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Googleウェブマスターツール(GWT)にセキュリティ上のバグが見つかった(2012年11月)ことから、私はGWTがSEO担当者に提供している機能を深く調べてみるのがいいだろうと思った。最近ではGWTにログインしているSEO担当者がたくさんいるはずだからだ。
GWTはかつて、ウェブマスターの役に立たないツールだった。しかしこの1年は、Facebookがプライバシーに関する新しい声明を出すよりも速いペースで機能を改善するなど、実り多いものだった。
GWTには現在、他では手に入らない洞察に満ちたデータやメトリクスがたくさんある。ただし、有用なデータもあればそうでないものもあるので、実際に中に入って各ツールを見ていこう。
- 最新のリンクをダウンロードする(3/18公開予定)
- ウェブサイトのクロール統計を見る
- インデックスへ送信する
- Googleアナリティクスでウェブマスターツールのデータを表示する(3/18公開予定)
- リッチスニペット/構造化データのテストツール
ウェブマスターツールのホーム画面
ウェブマスターツールにログインすると、アカウントに登録されている全ウェブサイトの一覧が表示され、左側のメニューに「すべてのメッセージ」「設定」「Labs」、そしていくつかのリンクをまとめた「その他のリソース」が並ぶ。
「すべてのメッセージ」
以前なら、グーグルがウェブマスターにメッセージを通じて連絡してくることなどめったになかった。2012年は多くのSEO担当者がグーグルの「ラブレター」を受け取っており、連絡がもう少し減るといいのにと望んだ人もいるだろう。メッセージが来るのは次のような場合だ。
- 君のサイトがハッキングされた可能性があるとグーグルが判断した場合
- 君のサイトに対して張られた不自然なリンクをグーグルが発見した場合
- 君のサイトに対して張られたリンクがグーグルのウェブマスター向けガイドラインから外れた手法を使っているとグーグルが判断した場合
「設定」から、メール通知のタイプを「サイトに関する重要な問題」または「すべての問題」に設定できる。
実際に見てみる:すべてのメッセージを表示
Labs――著者の統計情報
著者情報は1つのドメイン名に結びつけられるものではないので、グーグルは君が作成した全サイトの統計情報のほかにサイトごとの統計も表示する。ここで情報を見るには、正式な著者プロフィールが必要となる(Google+を使おう!)。
興味深い統計情報であり、検索結果ページに表示される自分の変顔画像のURLを確かめるのにも使える。
実際に見てみる:著者の統計情報を表示
その他のリソース――リッチスニペット/構造化データ
今では「構造化データ」として知られるようになったリッチスニペットのテストツールを使っていない人は、すぐにこれをブックマークしよう。URLテストをここでまとめてでき、著者プロフィールが適切にリンクされているかをチェックできる。
このツールは他にも、次のような項目が設定または検証されているかどうかを確認するのに使える。
- 著者ページ
- 名前
- Google+ページ(パブリッシャとして)
- マイクロデータ、マイクロフォーマット、あるいはRDFaの形式で検出されたあらゆる構造化データ(レビュー、製品、曲名など)
実際に見てみる:URLを入力し構造化データを確認
GWTにおける個別サイトのダッシュボード
ウェブマスターツールにログインしてからサイトを選択すると、ツールの中身が表示される。各サイトのダッシュボードでは次のような内容が表示される。
- クロールエラー
- URLエラー
- サイトエラー
- DNS、サーバー接続、robots.txtの取得、という3つの健全性の状況
- クエリの数(および表示回数、クリック数)の概要
- サイトマップ(送信されたURLとインデックス化されたURLを含む)
サイトを選択すると、「設定」「健全性」「トラフィック」「最適化」「Labs」という5つの大きなセクションがある。私見では、最も参考になるデータは「健全性」と「トラフィック」、そしてGoogleアナリティクスで得られるものの中にある。
「健全性」セクション
「設定」セクション
設定
ここでは、ウェブサイトのターゲットを特定の国にしたり、使用するドメイン(wwwを付けるか付けないか)を選択したりできる。望むなら、クロールの頻度を制限することも可能だ。
サイトリンク
サイトリンクとは、一部の検索クエリ(ブランドに関係するものが一般的)の検索結果で、グーグルが自動的に選択してメインのURLの下に表示するものだ。
サイトリンクとして表示してほしくないURLがある場合は、それらを「格下げ」できる。グーグルは格下げされたURLを表示しなくなる。特定のURLをサイトリンクに出すように指定することはできない。
URLパラメータ
パラメータ(変数)を含むURLのせいでサイトに重複コンテンツの問題が生じた場合は、このツールを使ってグーグルによるクロールを制限できる。
制限する対象に確信が持てないときは、ここの設定をいじらないように!
アドレス変更
サイトをまったく新しいドメイン名に変更する場合は、301リダイレクトを設定したうえで、ここからグーグルに通知する。
ユーザー
Googleアナリティクスのアカウントに新しいユーザーを追加するのに20分もかかってしまったことはあるかな? ない? まあ、もしかすると私だけなのかも。
GWTへのユーザー追加はずっと簡単だ。ユーザーには「フル」と「制限付き」の2種類がある。設定の変更や送信はほとんどできないほぼ閲覧のみのアクセス権をクライアントに与える場合は、「制限付きユーザー」にしておくのがいいだろう(クライアントに見境なく再審査リクエストを送信してもらいたくはないはずだ)。
協力者
この設定は、YouTubeパートナープログラムのメンバー(メンバーでない読者が多いとは思うが)がYouTubeチャンネルをサイトにリンクさせる場合に使う。このセクションは将来的に設定項目が増えるとは思うが、今のところは非常にわかりづらい。
この機能に関しては公式ブログ「Googleウェブマスター向け公式ブログ」でさらに詳しく説明されている。
「健全性」セクション
クロールエラー
クロールエラーでは、Googlebotが君のサイトをクロールした際に遭遇した問題点がわかる。
クローラーがアクセスした際のHTTPレスポンスコード(404や301)のほか、エラー数の推移がグラフで表示される。URLが404エラーとして表示されるので、リンク切れを発見するのにもってこいだ。
グーグルが初めてそのエラーを検知したのがいつなのかがわかるほか、エラーの表はスプレッドシートとしてダウンロードできる。
クロールの統計情報
1日あたりのクロールされたページ数は、継続的に追跡すべきすぐれたSEOの指標だ。
グラフを見ることでも得られる知見はあるが、毎週チェックして記録しておきたい。特にコンテンツを新しく追加している場合は、この数字に増え続けてほしいところだ
ブロックされたURL、Fetch as Google、インデックスへの送信
「Fetch as Google」(グーグルとしてフェッチ)は、送信されたURL上でGooglebotが「見ている」物をそのまま表示する。ハッキングされたサイトを見つけたり、グーグルの目線で自分のサイトを見たりするのに便利だ。SEO監査はここから始めるとよい。
2012年に新登場した実にすばらしい機能が「インデックスに送信」だ。title要素を変更して、グーグルがもっと速くインデックスを更新して変更を反映してくれればいいのにと思ったことはないだろうか? 「インデックスに送信」はまさにそのための機能だ。1週間に50回までなら、グーグルのインデックスでページがほぼリアルタイムで更新されるよう、URLを送信することができる。ページ上の変更をテストするのにとても便利だ。
「インデックスに送信」ツールの使い方をマット・カッツ氏が説明した動画を紹介しておこう。
インデックスステータス
このレポートでは、「詳細」ボタンを押して、グーグルが君のサイトについて教えてくれる興味深いインデックスステータスが全部見えるようにしよう。
マルウェア
グーグルが君のサイトでマルウェアを検出すると、ここに詳しい情報が表示される。今では、マルウェアが検出されるとグーグルからメッセージが送られてくることも多い。
この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回(3月18日公開予定)では、残る「トラフィック」「最適化」「Labs」の各セクションについての説明のほか、GoogleウェブマスターツールとGoogleアナリティクスとの連携についても紹介する。
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- 内容カテゴリ:SEO
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:Googleウェブマスターツール徹底ガイド改訂版(前編) [SEOmoz - 検索マーケティングのニュース&テクニック] | Web担当者Forum
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