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Facebookはニュースフィードに表示される企業投稿を減らし、友だちや家族の投稿を優先すると発表 | 先週のWeb担まとめ記事

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2018/01/20~2018/01/26

Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 30本とニュース記事 14本です。

忙しい人のためのこの記事の使い方:
  • 上のほうから内容をざっとチェックする
    重要なものほど上の方に置いてあります。
  • 背景が黄色の部分をざっとチェックする
    要チェックのものは色を付けてあります。

今週の担当は、四谷です。

【2/28(水)東京】デジタルマーケターズサミット
KDDI、ライオン、アユダンテなどが登壇予定、「デジタルマーケティングでビジネスを動かす」をテーマにしたセミナーを開催します。
https://webtan.impress.co.jp/events/201802

今回の要チェック記事セミナー | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事 | ニュース
Facebookは、企業投稿の表示を減らす方向へ

Web担で先週公開された記事の中から、特に人気のあったものを厳選! 読んでおかなければ話題に乗り遅れる?

  • 編集長ブログ「Facebookで企業の投稿はユーザーに届きにくくしていく――ザッカーバーグCEOの投稿を完全日本語訳」は、420いいね!と大人気。

    Facebookは2018年、ユーザーのニュースフィードには、友だちや家族からなどの投稿を優先して表示し、企業やメディアからの投稿は以前よりも表示されないようにしていく――FacebookのザッカーバーグCEOの投稿から、その背景などをお届けします。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/25/28112

  • 「2018年Googleアナリティクスはどうなる? クロスデバイス分析とAI活用の新時代がいよいよやってくる!」も220いいね!と人気でした。

    2018年にGoogleアナリティクスに起きる3つの出来事に加えて、これからデータとどう向き合えばいいかをアユダンテの山浦氏が2017年12月のセミナーで解説。その内容をレポートします。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/25/27997

  • 「20~60代のFacebook、Twitter、Instagramの利用率は?【MMD研究所調べ】」も要チェック!

    MMD研究所は20歳~69歳の男女を対象に「2017年スマートフォンアプリコンテンツに関する定点調査」を実施。

    https://webtan.impress.co.jp/n/2018/01/23/28104

  • 海外&国内SEO「Googleがスピードアップデート発表「モバイルで遅いページは順位を下げるよ!」【SEO記事11本まとめ】」も120いいね!と人気。

    グーグルは、モバイル検索の順位決定要因としてモバイル向けページの表示速度を利用する「スピードアップデート」を2018年7月から導入することを発表しました。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/26/28120

Web担の姉妹サイトもお役に立てるはずです。
ECの現場で売上アップを目指す方には
ネットショップ担当者フォーラム
データセンター(iDC)に携わる方には
クラウド&データセンター完全ガイド
企業内情報システムのお仕事をされている方には
IT Leaders
ソフトウェア開発者の方には
Think IT

セミナー/お知らせ要チェック | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事 | ニュース
デジタルマーケ、MA、UI/UX、デジタル広告、SNS広告、ファシリテーションなどセミナー、イベント9本

※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。

デジタルマーケティング(2/19-21)

デジタル活用企業の事例やデジタルテクノロジーなどが丸わかりするイベントを、トレジャーデータが2月19日(月)~21(水)に東京で開催します。参加費は無料。事前登録が必要。

https://plazma.red/

Googleアナリティクス(2/27)

衣袋教授の少人数性の講座「Googleアナリティクスのセグメント機能」を徹底解説セミナー。クロスフュージョンが2月27日(火)に渋谷で開催します。参加費は、4万4,800円(税込)。

https://gaseg04.peatix.com/

MA×コンテンツマーケ(2/1)

BtoB企業向け「MA×コンテンツマーケという“仕組み”で売る営業手法」をジーニーが2月1日(木)に西新宿で開催します。参加費は無料。

https://ma-jin.jp/learn/seminar_20180201/

顧客体験(UX、CX)(2/2)

「お客様の行動に寄り添ったサイト改善で、デジタル成果をアップ!」と題したセミナーをビービットとブレインパッドの2社が2月2日(金)に市ヶ谷で開催します。参加費は無料。

http://www.bebit.co.jp/info/seminar/seminar-20180202.html

デジタル広告(2/2)

アドテクノロジーを活用したデジタル広告&効率化ツール活用セミナーをコマースリンクとヒトクセ、EVERRISEの3社が2月2日(金)に六本木で開催します。参加費は無料。

https://www.commercelink.co.jp/seminar/1967

ファシリテーション(2/5)

脱・調整役!価値創造できる組織を目指す、ファシリテーション型リーダーシップ講座を博報堂が2月5日(月)に赤坂で開催します。参加費は5,000円(税別)。

http://www.hakuhodo.co.jp/marketingschool/course/workshop14.html

UI/UX(2/5、広島)

伊原 力也さんが登壇するUI/UXオープンセミナーをUI・UXデザイン研究部会(HiBiS)が2月5日(月)に広島で開催します。参加費は一般3,000円。

https://wtm.connpass.com/event/76673/

SNS広告(2/7)

BtoCの事例から学ぶ SNS広告クリエイティブの新潮流に関するセミナーをコマースリンクとアライドアーキテクツの2社が2月7日(水)に恵比寿で開催します。参加費は無料。

https://www.commercelink.co.jp/seminar/1982

デジタル広告(2/7)

データを活用してデジタル広告の効果を向上させる具体施策と事例を紹介するセミナーをシナジーマーケティングが2月7日(水)に紀尾井町で開催します。参加費は無料。

https://www.synergy-marketing.co.jp/academy/seminar/marketingseminar_180207/

Web担当者向け新着求人情報
要チェック | セミナー | 人気記事 | 解説記事 | ニュース

先週の人気記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 解説記事 | ニュース

Web担で先週公開された記事のうち、「今回の要チェック」に次いでアクセスが多かった記事です。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
    SEOの効果を最大化するコンテンツ設計 3つのポイントと5つの目標
  • ニュース記事
    30代女性、Instagramのフォロー総数10~300未満が半数、1000以上も15%【サイバー・バズ調べ】
  • 編集長ブログ―安田英久
    YouTuberタイアップ動画の態度変容データ8連発! 認知68%↑、好感44%↑、利用意向46%↑など
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/23/28089
    by 安田英久(Web担 編集長)
  • Ledge.ai出張所
    web制作の自動化が進む! 画像から自動コーディングする深層学習プログラムが公開
  • 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2017 Autumn
    コンテンツ以外のパーソナライズでCVRを30%↑、Web接客の5つの鉄板シナリオ
  • 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2017 Autumn
    CVRが2倍に! データを活用したサイト改善によるROI向上手法とは
  • 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2017 Autumn
    コンバージョンの限界を突破! MA導入を成功に導く行動データ活用術
  • 初心者のためのウェブ文章入門(全6回)
    良い「商品説明文」を書く4つのステップと「基本の型」4項目
  • ニュース記事
    マーケティングオートメーション(MA)市場規模は2016年度は6割増の108億円、今年度は5割増の予測【ITR調べ】
  • ニュース記事
    Twitter利用率、前年比2.5ポイント増の24.3%に。「企業の販促活動に反応する」は利用者の3割【マイボイスコム調べ】
  • ニュース記事
    スマートフォン利用者、75%はショッピングもスマホから。PCは4割を切る【MMD研究所調べ】

先週の解説記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 人気記事 | ニュース

Web担の解説記事には、ウェブサイトをビジネス活用したい人向けの情報がたっぷり詰まっています。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 『ENGAGE TO WIN』エンゲージメント・エコノミー時代を勝ち抜くには by Marketo(全8回)
    顧客とエンゲージメントが築けているか調べる4つの質問――御社はいくつ「はい」と答えられますか?
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/24/27214
    by スティーブ・ルーカス
  • 顧客ロイヤルティを高める「NPS」のはじめかた
    「NPSはB2Bでも使えますか?」企業間取引でもNPSで顧客ロイヤルティを高められる3つの理由[第5回]
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/01/25/27984
    by 熊谷賢一(NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション)
  • BACKYARD デジタルマーケティングNEWS
    ロイヤルティを向上させる「アクションプラン」を生み出す! IMJ流NPSワークショップ3つのポイントとは?
  • Web担人気記事ランキング
    LINE@のお問い合わせ対応、なれなれしい言葉遣いはダメ?
  • 先週のWeb担まとめ記事
    オウンドメディアを成功させるには? 立ち上げから運用までをクレディセゾン栗田氏が語る
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社サニーサイドアップキャリア
    【2/2 Business Luncheon Meeting】第二回『たのしいさわぎをおこすPR的発想』開催!/2018年2月2日(金)
  • ユーザー投稿記事 by クロスコ株式会社
    24-7×HubSpot×クロスコ 共催セミナー 2/6(火) 【BtoB企業様向けセミナー】動画で顧客を呼び込むBtoB企業のマーケティングとは?
  • ユーザー投稿記事 by GMO TECH株式会社
    【2/13東京開催】※無料セミナー※コアなファンを増やし売上アップ!
  • ユーザー投稿記事 by AGM seminar
    【2/13 東京】2020年に向けたセキュリティ脅威の対策と再認識セミナー 【IPA特別講演】
  • ユーザー投稿記事 by 吉村 典也
    2018年2月21日(水)開催 「やずや式」新規客をいかに優良客に育てるか?
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社フィードフォース
    【無料セミナー】2/23(金)LINEとゴルフダイジェスト・オンラインが語る、新規獲得からLTV最大化のためのLINE活用法~LINEログインとLINE Ads Platformを徹底活用してみた結果とは?~
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社パワー・インタラクティブ
    【2/26 大阪 成功体験の作り方から実践シナリオまで解説】『BtoBのための小さな成功体験からはじめるデジタルマーケティング入門セミナー』を2月26日大阪にて開催
  • ユーザー投稿記事 by モバイルマーケティング研究所
    【2/27 無料セミナー】丸亀製麺、フジテレビほか 登壇予定 アプリの虎 Vol.2 ~有名企業のアプリ活用最前線~
  • ユーザー投稿記事 by コマースリンク株式会社
    【2/28(水)、15:00~】デジタルマーケティング実践講座 ~ROIを改善するデータの実践的な活用法~(参加無料)
  • ユーザー投稿記事 by 谷川雄亮(戦略的ウェブサイト構築集団あやとり)
    【3/9無料セミナー】BtoB企業の戦略的ウェブサイト活用セミナー(名古屋)

先週のニュース記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事

大手のニュース媒体では紹介されない、ホームページの企画・構築・運営や、ウェブマーケティング関連のニッチなニュース記事ならWeb担で。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

編集後記

最近家のブレーカーがすぐに落ちます。昨日は、夕飯時に飛んで、炊飯器も飛びました。途中から再開させる機能ってないのかしら……(四谷)。

Web担の編集後記も毎月末に更新してますので、よろしければご覧ください:
https://webtan.impress.co.jp/editors_note


[ユーザー投稿] 創業1953年(昭和28年)の老舗企業 株式会社フタバ様の導入事例を公開しました!

[ユーザー投稿] メディアサイトにありがちな問題とは?(KEYWORD FINDER)

[ユーザー投稿] スマホアプリから利用可能な「相乗りタクシー」の実証実験を都内で開始!

ウェブ制作あるある――サイト運用アウトソーシングで陥りがちな4つの“あるある”とその対策 | ウェブ制作あるある

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この記事では、「サイト運用アウトソーシングあるある」として企業Webサイト運用におけるアウトソーシングの失敗4つを紹介します。そのうえで、トラブルを避けスムーズなアウトソースを実現する秘訣を解説します。

また、記事の後半では、あなたの企業サイト運用アウトソーシングにどのような課題があるかを見極めるチェックシートを紹介します。ぜひダウンロードしてご活用ください。

事業の進行に呼応して増え続けるページ数、日々新しくなるテクノロジーやプロモーション手法への対応など、サイト運用はいつでも人手不足、人材不足です。しかし、そうはいっても社内リソースには限界があります。そこで重要になるのがサイト運用アウトソーシングです。

ただし、サイト運用業務とひとことで言ってもその内容は千差万別。企業によって求められるスキルや体制はまったく異なり、ぴったりフィットしたアウトソーシングサービスを受けるのは困難です。ここでは、アウトソーシングが必要となる典型的なケースと、それぞれにありがちな落とし穴を紹介します。

アウトソーシングのあるある4つ

「なんとなく人が足りない~その1」業務量が多いために増員したいケース
社内リソースだけでは回しきれない! しかし、業務量が多すぎてアウトソースの見積りが莫大に……。

イラスト1

「なんとなく人が足りない~その2」できる人がいないために増員したいケース
あれもできて、これもできて、それもできる人求む! しかし、アウトソース企業から軒並み断られる……。

イラスト2

「なんとなくコストが高い~その1」細かいことを考えず、まるっと1社に依頼しているケース
1社に丸投げで担当者は楽ちん。しかし、上長からコスト圧縮のお達しが……。

イラスト3

「なんとなくコストが高い~その2」継ぎ足し継ぎ足しで複数のベンダーに依頼しているケース
コンテンツ追加のたびに増えるサイト運用委託先。何となく無駄な作業が多い気がする……。

イラスト4

あるあるケース①社内リソースだけでは回しきれない! しかし、業務量が多すぎてアウトソースの見積りが莫大に……。
「なんとなく人が足りない~その1」業務量が多いために増員したいケース

スギハラさんは中堅食品メーカーの広報部門でサイト運用に従事している。部内にはサイト担当者がオペレーターを含めて5名おり、スギハラさんは運用作業の責任者だ。サイト運用はほぼルーチン化されており、これまで大きなトラブルなく運営されてきた。

しかし、1年ほど前からの新製品の増加やそれに伴うキャンペーン実施頻度増加のため、このところいつも人手不足となっており、スギハラさんも含め残業が多くなってしまっている。スギハラさんは上長に相談し、ひとまずは常駐型のアウトソースを検討することになった。

今日はアウトソース先候補の制作会社Pとの打ち合わせだ。スギハラさんは、事前にまとめてあった運用フローと作業内容をP社の担当者オオシマさんにひと通り説明した。

この作業内容を合算すると月に約480時間、3人月分ですね。

はい。そうなんです。私たちもそう思っているのですが、3人常駐してもらうのはちょっと予算的に難しいのです……。

スギハラさんは困り顔で予算事情を話した。スギハラさんがまとめた業務フロー図に視線を落としていたオオシマさんがスギハラさんに向き直って言った。

ちょっと待ってください。この業務フロー、かなり詳細にまとめていただいているのですが、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

はい。どんなことでしょう?

たとえば、このアクセスログのレポーティングですが、営業部向けとマーケティング部向けとお客様相談室向けに、毎週3種類それぞれ別々の担当者が作成してますよね?

はい、それぞれの観点が微妙に異なりますので。

これ、1人の担当者にまとめたほうが効率が良いと思います。重複する部分も少なくないでしょうから。そうすると、いままでそれぞれに週に2時間、合計6時間かかっていたものが3分の1になりますよ。月にすれば24時間、3人日かかっていたものが1人日になりますから見過ごせませんね。

そういえばそうですね。私の前任者のときに徐々にレポーティングが増えてそのままルーチン化していたんです。毎週こなしていたのであまり気にしたことがなかったです。

ほかにも削減できる部分がありそうですね。ちょっと持ち帰って試算させていただいてもよろしいでしょうか? 工数や常駐する人数を減らせるかもしれません。

それはありがたいです。ぜひお願いします!

その後、スギハラさんは電話とメールで業務フローの細かい部分についてオオシマさんからいくつか質問を受けた。そのたびにスギハラさんは、ルーチンとして日々こなしているのとは異なる視点で業務内容を見直す余地があると感じたのだった。スギハラさんはオオシマさんからの正式な提案を楽しみに待つことにした。

イラスト1

あるあるケース②あれもできて、これもできて、それもできる人求む! しかし、アウトソース企業から軒並み断られる……。
「なんとなく人が足りない~その2」できる人がいないために増員したいケース

ヤマザキさんは途方に暮れていた。部下であるタケダさんが産休に入る期日が迫っているにもかかわらず、代わりの要員が見つからないからだ。過去に同じような課題を克服した情報システム部のミズノさんに相談してみることにした。

もう、ぜんぜん見つからないんですよ。アウトソーシング会社や派遣会社から軒並み断られて困っています……。

で、どういう人材が必要なの? タスク内容と必要なスキルセットを教えてくれる?

えーっと、まずちょっとしたデザインとHTMLコーディングができること。

それは必要だね。アドビ系のグラフィックソフトも使えないとね。

それから広報部内向けと経営企画部とマーケティング部むけの週次レポートを作れること。

それをやるってことは、アクセスログを見ることができてエクセルとパワポを使える必要があるね。

あと、各事業部から情報を吸い上げたり、掲載前の確認をとったりしなければならないからコミュニケーションスキルが高くないと。ウチの事業部、それぞれが本当にわがままですから……。

それはそうだね(笑)。

あと、広告の出稿管理のアシスタントもしてもらわなきゃ。それから……。

え?! まだあるの?

海外拠点のサイト更新もあるから、英語でコミュニケーションできること。

それは一気にハードルが上がるね。ていうか、私が聞いてもそんなスーパーマン滅多にいないと思うわ! デザインができてコーディングができてレポーティングができて広告管理ができて英語ができる人なんて!

あ、コミュニケーションスキルが抜けてます!

前任のタケダさんはそんなにスーパーウーマンだったのだろうか? タケダさんは新卒で入社してからずっとこの仕事を担当していたので、この範囲の仕事に特化した人材だったのだ。英文科出身なので英語も得意だった。新卒から育てない限り、同じような人はどこを探しても存在しない。

ミズノさんは半ば呆れていたが、ヤマザキさんはまた頭を抱えてしまった。タケダさんの産休突入は刻一刻と迫っている。後輩の幸せはヤマザキさんにとってこの上なく喜ばしいことだが、業務を滞らせることはできない。いったいどうすればいいのだろうか?

イラスト2

あるあるケース③1社に丸投げで担当者は楽ちん! しかし、上長からコスト圧縮のお達しが……。
「なんとなくコストが高い~その1」細かいことを考えず、まるっと1社に依頼しているケース

カネダさんは中堅メーカーの総務部で、他の業務とともにウェブサイトの管理も兼任している。カネダさんの会社はBtoB企業なのでサイトの規模はそれほど大きくはないが、顧客向けの会員サイトなどもあり、運営にかかる手間は小さくない。そういった経緯でサイト運営の実務はカネダさんの指揮下で制作会社Q社に一括してアウトソースしている

そんなある日、上長であるアンドウ部長から、サイト運営にかかるコストを見直すことができないか相談があった。

カネダさん、今は前回サイトリニューアルしてもらったQ社に運営実務を発注しているんだよね?

はい。そうです。構築してもらった企業なので、サイトの中身もウチの事業内容や社内事情もよく理解してもらってますし。これまでもスムーズに運営してもらってます。

なるほど。で、具体的にはどんな業務をやってもらってるんだっけ?

えーっとですね。あれとこれと……次のことをお願いしています。

  • 新製品のページ制作(4半期に1回)
  • 製品の細かい仕様変更の反映(毎週)
  • アクセスログのレポーティング(毎週)
  • 各事業部からの要望のキャッチアップ(随時)
  • 会員サイトの保守・運営(随時)
  • ニュースリリースの掲載(随時)

で、カネダさんとしては、コストを圧縮できそうな要因はないですか?

えーっと、ちょっと難しいと思います。それぞれの単価は適正だと思われます。

なるほど。この「各事業部からの要望のキャッチアップ」って具体的にどんなことをしているの?

えーっとですね。それは各事業部と直接やりとりしてもらってます。

なるほど。じゃあ、詳細はカネダさんにはわからないということ? じゃあ、「会員サイトの保守・運営」は?

それはですね、新しい情報があるときはQ社さんに渡してそれ以外はお任せしちゃってます。

うーん、今ひとつ実情がよくわからないな。1社に一括して依頼するのは、社内の手間やコストの効率化やスムーズな運営につながるから決して悪いことではないけどね。仮に「現状うまくいっていて、コストを削減する余地がない」のだとしても、それを会社に説明するために詳細は把握しておかなくてはね。

はい。仰るとおりだと思います。もう少し詳細に把握してご報告します。

カネダさんはQ社にお任せ状態だった点があったことに反省した。確かに、アンドウ部長の指摘のように業務がブラックボックス化している部分があることは否めない。Q社については全幅の信頼をもっているが、しっかり調べてみる必要があると感じた。

イラスト3

あるあるケース④コンテンツ追加のたびに増えるサイト運用委託先。何となく無駄な作業が多い気がする……。
「なんとなくコストが高い~その2」継ぎ足し継ぎ足しで複数のベンダーに依頼しているケース

オノさんは、オチアイさんとイシノさんたちのリーダーとして、中堅機械メーカーR社の広報部でウェブサイトの運用を担当としている。R社はさまざまな企業向け製品と個人向け製品を扱っており、さらにグローバル展開している。

これらのサイトはそれぞれ別のブランドとしてサイトを立ち上げており、制作会社も異なるためオノさんたち3人がそれぞれのサイトを分担して運用している。最近は3人ともいつも忙しいのだが、なんとなく無駄な作業に時間をとられている気がしている

あれ? オチアイさん、その指示書ってもしかしてT社に出すの? ほとんど同じ内容を私もS社に出したんだけど。

え? そうなんですか? ああ、そういえばこの製品、企業向けも個人向けも製品仕様はまったく同じですもんね。

あら、そういうオノさんが今作っている指示書、ほとんど同じ内容のものをU社向けに作りましたけど。

あ! そうだ。この製品、北米向けが先行発売だったんだ。

じゃあ、私たちわざわざまったく別に指示書を作る必要はないですよね。

ていうことは、制作会社3社も別々にデータを作る必要ないってことですよね。

いや、そう簡単な話ではないのよ。3つのサイトはそれぞれ微妙に仕様が違うから。サイトを立ち上げた時期がバラバラだったし、構築した制作会社も別々なのでちょっとずつ違うのよ。

ほとんど同じものを3つの外注先に依頼して作ってもらうのはちょっともったいない気がしますね。納品されてきたものをチェックする手間もそれだけかかりますし、制作途中で変更が入った場合の指示も3か所に出さなきゃいけません。

これまではさほど問題になっていなかったけど、そろそろ全体を見直す必要があるかもしれませんね。重複している作業を積み上げると、外注コストはもちろん、私たちの工数やサイト運営にかかる時間も見過ごせないものになりそう……。

サイト運営のリーダーであるオノさんは、自分たちの工数はむろん、サイト更新のレスポンスやコストも気にかけている。なんとなく無駄があると思っていたが、さらに効率の良いサイト運営のためにきちんと見直すべき時期に来ていると感じた。

イラスト4

サイト運用アウトソーシング成功のカギは「なんとなく」の見える化
効率の良いサイト運用を成功させる4つのポイント

成功のカギ①「忙しすぎて、人が足りない!」ケース
実務にかかわっていない人に客観的に業務内容を見てもらう

あるあるケース①は、ルーチン化されたサイト運用に散見される問題です。日常業務化しているがゆえに蓄積された無駄な工数や、定常化されスムーズに運営されているがゆえに効率化できる工数を見逃しているケースといえるでしょう。これらは、業務内容を精査し見える化することにより省略・簡略化できる工数を見極めたうえで、どうしても発生するタスクをアウトソースすることで解決できます。

ここで重要となるのは、客観的な視点で業務内容を精査することです。ルーチン化している業務がスムーズであればあるほど、実際に関わっている人にとっては改善ポイントがわかりづらいものです。「業務フローに滞りがなく大きな問題はないが、なんとなく無駄な作業をしている気がする……。」そのように感じるのなら要注意です。

スギハラさんのケースでは、制作会社Pのオオシマさんに客観的に見てもらうことで解決しそうです。このように、信頼できるアウトソーシングのプロに業務調査を依頼するのもひとつの方策です。

成功のカギ②「あれもこれもできて……そんな人いない!」ケース
タスクを分解して複数のアウトソース要員を検討する

あるあるケース②は、企業の特殊事情による属人化によって招かれたケースです。たとえば「関連部署と英語でコミュニケーションをとり、HTMLも多少使えて、広告運用も一人でこなす」といった人材は、その企業での業務に特化したプロパー社員としてならば長期間かけて育成することはできるでしょう。しかし、このような業務をそのままアウトソースするとなると極めて困難。ミズノさんが言うように、スーパーマンを探すようなものです。

こうしたケースも、業務内容を精査・見える化することにより、社内の既存人材でこなすべき業務とその他の業務を切り分け、タスクをさらに分解することにより業務効率・コスト効率の良いアウトソースとして解決することが可能となります。

あるいは、1人のアウトソース要員にすべての業務を依頼するのではなく、英語でのコミュニケーションとレポーティングに1人、デザインとコーディングにもう1人というように、業務を切り分けた上で複数のアウトソース要員を依頼することも検討すべきです。1人のスーパーマンに依頼するよりも、むしろ低コストでアウトソースできることもあるでしょう。もとの業務を1人でこなしていたからといって、アウトソースもすべて1人に依頼する必要は必ずしもないのです。

成功のカギ③「すべて丸投げでお任せしている」ケース
一括で任せるなら、社内説明のためにもいっそう業務の見える化が大切

あるあるケース③は、制作会社や広告代理店などへの安易な丸投げで起こる問題です。確かに、このようなやり方は担当者にとっては手間が少なく効率がよいように見えます。しかし、丸投げですべてお任せにしてしまうと、いざコスト削減しようとしても業務のブラックボックス化などの弊害が現れることがあります。

特定のベンダーに一括発注すること自体にはなんら問題はありません。むしろ、これによるメリットも大きいというのが事実です。ただし、この場合はきちんと業務を見える化しておくことが重要です。

成功のカギ④「個別に発注しすぎていて無駄がある?」ケース
指示・確認フローを軸として総体として無駄がないか見える化する

あるあるケース④は、③とは真逆のケースといえます。サイトやコンテンツの継ぎ足しなどで個別に複数のベンダーに対して運用を依頼したところ、重複業務ややりとりの複雑化による非効率化が問題となるケースです。

前述のあるあるケース③のように、発注先を1本化することで業務フローがブラックボックス化しては本末転倒ですが、やはり複数ベンダーに分割発注することによる非効率化は高い頻度で起こり得ます。ここでは発注先の絞り込み、一本化の可能性も含めた業務の見える化が重要です。

具体的には、サイトやコンテンツの構築を依頼したベンダーにそのまま運用も依頼するのではなく、掲載する内容やあなたの社内における指示・確認フローを軸として、いつ、何が(どんな発注が)行われているかに関する、全サイトを横断した見える化を行うべきです。

◇◇◇

ここまで述べてきたように、サイト運用アウトソーシングを円滑に、効率よく行うカギは、業務内容の見える化に他なりません。重要なのは、どのような軸で、いかに客観的に見える化を行うか、ということに尽きるでしょう。「なんとなく効率が悪い」「なんとなく無駄な作業をしているような気がする」「なんとなくコストが高い気がする」と感じたら要注意。すぐにでも見える化に取り組むべきです。

◇◇◇

さて、ここまでで「見える化」がいかに重要かがご理解いただけたと思います。最後に、あなたの会社のサイト運用が、どのような軸で見える化を行うべきかがズバリわかる「サイト運用見える化チェック表」をご紹介します。こちらを活用して見える化の手がかりとしてみてはいかがでしょうか?

この記事の筆者

坂本 直樹(さかもと なおき)

トランスコスモス株式会社
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括
DX総括 DX戦略統括部 DX戦略部
運用コンサルティング課

広告業界、マーケティングコンサルティング業界を経て現職。

これまで、広告業界、マーケティング業界にて媒体を問わない広範な領域に渡るコミュニケーション戦略立案および構築に携わってきました。プロダクトマーケティングの経験を活かしたブランド構築視点でのウェブプランニングを得意としています。

なとみみわ

ILLUST:なとみみわ

マンガチックで、べた~なイラストを得意とする炎の熱血イラストレーター。

1年で月間アクティブユーザーを3倍に! 事業成長を加速させるSEOコンサルタントの正しい活用法 | 事例

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「集客さえうまくできれば、この事業は多くのユーザーに受け入れられる」――そう考えるマーケティング担当者や事業責任者は少なくありません。そこで頼りになるのが、検索エンジン経由の集客増加を担う「SEOコンサルタント」の存在です。

特に近年は、Googleのアルゴリズムアップデートが頻繁に行われ、SEOに関しては、1年前の情報ですら役に立たないことがあります。そのような変化に対応し、サイトに有益な改善施策を見極められるSEOコンサルタントの存在価値は高まっています。

しかし一方で、SEOコンサルタントを活用できていないケースとして以下のような場合があります。

SEOコンサルタントを活用できていないケース
  • SEOコンサルタントからの提案が事業方針とずれていた

  • SEOの改善提案が、技術的な問題で実装できなかった

  • PVは増えたが、売上に貢献するユーザーを獲得できなかった

  • 検索エンジンからの流入を獲得するためにコンテンツを制作したが、サイトの世界観と合っていなかった

これらのケースを、ヨーロッパ有数の経営戦略コンサルティング会社「ローランド・ベルガー」出身で、Amazonでのサイト運営経験もあるスマートショッピング林英俊代表は、「コミュニケーションの問題」と話します。SEOコンサルタントの正しい活用法について、詳しく話を伺いました。

(左から)スマートショッピング林英俊氏、ナイル株式会社のSEOコンサルタント糸田川五大

ローンチから1年でインハウスSEOに限界を感じた

――スマートショッピングの課題は、どのようなものがありましたか?

林氏スマートショッピング」は、日用品の価格比較と購入がまとめて行えるサービスです。

サイトのローンチから1年間は、自分たちで情報収集し、インハウスのSEO施策でわりと成果が出ていました。それが1年経ったあたりから急にユーザー数が伸びなくなり、伸びるどころか減ることもありました。

私は前職のAmazonでECサイトの運用を経験していたので、なにがSEO上の課題なのか、採るべき改善策は何なのか、という大まかな状況は理解していました。しかし、巷にあふれる不確定な情報を根拠に社運を託すような判断をすることはできず、ナイルにSEOコンサルティングを依頼することにしました。

SEO施策の優先度をハッキリ言ってもらえたのがありがたかった

――具体的には、どのような課題と改善策を想定していたのですか?

林氏2016年1月当時、スマートショッピングのサイト課題と解決策は、10くらいの候補に絞り込めていました。しかし、Amazonのような大手がやるべき施策と、我々のような小規模のサイトがやるべきことが、Webでは同列に語られることも少なくありません。そのため、課題や解決策の目論見はついているものの、何をどういう優先度で手を付けるべきか、判断できない状況でした。

「課題や解決策の優先度を判断できない状況でした」(スマートショッピング・林氏)

糸田川結論としては、カテゴリ設計の見直しが最優先でしたね。

林氏事業戦略にも絡んでくるレベルの課題を最初にハッキリ言ってもらったのは、非常にありがたかったです。

具体的には、検索キーワードに対応した商品カテゴリの設計を最初に整備すべきで、そのうえで商品情報を各カテゴリへ適正に拡充していくという順序が正しかったわけです。

通常、カテゴリの再設計には、貴重なエンジニアリソースを数ヵ月にわたって投入しなくてはなりません。さらに、成果が出るのは半年後……となると、我々のような小規模スタートアップにとって、その判断を間違えることが致命傷になりかねません。そのため、判断できずにいました。

それをナイルさんは、最初に「絶対ここからです」と言ってくれて、私たちもそれを信じることができたので「これだけ調査して成果が出ないなら仕方ない」と決めることができました。

結果として、最初から取り組んだカテゴリ設計の見直しが半年ほどで成果につながり、1年後にはMAU(月間アクティブユーザー)を3倍まで引き上げることができました。

SEOコンサルタントを有効に活用するために大事なこととは?

――SEOコンサルタントを活用するために、どのようなことを心がけましたか?

林氏私たちは当時、4名でスタートしたばかりのベンチャー企業だったので、予算が潤沢にあるわけではありませんでした。100万円や200万円といった予算でも、十分に吟味する必要があります。

だからといって、コンサルティングの費用を安くしてもらうことは、結果として現場に負荷をかけ、生産性が悪くなることも理解していました。私自身がコンサルタント出身なので、そのような現場の生産性を下げるダメなプロジェクトや、非効率な依頼を数多く経験していたのです。

「コンサルタントが価値を最大限に発揮する環境を整えることが必要です」(スマートショッピング・林氏)

コンサルタントを正しく活用するために必要なことは、彼らが価値を最大限に発揮する環境を整えることです。そのためには、的確なコミュニケーションが必須です。

経営コンサルをしていた当時、最初にクライアントと握ったはずの期待値が、コミュニケーションをとらない間に少しずつズレていくということは、少なくありませんでした。ですので私は、クライアントが忙しいときは無理やりにでも時間を作ってもらい、こまめに認識の擦り合わせをしていました。少しでも違和感があったときは、即座にコミュニケーションをとっておくことが大事なのです。

コンサルタントというと、願いをなんでも叶えてくれる魔法のランプみたいに考えている方もいますが、そんなことはありません。最後はクライアントが動かなければ、問題は解決しないからです。なので、クライアントは業務に関わる社員の能力まで考慮して、最終的に実現できるプランとして落とし込む責任があります。

「魔法のランプ」を期待してコンサルに任せきりにすると、理想論を詰め込んだピカピカの提案資料が上がってきます。そして、最後の実装段階で「提案された改善を実装するのは技術的にどうしても無理」と問題が発覚し、実現されることなくプロジェクトが頓挫したりするのです。

そういう事態を避けるためには、泥臭くても実現性の高い改善案を「クライアントも一緒に探す」というスタンスで取り組むことが重要です。

きれいな資料作成は時間の無駄。その時間を使って改善を進める

――コミュニケーションを密にとるかとらないかの違いで、コンサルタントのパフォーマンスが大きく異なるという経験をしていたわけですね。

林氏私が経営コンサルをやっていたときの話ですが、解決策はだいたい2週間で見つかります。ただ、解決策をきれいな提案資料にまとめるのに、そのあと3週間が必要になったりします。

ただ、今はクライアント側の私にとって、コンサルタントが資料をまとめている時間は無駄でしかありません。彼らが発見したアイデアを手書きでも共有してもらって、改善を進める方がはるかに価値は高いのです。

ですので、ナイルのSEOコンサルタントの糸田川さんとは、毎週必ず電話やチャットツールでコミュニケーションを取るようにしていました。「どんな感じですか?」と10分連絡するだけで、あとから調整が必要になるリスクを回避できます。

――コンサルタントが持つ情報の価値共有を最優先したのですね?

林氏そうです。ですので、ナイルが資料作成に時間を使いすぎないよう、契約時に依頼しました。逆にSEOの専門知識やノウハウを最大限に活用できるように、定期的なコミュニケーションを必ず行い、認識がズレないよう取り組みました。

また、改善施策は全体の25%までを一緒に対応して、ある程度の法則をつかんだら自分たちで再現できるよう努めました。前職のAmazonにいたときも同じでしたが、Webサイトの改善はやってみないとわからない部分があります。なので、小さくテストして、うまくいったら大きく展開するという2ステップを踏んで進めるようにしました。

こまめに途中経過を教えてもらう

――具体的にはどういうコミュニケーションをすることが多いんですか?

林氏たとえば、「途中経過でもいいので、どういう状況か教えてもらうことはできますか?」とか「対象範囲が複数あれば、終わったところは今どういう状況ですか? できたところから、改善点をもらえますか?」といった具合です。急かしているわけではなく、「途中経過を教えて」というスタンスです。

「資料にまとめる必要はないから、Excelのデータを見せてよ」とか、「データがそろってなくてもいいから送って」とかもありましたね(笑)。

――価値のある情報のためにリソースを集中してもらう感じですね。

林氏改善方針に関する議論ができればそれで十分ですからね。私は決裁権があるので、稟議に承認をもらう必要もないですし、資料を見て判断できれば十分なわけです。

ただ、決裁者を通す必要がある場合は、もう少し社内のコンセンサスを得るための資料作りが必要になるかもしれません。そのときに「社内コンセンサスを得るための資料作り」を対応してくれるクライアントは良いクライアントです(笑)。

社内稟議を通すための資料やコミュニケーションは会社ごとに異なりますから、社内の人間が調整したほうが早いはずです。クライアントが巻き取れるなら、そのぶんだけコンサルタントのリソースを本質的な課題解決に向けることができますからね。

「できないこと」は早めにコンサルに伝えておく

――その他に、コンサルタントを活用するために気をつけたほうが良い点はありますか?

林氏どうしても不可能なことは早めに伝えておくべきです。

技術的な制約でどうしても対応できないとか、ビジネス上の理由でこういうことはできないとか、そういう「できないこと」は早めに伝えておかないと、小さなコミュニケーションの行き違いでやり直しになるのは、時間と労力がもったいないです。

システムやオペレーション、あと会社のカルチャーとして対応できないとか、そういうクリティカルなものは早めに伝えるようにすると違います

糸田川今回のプロジェクトは、資料を整える手間を削減していただいたことで、非常にスピード感のある対応ができました。また、林様はシステムについての理解もあり、課題と施策を即座に判断できるので、さらに速度がドライブできたと思います。

林氏権限を持つ人がプロジェクトに加わっている、というだけで進行速度は違います。

一般的に、サイトの改善はマーケティング領域だけにおさまらず、エンジニアにシステムとして対応可能か確認する必要があるとか、広報にも企業スタンスとしてOKか確認しなきゃいけないということがあります。

ですので、チーム横断の調整が必要な一般担当者は、各チームを担うリーダーの上にいるマネージャーに形だけでもオーナーとしてプロジェクトに加わってもらうと、社内調整にかかる時間は大きく削減できます。マネージャーが「エンジニアの誰それがわかるから伝えておくよ」「広報の誰それと相談しなよ」と交通整理するだけで、施策を進めるマーケ担当者のパフォーマンスは大きく違ってくるからです。

糸田川SEOの課題を解決しようとすると、特にエンジニアと連携を取る場面は多くあります。マネージャーの参加が難しければ、エンジニア部門だけでも巻き込んでおけると、プロジェクトの進捗は変わりますね

SEOでの集客を基盤に、ビジネスとしてさらに飛躍を目指す

――最後に、スマートショッピングの今後の展望を教えてください。

林氏今は、カテゴリの整備がほぼ完了したので、カテゴリに適応したコンテンツを拡充していこうという段階です。

コンテンツの編集長を新たに招き、制作体制を整えながら少しずつでも価値のあるコンテンツを充実させているところです。

たとえば、コーヒー豆を紹介する企画では、実際に全種類を飲み比べてレポートするというような記事を書いてもらっています。ライターも実際にコーヒーが好きな人やこだわりがある人、ユーザーの代表のような人に執筆してもらうようにしています。

コーヒーの専門家や、コーヒーのプロに執筆してもらう方向性もありますが、スマートショッピングではユーザーと同じ視点に立ちながら情報発信できるライターとコンテンツを展開しています。

また、サービスを向上させるために「スマートマット」というIOTツールを開発し、2018年末ごろにサービス開始予定です。

マットの上に残った残量が減ると、自動的に商品を発注してくれるスマートマット

スマートマットはテレビのニュース番組にも取り上げていただいて、今の事業と関係性が低い製造業の企業からご相談をいただくこともあります。機械の組立工場で使うネジや部品の在庫管理が、スマートマットのしくみなら自動で簡単に解決できるというものです。

「スマートショッピング」は「いつもの買い物をもっと楽にしたい」という想いから生まれたサービスです。なので、今後も安く、便利に、簡単にお買い物ができるよう、サービスの質を向上させていきたいと考えています。

また、内側のサービス向上とあわせて、サイトの外に向けた情報発信や集客としてSEO施策は基盤となる部分なので、より多くのユーザーから信頼いただけるように引き続き力を入れていきたいですね。

この記事の筆者

寺田祐也(てらだ・ゆうや)

ナイル株式会社 コンテンツディレクター(Web編集者)。

海外旅行/街歩き/グルメなどを中心に、雑誌・広告制作分野での編集およびライター経験を活かした企画制作を手掛けてきた。

出版社および編集プロダクションでの紙媒体制作の経験を活かし、企業PRからインタビュー、メディア立ち上げなど幅広く対応。ナイルでは3年間で200以上のクライアントに対してコンテンツ制作を担当している。

SEO HACKS

最も顧客ロイヤルティが高いオンライン旅行サービス。3位じゃらん、2位楽天トラベル、1位は?【Emotion Techと日経BPコンサルティング調べ】

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Emotion Techと日経BPコンサルティングは、オンライン旅行代理店市場に関して、NPS(ネット・プロモーター・スコア: 顧客ロイヤルティを可視化する指標)を用いた共同調査を行った。

この調査は、最も顧客ロイヤルティが高いオンライン旅行サービスはどこか、そしてそのロイヤルティを向上させる顧客体験は何かについて明らかにすることを目的としている。

調査の対象は、大手オンライン旅行代理店であるBooking.com、じゃらん、楽天トラベルと、高級宿泊施設を中心にサービスを展開する一休およびReluxの計5サービス。以下にその結果を紹介する。

※NPSに関する過去の記事一覧:https://webtan.impress.co.jp/l/6990

NPS1位はRelux。楽天トラベル、じゃらんが続く

調査対象となった5サービスの中で、NPSが最高となったのはReluxの-13.0であった。5サービスの平均NPSは-31.0。

推奨意向とサービス利用率に強い相関

下図は、各サービスに対する推奨意向(0~10)とサービス利用率の相関関係を図示したもの。この2変数の間の相関係数(R)は0.96で、強い相関を示している。

※ここでいうサービス利用率は「調査対象者が1年間に旅行に行く回数の中で、特定のサービスを何回利用したか」の比率

Emotion Techと日経BPコンサルティング(以下、「両社」)では、「サービスに対する推奨度(顧客ロイヤルティ)が高いほど、当該サービスを利用する率が高くなり、企業収益につながる可能性が高いと考えられる」としている。

NPSに影響するのは予約サイトの「使いやすさ」「プランの情報量」「ブランドイメージ」

オンライン旅行サービスにおけるNPSの向上に関して、各顧客体験がどの程度重要か(影響しているか)をグラフ化したものが下図。縦軸は各体験のNPS向上における重要度合い(影響力の強さ)を示しており、横軸は時系列で認知段階から購入後までの顧客体験を並べている。

この結果から両社では、オンライン旅行サービスにおけるNPS向上には「Webサイトの使いやすさ」、「予約サイトに掲載されている宿泊施設のプランの情報量」、「予約サイトのブランドイメージ」が重要であるとしている。

Reluxは3要素すべてで高評価

上記、NPS向上に重要となる3つの要素(体験)について、各サービスに対する評価(-3点~3点の7段階評価)の平均点を比較したところ、どの項目においてもReluxが1位となった。

また、「Webサイトの使いやすさ」と「予約サイトに掲載されている宿泊施設のプランの情報量」に関してはBooking.com、「予約サイトのブランドイメージ」に関しては一休が高く評価されているとしている。

評価要因: 「ポイント」「メルマガ」「SNS」など、サービスごとに違い

以下は、各サービスごとにNPSを向上させている要因を洗い出し、どのような要素が顧客ロイヤルティを向上させているか一覧にした表である。

NPSを向上させている要因として「ポイント還元」があがったのは楽天トラベルのみであった。「楽天トラベルを経由してホテルや旅館などを予約した場合に大量のポイントを入手することが可能なほか、楽天グループのさまざまなサービスの中でそのポイントを使える点が、特に顧客から評価されている」(両社)。

またBooking.comにおいては「メールマガジン」が、顧客ロイヤルティを高めている要因の3位となった。この背景について両社では「Booking.comは会員向けのシークレットセールによる割引を提供しており、セール情報が掲載されたメールマガジンは顧客のロイヤルティを引き上げる要因になっている」と指摘している。

Reluxについては「インターネット上での記事やSNS情報」がNPSを向上させている。さまざまなSNSを活用し、それぞれに最適な運用を行うことが各接点における顧客ロイヤルティの向上に成功している要因だと両社では分析している。

スマートフォンサイトはじゃらん、アプリはReluxが高評価

オンライン旅行サービスを、主にスマートフォン向けサイトで利用するユーザーと、主にアプリで利用するユーザーに分けてNPSを比較した結果、「スマートフォンサイトが最も評価されているのはじゃらん、アプリが最も評価されているのはReluxという結果になった」(両社)。

調査概要

  • 【調査対象】日経BP会員
  • 【回答者数】2,366名
  • 【調査方法】日経BPコンサルティングによる、日経BP会員を対象とした調査
  • 【調査対象サービス】じゃらん、楽天トラベル、Booking.com、一休、Relux
  • 【調査時期】2017年12月19日~12月22日
この記事の筆者

河田 顕治(かわだ けんじ)

1973年、滋賀県生まれ。大阪大学人間科学部卒業。写真業界誌の編集記者、海外ビジネス系通信社のWebサイト企画・運営を経て、2003年1月より検索エンジンマーケティング(SEM)に携わり、その有効性について広く訴求・啓発につとめる。

2006年9月、広報/マーケティング担当としてオーバーチュア株式会社へ入社。2008年4月にヤフー株式会社へ転籍し、インターネット広告(リスティング広告/ディスプレイ広告)のマーケティングを担当。2012年6月末をもって退職。

Web担当者Forumでは主に、顧客ロイヤルティを計測する経営指標「NPS(Net Promoter Score)」に関する連載を担当。個人ブログは「kuroyagi blog」「SEM酒場」。

SocialSpotが「Instagram」のフォロワー獲得支援のアカウント運用代行プランを販売

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SNSコンサルティング事業のSocialSpotは、写真共有アプリ「Instagram(インスタグラム)」のフォロワー獲得を支援するアカウント運用代行プランの販売を1月29日に始めた、と同日発表した。同社が展開するフォロワー・「いいね」自動化ツール「SocialSpot」を活用し、運用プランの提案、アカウント最適化、調整、レポート作成を実施する。

各種プランを用意し、1万9800円から(月ごとに更新)の価格を設定した。1万9800円のプランは、サポートチームがフォロワー獲得を支援し、写真投稿を月4~8枚代行する。開始後すぐにアクティブなフォロワーが増え続けるという。指定オンラインストアを通じて販売する。購入後1~3日でサポートチームから登録メールアドレスに連絡が来る。


メディアリンクのウェブ接客「sinclo」がランドスケイプのデータベース「LBC」と連携

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コミュニケーションに特化したシステムソリューションのメディアリンクは、自社が展開するウェブ接客ツール「sinclo」が、データベースマーケティング支援のランドスケイプが提供する企業データベース「LBC」と連携した、と1月29日発表した。サイト訪問者の企業・団体を特定したり、ターゲットに選定した企業が、サイト訪問者の中でどのくらい該当するかを判別したりできるようになった。

sincloのリアルタイムな訪問者情報を可視化する機能やアクセス履歴画面と連携する。LBCは全国の事業所に11桁の管理コードをあてた法人データで、企業のIPアドレスや業種、売上高などの企業属性を管理している。自社サイトを訪問したユーザーのIPアドレスをsincloを介してLBCとマッチングさせることで、企業属性を生かしたウェブログ解析や、営業に活用する有望リストの抽出が可能になる。

楽天が「楽天市場」での購入商品を全国約2万局の郵便局で受け取れるサービスを開始

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楽天は、同社が運営するインターネットショッピングモール「楽天市場」の商品を全国約2万局の郵便局で受け取れるサービスを1月29日に始めた、と同日発表した。EC物流での不在再配達削減に向けて日本郵便と進める施策の一環となる。楽天市場の対象店舗での商品購入者は希望する届け先の郵便局が選択でき、商品到着後に楽天市場がからメールで届く問い合わせ番号と認証番号を郵便局の窓口で伝えると、受け取ることができる。

購入手続きの「注文確認ステップ」で配送方法に「郵便局受取」を選び、地図に表示される中から希望する郵便局を選択する。指定した郵便局に商品が到着後、7日間受け取りが可能になる。楽天はこれまでも自宅以外の受け取り場所を希望するユーザー向けに受け取り方法の多様化を推進し、商品受け取りロッカー「楽天BOX」の設置や、コンビニエンスストアでの受け取りなどを実施してきた。新たに郵便局を加えて利便性を高める。

世界30%のSSL証明書が3月と10月に強制無効化!? あなたのサイトが大丈夫か確認する3ステップ | 編集長ブログ―安田英久

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今日は、WebサイトのSSL/TLSサーバー証明書の話題です。世界で30%以上のシェアを占めるシマンテック系のSSLサーバー証明書が、2018年3月と10月に、段階的に無効扱いされるようになります。自分のサイトは大丈夫か確認する方法と、なぜそうなったのか、対応方法などを解説します。

2018年3月と10月に多くのSSLサーバー証明書がChromeとFirefoxで無効化

ベリサイン/シマンテック系のSSL/TLSサーバー証明書が、次のスケジュールで無効化されることが、すでに決まっています。

対象のサーバー証明書の発行元:

  • Symantec
  • GeoTrust
  • RapidSSL
  • Thawte

無効化スケジュール:

  • 2018年3月15日ごろ: Chrome 66のベータ版で、上記発行元が2016年6月1日より前に発行した証明書を信頼しないようになる
  • 2018年4月17日ごろ: Chrome 66の通常版で、上記発行元が2016年6月1日より前に発行した証明書を信頼しないようになる
  • 2018年9月13日ごろ: Chrome 70のベータ版で、上記発行元が発行した証明書すべてを信頼しないようになる
  • 2018年10月23日ごろ: Chrome 70通常版で、上記発行元が発行した証明書すべてを信頼しないようになる

上記の対象となるSSLサーバー証明書を使っているサイトは、証明書の期限がもっと先まで有効だったとしても、ブラウザ側で正当な証明書を使っているとみなされなくなります(つまりHTTPSではなくなる)。

上記はGoogle Chromeでの予定ですが、Firefoxも同様のタイミングで同じように対応していくことを発表しています(IE・Edge・Safariなどは未定)。

自分のサイトが対象かチェックする方法

自分のサイトが上記のスケジュールで無効化される対象かどうかを確認するには、サーバー証明書の発行元名を確認します。

Chromeでの確認方法を次に示します。

  1. ブラウザで自分のサイトのHTTPS部分の証明書を表示する。

  2. 証明書が表示される。

    Windowsの場合は[詳細]タブを選び、上のペインで[発行者]を選ぶ。下のペインに表示される内容の「O = 」の値(証明書を発行した組織の名前)を見る。

    Macの場合は、証明書の詳細な情報を表示し、「発行者名」の「組織」を見る。

  3. 「O = 」(Macの場合は「組織」)が次の場合は対応が必要。

    • Symantec Corporation(シマンテック ウェブサイトセキュリティ)
    • GeoTrust Inc.(ジオトラストまたはRapidSSL)
    • thawte, Inc.(ソート)

    「O = 」(Macの場合は「組織」)が「DigiCert Inc」や上記以外の値の場合は対応不要。

なにが起きてるの? なぜこんな確認が必要になったの?

すでに利用していて問題がないはずのSSLサーバー証明書が、なぜ突然無効化されるのでしょうか?

その背景にあるのは、証明書発行の信頼性に対するグーグルの指摘です。

グーグルが2017年6月に「シマンテック・ウェブサイトセキュリティのSSLサーバー証明書発行手続きに問題があり、信頼できる証明書として扱うわけにはいかない」として、同社系列が発行したSSLサーバー証明書をChromeで段階的に信頼しないようにしていくことを発表しました。

Webサイトのセキュリティや信頼性を守るSSLサーバー証明書は、本来ならば厳格な手続きを経て発行しなければいけないものです(特にEV SSL)。しかし不適切な手順でシマンテックが発行したとみられる証明書が相当数あり、Webサイトのなりすましにつながる可能性があったのです。

シマンテックは、旧ベリサインを含むいくつかの証明書ビジネスをもっており、世界のWebサーバー証明書で30%以上のシェアをもつと言われます(Netcraft調べ、2015年)。そのほとんどの証明書は正規の手続きを経て発行されたものだと思われます。しかし、明らかに問題があるとされているもの以外にも不正に発行された証明書が存在するリスクがあれば、ブラウザ側としてはそのリスクを考慮しなければいけません。

この件に関してグーグルとシマンテックの間でコミュニケーションが進められたのですが、結果として適切に問題が解決されなかったため、グーグルは証明書を信頼しないようにする判断をしたということです。

対象となるのは、シマンテックと系列会社の発行する「Symantec」「GeoTrust」「RapidSSL(発行元名はGeoTrust)」「Thawte」の証明書。

その後シマンテックは、証明書のビジネスをDigiCert社に売却しました。DigiCertは、証明書の発行や管理などのインフラに強みがある企業です。

DigiCertでは今後はしっかりとした基準に基づいて証明書発行のビジネスを行っていくほか、認証局を日本に設立するなど、さらにビジネスを強化していく予定とのこと。

対象の証明書を使っていたら、どうすればいいの?

現在DigiCertは、無効化の対象となる証明書を、DigiCertの新たな認証ポリシーに準拠した新たな証明書に置き換える手続きを進めています。

しかし、サーバー証明書は利用企業のWebサーバーにインストールして利用する仕組みのため、利用企業側が新しい証明書を発行して入れ替える作業をしなければいけません。

そのためDigiCertでは、すべての利用企業に対して連絡をとっているとのことです。

ただし、DigiCert側が連絡をとれるのは、証明書発行の手続きをした連絡先だけです。そのため、担当者が退職していたり、事情を知らなかったり、メールを見逃していたり、伝達漏れがあったりした場合、証明書の差し替えが必要なのに適切に行われない可能性があります。

再発行は(同じ有効期限ならば)無料で行うとのことですので、自分のサイトが大丈夫か、Web担当者さんは確認しておくと安心できていいですね。

ちなみにWeb担もネッ担もバッチリ対象でした。念のためにシステム担当の部署に確認をしようと思います。

この記事の筆者

安田 英久(やすだ・ひでひさ)

株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集長

プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

AIで広がるマーケティングオートメーションの可能性。各社の取り組みをまとめてみた | Ledge.ai出張所

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マーケティングオートメーション元年と言われて数年立っているような気もしますが、未だに盛り上がりを見せているマーケティングオートメーションの分野。マーケティングオートメーション自体が顧客の属性や行動履歴を元にアクションを打つというツールなので、もちろんAIとの掛け合わせも期待されています。

シナリオの設計や、分析などをAIで行えるようになったらかなり効率的ですよね。

今回はそんなマーケティングオートメーション×AIの実例をまとめていきます。

マーケティングプロセス全体が対象。マーケティングオートメーション×AIによる次世代マーケティング – b→dash

株式会社フロムスクラッチが提供する次世代マーケティングプラットフォーム「b→dash」は、マーケティングオートメーション×AIでこれまでにない新しい取り組みをしています。

これまではAIとの連携で「集客施策領域」にとどまっていた機能が、「販売促進」「売上・顧客管理」の領域まで裾野を広げ、さらには「次回施策の提案」「改善策の提示」まで可能となったのだとか。

そんな新たなb→dashの機能のイメージは以下の通り。

  • 顧客生涯価値(LTV)を基点として分析し、ベストプラクティスをAIが明らかにする。それをもとに次回施策の提案レコメンドが実現
  • 分析業務やレポーティング業務を全て自動化
  • AIが分析結果、施策結果を自動で機械学習。精度が向上していく

というように、仮説生成の部分と施策結果検証の部分でAIを用いていることが分かります。AIが仮説を立て、検証し、学習していくことで、より正確に収益を最大化できるような施策を提案できるようになります。
>>b→dash

AIでリードを自動評価。購入可能性が高いか低いかをスコアリング – MAJIN

これまでマーケターを苦しませてきた、過去にCVした顧客の膨大なデータを分析してスコア設計するといった途方もない作業を効率化すべく誕生したのが株式会社ジーニーが提供するマーケティングオートメーションツール「MAJIN」の「AIスコアリング」機能。

「AIスコアリング」のプロセスをまとめると以下のような感じ。

  • 過去にCVした顧客の行動履歴データを集計・分析・評価
  • 機械学習でCVし易い傾向を予測
  • その結果をもとに、スコアリングロジックを生成
  • 各リードに対しスコアを付与・集計
  • 購買検討度の可視化

AIによってリードの関心度が明確に分かるようになり、マーケターはリードの管理がより簡単に。よりスコアの高いリードにアプローチすることで、効率的にCVにつなげていくことができます。
>>MAJIN

マーケティング人材不足を解消?販促シナリオを設計するAI – HITACHI

HITACHIが提供するマーケティングオートメーションサービスは、ツール本体の提供ではなく、なんとシナリオ設計を完全自動化してしまうというAIツールです。
マーケティングオートメーション導入時、その効果を発揮するためにもっとも重要なシナリオ設計を完全自動化できるのはもちろん、素人がテンプレートから選択したシナリオなどではなく、各企業ごとのKPIツリーから、最適化したシナリオを提案してくれるのだという……

そのプロセスをまとめると以下の通り。

  • KGI達成のために必要なKPIを施策要素レベルまで落とし込み、テンプレートに従って選定
  • 膨大なKPI要素を日立のAIにインプット
  • 「誰に」「どの商品を」「いつ」推奨するかの販促シナリオを自動生成し提案する

本来マーケティングのプロフェッショナルが時間をかけて取り組むようなシナリオ設計や運用を、AIが代わりにやってくれることでマーケターの手間を大幅カットしてくれます。
また過去の販促シナリオの効果をAIが学習し、シナリオ設計の精度を日々向上させていきます。これにより施策効果を継続的に評価・改善できるので、販促効果が最大化できます。

このサービスを適用した企業の中には、ECサイトの業績が対前年比で売上・粗利ともに4~5%向上したという事例があったのだとか。
>>HITACHI

マーケティングオートメーションツールと人工知能によって人間の作業は最小化されていく?

マーケティングオートメーションツールでマーケティングを自動化していくというプロセスに、AIによる分析、学習、提案など+αの要素が加わることによって、スピード、効率、精度なんかも格段に向上します。

単純なマーケティングオートメーションツールは、これからはAIの機能と併合して最大限に自動化されたマーケティングツールへと昇華していくのかもしれませんね。

マーケティングオートメーションとAI、異なるツールなのですが組み合わさるとマーケティングにもたらす効果は絶大。今後もこのキーワードに注目しましょう。

Ledge.ai 編集部
Ledge.ai編集部です。最新Tech界隈の「なんかすごいね」を、『現場の提案』にするための情報をけっこうがんばってお送りします。

「AI:人工知能特化型メディア「Ledge.ai」」掲載のオリジナル版はこちらAIで広がるマーケティングオートメーションの可能性。各社の取り組みをまとめてみた | Ledge.ai(レッジ)

この記事の筆者

AI(人工知能)やbotなどの最新技術とマーケティングの現場をつなぐLedge.ai(旧デジマラボ)の出張所です。

Ledge.aiが運営する「Ledge.ai」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしています。

勝手に企業の宣伝までしてくれる「熱狂的なファン」ってどうすれば生み出せる? | 『ENGAGE TO WIN』エンゲージメント・エコノミー時代を勝ち抜くには by Marketo(全8回)

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エンゲージする唯一の方法
「耳を傾け、学び、つながる」を実践しなければ、単なる自己満足の企業に終わる

「エンゲージ」とは、本来「引き付ける」、「所有する」、「人の注意を引く」という意味の言葉です。顧客と適切なタイミングで適切なつながり(エンゲージメント)が持てなければ、エンゲージメント・エコノミー時代は生き残れません。

どうすれば「エンゲージ」できるか?

どうすれば顧客とエンゲージできるか、3つのステップで解説していきます。

ステップ1: 顧客や見込み客の声に「耳を傾ける」

まずステップ1は、顧客や見込み客の声を「聴く」ことです。

企業や企業からは、「自社の製品やサービスがいかに素晴らしいか」といったことを語ってはいけません。品質やレスポンスタイムのことも言いません。ただ口を閉じて聴くのです。耳を傾けてください。

そのとき、顧客や見込み客が製品やサービスに何を期待しているかを聴くのではなく、その人自身に興味を持ち、知ろうとしてください。たとえば、次のようなことです。

  • その人にとって大切なものことは何か?
  • どんなことを気にしているのか?
  • どんなことが重要なのか?

このようなことを知ったうえで、どのようなつながり方を求めているのか、次のようなことを顧客や見込み客に尋ねましょう。

  • つながり方は、文章がいい? それとも動画? 電子メール?
  • いつがいいのか?
  • どんな内容や文脈で訴えてほしいか?
  • どんな方法はやめてほしいか?

相手の話をきちんと聴くというのは、簡単なことに思われますが、マーケターにとっては特に難しいことかもしれません。

ステップ2: 聴くことでインサイトが生まれ、インサイトから「学ぶ」

その後、自分が聴いたことを「学び」へとつなげます。これがステップ2です。

顧客や見込み客の声に耳を傾け、コミュニケーションを取ることで「何を望んでいるのか、何を嫌っているのか、どんな会社が好きで、どういう会社が嫌いだ」ということが理解できたのではないでしょうか。

聴くことからインサイトが生まれ、インサイトから学びが得られて、エンゲージメントを生み出すのです。

ステップ3: エンゲージメントが収益を生みすべてが「つながる」

最後のステップ3は「つながる」です。

ステップ1、2に従って行動すると、聴くことからインサイトが生まれ、インサイトから学びが得られ、エンゲージメントを生み出し、エンゲージメントによって収益がもたらされるのです。

これに関してはデータの裏付けがあります。マルケトが依頼して、世界全体の消費者とB2B顧客の両方について調べてもらいました。その結果、次のようなことが、明らかになったのです。

  • B2B顧客の3人に2人は、自分のことを大切に思っていることを示してくれる企業を支持したいと思っている。
  • 半数の消費者が、ベンダーや企業は、消費者がどれほどつながりを求めているかを意識したエンゲージメント活動を、もっとうまくできるはずだと考えている。
  • B2B顧客の4人に3人は、うまくつながりを築くために、ベンダーや企業にはもっと自分たちのニーズを理解する必要があると考えている。

3ステップをうまく進めれば、エンゲージメントの鍵が見えてくる

紹介したステップを進んでいくと、エンゲージメントの鍵が見えてきます。たとえば、次のようなことです。

  • A. 顧客個人の価値とビジネスの価値を一致させる。

  • B. その顧客を本当に求め、必要としているという感情を相手に示し、伝える。「顧客はかけがえのないものだ」と思っていることを示さなければなりません。

  • C. 顧客が求めている体験を作り出す。顧客が、購買プロセスのあらゆる部分で、好きな時に好きな方法で、あなたの会社と交流できるようにします。

    まず顧客の希望を汲んで、カスタマージャーニーのマップを作成します。そのとき決して企業主導のカスタマージャーニーマップを作ってはいけません。顧客が欲しい・必要だと感じたときに、企業としてどのように顧客とつながりを持てるかを考えるのです。

    顧客に対して企業の都合を押しつけてはいけません。これが購買プロセスのあらゆる部分におけるすべてなのです。

    このプロセスは、マーケティング担当者だけに限ったことではありません。法律・財務・製品管理など顧客と直接関わることのない部署・担当者でも、顧客にいやな思いをさせることがあったら、顧客を失う可能性があります。

    つまり、マーケティング担当者が主導すべきエンゲージメントはマーケティングに限られた話ではなく、企業全体として取り組むべきことなのです。

この3つすべてをうまく行えば、顧客はあなたの製品に対して特別な感情や情熱を抱くようになります。そして製品を買ってくれるだけではなく、他の人にも勧めてくれます。こうして、顧客はブランドアドボケーター(企業の熱心なファン)になるのです。

ブランドアドボケーターとは、マーケティングの「至福の境地」です。ブランドアドボケーターにわざわざ企業から、「宣伝してください」とお願いする必要はありません。企業と深く結びつき、企業への愛があふれる彼らは、自主的に宣伝をしてくれるからです。

最も強力な組織とは、ブランドアドボケーターを世界中に持ち、彼らの力を結集して、企業の浮き沈みを切り抜けられる関係を築けたところです。

これが真のエンゲージメントです。

次回は、熱狂的なファンが売り上げを生み出す7つの理由を解説します。

この記事の筆者

スティーブ・ルーカス(Steve Lucas)

Steve Lucasは2016年10月末にマルケトのCEO(Chief Executive Officer:最高経営責任者)に就任しました。

マルケト入社前はSAPに在籍し、直近ではプラットフォームソリューション部門担当社長を務め、さまざまな技術市場において数十億ドル規模での事業成長・拡大を主導。SAP在籍中の7年間には、データベース&ミドルウェア事業部門担当グローバルエグゼクティブバイスプレジデントおよびGM、ビジネスアナリティクス部門担当グローバルGMなどを歴任。

SAP入社前はSalesforce.comでプラットフォームマーケティング部門担当シニアバイスプレジデントを務め、初期のForce.comの発展とエコシステム拡大を推進しました。

広告効果の指標が「ラストクリック」だけでいいの? 1000人アンケートでわかった「アトリビューション」の重要性 | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2017 Autumn

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Webプロモーションの評価はどのようになされているのだろうか。投資金額? 媒体選択? ほかには?

デ・スーザ リッキー 氏
株式会社ロックオン
マーケティング部
部長
デ・スーザ リッキー 氏

「Web担当者Forum ミーティング2017 秋」において、株式会社ロックオンのデ・スーザ氏による「マーケティング責任者・担当者1,000人に聞いた『Webプロモーション』のリアル~世の中のWeb広告費・媒体・成果指標の傾向と対策とは」と題したセッションが行われた。

「社員数20名になると月々のWeb広告費が50万円超え」の傾向

株式会社ロックオンは、マーケティングプラットフォーム「AD EBiS(アドエビス)」、ECサイト構築ツール「EC-CUBE(イーシーキューブ)」などで知られる企業だ。デ・スーザ氏は同社でマーケティングを担当。セミナーに参加した多くの聴講者と同様、自社製品をいかにプロモーションするか、日々頭をひねっているという。

今回のセミナーでは、Webマーケティング担当者1000人アンケートの結果が発表された。マーケティング・Webプロモーションに従事・関与する企業の担当者が調査対象で、最終的に「デジタルマーケティングへの興味と、実務経験がある人」でスクリーニングをかけ、1000人に絞り込んだ。

調査概要

最初の設問は、月々のWeb広告費。最も多いのは「100万~300万円未満」で、次いで「50万円未満」もほぼ同レベルであった。

ここでデ・スーザ氏が注目したのは社員数と広告費の関係だ。社員数が20人規模の会社になってくると月々のWeb広告費が50万円超、さらに100人規模であれば100万円超のケースが過半数を占めてくる。

企業が伸びていくなかで、「そろそろWebプロモーションを本格化させようか」というタイミングが、まず社員数20名の段階でくるようだ(デ・スーザ氏)

月々のWeb広告費のアンケート結果
月々のWeb広告費のアンケート結果
従業員数を加味すると、ある傾向が見えてくる
従業員数を加味すると、ある傾向が見えてくる

また、設立1年目の企業はWeb広告費をほとんどかけていない一方で、設立2年目~10年未満の企業はWeb広告に積極的な傾向も出ている。しかし設立10年を超えると、Web広告以外のプロモーションチャネルも増えてくると推察され、社によってWeb広告費のバラツキが出てくるという。

では、広告費が増えると、出稿する広告媒体の種類は単純に増えるのだろうか?

これについては調査結果上「NO」で、必ずしも広告費に連動して媒体数は増えていない。広告費が増える途上で複数の広告出稿にトライする傾向は確かにあるが、多くの企業は一定の段階を超えると、より効率的な出稿を模索するため、結果として広告の絞り込みを行う

つまり、自社にあった「勝ちパターン」を編み出す直前は、金額的にはシュリンクするのではないか……デ・スーザ氏はそう分析する。ただ、その勝ちパターン創出後は、再び広告費が上昇するという。

広告費が増えてくると「アトリビューション」が重要指標に

広告の出稿後は、なんらかの形で成果を集計する必要が出てくる。今回の調査でも、無料アクセス解析サービスや、広告媒体ごとのレポート機能を活用して評価を行う企業が全体の4分の1と多かった。

しかし、デ・スーザ氏によれば、広告費の多い企業になってくると「アトリビューション」を重視する傾向が明らかになっているという。

一般にWeb広告では、表示された広告が実際にクリックされ、そこからどれだけコンバージョンしたかが重視される。顧客の広告接触導線の最終段階であることから「ラストクリック」と呼ばれる。

とはいえ、実際にそのラストクリックに至るまでは、その他の動画や記事のビュースルー(視認のみ)も影響を与えているとも考えられる。こういったコンバージョンに至るまでのすべての広告接触一連の流れをまるまる分析・集計しようというのが「アトリビューション」の発想だ。

株式会社ロックオンの調査では、月々のWeb広告費が50万~100万円を超える企業になってくると、アトリビューション分析の実施率が5社に1社程度まで増加していた。

恐らくだが、広告の効果改善を進めるなかで、直接効果(ラストクリック)だけを検証するのは限界が出てくるのだろう(デ・スーザ氏)

Web広告費が月50万~100万円クラスになると、アトリビューション分析を重要視する会社が増えてくる
Web広告費が月50万~100万円クラスになると、アトリビューション分析を重要視する会社が増えてくる

デ・スーザ氏はアトリビューション分析の実態について、こう例える。

サッカーでいえば、ゴールを決めたフォワードだけを評価するのがラストクリック測定。これに対してアトリビューション分析は、誰がセンタリングを挙げたのかも測定する

ラストクリックだけの評価で「(出稿先の)選択と集中」をしてしまうと、リスティングだけがどうしても上位にきてしまい、それ以外の広告、つまりフォワードへのパスの供給源を絶つことにもつながってしまい、(吟味したはずなのに)なぜか全体のコンバージョン数が減るという事態にもなりかねない

アトリビューション分析の概念図
アトリビューション分析の概念図

アトリビューション分析がなぜ重要なのか?

このように、企業が従業員数・広告費を伸ばしていくなかで、最終的にアトリビューション分析の重要性が高まってくるとデ・スーザ氏は指摘する。であれば、広告費の少ない新興企業であっても、将来的なアトリビューション分析を見越したツールを当初から導入しておく意義は大きい。ツールの操作法を学習する手間が省けるだけでなく、長期に渡って一貫した指標で分析が可能になるからだ。

プロモーション規模が拡大していくなかで、そのたびにツールをあれやこれやと入れ替えていては混乱し、どの指標が正しいかもわかりづらい。「また新しいタグを貼るの?」といった事態にもなる。同じものを使って同じように計り続けることが、リスク回避にもつながる(デ・スーザ氏)

Web広告費の少ない段階であっても、将来的なアトリビューション分析の導入を見込んでおいたほうが、集計に一貫性が生まれ、比較・検討もより正確になるという

株式会社ロックオンのAD EBiSは、まさにこういったニーズを見越したツールだ。広告媒体ごとのコンバージョン重複計測を排除できるほか、メールマガジンを見ているが本文内でクリックはせず、後にウェブサイトへ訪問して成約に至るという、まさに「アトリビューション」を体現するようなユーザー行動分析をサポートする。

また、AD EBiSならではの特徴としては、サイト訪問ユーザーの性別・年齢がより詳細に分析できる点がある。いわゆるユーザー属性のことで、これは無料のGoogle アナリティックスで判別可能ではある。ただしAD EBiSでは、出稿した広告ごとにどんな属性のユーザーを誘引できたかを可視化するという。

ほかにも、「バズった」SNS投稿の流入を解析し、その特定の投稿に反応したユーザーにだけ、リターゲティング広告することもできる。

デ・スーザ氏は最後に「AD EBiSは、これ1つで今回お話した世界感を実現できるツール」とアピール。加えて、出稿や規模や計測したい指標の種類などに合わせて、利用プランを柔軟に選択できる点を重ねて強調し、講演を締めくくった。

この記事の筆者

【執筆】

森田秀一

【撮影】

鹿野宏

サイバーエージェントがスマートフォン動画広告「LODEO」に態度変容推測機能を追加

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インターネット広告のサイバーエージェントは、広告技術分野のサービスを開発する技術者横断組織、アドテクスタジオがスマートフォンに特化した縦型動画広告ネットワーク「LODEO(ロデオ)」に、ユーザーが態度変容(ブランドリフト)するかどうかを機械学習を活用して推測する機能「Brand Lift Optimizer(ブランドリフトオプティマイザー)」を加えた、と1月30日発表した。アンケートを取得する必要がなく、ユーザーのオンライン行動を基に動画広告への接触で態度変容が起きるかが把握できる。

態度変容を推測することで動画広告の配信先と動画広告制作物を最適化し、広告を配信しながら効果の最大化を可能にする。第1弾で態度変容の中でも広告想起を最大化する機能を提供する。これまでLODEOで蓄積してきた動画広告の視聴時間やクリックなどのユーザー行動と、広告接触・非接触ユーザーに態度変容のアンケートを配信するインバナーサーベイで取得した広告想起効果の相関を分析。配信先と制作物を最適化して自動的に効果を最大にする。通常のアンケート調査も平行して精度を高める。


イー・ガーディアンが動画音声のテキスト化によるキーワード検知「TextVoice」展開

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投稿監視・風評調査のイー・ガーディアンは、動画の中の音声をテキストにしてAI(人工知能)が特定のキーワードを検知する機能「TextVoice(テキストボイス)」の展開を1月30日に始めた、と同日発表した。動画コンテンツに著作権の侵害や薬機法(旧薬事法)違反がないかなどをAIシステムが分析・監視する。著作権侵害など違法動画配信のパトロールや、動画広告の薬機法チェックに活用できる。同社の既存AIソリューションと組み合わせることで、動画監視が多角的な視点から可能になる。

スマートフォンの普及で動画視聴が定着し、動画広告の市場規模が拡大する中、配信コンテンツ監視へのニーズが高まっていることからTextVoiceを提供する。こまでの投稿監視や広告審査代行のノウハウを活用した。イー・ガーディアンはAIを活用したテキスト投稿監視システム「E-Trident」や、人工知能型画像認識システム「ROKA SOLUTION」、画像内物体検知システム「Kiducoo AI」を展開している。これらのAIソリューションにTextVoiceを加え、より精度の高いサービスを提供する。

さくらインターネットがSSL証明書サービスでJPRSのドメイン認証型証明書の提供開始

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インターネットインフラのさくらインターネットは、ドメイン名の登録管理とドメインネームシステムの運用を行う日本レジストリサービス(JPRS)のドメイン認証型SSLサーバー証明書の提供を1月30日に始めた、と同日発表した。SSL証明書サービス「さくらのSSL」の新商品となる。サーバーサービス「さくらのレンタルサーバ」「さくらのマネージドサーバ」で独自のドメインを利用していると最短で即日に発行・設定できる。

JPRSのドメイン認証型SSL証明書は、SSL証明書の申請者がSSL証明書に記載されているドメイン名の登録者か管理者であることを証明する。不正行為被害のリスクが高まっている中、SSL証明書の必要性が増していることから、提供する。ウェブサイトにはサイトシールが掲載でき、クリックするとSSL証明書の詳細情報が表示される。日本語と英語に対応する。料金は有効期間1年で900円、同2年は1700円(いずれも税別)となる。

Web担の編集長も愛用、「無料・カンタン・便利」なWebページ監視&表示速度チェックツールでUX改善!

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~とあるECサイト運営会社の会議室にて──

課長: さて、今月の予算達成状況だけど……Webのほうはどう?

部下: 芳しくないですね。売上だけでなく、新規会員のほうも、この状況だと難しそうです。

上司: キャンペーンの効果も出てないか。そもそもPVが上がってきていない。こうなると、いよいよ打つ手が少なくなってきたな。とりあえず広告を増やすかぁ。

部下: 課長、そこで提案があるんですが。サイトのパフォーマンス監視ってご存じですか?

課長: サイトの死活判定のことか? ここ最近は長時間のサーバーダウンも特に起きてないはずだが。

部下: サーバーが落ちてる落ちてないの話だけじゃなくて、サイトの表示速度が遅くなっていないか、なんです。サイト表示がちょっとでも遅いと、それだけでユーザーはサイトを離脱してしまうそうで。なので、本格的に測ってみませんか?

課長: ……確かにその話聞いたことあるな。しかし、そうはいってもコストがなぁ。あと、ムズカシそうだし ……。

売上が増えない、会員数が伸びない! キャンペーンも広告もキチンとやっているのになぜ? ──それは、もしかしたらWebサイトの「反応速度」が原因かもしれない。しかし、

それはわかっているけど、パフォーマンス監視といっても実際にどうしていいかわからない

といった悩みを抱えているWeb担当者が多いかと思う。

そこで今回は、「無料」「カンタン」「スマホでチェックできる」サイトパフォーマンス計測ツールをご紹介しよう。

もちろん、匿名の個人ユーザーが開発した無保証のツールではない。クラウド型CRMツールなどで高い実績を誇るゾーホージャパンが提供する、れっきとした法人向けサービスだ。名称を「Site24x7(サイトトゥエンティーフォーバイセブン)」という。

実はこのサービス、Web担当者Forumでもここ7~8年にわたって利用し続けている。サイトの表示速度監視に加え、サーバーダウン時の通知機能も充実していて、非常に便利なのだ。そしてなにより、無料で使えるのがうれしい。

この記事では、次のようなことを一気に紹介する。顧客体験向上のためのヒントが見つかるはずだ。

<この記事のポイント>
  • 数秒の遅れが、売上やコンバージョンに悪影響を与える
  • ①パフォーマンス監視はクレジットカード不要&無料でもできる
  • ②設定が簡単! 初期設定はURLをコピペするだけ
  • ③サーバー(サイト)の運用状況を世界各地からモニタリングできる
  • ④通知機能が充実! サイト表示の遅さも通知してくれる
  • ⑤スマホアプリで通知を受ければ外出中でも問題なし
  • ⑥時間帯別サイト応答時間を折れ線グラフでチェックできる
  • ⑦Webブラウザー操作の自動で反復シミュレーション
  • ⑧エンジニア向けの本格的なデバッグ機能「APMインサイト」

数秒の遅れが、売上やコンバージョンに悪影響を与える

Webサイトの表示速度の重要性は、ここ数年に渡って指摘され続けている。Web担当者Forumでもたびたび取り上げているので、参考までにいくつかご紹介しよう。

これらの記事でも言及されているが、かつてAmazonが行ったテストでは「ページ表示速度が0.1秒遅くなるごとに売上が1%下がる」との結果が出た。わずか0.1秒で、だ。5秒~10秒の話ではない。

またGoogleは、ページの反応が0.5秒遅くなるとアクセス数が20%減るとの検証結果を発表している。1人でも多くの訪問者を集めたい、もっともっと会員を獲得したいというWebサイトにとって、この結果は無視できない。

ページ反応速度が遅いほど、売上やコンバージョンは下がり、一方で離脱率は上がってしまう
※グラフはイメージ

わずか数秒の遅れが、売上やコンバージョンに悪影響を与える。では、Web担当者はどうすればいいのだろうか。改善に向けた第一歩は、まず現状を把握することだ。

①パフォーマンス監視はクレジットカード不要&無料でもできる

ゾーホージャパンの「Site24x7(サイトトゥエンティーフォーバイセブン)」は、全世界90カ所以上のロケーションから、指定Webサイトへのアクセス速度を24時間365日体制で計測・監視し、異常値が出た場合にメールやスマホアプリで通知してくれる。これがもっとも基本だ。

機能の多くはクラウドで提供されているため、クライアント端末に専用ツールなどをインストールする必要はほぼない。Webブラウザーさえあれば、一通りの機能が利用できる。主要なユーザーインターフェイスは日本語化されている(ヘルプ記事や後述のスマホアプリなどを除く)。

また、なにより無料でも利用できるので、試しやすい。初回ユーザー登録にあたってクレジットカード登録は不要だ。一般的な他のサービスでは、1か月程度の無料試用体験が可能といってもクレジットカード登録を必須の場合が多く、期間内に解除し忘れたら課金されるケースがある。しかし、Site24x7ならば「気付いたら課金されていた」という心配はゼロ。全機能を30日間試した後、手続きをしなければそのまま無料プランに移行し、そのまま使い続けられる。

初回登録は非常にシンプルで、登録項目もメールアドレス・パスワード・企業名の3つだけ。改めて説明する必要がないほど簡単だが、詳しい流れは以下の画面写真で確認してみてほしい。

「Site24x7」のWebサイト。利用を開始するには右上の「今すぐ無料で使ってみる」をクリック
「Site24x7」のWebサイト。利用を開始するには右上の「今すぐ無料で使ってみる」をクリック
続いて、メールアドレスやパスワードを設定。利用にあたって必要な登録はこれだけ。
続いて、メールアドレスやパスワードを設定。利用にあたって必要な登録はこれだけ。
アカウント確認用のメールが届くので、文中のURLをクリック
アカウント確認用のメールが届くので、文中のURLをクリック
確認メッセージが表示されて、これで登録手順がすべて完了
確認メッセージが表示されて、これで登録手順がすべて完了
初回ログイン時には、このようなメッセージも表示される
初回ログイン時には、このようなメッセージも表示される

②設定が簡単! 初期設定はURLをコピペするだけ

では実際の監視法を見ていこう。最初にやるべきことはURLの登録だ。もっとも基本的な機能だけであれば、ページのHTMLに専用タグを埋め込むような手間も必要ない。

Webサイトの稼働状況を調べたい場合は、ホーム画面のメニューから「監視」→「監視の追加」→「Webサイト」を選択して、自社サイトのURLを登録するのが基本。ただし、アカウント開設直後は専用の案内メッセージが出るため、案内に従っていくだけで自然とURLを登録できる。実際の手間もURLをコピー&ペーストする程度だ。

アカウント開設直後は、まず監視対象URLを入力するよう求められる。ここでURLをコピー&ペーストしよう
アカウント開設直後は、まず監視対象URLを入力するよう求められる。ここでURLをコピー&ペーストしよう
いくつかのオプション設定が出るので、確認してクリック
いくつかのオプション設定が出るので、確認してクリック
これでURLの登録も完了
これでURLの登録も完了
以後は、Site24x7にログインするとこのホーム画面が表示されるようになる
以後は、Site24x7にログインするとこのホーム画面が表示されるようになる

こうやって指定した監視対象サイトは、Site24x7のホーム画面に一覧表示される。基本的にはこの画面から、ミリ秒単位のパフォーマンス(ページ反応時間)を確認できる。もし、エラーやサーバーダウンが発生していれば、この画面にも表示される。

さて、ここまでにかかる時間だが、初回ユーザー登録で5分から10分、マイページへのログインから監視対象サイトのURLを貼り付けまでで約15分といったところ。合計しても20~30分あれば、「サイトパフォーマンスのある生活」が始められる。

③サーバー(サイト)の運用状況を世界各地からモニタリングできる

監視ルールは各種設定できる。ホーム画面の監視先一覧右側にあるハンバーガーメニューにマウスカーソルを合わせ、「編集」をクリックしよう。

監視一覧のハンバーガーメニューから、このように「編集」をクリック
監視一覧のハンバーガーメニューから、このように「編集」をクリック

基本的には初期値のままで大丈夫だが、ポイントを2つだけ解説する。

まずは「確認間隔」。監視項目によっても異なるが、「1分」「15分」などと設定されているはず。つまり、ここで設定した間隔で、監視が行われるわけだ。なお、無料プランでは最短で「10分」間隔となる。

また、「監視ロケーション」は、世界のどの地域から監視を行うかの設定だ。「北米」「アジア太平洋」など、いくつか選択肢があるので適宜変えると変えるといい。さらに地域を限定した選択肢も用意されているので、「東京 - JP」も選択可能だ。

監視項目の詳細画面が表示され、さまざまな設定変更ができる
監視項目の詳細画面が表示され、さまざまな設定変更ができる
◇◇◇

次のページでは、充実した「通知機能」について解説する。

④通知機能が充実! サイト表示の遅さも通知してくれる

そして、Site24x7でぜひ使いこなしたいのが「通知機能」だ。ご想像の通り、「サイトにトラブルが発生した」、あるいは「サーバーはダウンしていないが、反応が遅い」といった際に通知してくれる。

通知の方法はいくつかあるが、まず基本となるのはメールだ。設定は、ホーム画面から「管理者」→「ユーザーとアラート管理」を選ぶ。ユーザー別に「管理者」「読み取り専用」といったロール(役割)を選択して、どの通知グループに属させるか、特定曜日にはメールしないなど、柔軟な調整ができる

ホーム画面で管理者メニューを表示。続いて「ユーザーとアラート管理」を選択しよう
ホーム画面で管理者メニューを表示。続いて「ユーザーとアラート管理」を選択しよう
通知はユーザー単位で設定可能
通知はユーザー単位で設定可能
ユーザー別の詳細設定画面
ユーザー別の詳細設定画面

この設定が終わったら、前述の監視項目ごとの通知ルールを決めよう。各監視項目の画面から「編集」を選択すると、詳細画面に「通知プロファイル」「ユーザーアラートグループ」の設定が見つかる。設定項目がちょっと多くて煩雑に感じるかもしれないが、これは通知を受け取りたいユーザーが増えてくると、逆にメリットに変わってくる。

Site24x7をまだ1人で試用している段階では、これらの設定をいじらなくても標準的な通知は問題なく受け取れる。設定を確認するにしても、今回の記事で紹介している内容であれば10分程度で済むはずだ。

ただ、実際に通知メールが届くかを確かめるには、それこそサイトを実際に止めないといけない。ビジネスサイトでそれをやるわけにはいかないので、通知メールの届き方を確認したい場合は、検証用環境を別途用意すべきだ。

監視項目ごとに通知するかしないかを選べる
監視項目ごとに通知するかしないかを選べる
実際に届く通知メールはこんな感じ
実際に届く通知メールはこんな感じ

⑤スマホアプリで通知を受ければ外出中でも問題なし

メールでの通知以上にぜひオススメをしたいのが、スマホアプリによるプッシュ通知機能だ。iOS/Android向けにそれぞれSite24x7のアプリがリリースされていて、計測値を確認できるだけでなく、通知も受けられる。

利用も非常に簡単。アプリをインストールして、ログインすればそれでほぼ完了。一応「Setting」メニューから「Push Notification」の項目がオンになっているかどうか、確認しておくといい。

「Site24x7」Androidアプリ版のホーム画面
「Site24x7」Androidアプリ版のホーム画面
「Setting」メニューで「Push Notification」がオンになっていることを確認しよう
「Setting」メニューで「Push Notification」がオンになっていることを確認しよう
ホーム画面右上の通知アイコンをクリックすれば、これまでに届いた内容を確認できる
ホーム画面右上の通知アイコンをクリックすれば、これまでに届いた内容を確認できる
通知の詳細画面
通知の詳細画面

このプッシュ通知は、Site24x7の数ある機能の中でも、利便性・実用性の面で特に優れている。この1機能だけを目的にSite24x7を利用しても、決して損はしないはずだ。準備にかかる時間も、アプリをインストールして設定を確認するだけなので、5~10分程度。ただ、通知の届き方を体験するには、やはり何らかのトラブルを実際に発生させなければならない。検証環境用のURLを指定し、わざとサイトを落とすなどして、挙動を確かめておくのもいいだろう。

⑥時間帯別サイト応答時間を折れ線グラフでチェックできる

さて、Site24x7を数日運用すると、さまざまなデータがたまっていく。ここではデータの見方をいくつか説明しておこう。

すでにお気付きの方も多いかもしれないが、Site24x7では1つのURLを登録するだけで、複数の監視項目が設定されるケースがある。たとえばWeb担当者ForumのURLであれば1つ登録するだけで、全部で7つの監視項目が設定される。

これは、関連するDNS、SSL証明書の有効期限なども合わせて監視してくれるからだ。実際、ホーム画面の監視項目一覧を見ると「DNS監視」「SSL証明書」などの表示が出ている。つまり、1つのURLを極力多面的な観点から分析してくれるのだ。このため登録するURLによって多少の差異は出る。たとえばhttps未導入のサイトを登録しても、「SSL証明書」の項目は出ない。

ただ、Webサイトのパフォーマンス監視の観点からは「Webサイト」「Webページアナライザー」という監視項目が重要になってくる。

まずは、ホーム画面の監視項目一覧から「Webサイト」の監視結果を見てみよう。

監視項目「Webサイト」の結果画面。応答時間の折れ線グラフを見れば、どの時間帯にページが遅くなっていたかを、一目で確認できる
監視項目「Webサイト」の結果画面。応答時間の折れ線グラフを見れば、どの時間帯にページが遅くなっていたかを、一目で確認できる

詳細画面に遷移すると、可用性(率)やダウンタイムといった項目が並んでいるが、もっとも重要なのは応答時間の折れ線グラフ。DNS時間・接続時間・SSLハンドシェイク時間・待機時間という内訳を色別表示しつつ、かつ時間帯ごとの推移が確認できる。

これにより、たとえば「昼間は特に問題はないが、夜23時になると途端にサイト応答時間が長くなる」といった現象を、数値としてハッキリ認識できるようになる。ネット利用者であれば「昼休みや夜になるとネットが遅くなる」という状況はなんとなく知っているかと思うが、それが「見える化」されるわけだ。サーバー増強などを考える際の大きな指針になるだろう。

一方で、「平均600ミリ秒という応答時間は果たして速いの? 遅いの?」という疑問もわくかと思う。そういう時は同じページ内の「Industry Average for グローバル」を見てみよう。可用性と応答時間について、世界の大手サイトと比べてどの程度の水準にあるかをランキングとして出してくれる。ちなみに600ミリ秒だと大手サイトのランキングで9位と10位の間。これなら十分……といった判断ができるわけだ。

右下の円グラフが「Industry Average for グローバル」。業種別のWebサイト応答速度ランキングでどの位置にあるのかがわかる
右下の円グラフが「Industry Average for グローバル」。業種別のWebサイト応答速度ランキングでどの位置にあるのかがわかる

「Webページアナライザー」は、観測項目がやや異なる。応答時間のグラフなどは同じく表示されるのだが、さらに「Webページの要約」が追加され、実際のWebページの容量(サイズ)などが確認できる。特に、全転送量に対する画像の割合などはグラフで見てみるとなかなか新鮮。表示も見やすいので、「TOPページにしてはさすがに画像の容量が大きすぎる」とか、分析のためのちょっとした気付きにもなると思う。

「Webページアナライザー」は、表示項目がやや異なる
「Webページアナライザー」は、表示項目がやや異なる

さらに、ロケーションごとにリソースの読み込み時間がわかるようにもなっている。たとえば、ロケーションを「東京 - JP」に限定して確認することも可能なのだ。

ロケーションごとにリソースの読み込み時間がわかる
ロケーションごとにリソースの読み込み時間がわかる
◇◇◇

さらに、Site24x7にはより高度な機能もあるので、次のページで解説する。

⑦Webブラウザー操作の自動で反復シミュレーション

ここまででもSite24x7の多機能ぶりは十分感じていただけたと思うが、有料プラン向けにはさらに高度な機能が用意されている。特に「Webシナリオ監視」の主要機能である「リアルブラウザー監視」は便利。実際のWebブラウザーにおける操作を、どのリンクをクリックしたか、どのボタンを押したかまで記録し、その一連の流れをクラウド側の処理だけで自動リピート監視する。

「リアルブラウザー監視」用の記録アプリケーションは、管理者画面からダウンロードできる
「リアルブラウザー監視」用の記録アプリケーションは、管理者画面からダウンロードできる

このツールが優れているのは、ログインできるか、問い合わせフォームが動いているか、ショッピングカート決済ができるかなど、より細かな挙動を監視できる点にある。サーバーは動いているがフォームが反応しないというように、ページを開いただけではわかりにくい挙動も監視してくれる。

機能を利用するには、画面操作の流れを1回記録する必要がある。そのためにWindows/Mac対応の専用記録ツールが必要になってくる。Site24x7の管理者画面から「Webアプリケーション(リアルブラウザー)」という表記を頼りに、ツールをダウンロードしよう。

このツールは、つまるところ簡易ブラウザー。監視したいサイトのURLを入力して、画面を開く。後は普段通りの操作で、リンクやボタンをクリック。終わったら画面右上の「Preview & Save」を押せば、記録作業は完了だ。この後、いくつか設定を済ませれば、Site24x7のホーム画面に監視項目として反映される。以後は記録ツールを使うことなく、簡単に反応速度などを記録できる。

Windows用の記録アプリにログインしたところ。URLを入力して、記録作業をスタート
Windows用の記録アプリにログインしたところ。URLを入力して、記録作業をスタート
今回はテストなので、検証用ブログに問題なくログインできるかを記録してみた
今回はテストなので、検証用ブログに問題なくログインできるかを記録してみた
記録しているところ。ログインなど一連の操作が終わったら、画面右上の「Preview & Save」を押す
記録しているところ。ログインなど一連の操作が終わったら、画面右上の「Preview & Save」を押す
記録したアクションを確認できる
記録したアクションを確認できる
アクションはクラウドに保存される
アクションはクラウドに保存される
リアルブラウザー監視の履歴画面。データの見方は「Webサイト」「Webページアナライザー」とだいたい同じ

⑧エンジニア向けの本格的なデバッグ機能「APMインサイト」

「リアルブラウザー監視」「Webシナリオ監視」と並んで、有料プラン向けに提供されているのが「APMインサイト」の機能だ。これは非常に本格的なWebアプリケーションのデバッグ機能だ。

サイトのパフォーマンスに問題があることがわかったならば、エンジニアに依頼して問題を解決してもらう必要がある。その際に、このツールを使っていれば、システムやアプリのどの部分が原因で遅くなっているのかがすぐにわかる。改修がスムーズに進むというわけだ。

「APMインサイト」の設定画面
「APMインサイト」の設定画面

一般的なマーケターやWeb担当者であれば、自分で使う機能ではないだろう。しかし、サイト改修などに際してエンジニアと密に議論をする場合もあるだろうから、中身だけは知っておいてほしい。要はWebアプリケーションのパフォーマンスを監視するための機能で、APMは「Application Performance Monitoring」の略。

Site24x7のAPMインサイト機能では、Webアプリケーションの構築にあたって採用されるJava、.NET、PHP、Rubyなどのプラットフォームごとに、そのパフォーマンスを計測してくれる(計測のためには、専用のエージェントをサーバーにインストールする必要がある)。

これにより、各Webアプリケーションの動作速度、どこがボトルネックになっているかなど、問題の切り分けがしやすくなる。Site24x7は、本格的な開発サポートツールにもなり得るのだ。

まとめ

いかがだったろうか。Site24x7は、簡単な初期設定と通知機能の組み合わせにより、Webサーバーに関する知識があまりない人でも、Webの稼働状況、そしてなにより重要な反応速度を簡単にチェックすることができる。また、無料プランが設定されていることも見逃せない。

有料プランでは機能が一気に充実する。中でも興味深かったのは「ステータスページ」の機能だ。これは、設定した監視項目に対し「サービスは正常に機能しています」など、非常にシンプルなメッセージだけを出してくれる。

このページだけを広く一般公開する機能があるので、たとえば社内のグループウェアなどで共有しておけば、システム運用とは全く関係ない部署の従業員でも、サーバーの動作状況をチェック可能だ(URLさえ知っていれば誰でも見られるので、表示すべき情報の選択はどうぞ慎重に)。詳しくは、Webサイトのプラン別機能比較表をチェックしてほしい。

Site24x7のプラン別機能比較。無料プランでも基本的な機能は利用できる
Site24x7のプラン別機能比較。無料プランでも基本的な機能は利用できる

最後にもう1つ、Webサイト運用の現実を改めて確認しておこう。サーバーがダウンしているか、反応が遅くなっているかは、基本的に誰も教えてくれない。特にWebサイトを訪問する不特定多数のお客様は、「サーバーが落ちてますよ」などと問い合わせフォーム経由で報告する義理もない。単純に別のサイトへと離れていってしまうだけだ。

つまり、サーバーが正常に動作しているかは、やはりサイト運用者が常日頃気を付けるしかない。かといって、PCの前で24時間誰かが張り付いている必要もない。なぜならSite24x7があるからだ。監視コストを下げつつ、サーバーの可用性は上げる──顧客体験の向上のためにも、ぜひSite24x7を徹底活用してみてほしい。

この記事の筆者

森田秀一

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