日本のグーグルサーチクオリティチームがついに本格始動
リアルタイムでビデオチャットに登場(Google Webmasters on YouTube)
日本のグーグルのサーチクオリティチームが、一般のサイト管理者を対象にGoogle+でハングアウト(ビデオチャット)を開催した。
海外では、このコーナーの海外編でおなじみのジョン・ミューラー氏をはじめサーチクオリティチームに所属する何人かのグーグル社員がハングアウトを定期的に開いているが、日本では初めての試みだ。
公式ヘルプフォーラムで活躍している“トップレベルユーザー”の紹介と彼らへのQ&Aが第1回の主な内容だが、最後のほうでは、事前に受け付けたサイト管理者からの質問にもサーチクオリティチームが特別に答えてくれている。
下のような質問に回答されている。
- Googlebotの突然のクロール頻度上昇
- フランチャイズや不動産サイトでのオリジナルコンテンツ
- meta keywordsタグが検索結果に及ぼす影響
今回は序の口で、「今後は再審査リクエストやリンクの否認ツール、レスポンシブ・ウェブデザインなどホットなトピックについてのハングアウトを予定している」とのことである。
日本のサーチクオリティチームが筆者たちウェブマスターとのコミュニケーションを活発化してくれることは非常に嬉しい。今後に期待したい。
日本語で読めるSEO/SEM情報
地方自治体サイトのSEOにグーグルがアドバイス
一般サイトにも有用な内容(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
行政機関サイトのウェブ担当者からよく寄せられる疑問に、グーグルがアドバイスした。英語版の公式ブログで公開された記事の邦訳で、以下の5つの質問への回答になる。
検索結果や Google マップ上に表記されている電話番号や住所が間違えている時、どうすれば修正できますか?
私たちのオフィスのリスティング情報は追加したのですが、他に追加をしたい公共施設(図書館や公民館など)のリスティング情報が 43 件もあります。どのように追加すればいいですか?
.go.jp ドメイン から .co.jp ドメインへの移行を予定しています。どのような手順を踏めばいいですか?
たくさんの作業を経て、各ページの内容に合ったタイトルやメタ ディスクリプションを個別に設定したのですが、これが Google 検索上にきちんと表示されるにはどうしたらよいでしょうか?
行政機関向けの YouTube パートナー プログラムにはどのように申し込むことができますか?
行政機関のサイトでなくても十分に役立つ内容も多い。ぜひ読んで参考にしてほしい。
京都のSEOコンサルタントのつぶやきSEO講座
示唆に富んだ6つのツイート(WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ) (@seokyoto))
京都のSEOコンサルタント(Webプロデューサー)松尾茂起氏によるSEOにまつわる6つのツイートを紹介する。
最近問い合わせが増えてて「SEOを強化するコンテンツをつくってください」という問い合わせが多いけど、丸投げのお願いでは「幾ら予算を積まれても」対応できない。なぜなら、その業界のことはお客様が一番詳しいわけだし、うちはそれを演出するのが得意であって、演出すべき素材がないと難しい。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
SEO分析が得意な人がコンテンツ作成が得意とは限らない。なぜかというと、前者と後者はまったく別だから。今まで分析系の業務をしていた人に対して、「じゃあ、コンテンツ考えて」というのは唐突すぎる。とはいえ、SEOに配慮したコンテンツ作成というのは必須になってきている。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
「SEOに強いコンテンツプランニング」の話をすると、それって広告屋さんの仕事だよね、って言われることもある。確かにそれはそう思う。でも、広告屋さんはSEOの知識を知らない。だから、せっかく良いコンテンツなのに、検索結果に埋もれていったコンテンツは膨大にある。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
人は目に見えないものにお金を払いたがらない。そして、すぐに成果が見えないものにお金を払いたがらない。でも、大きな利益を生み出すのは、そのめに「見えないもの」なんだよなあ。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
インハウスSEOやる人が知っておいた方が良い知識は3つあって、「SEOの技術的な知識(nofollowやcanonicalなどの知識)」と「キーワードに関する知識」、そして「Webコンテンツの演出に関する知識」だと思うなあ。この中で唯一他社と差別化できるのは最後の知識。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
コンテンツプランニングを始めようという人たちは、イベントを「自分の力」で開催してみたら良いと思う。イベント運営の経験はサイト制作に役立つ。会場の手配(ドメイン・サーバの準備)、企画立案(サイト制作)、集客、当日の進行とアフターフォロー(サイト運用)、などのノウハウが得られる。
— WEBライダー松尾茂起(松尾シゲオキ)さん (@seokyoto) 2013年2月11日
まさしく“つぶやき”なのだがあなたをハッとさせるものがあることを期待してピックアップした。
SEM業界への転職を考えているあなたへ
良い業界? 悪い業界?(admarketech.)
検索マーケティング業界への転職事情を考える記事を、アタラ社の岡田氏がブログで公開している。
SEOあるいはリスティング広告といった検索エンジンマーケティング関連の仕事に就きたいと希望している人は、このコーナーの読者のなかにいるのではないだろうか。そんな人に参考になる(かもしれない)記事を紹介する
SEM業界を勧めるかどうかは、組織に所属するのか個人でやるのかや、得意分野は何か、スキルはどの程度か、どんな経験があるか、そしてどのくらい“好きか”など、さまざまな要因に左右されるのだが、この業界への転職に興味があれば読んでみよう。
蛇足だが、もちろん筆者は、誇りを持ってこの業界にいる。
Googleアナリティクスのイベントトラッキングを覚えよう
さまざまな計測に活躍する機能(カグア!Googleアナリティクス解説Blog)
Googleアナリティクスで少し高度な分析をするのに有用な「イベントトラッキング」に関して、その仕組みの概要や注意点、応用法を、関連記事とともに解説した記事。
後半に書かれているjQueryとの連携は上級者向けだが、標準のトラッキングコードに簡単なコードを挿入するだけで外部リンクのクリックを自動的に計測できるようになるので便利だ。
イベントトラッキングはさまざまな場面でのさまざまな計測に役立つ。参考にしてみよう。
なお最後に紹介しているタグ管理ツールの「グーグル タグ マネージャ」の導入にあたっては、「揺さBrain!」ブログの亀田氏による解説がわかりやすい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
アクセス解析のデータを基にコンテンツを最適化し直す方法とグーグル会長による気になる発言を今週はピックアップ。
- 今すぐできる、質の高いロングテールキーワードを発見し検索アクセスを倍増させるSEO
即実践すべし - Google会長エリック・シュミット、本人確認の取れた作成者のコンテンツをより上位に表示する
本人確認の手段が課題か
- 3位から950位に検索順位が激落ち、理由は?
- “半”隠しテキストはガイドライン違反になるのか
- インデックスステータスとサイトマップに現れるインデックス数の違い
- 1つのサーバーで複数サイトを運用してもグーグルにスパム扱いされることはないが……
- ツールバーのPageRank表示をグーグルはどうしてやめないのか
- SEO業者の善し悪しを判断する5つの方法
- コンテンツは選んで引っかけろ
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
3位から950位に検索順位が激落ち、理由は?
質の低い類似コンテンツの量産(Google Webmaster Central Help Forum)
ランキングが3位だったキーワードが950位あたりに今は落ちてしまいました。
ウェブマスターツールからは手動の対応は行なっていないという返事が来ました。
何が悪いのでしょうか?
上の質問が英語版のグーグル公式ヘルプフォーラムで投稿された。
グーグル社員のジョン・ミューラー氏が指摘したのは、都市名だけを入れ替えたほぼ同一のページだった。
赤の楕円で囲んだのが都市名だ。ここでは「Liverpool(リバプール)」だが、この部分を別の都市に入れ替えただけでほかはまったく同一のコンテンツのページが大量に存在している。限りなく重複に近い類似ページだとして認識されたのであろう。パンダアップデートによって低品質評価を受けたのかもしれない。
高品質なサイトを作るためのアドバイス(このリンクは日本語記事)を説明した公式ブログの記事をミューラー氏は併せて紹介した。
オリジナル性に乏しいページの量産は、ユーザーにも検索エンジンにも評価されない。そうしたことを、このコーナーでは多くの記事を通じて繰り返し伝えている。公式ブログのアドバイスを今一度見返しておくといい。
“半”隠しテキストはガイドライン違反になるのか
ユーザーの意思で見られるならOK(High Rankings Advisor)
表示・非表示を切り替える形式でテキストを隠す行為は、「隠しテキスト」としてグーグルのガイドラインに違反するのだろうか?
結論としては、適切に使えば問題はないだろう。極小のフォントを使ったり背景色に溶け込ませたりするような「検索エンジンには見えてもユーザーには見えない」純粋な隠しテキストとは異なり、どこかのタイミングでユーザーに見てもらうためのものだからだ。
たとえば、画面上の「+」マークや「詳細」リンクをユーザーがきちんと認識できるように設置してあり、それらをクリックすると、見えていなかったテキストが現れるような実装だ。「隠す」というよりも「しまっておく」という表現が当てはまるかもしれない。
ただし、パンダアップデートで評価を下げられたサイトのなかには、こうした「一部を隠しておく」テキストの仕組みが使われているサイトが多かったということなので、少しばかり気になるのも事実だ(ただし、そういう相関関係が見られたというだけであって原因になっているとは言えない)。
インデックスステータスとサイトマップに現れるインデックス数の違い
更新頻度と対象URLで差が出る(Search Engine Roundtable)
Googleウェブマスターツールでは、「インデックス ステータス」と「サイトマップ」との2つのセクションでインデックスされているURLの数を知ることができる。
しかし両者のレポートには違いがある。なぜだろうか?
Search Engine Roundtableブログのバリー・シュワルツ氏がグーグル社員のジョン・ミューラー氏とのウェブマスター向けハングアウトで理由を尋ねた。
ポイントをまとめると次のようになる。
- 通常、インデックスステータスのレポートは週ごとに更新される。したがってデータの反映が遅くなる。
- サイトマップのレポートは毎日更新される。
- インデックスステータスとサイトマップは、異なるインデックスのデータを基にしている。
- インデックスステータスに出てくる登録済みURLの数が少なくても、新しいサイトでは心配いらない。
筆者も偶然このハングアウトに参加しており、3番目について補足しておく。インデックスステータスのレポートはGooglebotがさまざまな手段で発見したすべてのURLが対象になる。一方、サイトマップのレポートはサイトマップで送信したURLだけが対象になる。
更新頻度の違いに加えて、対象となるURL数の違いよって両者のレポートに差異が出てくるのだと理解していいだろう。
1つのサーバーで複数サイトを運用してもグーグルにスパム扱いされることはないが……
問題ないが1つの良いサイトを作る(HRF SEO Forum)
こんな質問がHigh Rankings Forumに投稿された。
1台の専用サーバーで、異なる商品を扱うサイトを運用しても、グーグルにスパム扱いされないでしょうか?
フォーラム管理者のジル・ウェイレン氏は次のように回答した。
違う商品を売っている限りは、グーグルは気にしません。同一のIPアドレスだったとしても問題ないことです。
グーグルをだまそうとしていて同じサーバーで運用したくないというなら話は別ですが。
ウェイレン氏のアドバイスを受け投稿者は質問を再び投稿した。
「1サイズ大きめの女性服」や「ウェディングドレス用ガウン」のように服飾系の近いジャンルのサイトをいくつか別々に運営しています。グーグルを欺こうとするつもりはありません。
ウェイレン氏はこう反応した。
私だったら、1つのしっかりとしたサイトを作って、そのなかですべてのカテゴリをそれぞれ準備しますね。
そのほうが作成もプロモーションもしやすいでしょうし、存在感を大きくしてブランディングするにも都合がいいでしょう。
1つのサーバーで複数サイトを運用していても、それだけの理由でグーグルが問題視することはない。しかし似通ったサイトをいくつも運用していて度が過ぎているようなら、たとえサーバーが異なっていたとしても要注意としてグーグルにマークされるかもしれない。
もっともグーグルうんぬんよりも、ウェイレン氏が言うように1つのすばらしいサイトを作り上げることにまず専念するほうが、結果的には成功への近道になるだろう。
ツールバーのPageRank表示をグーグルはどうしてやめないのか
利用する一般ユーザーがまだまだ多いから(Google Webmasters on YouTube)
グーグルツールバーで確かめられるPageRank表示をグーグルが提供し続ける理由を、マット・カッツ氏が説明した。
サイトの評価を判断するためにツールバーのPageRankを利用しているのは、サイト管理者やSEO関係者だけではない。たくさんの一般ユーザーが使っている。みんなが思っている以上に、非常に多くのユーザーが使っているんだ。
でもChromeブラウザはツールバーを内蔵していないし、IE 10はアドオンとしてのツールバーをサポートしていなかったと思う。
今後、ツールバーのPageRankを利用するユーザーが減っていって、この機能を維持することに労力をかけるほどではないと僕たちが判断したら、そのときは終わりにするかもしれない。
だけど、利用するユーザーがたくさんいる限りは提供を続けるよ。
多くの一般ユーザーがツールバーのPageRankを今でも使っているとカッツ氏は言うが、ないと困るほどみんなおおいに頼りにしているのだろうか。正確なデータを反映していないツールバーのPageRankに固執してしまうサイト管理者や高PageRankを売りにしたリンク販売などの弊害を考えると、「さっさとやめてしまえばいいのに」と個人的には思う。
もちろん一般ユーザーがツールバーのPageRankをサイトの評判を知る目安にすることは何ら問題ない。しかし、ウェブ担当者がツールバーのPageRankの数字に固執することには、デメリットばかりが目立つ。ツールバーのPageRankが今でも気になって仕方がないとしたら、ツールバーのPageRankについて書かれたウェブマスター向け公式ブログの記事をもう一度よく読んでほしい。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SEO業者選定とコンテンツマーケティングを扱った記事を今週はピックアップ。
- SEO業者の善し悪しを判断する5つの方法
賢い選択をできるように - コンテンツは選んで引っかけろ
あらゆるものごとをコンテンツのアイデアにする
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
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オリジナル記事:日本のグーグルサーチクオリティチームがついに本格始動 など10+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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