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最大表示行数500件を超えるデータをGoogleアナリティクスで一気に表示する方法[第30回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 3.5

Googleアナリティクスは、非常に高度な分析ができる無料のアクセス解析ツールだ。無料の反面、正式なサポートサービスというものがないため、ユーザーは自分で情報を集めなくてはならない。Web担当者にとっては結構な手間だ。そこで本連載では、Web担当者の負担を軽減すべく、導入から、運用、活用まで、初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。

衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座

Googleアナリティクスの多くのレポートでは、上部に折れ線グラフがあり、下部に一覧表示形式のデータを配置している。

本稿ではこの下部の一覧表示形式で表示する行数のコントロールについて解説する。そして最後に、応用方法として、デフォルトの最大表示行数である500行を超えるデータを、一度に表示したり、ダウンロードしたりする方法を説明しておく。

Googleアナリティクスで一覧表を表示する

たとえば[コンテンツ]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートを表示する。図1はこのレポート下部の一覧表示部の右下部分だ。

操作手順
  1. ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
  2. 画面で左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする。
  3. メニューが開くので、[サイト コンテンツ]をクリックし、開いたメニューから[すべてのページ]をクリックする。
図1:表示する行数
図1:表示する行数

レポートを表示すると、最初はこの[表示する行数]は「10」になっていて(図1赤枠部分)、表データは10行表示されているはずだ。

このレポートには、「ページビュー数」(左端の指標)の多い順に、1位から10位までのページ別の指標が表示されている。図1青枠部分には「1 – 10/929」という数字が表示されている。この数字の意味は、レポートに集計された「ページのURL」が全部で929個(つまりこの表で929行分)あって、現在の表ページでは1位から10位までの10行分のデータを表示していることを示している

右下のボタンをクリックしてみると

図1の右下端にある[>]ボタン(図1緑枠部分)をクリックすると、図2のように、次の10行分、つまり11位から20位まで(図2青枠部分)が表示される。

図2:11位から20位の表示指定
図2:11位から20位の表示指定

[<]ボタン(図2赤枠部分)は逆に1ページ分前に戻るという機能になる。

行数を変更するには?

画面に表示する行数は、デフォルトの10行以外にも変更できる。どうするかというと、[表示する行数]のプルダウン(図3赤枠部分)で選択するのだ。選択肢は「10」「25」「50」「100」「250」「500」の6通りだ(図3青枠部分)。ここで表示できる最大行数は500行となっている。

図3:表示する行数の選択
図3:表示する行数の選択

「移動」の意味

では、その横の[移動](図3緑枠部分)と、その数字の意味は何かというと、表示を開始する順位をここで任意に指定できるということだ。あまり使うことはないと思うが、たとえば60位から25個のデータを表示したいような場合は、図4のように、[表示する行数]で「25」を選び、[移動]の右のボックスをクリックしてキーボードから「60」と入力して[Enter]キーを押す。そうすれば60位から84位までの25個分のデータが表示されるという訳だ。

図4:60位から84位までの表示指定
図4:60位から84位までの表示指定

表示行数とエクスポート機能の関係

最後に、この表示行数と、次回説明するエクスポート(データの出力)機能の関係を述べておく。

エクスポート機能は、図5のようにレポートの上部に用意されている機能だ。

図5:エクスポート
図5:エクスポート

[エクスポート](図5赤枠部分)をクリックすると、ダウンロードしたい出力フォーマットの選択画面が出現する(図5青枠部分)ので、どれかを選択すると、その出力フォーマットで現在表示している件数(行数)分のデータがダウンロードできる。

500件を超える表示や出力をしたい場合

図3でも説明したとおり、レポート画面に一度に表示できる行数は500件までになっている。そのため、たとえば5001位~5500位までを表示したり、データをダウンロードしたりするには、下記のように指定して500件分をダウンロードすることになる。

図6:5001位~5500位までを表示
図6:5001位~5500位までを表示

仮に5000件のデータをダウンロードするとしたら、この操作を10回繰り返して、その都度ダウンロードしなければいけないのだろうか。

実は裏技があって、500件を超えるデータが存在する場合に、一度に500件を超えるデータをダウンロードする方法があるのだ

まずデータ出力したいレポートの「表示する行数」(図3の青枠部分)を10以外のものに指定する。たとえば25を指定したとすると、25位までのレポート画面を表示しているブラウザ上部のロケーションバーに表示されるURLは、末尾が「25/」で終了するものになる(図7赤枠部分)。

ブラウザのロケーションバーで、このURLを変更すればいいのだ。たとえば末尾の「25/」の部分を「1200/」として[Enter]キーを押すと、1200件分のデータを表示できる。

図7:URLの変更
図7:URLの変更

すると、上位1200件までが一度に表示される(図8)。ただし、件数を多くしすぎるとブラウザが固まるほど重くなるので注意が必要だ。

図8:500件を超える1200件までの表示
図8:500件を超える1200件までの表示

この状態でエクスポート機能を使って、データをダウンロードすれば、表示された全件をダウンロードすることも可能だ。この技は運営堂さんの「新しいGoogle Analyticsで500件より多くのキーワードを取得する方法」を参考にさせていただいた。

大量出力したい場合の正攻法

いま説明したのは裏技。正攻法でGoogle アナリティクスの大量データを一度に取得したい場合は、Google アナリティクス APIを利用する。プログラミング言語などの高度な知識が必要になってくるので、そういう知識なくても扱えるツールをここでは紹介するにとどめる。

Google Analytics Query Explorer 2」は、Web上で条件を指定して、Google アナリティクスのデータを取得するツールだ。

インストールしなくてもブラウザ上でGoogleアナリティクスのさまざまなデータを表示できる。

もう1つ、「Excellent Analytics」は、Google アナリティクスのデータをExcelに取り組むためのアドインだ。

インストールするとExcelのメニューに[Excellent Analytics]という項目が表示されるようになるので、Excel上で条件を指定すれば、そのままExcelのシートにデータを取り込んでくれる。

図10:「Excellent Analytics」
図10:「Excellent Analytics

どちらも英語のうえ、Googleアナリティクスの知識がないと扱いづらいが、どちらも無料で試せるので使ってみるといいだろう。

衣袋教授によるGoogleアナリティクスのeラーニングのコースがスタートしました。まとまった時間を取れない方や地方の方など、時間や空間の制約を超えて学ぶことができますので、ご興味がある方はどうぞ → http://xfusion.jp/elearning.html

アクセス解析を丸2日で徹底的に学ぶ「アクセス解析ゼミナール」は、11月下旬に開催します。お申し込みはコチラから → http://a2i.jp/activity/training

衣袋 宏美

衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)

1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社インターネット視聴率センター長を経て、2000年ネットレイティングス入社、視聴率サービス立ち上げに参画、2006年ネットレイティングス社(現ニールセン株式会社)フェローに就任。株式会社クロス・フュージョン代表取締役。またデジタルハリウッド大学院客員教授、米Digital Analytics Association会員、アクセス解析イニシアチブ副代表。

著書など:
Web担当者Forumでの連載:
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