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インテージが小売業向けレコメンドエンジン「Genometrics Connect」の正式版を提供

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マーケティングリサーチのインテージは、小売業向けの次世代型レコメンドエンジン「Genometrics Connect(ゲノメトリクスコネクト)」の正式版の提供を2月13日に始めた、と同日発表した。生活者それぞれの多様な価値観・意識と、商品が生活者に与えるさまざまなベネフィット(利点)情報をマッチングさせ、1対1のマーケティングを実現する。2016年8月にβ版を公開し、開発・新機能搭載を進め、今回完了した。

Genometrics Connectは、インテージが2013年11月に展開を始めた生活者の「見える化」ソリューション「Genometrics(ゲノメトリクス)」を通じたレコメンドエンジンとなる。新機能として生活者ごとに魅力的に感じる商品訴求ワードを自動で抽出できる「商品メッセージ作成サポート機能」を搭載する。生活者が買いたくなるメッセージとともに価値観・意識に合った買いたくなる商品を推奨して販売を促進する。


[ユーザー投稿] コーポレートサイト・リニューアルの時に考えてほしいこと ~特定非営利活動法人 ITS Japanの事例より~

DACがモバイルアプリマーケツールの米国Appboyと提携、DMP「AudienceOne」と連携

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インターネット広告のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)は、モバイルアプリ向けマーケティングオートメーションツールを展開するAppboy(米国ニューヨーク市)と戦略的業務提携した、と2月13日発表した。DACはAppboyのソリューションを日本で販売し、アプリ提供企業のマーケティング施策を支援する。DACのDMP(データマネジメントプラットフォーム)「AudienceOne」と連携させる。

AppboyのSDK(ソフト開発キット)を導入すると、ユーザーの状況に合わせてプッシュ通知やメッセージ配信など個別のコミュニケーションが可能になる。ユーザーのプロファイルやコミュニケーションに対する反応がダッシュボード上で確認でき、アプリの利用を促進する。AudienceOneは、広告配信結果、ソーシャルメディアなどのデータを収集・解析し、見込み顧客の発見や既存客の優良化に活用できる。

若年層のSNS動画利用実態で10代女性はファッションなどは検索サイトよりSNSで検索

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電通グループのシンクタンク、電通総研のメディアイノベーション研究部は、若年層スマートフォンユーザーの写真や動画アプリを使用したビジュアルコミュニケーションの研究で、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)上の動画利用実態に注目した調査を行い、結果を2月13日発表した。15~34歳の男女を対象に調べた。ファッショントレンドや著名人の情報などビジュアルがポイントになるテーマでは10代の女性は検索サイトよりSNSで検索する比率が高かった。

10代女性は写真加工アプリを1投稿あたり3個(他の世代は1、2個)使用している。1日にユーザーが「いいね!」を押す平均回数は「Facebook」が9.3回、写真共有の「Instagram」は10.3回だった。SNS発信のモチベーションは「自分自身の体験のストック」(36.9%)で、「つながり・コミュニケーション」(17.9%)「生活のアピール・演出」(16.1%)と続いた。SNSのほかのユーザーの写真・動画の影響で何らかの購買・消費行動をしたことがある層も4人に3人あった。

調査結果から、動画世代のスマートフォンユーザーを読み解くキーワードは「ES-M-L(エス・エム・エル)」という。ESはEphemeral(はかない)/Shortで、MはMORU(盛る)、LはLiveを指す。ESは一定時間後に消える動画や短めの動画で発信のハードルを下げて手軽に動画をシェアすること、Mは自分の姿や日々の体験を加工アプリで盛ってコンテンツにすることで、動画の加工も盛んになっている。Lは、今に焦点を当てた情報のライブ配信を好む傾向にあることを意味する

[ユーザー投稿] エル・エム・ジー、島田亨氏(元楽天副社長)顧問就任のお知らせ

「SEOは変わらなければ未来はない」サイバーエージェント SEOラボの木村氏が語るSEOのこれから

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「旧態依然のSEOを変えていかなければ、今後ビジネスが立ち行かなくなる」。

SEOラボ研究室長の木村賢氏はそう危機感を示す。SEOラボは、サイバーエージェントが2016年11月に設立した組織だ。同氏に、SEOラボ設立の経緯や目的、コンテンツのモラルまで幅広いテーマで話を伺った。

「旧態依然のSEOの認識では、もう立ち行かない」という強い危機感

サイバーエージェント SEOラボ 研究室長 兼 メディア統括本部 SEO戦略室 室長 京都大学経済学研究科 研究員 木村賢氏
サイバーエージェント SEOラボ 研究室長 兼 メディア統括本部 SEO戦略室 室長 京都大学経済学研究科 研究員
木村賢氏

――SEOラボ設立の経緯について教えてください。

まず1点目は、そろそろ後進の育成について本格的に手をつけなければいけない時期に来ていると感じたからです。これは当社だけでなく、SEO業界全体の話です。これまでは皆、グーグルの変化に対応しながらSEOを行ってきました。しかし、どんどん技術が変わるので若手が短期間に技術を学ぶことが難しくなってきました。

2点目は、グーグルがリンクから「ユーザー行動ベース」に方針を変えてきたからです。表現は良くありませんが、SEOの要点は「グーグルハックを中心にしたSEO」から「ユーザー行動にマッチしたコンテンツ作り」にシフトしています。そうなると、従来のSEOとは毛色が変わってきます。つまり、もっとUXエンジニアリングに近い方法論が求められます。そういう点で、技術も研究も変えていくタイミングに来ていると感じたわけです。

――このSEOラボの目的、目指すところはどこにあるのでしょうか。

今SEOラボは、ユーザー行動データから「何が本当に良い結果につながるのか」を導き出すことに専念しています。それを軸に「正しいSEO」を考えて伝えていこうとしています。「正しいSEO」という定義も難しいのですが。過去に多くの企業が取り組んでいた施策でも、今の視点で見ると「正しくないSEO」となってしまうものもあります。それは、検索ユーザーと検索エンジンが常に変化しているからです。

個人のアフィリエイターも、SEOを請け負う制作会社も、そこに発注する企業担当者も、すべてが旧態依然のSEOの認識ではもう立ち行かない状況に来ています。もちろんクローラビリティなど変わらない要素もありますが、そんな危機感を持ちつつ、自らの過去も振り返りながら強く問題意識としてとらえています。

昔ながらのSEOのやり方ではもう立ち行かない

――SEOラボは、実際にどういう活動を行うのですか?

大きくは2つあります。1つ目は、しっかりとSEOの研究開発を進め、その成果を出して「長期的に問題なく使える正しいSEOを社内に伝えること」です。現在、社内の事業部はメディア統括本部(旧Ameba統括本部)、広告事業本部、そして私が担当するSEOラボというように、横並びの組織になっています。

木村賢氏
SEOラボはユーザー向け、ビジネス向けの事業本部と横並びの関係にある

SEOのビジネスへのかかわり方で見ると、SEOラボは得られた知見を社内に共有していく役割があります。つまり、アメブロやAbemaTV、ビジネス向けのマーケティングサービスなどサイバーエージェントのさまざまなビジネスに研究の成果をフィードバックし、SEOを底上げすることがミッションの組織です。また、広告事業本部は他社にSEOサービスを提供しているため、結果的に社外でのSEOを改善するという意味合いもあります。

――発表されたリリースでは、研究成果をセミナーなどで積極的に発信していく方針だということですが。

はい、それが2つ目です。その背景は、サイバーエージェントに対する世の中の印象として、旧態依然のSEOというイメージがまだ残っているということがあります。でも実際には現在はちゃんとしたSEOをやっているので、会社としてはそれをしっかりと発信したいという意図もあると思います。

実際、2010年ぐらいからグーグルのペナルティが厳しくなり、ガイドラインに沿わない手法はもう止めなければいけないという時期がありました。中長期の成果を考えるとマイナスになるようなことはしない方がいい。コストもかかるようになり、ビジネスとしてもきつくなってきて、変わらないとダメだと思いました。

SEOラボの目的は、社内外に「正しいSEO」を伝えていくこと

本来のSEOとは、良いコンテンツをつくってサイトに来てもらうこと

木村賢氏

――「SEOで実現できることなんて、もうほとんどないのでは?」という論調もありますよね。

それは「何を『SEO』とするか?」という話になります。「もうSEOで何もできない」と主張するのは、リンクやHTMLをいじることがSEOだと思っているからです。もちろんそれも大事ではありますが、しかし本来のSEOはそうではなく、検索エンジンを使って情報を探す人にもっとサイトに来てもらうこと。そういう意味では、WebサイトのUX(ユーザー体験)を整えることもSEOの一部ですし、まだSEOで実現可能なことは山ほど残っていますよ。

一方で技術的な面では、昔から変わらない課題も残っています。それは「Webサイト内のコンテンツをクローラに理解してもらうこと」です。大規模サイトになるほど技術的に難しく、それをきちんとできているところはまだ多くありません。たとえば、日々何万ものコンテンツが増えるCGM(Consumer Generated Media)サイトだと、コンテンツを完全にクロールしてもらうことは、極論をいえば不可能に近いと思います。

またECサイトのように商品の点数が多く、色やサイズの違いなどで異なるページが多くある場合も同様に難しいです。検索エンジンのロボットから見ると、「どこまでページをたどれば全コンテンツをクロールできるのか?」の判断できませんから、全部のページをクロールしてもらえるとは限りません。そこで「URLの正規化をどうするのか?」という課題が出てきます。このようにクローリング絡みのSEOも、昔から変わらず解決すべき課題のひとつです。

UXの面でも技術的な面でも、まだSEOでやれることはある

――なるほど。ほかに何かSEOとして新たにやるべきことはありますか?

あとは、最近ではAMP(Accelerated Mobile Pages)や、PWA(Progressive Web Apps)への対応なども、まずは自分たちで試していく必要がありますね。実はアメブロのチームはかなりチャレンジングなエンジニアが多くて、AMPの対応もいち早く行いました。「いろいろなことに挑戦して横展開しよう」という雰囲気になっています。

MFI(モバイルファーストインデックス)に対応したアメブロのデスクトップ版とスマートフォン版のURL統合も、エンジニアが約2週間で仕上げてしまいました。とんでもないスピードだったので、これには私自身も驚きました。柔軟に動く意欲がある人材が実際に動いてくれて、アメブロという大規模なメディアで検証ができることや、それを通じて研究開発を進められる点が、SEOラボの大きな強みだと思います。

――京都大学とSEOの共同研究を始めて4年になります。これまではどのような研究をしてきたのでしょうか。

検索エンジンのランク付けに効果がありそうなことは、何でも研究してきました。

初期は、世の中の一般的なWebサイトの検索順位や見出し情報をチェックしていました。グーグルの検索結果と、ほかの多くの情報を突き合わせて、グーグルの処理を推測する要素技術を中心に研究していました。具体的には、Webサイトのインデックス数、被リンク数、Facebookのいいね数、シェア数、H1タグに含まれるキーワード数や、キーワードの位置など、細かなハック的なことも研究していました。

しかし最近では、サーチエクスペリエンス(検索体験)やUXが重要になってきたので、調査項目や研究内容も変化しています。ただしユーザーがどのようにWebサイトを使っているのかに関しては第三者のサイトのデータを入手できませんから、Amebaを含む自社メディアの調査データと、グーグルの順位を照らし合わせて調査しています

たとえば、GoogleアナリティクスやSearch ConsoleのAPIから、滞在時間やクリックスルー率(CTR)を比較したり。UXの対象は幅広いため、ほかにも直帰率や回遊ページ数などと検索順位の関係も調査しています。

大規模なメディアを使って研究できることがSEOラボの強み

今、求められているモラルとSEOとコンテンツの関係

木村賢氏

――2016年には、キュレーションメディアと呼ばれるSEOのみを目的にしたサイトが多く登場し、モラル面で話題になっていました。この点についてどう考えていますか?

モラルに関しては、個人で考え方が異なるため、難しいところですね。今モラルという観点でSEOが問題視されていますが、まず一般論として言うなら、企業がWebを運営している以上「ビジネス成果と倫理のバランス」が大前提になります。もちろんモラルについては、守るべき最低限のラインがありますが。

私の経験からいうと、先ほど申し上げたとおり「モラルにのっとった行動をするほうが、中長期的に見てもビジネスリターンが大きい」と考えています。

私自身はメディアの運営を語る立場にないので、ここからは個人的な意見として、あくまでSEOを中心に話をさせてください。

SEOの観点でいえば、問題なのは「グーグルで上位表示された他サイトの内容を模倣する方法」だと考えています。

「答えを見てからコンテンツを作る」ようなアプローチは、やはりSEOとしてもダメですね。コンテンツを考えるときは、ユーザーの検索意図を意識して、マインドマップを自分で作らなくてはなりません。「ユーザーはこういう状況で、こういうことを知りたい」という仮説のもと、それに回答していく必要があります。

もちろん、われわれも検索のサジェストツールを使っていますが、それは重大な漏れがないかを確認するために補助的に使うものです。もともとが検索者のユーザーインテント(検索意図)に対して漏れがないかを確認するツールですからね。

モラルを守る方がビジネス的にも中長期のリターンが大きい

――売れているものを模倣するという行為は、SEOの話だけに限らないことですね。

そうですね。過去に行った施策でも、今から考えれば反省すべきものはあります。ただ、グーグルのガイドラインに反することがモラルに欠け、ガイドラインに反していなければモラルがあるのかというと、そういうことでもないと思います。本来は、検索ユーザーに価値を提供できるコンテンツを上位に持ってくるためにSEOがあるのであり、「どんなものを上げるべきか」という吟味も重要です。それはコンテンツ作りでも同様です。

――最後に、今後のSEOラボの予定について教えてください。

SEOに関するブログは、ちょっと忙しくて更新が途絶えていましたが、今年からブログによる情報発信をしっかり再開します。また、SEOをテーマにした書籍も制作しています。アメブロのSEOから専門的なSEOまで、今年は数冊ほど書籍を出す予定です。やはり紙は残るものですから、これらを通じて正しいSEOを伝えていきたいですね。内容や企画についてはまだ言えませんが、多くの出版社と一緒に協力し、いろいろな切り口でSEOを考えていきたいと思っています。

それからSEOラボ主催のセミナーは、年に数回の割合で開きます。第一弾は1月27日に実施します(編注:記事公開時はすでに開催済み)。グーグルの方針がどう変わり、SEOをどう変えるべきか、そういうことがよく理解できるセミナーになります。積極的に参加していただき、多くの情報を共有して業界を良くしていきたいと考えています。

この記事の筆者

某社にてサーボモータやセンサなどの研究開発に4年ほど携わる。1994年、株式会社アスキー入社。週刊アスキー編集部、副編集長などを経て、2002年にフリーライターとして独立。主にエンタープライズ、ネットワーク、ロボット分野を中心に、Webや雑誌で記事を執筆。主な著書に、Si新書『キカイはどこまで人の代わりができるか?』(SBクリエイティブ)、『災害とロボット』(オーム社)などがある。

失敗を乗り越え月200万PVに急成長! 小川卓氏が聞く、アソビューのオウンドメディア運営術とは? | 成果につなげる! コンテンツマーケティング最前線

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SEOの知識や執筆の経験がなくても、Webメディアは健全に成長できます。

上記のように語るのは、レジャー関連の予約サービスを提供するアソビューの宮本武尊氏。同社の旅行情報を掲載するオウンドメディアでは、コンテンツ制作に携わる社員はスタート時は2名だったが、現在は1名のみ。あとは5人のアルバイトという少人数体制で、1年半で200万PV/月のサイトに成長した。

ウェブアナリストの小川卓氏が、「成長するメディアを作る秘訣」を聞いた。ポイントは次のとおりだ。

  • リーチするユーザーを広げるためにフロー型とストック型の2つメディアを作成
  • ビッグワード狙いの記事作りは大失敗。「現地取材」で再スタート
  • キーワード分析に丸一日かけていた無駄はツールで解決
  • 検索意図を踏まえれば記事のリライト施策を回すことも可能
(左から)アソビュー株式会社 執行役員 宮本武尊氏、代表取締役社長 山野智久氏、ウェブアナリストの小川卓氏
(左から)アソビュー株式会社 執行役員 宮本武尊氏、代表取締役社長 山野智久氏、ウェブアナリストの小川卓氏

「ユーザーの課題解決の手段はもっとほかにもあるかも」と考えた

小川卓氏(以下小川)オウンドメディアを始めた経緯というか、御社の思いを教えてください。

山野智久氏(以下山野)「『余暇の時間の課題解決』を通じて人々の心を豊かにし、社会を幸せにしていこう」というのがアソビューのミッションです。もともとは、バンジージャンプやダイビング、陶芸教室など有料のレジャーコンテンツを予約・購入できるサービスを提供していました。

レジャーの予約・購入サービス「asoview!」
レジャーの予約・購入サービス「asoview!」サイトで見る

山野しかし、予約・購入に直結する検索クエリだけではリーチできるユーザーに限界を感じ始めていました。「有料レジャーコンテンツの予約・購入だけが、果たしてユーザーの課題解決の手段なのだろうか?」と考えたことが、オウンドメディアを始めたきっかけです。

たとえば「海外で人気の新しいお店が表参道にオープンしました」とか、極端な例だと「スーパー〇〇で卵のタイムセールをやっています」といった情報も、広い意味ではお出かけ意欲をかき立てて、ユーザーの課題解決につながるかもしれない。こうした無料も含めた情報を発信して「リーチできる領域」と「ユーザーの課題解決の総量」を増やしたい、というのがもともとの着想でした。

宮本武尊氏(以下宮本)現在は「asoview!NEWS」と「asoview!TRIP」の2つのメディアを運営しています。「読むとお出かけしたくなる」をコンセプトに、その土地・季節ならではのイベントやグルメ、施設紹介などの情報を発信しています。

宮本武尊氏、山野智久氏、小川卓氏

小川2016年4月からメディアを2つに分けたそうですね。その狙いを教えてください。

山野「asoview!NEWS」は、花火大会やフェスの案内など、フロー(単発)型のニュースを発信しています。一方、「asoview!TRIP」は、各レジャー施設や観光スポットの魅力を掘り下げたストック(長期)型のコンテンツが専門です。

火大会やフェスの案内などフロー型の新着ニュースを発信する「asoview!NEWS」
花火大会やフェスの案内などフロー型の新着ニュースを発信する「asoview!NEWS」サイトで見る
レジャー施設や観光スポットの魅力を掘り下げて記事にするストック型の「asoview!TRIP」
レジャー施設や観光スポットの魅力を掘り下げて記事にするストック型の「asoview!TRIP」サイトで見る

宮本最初に取り組んだのは、期間限定イベントなどのフロー型のニュースでした。内容と配信タイミングさえ良ければ、公開直後でも検索結果の1ページ目に載ることが多いんですよ。ただし、集客効果は長くて1週間。そのとき一瞬だけアクセスを稼いで終わってしまうんです。だから「メディア内に蓄積させていくコンテンツもしっかりやらなくちゃ」と、別途ストック型の「asoview!TRIP」を立ち上げました。

小川なるほど。瞬間型の記事とストック型の記事、どちらも大切ということですね。ちなみに、サイトの規模は今どれぐらいですか?

宮本両メディアを合わせて月間約200万PVです。レジャー業界は8月が繁忙期ですが、2016年夏のセッション数は前年比の約2倍、メディア開始時と比べて約10倍に増えました。

オウンドメディア開設から1年半のセッション数の推移
オウンドメディア開設から1年半のセッション数の推移

ビッグワード狙いは大失敗。それを救ったのは「現地取材」

小川どんな体制でコンテンツを制作していますか?

宮本最初の半年は、社員2人と外注のライター5人でフロー型ニュースを1日5~15本リリースし、100万PVまで伸びました。そこで2015年9月ごろから、社員2人とアルバイト4人、外注ライターも15人に増員して「東京 観光」「新宿 グルメ」などのビッグワードに挑戦し始めたんです。「東京○○、20選!」のようなコンテンツも含めて1日最大30本ほど投稿しました。

小川ビッグワードのまとめコンテンツは、流入増が狙えそうですね。

宮本ところがこれは大失敗でした。人員が少ない中で「検索上位を狙う」という手段が目的化してしまったんです。結果、内容が薄い・品質の低いコンテンツが大量に生まれてしまい、校正の負荷は増大。コンテンツ公開後も、検索順位に反映されるまで時間がかかるので、結果がすぐ出ません。みんなイライラして、チーム全体の士気が低下してしまったのです。これを打開しようと始めたのが「現地取材」でした。

小川なるほど。SEOは大切だけど、そのためにコンテンツを作っているわけではないですからね。

「ユーザーが喉から手が出るほど欲しい情報」を発信する

検索キーワード「上野動物園」で1位になったコンテンツ
検索キーワード「上野動物園」で1位になったコンテンツサイトで見る

小川確かに「asoview!TRIP」は取材記事がとても多いですね。検索キーワード「上野動物園」で1位になったコンテンツ(編注:2017年2月現在2位)なんかは、自分がまるで現地に行って見て回っているみたいな臨場感があります。新規投稿のうち何割が取材記事ですか?

山野現在は約7割です。取材を始めた理由は、「われわれは情報メディアであって、キュレーションメディアではない。競合は大手レジャー雑誌だ。そこと差別化するには、圧倒的な情報量はもちろん、質の高いコンテンツで、ユーザーの知りたいことにしっかり答えるべきだ」という本質に立ち返ったからです。

実は、われわれが予約サイトで取引をさせていただいているパートナーさんの施設では、せっかく面白いイベントをやっているのに「手が足りなくて事前にWeb告知していない」ということも多いんですよ。それってユーザーからすると喉から手が出るほど欲しい情報だったりすることもあるわけです。この「実は」という情報を、施設の魅力を熟知したわれわれが取材して発信することで、情報拡散のハブになれるのではと考えました。

山野智久氏
山野智久氏

小川チームのモチベーションは変わりましたか?

宮本はい。一番大きく変わったのが、編集メンバー全員が「この情報はユーザーにとって価値のある情報なのか?」「読んでお出かけしたくなるか?」をベースに会話できるようになったことです。ユーザー満足が起点だと、企画も取材もこんなに楽しいのかと。「現地で詳しい人に話を聞けば、基本、ユーザーが知りたいことはカバーできるはず」と始めた取材ですが、それが結果的にトラフィック拡大にもつながったのです。

ただ、課題もありました。取材をしても全然検索順位が上がらないコンテンツもあったのです。当時は評価の術がなく、メンバーと「これ、何で順位が上がらないんだろうね?」と、原因を深掘りできないままでした。

キーワード分析に丸1日かけていた時間の無駄はツールで解決

小川せっかく「取材記事」というオリジナリティあるコンテンツを書いているので、大勢の方に読んでもらいたいですよね。書く前に、キーワードの調査はされていましたか?

宮本もちろん戦略は立てていました。取材前に僕が検索上位のサイトを1つずつ見て、ユーザーの検索意図や、その場所へ行く動機を読み取って「こういうことを取材しようね」と話をしていました。けれど自分の手と頭を使ってやる調査なので、場合によっては丸1日とか、ものすごく時間がかかりました。その調査方法をアルバイトにフィードバックしようにも、みんな覚えきれず、引き継げない。「これは横展開でスケールできないな」と当時は相当悩んでいました。

小川なるほど。ある程度スキルがある人なら、キーワード調査も手作業でやってできなくはない。でも、その作業ボリュームと、投入したいコンテンツ本数を比較すると、なかなかそこまでの手間はかけられないですよね。

宮本おっしゃるとおりです。なんとか検索意図の調査を楽にできないか、そういったツールはないのかと探していて「MIERUCA(ミエルカ)」というツールを知りました。あまりにも僕たちの悩みにドンピシャだったので「ああ、これだ」と思いました。

小川具体的には、ツールをどう使っていますか?

宮本コンテンツの企画段階では、ユーザーの検索意図を分析するのに使っています。たとえば先ほどの「上野動物園」の検索意図を調べると、「営業時間や入場料、交通アクセスは?」「パンダ、カピバラ、爬虫類などについて知りたい」といった検索ユーザーの意図が見えてきます。これを手でやるのは大変です

キーワード「上野動物園」の検索意図を示すサジェストキーワードネットワーク(ツールはミエルカを使用)
キーワード「上野動物園」の検索意図を示すサジェストキーワードネットワーク。円の大きさは対象キーワードと一緒に検索された複合キーワードの出現数、矢印の太さは一緒に検索された回数の多さ、矢印の向きは単語が入力された順番を示している(ツールはミエルカを使用)

宮本次に「上野動物園」と関連が深そうな共起語を調べると、「ハシビロコウ」や「ゾウ」など、上野動物園を語るうえで押さえておきたいテーマ・トピックが出てきます。

出現回数ワード出現回数ワード
46パンダ4スカイツリー
23開園3ハシビロコウ
31東京3いくら
53プラン
23ゾウ4子供
21無料2駐車場
27日本2入場料
13無料開園日3
10リーリー2高崎
32西園2電車
8飼育1東京観光
39東園1往復
22ジャイアントパンダ2出口
11駐車場2
10パンダ舎2無料
17おすすめ2昼食
「上野動物園」にまつわる重要なテーマ・トピックを抽出した表。言葉の特徴から重要度を分析し、上から表示している

宮本これらを踏まえて、社員が「こんなテーマを取材して、こんな流れで書いて」と構成案を作ってアルバイトに指示します。取材の結果、「2時間で楽しむ」といった独自の切り口や、取材しなければわからなかった情報などを織り交ぜて、実際に園内を歩いているようにガイドするコンテンツに仕上げました。

取材に行くときも漏らさず取材できるようにサジェストキーワードネットワークの結果とコンテンツ構成案を持参する
取材に行くときも漏らさず取材できるようにサジェストキーワードネットワークの結果とコンテンツ構成案を持参する

小川なるほど。検索意図から逆算して、取材ポイントを共有できるようになったんですね。この持参するという方式(左図)はすごく良いですね! 取材時の質問の聞きもれもなくなりそうですし。この方法に変えて、どのぐらい工程や時間が縮まりましたか?

宮本めちゃくちゃ縮まりました。これまでは取材から記事の投入まで3、4日はかかっていました。でも今は、私が人力で事前調査する必要はありません。1本作るのに都合1日もあれば終わるようになったんです。社員1人+アルバイト5人で首都圏の取材をし、遠方は外注ライターに依頼する体制で、1日最大6本投稿しています。コンテンツ1本あたりの制作コストも、ツールの活用で50%近く削減できました

小川ある程度検索意図がグルーピングされていると、「このテーマ群で○本作った方がいいね」とかもわかるようになりますよね。

宮本そうなんです。先ほどの「上野動物園」でいうと、「パンダ」がめちゃめちゃ強かった(笑)。だから、記事内で「パンダ」について語りすぎると、多分そっちのキーワードに偏ってしまうと考えて、パンダの別コンテンツも1本制作しました。

検索意図をベースにすれば記事のリライト施策も回せるようになる

宮本分析にツールを使うようになって気づいたのですが、取材側の思い込みと、ユーザーの検索意図とのずれってけっこうあるんだなと。たとえば「八景島シーパラダイス」って、施設を知っている僕たちからすると「遊園地+水族館」ですけど、検索意図を見ると、もう完全に「水族館だけ」のイメージなんですよ。

小川確かに、名前からしても遊園地があるとか、わからないかもしれませんね。私も遊園地があることを今知りました!

宮本はい。そうすると「遊園地の魅力を取材するつもりだったけど、水族館の部分をきちんと訴求しないと読んでもらえるコンテンツにならないね」と、取材前にわかるようになったんです。検索意図を客観的に、数秒で調べられるようになったのは大きな変化でした。

小川効果検証で「書いたものがずれていたな」という場合は、リライトするんですか?

宮本そうですね。「上野動物園」のコンテンツは50位から1位に順位が上がるまで3回ほど改修しました。サイト構造を変えたのも大きかったのですが、改修ごとに効果が出て、検索順位が上がっていきました。ここ2、3か月は、新規投稿よりも過去コンテンツのリライトの比率が高いくらいです。

実は以前は、リライトなんてしてなかったんですよ。どこをどう直していいかはっきりわからなかったので。でも今は、ミエルカでユーザーニーズの網羅性などの品質をチェックして、Google Search Consoleとデータをひも付けて順位計測・分析までできるので、リライト施策も回るようになりました。

対象キーワードで上位表示されているサイト内で重要なテーマやトピックを網羅できているかを表示した図。網羅できている場合は緑色、できていない場合はオレンジ色で表示される
対象キーワードで上位表示されているサイト内で重要なテーマやトピックを網羅できているかを表示した図。網羅できている場合は緑色、できていない場合はオレンジ色で表示される
「上野動物公園」コンテンツの検索順位が50位から1位になるまでに3回のリライトを行った
「上野動物公園」コンテンツの検索順位が50位から1位になるまでに3回のリライトを行った

分析や仮説の構築を「チームの誰もが同じようにできる」のが理想

小川私がオウンドメディアを分析するときは、よく「初月率(コンテンツのPV数のうち何%が公開から1か月間のPV数なのか)」という評価ポイントを見ますが、効果検証はどのタイミングでしていますか?

宮本投稿や施策から1か月半後です。「ここはゲストが興味を持っているはずだけれど、深掘りが足りないのでは?」とか「コンテンツの文章と写真自体はいいはずだ。だから構成で読みにくさを解消しよう」といった仮説が立てられます。そうした分析を、チームの誰もが同じようにできるのが大きいですね。同じコンセプトで改修したコンテンツが、軒並み検索10位以内に入ったときは大きな手ごたえを感じました。

宮本武尊氏
宮本武尊氏

小川ほかのコンテンツにも応用できる「気づき」を手に入れられたということですよね。コンテンツやSEOの知見がそれほどない人にも横展開できる「虎の巻」のような感じの。

宮本まさにそうです。「メンバーと共通認識が持てた」ところが一番うれしかったですね。全員「事務」で採用したので、SEOの知識も執筆経験もありません。それでも、しっかりと結果が出せる。いまメディアに投入しているコンテンツは約10,000本あります。SNSでバズを集めるような特別な施策はしていないのに、約30%が狙ったキーワードで検索10位以内に入るようにもなりました。

チームミーティングは社内に設置されているテントですることも
チームミーティングは社内に設置されているテントですることも

検索エンジンではなく「ユーザー」に向き合わなければならない

小川お出かけというと、「事前にPCで調べるけど、外出先ではスマホを使う」というユーザーが多いと思います。アソビューさんのサイトも、スマホが多いですか?

宮本圧倒的にスマホが多いです。なので、ある程度読まれるコンテンツになったら、ヒートマップツールを使ってスマホのユーザビリティを高める施策をしています。「どこまで読まれているのか」「この位置にあるボタンは押されているのか」といったことを調べて、コンテンツ構成やボタン配置を再設計することは、スマホでは特に重要です。最近はコンテンツ構成を改善すると、検索順位が上がるケースも増えています。

小川これからのコンテンツマーケティングは、そこまで見なければいけないってことですね。

宮本そうしないと結局、ユーザーの満足度を最大化できないと思うんです。目的がSEOだけならほかの方法でも対策できる。でも、SXO(Search EXperience Optimization:検索体験の最適化)を考えるなら、そこまでやらなきゃいけない。ミエルカはそこまでできるので、調査や分析などの作業に時間をかけず「ユーザーに向き合った仕事」をしっかりできるんですよね。おかげで、ブラウザで表示しているタブの数も激減しました(笑)。

電子チケット販売の25%がオウンドメディア経由

小川今後のサイトの目標を教えてください。

小川卓氏
小川卓氏

山野今はまだ売上よりも「オーガニックからどれだけメディアにユーザーを集められるか」に重きを置いています。「お出かけしたい」「観光に行きたい」という人は、まだまだわれわれのサイトユーザーの10倍以上いるのではないかと思っているので。ただ、2016年の6月から試験的に、温浴施設やレジャー施設の電子チケットの販売も始めました。すると、夏の繁忙期は、新規販売件数のうち25%がオウンドメディアのコンテンツ経由という結果になりました。

「アクアパーク品川」の施設紹介コンテンツにチケットの購入ボタンを追加
「アクアパーク品川」の施設紹介コンテンツにチケットの購入ボタンを追加サイトで見る
セッション数と電子チケット販売数の推移。黄色の折れ線がメディア経由の販売率を示している
セッション数と電子チケット販売数の推移。黄色の折れ線がメディア経由の販売率を示している

小川すばらしい。きちんと読まれるコンテンツに育ててから、施設側にチケット販売の場として開放することもできそうですね。

山野情報発信をしたいパートナー様からも、自分たちの魅力を客観的に伝えてくれるメディアがあって、最新情報をアップデートしてくれ、さらに販売にも結び付けられる、という点で期待をいただいています。これからもパートナー様のご協力をいただきながら、ユーザーの「余暇の課題解決」ができるメディア運営をしていければと考えています。

宮本集客を最大化できたら、その後は「ユーザーのライフスタイルに溶け込むこと」にチャレンジしたいです。たとえば、普段はメディアで発信するイベントや温浴施設などの身近なお出かけ情報に触れてもらい、アクセス解析とCRMを組み合わせてユーザーとコミュニケーションして、月1回はアクティビティを予約してもらったりといったユーザーを増やしていきたいです。

小川となると、今おっしゃったように再訪率や回遊率が重要になってきますね。コンテンツがアップされたらプッシュ通信を送ったり、コンテンツのページネーションの3ページ目を次のコンテンツにしてしまって、自然に次に誘導するとか。いろいろ考えられますね。今日は大変貴重なお話ありがとうございました。

この記事の筆者
井田奈穂氏

井田奈穂(いだなほ)

早稲田大学卒業後、記者、ライターとして活動。大手英会話教材のWeb担当を経て、株式会社Faber Company所属。

株式会社Faber Company

10年以上経験を積んだ、コンテンツマーケティングのノウハウを「ミエルカ」にてシステム化。「ミエルカ」では、人工知能(AI)の一分野である「自然言語処理」を応用し、クラウド上で「自社サイトの改善すべきページの抽出」「ライバルサイトとの差異の発掘」などを簡単に行うことができる。開発陣には、ウェブアナリストでCAO(Chief Analytics Officer)・小川卓に加え、国立大学豊橋技術科学大学情報・知能工学系の吉田光男助教、明治大学理工学部情報科学科・高木友博教授、東京大学情報基盤センター・中川裕志教授らも加わる。ソフトウェア特許を申請中。

Facebook≒インターネットと考える人が過半数!?(ただし日本ではない) | 編集長ブログ―安田英久

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今日は小ネタです。「インターネットとはFacebookのことである」と考える人が、ある種の国ではかなりの数に上るという調査結果がありました。日本のデータではないのですが、私にとって、これはかなり衝撃的でした。

Mozillaが発表した「インターネット・ヘルスレポート」の「ウェブリテラシー」の項目に、興味深いデータがありました。

「Facebookがインターネットである」という設問に対してそれを認める回答をした人の比率が、ナイジェリア・インドネシア・インド・ブラジルで50%を超えていたのです。

インドネシアとナイジェリアでの調査はSMSを用いて行い、各国で500有効回答を得ている。(その他の国での調査方法を含めた調査概要の詳細はQuartz Mediaの記事の最下部に記載)

調査元のQuartsz Mediaによると、インドネシア人の11%は、Facebookを使っているにもかかわらず「インターネットを使っていない」と回答しています。実際に開発途上国では、電気店に「Facebookが欲しい」と言って来る客がいるとのことです。

文化的な観点で言うと、われわれはインターネットがオープンであることに価値を感じています。行政の情報でも企業の情報でも、必要に応じて一次情報にあたって調べられますし、マスメディアに比べてはるかに多いさまざまな観点の情報を得られる場であることは、すばらしいことです。

それに対して、Facebookはたしかに居心地が良い場をつくってくれるものの、情報の多様性という観点では、(Facebook上の友だちがどういう人かにもよりますが)かなり「自分の知りたい・見たい・見て納得できる情報」に偏ってしまっています。

そうした世界を「これがインターネットである」と思ってしまうことに対しては、なんとも言えないじくじたる思いがあります。

それはともかく、この調査からは、なかなかおもしろいユーザーの感覚が見えます。

グラフでを見ると、米国で「Facebookがインターネットである」と考えている人は5%しかいないし、日本でも同じぐらいだろうとは思います。

しかし、それとまったく同じではないにしても、われわれのような、Webやデジタルを仕事にしている人にとっては当然の「違い」「区別」がない人が、かなりいても何もおかしくないのではないでしょうか。

IEのアイコンをインターネットだと思っていて、「インターネット≒ヤフー」となっている人の数は、(スマホが主流になるまでは)かなり多かったですよね。

われわれにとっては重要なYahoo!検索とGoogle検索の違いなんて、結構な数の人が興味ないでしょうし、ましてやMFI(モバイルファーストインデックス)が今どういう状態なのかなんて、意識しておらず興味もない人のほうが圧倒的大多数でしょう。

そして、日々さまざまな記事やコンテンツに触れているにもかかわらず、それぞれのコンテンツがどういったサイトやどのメディアに掲載されていたのかを覚えている人なんて、かなり少ないですよね。

また、多くのタイプの情報については、その情報が掲載されていたサイトが信頼に値するかどうかや、その情報がオリジナルで作られたものかどうかなんて興味がありません。単に「見た」「わかった」「おもしろかった」「納得できた」と感じるだけなんですよね。

もっと言えば、広告とコンテンツの違いも気にしていないし、「これは広告ですよ」と書かれていてたとしても気がつかない人も多い印象があります。

そういった「区別がちゃんとついていない人」たちは、いろんなことにだまされます。

ページ上に広告で「ウイルスが見つかりました」と表示すれば不安になるのも当然ですよね。それが広告で、無作為にそう表示しているだけだとわからないのですから。

おもしろそうなリンクをクリックした先で「あなたは今有料コンテンツを申し込んだ。IPアドレスで所在がわかっているので払わなければ訴える」と赤文字で表示されれば、申し込んだ覚えも何もなくても、怖くなって金を払ってしまいます。

だからこそ、われわれWebやデジタルを仕事にしている者は、お客さんがそういうタイプの人であることを念頭において仕事を進めることを、忘れてはいけません。

Web担に「見るゾウ! 知るゾウ! ユーザー像!」というコーナーがあります。ダジャレがメインの記事だと思われがちですが、実際には「ユーザーはあなたとは違う」「あなたにとって思ってもみない行動をユーザーはするものである」ことを、事例とともに解説している記事です。

そのコーナーの記事で解説しているように、自分にとって当然のことであっても、お客さんにとっては「知らない」「不安になる」「よくわからないから、やめておく」ということは多々ありますからね。

そして、紛らわしい表示をせずに、明確に「これは広告」「これは広告じゃない」「あなたにはこういう選択肢がある」「退会するならこちら」と示すのが正しいやり方ですよね。

それが、オープンで多様性のあるインターネットを、さまざまな人にとって価値ある健全な場として成長させていくのに必要なことだと、私は思います。

最初のデータ以外は客観データなしの「思ったこと」ばかりですいません。でも、それぐらいこのデータは衝撃的だったのです。はい。

この記事の筆者

安田 英久(やすだ・ひでひさ)

株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集長

プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。


ゆめみがセレスと「ビジネスサイエンスAIラボ」を設立、マーケティングの支援に活用

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デジタルマーケティング支援のゆめみは、スマートフォンメディア事業のセレスとともに、AI(人工知能)と機械学習を研究する組織「ビジネスサイエンスAIラボ」を設立した、と2月13日発表した。新しいビジネスを生み出すと同時に、既存・新規顧客のマーケティング支援に技術を役立てる。ビジネスサイエンスAIラボの最初の活動として、セレスが運営する300万人を超えるポイントメディア会員に紐付くビッグデータを活用した最適な広告配信技術を研究・開発する。

ビジネスサイエンスAIラボは、1対1のコミュニケーション実現をサポートするゆめみの最重要の取り組みで立ち上げた。コミュニケーションを加速・深化させてビジネスを伸ばすには、AI分野の研究が不可欠と考えた。第2弾ではECサイトの顧客の行動や購買のデータなどを基にしたユーザーインサイト(本音・欲求)の可視化と、高精度のレコメンデーション技術の研究・開発を進める。こうした研究を通し、顧客価値を最大化するための自社分析基盤の構築を推進する。

オムニバスが動画広告専門のPMPで15秒未満の短い動画が出稿できる「OVX Bumper」開始

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インターネット広告・マーケティング支援のオムニバスは、参加メディアと広告主を限定する動画広告専門のプライベートマーケットプレイス(PMP)で、15秒未満の短い動画が出稿できるサービス「OVX Bumper」を始めた、と2月14日発表した。広告主は最短1秒からの動画広告が出稿可能になる。同社のPMPは、優良なウェブメディアに動画広告を配信したいとするニーズに応え、新聞大手などのウェブメディアをネットワーク化している。

OVX Bumperは、新聞大手やポータルサイト大手などが運営するウェブメディアに15秒までの動画広告が配信できる。広告主のブランド価値を損ねないメディア・コンテンツに配信が可能になり、パソコン、スマートフォン、タブレットなどさまざまな機器への配信を実現する。掲載メディアの90%以上には、本編を流す前の動画広告、プリロール型広告で配信するため、広告の視聴率が高くなる。掲載メディアや広告枠を指定した入稿も可能。

プレイドのウェブ接客プラットフォーム「KARTE」がLINE「Official Web App」に対応

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ウェブ接客サービスのプレイドは、自社のウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」がLINEの「Official Web App」に対応した、と2月14日発表した。Official Web Appは、企業が自社のウェブサービスと無料通話・メッセージツール「LINE」のアカウントを連携させ、LINEアカウントから集客・行動誘導・リピート促進までLINEのアプリ上で完結する仕組みを指す。対応によって多数に情報発信できるアプリ「LINE@」を通じた顧客とのコミュニケーションがKARTEで可能になり、顧客との関係をスムーズに構築する。

KARTE上でLINEアカウントでのやり取りが全て可能で、一斉配信のほか個別配信や特徴で絞り込んだグループ配信もできる。LINEが始めた近距離通信の「LINE Beacon」端末を活用すると、実店舗とウェブサイトをつなぐ接客を実現する。実店舗を訪れた顧客へのLINEでのリアルタイムのメッセージ配信や、ウェブサイト再訪時に実店舗で閲覧した商品のレコメンドがKARTEからできる。KARTEは、ウェブサイトに数行のコードを埋め込むことで来訪者の特徴や行動を解析・可視化し、それぞれに合ったメッセージが配信できる。

「静止画3枚」でFacebookのリーチが跳ねる! 最新の特効薬は「カンタン動画」 | お悩み解決! ソーシャルメディアあるある情報

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最近リーチが伸びてないと悩むあなた! わかる、わかるよ~

Facebookのリーチがいつの間にか変動していた?というあなたに

こんにちは。田村です。今回は「Facebookページのリーチが、あまり伸びなくなってきた」と悩むソーシャルメディア担当者にお送りします。

Facebookのニュースフィードアルゴリズムは、気付かぬ間に変わっています。昨日までは「画像を載せておけば大丈夫!」と、毎日1万ぐらいリーチが出ていた(=エンゲージが高まる・リンククリック数が上がる)状態だったのに、今日になったら100ぐらいしか出なくなってしまう、といったことがよくあります

そういうわけで、最新の2017年2月の状況をご紹介しましょう。

まさに今、リーチが出やすい投稿の仕方を検証してみました。私が管理しているファン数3000~6000前後のFacebookページから、投稿をピックアップしてみました。

最新トレンドは、「とにかく動画」だった!

ごちゃごちゃお伝えするよりも、まずいくつかの投稿について、数値を紹介・比較しましょう。ABテストしたわけではなく、同種の投稿を比較していますが、じゅうぶん目安にはなると思います。

スポーツ系Facebookページの例

【画像のみ】まずは画像のみの投稿。リーチは5,132でした。

【スライドショー動画】次に、画像を3枚組み合わせ、スライドショー動画にして投稿しました。15,938リーチで、画像のみと比較すると3倍ですね。

ちなみに投稿のタイミングは2日しか違いません。ファンを広告で獲得しながらの発信ですので、通常時よりはリーチしやすくなっていますが、1投稿目と2投稿目のタイミングで、ファンの数は2~30人しか増加していません。それでも、リーチは1万増でした。

宿泊施設Facebookページの例

【複数画像】複数画像の投稿。建物内レストランで出される料理をキレイに撮影し、8枚同時にアップしました。これのリーチは1,372でした。

【動画】次は、TVCMとしても流せそうな、プロモーション動画を投稿。4,196リーチ、つまり3倍に大きく跳ねました

旅行系企業Facebookページの例

【複数画像】おすすめホテルの建物内画像を、プロカメラマンが撮影。4枚を同時投稿したところ10,750リーチでした。

【360度動画】「冬の旅」を疑似体験できる360度動画を作成して投稿。これは22,680リーチと、こちらもリーチが倍増しています。

まあ、あげていくとキリがないのですが、とにかく「動画はリーチが伸びる」のです。

一昔前、セミナーやコンサルの場でFacebookの投稿についてお話しする際「こじつけでもなんでもいいので必ず画像をUPしてください」とお伝えしていました。それが今は明確に「動画」になっています。

じゃあ、どうやってどういう動画を作るの?

「でも、動画作るのって大変だしお金もかかるし……」と心配な人も多いでしょう。でも、そこはもうまったく大丈夫。Facebookが、勝手にあなたの画像を動画にしてくれます。用意するのは、まずは「2枚以上(できれば3枚)の静止画像」だけでOKです。

Facebookでは最近、投稿画面が変わりましたが、ここから「写真や動画をシェア」をクリックします。

小さなウィンドウが開きます。「スライドショーを作成」を選択してください。

画面下の「+」ボタンをクリックして、あらかじめ用意しておいた画像をアップロードしていきます。

ちなみに動画の設定ですが、私はいつも次の設定にしています。

  • アスペクト比: 元の比率
  • 画像の表示時間: 3秒
  • トランジション: フェード

この設定も、画像に合わせて変更すれば反応が変わるかもしれません。ぜひ試してみてください。

設定が終わったら画面右下の「スライドショーを作成」ボタンをクリックします。

ここで表示させたいテキストメッセージを入力し、最後に画面右下の「公開」をクリックします。

最初はちょっとややこしく感じるかもしれませんが、慣れれば簡単です。いくつか画像を見つくろって、アップロードしてテキストを入力するだけです。これで単なる画像が動画に変身します。つまり「リーチが伸びる」のです

ちょっとでいいから広告も

さらにリーチを伸ばしたければ、「広告を出稿する」という手もあります。

これも実際の結果を見てもらいましょう。まずは広告を打たなかった、2つの投稿。当然ながら「オーガニックリーチ」のみの数値となっています。

例1(広告なし)
例2(広告なし)

一方、同種の投稿について、広告配信した結果です。

例3(広告あり)
例4(広告あり)

もう笑うでしょ、これだけ違うと。ちなみにこの4つ投稿、すべて同じ週に投稿した、同じFacebookページのものです。

でも、広告って、お高いんでしょ~?

いえいえ、なんとこれ1回1,000円しかかけてません。1,000円でこれだけ変わります。飲み会1回ガマンしたら3投稿分ぐらい(いい飲み会なら5~6投稿分ぐらい)広告出稿できます。

残念ながら、Facebookを企業が利用する際には、「お金をかけないと情報を届けられないメディア」になりつつあるのは事実です。

でも、考え方を変えてみるのは、いかがでしょうか。

つまり、「ある程度の費用をかければ、確実に一定数のユーザーに情報を届けられるメディア」になったと考えるのです!

ポイントは「動画」、そして「広告」

「リーチが伸びない」と悩んでいるあなたの知らないところで、バンバンリーチさせているFacebookページがあります。ポイントは「動画」、そして「広告」です。

いずれも、ソーシャルメディア担当者の皆さんが思っている以上に、お手軽かつ安価なのが、いいところです。

ぜひあなたもリーチ勝ち組になってください。

田村でした。

この記事の筆者

田村憲孝

株式会社オプト
ソーシャルメディア事業部
エグゼクティブコンサルタント

企業や地方自治体のソーシャルメディア運用・IT活用をサポート。全国各地でネット・スマホの有効活用について講演活動も行っている。2015年は現実世界とスマホを結びつけるゲーム「Ingress」を活用した地方振興のサポートを開始。Lynda.com日本語版でITビジネス担当のトレーナーとしてコースを展開中。著書に「はじめてのソーシャルメディア入門」(秀和システム)「30分で達人になるFacebook」(青春文庫)など。

公式ブログ http://www.onikohshi.com/
Twitter https://twitter.com/onikohshi
Facebook https://www.facebook.com/onikohshi
Linkedin https://jp.linkedin.com/in/noritakatamura/ja
Ingress記事連載 http://kakeru.me/author/tamura/

目から鱗のスマホユーザー体験、情報は長くなっても1ページにまとめた方がいい? | 企業ホームページ運営の心得

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心得其の491

常識に従う

Rostislav_Sedlacek/Thinkstock

3本ほどの横線が並ぶアイコンで「メニュー」のありかを示す「ハンバーガーメニュー」。私がこの名称を使うようになったのは比較的最近、それまでは単純に「スマホのメニュー」と呼んでいました。

理由は業界人との会話でしかでてこないから。また、ハンバーガーに見えないという主観からも、しばらくは受け入れずにいたとは余談ながら、意地になり「Menu」の文字をもじったアイコンを用意していました。しかし、あまりに多く見かけるようになったので、その「常識」に従うことにしました。

そんなハンバーガーメニューですが、名称どころか効果を疑う声がちらほら聞こえてきます。当サイトでも鈴木謙一さんのコラム※1で報告されていましたが、今回は現場での経験を紹介します。

※1 やっぱり! ハンバーガーメニューをやめたらPVも再訪問も劇的に改善! などSEO記事まとめ10+3本

右か左か論争

スマホ向けのコンテンツの課題は、情報量が限られる小さな画面にあります。PC閲覧を基本にデザインされてきたWebコンテンツは、画面の上下左右のいずれかに「メニュー」が常駐されているという常識がありました。しかし、スマホでこれを守ると一画面あたりの情報量が少なくなります。

そこで画面を有効利用するため、ドロップダウンにせよ、スライドにせよ、画面をタップすると隠れていたメニューが開く、ハンバーガーメニューが多用されるようになります。

ハンバーガーメニューは、主にスマホサイトの画面上部にサイト名などとともに設置されますが、左右のどちらかに寄せるのが正しいかという議論もあちこちで確認しています。

「利用者は右利きが多数派だから右だ」との説明に一定の説得力はありますが、いまや左手だけでスマホを操るユーザーもいて、そのとき右に寄せられたハンバーガーメニューは至極不便です。

温故知新の回答

右か左か論争に答えはありません。パソコン版の頃から続く論争であり、かつては「左メニュー」が優勢でした。これに従えば、「右利き説」は揺らぎます。なぜなら、スマホの普及前、左利きが多かった訳ではないからです。

左メニューが定着したことと、画面を分割し、それぞれに別のソースを読み込む「Flame」構造は無縁ではありません。ウィンドウを分割し、複数のコンテンツを表示できる構造がSEOの台頭まで栄華を誇ったのは、ユーザーの利便性に資すると考えられていたからです。

多くのユーザーがWeb閲覧になれておらず、英文における行頭の「左」に「案内」を置くことが親切だと考えたからなのでしょう。当時の「UI/UX」です。

Webの常識という非常識

メニューの目的は、その他のコンテンツを閲覧させるためにあります。PCサイトのグローバルナビもその目的は同じです。しかし、ハンバーガーメニューへの異論は、「そもそもメニューとして気づかれていない」というものです。

つまり、「この3本線はメニューを示すアイコンですよ」という、Web制作者にとっての「常識」は思い込みで、ユーザーは気づいていない可能性があるということです。

深く頷くのは、私自身が手がけたサイトでの経験です。やはり「気づかなかった」といわれます。

メニュー否定論

ある飲食店のサイトを構築しました。レスポンシブウェブデザインによるオーソドックスなもので、スマホ版のメニューはハンバーガーメニューで処理します。

こちらの店舗にとって初めてのサイト制作ということもあり、私が得意とする「墨俣城方式」で取り組みました。まずはザックリとした骨組みを作り、徐々にコンテンツを充実させていく方法です。きっちりと作り込むには、時間とコンテンツが不足し、年末年始の宴会告知に間に合わないという理由もありました。

拡張性とファイル管理の観点から、「トップページ」に「メニュー」「店舗案内」「最新情報」などをぶら下げるファイル構成にして仕上げます。

第一段階の完成から数日後、オーナーから「メニューが見られない」と不満の声があがります。メニューは食べ物と飲み物に分け、さらに肉や魚といった料理ごとにページを切り分けていたのですが、これが「見られない」というのです。

理由は、ハンバーガーメニューが見落とされていたから。役割を説明しても「1ページに全部載せてほしい」と求めます。

スマホではずっとスクロールする。そこで全部みたい

繰り返される永遠のテーマ

続けて「トップページにすべて載せたい」とも要求します。メニューはもちろん、地図や営業時間などの店舗情報も、まとめてトップページに載っていた方がスマホユーザーには便利だというのです。この主張に目から鱗が落ちます。

1人の私見に過ぎないとはいえ、オーナーは利用者層と重なります。PCサイトを出発点とするWeb担当者にはない発想を全面的に受け入れました。細部にはこちらの提案や、ハンバーガーメニューも一応は残しましたが、オーナーのリクエストに極力従ったのは、クライアントの要求だからではありません。

私は間違っていると思えば、クライアントの要求すらはね除け、何度、契約が打ち切られたかわからないほどですが、「常識は常に書き換えられる」というWebの常識に従ったまでのことです。

つまり、スマホユーザーにとって、メニューをたどって複数のコンテンツを見ていくという概念は希薄であり、ランディングしたページをスクロールして見られる範囲がすべて、という常識になっているかもしれない。

仮説に過ぎませんが、やってみなければ正解はわかりません。まずはチャレンジします。結果はデータがたまれば見えくるでしょう。

メニュー論争は古くて新しいテーマで、ハンバーガーメニューも過去と同じ道を歩んでいます。最適解を目指しつつも、そこには定冠詞として「現時点で」と添えられます。

つまり、その大半は永遠の真理ではなく、端末や回線速度、HTMLの改訂はもちろんトレンドの変化によって「書き換えられていく常識」だと、まるでWeb黎明期のような「1ページ」にまとめたのでした。

今回のポイント

常識は書き換えられる

最適解には「現時点で」と定冠詞を添えて

この記事の筆者

宮脇 睦(みやわき あつし)

プログラマーを振り出しにさまざまな社会経験を積んだ後、有限会社アズモードを設立。

制作、営業の双方の現場を知ることからウェブとリアルビジネスの融合を目指した「営業戦略付きホームページ」を提供し、一業種一社、制作案件は足立区内のみという営業施策をとっている。本業の傍らメールマガジン「マスコミでは言えないこと」を発行。好評を博す。著書に『完全! ネット選挙マニュアル』(Kindle版)、『Web2.0が殺すもの』『楽天市場がなくなる日』(ともに洋泉社)、冷静な視点からのIT業界分析に「週刊ポスト」など、様々な媒体から情報発信を続ける。

なにこれ、超楽じゃん。会議の議事録を自動でいい感じに作成するclarke.aiがイケてる | デジマラボ出張所

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おはようございます、小野寺です。

みなさん、会議や打ち合わせのときに議事録をとると思います。

相手との認識のズレを防いだり、決定事項を周知したりするのに非常に重要だと思います。

ただ正直、議事録とるのってめんどくさくないですか? せっかく作った議事録もあまり読まれてなかったり…なんてのもよく聞く話。

そんなめんどくさいことは機械に任せて、もっと会議に集中したいものです。

今回はまさにそんなことをしてくれる議事録作成AIclarke.aiを紹介します。

これは、会議の生産性を変えるかもしれません。

サマリーだけでなくToDo管理も。めちゃくちゃできる書記AI“clarke.ai”


clarke.aiは会議の音声を認識・分析し、議事録を作ってくれるツールです。

しかも、ただのメモをするのではなく、会議で、何が重要で、でてきたタスクをだれがいつまでにしないといけないか、などまで整理してまとめてくれるんです!

しかもしかも、できた議事録は、slackや、Trelloなどのタスク管理ツール対して送ることができたり、メールで参加者に簡単に共有ができてしまうとか。

すごいっす。こうやって書くだけでもかなり便利な感じしますよね!

現状は英語のみ対応ですが、海外展開も視野に入れているそうで、今後日本で使える日がくるかもしれません。

ただ、ちょっと問題なのは、現在はなぜか電話会議にフォーカスしているところ。

  • clarke.aiのアプリを使用した電話
  • スカイプ forビジネス
  • Googleハングアウト
  • UberConference
  • FreeConference

などのサービスで扱えるようです。会議の音声データだけを渡すと議事録を作ってくれる…なんてサービスになればいいですね。

もっともっと人に寄り添った議事録係へ。clarkeは学習で強くなる

clarke.aiでは、作成した議事録のフィードバックを通してclarke.aiをよりパーソナライズできるようになっています。

  • もうちょっとこの部分については、詳細に残しておいてほしいな…
  • ここの情報については、あまり重要じゃないから今後はいらないかも

なんて風に、clarke.aiにフィードバックをかけることでどんどんと賢くなり、よりその会議体にあった議事録を作成してくれるようになります。

また、実際に電話会議をしている間に、clarke.aiに下のような指示を飛ばすこともできます。

  • タスクのリマインド
  • スケジュールのフォローアップ
  • スケジュールのリスケ
  • メモをアドレスあてに送信

例えば、会議中に「Clarke! note this down.」(クラーク!これをメモして。)というと、指示通りに、話していることをメモしてくれるという感じです。

スケジュール調整までしてくれるので、会議中に時間が取られることがなくなって効率化されますね。

なんだか議事録作成だけでなく、秘書的な業務もおこなってくれるということで、「1人書記係を雇った」以上の効果がこのclarke.aiにはあるような気がします。

いやー、なんだか未来がきた感じしますよね。

実際に使ってみようとしたものの…


コンセプトやできることがすごいのはめっちゃ伝わってきたのですが、肝心なのは実際使ってみてどうなの…?という部分。

デジマラボでも実際に使ってみようと、アカウント登録してみました。が、現状アメリカの番号じゃないと使えないみたいです…残念!

ただ、サイトの説明を見る限り、使い方としては非常に簡単なようで、

  • アカウント登録
  • 会議にクラークを呼ぶ
  • クラークが勝手にメモしてくれる

だけのようです。

あとは、クラークがとってくれたメモを参加者だったり、休んだ人に送るだけ。これで、議事の記録と共有が終わります。楽チン。

もう、以前のような議事録係はいらないのか

自動で議事録をとるサービス、いかがでしたか。

議事録を自動でとって、さらに要点をまとめてくれるだけでもめちゃくちゃ楽ですよね。

議事録をとるだけのために打ち合わせに1人参加させるのは、効率的ではないですし、ToDoの管理やスケジュールの調整など、正直クリエイティビティーはそこまでいらないような気もしています。

今後、こういった作業はどんどんAIに代替されるんでしょうね。すると、もっとクリエイティブなことに時間を避けるようになります。

そのときに人間にはどういったスキルが必要なのか・・・なんて、ちょっと考えてみたりするのも面白いですね。

以上、小野寺でした。

小野寺 雄大 by
曲がったことが大嫌いな21歳。AIなどの最新テクノロジーが好きすぎてデジマラボで記事を書いている。 クラウドファンディングにも興味がある。

「BITA デジマラボ」掲載のオリジナル版はこちらなにこれ、超楽じゃん。会議の議事録を自動でいい感じに作成するclarke.aiがイケてる

この記事の筆者

AI(人工知能)やbotなどの最新技術とデジタルマーケティングの現場をつなぐデジマラボの出張所です。

BITAが運営する「デジマラボ」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしています。

オラクルのABテストツールがルクサの「au WALLET Market」で採用、ECキャンペーン施策の成約率2倍に

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日本オラクルは、同社のABテスト・多変量テスト製品「Oracle Testing and Personalization(Oracle Maxymiser)」がルクサの「au WALLET Market」で採用され、キャンペーン施策の成約率が2倍になったと2月13日に発表し、同製品の説明会を開催した。

「Oracle Testing and Personalization」はオラクルが提供するマーケティング製品群「Oracle Marketing Cloud」に含まれる製品の1つ。具体的には次の3つの機能で構成される。

  • テスト: A/Bテストや多変量テストを実施する
  • 分析: テストの結果を分析する
  • パーソナライズ: 分析の結果をもとに顧客セグメントごとにコンテンツを出し分ける

「au WALLET Market」は、KDDIの連結子会社であるルクサが運営するauユーザー向けのECサイト。同社は、多種多様なユーザーに向けて最適なサービスやコンテンツを提供したいが、自前でテストを行うと大変な手間と時間がかかるという課題があった。

「Oracle Testing and Personalization」を導入した結果、同製品を利用しなかった同時期のキャンペーン施策と比較してコンバージョン率が2倍になったという。

ルクサの秀口成勲氏は、同製品を導入した決め手として「スピーディーかつ正確にPDCAを回せること」「先行しているグローバルのノウハウがあること」「タグの埋め込みのみでセキュリティも高いこと」の3つを挙げている。

日本オラクルの中嶋祐一氏は、「ユーザー体験を向上させて、特に『コンバージョンに効く』のがOracle Testing and Personalization」だと説明。同社は、今後も顧客別のオンライン体験の最適化を支援する手段として、同製品をマーケティング部門の担当者が効果的に活用できるよう取り組んでいくとしている。

この記事の筆者

株式会社インプレス Web担当者Forum編集部

2004年インプレス入社。書籍編集部でWebマーケティング、SNS、スマートフォン、Webデザインなどの書籍の編集を担当し、現在はWeb担当者Forum編集部に所属。

モバイルデバイスとインターネットが大好き。最近の興味はバーチャルリアリティ、人工知能、キノコ。


マーケティングオートメーションで成果を上げる正しいプロセスとツールの選び方

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飯室淳史氏

マーケティングオートメーションが気になっているが、どのツールが適しているのかわからない。
導入しても使いこなせるか不安だ。

そんな担当者に向けたPDF冊子を公開中だ。入門から最新事情、導入前に理解しておきたいポイント、編集部がセレクトした注目ツールなど、マーケティングオートメーション導入の参考になる内容が収録されている。

また、BtoBマーケティングのエキスパートである飯室淳史氏(B2Bhack.com)にツール導入企業の現状を聞いたインタビューもあり、マーケティング部門はもちろん、デジタル戦略を推進する営業部門や経営企画部門の担当者にもおすすめだ。

話題のマーケティングオートメーションが日本企業でも導入の兆し

マーケティングオートメーションで成果を上げる正しいプロセスとツールの選び方

企業のマーケティングを支援するツールとして「マーケティングオートメーション」が注目されている。「One to Oneマーケティング」「カスタマージャーニー」「リードナーチャリング」といったマーケティングの重要トピックに対応できるツールとして、特にBtoBビジネスでの効果が期待されている。

以前は海外の限られた製品しか選択肢がなかった日本市場だが、ここ数年で積極的にローカライズされるなど、国産含めてさまざまな製品が参入してきた。2017年のいま、日本でもマーケティングオートメーションを名乗るツールが数多く提供されており、逆にどれを選べばよいのか担当者の頭を悩ませているという状況だ。

日本のマーケティングオートメーション市場は、海外に比べて成長が遅れていたため、まだそれほど多くの企業で導入が進んでいない。しかし、デジタルマーケティングの潮流として、マーケティングオートメーションやそれに準ずるツールの活用は、ビジネスの成否に大きな影響を与えることは確かだ。

しかし、マーケティングオートメーションを活用するには、マーケティング担当者だけでなく、部署の枠を越えて営業部門との連携なども重要になる。また、「オートメーション」といっても、導入するだけで成果が上がるわけではない。シナリオやキャンペーンといったコンテンツの部分は、各社が考えてそれぞれに適したものを用意する必要がある。

これがマーケティングオートメーション導入のハードルを高くしており、導入したものの成果につながらないといった失敗事例の原因にもなっている。多機能で強力であるがゆえに、扱いが難しいツールでもあるのだ。ただし、前述のようにツールの提供ベンダーが増えるとともに、導入のしやすさに主眼を置いたツールも数多く登場している。

マーケティングオートメーションの入門やツール紹介、B2Bhack.comの飯室淳史氏インタビューを掲載

定番の海外メジャーツールに加えて、かゆいところに手が届く新興・国産ツールも続々登場

マーケティングオートメーション市場に新しく登場したツールには、導入時の準備の手間を軽減するための機能を備えたものもある。たとえば、典型的なシナリオやキャンペーンをテンプレートとして提供したり、機能を絞り込むことで使いやすさを優先したりといったツールだ。なかには、ECサイトなどのBtoCビジネス向けに特化して営業連携機能を省き、シンプルにしたツールもある。

さらに、日本企業のマーケティングや営業組織を意識して設計されていたり、経験の乏しい担当者でも徐々にツールの使い方を理解できるようになっていたりと、導入のハードルを解消した「かゆいところに手が届く」「必要十分な機能に絞り込んだ」ツールも増えている。

また最近の傾向としては、ウェブCMSが顧客管理機能を備えてコンテンツと一体化したキャンペーンを展開できるようになったり、CRMツールがマーケティングオートメーション並みの分析機能やキャンペーン機能を備えるようになったり、システムのボーダレス化が進んでいる。これらも、広い意味ではマーケティングオートメーションととらえてよいだろう。

このように、マーケティングオートメーションのツール自体も、ここ数年で大きな変化を見せている。導入にあたっては、定番ツールからこのような新興ツールまで含めて、自社に適したものがどれかを検討すべきだろう。

マーケティングオートメーションに興味があったり、導入したものの使いこなせず乗り換えを検討していたりしているマーケティング担当者は、ぜひ当ホワイトペーパーをご一読いただきたい。

ホワイトペーパーダウンロードはこちら

マーケティングオートメーションで成果を上げる
正しいプロセスとツールの選び方

当ホワイトペーパーでは、マーケティングオートメーションの入門として、現在の市場やツールの状況、識者による導入で失敗しない3つのポイント、特徴的なツールについて紹介しています。

ホワイトペーパーの掲載内容
  • Part 1 マーケティングオートメーション入門
    • マーケティングオートメーション製品カタログ
  • Part 2 マーケティングオートメーションの導入前にする3つのこと
    • スペシャルインタビュー 飯室 淳史 氏(B2Bhack.com)
  • Part 3 サービスピックアップ――マーケティングオートメーションツールの特徴を理解する
    • SATORI(SATORI株式会社)
    • Probance(株式会社ブレインパッド)
    • B→Dash(株式会社フロムスクラッチ)
    • Cloud CMO(株式会社イノーバ)
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