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[ユーザー投稿] クリエイターのためのデジタルマーケティング入門|名古屋版


[ユーザー投稿] Webサイトのバックアップデータが消失してしまうケースや、サイト種別ごとに最適なバックアップの方法などを解説しました。

5年後の世界を想像できるか? マーケターが押さえておくべき5つのトレンド | イベント・セミナー

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2025年がどのような世界になっているだろうか?

AIやIoT、5Gなどの新たなテクノロジーが話題となっているが、これらによって社会がどう変わっていくかをマーケターは意識しておかなければならない。また、最先端テクノロジーだけでなく、今後の世の中のトレンドをしっかりと認識し、それに合わせた施策を考えていくことは、マーケターにとって非常に重要なことだ。

2018年11月に開催されたハートコア主催「HeartCoreDAY2018」オープニングキーノートでは、江端浩人事務所代表の江端 浩人氏が登壇。今後のトレンドをどのようにマーケティングに活かすかや、今後のマーケティングに便利なツール、必要な要素などが紹介された。

江端浩人事務所 代表 江端浩人氏

マーケターが押さえておくべき5つのトレンド

「2025年がどのような世界になっているかを考えてみてほしい」と登壇した江端氏は会場に問いかけた。2025年の日常はたとえば、「朝起きてちょうどよいタイミングで淹れたてのコーヒーが出てくる世界が実現できているだろう」と江端氏は予想する。

しかし、これを実現するには、「IoTコーヒーメーカー」「コーヒー豆の自動発注」「起床を検知するデバイス」「起床してから家を出るまでのスケジュールの検知」「行動予測するためのAI学習」などが必要で、テクノロジー単体で実現できるものではない。今後は、ベネフィット提供のために多くの技術とサービスを組み合わせる時代となっていくのだ。

このような時代を迎えるにあたって、マーケターは次の5つのトレンドを押さえておかなければならないと、江端氏は言及する。

  1. 海外比率の増加
  2. 社会課題の重要性
  3. 働き方/学び方の多様化
  4. スポーツの重要性
  5. AIや5G、IoTなどの技術革新

トレンド①海外比率の増加

インバウンド需要が拡大し、2015年の約2倍にあたる4,000万人が2020年に来日するといわれており、人々の活動が増加するため大きなチャンスとなっている。チャンスを得るためには、グローバルサービスやユニバーサルサービスが重要となる。また、B2Cではグローバルブランドしか残らない可能性も出てくるため、観光大国のフランスに学んで、ブランド力を付けていく必要がある。

トレンド②社会課題の重要性

米国や欧州を中心に、社会的な意義を持たない会社やブランドは支持されなくなっている。単純なCSR活動だけでは不十分になってきており、国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)が広がっている。ブランドが社会問題や政治のスタンスを取り(ブランドアクティビズム)、社会課題をマーケティングにどう活かすかを考える必要がある。

コトラー教授が提唱するブランドアクティビズムの6分類

トレンド③働き方/学び方の多様化

働き方改革関連法案が2019年4月から施行され、少子高齢化や育児・介護の両立が必要となり、一億総活躍社会で定年も延長されていく。これまでの副業ではなく、多様な業務を行う複業が求められるようになる。また、教育に対するニーズも多様化し、専門職大学院や専門職大学などの新しい制度も出てきている。

トレンド④スポーツの重要性

少子高齢化で可処分時間が拡大する中、健康や健康寿命に注目が集まる。また、スポーツ産業が拡大し、スポーツ観戦需要も拡大していく。E-Sportsは、誰でも平等に参加できることがベースに拡大することが予想される。IoTやAIが進み、より可処分所得が増える中、人間にしかできないスポーツなどの産業がこれから伸びていく。

また、江端氏は人間にしかできない新しい価値提供の例としてグラフィックレコーディングをあげる。実際に、沖縄国際大学でマーケティングを専攻している上園まりんさんがホワイトボードに、グラフィックレコーディングで江端氏の講演を記録していた。

グラフィックレコーディングをする上園まりんさん

 

グラフィックレコーディングでまとめた江端氏の講演内容

トレンド⑤ AIや5G、IoTなどの技術革新

IoTによって、これまで見えなかったことが可視化され、データとして蓄積・活用できるようになる。AIは、人間を単純な知的作業から解放し、人間にしかできない仕事の時間を増やしてくれると期待されている。

AR/VRによって、距離や時間の壁をなくすことができるようになる。音声認識は、最もホットなトピックで、音声によるモノのコントロールやモニタリングができるようになってくる。5Gは、自動運転やIoTの普及のために必要なインフラとなり、5G普及のための動画プロモーションが今後活況となってくるという。

普及のために動画プロモーションが活況になる

AIや5G、IoTなどの技術革新をうまく取り入れていくために、必要なホットトピックとして、次の3つを挙げた。

オンラインの体験×リアルの体験

江端氏は、自身が副社長を務めるファッション情報サービス「MERY」で2018年9月に行ったイベントを例にあげた。イベントの拡散効果でDAUが約20%向上したことを示し、バーチャルなアプリでの体験だけでなく、リアルな体験も重要であると説明する。

動画プロモーション

オープンエイトのAIによる自動動画制作ツール「VIDEO BRAIN」も紹介し、HPの画像やテキストを使って簡単に動画プロモーションができることを示す。

さらに、動画の効果測定もAIで行えるようになった例として、動画コンテンツ評価ツールの「アンルーリー」を紹介。アンルーリーEQでは、動画を見ている人の顔の表情をスマートフォンのインカメラなどで捉えてAIで分析できるという。

このように、動画を軸としたデジタルトランスフォーメーションが構築可能なCMSやDMPを選択してくことも重要なポイントになっていくだろうと江端氏は指摘した。

コトラー教授が提唱する「マーケティング4.0」とは?

続いて、江端氏はフィリップ・コトラー教授の「マーケティング4.0」を示し、自己実現欲求を満たすようなマーケティングが重要であると説明し、SNSやクラウドファウンディングなどによって消費者を巻き込んで価値競争と自分ごと化を行えるようになってきていると話す。

普及のために動画プロモーションが活況になる

デジタルトランスフォーメーションが企業の生死を分ける

さらに江端氏は、「Digitalize or Die(デジタル化か死か)」という言葉を使い、最初に、うまく早く変革したものが生き残ると説明する。たとえば、同じフィルム会社であっても、コダックは2012年に米国で破産法申請を行ったのに対し、富士フイルムはフィルム技術を応用して他の分野に進出して成功している。

また、アメリカの小売業界大手のsears(シアーズ)は、2018年に米国で破産申請を行ったのに対して、Walmart(ウォルマート)はデジタルトランスフォーメーションによって大きな成長を遂げている。

デジタルトランスフォーメーションが生死を分ける

マーケティングはサブスクリプション型へ

今後マーケティングはサブスクリプション型に向かうと、江端氏は話を続ける。サブスクリプションはさまざまなサービスで広がっているが、普及の背景には技術的に実現できる環境がそろってきたこと、事業者側と利用者側の心理的な意識が変わってきたことが挙げられるという。また、サブスクリプション型は、LTVが高く、獲得や継続の施策にコストをかけることができることもメリットとしている。

マーケターに必要な4つスキルセット

このようなことを踏まえて最後に江端氏は、今後のマーケターに必要な4つの要素を示した。

第一に「新技術やサービスをいち早く使ってみる」ことを挙げ、半歩先の施策を模索し、他社に先駆けて導入することで二番手よりもROIを上げることができると説明する。

第二は「実験用の予算を持つ」ことを挙げた。急に到来したチャンスに対して大きく投資する前に実験用の小さな予算があれば間違いが少なく、やらないと実証できないケースもある、そういった場合に備えて効果検証用の費用を持つことも重要だとした。

第三は「正解に導くシナリオを作って迷ったら両方やる」」ことを挙げた。データやツールを利用すれば、正解にに導くシナリオをある程度作ることができる。シナリオを作る過程で迷ったら、両方試すということも重要だ。

第四は「経営者の視点を持つ」」ことを挙げた。マーケティングとビジネスモデルは直結しており、マーケターの経営への影響範囲が大きくなってきている中、業界によってはディスラプション(破壊的創造)をマーケターが仕掛ける必要もあり、顧客と市場が変わりつつあることを企業内部に伝える役割もマーケターにある、と述べ講演を締めくくった。

この記事の筆者

佐藤 佳 (さとう けい)

愛知県岡崎市生まれ。株式会社ハーティスシステムアンドコンサルティング事業企画部 責任者。

広報と採用を通じた自社ブランドの向上を支援する傍ら、ウェブ解析士、キャリアトランプ ダイバーシティ・ ナビゲーターとしても活躍中。未来の子供たちの生きる力を養いたいという思いから、社会人講師として中学・高校・大学で講演やワークショップを実施。執筆活動にも注力しており、ウェブ解析の実践事例と関連トピックを日替わりで紹介するブログ、ケイチャンネルを運営している。

トラフィック激増「グーグル砲」を生む「おすすめ記事」は、2019年注目の機能【SEO記事12本まとめ】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ

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2019年明けましておめでとうございます。今年もSEO情報ウォッチをよろしくお願いします。

「Webサイトのトラフィックが10倍になった」「“グーグル砲”と呼ぶべき劇的なトラフィックがくる」というグーグルの新機能「おすすめ記事」「Discover」は、SEO担当者ならずとも2019年にぜひ注目したい話題だ。検索・広告・ソーシャルに続く第4の柱となる可能性について、SEOの辻氏も注目している。

また、今回はピックアップ記事をもう1本。「ウェブ担当者がSEO業者を雇う前に注意すべきこと」として、グーグルが公式に公開している情報も、ぜひ確認してほしい。

今回はほかにもSEOやサイト運営に役立つ次のような情報をお届けする。

  • 音声検索の可能性を示す「信頼できる」調査データまとめ
  • リンクの義務付けはリンクプログラムのガイドライン違反
  • 内部リンクを繰り返すとペナルティになるのか?
  • 元グーグル社員が諭す、リンク獲得の3つの条件
  • PWAの「ホーム画面追加」をヤフージャパンはどのように設定したのか
  • ウェブサイトの成功にはSEO担当者とフロントエンドエンジニアの協調が必要不可欠
  • 2018年最後のオフィスアワーは多くのゲストを招いての特別バージョン
  • URL検査ツールは画像をサポートしない

今週のピックアップ

トラフィック激増「グーグル砲」を生む「おすすめ記事」は、2019年注目の機能
2019年はグーグル砲元年になるかも(辻正浩 on ツイッター) 国内情報

あなたのサイトへのトラフィックが一気に10倍になるような、強烈なポテンシャルをもったサイトへの接触チャネルが出てきている。検索・広告・ソーシャルに続く第4のトラフィック元となる「グーグル砲」だ。

その発生源は、ChromeとスマホのGoogleアプリが備えている、あなたが興味関心を持ちそうな記事を選んで表示する機能だ。

  • Chrome―― 新規タブを開いたときに「おすすめの記事」として表示される部分
  • Googleアプリ―― アプリを立ち上げると表示されるディスカバー(Discover)という名称の機能
Chromeのおすすめ記事。
グーグルアプリのディスカバーに出てきた筆者のブログ記事
グーグルアプリのディスカバーに出てきた筆者のブログ記事。Chromeのおすすめ記事もディスカバーも、出てくる記事はユーザーに応じてカスタマイズされている。

このレコメンド機能に関して、SEOコンサルタントの辻正浩氏が次のような見解をツイッターで年末に投稿した。

この機能経由で、通常ではありえないほどのトラフィックを実際に獲得した事例もある。

レコメンド経由でアクセスが爆発する状況は、巷では「グーグル砲」とも呼ばれているようだ。辻氏も、グーグル砲の威力をきっと体験しているからこそ、このような投稿をしたに違いない。2019年はグーグル砲を狙うテクニックが研究される予感がする。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

ウェブ担当者がSEO業者を雇う前に注意すべきこと
業者情報を調べる、外部リンク施策していないことを確認する(Search Console ヘルプ) 国内情報

グーグルが公開しているヘルプ記事の「SEO が必要なケース」の情報が更新されている(筆者が調べた限りでは、2018年の夏のようだ)。

更新について辻正浩は次のようにコメントしている(強調部分は筆者による)。

このページは実情に合わない情報も多かったのですが、更新されて実情に沿うものも増えて、発注の前に「SEO 業者の信用照会先を調査」すべき、など良い案内が増えていますね。

SEO 業者の選択」セクションでは、次のような留意点をほかにも列挙している。

  • 提案された変更の実装に真剣に取り組む
  • SEO 業者の候補との面談を行う
  • SEO 業者の信用照会先を調査する
  • サイトの技術監査および検索機能の監査を依頼する
  • 採用するかどうかを決定する

またグーグルの金谷氏も次のように補足している。

業者の情報を調べたり、外部リンク施策をしないことを確認したり、はして欲しいですね。

提案内容に疑問があればフォーラムやオフィスアワーで守秘義務に反しない範囲でご質問頂ければ何かコメントできるかもです。

外部の業者にSEOを支援してもらうなら、このヘルプ記事を必ず読んでおくようにしてほしい。

★★★★☆
  • SEO業者に依頼する、すべてのWeb担当者 必見!

グーグル検索SEO情報

音声検索の可能性を示す「信頼できる」調査データまとめ
SEO専門家が集めた信憑性のあるデータ(SEMリサーチ) 国内情報

音声検索のためのSEOはどうすればいいのか?

これは、ここ2~3年聞かれることが増えてきた質問だが、効果的な施策は誰もが模索中だろう。だが音声検索に取り組む前に欠かせないことがあるはずだ。それは、音声検索の現状をまず知ることだ。

公開されている音声検索に関する調査データを渡辺隆広氏がまとめてくれた。ウェブには出どころが曖昧だったり、伝言ゲームのようにもとの情報が途中で変わってしまったりするものも少なくない

渡辺氏がまとめた信頼できる調査データは次のとおりだ。

  • 音声検索の普及のカギは「99%の精度」
  • 2020年までに検索の半数は音声または画像検索に
  • Windows 10タスクバー検索の25%は音声検索
  • 2020年までにウェブ閲覧の30%はスクリーンを介さない音声主体へ
  • 2022年までに半数の消費者が音声ショッピングを利用する
  • スマートスピーカーは信頼される必要がある

音声検索は間違いなく普及してきているし、今後も普及するに違いない。音声検索のためにウェブ担当者としてできることがあるのかどうか、研究してみるのもいいだろう。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

リンクの義務付けはリンクプログラムのガイドライン違反
張る側に選択の余地がない(Marie Haynes on Twitter) 海外情報

グーグルが公式にだしているヘルプ記事の「リンクプログラム」に、禁止される行為として次の一文がしばらく前に追加された。

第三者のコンテンツ所有者に対し、nofollow など PageRank をブロックする手段を必要に応じて利用するかどうかの選択権を与えずに、特定の利用規約や契約、または同様の取り決めの一部として、リンクを義務付けること。

何らかの契約や取り決めに「リンクを必ず張らなければならない」といった項目が含まれている場合、それはグーグルがガイドラインで禁止する不正なリンクに該当するというのだ。

たとえば、サイト制作業者が、納品したクライアントに対して自社サイトへのリンクを張ることを義務付ける場合だ。クライアントが自発的に張るのであれば問題ないし、nofollowを付けていればこちらも問題ない。しかし、PageRankを渡す形態でのリンクが約束事になっていたとしたら、確実にガイドライン違反となる。気を付けよう。

★★★☆☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

内部リンクを繰り返すとペナルティになるのか?
自然に張ればまったく問題なし(John Mueller on Twitter) 海外情報

グーグルのジョン・ミューラー氏にツイッターでフォロワーが次のような質問を尋ねた。

繰り返し内部リンクを貼ることは検索順位に害を与えますか?

繰り返された内部リンクをグーグルは無視しますか? それともマイナス点になるのでしょうか?

ミューラー氏は次のように返信した。

マイナスになることはない。自分のサイト内であれば、自然な形で自由にリンクしていい。

たとえば、サイドバーやフッターのリンクは、サイトの全ページで同じものが設置されているのが一般的だろう。そうした内部リンクが問題になることは、ほぼない。

メインコンテンツ内からであっても、そのリンクを貼ることがユーザーの役に立つのであれば、まったく問題ない。問題ないどころか、関連するページへのリンクはむしろ積極的に張るべきだろう。

これがランキングを操作するための繰り返しリンクだったとしても、無視されるだけだろう。ただし、度が過ぎれば手動対策の対象にもなるかもしれない。ミューラー氏の回答の含まれる「自然な形で(naturally)」がポイントだ。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
Web担当者に役立つ最新情報
  • 元グーグル社員が諭す、リンク獲得の3つの条件
  • PWAの「ホーム画面追加」をヤフージャパンはどのように設定したのか
  • ウェブサイトの成功にはSEO担当者とフロントエンドエンジニアの協調が必要不可欠
  • 2018年最後のオフィスアワーは多くのゲストを招いての特別バージョン
  • URL検査ツールは画像をサポートしない
海外SEO情報ブログの掲載記事から
  • 公開日と更新日の両方を構造化データでマークアップすることをGoogleは推奨
  • クロール・インデックスの制御においては最も厳しい設定をGoogleは適用する。noindexをJSで取り除いてもインデックスされないまま

Web担当者に役立つ最新情報

元グーグル社員が諭す、リンク獲得の3つの条件
リンクされるサイトは好感が持てる人と同じ(Pedro Dias on Twitter) 海外情報

元グーグル社員のペドロ・ディアス氏のツイッターでこんなふうに発言していた。

他人に好感を持ってもらうためには、あなたが、好感がある人でいなければならない。

リンクされるためには、

  • リンク可能で
  • クリックできて
  • 信頼するに足る

ようにならなければならない。

一言で言えば、リンクを張ってほしければ、リンクされるためのこうした条件を先に整える必要があるということだ。

その際に見逃しがちなのが、「信頼」の部分だ。

「URL」「HTML」「情報」といった切り口だけでなく、「そのページに書かれていることが信用できるものなのか」「そのサイトを運営している人は信頼できるのか」ということをリンクを張ってくれる人が判断しやすいようにしておくというのは、まさに大切なことだ。

★★★★☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

PWAの「ホーム画面追加」をヤフージャパンはどのように設定したのか
参考にしてあなたもトライ!(Yahoo! JAPAN Tech Blog) 国内情報

ヤフージャパンのモバイル向けサイトのPWA対応に関して、担当エンジニアが技術者向けブログで解説した。まずPWAが何なのかを簡潔に紹介したうえで、ホーム画面のアイコン追加の設定方法を説明している。

PWAではさまざまな機能を利用できるが、そのなかでも定番中の定番とも言えるのが、スマホでの「ホーム画面へのサイトの追加」だ(このWeb担のサイトもスマホで見るとホーム画面に追加できるようになっている)。

ヤフージャパンのモバイルサイトにアクセスすると、ホーム画面アイコン追加を促すバナーが出現する

ホーム画面追加の設定はさほど難しくない(PWAのなかでは最も簡単かもしれない)。こちらのブログ記事を参考にしてトライしてみてはいかだだろうか?

★★★☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
  • 技術がわかる人に伝えましょう

ウェブサイトの成功にはSEO担当者とフロントエンドエンジニアの協調が必要不可欠
お互いを理解することが大切(SlideShare) 国内情報

「SEO担当者」と「フロントエンドエンジニア(HTML・CSS・JavaScriptなどを担当するエンジニア)」が協調してウェブサイトを開発・運営していくことの大切さ(と難しさ?)を語ったスライドを紹介する。

現在のウェブサイトでは、特にJavaScriptの利用が欠かせない。一昔前とは状況は一変し、SEO担当者はJavaScriptの仕組みを理解する必要があるし、フロントエンドエンジニアはSEOの仕組みを理解する必要がある

こちらのスライドは両者がお互いを理解するために持っておくべき知識を歴史の流れとともにわかりやすく解説している。エンジニアといっしょに参照してほしい。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
  • 技術がわかる人に伝えましょう

2018年最後のオフィスアワーは多くのゲストを招いての特別バージョン
プロダクトエキスパートの見解も聴ける(ウェブマスター オフィスアワー) 国内情報

2018年最後のウェブマスター オフィスアワーを紹介する。金谷氏とあんな氏に加えて、公式ヘルプフォーラムのプロダクト エキスパートたちがゲスト参加した特別版だ。

次のような質問に、グーグル社員が回答しつつプロダクトエキスパートたちもアドバイスや見解を述べている。

  • Lazyloadの実装について
  • 一般的ではないダウンロードの警告
  • CGMは検索で有利?
  • 意図せぬ検索結果のスニペット
  • HTTPSにリダイレクトするHTTPサイトマップ
  • 「初回入力遅延」と「入力の推定待ち時間」の違い
  • 新Search Consoleでのサイトマップの運用
  • 特定のディレクトリでインデックス登録に問題あり

視聴していない人のために、録画を埋め込んでおく。ウェブマスターオフィスアワーも少しずつ変化していっているのは興味深いものだ。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!

URL検査ツールは画像をサポートしない
調査対象はウェブページのみ(John Mueller on Twitter) 海外情報

グーグルのジョン・ミューラー氏によれば、新しいSearch ConsoleのURL検査ツールでは、画像ファイルのインデックスを調査することはできないとのことだ。URL検査ツールはウェブページだけをサポートしている。

画像がインデックスされているかどうかは、画像検索で調べるしかなさそうだ。

★★☆☆☆
  • SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

構造化データとJavaScript関連の記事を今週はピックアップ

この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役Search Advocate(サーチ・アドボケイト)。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。

マーケティング担当者集結!「LINE Marketer Meetup II マーケティング部署オフ会」2/6(水)開催

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LINE主催のマーケターに求められるものや最新のアドテクノロジー活用法がわかるセミナー「LINE Marketer Meetup II マーケティング部署オフ会」が2/6(水)に新宿で開催される。

今すぐセミナーに申し込む

本セミナーでは、マーケターに求められるデータの相対的な捉え方や最新のアドテクノロジーの活用方法などをテーマに、LINEや売れるネット広告社、プレイド、サイバーエージェント、吉野家、東急ハンズなどのマーケティング担当者が登壇し、各社の取り組みや事例を紹介する。
LINEファミリーサービスのマーケティングを会社を越えて、一緒に成功へ導く打ち手を考える参加型イベントも開催される。

開催概要

開催日時:2019年2月6日(水)19:00~22:00
開催場所:東京都新宿区新宿3-33-1 IDC OTSUKA 新宿ショールーム 8F
参加費:無料
申込期限:1/23まで(申込者多数の場合抽選となる)
主催:LINE
詳細情報と参加申し込み:https://www.facebook.com/events/2221157328142551/

サイト内改善ツール「SPARK」によりECサイトの成約率が最大9.2%、回遊率が平均2.4%向上!

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Free Spark(フリースパーク)は、ハイブリッド型総合書店「honto」にサイト内改善ツール【SPARK】が採用され、高い導入効果が確認されたことを発表した。

サイト内改善サービス【SPARK】は、誰でも手軽にサイト内改善を行えるよう「Web接客」「チャットボット」「EFO(エントリーフォーム最適化)」「ヒートマップ分析」などの機能を備えたマーケティングプラットフォームである。

そのツールをハイブリッド型総合書店「honto」がサイト内改善を目的に導入した。

チャットボット使用例

チャットボットやバナーを活用したヘルプチャットでの問い合わせ対応や、おすすめのコンテンツへの誘導などのWeb接客施策を実施した結果、サイト内回遊率が約2.4%改善された。さらに問い合わせ工数の削減や離脱防止等にも効果を発揮した。

スマートフォン版ダイアログ使用例

また入力フォームにおける離脱防止策も実施した結果、最大で9.2%のコンバージョン率改善となった。

さらにスマートフォン端末においては、成約率が最大10%以上増加する改善結果となった。

[ユーザー投稿] PHP7.3、7.2、5.6性能比較

[ユーザー投稿] 【無料セミナー】ビジネス・ゴールを意識したMA運用のノウハウとMA・SFAのデータ連携の威力


[ユーザー投稿] 【無料セミナー】チャットボットとWebサイトは社内運用で効果を上げる!

[ユーザー投稿] 社内情報は、AIチャットボット&検索で有効活用がGood! ~ブームから2年で見えてきた、働き方改革に効くAI導入方法~

[ユーザー投稿] 訪日ビジネスを考える 訪日タイ人を知る (3) ~ タイの方々には「好奇心旺盛」で「保守的」

ロックオンがINSIGHT LABとの協業で各種BIツールの導入とシステム構築を支援するサービスを提供開始

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マーケティングツール「アドエビス」を提供するロックオンは、ビッグデータ活用のINSIGHT LABと協業し、BI(Business Intelligence)ツールの導入とシステム構築を支援するサービスを1月9日より開始する、と同日発表した。BIツールは、システム構築の難易度の高さがツール導入の課題となっていたため、インサイトラボと協業し、ツールの導入とシステム構築をサポートするサービスを開始することにした。

BIツールと連携することで、アドエビスで扱うWeb広告のデータをはじめ、企業内に蓄積した顧客データや売上データ、ソーシャルデータなど、複数のシステムに点在するすべてのデータをリアルタイムで確認することが可能となる。

各種データを統合することで、組織全体でのビジネスデータの活用が可能となる。サービス提供範囲は、「あらゆるビジネスデータとBIツールを連携(BIツールですべてのデータを一元管理できるシステム環境を構築)」、「レポート画面のカスタマイズと設定(顧客のニーズに合わせたレポート画面を設計)」などとなっている。

日本経済社とインターアローズがB2B企業向けデータ・インテリジェンス・ソリューション「Datanyze」販売において業務提携

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日経新聞グループの日本経済社と、デジタルマーケティングのインターアローズは、B2B企業向けデータ・インテリジェンス・ソリューション「DATANYZE(データナイズ)」の販売において業務提携した、と1月10日発表した。

Datanyzeは、高度な情報収集技術を用い「どの企業が、いつ、どんなテクノロジーツールを導入したのか」を利用企業に提供する。利用シーンは、「競合他社のHPの分析、リサーチが必要な場合」「自社HPに最新のツール導入を考えている場合」「自社のインサイドセールス強化を考えている場合」など。

日本経済社では、こうしたシーンに遭遇した企業に対し、Datanyzeを提供し、B2B業界において、デジタルとマーケティングの両面から積極的な支援を行っていくという。

[ユーザー投稿] 「なぜメーカーの経験が高く売れるのか。将来を助ける経験と能力とは。」

[ユーザー投稿] ますますカバーする領域の「深さ」と「広さ」を拡大するAWS


[ユーザー投稿] OSS業界の重鎮吉田行男氏による社員インタビュー「田島優也」編~KUSANAGIの中の人として活躍中~が公開

[ユーザー投稿] 「Google指定のモバイル対応率が50%になったそうです。今がチャンスです!」

企業と顧客の関係は主客で分けるべきか? 高広氏が語る「コンテクスト」を重視したマーケティング | イベント・セミナー

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顧客や買い手が購入前にインターネットなどを使って情報を調べ、自ら勉強して購入のヒントとしている中、コンテクストを重視したマーケティングを行うことの重要性が増しているという。

2018年11月に開催されたハートコア主催「HeartCoreDAY2018」に登壇した、スケダチ代表の高広 伯彦氏は「Self-Educating Buyers時代における「コンテクスト」を重視したマーケティング」と題されたセッションを行った。

「デジタルマーケティング」とはデジタルなツールやメディアを使ったマーケティングを指す以上に、デジタルがもたらした人々の情報行動の変化に対するマーケティングの変革であり、企業は単にツールなどを導入するだけでなく、マーケティングマインドを変えていく必要があると強調した。

株式会社スケダチ 代表
社会情報大学院大学客員教授/京都大学経営管理大学院博士課程在籍
高広 伯彦 氏

そもそも企業と客の関係は、主客で分けるべきものなのか?

高広氏は、「今日は、マーケティングマインドの変革と促進について話したい。非常に抽象度の高い話となるので、すぐに役立つような話を聞きたい方は、ぜひ今すぐ別のセッションに参加することをおすすめします」と前置きし、マーケティングにおいて、「主客」の区別がなくなっていると説明していく。

従来のマーケティング施策においてはマーケターが「主」であり、ターゲットとなる顧客は「客」となる。しかしこの関係性自体を本質的に見直さなければならないのではないか? このことをとあるアニメの最近のエピソードを引用して説明した。

概してアニメの世界では、絶対的な悪を、主人公たちが戦ってやっつけるという勧善懲悪の図式ができあがっている。しかし今回引用された某アニメでは、そうした通常の展開を裏切り、主人公のもとに敵のキャラクターがやってきて対話を試みる、というシーンが続いているというのだ。「敵」としていたものが対話の相手になると、そもそもそれは「敵」であり続けるのか? という疑問が生じる。

これをマーケティングに置き換えると、競合が競合でなくなるということだ。フレネミー(Friend or Enemyの造語)という言葉も生まれてきており、競合と隔てている壁や、企業と顧客を隔てている壁がなくなってしまう可能性がマーケティングの世界で起きているというのだ。

次に、高広氏は、哲学者の西田幾多郎氏の著書『善の研究』から「純粋経験」と言う概念を引用し、「これは○○○である」と認識する以前の「主客」に分化する前の状況(=つまり自分と対象を分ける以前の状況)を説明。一方で、フランスの哲学者ルネ・デカルト氏が「我思う、故に我在り」(われおもう、ゆえにわれあり)を対照的に引用する。

後者は、「我」中心になる世界であり、従来のマーケティングは、「我」=「マーケター」が「客」としての「顧客」を定義してきたことと同じではないか、と高広氏は指摘。一方で西田がいうような「純粋経験」のレベルまで立ち戻って、企業と顧客との本質的な関係を捉え直すことが重要なのではないか? という説明がなされた。

つまり高広氏によると、マーケターが自らを「マーケター」だと考えた瞬間に「顧客」という存在が生み出される、そうして主客の状態を作ってしまい、企業主体のマーケティングというものが無自覚に生み出されているのではないか? そもそもマーケティングの主体は企業であり続けるのか? と話す。そもそも企業と顧客の関係は主客で分けるべきものではないというのが、ここ5~6年の傾向としてますます現れてきているのではないかと主張する。

マーケティングそのものの変化をどう捉えるのか?

続いて高広氏は、「マーケティングそのものの変化をどうとらえていくのか」という話題に移る。

雑誌『一橋ビジネスレビュー 2016 Autumn(64巻2号)』で一橋大学の藤川佳則氏とともに高広氏がまとめた論文から「American Marketing Association(AMA)のマーケティング概念の変遷」を示した。

現在言われているマーケティング概念は2004年ぐらいまでの定義で、最新は2013年で、「マーケティングとは、顧客、得意先、パートナー、そして社会一般にとって価値ある提供物を創造し、伝達し、交換する活動であり、一連の精度であり、プロセスである」と定義されているという。

AMAの「マーケティング概念」の変遷

この定義のポイントは、マーケティングの主体が売り手に限定されず、買い手も主体となっているということだ。世界最高峰のマーケティングの権威であるAMAでは、2013年にすでにマーケターと顧客は主客で分けるものではないと示している。

従来のマーケティングは「Marketing to」であった。しかし人々は「don't want to be marketed to.(マーケティングされたくない)」とますます考えるようになってきており、デジタルメディアが普及し、AMAのマーケティングの定義も変わった2013年以降からは「Marketing with」の世界となり、買い手がマーケティングの担い手にもなると考えられているのだ。

顧客がマーケティングの担い手になるということは、次の3つが考えられると高広氏は説明を続ける。

  1. 情報の生産 ~ 顧客が自ら情報を生み出す
  2. 情報の探索 ~ 顧客が情報を見出す
  3. 情報の共創 ~ 起業と顧客の間で「価値」が創出される

また、ここ十数年のマーケティング研究の世界で最も注目されている理論の一つとして、R.F.ラッシュ氏とS.L.バーゴ氏による『サービス・ドミナント・ロジック』という概念を紹介。両氏が提唱したこの理論では、世の中には、グッズ・ドミナント・ロジック(GDL)とサービス・ドミナント・ロジック(SDL)の2つの見方があるとされている。

グッズ・ドミナント・ロジック(Goods-Dominant Logic/GDL)

グッズ・ドミナント・ロジック(以下、GDL)では、「モノ」と「サービス」は分離し、顧客に提供されるのは「モノ」で、「サービス」はモノが提供された後の付随的なものとなる。

また、GDLでは、「モノ」はそれ自体が価値を備えており、「モノ」の提供が価値の提供とされ、誰でも同じ価値を享受できる。GDLの顧客像は、企業によってセグメントされ、客体化された存在で、「Marketing to」の考え方となり、価値を提供するのは企業という考え方となる。

グッズ・ドミナント・ロジック(Goods-Dominant Logic/GDL) 図03 GDLとSDL「価値づくり」の世界の違い―― GDL

サービス・ドミナント・ロジック(Service-Dominant Logic)

一方で、すべての経済活動をサービスと考えるのがサービス・ドミナント・ロジック(以下、SDL)だ。

「サービス」には「モノ」を伴うものと伴わないものがあり、価値は顧客がモノ(ないしはサービス)を使いこなすことで生まれ、モノ自体の価値ではなく、価値を提供するための道具であるとされている。

それゆえに、企業は「価値を提供」することはできず、できるのは「価値の提案」であり、顧客側が自らのスキルや文脈を持って「それらを使った結果として」価値が生まれる。SDLでの顧客像は顧客もマーケティング活動の主体であり、「Marketing with」の考え方となる。

サービス・ドミナント・ロジック(Service-Dominant Logic) 図05 GDLとSDL「価値づくり」の世界の違い―― SDL

たとえば、魔法瓶の場合、従来のマーケティングでは「いつまでも温かい(もしくは冷たい)状態で飲める」という価値を企業が主体となって提供していると考えられてきた。

しかしこの価値は、「顧客が使ってみて」初めて生まれる「価値」である。また、顧客が使うことによって、企業側が考えていなかった用途が生まれる可能性もある。

顧客が使用すること、ないしは顧客が持っている文脈と企業が持っている文脈の出会うところで生まれるのが「価値」なのであり、企業が一方だけで「価値」を決定しそれを提供することはできない。企業だけでなく、企業と顧客によって生み出されるものだというのだ。それはすなわち、顧客がマーケティングの担い手になるということであり、「価値」は動的なものになっているともいえる。

では、顧客がマーケティングの担い手になるってどういうこと?

前述の「情報の生産」「情報の探索」「情報の共創」の中で、最も重要なのは「情報の共創」だと高広氏は説明を続け、SDLでは価値は次の3つとなっていると説明する。

  • 交換価値(Value in Exchange)
     → 企業と顧客の間での交換による価値
  • 使用価値(Value in Use)
     → 企業や顧客が利用することによる価値
  • 文脈価値(Value in Context)
     → 企業や顧客の周辺に存在する文脈による価値

「交換価値はGDLの考え方で、使用価値はもともとのSDLの考え方だが、それだけではわかりにくいため、文脈価値という考え方が生まれた」と高広氏は説明する。

使用価値だけでは企業と顧客の関係しか示せないが、実際は、企業がなぜ商品を作ったのか、顧客はどのように使っているのかなど、社会や文化、経済などの外的要因が重要で、企業と顧客だけでなく、その周辺の文脈によって価値が決まってくるのだという。

ここで誤ってはいけないのは、これらの考え方は「顧客至上主義」や「ユーザーファースト」という考え方とは一線を画すということだ。マーケティング含む企業の経済活動を、企業と顧客との相互作用、ないしはそれ以外の関係者も含めた相互作用として扱っていることに注意すべきだろう。

次に高広氏は「ジョブ理論」と「デザインシンキング」という最近良く聞かれる2つのキーワードについてもコメントを述べた。

クレイトン・M・クリステンセン氏の『ジョブ理論』やジョン・スポールストラ氏の『エスキモーに氷を売る』という考え方はむしろ使用価値に近い考え方ではないかと高広氏は言う。これらは、顕在化している課題に対して有効な考え方に思うが、顧客の課題解決である限りにおいて、それ以上のものにはならないのではないか? と考えているという。それゆえ新商品やイノベーションを起こすためにはよりコンテクスト(文脈)が重要となる、と説明を続ける。

また、「デザインシンキング」は、「非常に役立つ考え方だと思うが」と一言つけたうえで、デザインシンキングを用いたプロジェクトの進め方を見るとユーザー至上主義に偏っており、顧客のセグメンテーションやペルソナを決めてしまうことによって、企業側のコンテクストや資源を活用できなくなったり、理想的な顧客・ユーザー像を思い描いているケースが多かったり、彼・彼女らが持っているコンテクストや資源を活かすという考え方が抜け落ちているケースが多いのではないか? という。

一方で注目したい概念としてロベルト・ベルガンティの挙げる「デザイン・ドリブン・イノベーション」を紹介。「人々は実利的な理由だけでなく、深い感情的な理由や心理的・社会文化的な理由からモノを買う。つまり、人々は商品を買うのではなく、その意味を買っている」と同名の著書に書かれているという。

「デザイン・ドリブン・イノベーション」では、攻めのイノベーションを行うためには、必ずしも商品の中身や価値を変える必要はなく、意味を変えることで売れるようになると説明されている。

たとえば、ロウソクは、電気のない時代は灯りをともすために変われていたが、今は炎の揺らぎを楽しんだり、癒されたりするために買われている。これまでのモノの見方を変え、リフレーミングする、してもらうことが重要だ。そのためには意味を生み出す際に参照される「コンテクスト」に注目する必要がある。

コンテクストプランニングのポイント

買われる理由を考えることも重要だと、高広氏は話しを進める。人々が商品を買うときには、買われる合格ラインというものがあり、機能や価格、ブランドなどの複数の要素が積み重なって合格ラインを超えたときに買われることになると高広氏は説明する。

「買われる理由」=複数の理由によって構成される

どの要素が重要かは商品によって異なるが、たとえばブランドの価値を高めることを考えた場合、これまでは企業が決めていたブランディングを「顧客のパーセプション(認知)=意味づけの試み」と考えれば、ブランディングもリフレーミングしていけるという。

商品にさまざまな要素のコンテクストが埋め込まれてときに、どのような意味や価値が生まれるかを考えることが重要と説明する高広氏は、1つの言葉は語られる文脈によって意味が異なってくると話す。

たとえば、「ママ」という言葉を子供が使った場合と、夜の繁華街でおじさんが使った場合では大きく意味は異なる。これは、同じ商品であっても違う意味や価値があることと同じであると高広氏は説明する。

マーケティングはコミュニケーションであり、コミュニケーションを行っている者同士の関係性やそれぞれのコンテクストによって意味や価値は決定される。そう考えると、企業と顧客に同じコンテクストが共有されるための試みが現代におけるマーケティングなのだと言える。

マーケティングにおけるコンテクストとは、「企業、業界、消費者、メディア、社会などによってブランド(商品・サービス)に埋め込まれる文脈や環境のこと」と高広氏は位置付ける。

コンテクストプランニングには、「コンテクストを解釈・理解する」と「コンテクストを生み出す、紡ぎだす」という2つの側面がある。コンテクストを理解するためには、商品やサービスにどのような文脈が当てはまるのかを考える必要があり、コンテクストを生み出したり、開発したりすることで新たな商品やサービスへの理解を得ることができる。

また、コンテクストプラン二ングには、顧客、社会、業界、自社の4つの文脈があると高広氏は話す。

顧客の環境、認識、視点を考え、ニュースやメディアなどで社会的にどのような文脈があるかを考え、商品やブランドが所属する業界のトレンドや流通などの文脈を考え、自社やブランドの歴史や認知などの文脈を考え、文脈を紡ぎ合わせることによって商品の価値を見出すことができるのだという。

たとえば、住宅会社が「女性向けの部屋」を商品化した場合の4つの文脈を高広氏は以下のように示す。

商品Xが中心にあって4つの文脈の輪がある

コンテクストプランニングのポイントは、4つの文脈のフレームを使って、既存の文脈でマーケティングを行い、新しい文脈が必要であればそれを作るマーケティングを行うことだと高広氏は説明する。

「ユーザー至上主義」の立場でカスタマージャーニーなどを用いて生み出された商品は、いわば「ターゲット顧客の課題にフォーカスしすぎ」て、他社も追随して生み出す可能性があるが、コンテストプランニングでは企業自身の「資産」や「業界」にも注目をするので、ユニークネスを探しやすいと話す高広氏。それによって競争を避けたり、遅らせたり、自社、業界、社会文化的な環境も考慮しながら顧客のコンテクストに寄り添い、新たなコンテクストも作っていけるのだという。

コンテクストを重視する背景には、人々の情報行動の変化が大きく、購入前に情報を調べる「自ら学ぶ買い手Self-Educating Buyers」が増えているということがある。これまでのマーケティングは、企業が買い手を教育するためのものだったが、今は買い手が自らを教育しているため、これからのマーケティングコンテンツは買い手が自分自身を教育するための「教材」として提供されるべきなのであり、それが実現するためにはコンテクストの共有が必要なのだという。

コンテクストプランニングによって、Self-Educating Buyersに対して、顧客の情報行動や認識の文脈にいかに情報を埋め込むか、顧客のどのような文脈でのジョブを解決するのか、顧客にどのような意味を提示して価値を提案するのか、といった手掛かりを見つけられるようになる。

最後に高広氏は、「現在のデジタルマーケティングは、今コレが欲しいという人に対してのマーケティングを行っている。つまり購買ファネル(パーチェスファネル)の下のほうだ。世の中の情報行動がデジタルを通じて行われるようになり、「自ら学ぶ買い手」が増えてきた中では、それらのコンテクストに合ったコンテンツやマーケティングが必要となる。また、自分たちをアピールするだけのマーケティングや顕在的な宣伝を行うマーケティングはどこかで飽きられてしまうため、新たな価値を提案することができる、コンテクストを重視としたマーケティングを行ったほうがよい」と話し、講演を終えた。

この記事の筆者

佐藤 佳 (さとう けい)

愛知県岡崎市生まれ。株式会社ハーティスシステムアンドコンサルティング事業企画部 責任者。

広報と採用を通じた自社ブランドの向上を支援する傍ら、ウェブ解析士、キャリアトランプ ダイバーシティ・ ナビゲーターとしても活躍中。未来の子供たちの生きる力を養いたいという思いから、社会人講師として中学・高校・大学で講演やワークショップを実施。執筆活動にも注力しており、ウェブ解析の実践事例と関連トピックを日替わりで紹介するブログ、ケイチャンネルを運営している。

リスティング広告運用をAIが劇的に改善するツール とは? インターネット広告運用の人材難を打開 | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2018 Autumn

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インターネット広告市場が順調な成長を続けている一方で、人材難の状況が解決されずにいる。人手に頼れないなら機械にやらせようとAIを活用したツールか登場している。

しかし広告運用には、単純な統計処理だけでなく日本語処理が重要だ。日本語入力システム「ATOK」を開発するなど、日本語処理に強みを持つジャストシステムが広告運用支援ツールを提供している理由はそこにある。

Web担当者Forumミーティング 2018 秋」に登壇したジャストシステムの松木俊之氏がリスティング広告運用の課題から解決策まで解説した。

株式会社ジャストシステム ソリューションストラテジー事業部企画
マーケティンググループ シニアエキスパート 松木俊之氏

案件はあるが手が足りない、ネット広告界のジレンマ

今さら言うまでもないことだが、インターネット広告の市場は拡大中だ。電通グループの調査によれば、2014年以降インターネット広告市場は年率10~15%の成長を続けており、2016年には1兆円を超えたと言われる。このような成長の理由として、松木氏は以下の3つを挙げた。

  1. 少額で運用開始できるので、今まで広告出稿ができなかった人もできるようになった
  2. マス広告では明確に掴めなかった費用対効果が可視化されるので投資しやすい
  3. マス広告と違って明確にターゲットを区切って出稿でき、無駄な投資をしなくてすむ

こういった市場の伸びで、広告運用の案件は増え続けている。

しかし、課題もある。ひとつは人材確保が難しいことだ。広告運用にはそれなりにスキルが必要だが、その人材がそもそも足りていない。リクルートの調べでは、インターネット専門職の有効求人倍率は4.4倍になっているという。

これは広告運用担当者に限定した調査ではないが、いずれにしろ人手不足であることは間違いない。求人倍率4.4倍というのは、求人100に対して22人しか応募する人がいないという状態のこと。

松木氏は、「市場自体は広がっているので案件を取りたいが、人が採用できなくて体制がとれないという話を広告代理店からよく聞く」という。また、やっと採用できたとしても、倍率4.4倍の売り手市場なので、十分なスキルが身につく前にまた他に転職という例もあるようだ。

もうひとつの課題は、運用業務の繁雑さである。リスティング広告の運用には、以下のようなさまざまな仕事がある。

  • アカウントごとの成果確認、要因分析、対策立案
  • 出稿キーワードを考え、入札と検証
  • 広告文の作成とその検証、修正
  • アカウントごとのレポーティング、説明会

挙げていくと、仕事量として非常に多いことがわかる。さらに、ツールの使いにくさも課題だ。

そもそも複数アカウントの運用を想定していない場合や、米国のツールなので日本の運用に馴染まないなど、ツールが使いにくいことも多い。さらに、複数のツールを使いこなさなければならないこともある。仕事量は増えるし、人材は採用できないという状態で、人に依存した運用はもう限界に来ていると、松木氏は言う。

日本語処理の老舗が作ったAI「桐壺」

人依存から脱却するといえば、AIの活用だ。ジャストシステムでは、AIを使ってリスティング広告の運用を自動化しようと考え、開発を始めた。自動運行(オートフライト)を名前に持つ「Listing Auto-Flight(以下、LAF)」だ。

ジャストシステムといえば、ワープロソフト「一太郎」で名を馳せた。今でも一太郎の会社というイメージがあるかもしれないが、現在は個人向けだけでなく法人向けも含めて、さまざまなサービスを展開している。

たとえば、個人向けでは、タブレットの通信教育「スマイルゼミ」やECの運営など。法人向けでは、マーケティングリサーチ、SFA(営業支援)、BIツールなどがある。

LAFもそうした法人向けサービスのひとつだが、完全自動化ではなく、運用支援サービスとしてスタートした。

というのは、「自動化してAIがキーワードを入札すれば何らかのコンバージョンをあげられるが、AI任せではそれが週次や月次でどのように向上するかが分からない。結局手を出したくなるので、運用支援に特化した方がいいだろうと考えた」からだと松木氏は言う。

結果として、広告代理店のリスティング広告運用者向け運用支援サービスとして展開している。

LAFの機能は、以下の3つ。これらを、「桐壺(きりつぼ)」と名付けられたAIが支援する。

  1. アカウントの運用・監視
  2. キーワードプラン
  3. 広告文自動作成

リスティング広告の運用にAIを使っているツールは、国内外の製品が他にも存在する。統計処理を行って自動入札を行うようなものだ。しかし、広告運用では日本語処理が重要になる。桐壺の強みは日本語処理であり、LAFはそれを活かしたものになっている。

ちなみに、ジャストシステムの自然言語処理のコア技術をJMATという。これは、テキストマイニングやサジェスト、機械翻訳やレコメンドなど、さまざまな場面で使われている。

ジャストシステムの日本語処理は30年以上の歴史を持つ。形態素解析(用語を区切る技術)、同義語展開、キーワード抽出といった技術が、ATOKやサーチエンジン「ConceptBase」の開発を通じて培われてきた。そういった日本語処理の強みに統計処理を組み合わせて、LAFというツールができあがっているという。

ジャストシステムの日本語処理技術
ジャストシステムの日本語処理技術

AIがリスティング広告の運用コストを削減

ここからは、LAFの具体的な機能を紹介しよう。LAFが広告媒体として扱うのはGoogleとYahoo!の2つ。これらは広告レギュレーションに違いがあるので、それぞれに合うようにLAFが最適化する。また、サービスはクラウドで提供されるため、申し込み後数日で利用開始できる。

【特長①】アカウントヘルスチェック

複数のクライアントの状況をひとつの画面で見ることができる。図の中で、ひとつのマスがひとつのクライアントを示している。以下の図では、20のクライアントを総覧できる状態になっている。

問題があれば赤色で表示されるので、どこを見るべきかという優先順位がひと目で分かる。図の下の部分に示したのはマスを拡大したもので、途中に黄色い線が入っているのは、たとえば、強い競合が出稿してきたなど、数値が急変したという合図である。

アカウントヘルスチェック
アカウントヘルスチェック

【特長②】AIがプランを提案する

キーワードプランでは、具体的な追加キーワードがマッチタイプや上限CPCつきで提案され、チェックボックスにチェックを入れるだけで実行できる。類語拡張や共起語拡張も可能。また、出稿した軸ワードごとに自動クラスタ分類すると、クラスタごとの成果を確認できる。見落としがなくなるので、地味に助かる機能だという。

【特長③】広告文自動作成

キーワードが出稿できたら、次は広告文の作成だ。LAFでは、LPを読み込ませると、桐壺が10秒程度で3つの広告文を自動作成する。自社製品についてなら広告文を書くのは難しくないだろうが、受託の場合は苦労する部分なので、助かる機能という。

広告文自動作成
広告文自動作成

使い方は2通りある。

  • AIが作成した3案を比較してよりブラッシュアップした1案を作成する
  • 3案をABテストして成果のあがりそうな案を見つける

こういった桐壺からのプラン提案や運用レポートは、毎朝「桐壺メール」として届く。最後に松木氏は、桐壺の機能を以下の4つにまとめた。

  • 予算・入札調整
    最先端の数学理論や強化学習の考え方を応用したアルゴリズムを採用。予算調整の自動化、最適な自動入札の運用。
  • アカウントヘルスチェック
    目標と実績の乖離を常時監視し、予定のペースから逸脱したアカウントに対して警告を発する。
  • 桐壺プランの提示
    運用状況から課題の所在を分析し、適切な対応手段を提示。その種類はキーワード、マッチタイプ、広告文から予算配分の最適化まで、全般に及ぶ。
  • 単語拡張・編集サジェスト
    最先端の日本語処理技術を用い、キーワードプランから広告文作成まで、日本語処理を行う様々な場面で語彙拡張や、サジェスト等を実施。
この記事の筆者

【執筆】

森田秀一

【撮影】

鹿野 宏、柳川 勤、武居 厚志

ロックオンが運用型広告レポート自動作成ツール「アドレポ」の大幅アップデートを実施

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マーケティングソリューションのロックオンは、同社の運用型広告レポート自動作成ツール「アドレポ」にインプレッションシェアレポートや予算管理機能など5つの機能を追加し、1月10日より提供開始した、と同日発表した。

アドレポのアップデートは、利用者の要望に応え、広告代理店業務における利便性の強化を追及した。新たに追加された機能は、「広告予算管理の効率化」「データ収集と分析の工数を削減」「導入と運用工数を削減」など。

このほか、予算管理機能、インプレッションシェアレポート、媒体稼働状況ダウンロード、アカウント一括CSV登録、レポート自動送付項目などを新しく追加した。アドレポは、今後も広告代理店業務の更なる効率化と労働生産性向上による働き方改革に寄与していく。

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