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新規顧客をより多く獲得するためのアクセス解析とは? 効果検証編(全3回 その3) [誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 6 分
誰もが受けたい!アクセス解析5分クリニック
丸山先生
医者:丸山先生(35歳・男)
当クリニックの代表。
来栖あきら
研修医:来栖あきら(25歳・男)
イケメンの研修医。
綾瀬ゆい
研修医:綾瀬ゆい(25歳・女)
優しい天然ボケの研修医。

ここ「アクセス解析5分クリニック」には、Webサイトについてさまざまな悩みを抱えた患者が、毎日のようにやってくる。研修医の来栖と綾瀬はデコボココンビだが、院長の丸山先生がとにかく名医。たった5分ですべての悩みを解決する!というのだ……。(登場人物紹介を詳しく見る

※今回は筆者からのお知らせがあります。

今回のお悩み
新規顧客をより多く獲得するためのアクセス解析とは? 効果検証編(全3回 その3)

正しくアピールするには何が必要?

「新規顧客獲得のための“3つの王道”」は、こういうものだったね。

新規顧客獲得のための“3つの王道”
  1. 見込顧客を、よりたくさん集める
  2. 見込顧客に信頼してもらえるよう、より多くのコンテンツなどを揃える
  3. 見込顧客が気に入るサービスを、より正しくアピールする

今日はいよいよ3番目の「サービスをより正しくアピールする」について考えてみよう。成約率アップの大切なポイントだからね。

今回もやはり最初に質問だ。自社のサービスをより正しくアピールし、成約率アップさせるには、どうすれば良いだろうか?

サービスが目立つように、バナーを貼りますね。

メニュー構成などの導線もしっかりする必要があると思います。

良い回答だね。僕は、もっと当たり前のことを追加しよう。「サービスを正しく伝える文章と絵(写真)がとても大切」という点だ。

私達はプロのコピーライターではないですから、文章は悩むところですね。

アクセス解析は事実を教えてくれる。まずは問題を切り分けてみよう。

問題を切り分ける方法

先ほどの二人の話も合わせて考えると、サービスを正しく伝えるには以下3つを検討しなくてはいけないことになる。

サービスを正しく伝えるには
  1. バナーなどを貼り、サービス案内ページへの導線を太くする。
  2. メニューをしっかり構成し、サービス案内ページへの導線を太くする。
  3. 正しい文章で伝える。

つまり何かしらの施策で導線を太くする必要と、正しい文章で伝える必要があるわけだ。

どうやったらうまく伝わっているかわかりますかね?

上記3つの効果検証をすればいいよ。そうすれば、それぞれの施策がうまくいっているかどうか判断できる。

あーなるほど! つまりどこが悪いか見極めるためには、効果検証をすれば良いのですね!

そのとおり。「悪いところを見つけたい」という悩みは多いけど、それには各施策の効果検証をすればよいわけだ。

効果検証を行った結果、まったく悪いところや問題がないこともありますか?

あるよ。そういったケースは、たいてい以下の3つに分類される。

  1. 本当は問題があるのだが、データからは推測が難しい問題である。
  2. 本当は問題があるのだが、その根拠となるデータがない(少なすぎる)。
  3. 本当にサイトには問題がない。外部環境(競合サイトなど)に問題がある。

Googleアナリティクスだけに頼りすぎると、1番目の根本的な問題のケース、2番目のデータが少ないというケースにぶつかることがよくある。実際に、今回の効果検証をやってみながら見てみよう。

効果検証

サービスを正しく伝える方法について、以下、1つずつ効果検証を行ってみよう。

  1. 「バナーなどを貼り、サービス案内ページへの導線を太くする」がうまくいっているか

    ●検証したい効果
    • バナーがクリックされているかどうか?
    • バナーからサービス案内ページへの流入はあるか?
    ●何を調べればいいのか?
    • バナーがクリックされた回数
    ●効果検証の方法

    STEP1バナーから目印(URLパラメータ)を付けてリンクする。

    (例)<a href="order.html?banner=yes"><img src="img/bannar.jpg" /></a>

    STEP2STEP1のあとデータが貯まってから、Googleアナリティクスのコンテンツレポートで、URLに「banner=yes」が付いたページがどれだけ見られたか確認する。

    参考:印の付け方で誰でも簡単にできるのは「URLパラメータ」

    これはとても簡単で、一般的には飛び先URLのお尻に?を付けることで印とする。?の後ろに自分がわかりやすい任意の言葉を付加することもできる。

    http://homepage-shindan.com/index.html?koukoku1107

    こうすると、「koukoku1107というマークの付いたURLでアクセスされた」という印が付くので、後から解析しやすい。

    Googleアナリティクスであれば、グーグル公式の「URL生成ツール」を使えば、簡単に解析用のURLを作ることができる。

  2. 「メニュー構成をしっかりし、サービス案内ページへの導線を太くする」がうまくいっているか

    ●検証したい効果
    • メニュー(他のページ)からのサービス案内ページへの流量はどうなっているか?
    ●何を調べればいいのか?
    • 各ページからサービス案内ページへの流入数
    ●効果検証の方法

    STEP1Googleアナリティクスのコンテンツレポートで、サービス案内ページの「ナビゲーションサマリー」レポートを確認する。

  3. 「正しい文章で伝える」がうまくいっているか

    ●検証したい効果
    • 文章は顧客に響いているのか?
    ●何を調べればいいのか?
    • サービス案内ページを見た人のコンバージョン率を確認する
    ●効果検証の方法

    STEP1Googleアナリティクスの「目標達成プロセス」レポートを確認する。

「3.正しい文章で伝える」の効果検証なのですが、コンバージョン率の確認だけでよいのでしょうか? 価格設定が悪いこともあるだろうし、コンバージョン率だけではわからないような気がします。

よいところに気付いたね。そのとおりで、Googleアナリティクスの初期状態で取れるデータでは、データが足りずに詳細までわからないことも多い。

そんな! 理由がわからなければ、対策ができません。どうすればよいですか?

他のツールを使うとか、むしろデータがないのだから本当に諦めるのも手なのだよ。少なくとも、コンバージョン率が良いのか悪いのかはわかるのだから、何かしら手は打てる。

でも、他のデータを確認できたらおもしろそうですね。たとえば、商品説明ページ内部のどこを一番クリックされているとか。

そういう考え方になったら、アクセス解析上達への道を進んでいっているね。欲しいデータを明確にしながら、原因推測の精度をあげていくことが、サイト改善のコツになるんだ。ちなみに、来栖君の指摘したデータは「ヒートマップ」というツールで取得できることが多いよ。

まとめ

サービスを正しく伝えるには3つの方法があった。

サービスを正しく伝えるには
  1. バナーなどを貼り、サービス案内ページへの導線を太くする。
  2. メニューをしっかり構成し、サービス案内ページへの導線を太くする。
  3. 正しい文章で伝える。

効果検証を行えば、これら3つが正しく行えているかの切り分けができる。まずは問題の切り分けを行い、その上で、どこに施策を打つべきか考えてみよう。

なお、もし何も思いつかない人は、以下の一文を覚えておいてほしい。

「個別対応こそ、もっとも優れたサービスである」

つまり本来、正しくサービスを伝えるにはOne2One(個別対応)がベストだ。もちろん残念ながらAmazonでもなければ、個別にカスタマイズした画面は出せない。しかしたとえば、検索キーワード毎に望みや悩みが異なっているならば、ランディングページでその個別の悩みに応えることはできるはず。それだけでも、人よりずっと正しく伝える努力はできていることになる。「個別の悩みに答えているか?」その視点でサイトで見なおせば、きっと何か施策が見えてくるはずだ。がんばってほしい。

今日の処方箋

お悩みより正しくサービスをアピールするには?

アドバイス正しくアピールするために必要なことを考え、その効果検証を考えましょう。今回は、特価品など、特に自社のなかでアピールしたかったサービスへのバナーが押されているかを検証します。次の3ステップで進めます。

  1. 1 【1分】 バナーから目印(URLパラメータ)を付けて、アピールしたい商品ページへリンクする
    例)<a href="order.html?banner=yes"><img src="img/bannar.jpg" /></a>

    URLパラメータは、任意の自分がわかりやすいものにします。バナーのリンク先URLを変えたら、しばらくその状態でアクセス解析データが貯まるのを待ちます。

  2. 23 【2分】 Googleアナリティクスのコンテンツレポートを表示する
    [コンテンツ]>[サイトコンテンツ]>[すべてのページ]を確認する
    [コンテンツ]>[サイトコンテンツ]>[すべてのページ]を確認する

    Googleアナリティクスのコンテンツレポートを表示させます。

  3. 45 【2分】 フィルタで先ほどのURLクエリパラメータがついたページに絞り込む
    フィルタで、先ほどのURLクエリパラメータ(banner)のデータに絞り込み、数値を確認する
    フィルタで、先ほどのURLクエリパラメータ(banner)のデータに絞り込み、数値を確認する

    数値を確認してください。バナーのクリック数は良好だといえますか? ページの離脱率や平均閲覧時間はどうですか?

筆者からお知らせ

筆者が運営する「ウェブ担当者通信」から、新年会とセミナー開催のお知らせです。

■「2013年 心と身体を美しく!初めての新年会」開催
http://webtan-tsushin.com/seminar/20130215ny.html

ウェブ担当者通信では2月15日(金)に、渋谷で新年会を開催します。食事だけでなく、倉園佳三さん・森野誠之さんをお招きし、2人からお話を聞く予定です。

ウェブ担当者通信では昨年末に、2012年振り返りのアンケートを行ったのですが、そのなかで一番話題に上がっていたのが「忙しくて時間がない」という問題でした。一方で「GTD」という海外のエグゼクティブからも注目されるタスク管理手法があります。そのGTDのタスク管理を、クラウドで行える「Nozbe」というソフトウェアがありますが、このソフトウェアの日本唯一のマニュアル本を作成されたのが、倉園 佳三さんです。

今回は、その倉園さんから最新のタスク管理の秘訣、GTDにはとどまらない「タスク管理」のお話しをお聞きする予定です。

また、「運営堂」としてニュースまとめなどで活躍されている森野誠之さんからは、「ニュースまとめの裏話」をお聞きします。

どうすれば、莫大な最新情報を整理し、対応できるのか? ウェブ担当者の方が、ふだんの仕事から離れて楽しく飲める会にしたいと思っています。

■「中小企業向けウェブ運用担当者PROになる プレセミナー2/15」開催
http://webtan-tsushin.com/seminar/20130215bs.html

ウェブサイトで大切だと言われるPDCA。2013年はどのようにPDCAに取り組むかが大切だと思います。同じく2月15日に、私と運営堂森野氏により、PDCAの最初のとっかかりである、「問題解決力アップ」のセミナーを開催します。

このセミナーは、一般のセミナーと異なり、「“あなたのサイト”が教材になる」「あまり人数を集めずに、そのかわりしっかりサポートする」「課題が出るので、必ず前進できる」という特徴があります。

今回はプレオープンで価格も割安で、オンライン参加も可能です。詳細はリンク先を御覧ください。

※キャラクターイラスト(来栖、綾瀬):「コミPo!」にて制作

丸山耕二(ホームページ診断クリニック.com)
株式会社ウェブジョブズ代表。大手SIERのシステムエンジニア、SEOコンサルティング会社を経て独立。現在はアクセス解析を中心とした成約率アップコンサルティング業務や、WEB担当者向け通信講座「ウェブ担当者通信」を主催。2009年よりGoogleアナリティクス英語版の認定資格(GAIQ)を取得。難しいアクセス解析を楽しく伝えるをモットーに“Web業界の池上彰”を目指し活動中。

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