9件(大阪アリ)

※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。

グーグル登壇のSEOセミナー(5/16)

Googleサーチ クオリティ チームが揃って登壇するセミナーイベント「ウェブマスター1年生のための『ホワイトハットSEO』」セミナーが5月16日(木)に麹町で開催されます。

何と、グーグルから3名も登壇。SEOの基本、コンテンツ作り、SEO都市伝説のトークセッション(安田が仕切り役します)などの内容を予定しています。

ただし、本当のSEO初心者向け。SEOの基本を知りたい人、ぜひどうぞ。参加費は5,250円です。

http://cssnite.jp/cr-sta/sp2/

大規模WebリニューアルとCMS(5/9)

「大規模Webサイトリニューアルを成功させるCMS導入の進め方」セミナーを、キノトロープが5月9日(木)に代々木上原で開催します。参加無料。第2部では生田社長が講演。

http://www.kinotrope.co.jp/seminar/130509/

Google アナリティクス初級(5/29)

「新任ウェブ担当者のためのGoogle アナリティクス初級」と題したセミナーを、アクセス解析イニシアチブ(a2i)が5月29日(水)に麹町で開催します。イニシアチブ非会員でも参加可能で、参加費は5,000円。講師はプリンシプルの木田氏。

http://a2i.jp/activity/seminar-activity-2/15634

ニッセンのソーシャルメディア運用(5/9、大阪)

「ニッセン×サイバーエージェントによるソーシャルメディア運用の最前線」と題したセミナーを、サイバーエージェントが5月9日(木)に大阪で開催します。参加無料。2社からそれぞれ登壇し、ソーシャル活用に関する講演や対談を行う内容。

http://caseminar.jp/detail.php?id=id5

広告法務の基礎(5/13)

「新任者のための広告法務基礎講座」と題したセミナーを、JARO(日本広告審査機構)が5月13日(月)に茅場町で開催します。ADKとJAROの講師が広告と法律に関して事例を挙げながら解説する内容。JARO非会員の参加費は8,000円。

http://www.jaro.or.jp/kigyou/seminar/data/20130513kouza_tokyoG.pdf(PDF)

クラウドCMS(5/24)

「今すぐ導入できるクラウドCMS」と題したセミナーを、NECビッグローブが5月24日(金)に大崎で開催します。参加無料。

http://business.biglobe.ne.jp/news/seminar/20130524.html

顧客データベース活用(5/29)

「顧客データベースをフル活用! ビジネスアナリティクスからキャンペーンオートメーションまで」と題したセミナーを、ブレインパッドが5月29日(水)に品川で開催します。参加無料。データベースマーケティングやキャンペーン自動化などの話題。

https://brainpad.smktg.jp/public/seminar/view/54

アクセス解析ゼミナール(6/6+6/13)

Web担でもおなじみ衣袋氏が講師となりアクセス解析の基本から改善提案につなげるチカラを身につける講座「衣袋宏美のアクセス解析ゼミナール」が6月6日と6月13日の2日間で開催されます。どちらも木曜日で、場所は渋谷。主催はアクセス解析イニシアチブ(a2i)で、a2i非会員の参加費は9万2,400円。

http://a2i.jp/activity/training

CMO養成塾(6/19~)

マーケティングリーダーを養成する「デジタル時代のCMO養成塾」第2期を、日経デジタルマーケティングが開催します。6月19日(水)からの開講で、全6回。受講料は5/19までの早割で35万円。

http://business.nikkeibp.co.jp/nmks/cmo/02/index.html

先週の人気記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↓解説記事 | ↓ニュース記事

Web担で先週公開された記事のうち、「今回の要チェック」に次いでアクセスが多かった記事です。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 海外&国内SEO情報ウォッチ
    新米Web担当者は印刷して壁に貼っておくべきサイト立ち上げ時9つの心構え など12+4記事(海外&国内SEO情報)
  • 企業ホームページ運営の心得
    顧客の失望を買う残念セール。期待を裏切らない演出の心得
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/24/15135
    by 宮脇睦(有限会社アズモード)
  • 現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
    Facebookページ運用のルール・ガイドライン・投稿スケジュールを策定しよう/Facebookマーケティングの教科書#2-6後編
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/26/14956
    by ソーシャルメディアマーケティングラボ(SMMLab)
  • 現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
    Facebookページ運用の基本を理解して、運用計画を立てよう/Facebookマーケティングの教科書#2-6前編
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/23/14955
    by ソーシャルメディアマーケティングラボ(SMMLab)
  • 衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座
    クリックマップは眺めるだけじゃダメ! 仮説・検証にもとづいた活用法を身につけよう[第51回]
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/25/15159
    by 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン)
  • SEOmoz - 検索マーケティングのニュース&テクニック
    基本だけど重要なWebコンテンツ掲載前後のチェックリスト#3:アウトリーチとソーシャル、分析&テスト
  • 誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック
    社内の顧客データとGoogleアナリティクスを連携できませんか?
  • イベント・セミナー
    SiteCatalystやTest&Targetが消える? アドビがAdobe Marketing Cloudで示した企業のマーケティングを「実践する」ための環境/Adobe Summit 2013基調講演レポート
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2013/04/24/15168
    by 於保 真一朗(メディックス)

先週の解説記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↑人気記事 | ↓ニュース記事

Web担の解説記事には、ウェブサイトをビジネス活用したい人向けの情報がたっぷり詰まっています。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 日本ネット経済新聞ダイジェスト
    グーグル・LINE・Pinterestなどが登壇「新経済サミット」を新経済連盟が開催
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社カルテットコミュニケーションズ
    【リスティング広告】そのキーワード、ホントにパフォーマンス悪いの?
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社セルフデザインホールディングス
    【5/15東京開催】Google警告・ペナルティ解除支援セミナー
  • ユーザー投稿記事 by 栗原康太(株式会社ガイアックス)
    【セミナー開催】見込み顧客ばかりを獲得するWEBサイトの作り方 +集客増に必要不可欠!googleに評価される正しいSEO対策セミナー5/31・6/20
  • ユーザー投稿記事 by ビジネスサーチテクノロジ株式会社
    『データフィード集客&顧客分析で売上げを最大化する!レコメンドバナー自動連携によるコンバージョン動線構築』セミナー5月20日開催!
  • ユーザー投稿記事 by 栗原康太(株式会社ガイアックス)
    【セミナー開催】Webで実現する見込み客獲得と案件化 自社の営業力をWebでも活かす!自社サイトの作り方と外部メディアでの必勝法
  • ユーザー投稿記事 by Priodep
    【福岡開催 5/18】データと事例で学ぶ Webマーケティング実践講座
  • ユーザー投稿記事 by SCSK
    スマートフォン向けWebサイト対応の現状と課題~様々な対応手法と顧客事例から見る確実なデバイス対応~
  • ユーザー投稿記事 by 鈴与シンワート株式会社
    「HeartCore」導入で年間数百万円を削減 ~全国224店舗を展開するきもの専門店チェーン「さが美」のWebサイトで本格稼働~
  • 先週のWeb担まとめ記事
    顧客満足度No.1サイトを支えるソフトバンクモバイルの圧倒的データ戦略 - 4/13~4/19のWeb担の記事まとめ
  • Web担アクセス数上位ランキング
    目指すのは圧倒的No.1サイト、ソフトバンクモバイルの徹底したデータ戦略/人気記事ランキング2013-4-13~4-19

先週のニュース記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー・お知らせ | ↑人気記事 | ↑解説記事

大手のニュース媒体では紹介されない、ホームページの企画・構築・運営や、ウェブマーケティング関連のニッチなニュース記事ならWeb担で。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

編集後記

連休は、ちょっと長めにお休みをもらって、ラスベガスに旅行。シルクドソレイユのショーを見たり、スカイジャンプでタワーから飛び降りたりと、リフレッシュしました。

もちろん、帰ってきてからWeb担のサイトもいくつかいじってますけどね。さぁ、今年の中盤戦、がんばりましょう!

(安田)

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日本航空(JAL)「目指すのは世界一の顧客満足、マーケティング活動のすべてが顧客満足につながる」(第4回) [ユーザーエクスペリエンスのチカラ] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 9 分

このコーナーでは、UX(ユーザーエクスペリエンス)に造詣の深い人物や、UXを実践している担当者へのインタビューを通じ、さまざまな視点からUXのヒントを探っていく。

ユーザーエクスペリエンスのチカラ
浅香浩司氏

JALにとってのUXとは?
いかにお客さまの期待を高め、利用した際の品質を高めるか。価格だけに価値を感じていただくのではなく、品質に価値を感じていただくために常に新鮮な感動をお届けするサービスを提供すること。

浅香 浩司氏
日本航空株式会社
顧客マーケティング本部
顧客戦略部 推進グループ長

2010年に経営破綻以降、構造改革から再上場を果たし、経営理念の刷新や新生JALブランドの展開など、生まれ変わった姿を見せる日本航空株式会社(JAL)。Facebookや企業とのコラボレーションなど、新たな取り組みにも力を入れている。今回はJAL 顧客戦略部推進グループ グループ長の浅香浩司氏に、顧客体験への考え方について伺った。

JALフィロソフィはJALに関わるすべての者が持つべき価値観、考え方

目標は世界一の顧客満足。JCSI(日本版顧客満足度指数)のスコアを指標に、業界でナンバーワンを目指す

――まずは浅香さんのお仕事内容を教えてください。

私はマーケティングの顧客戦略部門に在籍していて、お客さまとの個別のタッチポイントではなく、マクロな視点から全体の仕組みを作っています。

――そうすると、全体のUXを考える部署ということですね。

実は、当社ではUXという言葉を使っておらず、「顧客満足」という、顧客体験の結果を表す言葉を使っています。まずは、顧客満足推進についての考え方と、当社の理念について説明させてください。当社は2010年の1月19日に経営破綻し、さまざまな方々にご迷惑をおかけしまして、現在は再生の途上にあります。そのなかで、2011年の1月に企業理念を刷新しました。

「お客さまに最高のサービスを提供します」という新しい理念には、お客さまに世界一の「安全性」「定時性」「快適性」「利便性」を提供し、世界一の顧客満足を目指すという意味が込められています。

実は、中期経営計画のなかでお客さまが常に新鮮な感動を得られるような最高のサービスをご提供し、2016年までに「顧客満足 No.1」を達成することを経営目標の1つとしています。顧客満足、すなわちお客さま再利用意向と他者推奨意向を高め、収益を上げて社会に貢献していくという大きな流れを考えています。

またJALフィロソフィも刷新しました。JALフィロソフィとは、JALに関わるすべての者が持つべき価値観や考え方を40項目にまとめたもので、全社員が手帳サイズの冊子を持っています。フィロソフィ教育が年に4回あり、役員は月1回のリーダー研修を行っています。

――JALフィロソフィは顧客満足にもつながるものですか。

安全であってもサービスであっても、顧客満足につながるすべてはJALフィロソフィから始まります。迷った時に立ち戻るような、すべての土台となる行動指針とも言えます。

――顧客満足世界一を目指すにあたり、顧客満足はどのように計測するのでしょうか。

サービス産業生産性協議会のJCSI(Japanese Customer Satisfaction Index:日本版顧客満足度指数)のスコアを採用しています。JCSIの指標を採用する理由は、航空業界のベンチマークだけでなく、いろいろな優れた企業さまから学ぶことができる点ですね。それと、業界ナンバーワンを目指すといっても、それが社内調査では意味がありません。

顧客満足の結果として再利用意向と推奨意向を高め
収益を上げて社会に貢献していく

――ちなみに御社の顧客満足度スコアは現在どのような状況ですか。

経営破綻による影響は非常に大きく、もちろんお客さま離れがありましたし、ブランドイメージも大きく傷ついており、まだまだ再生途上という状況です。国内線は格安航空会社(LCC)などのプレイヤーが増えておりますが、あくまでも2016年に向かって、顧客満足世界一という高い山を目指していこうと考えています。

当社ではJCSIの指標のなかでも、再利用意向と他者推奨意向、つまりロイヤルティ向上とクチコミに注目しています。ロイヤルティは最終的に顧客の囲い込みにつながり、クチコミは新規顧客獲得、最終的には収益につながります。

JCSIによると顧客満足の形成には、品質だけではなく支払った金額へのお得感や、事前の予想や期待があります。われわれがやっていくことは、お客さまの期待を高め、さらに利用した際の品質を高めることです。価格だけに価値を感じていただくのではなく、品質に価値を感じていただけるサービスを提供すること、それがLCCとの差別化にもつながります。ある程度のお得感がありつつ、品質による満足を上げていくことが大きな目標です。

顧客満足形成の流れ
顧客満足形成の流れ

顧客満足につながる3つの活動指標

――顧客満足度向上のための、具体的な取り組みを教えていただけますか。

浅香浩司氏

JCSIの因果モデルで言いますと、顧客満足は、利用前の予感や期待である「顧客期待」、利用した際の品質評価である「知覚品質」、そして価格への納得感である「知覚価値」が総合的に関連して形成されるものです。私たちはこの3つを活動指標と位置づけて取り組んでいます。

「顧客期待」については、当社ではマーケティング活動すべてが顧客満足につながるものだと考えていて、1to1マーケティングやSNSなどのトリプルメディアでの戦略的なコミュニケーションは、顧客期待を高めるためのツールであり手段だと考えています。

SNSなどのトリプルメディアは顧客期待を高める手段の1つ。マーケティング活動のすべてが顧客満足につながる

「知覚品質」は顧客満足に最も大切な品質であることは間違いありません。さまざまな切り口で取り組んでいます。

  • 基本品質

    まず、安全運航はJALグループの存立基盤であり社会的な責務です。基本品質の根幹をなすものです。また、定時性についても同様です。当社は、米国FlightStats社の調査で、2012年定時到着率でメジャーインターナショナル部門世界第1位となりました。

    また、JALグループのジェイエア(J-AIR)も、アジアリージョナル部門において、第1位の認定を受けました。同部門においては、JALグループ航空会社が4年連続、第1位を獲得しています。世界一の定時性を堅持できるのは、すべてのスタッフの努力と、ご利用いただいている多くのお客さまの定時出発へのご理解とご協力の賜物であると考えています。

  • サービス品質

    サービスには、ハード/ソフト/ヒューマンがあります。ハード/ソフトは主に機能的な価値であり、同じ航空機メーカー、同じ空港を利用するため、差別化しにくい分野です。私たちはサービス品質のなかで一番大事なのは、ヒューマンだと考えています。たとえ品質の高い機内食であっても、提供する客室乗務員がしっかりしていなければ満足いただけません。

  • 下限管理

    これはバラつきのことですが、バラつきには2種類あります。行きの客室乗務員は良かったのに、帰りはダメだったといったタッチポイントごとのバラつき。空港では良いサービスだったのに、機内はだめだった、ラウンジのイスに汚れがあった、といったバリューチェーン上のバラつきがあります。こうしたバラつきの下限を管理していく必要があります。

アフターケアとリカバリーを徹底してロイヤルティを高める

――期待や品質が損なわれた場合、どのような対策を行いますか。

アフターケアとリカバリーを徹底。顧客の不満を改善し、ロイヤルティを高める

アフターケアとリカバリーを徹底して行っています。たとえば、日々の運航において悪天候などさまざまなイレギュラーが発生することがあります。イレギュラーを最小限に留めること、そして、適切なリカバリーが必要です。利用した時に不満が無かった人のロイヤルティよりも、逆に不満を訴えて改善された人のロイヤルティの方が高くなる(リカバリーパラドックス)という調査結果もあります。

個人的にもそのような体験をされたことはありませんか。何か不満があった時にクレームを言って、その対応が良いと、また利用したくなったり愛着が出たりする。クレームの対応はとても神経を使いますが、「ロイヤルティを高められるチャンスなんだよ」と、現場スタッフには声をかけています。

――ユーザーの声には、どのように対応していますか。

お客さまの声については、お電話やメールで「お客さまサポートデスク」にいただく声、「アンケート」として直接こちらからお聞きする声、そして、日々お客さまと接している「サービスフロント」の声という3つの切り口で対応しています。

  • お客さまサポートデスク

    顧客戦略部のなかにお客さまサポート室があり、およそ50名体制で運営しています。サービスデスクにいただくお言葉は、2012年度で年間4万1,000件ほどあります。だいたい1日110件というボリュームですね。お返事する日数に社内規定を作り、状況を確認しながら対応しています。いろいろなお言葉をいただきますので、誠意を持って、ご納得いただくまでコミュニケーションを取らせていただいています。

  • アンケート

    お客さまサポートデスクに届く声はごく一部であり、多くの方はよほどのことがない限り、電話をかけたりメールや手紙を書くことはされないと思います。社内調査結果でも「良い経験あるいは悪い経験を、だれかに伝えたことがありますか」という問いに対し、苦情や不満をだれかに伝える人より、伝えない人の方が多いことがわかりました。物言わないお客さまの声は、自分たちから取りにいくしかありませんので、機内やインターネットでアンケートを実施しています。

  • サービスフロント

    最後はサービスフロントです。お客さまとのリアルな接点ですので、現場からの声というのは非常に大事だと思っています。ちょっとしたお客さまのつぶやきからでも新しい商品や改善の糸口がありますので、収集する仕組みを作っています。

――お客さまの声に社内ではどのように対応していますか。

アンケートをリアルタイムで集計して全役員を含め社内で公開し、毎日配信するデイリーバリュースコアという仕組みがあります。この試みは2011年から始めたのですが、トップを含めた社内でのお客さまの声の共有スピードは格段に速くなったと感じています。

現場でいただく声については、必要に応じて客室や空港スタッフなど各部門別にレポートを作成していますが、現場でお客さまにひとこと言われたけれど、レポートにするほどでもない場合、そのまま埋もれてしまうケースがあります。そういった情報を吸い上げるため、「おしえてJAL」という社内Webサイトを作りました。もともと社内にナレッジコミュニティ系のコンテンツがありまして、そこを「お客さまのつぶやきを教えて」という内容にリニューアルして全社員で共有しています。

さらに、コールセンターで活用しているナビポッドという仕組みがあります。お客さまの声を聞いた担当者が、改善が必要と判断した場合、承認部門を経由して企画担当部門へ依頼が届きます。企画部門では2週間以内に対応するルールで、対応があると全社員に公開されます。

アンケートはリアルタイムで集計。
役員とも共有し、お客さまの声に対して全社員で改善対応を行う

日本人と日本文化が育ててきたおもてなしの心をJALが守っていく

浅香浩司氏

――細かな改善には会社としての仕組みだけでなく、社員のモチベーションも重要です。何か取り組みはありますか。

コミュニケーションリーダーミーティング(CLM)という、ボトムアップの活動を行っています。当社は、運航や整備など専門性の高い職種が集まる企業体なだけに、自分の仕事にこだわりを持って取り組む結果、「ここからここまでが自分の仕事」と、壁を作ってしまいがちです。とはいえ、航空サービスという1つの商品をみんなで作っているので、部門を越えたコミュニケーションというものが必要です。

コミュニケーションリーダーミーティング活動は課題解決だけでなく、渦の中心となり組織を巻き込んでいく「自燃性人材」を育成する場でもあります

CLMは、部門同士の壁や社員のなかの閉塞感を打破し、現場の課題は現場で解決しようという活動で、2006年より活動していますので、今年で8年目を迎えます。職種も役職も地域も違うCLMメンバー100人が、毎月集まって議論を行っています。CLM活動には、現場で起こっている課題に対して提案するだけでなく、自身で解決することが求められます。この活動を通じて自らが渦の中心となり、組織を巻き込んでいくような「自燃性人材」を育成するという意味合いもあります。

――さまざまな取り組みがモチベーションにつながっているのですね。

私たちが2011年4月に掲げた新しい「鶴丸」にもJALの決意が込められています。鶴丸は、美しく空に飛び立つシンボルであり、JALの挑戦する精神、不退転の決意、そして日本人と日本文化が育ててきたおもてなしの心をJALが守っていくんだという決意のしるしです。日本のおもてなしで世界中の航空会社と戦っています。見えないところまでこだわった「おもてなし」と「しつらえ」が、お客さまが求めているJALブランドだと思っています。

顧客期待は、過去の利用体験の積み重ね

――浅香さんご自身では、優れた顧客体験を提供するにあたって、どのようなお考えをお持ちですか。

お客さまに寄り添うサービスが一番大切だと思っています。当社を選んでいただけたということは、当社の顧客体験あるいはブランド体験を求めていただいたわけなので、先ほどお話したような、日本文化を体現するようなおもてなしを提供したい。普段はLCCに乗っていても、「大事な商談があるときや受験の時にはJALに乗りたい」「海外出張の帰りに、JALに乗るだけでほっとできるような体験」というのが、われわれがめざしている企業ブランドです。

――今後取り組んで行きたいことはありますか。

まず一番にやらなければならないのが、お約束した「顧客満足で世界一を達成する」ということです。それこそが、お客さまへの感謝を体現していくものだと思っています。そのために、ありとあらゆる活動を、あきらめずに徹底的にやっていきたいと思います。

お客さまと向き合って、ありのままのわれわれをわかってもらうためのコミュニケーションツールとして、ソーシャルメディアにも力を入れています。調査をすると、Facebookページを見ていただくことで商品認知が高まり、親しみを持っていただけているようです。

――Facebookでは投稿ごとに社員の方が名前を出していますが、確かにあまりない試みですね。

2010年の経営破綻によって毀損したブランドイメージを回復し、お客さまとの絆を構築するために、お客さまとのコミュニケーションが何よりも大切だと考えFacebookを開設しました。ありのままのJALを感じていただきたいと考え、社員を実名で登場させ商品サービスに対する想い語るようにしています。「実名」「顔出し」「長文」というJALのスタイルはそのように生まれました。おかげさまで企業Web担当者の投票で決まる「企業ウェブ・グランプリ」のソーシャル部門で、2011年と2012年に2年連続でグランプリを受賞いたしました。

――顧客満足度を高めるための、Webサイトの役割はどのように考えていますか。

Webサイトはタッチポイントとして重要ですが、Webサイトのなかで終わるわけではなく、ご搭乗いただくまでがサイクルになっています。顧客期待というのは、過去の利用体験の積み重ねです。利用体験とWebサイトへの訪問というサイクルは、コールセンターや客室乗務員と同様に、顧客期待につながる大切なタッチポイントです。もちろん販売というチャネルも担っています。

――御社の場合、ボトムアップ的に顧客満足を改善するための仕組みを持っていますが、そのような取り組みをするためのアドバイスをいただけますか。

声を吸い上げる仕組みを作ることも大切ですが、現場スタッフも声を上げ続けなければいけないと思っています。微力は無力ではありません。たとえ小さな想いでも、想いを持った人が集まれば大きなパワーになっていきます。JALのフィロソフィのなかに「自ら燃える」という項目があります。自燃性でなくてはならない。自ら動いて渦の中心になる。それをみんなでやれば、大きなパワーになっていくと思います。

浅香浩司氏
◇◇◇

顧客期待・知覚品質・知覚価値が顧客満足につながるという理論と、それぞれに対する取り組み、さらに他者推奨意向と再利用意向へつながるというサイクルは、まさにUXの取り組みといえる。あらゆる方法でお客さまの声を吸い上げ、それぞれに対策を行うことで、顧客体験の改善を積み重ねるという方法は、派手さはないかもしれないが、結果的に一連のバリューチェーンの質が向上していくだろう。というより、そもそもUXの向上すなわち顧客体験の向上に派手さは必要なく、地道な積み重ねこそが近道なのかもしれない。

この記事の筆者

株式会社日立システムズ

日立システムズは、システムのコンサルティングから構築、導入、運用、そして保守まで、ITライフサイクルの全領域をカバーした真のワンストップサービスを提供します。

監修:鹿島 泰介(かしま たいすけ)
株式会社日立システムズ
マーケティング本部

九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)卒業後日立製作所入社、デザイン研究所にて情報機器全般のデザインを手掛ける。ビジネスPCのFLORA310で、機械工業デザイン賞を受賞。2003年に日立システムズに移籍し、Webシステムのコンセプトデザインやユーザビリティ設計に従事。

執筆:今村 徹(いまむら とおる)
フリー編集者・ディレクター

情報誌編集および広告制作を経て、2000年より、フリーランスとしてWebサイトの広告制作や企業Webサイトへのコンテンツ提供(企画・取材・執筆・ディレクション)を行う。UXについては、鹿島 泰介より教示を受ける。

http://www.hitachi-systems.com/

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オリジナル記事:日本航空(JAL)「目指すのは世界一の顧客満足、マーケティング活動のすべてが顧客満足につながる」(第4回) [ユーザーエクスペリエンスのチカラ] | Web担当者Forum
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新しいFacebook体験を!「Facebook Home」提供開始:そのまま会議に出せる!Facebookネタ [そのまま会議に出せる!Facebookネタ] | Web担当者Forum

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忙しいWeb担当者のためのそのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルをそのまま使用・配布OK!

Facebookの仕様がまた変わっている!」「いつの間にこんな機能が?」……Facebookは次々に新しい機能を発表しているため、忙しいWeb担当者が情報をキャッチアップしていくのは非常に大変。本コラムでは、そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。

本連載の特徴  本連載では、記事内容のポイント部分をまとめたPowerPointファイルを、毎回、別途用意しています。このファイルは、(利用上の注意に従った範囲内であれば)転載・コピー・共有・配布などが可能です。会議の資料として配付するもよし、社内の勉強会に使うもよし、最新ネタを捕捉するニュースペーパーとしてプリントを部内で配るもよし、ぜひご自由にお使いください。
※「利用上の注意」は、PowerPointファイルの最終ページに記載されています。

今回の内容

そのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルはここからダウンロード可能
skdfbn008.ppt
全16ページ/3.89MB
  1. 新しいFacebook体験を!スマートフォンアプリ「Facebook Home」の提供が開始
  2. Facebook広告、既存顧客に類似したユーザーのターゲティングが可能に
  3. インサイトから“ファンの友達”の削除を計画中
  4. ソーシャル・ログイン市場、トップは依然FacebookながらGoogleの追い上げも
  5. コメントへの返信機能を改善、コメント間のやり取りが明確に
  6. 投稿ネタTIPS −母の日−
そのまま会議に出せる!FacebookネタPowerPointファイルはここからダウンロード可能
これらの画像をクリックしても、ファイルダウンロードは可能です。

ネタ1新しいFacebook体験を!スマートフォンアプリ「Facebook Home」の提供が開始

Facebookは米国時間4月4日、Androidアプリ「Facebook Home」を発表しました。「Facebook Home」は、スマートフォンなどのホーム画面を置き換えるもので、米国では4月12日より、日本国内では4月17日よりGoogle Playからダウンロード可能となっています。

Facebook Homeの利用イメージのプロモーション動画

Facebook Homeを利用するには

現時点での対応機種は、次のとおり(現状ではiOSへの対応は未定)。

  • HTC One
  • HTC Oneシリーズ
  • サムスンGalaxy Note II
  • サムスンGalaxy III
  • など

なお、より高機能より快適にFacebookを利用できるカスタマイズAndroid OSを搭載したスマートフォン「HTC First」の米国内向け予約の受付が開始されています。

主な4つの機能

(1)カバーフィード(Cover Feed)

「スマートフォン起動後」「ホームボタンを押したとき」「ロック画面」の3つの状態で、ニュースフィードの更新情報が画面に大きく表示されます。これにより友達や企業の最新投稿がいつでも見られます。

カバーフィード(Cover Feed)
写真画像を背景に、投稿が全画面に表示されます。表示される投稿は随時切り替わります。
カバーフィード(Cover Feed)
画面を2回タップすると投稿に「いいね!」ができます。

(2)お知らせ通知(Notifications)

通話やイベント、アップデートなどのお知らせが、逐次ホーム画面に表示されます(他のアプリ使用時を含む)。

見たいお知らせはタップしてチェック、不要なお知らせはスワイプして非表示にできます。

※HTC Firstでは他アプリを含めたすべてのお知らせが提供されます。無料ダウンロード版ではFacebookのお知らせのみ表示されます。

お知らせ通知(Notifications)
画面中央に各種お知らせが通知されます。
お知らせ通知(Notifications)
興味あるお知らせはタップしてチェック、興味のないものはスワイプして非表示にできます。

(3)チャットヘッド(Chathead)

動画を見たりウェブを閲覧したりなど他アプリを使用しているときにメッセ―ジを受信すると、画面上に丸い顔写真とメッセージの一部が表示されます。顔写真をタップすると、送受信画面に切り替わり、メッセージに返信できます。

顔写真を移動することで表示配置の変更もできます。なおFacebookメッセージだけでなく、SMSにも対応しています。

チャットヘッド(Chathead)
メッセージを受信すると、プロフィール写真とメッセージが表示されます。顔写真をタップするとメッセージ送受信画面に切り替わります。
チャットヘッド(Chathead)
顔写真を画面内で移動できます。

(4)アプリロンチャー

よく使うアプリを「アプリロンチャー」に登録することで、該当のアプリにアクセスできます。画面下部に表示されるプロフィール画像を、上に動かせばアプリロンチャーに、また、左に動かせばFacebookメッセンジャーに、右に動かせば最後に使用したアプリにアクセスできます。

Facebook Home

参照元:Facebook Home

画像参照元:
How to Use Chat Heads on Facebook Home – YouTube
Using Facebook Home Notifications on your New HTC First Smartphone – YouTube

ネタ2Facebook広告、既存顧客に類似したユーザーのターゲティングが可能に

Facebookパワーエディタの新機能「LookaLike Audience」がローンチされました。

この機能は、ターゲットとしている顧客に似ているユーザーのリストを作成し、そのリストに対して広告を出稿できるものです。

「LookaLike Audience」とは

※カスタムオーディエンス機能

既存の顧客情報をまとめたリスト(csv)を登録し、既存顧客向けにFacebook広告を出稿できる機能。

カスタムオーディエンス機能で設定した顧客に類似したユーザーに広告を出稿できる機能です。

類似性を判断するロジックはユーザーの興味やデモグラフィック(性別・年齢・地域・職業など)を基準とします。利用にはカスタムオーディエンス機能で100人以上のリストを登録している必要があります。

設定方法

パワーエディタの画面より「対象」タブをクリックし、「Create Similar Audience」ボタン(日本語版では「類似するオーディエンス」)を押します。

Create Similar Audience

ターゲットとする「国」と、「類似性(Similarity)」と「より高いリーチ(Greater reach)」のどちらを優先するか、それぞれ選択します。

Create Similar Audience
  • 類似性:リーチ数は少ないが類似性の高いリストを抽出します。

  • より高いリーチ:リーチ数は多いが、その分、一人ひとりの類似性の低いリストを抽出します。既存顧客と共通点の多いユーザー向けに広告を出稿できるため、効率のよい新規顧客獲得につながると想定されます。

参照元:Facebook announces global rollout of Lookalike Audiences

ネタ3インサイトから“ファンの友達”の削除を計画中

Inside FacebookによるとFacebookはインサイトデータの指標から“ファンの友達”の削除を計画しているとのことです。

指標の削除にいたる背景

今までは、インサイト上にページのファン数をもとに“ファンの友達”の数を表示していたが、意味のある数値ではないとFacebookが判断したためだと思われます。

上記判断の理由としては、表示された“ファンの友達”のリーチにつなげるには、前提としてページのファン全員へのリーチが必要であり、その前提自体が現実的ではないためです。

指標の削除にいたる背景

いつから見られなくなる?

米国時間7月10日より表示されなくなるとのことです。

参照元:Inside Facebook | Facebook to remove‘friends of fans’metric from Insights

ネタ4ソーシャル・ログイン市場、トップは依然FacebookながらGoogleの追い上げも

ログイン・プロバイダのJanrainの発表によると、同サービスを介してのSNS別のソーシャル・ログイン数の割合は、Facebookが依然としてトップを占めているものの、Google+も追い上げをみせています。

※Janrain:Gigyaなどと同様、ユーザーがWebサイトにサイン・インする手続きを簡単にすると同時に、サイト上でさらに豊富なユーザー情報を提供するサービス。

Quarterly Social Login Trends
Facebook:46%で依然トップ。ただし2012年第3四半期以降3%減少
Google+:Facebookに次いで2番目。2012年第3四半期以降3%増加

調査結果から言えること

  • Janrainの見解としては、「Googleのサービスが信頼性、親近性を増している表れだろう」とのことです。
  • Googleは自らの既存の各サービスへのログインにGoogle+を使わせることで、このSNSのトラフィックの増大を図っています。
  • 次期以降の結果に注目する必要があります。

参照元:ソーシャル・ログイン市場は依然Facebookが46%を占めてトップ―Googleも2四半期連続で差を詰める | TechCrunch Japan

画像参照元:Social Login Trends Across the Web for Q1 2013 | Janrain

ネタ5コメントへの返信機能を改善、コメント間のやり取りが明確に

3月26日より、「Facebookのコメントへの返信機能」が改善されました。これにより、コメント間のやり取りがわかりやすくなっています。

ただし、この機能を有効にするには設定の変更が必要です。

コメントに「返信」ボタンが表示

  • 変更前

    従来、投稿に対してのコメントは、全コメントがフラットに表示されるため、コメント間のやり取りが不明瞭でした。

  • 変更後

    コメント表示が改善され、どのコメントへの返信なのかがわかりやすくなりました。

コメントに「返信」ボタンが表示

各コメントに「返信」ボタンが表示されるようになりました。ボタンを押して返信をすると、返信内容が表示されます。

設定を変更するには

Facebookページの管理画面より「Facebookページを編集」から「権限の管理」を選択。「ページでのコメントへの返信を許可する」にチェックを入れ、「変更を保存」を押せば設定完了です。

設定を変更するには

設定できるのは、Facebookページもしくはフォロワーが1万人以上いるユーザーアカウントです。日本のFacebookページではすでに設定変更可能です。

参照元:facenavi | Facebookコメントへの返信機能が追加されました

ネタ6投稿ネタTIPS −母の日−

5月の第2日曜日は母の日。今回は母の日の投稿事例を集めてみました。「お母さんへの感謝」をキーワードに、紹介の事例を参考にしてみてください。

大きく分けて、「母の日に向けて事前に投稿すべき内容(商品販売などの事前告知)」と「当日に行うべきタイムリー重視の内容」の2種類に分かれているようです。

土屋鞄製造所

Case.1 土屋鞄製造所
https://www.facebook.com/tsuchiyakaban

手作りで革製のカーネーションを作成し紹介しています。手作りにこだわる革製品ブランドのイメージにもマッチしています。

  • 投稿日:2012年5月13日 (日)
  • いいね!:1,931
  • コメント:50
  • シェア:46
  • 当時のファン数:22,845人
  • エンゲージメント率:8.87%
  • エンゲージメント率平均(直近25件):2.48%
セブン-イレブン・ジャパン

Case.2 セブン-イレブン・ジャパン
https://www.facebook.com/711.SEJ

カーネーションとメッセージを贈れるギフト商品を画像とあわせて紹介しています。

  • 投稿日:2012年4月23日(月)
  • いいね!:233
  • コメント:10
  • シェア:21
  • 当時のファン数:26,967人
  • エンゲージメント率:0.98%
  • エンゲージメント率平均(直近25件):1.15%
ローソン

Case.3 ローソン(LAWSON)
https://www.facebook.com/lawson.fanpage

キャラクターが、「母の日」にあわせて、実際に購入したという設定で商品を紹介しています。

  • 投稿日:2012年5月6日 (日)
  • いいね!:357
  • コメント:0
  • シェア:3
  • 当時のファン数:287,792人
  • エンゲージメント率:0.13%
  • エンゲージメント率平均(直近25件):0.41%

ローソン

お馴染みの4コマ漫画で主人公の「お母さん」を登場させ、母の日にまつわるストーリーにしています。

  • 投稿日:2012年5月2日(水)
  • いいね!:343
  • コメント:0
  • シェア:3
  • 当時のファン数:285,120人
  • エンゲージメント率:0.15%
伊藤ハム

Case.4 伊藤ハム
https://www.facebook.com/itoham

お馴染みのキャラクター「ハム係長」が母の日に感謝を伝えるという設定で登場しています。

  • 投稿日:2012年5月8日(火)
  • いいね!:394
  • コメント:18
  • シェア:11
  • 当時のファン数:22,597人
  • エンゲージメント率:1.97%
  • エンゲージメント率平均(直近25件):1.32%
JTB

Case.5 JTB
https://www.facebook.com/lawson.fanpage

母への感謝の気持ちを川柳で表現し、きれいな花景色の画像とあわせて投稿しています。

  • 投稿日:2012年5月13日(日)
  • いいね!:172
  • コメント:3
  • シェア:0
  • 当時のファン数:14,721人
  • エンゲージメント率:1.19%
  • エンゲージメント率平均(直近25件):0.79%
◇◇◇

『そのまま会議に出せる!Facebookネタ』連載8回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

この記事の筆者

エンゲージメント・ラボ(株式会社メンバーズ)

エンゲージメント・ラボとは、株式会社メンバーズのFacebookマーケティング推進における実績・ノウハウの蓄積とエンゲージメント向上に特化した事例を集約・研究し、顧客企業へのより一層の効果的なFacebookマーケティングサービスの提供や情報発信、新たなサービス開発を推進する研究機関。

※株式会社メンバーズとは?
1995年設立。創業以来インタラクティブエージェンシーとして、多くの大手クライアントのインターネットマーケティングを支援。近年では“ソーシャルメディア時代をリードし、顧客と共にビジネスを創造するネットビジネスパートナー”を標榜し、いち早くそのノウハウを活かしたFacebook活用の支援サービスを提供中。

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Facebookページのコンテンツを充実させよう/Facebookマーケティングの教科書#3-4前編 [現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書] | Web担当者Forum

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現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書

この記事は、書籍 『現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

Facebookページは、初期設定のままではタイムラインだけの非常にシンプルな状態です。このSectionでは、アプリを利用してFacebookページに「商品紹介ページ」や、「動画紹介ページ」、「キャンペーンページ」などを追加し、よりオリジナル感溢れるページにカスタマイズする方法を解説します。

Facebookページは初期設定では非常にシンプル

Facebookページの初期設定は「タイムライン」のみのとてもシンプルな状態となっています。Facebookページに、タイムライン以外の「商品紹介ページ」や、「動画紹介ページ」、「キャンペーンページ」などを導入し、よりオリジナル感溢れるページにカスタマイズするためには、どうしたらよいのでしょうか?

そこで登場するのがFacebookページ構築を支援するサードパーティーアプリです。無料でも利用できる便利なアプリが様々な企業から多数提供されています。アプリを上手に活用することで、Facebookページのコンテンツをより充実させたり、またそれを活用してファンとのコミュニケーションを深めたりすることが可能です。

図3-4-1 アプリを導入することで、「キャンペーン」や、「お問合せフォーム」、「動画紹介」などカスタマイズしたタブページを追加することができる

アプリとは?

では、そもそもアプリとはどのようなものなのでしょう?

Facebookのヘルプによると、「Facebookのアプリは、魅力あるゲームや、イベント、写真などの使いやすい機能で、サイトの利用体験を向上させることを目的として開発されています」と説明されています。

Facebookは友達と交流するためのプラットフォームです。アプリは、この体験を豊かにするためにカスタマイズしたページや機能を提供するものです。

個人向けのアプリ

主にゲームアプリや診断アプリ、また企業のキャンペーンに参加するためのアプリが提供されています。

Facebookページ向けのアプリ

Facebookページのコンテンツを充実させるための「ページ構築支援アプリ」や、Facebookページでファンへのプレゼントなどを行う「キャンペーン支援アプリ」などが提供されています。

サードパーティーアプリの利用がポイント

アプリにはFacebookから提供されている「写真」「ノート」「イベント」「動画」などのアプリと、外部の一般企業や個人(サードパーティー)から提供されているアプリの2種類があります。Facebookから提供されているアプリは現段階では数が限られています。一方サードパーティーからは、無料でも利用できる便利なアプリが多数提供されています。Facebookページをより効果的に活用するには、サードパーティーが提供するアプリを上手に取り入れることがポイントです。

カスタマイズページの代表パターン

ではページ構築支援アプリを利用してどんなページを作ることができるのか、代表的なパターンを見ていきましょう。

Welcomeページ

初めてFacebookページを訪れた人向けの「Welcomeページ」を設置してみましょう。ページのテーマや、ページ運営に込める想い、日々どのような情報発信を行っているかなどを1枚のページに分かりやすくまとめることで、ページを初めて訪れたファンにとって魅力的なコンテンツとなります。

商品・店舗紹介ページ

自社の商品や店舗を画像付きで一覧表示させるページを用意しましょう。

Facebookページ上に商品や店舗の「カタログ」になるページを用意し、自社サイトへのリンクを張ることで、Facebookページから自社サイトへの導線を作ることもできます。

お問い合せフォーム

Facebookページにお問い合わせフォームを設置しましょう。Facebookページの「メッセージ機能」にはテキスト文章の受信・返信の機能しかありませんが、アプリを用いることにより、複数項目をフォーム形式で受信することができる上、自社のデータベースとして管理することが可能になります。

図3-4-4 問い合わせフォーム

エンターテインメント系コンテンツ

Facebookページに、占い、診断、スピードくじ、ゲーム、画像ジェネレーターなどのエンターテインメント性の高いコンテンツを設置しているケースも見られます。エンタメ系コンテンツにより、ユーザーがページに「いいね!」するきっかけを提供したり、またユーザーの滞在時間を向上させたり、ページを再訪するきっかけを作ることができます。

図3-4-5 GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン) Facebookページ
(同コンテンツは2013年2月中旬終了)

キャンペーンページ

Facebookページをプロモーションに活用するために、キャンペーンページを設けてみましょう。

図3-4-6 キャンペーンページ

動画ページ

CM、プロモーション動画、セミナー動画など、既に持っている動画コンテンツがあれば、YouTube動画をFacebookページに追加できるアプリを利用して、Facebookページに設置してみましょう。

Point

動画はソーシャルメディアと相性抜群!

「動画」には次のような特徴があり、ソーシャルメディアと非常に相性が良いと言われています。動画コンテンツを持っていない場合でも、ぜひ動画コンテンツの作成にチャレンジしてみましょう。

  • 内容を分かりやすく短時間に伝達することができる
  • 直感的な理解と訴求力に優れている
  • 印象に残りやすく、認知度を高めやすい
  • 視覚や聴覚に直接的に訴えるため、ソーシャルメディア上でより多くのリアクションが期待でき、顧客との接点を強化することができる

動画コンテンツを新たに作成するというと、かなりお金と時間がかかるイメージがあるかもしれませんが、ホームビデオで撮影したような動画でも、アイディア次第で十分魅力的なコンテンツにすることが可能です。

カスタマイズページを作ろう

カスタマイズページを作ろう

では、サードパーティーアプリを利用して、実際にカスタマイズしたタブページを導入する手順を見ていきましょう。ここでは、Facebook構築・キャンペーン支援アプリ「モニプラ for Facebook」を利用して、FacebookページにYouTube動画タブページを導入する手順を例に説明します。

  1. アプリに会員登録をする

    モニプラ for Facebookのページ構築支援アプリサービスを利用するためには、まずは無料会員登録が必要となります(キャンペーンページの作成は有料です)。登録に必要な事項を入力し、アプリサービス利用に必要となるIDを取得します。

    図3-4-8
    図3-4-8
  2. 取得したIDとパスワードでアプリサービスにログインする

    IDとパスワードを入力し、ログイン画面からアプリサービスにログインします。

    図3-4-9
    図3-4-9
  3. アプリとFacebookページを連携させる

    ログインしたら、まずはアプリとFacebookページを連携させます。左側のメニュー「アカウント管理」→「Facebook連携」をクリック→連携するFacebookページを選択します。

    図3-4-10
    図3-4-10
  4. YouTubeタブページを作成する

    左側のメニュー「YouTubeタブ管理」をクリック→表示させるYouTubeアカウントを入力し、インストールします。

    図3-4-11
    図3-4-11

    Facebookページに、新たにYouTubeタブページが追加されました。

    図3-4-12
    図3-4-12

このように、サードパーティーから提供されているアプリサービスを用いて、Facebookページに様々なコンテンツを追加することが可能です(実際の導入手順は各サービスにより異なります。それぞれの手順書にしたがって導入してください)。

現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
  • 現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書
  • 藤田 和重、小川 裕子 著
  • ISBNコード
    978-4839943608
  • マイナビ 発行

この記事は、書籍 『現場のプロがやさしく書いた Facebookマーケティングの教科書』 の内容の一部を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

本書は、アライドアーキテクツで約2年間に渡りブログメディア「ソーシャルメディアマーケティングラボ」を運営しながら、実際にFacebookマーケティングに携わってきた担当者2名が、これまでに培った経験や知見を最大限に活かし「企業のFacebookページ運営担当者」に向けて執筆した、Facebookマーケティング指南書の決定版です。

ターゲットを法人利用に絞り、Facebook広告の効果的な運用やFacebookキャンペーンの実施といった実用的な情報に加え、「どんな投稿がファンの心を引きつけるのか」といったテクニックや国内企業約35社のFacebook活用事例など、実際の業務で役立つ豊富なノウハウや情報を惜しげなく公開しています。

本書は、マーケティングやデジタル、WEBは専門だがソーシャルメディアはよくわからないという方、全く違う領域からいきなりFacebookページの担当になられた方、そして「Facebookって何?」という方でも、読み進めながら実践していただける内容を目指しました。

企業のFacebook活用の本質的な意義から、実務面の手順を追った解説、実例紹介まで、即戦力として役立つことを願っています。

ナビゲーターは新人マーケター「あゆみ」ちゃんと、マーケティング部の先輩である「小田先輩」。

図解やイラストを多用し、親しみやすい文章と誌面で、Facebookやマーケティングに詳しくない人でも、ある程度知っていて「一歩先の」知識を手に入れたい人にも、役立つ内容となっています。

この記事の筆者

Text/小川 裕子

ソーシャルメディアマーケティングラボ(SMMLab)

ソーシャルメディアマーケティングラボ(SMMLab)
“ソーシャルテクノロジーで、世界中の人と企業をつなぐ”というミッションの下に事業展開するソーシャルメディアマーケティング&ソリューションカンパニー「アライドアーキテクツ株式会社」が、国内におけるソーシャルメディアマーケティング市場の発展を目的として2011年に開設。 ブログとFacebookページを中心に、ソーシャルメディアマーケティングに関する国内外のニュース、事例データや運用のヒント、業界のキーマンや企業マーケターへのインタビューなどを発信中。
https://www.facebook.com/smmlab

藤田和重氏

藤田 和重 (ふじた かずえ)
ラジオ番組制作や音楽制作マネージメントを経験後、2008年アライドアーキテクツ入社。ユーザーサポートやメディア運営、ソーシャルメディア担当業務を経て現職。
https://www.facebook.com/kazue.fujita

小川裕子氏

小川 裕子 (おがわ ゆうこ)
一橋大学社会学部卒業後、住友商事に勤務。ベンチャー企業でのWEB担当業務を経て、2011年アライドアーキテクツ入社。企業担当コンサルタントから現職。
https://www.facebook.com/yuko530

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「WOMマーケティングサミット 2013」六本木ヒルズで5/27開催、国内外の事例研究を共有 [ニュース] | Web担当者Forum

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WOMマーケティング協議会(The Word of Mouth Japan Marketing Association:WOMJ)は、WOMマーケティングの最新情報や事例を共有する「WOMマーケティングサミット 2013」を東京の六本木アカデミーヒルズで5月27日に開催する。

2013年サミットのテーマは、昨年のテーマ「WOMマーケティングの世界の動向が1日でわかるサミット」を継承し、世界を知り日本のWOMを考えることができるプログラムを目指している。WOMマーケティング協議会の各委員会の研究結果発表の他、提携団体である米国WOMMAのWOMMASummit2012の視察・登壇報告や、国内外のWOMマーケティング事例研究を主に、WOMマーケティングに係わる10以上のセッションを用意する。

WOMJは、業界内の情報共有の場に乏しいという日本のWOMマーケティングの現状認識のもと、業界の健全なる育成と啓発に寄与するため、2009年(平成21年)7月に発足。WOMマーケティングサミットは、2010年から毎年開催している。

WOMマーケティング協議会
http://womj.jp/

WOMマーケティングサミット 2013
  • 日時:5月27日(月)9:30~19:30
  • 会場:六本木アカデミーヒルズ49(東京都港区六本木6-10-1)
  • 主催:WOMマーケティング協議会
  • セミナー参加費:一般1万円。個人/学識会員7,500円。学生チケット:5,000円。法人会員 追加分7,500円※法人会員は、1法人につき5名まで無料。
  • 懇親会参加費:4,000円※懇親会のみの参加は不可
  • サミット・チケット詳細:http://womms2013.peatix.com/
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中国の福建省はスパマーだらけ!? IPアドレスからアクセス元を調べる方法 [編集長ブログ―安田英久] | Web担当者Forum

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今日は、Web担のサイトに中国の福建省からのスパムアクセスが突出して多いという話題と、Webサーバーのログから怪しいアクセスを見つけて、それがどこからのアクセスかを調べる方法の解説をお届けします。

Web担へのスパムや攻撃の大部分が福建省から?

Web担のアクセスログをチェックして、怪しいアクセスがないか調べて対処することが日課になっているのですが、やたらと中国の福建省からのスパムや攻撃が多いんですよ。

脆弱性を狙ったアクセス(攻撃は失敗していますが、記録は残るのです)のIPアドレスを調べると、感覚値で8割ぐらいが福建省から。次いで浙江省と広東省ですね。

そういうアクセスのあったネットワークからはWeb担にアクセスできないようにブロックするのですが、そういう作業をやっていると、福建省が「Fujian Province」で、浙江省が「Zhejiang Province」で広東省が「GuangDong Province」だというのを学んだり。あまりうれしくないですけどね。

自分のWebサイトへのスパムアクセスを調べて対処する方法

Web担当者さんがそういったスパムアクセスをチェックしてブロックすることは少ないかもしれませんが、意外と情シスの人はやってくれなかったりするので、やり方を知っておくのはいいかもしれませんね。

まず、WebサーバーのアクセスログやCMSのログから、「404」や「403」のアクセスを調べます。すると、「wp-signup」「sign_up」「member_login」「setup」「config」のような、CMSやデータベース管理ツールに第三者がアクセスしようとしている形跡が見つかるはずです。

こういう攻撃は、あなたが対象ツールを使っていなくてもバンバン飛んできますので、そうしたアクセスをしているIPアドレスをブロックするように、WebサーバーやCMSで設定するのです。

ただし、IPアドレスを1つひとつブロックしていてはキリがないんですよね。なので、そのIPアドレスが海外(特に中国とか中央アジアとか)のものだったら、所属するネットワーク全体をブロックします。Web担は日本の読者さん向けのサイトだから、その辺りは迷わず即ブロックですね。

IPアドレスでブロックする方法はここでは詳しく解説しませんが、よく使われているApache Webサーバーなら「deny from」を使います。結構簡単なので調べてみてください。

たとえば、IPアドレス「125.77.1.5」をブロックするなら「deny from 125.77.0.0」と.htaccessに書きます。このIPアドレスが所属するネットワークは「125.77.0.0/16」なので、ネットワーク全体をブロックするなら「deny from 125.77.0.0/16」ですね。

IPアドレスから情報を調べる方法

IPアドレスの情報を調べるには、便利なツールを使うのがいいでしょう。たとえば、こんなサイトです。

※ここ以降の内容は、ちょっと難し目です。すいません。細かいところまで解説しだすとキリがないのです……。紹介するサイトもすべて英語サイトです。

  • Robtex
    http://ip.robtex.com/

    便利なので、一番よく使っています。ブラックリスト情報やAS情報も出ます。

    サイト左上の検索ボックスにIPアドレスを入れて[Lucky]ボタンをクリック。

    情報ページのURLは指定したIPアドレスが入っているので、表示される情報が少ない場合は、URLのIPアドレスの最後のドットと数字を削っていくと便利です(「14.146.12.151.html」でダメなら「14.146.12.html」にアクセス)。

    情報の鮮度は各ページの下部に表示されます。

  • TCPIPUTILS.com
    http://www.tcpiputils.com/browse/ip-address

    ここネットワークの知識が少なくても使いやすいかも。ブラックリスト情報やAS情報とWhois情報アリ。ページの下のほうには地図も表示されます。

    トップページの検索ボックスにIPアドレスを入れて[Find IP]ボタンをクリック。

    情報の鮮度はWhois情報のページやAS情報のページに表示されています。

  • IP-LOOKUP
    http://ip-lookup.net/

    シンプルで使いやすいです。

    ページ下の検索ボックスにIPアドレスを入れて虫眼鏡アイコンをクリック。

    情報ページで「Address information」や「IP owner info」「Domain owner info」などをクリックすると詳細が表示されます。

    情報は都度とりにいっているようですが、定かではありません。

  • CQ Counter Who Is
    http://cqcounter.com/whois/

    シンプルで使いやすいですが、入力後にCAPTCHAがあるので面倒。

    ページ上部の検索ボックスにIPアドレスを入れて[Whois]ボタンをクリック。ページには地図も表示されます。

  • WhatIsMyIPAddress
    http://whatismyipaddress.com/blacklist-check

    IPアドレス情報は使いづらいのですが、ブラックリストチェックが使いやすい感じなので紹介しておきます。

    検索ボックスにIPアドレスを入れて[Check Blacklists]ボタンをクリックすると、その場で多くのブラックリストをチェックしてくれます。

中国からのアクセスをまとめてブロックしたい!

とはいえ、いちいち調べるのも面倒です。中国やウクライナにお客さんがいないなら、その国からのアクセスをまとめてブロックするのも手ですね。

そのための情報を公開しているサイトもあるので紹介しておきます。

基本的に、ここから得た情報を、サイトのルートディレクトリの.htaccessファイルに書き込むことで、その国からのアクセスをすべてブロックできます。

くれぐれも、設定間違いにはご注意を。

  • WIZCRAFTS
    http://www.wizcrafts.net/chinese-blocklist.html

    中国や韓国のほか、東南アジアなどの国別IPアドレスリストを、Apacheの.htaccessにすぐに記述できる形で記載しています。ページ前半はいろいろな解説で、IPアドレスリストはページ下部にあります。

    情報の鮮度はIPアドレスリストの上のほうに書かれています。

  • IP2LOCATION
    http://www.ip2location.com/free/visitor-blocker

    世界中の国別のIPアドレスリストを、.htaccessにすぐに記述できる形でダウンロードできます。

    [Country Name]リストボックスから国名を選んで、その下のリストボックスでどんなフォーマットで使うかを指定して[Download]ボタンをクリックすれば、指定したフォーマットのファイルがダウンロードされます。

    情報の鮮度については記載はありませんが、国別のデータ精度は公開されています。

いかがでしょうか? 少し技術的な内容なのでわかりづらいかもしれませんが、少しずつ試してみると、徐々にわかってくるかもしれませんよ。

あ、ちなみにWeb担では国ごとまとめてブロックというのは、まだやってません。何となくですが。

この記事の筆者
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安田 英久(やすだ・ひでひさ)

株式会社インプレスビジネスメディア
Web担当者Forum 編集長

プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

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セミナー「いまさら聞けないAnalytics&AdWords」東京で5/24、リマーケティング・エンハンストキャンペーンも解説 [ニュース] | Web担当者Forum

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ウェブ担当者向けeラーニング講座の「ウェブ担当者通信」(運営、WebJobs)は、セミナー「いまさら聞けないAnalytics&AdWords -ストーリーで考えると、リスティング広告はこうなる」を東京で5月24日に開催する。セミナー会場またはオンラインで受講する。

本セミナーでは、グーグルから2012年にリリースされたGoogleアナリティクスと連動したAdwordsリマーケティング、および2013年中頃から本格移行が予定されているGoogleAdwordsのエンハンストキャンペーンについて、機能をどのように活用していけばいいのか、またリリースの背景は何なのか、それらを紐解く鍵として「ストーリーから考える」リスティング広告運用手法を紹介する。

講師はGoogleアナリティクス認定コンサルタント(Google Analytics Authorized Consultant)で、ウェブ担当者通信の講師でもあるアユダンテの寶洋平氏が務め、実際に自信が運用している考え方やノウハウを解説。Googleアナリティクスと連携して、より効果的にAdwordsを運用する方法を学ぶ。

いまさら聞けないAnalytics&AdWords -ストーリーで考えると、リスティング広告はこうなる
  • 日時:5月24日(金)19:00~21:00(開場:18:50)
  • 会場:ちよだプラットフォームスクエア本館501+502(東京都千代田区神田錦町3-21)
  • 定員:会場参加30名 ※オンライン参加は無制限
  • 参加費:ウェブ担当者通信(有料)メンバーは無料、一般(e通信の方も含む)は1万8,000円、セミナー付き3か月パックは8,940円
  • 詳細・申し込み:http://webtan-tsushin.com/seminar/20130524ls.html
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楽天が楽天ソーラーとセットで蓄電池の取り扱いを開始 [日本ネット経済新聞ダイジェスト] | Web担当者Forum

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楽天は4月3日、京セラ製リチウムイオン蓄電池の取り扱いを開始した。自社ブラントの太陽光発電「楽天ソーラー」とセットで販売する。災害時などの非常電源として、自家発電や蓄電システムへの需要が高まっていることに対応した。

「楽天ソーラー」の専用サイトで見積もり依頼を受け付ける。

現地調査や設置工事は、2月に子会社化した太陽光発電販売の日本エコシステム(本社東京都)が手掛ける。

太陽光発電と蓄電池のセット価格は280万円。

太陽光発電と蓄電池を設置し、損害補償サービスなどを受けられる「太陽マイレージクラブ」に入会すると、楽天ポイント5万ポイントを付与する。

・楽天ソーラー:蓄電池
http://solar.rakuten.co.jp/battery/

・楽天ソーラー
http://solar.rakuten.co.jp/

※記事内容は紙面掲載時の情報です。
※画像、サイトURLなどをWeb担当者Forum編集部が追加している場合もあります。
※見出しはWeb担当者Forum編集部が編集している場合もあります。
※週刊『日流eコマース』は、2011年6月23日より『日本ネット経済新聞』へとリニューアルしました。

この記事の筆者

「日本ネット経済新聞」は、インターネットビジネスに関連する宅配(オフィス配)のニュース情報紙です。日々変化するネット業界の情報をわかりやすく詳しく伝え、新しいビジネスヒントを提供していきます。前身のネット通販専門紙「週刊日流eコマース」(2007年1月創刊)の取材活動で培ってきた情報ネットワークをさらに拡大し発展させています。

このコーナーでは、日本ネット経済新聞編集部の協力により、毎号からピックアップしたEC関連のニュースや記事などをお届けしていきます。

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トランスコスモス、マーケティングデータ分析の「Googleアナリティクスプレミアム」の販売開始 [ニュース] | Web担当者Forum

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ITアウトソーシングサービスのトランスコスモスは、マーケティングデータの計測・分析プラットフォーム「Googleアナリティクスプレミアム(有料版)」の販売を開始した、と5月7日発表した。同社が提供するコールセンター事業、インターネット広告、Webサイト構築・運用、ECサイト構築や運用などのデジタルマーケティング事業、データ分析コンサルティング事業などの領域で、マーケティングデータを活用したサービスを強化していく。

Googleアナリティクス プレミアムの販売により、トランスコスモスでは企業のマーケティングプロセスにおけるデータ計測環境や運用スキームの提供と分析コンサルティングを提供していく。特にGoogleが提供する広告配信プラットフォーム「Google AdWords」や第三者配信「DFA」、Googleタグマネージャなど、トランスコスモスの事業を生かした独自のサービスを展開していくという。

トランスコスモス
http://www.trans-cosmos.co.jp/

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6秒に1本売れるシャンプーの秘密。Web担当者に欠かせない視点 [企業ホームページ運営の心得] | Web担当者Forum

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Web 2.0時代のド素人Web担当者におくる 企業ホームページ運営の心得

コンテンツは現場にあふれている。会議室で話し合うより職人を呼べ。営業マンと話をさせろ。Web 2.0だ、CGMだ、Ajaxだと騒いでいるのは「インターネット業界」だけ。中小企業の「商売用」ホームページにはそれ以前にもっともっと大切なものがある。企業ホームページの最初の一歩がわからずにボタンを掛け違えているWeb担当者に心得を授ける実践現場主義コラム。

宮脇 睦(有限会社アズモード)

心得其の309

秒速で売れるシャンプー

6秒に1本売れているとうたうシャンプーがありました。「ノンシリコンで髪と地肌に優しい」と売上を伸ばし、売れる間隔は3秒に1本へと増え、ついに1.5秒ごと売れているとキャッチコピーが進化しています。カップヌードルにお湯を入れ、できあがるまでの3分間で120本が売れている計算です。いわば「秒速で売れるシャンプー」です。

ここまででニヤリと笑ったあなたに本稿は不用です。単位をすり替える「販促の魔法」をご存じでしょうから。しかし、秒速シャンプーに違和感を覚えず、あるいは「売れているなあ」とつぶやいたのなら、必ず最後までお読みください。Web担当者として欠けている視点があります。

そして本旨とずれるので先に指摘しておきますが、ノンシリコンが髪と地肌に優しいとする学説はないそうです。しかし「優しい」は主観によるので、嘘ではありません。これまた見事。こうした表現については「ブラックテキスト芸」として、そのうち紹介します。

秒速販売の実力を検証

さて、噂のノンシリコンシャンプーですが、実際にどれくらい売れているのか総数を調べます。まず1日の時間を計算すると、

60秒×60分×24時間=86,400秒

です。キャッチコピーを信じ、1.5秒に1つ売れているとすると、

86,400秒÷1.5秒=57,600本

結構売れている感じがします。年間なら21,024,000本です。ここでWeb担当者なら素朴な疑問を抱かなければなりません。

他のシャンプーメーカーはどれぐらい売れているか?

という点です。

0.5秒に1本売れたシャンプー

2006年に資生堂が鳴り物入りで発売した「TSUBAKI」シリーズ。「日本の女性は、美しい。」をキャッチコピーとして、CMには仲間由紀恵、竹内結子、広末涼子、田中麗奈、上原多香子、観月ありさなど、当時もっとも輝いている女優を大胆に起用し、イメージソングをスマップが歌います。結果、発売から半年後には3,000万本を突破します。

先ほどは、作為的にノンシリコンシャンプーの販売本数を一桁まで数字で紹介しましたが、端数を除けば2,102万本です。しかも「TSUBAKI」は半年間での達成です。通年ならば6,000万本になることでしょう。秒単位に置き換えるなら「0.5秒に1本売れたシャンプー」となります。そしてもう1つの「時間」に注目します。

「TSUBAKI」は半年間と達成期間を明示していますが、一方のノンシリコンシャンプーは販売スピードが更新されているだけです。すると公表される販売スピードは、ある時期の一部を切り取っただけのものである可能性も捨てきれません。瞬間最大風速的な数字をもって「1.5秒に1本」としても、もちろん嘘ではありません。

数字を輝かせる販促の魔法

ノンシリコンシャンプーが売れていないというのではありません。数字を利用した、見事なモデルケースであり、他社との比較から導き出されるベストワンではなく、自社のもつ数字を駆使したオンリーワンのアプローチだということです。また、そもそもの「6秒に1本」が秀逸でした。こう提示された消費者は、

6秒に1本、なんだかすごそうだ、どれくらいなんだろう、1、2、3……6秒

と、つい数えてしまいます。体感しやすい数字だったことがポイントです。「TSUBAKI」で計算した「0.5秒」ではこうなりません。すごく売れているのだろうと思い浮かんでも、「0.5秒」を数えることができないからです。そこから見れば現在の「1.5秒」はやり過ぎでしょう。

販売本数を時間という単位で計測して見せます。統計において邪道に過ぎますが、販促においては王道です。単位を変えることで、数字を輝かせるのが「販促の魔法」です。実は冒頭で「カップヌードルができるまでに120本売れた」と紹介したのも、読者にイメージさせるための仕掛けです。カップヌードルの3分間というパブリックイメージを拝借しております。

約300万人が体感

販促を考えるときは、いろいろな単位で試します。たとえば、購入者数に置き換えるとどうなるでしょうか。

冒頭のノンシリコンシャンプーのサイトを見ると、1回限りのお試し用が10ml入りで販売されています。通常価格の商品は500mlですから50日分と仮定します。1人が1年間使い続けるのに必要なのは約7.3本、21,024,000本を消費するには288万人の利用が条件となります。するとこう表現することもできます。

すでに288万人がノンシリコンを体感

それでは288万人はどれほどの数字でしょうか。日本国民1億3千万人の人口比でみると2.2%と微妙な数字になります。後発メーカーがこのシェアを短期間で確保したことは驚嘆すべき出来事ですが、広告インパクトとしては弱くなります。また本数には「お試し用」を含んでいれば、さらに数字は輝きを失いますが、キャッチコピーは学術論文でもなければ、裁判の証人尋問でもありません。不都合な数字には口をつぐみます。

Web担当者に必要な視点

どちらのシャンプーにも通じることですが、売れた! とするのは「出荷数」です。もちろん、売れれば出荷数が増えるのは当然ですが、新発売の商品が売れるかどうかはわかりません。しかし、現場の営業マンが販路拡大のために特典をつけて出荷数をかさ上げすることもあります。さらにラインナップを増やすことでも出荷数を積み上げることは可能です。

そもそも論で言えば出荷数や売上は品質を担保するものではありません。しかし「売れた!」という事実を上手に加工することで、お客は商品の質が担保されているかのように錯覚します。

冒頭でニヤリとしなかった、Web担当者に欠けている視点。それは、

数字は嘘をつく

ということです。単位という衣装を変えるだけで、天使にも悪魔にも変化します。ネットに溢れる広告と情報から、事実を見つけ出すために必要な視点です。それを知ったうえで、どのように魔法を使うかはあなた次第です。

今回のポイント

単位を変えると世界が変わる

オンリーワンとベストワンの選択

この記事の筆者
ユーザー 宮脇睦(有限会社アズモード) の写真

宮脇 睦(みやわき あつし)

プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。

制作、営業の双方の現場を知ることからウェブとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供し、一業種一社、制作案件は足立区内のみという営業施策をとっている。本業の傍らメールマガジン「マスコミでは言えないこと」を発行。好評を博す。著書に『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)、冷静な視点からのIT業界分析に「週刊ポスト」など、様々な媒体から情報発信を続ける。

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電通とISID、収益拡大をサポートするCRMプラットフォーム「CubeD(キューブディー)」を開発 [ニュース] | Web担当者Forum

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電通とITソリューションの電通国際情報サービス(ISID)は、新しいCRM(顧客関係管理)プラットフォーム「CubeD(キューブディー)」を共同開発し、サービス提供を開始した、と5月7日発表した。多様な顧客情報を一元化するデータ統合と、データをマーケティングに活用する際のデータ分析の機能をスムーズに結合するシステムで、データ分析には独自開発の分析メソッド「3D-CRM」を採用している。

CubeDは、属性データ、行動データ、意識データを活用し、購買実績でみる「取引レベル」、アンケートでの好意度やサイトアクセスなどで測定する「ファンレベル」、ソーシャルメディアなどの拡散による波及力を把握する「波及レベル」の3軸で分析を行い、情報拡散力の高い優良顧客を見つけていく。また、分析結果を基に、消費者の本音の発見やアイデアの創出を導き、メールやDM、Webサイト、ソーシャルメディアなどの最適化を行い、収益を最大化する統合的なコミュニケーション施策を提供する。

電通
http://www.dentsu.co.jp/

電通国際情報サービス
http://www.isid.co.jp/

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ディーエムジー、マーケティングカンファレンス「アドテック九州」基調講演に堀江貴文氏が登壇と発表 [ニュース] | Web担当者Forum

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デジタル・マーケティング・カンファレンス「アドテック」を主催するディーエムジー・イベンツ・ジャパンは、6月5~6日に九州で開催する「アドテック九州2013」の基調講演に、日本代表キーノートスピーカーとして、元ライブドア代表取締役・堀江貴文氏の登壇が決定した、と5月7日発表した。日本のインターネットに大きな影響を与えてきた堀江氏は、「TVのウェブ化」について語る。同講演はパネルディスカッションを予定しており、モデレータ・パネリストの有識者と共に堀江氏が登壇する。アドテック九州は、ビジターパスを事前登録すれば基調講演に無料で参加できる。ビジターパスは6月5~6日の2日間共通で使用でき、基調講演(キーノートセッション)、展示会場、スポンサーワークショップに参加可能(当日料金は5000円)。同時通訳レシーバー付きのビジターパスは事前登録の場合は3000円(当日料金は8000円)。アドテック九州2013の概要は次の通り。

日時:2013年6月5日(水)、6日(木)
場所:福岡国際会議場(福岡県福岡市博多区石城町2-1)
内容:基調講演4、セッション16
詳細・申し込みサイト
http://www.adtech-kyushu.com/ja

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有料コンテンツの購入きっかけは「ストアの説明13.9%」、決済手段では「クレジットカードに47%が抵抗感」 | スマートフォンレポート vol.3-3 [スマートフォンレポート] | Web担当者Forum

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スマートフォンレポート

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

今回は2012年11月に発表された「スマートフォンレポート vol.3」から、調査報告3「有料課金コンテンツに対するユーザー行動/意識調査」の調査レポートをお届けする。

何がコンテンツ購入の決め手となったのか、何が購入をやめさせたのか

様々なコンテンツがGoogle PlayやApp Store、dメニューなどのキャリアメニューにて提供されている中、有料コンテンツ/サービスを購入する際に、ユーザーは何をきっかけに、何を判断材料として購入に至るのか。今回はこの部分に関するユーザーの行動・意識について、調査・分析を実施した。

まず有料コンテンツを購入、もしくは月額会員登録をしようと思った最初のきっかけだが、かなりばらついた回答結果となる中、個別課金購入において最も多かったのは「Google PlayやApp Store内での説明内容」(13.9%)、次いで「友人や家族のクチコミ」(10.6%)となった。一方、月額課金サービスにおけるきっかけを見ると、「友人や家族のクチコミ」(9.1%)、「Webサイトなどの記事、レビュー」「Google PlayやApp Store内での説明内容」(各6.5%)となっている。個別課金、月額課金共にマーケットプレイスにおける説明内容や、クチコミ、Webサイト上のレビューなどを参考にしている傾向が表れた(図1)。

図1 一番初めに購入しようと思った要因,Webサイトなどの記事、レビュー,友人や家族のクチコミ,TV、雑誌などでの紹介,検索上やWebサイト上などにおけるWeb広告,他サイト/姉妹サイトでのオススメ,レコメンド(おすすめ)機能,マーケットプレイス上における特集枠などでの紹介,メールマガジンなどによる告知,セールを実施している情報を見て,Google PlayやApp Store内での説明内容,Facebook TwitterなどのSNS,検索で上位に表示された結果,その他,きっかけとなった情報は特にない
図1 一番初めに購入しようと思った要因

次に、最終的に購入を決意した要因を見ると、個別課金、月額課金ともに「価格の適切さ」(個別:30.8%、月額:17.2%)が最多回答となっており、次いで「他のユーザーのレビュー・評価」(個別:25.4%、月額:13.1%)が続いている。更に、個別課金では「ランキングでの人気具合」(22.1%)、「Google PlayやApp Store内での説明内容」(21.8%)が、月額課金では「クチコミ」(12.8%)、「お試しコンテンツの有無」(10.7%)がそれぞれ高い。販売価格が納得出来る範囲内にありつつ、多くのユーザーが購入した結果としてランキングに入っていたり、他のユーザーによる評価が高ければ、安心感や信頼感といった要素が後押しとなって購入へと至る心理がうかがえる(図2)。

図2 購入/登録の最終的な決め手となる要因,他のユーザーのレビュー・評価,価格の適切さ,クチコミ,お試しコンテンツの有無,画像サンプルなどの有無,ランキングでの人気具合,レコメンド(おすすめ)機能,有料登録をする前のページの綺麗さや分かりやすさ,Google PlayやApp Store内での説明内容,コンテンツ監修者のファンだった,コンテンツテーマとなっているキャラクターが好きだった,セールを実施していて大きく値引きされていたから,その他,参考とした情報は特にない
図2 購入/登録の最終的な決め手となる要因

継続利用を前提に有料登録する月額課金方式は、dメニューといったキャリアポータルなどで主に展開されているが、その登録理由にも注目したい。回答者数が多かったのは「初月無料だったから」「継続的に魅力的なコンテンツが提供されそうだったから」「お試し会員を実施していたから」「サービス内の提供コンテンツが豊富だったから」の4項目で、大別すると、「初月無料」「お試し会員」といった金額面でのメリットと、「継続的に」「豊富なコンテンツが提供される」というサービス内容でのメリットが重視されている。

一方で、月額課金サービス利用停止のきっかけとして「毎月料金を支払って利用するほどの魅力がなくなったから」「利用料が高いから」「サービス内容に飽きたから」を挙げるユーザーが多い。入会時の料金ハードルを下げつつ、会員に対して継続的に豊富なコンテンツを提供して飽きさせないといった、前述した2つのメリットを継続的に満たすことが非常に重要といえる(図3、図4)。

図3 月額課金サービスに登録した理由,初月無料だったから,継続的に魅力的なコンテンツが提供されそうだったから,お試し会員を実施していたから,サービス内の提供コンテンツが豊富だったから,入会すると端末価格が安くなる、もしくは他サイトのポイントがもらえたから,提供コンテンツが全て利用可能だったから,サービス内容を分かりやすく説明していたから,個別で購入するよりもお得だったから,サービスのサンプル画像などが表示してあったから,コンテンツテーマとなっているキャラクターが好きだったから,コンテンツ監修者のファンだったから,その他
図3 月額課金サービスに登録した理由
図4 月額課金サービス利用停止のきっかけ,毎月料金を支払って利用するほどの魅力がなくなったから,利用料が高いから,サービス内容に飽きたから,同様のサービスで、無料のものがあったから,サイト上での特集コーナーが少ない・更新されないため,同様のサービスで、個別課金タイプのものがあったから,同様の月額課金タイプのサービスで、より魅力的なものがあったから,画面の表示スピードや通信スピードが遅く、ストレスを感じることがあったから,新しいデジタルコンテンツ等の配信頻度が低いから,その他,解約をしたことはない
図4 月額課金サービス利用停止のきっかけ

会員登録の手間やクレジットカード登録が購買意欲低下の要因に

では、購入しようと思っていたものの、直前になってその意欲が低下してしまったケースにおいては、何がその要因となっているのか。最多回答となったのは、価格の適正さを重視している傾向と合致する形で、「思っていたより価格が高かった」(41.5%)となった。コンテンツの販売価格が適正と感じられない場合、半数近いユーザーが直前になって購入をやめる可能性を示している。次いで「会員登録時の入力項目が多かった」「クレジットカード登録が必須であった」への回答が多かったが、これら3つの項目は30%を超える回答を集めていることを考えると、十分注意しなくてはならない点である。適正な価格設定に加え、よりシンプルで分かりやすい購入/登録フロー、幅広いユーザー層にとって利用しやすい決済手段の設置に留意したいところだ。

一方で、「メールマガジン登録が必須であった」ことによって購入意欲が低下したというユーザーは少ない。購入者に対するプッシュ型の告知を実現するメールマガジンは、登録者に対して継続的に様々なサービス訴求が出来ることを考えると、今後も是非導入したい機能である(図5)。

図5 購入意欲の低下のきっかけ,思っていたより価格が高かった,会員登録時の入力項目が多かった,クレジットカード登録が必須であった,レビューなどで評価が低かった,会員登録フローが長くて面倒だった,会員登録フローが分かりにくかった,メールマガジン登録が必須であった,その他,購入しようと思う気持ちが弱まった/なくなったことはない
図5 購入意欲の低下のきっかけ

ユーザー考えるコンテンツの適正価格とは

ユーザーはコンテンツの適正価格をどの程度に感じているのか。ジャンル毎に適正と思われる金額を質問し、その平均値を見ると、比較的高額となったのは「パチンコ/パチスロ」(個別:445円、月額:410円)、「ゲーム」(個別:359円、月額453円)、「電子書籍」(個別:438円、月額:422円)、「コミック」(個別:317円、月額:406円)といったエンタメ系コンテンツであった。これに「音楽」「動画」が300円台で続くといった状況である。

エンタメ系コンテンツ、特にパチンコ/パチスロを含むゲームアプリなどに対しては、個別課金、月額課金を問わず、ある程度の金額なら支払ってもよいと考えるユーザーが多い傾向を示している。ただし、エンタメ系コンテンツであっても、女性を主なターゲットとした「デコメ素材」「きせかえツール」「占い」などといったコンテンツに関しては、安価を望む声が多い。ここに関しては、女性の安価志向が表れているのではないかと推測される。

一方、「天気」や「ニュース」などといった情報系コンテンツは無料コンテンツが数多く利用されていることもあってか、100円未満を望むユーザーが過半数となるなど、低額での提供を望む声が強い。勿論これらはユーザーの希望金額であるため、実際の市場価格とは乖離している部分もあるが、購入への誘導にあたって参考にしていただければと思う(図6)。

図6 コンテンツに対するユーザー側の希望価格の把握
図6 コンテンツに対するユーザー側の希望価格の把握

47%のユーザーがクレジットカード決済に不安を抱く

また、購入意欲を低下させる要因として挙げられていた「クレジットカードの利用」についてだが、「抵抗感のある決済手段は何か」という質問においても最多回答を集めており、クレジットカードを持っていないユーザーや、カード番号を入力することに面倒さや不安感を抱くユーザーは存在する模様である。

ただし、スマートフォンにおいて利用したことがある決済手段は何かという質問に対し、spモードのようなキャリア課金決済に次いで2番目に多い回答を集めているのもクレジットカードであり、その利用自体が否定されているわけではない。Google PlayやApp Storeではクレジットカードの利用機会が多いこともあり、今後スマートフォン利用が更に高まるにつれてクレジットカード利用機会は増加し、徐々にその抵抗感は薄らいでいくのではと予想される(図7、図8

図7 抵抗感のある決済手段,クレジットカード,WebMoney(ウェブマネー),デビットカード,BitCash(ビットキャッシュ),プリペイドカード(iTunesカードやGREEコインプリペイドカードなど),PayPal(ペイパル)Mobile Edy(エディ),スマートフォンの利用料金と一緒に支払う,その他
図7 抵抗感のある決済手段
図8 各種決済手段の利用状況,スマートフォンの利用料金と一緒に支払う,クレジットカード,プリペイドカード(iTunesカードやGREEコインプリペイドカードなど),WebMoney(ウェブマネー),Mobile Edy(エディ),デビットカード,PayPal(ペイパル),BitCash(ビットキャッシュ),その他
図8 各種決済手段の利用状況

ユーザーに有料コンテンツの購入/登録を促す際には、どのようなきっかけで購入意欲を持つのか、ユーザーの購入を決定させる要因とは何かを把握し、その上でユーザーニーズに近しい価格で提供することが重要と考える。更に、個別課金と月額課金それぞれの特性や、各サービスがメインターゲットとするユーザーの特性も考慮しなくてはならないところである。

今後更なる成長が見込まれるスマートフォン市場において、コンテンツビジネスの競争はより激しくなっていくと思われるが、市場において最大効果を発揮するためにも、ぜひ上記要素を考察の上、施策展開していただければと思う。

  • 調査対象:15~69歳の男女620サンプル
    ※性年代別に以下の通り割付
    10代20代30代40代50代60代
    男性316262626231310
    女性316262626231310
    6212412412412462620
  • 調査地域:全国
  • 調査実施期間:2012年9月27日(木)~9月29日(土)
  • 調査方法:インターネットリサーチ
  • 調査実施機関:株式会社マクロミル

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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「スマートフォンレポート」は、2012年7月23日に創刊された、モバイルビジネス・マーケティング情報誌です。専用Webサイトに無料会員登録して頂ければ、企業や団体に属する方であればどなたでも、無料にて入手・閲覧することが可能です。デジタル媒体(PDF)によるデータ配信形式にてご提供いたしますので、無料会員登録した後、ダウンロードすることですぐにご利用いただけます。

この記事の筆者

提供:株式会社ドコモ・ドットコム

モバイル(スマートフォン・タブレットおよびフィーチャーフォン)を活用したビジネスに関するコンサルティング事業と投資事業の2つを軸に、企業プロモーション・マーケティング企画をはじめとした新たなビジネス開発事業を展開。

http://www.docomo-com.com/

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オリジナル記事:有料コンテンツの購入きっかけは「ストアの説明13.9%」、決済手段では「クレジットカードに47%が抵抗感」 | スマートフォンレポート vol.3-3 [スマートフォンレポート] | Web担当者Forum
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ビービット、『ユーザ中心ウェブビジネス戦略』出版記念セミナー5/27、累計1万の行動観察で得たマーケティング方法論を公開 [ニュース] | Web担当者Forum

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デジタルマーケティング支援のビービットは、同社執筆の書籍『ユーザ中心ウェブビジネス戦略 ~ 顧客心理をとらえ成果を上げるプロセスと理念』(5月1日発売)の出版を記念したセミナーを東京で5月27日に開催する。

セミナーでは、ビービット 取締役 武井由紀子氏による出版記念講演のほか、サントリー酒類、常陽銀行、ベネッセコーポレーションといった先進企業の担当者をスピーカーに迎えたパネルディスカッションを行い、企業が取り組むべきデジタルマーケティングの課題と今後のあるべき姿を語る。

ソーシャルメディアをはじめとするユーザ(顧客)の接するメディアの増加、スマートフォンやタブレットの急速な普及によって、ユーザ行動は複雑になり、企業のマーケターに求められるものも変化している。ウェブサイトの全社ビジネスへの貢献が求められ、ビジネス視点でのウェブ戦略の重要性がこれまで以上に増す現状において、ユーザ中心・顧客中心の考え方が果たす役割を、実践的な手法と具体的な企業事例を交えながら問い直す。

ユーザ中心ウェブビジネス戦略 ~ 顧客心理をとらえ成果を上げるプロセスと理念
  • 日程:5月27日(月)14:00~17:00
  • 会場:ベルサール半蔵門 イベントホール
    (東京都千代田区麹町1-6-4 住友不動産半蔵門駅前ビル2F)
  • 参加費:無料
  • 定員:200名
  • 対象:企業にてウェブに携わる、マーケティング部門、営業部門、広報・宣伝部門の責任者・担当者の方
  • 詳細・申し込み:http://www.bebit.co.jp/columntalk/seminar/seminar20130527.html
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シャノン、「SHANON MARKETING PLATFORM」をアップデート、ダイレクトメール発送機能を搭載 [ニュース] | Web担当者Forum

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BtoBマーケティング支援のシャノンは、マーケティング業務の自動化と効率化、統合的データ管理でマーケティングコミュニケーションを実現するクラウドアプリ「SHANON MARKETING PLATFORM」に新しくダイレクトメール発送機能を搭載し、6月から提供を開始する、と5月8日発表した。新機能の搭載により、企業のマーケティングに活用するだけでなく、展示会イベント主催者などが招待状やDM発送で利用することも見込んでいる。

ダイレクトメール発送機能を搭載したSHANON MARKETING PLATFORMは、指定した条件の送付先リストに対し、DMの発送、不達処理を一元的に管理。あらかじめ用意した使用頻度の高いテンプレートを使用して、画面上でDM発送のオーダーを設定することができる。企業における通常のマーケティング活動では、属性や行動履歴を活用し、ターゲティングを自動更新する。また、展示会やイベントにおいて、印刷や封入封緘、発送、不達処理などの作業を出展者に代わって行うほか、専用のWebサイトからオーダーが可能で、招待状やVIP入場証を招待者に確実に届けることができる。

シャノン
http://www.shanon.co.jp/

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エステー宣伝部が仕掛ける魅惑のクリエイティブ、愛あるコミュニケーションが生み出す共感 [Web広告研究会セミナーレポート] | Web担当者Forum

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Web広告研究会セミナーレポート

この記事は、公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会が開催およびレポートしたセミナー記事を、クリエイティブ・コモンズライセンスのもと一部編集して転載したものです。オリジナルの記事はWeb広告研究会のサイトでご覧ください。

Web広告研究会の宣言を受け、WABフォーラム第一部では、エステー 宣伝部長/クリエイティブ・ディレクターの鹿毛康司氏が講演。宣伝部長として、消費者の心に届く、数々のテレビCMを手掛けてきた鹿毛氏が、Web戦略も含めた舞台裏を語った。

消費者のハートへ、エステーが仕掛ける魅惑づくりのクリエイティブ

鹿毛康司氏
エステー株式会社
執行役
宣伝部長/クリエイティブ・ディレクター
鹿毛 康司氏

第一部では、ポルトガルの少年ミゲル君の歌声で話題を呼んだ「消臭力」のテレビCMを仕掛けた、エステーの宣伝部長 鹿毛氏が登壇し、テレビCMを消費者の心へと届けるために、どのようにネットを活用・展開していったのかが、CMの舞台裏とともに語られた。震災直後に鹿毛氏は何を考え、何を伝えていきたいと考えたのだろうか。

Web、宣伝、広報とさまざまな言葉が使われ、ビジネスモデルが分かれているが、これらが融合するためには、宣伝部長だけではなく、みんなで行っていく必要がある。分裂させないということは何か、伝えるということは何かという根本的なことから話していきたい

まず、鹿毛氏はWeb広告研究会宣言を受けてこのように話し、「企業がお金を使って何かを伝えようとすると、言いたいことをすべて詰め込んでしまうため、結局は伝わらない。まずは、何を伝えるべきなのかを整理する必要がある」と説明を続ける。企業が「伝えたいこと」を優先順位で発信するのは大きな間違いであり、お客様にどれが響くのかを冷静に観察し、「捨てる! あきらめる」ことが重要だと指摘する。

そのためには、消費者のリサーチを調査会社だけに任せるのではなく、自分でお客様の反応を見て、伝わるものを魅力あるものに変換して届ける「魅惑づくりのクリエイティブ」が必要だと話す鹿毛氏は、「お客様の目をハートにさせること、“好きにさせる”ことが重要な目的であるのに、愛を忘れて、“伝える”とか“認知”とか、“イメージ戦略”といった言葉で何とかしようとしている」と指摘する。

企業は顧客に響くメッセージは何か、冷静に判断しなくてはならない
企業は顧客に響くメッセージは何か、冷静に判断しなくてはならない
伝えるべきメッセージを魅力あるものに変換する
伝えるべきメッセージを魅力あるものに変換する

現在、1か月に放送されるテレビCMは4,500本、毎月1,000本ものCMが制作されており、消費者に素通りされないように届ける“工夫”をしなければならないと鹿毛氏は説明する。エステーの広告宣伝費は年間約30億円、日経広告研究所の広告費ランキングでは230位、上位には数百億円の広告宣伝費をもつ競合がいるなかで、エステーはCM到達度ではベスト10に位置し、日経企業イメージ調査の「よい広告活動をしている」企業でも上位にランキングされている。エステーがこれほどの成果を上げられたのはなぜか、鹿毛氏は、CM展開と同時にそのCMを拡散させる工夫をしてきた結果だと話す。

一例として鹿毛氏は、エステーの強みである月9ドラマのCM活用を挙げる。「月9に流れることが話題になる。毎週違ったCMを流そうと考えた」という鹿毛氏は、第一回の放送では、予定していたCM制作が間に合わなかったと、CMに出演する女優がお詫びするCMを流し、ニュースやソーシャルメディアで大きな話題を生んだ。また、鹿毛氏が扮する自社キャラクター「特命宣伝部長 高田鳥場(たかだのとりば)」がホームページにお詫びを掲載したことも話題となった。しかし、これは単に思いつきでやったわけではなく、企業がお詫びするということに対して役員を説得し、カスタマーサポートの協力を得るなど、さまざまな調整を行う努力が必要だ。

この高田鳥場というキャラクターについて、鹿毛氏は「よく目立ちたいの? と聞かれるが、目立ちたいならカブリモノは着けない」と説明。キャラクターを登場させたのは、宣伝費の多い競合製品に打ち勝つために、自分がキャラクターになれば予算がなくてもコンテンツを飛び出してさまざまな活動ができ、メディア露出を獲得できると考えたからだという。これらの奇抜なCMやキャラクター作りは、「Webで展開するために仕掛けている」と鹿毛氏は続ける。

2009年5月には、さまざまなクリエイターが高田鳥場を自由にクリエイティブした書籍を発刊。これも、自費出版ではなく、商業出版にこだわって出版することによって、話題の本としてネットニュースなどに取り上げられることを目指したものだ。また、高田鳥場自身も全国のテレビ局を回って出演することで話題を盛り上げている。

コンテンツと広告の壁を越え、有料の広告とは別に、独自にキャラクターというコンテンツを無料で露出させた、その手法自体も話題となったエステーだが、鹿毛氏は「このような手法だけが奇策ではなく、奇策を続けることがネット展開の王道だと思っている」と話す。

エステーじゃないからこんな奇策はできない、とよく言われるが、エステーも生活雑貨で伝統のある会社で、何でも自由にできるわけではない。成功を続けているからこそ、社内に承認を得ることができるし、これらの奇策をやることができる

Twitterを見ていればCMのストライクゾーンがわかる

講演は、震災時のエステーのCM対応に話が移る。2011年3月11日以降、ACジャパンのCMだけになったテレビを見て、鹿毛氏は「お客様に喜んでもらうことで成り立ち、商品やサービスで成り立っている企業が、震災直後はそれを忘れ、ただ単に“頑張ろう”と連呼させれば何とかなるだろうと、愛のないコミュニケーションを氾濫させ、何もしないことに腹が立った」という。

震災に際し、個人としては支援できても、企業として支援できなかったことは反省する必要があると話す鹿毛氏は、「消臭力で成り立っているエステーは、消臭力をちゃんと伝えなければ、と考えていた。Twitterをずっと見続けて、ACのCMに飽きている人も多かったし、いつかエステーのバカバカしいCMで笑いたいという声も聞こえていた」と当時の様子を語る。そして3月15日、夢のなかで「ららら」と口ずさむ子供たちの姿を見たことで、鹿毛氏はCM制作を決意したという。

鹿毛氏は、エステーのトーン&マナーをストライクゾーンのど真ん中に投げるのではなく、ストライクゾーンぎりぎりに投げることだと説明する。その結果、ストライクゾーンを外してしまった場合は、人を傷つけたり、誤解を生む可能性もあるため見極めが難しい。鹿毛氏は、「ストライクゾーンは調査などではなく、ネットの世界を見れば一番わかる。Twitterを見れば一目瞭然だし、Twitterがあることで広告を作ることができると思っている」と話す。

震災直後はストライクゾーンが見えず、わからなかった。それでも今すぐ作らなければならないと思い、ウケを狙うとか、CM好感度上位を狙うとかを一切考えずに自分の胸に聞きながら考えた

震災直後で迷うところもあったが、被災した家族がクスッと微笑んでもらえるものを作ろうと考えた鹿毛氏は、日常に戻ろうというテーマでCM制作を開始した。社長にCM制作の許可を取ろうとした鹿毛氏は、社長から偶然ロケ地に選んだリスボンが1755年に地震と津波に遭い、6万人以上の被災者を出しながら、その後美しい街に復興したことを聞かされ、「ロケ地をポルトガルのリスボンにしたのは偶然だった。リスボンに呼ばれたと感じた」と振り返る。

ミゲル君が消臭力のテーマをアカペラで歌うCMは4月22日から放送されたが、このCMの放送を決断したことについて、鹿毛氏は次のように話す。

CMによってバッシングを浴びたり、抗議の声が上がったりすれば、宣伝部長はそれに立ち向かわなければならない。その覚悟を持ってCMを制作するためには、その覚悟を助けるための周りのやさしさも必要となる。自分は1人でやっているから1人で解決できるが、大きな会社の宣伝部長にはみなさんから声をかけ、一緒に飲んで、お互いに共通認識を作らなければならない。そのうえで、ただ面白いだけでなく、目的のために何をやるかを、折り合いながら決めていかなければうまくいかない

※エステーのCMに対する思いは、CM動画とともに「エステー宣伝部ドットコム」でも語られている。

会社を辞めることも覚悟してCMを制作したという鹿毛氏だが、放送後の反響の大きさは想像を超えていたという。また、2011年7月には、CMに共感した歌手の西川貴教氏のコンサートにミゲル君を登場させるイベントを仕掛けている。コンサート終了に合わせてプレスリリースを打つなど、拡散の仕組みも仕掛けられた同イベントについて、鹿毛氏は当時の心境を次のように明かした。

ファンからの要望も多かったが、サプライズのような形でお祭騒ぎするのはやめたほうがいいのではないかと悩んだ。しかし、インターネットでは、むしろ被災地である東北の人たちの要望が多く、批判的なのは被災地以外の人たちだった

ネット展開を考えてリーダーシップを発揮する

西川貴教氏のコンサートにミゲル君が登場したCMは、2011年8月のCM好感度調査(作品別)で1位を獲得している。また、エステーは2011年にYahoo! JAPANのヤフトピに5回も取り上げられたという。鹿毛氏は「もちろん、話題性や好感度のために一連のCMを制作したわけではない」と前置きしながら、これらのCMをベースにネット展開の手法について説明する。

鹿毛氏は、「ネットのネタはほぼテレビからきている」とし、テレビとネットを掛け合わせることで、相乗効果を呼ぶことができると話す。ネット展開を考えてCMを制作し、ソーシャルメディアで論調を作り、最終成果としてネットのニュースに取り上げられることを狙うのが鹿毛氏のネット戦略だ。

鹿毛康司氏

ソーシャルメディアで数万人と簡単につながれるのがすごいというが、月9ドラマで1回CMを流せば1,000万人が見ることになる。数万人ではミニコミ程度の効果しかない。自分は、ソーシャルメディアは署名活動だと考えていて、ソーシャルメディアを論調やムーブメントの核とするようにしている

続けて鹿毛氏は「自分の活動は、30%がCM作りで、メディア戦略が20%。ネットが活動の50%を占めている」と、CM出演者の活動や高田鳥場のツイートとネットの反応を示したグラフを示しながら、「CMが急に当たったということではなく、どう展開するかを常に考えながらやっている」と話す。

また、消臭力のCM制作にあたり、ネット展開も含めてまとめた、アイデアのメモについても説明する。

CMを作るたびにこのようなメモを作って展開を考えている。もちろん、毎回当たるわけではなく、消臭力の場合は自分が考える何倍も理想的な展開ができた。ただし、これを考えるのは宣伝部長である必要はないが全体を知りうる広告主が真剣にまず考えるべきだ。Web担当者でも、メディアの担当者でも、誰が考えてもよいが、広告会社やPR会社にこれを考えろと言っても無理。なにかいい方法はないかといった丸投げでなく、主体的に誰かが考えて、リーダーシップを発揮することでネット展開を考えたCMを作るなどの手法がとれる

最後に鹿毛氏は、「ただ面白いものをやればいいというものではなく、ハートのあるものを作らなければならない」と話し、福島県の光南高校の合唱部が震災復興を支援する一環として消臭力の歌を歌っていることを知った鹿毛氏が同校を訪問し、サプライズとしてミゲル君が合唱部とともに歌を歌った模様を収めた福島中央テレビの番組を上映した。

鹿毛氏の講演は、アクションやジョークも交え、CMの舞台裏の動画を交えながら進められ、テレビCMとネット展開についての考え方や、宣伝部全体としてメディアをどう捉えるかがわかる貴重なものとなった。また、震災直後のCM作りに対する考え方にも触れることができ、感動で涙ぐむ参加者の姿も見られた。

この記事は、2013年2月22日に開催されたWeb広告研究会「第27回WABフォーラム」のレポート前編です。(後編は近日公開予定)

オリジナル記事はこちら:「エステー宣伝部が仕掛ける魅惑のクリエイティブ、愛あるコミュニケーションが生み出す共感」2013年2月22日開催 WABフォーラムレポート(1)

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cciとハフィントン・ポスト、日本版サイトにおけるマーケティングパートナーシップを締結 [ニュース] | Web担当者Forum

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インターネット広告のサイバーコミュニケーションズ(cci)とニュースブログメディアを展開するザ・ハフィントン・ポスト・メディアグループは、5月7日に日本で開始した日本版「THE HUFFINGTON POST in association with THE ASAHI SHIMBUN(ハフポ日本版)」において、マーケティングパートナーシップを締結した、と同日発表した。米国ザ・ハフィントン・ポスト・メディアグループと朝日新聞社の合弁会社ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンは、ハフポ日本版ユーザーに向けたサイト構築と運営業務を、cciは同サイト上に掲載する広告の独占販売と商品開発を行い、広告主と広告会社に提供する。

「ザ・ハフィントン・ポスト」は2005年に米国で開始したソーシャルニュースサイトで、約3万人のブロガーが寄稿し、4600万人の月間利用者がいる。2012年4月にはソーシャルニュースサイトでは初めて、掲載記事がピューリッツァー賞を受賞するなど大きな影響力を持つ。イギリスやカナダ、フランス、スペイン、イタリアなどで海外展開を進めており、アジア進出の第一弾としてハフポ日本版を開始した。

サイバーコミュニケーションズ
http://www.cci.co.jp/

ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン
http://www.huffingtonpost.jp/

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アクティブコア、行動分析ツール「ac cruiser」に行動分析から見込客を抽出する新機能を追加 [ニュース] | Web担当者Forum

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行動ターゲティングソリューションのアクティブコアは、行動分析ツール「ac cruiser(エーシークルーザー)」の新機能として「リード管理・抽出機能」をオプションとして追加し、提供を開始する、と5月8日発表した。行動分析から算出するスコアに基づき、見込み客を分類・抽出し、行動履歴を把握できる機能で、Web担当者やCRM(顧客関係管理)担当者はac cruiserの管理画面を利用して、自社Webサイトの訪問者から確度の高い見込み客を素早く把握でき、訪問者がいつ、どこから自社サイトを訪れ、どのコンテンツへの関心が高いかが把握できるため、見込み客の抽出と獲得が可能になるという。

ac cruiserは、サイト訪問者の流入・閲覧履歴と顧客・購買データを統合したユーザー単位の行動分析ツール。オプションとして追加したリード管理・抽出機能は、ユーザーごとの行動履歴データを分析し、算出したスコアに基づき、会員データを分類する。商品スペックシートや活用事例、カタログダウンロードなどの行動分析から、アクションをスコア化して、見込み客リストを作成し、抽出することができる。見込みランク別に会員ID、訪問回数、PV数、最終訪問日、顧客プロファイル、行動履歴をレポートするほか、見込みランクに該当する会員IDを抽出することも可能となっている。

アクティブコア
http://www.activecore.jp/

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クリックマップの落とし穴を避けながら、一歩進んだ使い方をする4つのポイント [第52回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum

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Googleアナリティクスは、非常に高度な分析ができる無料のアクセス解析ツールだ。無料の反面、正式なサポートサービスというものがないため、ユーザーは自分で情報を集めなくてはならない。Web担当者にとっては結構な手間だ。そこで本連載では、Web担当者の負担を軽減すべく、導入から、運用、活用まで、初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

今回は前回に引き続き、Googleアナリティクスのクリックマップのレポートを取り上げる。クリックマップは、一見使いやすそうに見える。しかし、じつはクリックマップに表示された数字は、そのまま読むとミスリードを誘発する可能性がある

今回は、クリックマップのデータを活用する際に、落とし穴となりそうなポイントをいくつか紹介しつつ、一歩進んだ次のような使い方について説明したい。

  • リンクごとのクリック数の詳細を表示するには?
  • クリック率「%表示」の母数は何か?
  • トップページ以外のクリックマップを表示するには?
  • 単純なクリック状況以上のデータを表示するには?

少し込み入った仕組みの説明が多くなるが、正しい理解をしてから活用しないと本末転倒なので、少し辛抱して読み進めていただきたい。

リンクごとのクリック数の詳細を表示するには?

クリックマップを表示するには、次のようにする。

[コンテンツ]>[サイトコンテンツ]>[すべてのページ]レポート(図1赤枠部分)で[ページ解析]のタブ(図1青枠部分)を選択すると、トップページのクリックマップが表示される。

操作手順
  1. グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイトコンテンツ]をクリックし、[すべてのページ]をクリックする(図1赤枠部分)
  4. [ページ解析]タブをクリックする(図1青枠部分)
図1:[コンテンツ]>[サイトコンテンツ]>[すべてのページ]レポートの[ページ解析]タブ
図1:[コンテンツ]>[サイトコンテンツ]>[すべてのページ]レポートの[ページ解析]タブ

このレポートは、さまざまなページでどのサイト内リンクがクリックされているかを確認できることは前回述べた。クリックがあったリンクは「%表示」でクリック率が表示されているが(図1緑枠部分)、ここにマウスオーバーすると(図2赤枠部分)、その内容詳細がツールチップで表示される図2)。

図2:ツールチップの表示例
図2:ツールチップの表示例

図2の例では、このリンクで2クリックがあり、その割合が0.2%であること(図2青枠部分)を示している。さらにこのリンクのリンク先は「 /about 」であること(図2緑枠部分)がわかる。

他にも同じリンク先のリンクがページ内にある場合

じつは、同じページ内に、他にも同じリンク先のリンクがある場合、ツールチップの表示が変わる。例を示そう(図3)。

図3:ツールチップの表示例
図3:ツールチップの表示例

この場合のリンク先は「 / 」(図3緑枠部分)だが、もう1か所このページ内に同じリンク先があるということが表示されている(図3青枠部分)。

なお、このように同じリンク先へのリンクが複数ある場合は、それぞれのリンクのクリック率とクリック数を表示している部分(図3赤枠部分)には、複数のリンクのクリック数との合計が表示されているので、注意が必要だ。たとえば、あるページへのリンクが、このページの上部と下部の2か所ある場合は、この2つのリンクのクリック数合計が、上部のリンクの場所にも、下部のリンクの場所にも表示される。つまりダブルカウントされ、上部と下部のそれぞれのクリック数を別々に判別することはできないのだ。

このような表示方法になっている理由は、クリックマップの仕組みに原因がある。どういうことかというと、あるページのあるリンクがクリックされると、リンク先のURLごとにクリック(ページ移動)数が集計されているのだ。

レポート閲覧時には、該当ページの現在の画面が取得され、レポートに表示され、リンクの位置には、そのリンクの現在のリンク先URLのデータが、単純に表示される。この際、同じページ内に同じリンク先を持つリンクがあっても区別しないため、合計されたデータが複数個所にそれぞれそのまま表示されるのだ。

リンクごとにクリック数を判別したい場合はどうすればいいのか?

それぞれの場所別のクリックを判別したい場合、それに対処する方法はいくつかある。その1つはトラッキングコードに追記を行い、拡張リンクのアトリビューション設定を有効にする方法だ。

まずトラッキングコードへの追記だが、標準のトラッキングコードに下記の赤字部分を追記すればよい(黒字の部分はすでに書かれているはずの内容)。

var _gaq = _gaq || [];var pluginUrl = 
 '//www.google-analytics.com/plugins/ga/inpage_linkid.js';
_gaq.push(['_require', 'inpage_linkid', pluginUrl]);
_gaq.push(['_setAccount', 'UA-XXXXXX-Y']);
_gaq.push(['_trackPageview']);

そしてGoogleアナリティクスの[アナリティクス設定]で、図4のように[プロパティ設定](図4赤枠部分)の「ページ解析」のオプション指定で、「拡張リンクアトリビューションを使用する」のチェックボックス(図4青枠部分)にチェックして、[適用]ボタンをクリックしよう。

図4:拡張リンク アトリビューション
図4:拡張リンク アトリビューション

このような設定を行うことで、以下のようなことが可能になる。

  • 同じページ内に同じリンク先 URL を持つ複数のリンクがあっても、個々のリンクのクリック数が表示できる
  • リンクにリダイレクトがあってもクリック数が表示される
  • ボタンのリンクや、JavaScriptで書かれたナビゲーションも、クリック数が表示される

詳しくは下記の公式ページを参照してほしいが、従来はリンク先URLだけで判定していたのが、こうすることで、「HTML上のID属性」と「リンク先URL」の組み合わせで判定するようになるので、判定の精度が上がるということだ。

ただし、HTML上のID属性が特定できない場合もあるので、その場合はクリック数が範囲で表示されることがある。実際にトラッキングコードのカスタマイズと拡張リンク アトリビューションの機能を有効にしたレポート例(図5)で確認してみよう。

図5:クリック数が範囲で表示されている
図5:クリック数が範囲で表示されている

クリックマップのレポート表示には、「55%」というように数字が表示(図5赤枠部分)されているが、ツールチップを表示して明細を見ると、クリック率とクリック数のどちらも範囲で示されている図5青枠部分)ことがわかる。データが幅で示されていると、バグか、あるいは設定ミスかと思ってしまうが、正しい表示なので大丈夫だ。詳しくは、下記公式サイトの「クリック数が 1 つの数字ではなく範囲で表示されることがある理由」を参照してほしい。

少し細かくなってしまったが、こういった落とし穴もあるので気をつけよう。どの場所がクリックされたかは、その他にもクリックイベントを取得する方法などがあるが、これについては、本連載で「イベント」を解説するときに取り上げることとしたい。

  • クリック率「%表示」の母数は何か?

クリック率「%表示」の母数は何か?

ちょっと細かい話になるが、クリックマップでの「%表示」の母数について解説しておこう。

まず、図6の画面を見ていただきたい。画面キャプチャーされたページの左上にあるリンクにマウスオーバーした画面だ。ツールチップの明細を見ると、このリンクは283回クリックされ、クリック率が25%(図6赤枠部分)と表示されている。

図6:クリック数の母数は?
図6:クリック数の母数は?

通常クリック率は、次の計算式のどちらかによって算出される。

  • クリック数÷ページビュー数
  • クリック数÷ページ別訪問数

「クリック数÷ページビュー数」で算出されることが多いだろう。

しかし、試しにこのページのページビュー数(図6青枠部分)を分母にして、「クリック数÷ページビュー数」を計算すると14.0%となり、割合は表示されている25%とは異なる。分母を「ページ別訪問数」にしても違う。

では、ここで表示されている割合(%表示)は何を分母(母数)にしているのだろう。答えを先に言ってしまうが、ここのクリック率の数字は、「次のページへ進んだ総ページビュー数」を分母にしている。つまり、「クリック数÷次のページへ進んだページビュー数」で算出されている。

「次のページへ進んだ総ページビュー数」は「ナビゲーションサマリー」タブのレポート(図7赤枠部分)の数字から確認できる。

「ナビゲーションサマリー」タブのレポートは、選択したページの前後どのページにいたのかを示すレポートである。図7はトップページ「 / 」(図7茶枠部分)の前後にどのページにいたのかを表している。

操作手順
  1. グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
  2. 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする
  3. メニューが開くので、[サイトコンテンツ]をクリックし、[すべてのページ]をクリックする
  4. [ナビゲーションサマリー]タブをクリックする(図7赤枠部分)
図7:「ナビゲーションサマリー」タブを開いた画面
図7:「ナビゲーションサマリー」タブを開いた画面

「次のページ」へ進んだページビュー数の割合が「55.37%」と表示されている(図7緑枠部分)。このページのページビュー数は2,021だったので、これに55.37%を掛けると、1,119となる。これが「次のページへ進んだページビュー数」である。図6赤枠部分のクリック数283をこの1,119で割れば25.3%となり表示の25%に合致する(2桁表示の場合は四捨五入されるので)。

つまり「%表示」について言葉で説明するとすれば、「次のページへ進んだ総ページビュー数を100として、各リンクのクリック数の割合」ということになる。

  • トップページ以外のクリックマップを表示するには?
  • 単純なクリック状況以上のデータを表示するには?

トップページ以外のクリックマップを表示するには?

前回、デフォルトのトップページについてのページ解析の例を紹介した際に、「エクスプローラ」や「ナビゲーションサマリー」タブのレポートで別のページを選択しておけば、そのページに関するレポートを表示できるという話をした。この方法を使えば、トップページだけでなく各ページで確認できるので、やり方を説明しておこう。

たとえば[エクスプローラ]タブで表示されるレポートで、あるページを選択した後に[ページ解析]を選択すると、レポート上部はページが絞り込まれた状態(図8赤枠部分)になっているはずだ。ここから別のページを選択して「ページ解析」をすることができる。

図8青枠部分をクリックしてプルダウン表示をさせて、検索機能(図8緑枠部分)を利用することでお目当てのページを見つけ、選択しよう。

図8:ページ解析したいページの選択
図8:ページ解析したいページの選択

データ取得時と現在の画面が異なっている場合には注意が必要

このページ解析の機能は、先にも説明したように、レポートを見ている現在の画面のキャプチャーを取得して、そこにあるリンク先のURLとデータを照合するという仕組みである。たとえば1か月前にトップページにローテーションで配置しているサイト内キャンペーンのバナー広告などは、現在は存在していないので、クリックがあったとしても照合できないのでデータは表示されない。つまり該当ページの当時のイメージをそのまま反映してくれるものではなく、あくまでも現在の画面に対して、照合できたデータを載せているに過ぎないということだ。

よって最近リニューアルがあったような場合の過去データは多分使い物にならないだろうし、動的に広告や特集ページへの画像リンクをローテーションして、リンク先のURLが頻繁に変動するようなページでは、データの見方に注意を要することになる。決して、当時のリンクの位置関係が忠実に反映されているわけではないのだ

こういうケースの場合は、前半にも話が出たが、クリックイベントを取得するような方法で、掲載位置や飛び先がわかるような工夫をしておくという方法を取るのがよいだろう。いずれ「イベント」を解説する時に取り上げる。

単純なクリック状況以上のデータを表示するには?

これまで「クリックマップ」という言い方をしてきたが、ページ解析のレポートでは、実は単純なクリック状況だけでなく目標達成という軸で各リンクの評価をすることも可能だ。該当のプロファイルで「目標設定」や「eコマースの設定」などが行われていれば、「クリック数」以外に「トランザクション数」「収益」「目標値」「各目標の完了数」が選択できる(図9赤枠部分)ようになる。

図9:左側のプルダウン選択
図9:左側のプルダウン選択

クリックマップで表示された画面の左上にあるプルダウンメニューで、「各目標の完了数」や「トランザクション数」などを選択した場合は、目標達成あるいは購入した訪問に絞ったうえで、該当ページを通過した訪問の成果につながったリンクの箇所を示しているといえる。

図10は「目標の完了数」の1つである「問合せ(目標6の完了数)」を選択して表示した例、図11は「目標値」を選択して表示した例だ。

図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図10:1つの目標を選択した場合のツールチップの表示
図11:目標値を選択した場合のツールチップの表示

「トランザクション数」「収益」「目標値」「各目標の完了数」の4つについては、成果に結びついた条件下において、価値のあるリンクを相対的に評価することができるので、単純なクリックの状況と合わせて評価するのがよいだろう。具体的には、

  • クリックされているリンクだけど目標達成にはあまり影響がないリンク
  • 逆に、成果に結びついているが、全体で見るとあまりクリックされていないリンク

など各種パターンがあろう。それぞれのリンクには目的があるので、どちらのパターンが望ましいのかは個別に考察する必要がある。

スクロールダウンをかなりさせた場所でクリックされている箇所がある場合は、上から順番に読ませてから反応させるリンクなので良しとするのか、無駄なスクロールをさせなければいけないから良くないと判断するのか、ページや各リンクの特性に合わせて評価をしていただきたい。

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この記事の筆者
ユーザー 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン) の写真

衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)

1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社インターネット視聴率センター長を経て、2000年ネットレイティングス入社、視聴率サービス立ち上げに参画、2006年ネットレイティングス社(現ニールセン株式会社)フェローに就任。株式会社クロス・フュージョン代表取締役。またデジタルハリウッド大学院客員教授、米Digital Analytics Association会員、アクセス解析イニシアチブ副代表。

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オリジナル記事:クリックマップの落とし穴を避けながら、一歩進んだ使い方をする4つのポイント [第52回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum
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