過去に公開した記事を修正することで、検索エンジンからの流入を増やし、もっと読まれる見せ方に改善するポイントを16個解説した記事をピックアップ。ほかにも、「SEOとUX」「グーグルが世界各国からクロール」「英グーグル社員が語る5つの最新SEO」「403」「410」などなど、SEOの情報をお届けする。
古い記事を人気コンテンツに変える16個の魔法
検索順位アップも狙える(Naifix)
検索トラフィックが増えなかった古い記事を人気コンテンツに変えてしまう、魔法のようなテクニックを紹介する。
過去に公開した記事を修正することで、検索エンジンからの流入を増やし、さらに、もっと読まれる見せ方に改善する方法だ。
SEOというと「サイト構造を調整する」「HTMLを調整する」「リンクを増やす」や、といったことに意識が向かいがちだが、この記事で注目しているのは、SEOのコアであるコンテンツ。
よく「Webサイトは作るまでよりも、作ったあとの運用が大切」と言うが、個々のコンテンツに関しても、同様のことが言えそうだ。つまり「コンテンツは作って終わりではなく、作ったあとのチューニングも大切」ということだ。
考慮すべき修正ポイントとして元記事で解説しているのは、次の16個だ。それぞれ具体的な変更例も示しながら解説しているので、詳細については元記事をチェックしてみてほしい。
- タイトルにキーワードが入っているか
- タイトルはターゲットを想定しているか
- タイトルが長すぎないか
- 見出しは設定されているか
- 見出しは順序が守られているか
- 見出しにキーワードは含まれているか
- 画像に最適な alt が設定されているか
- アイキャッチには関連画像が使われているか
- テキストを画像に置きかえたほうが理解しやすくならないか
- 見出しから見出しまでが長すぎないか
- 箇条書きに変更できるところはないか
- 誤字脱字がないか
- 長い文章をスッキリまとめられる箇所はないか
- 説明部分を別のブロックにできないか
- カテゴリーは適切か
- 単体の記事にのみ使われているタグがないか
SEO的な効果も見込めるが、それよりもユーザーが読みやすく、わかりやすい修正を施している点を参考にしたい。
ただし、すでに公開しているコンテンツの数が多いサイトでは、全コンテンツに対してこれらの修正をしていくのは大変だろう。そういう場合は、ウェブマスターツールやGoogleアナリティクスのデータを見ながら、
- 検索トラフィックがそれなりにあるが、検索からの直帰が多いページ
- そのページ関連の検索ボリュームはそれなりにあるが、順位がいま一歩上がっていないページ
などから手を付けるようにするといいだろう。
日本語で読めるSEO/SEM情報
アメブロSEO担当者、UX向上への決意を表明
グーグルよりもさらに先を見据える(木村賢 (@kimuyan) on Twitter)
アメーバブログをはじめ、サイバーエージェント社が運営する数多くのサイトのインハウスSEOを担当している木村賢氏のツイートを3本紹介する。
昨日のSEO勉強会は割と抽象論のように見えて自分で噛み砕くととても勉強になる。コンテンツも含めて結局UXであり、ウェブサイト上での閲覧者のUXを徹底的に高めることが重要なんだな。という意味ではやはりどこにでもあるコンテンツというのはUXはさほど良くならないわけで。。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2015, 1月 31
Googleの先を行くにはGoogleアルゴリズムの基本理念である、コンテンツ内容含めたUXに優れたサイト、ページになることに尽きるわけだな。たまにやり過ぎっしょと思うこともあるけどそれだけ先走るGoogleより先に行くにはかなりの覚悟が必要。妥協や遠慮は完全排除すべき。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2015, 1月 31
実務面では細かいクローラビリティの改善やコンテンツの設計、キーワードの使い方とかやりつつ、サイトとしてのというかもはやアプリ含めたサービス全体のUX、それも驚くほどの優れたUXをユーザーに与えるようなものにしていく両方のアプローチが必須。やるべきことは倍以上あるな。一度見直そう。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2015, 1月 31
これらのツイートからはUX(ユーザーエクスペリエンス)向上にかける木村氏の強い意気込みが伺える。
グーグルが検索結果に表示したいのは「検索ユーザーのニーズを満たすコンテンツ」だということを考えれば、SEOを突き詰めるとUXにたどり着くのは、自然なことだろう。
UXデザインを本気で実務として進めようとすると、これまでSEOとして行ってきたこととはかなり異なるアクションが必要になる。たとえば、適切なメソッドを利用したユーザー理解やセグメント分け、ユーザー観察からの仮説構築やシナリオ設計、その仮説の検証などなどだ。
こうしたことの専門家たちと協力しながらUXデザインを進めようという木村氏の姿勢は、筆者たちも見習わなければいけない。
Googlebotが“地域認識クロール”を実装
多地域・多言語のサイトに関係あり(グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
対象ユーザーの国や地域、言語に応じて異なるコンテンツを提供しているサイトでは、IPアドレスやブラウザの言語設定をもとにして、各ユーザーに合ったコンテンツを自動的に返すように設定していることがある。
ところが、サイトをクロールするGooglebotは、米Google本社があるマウンテンビュー(のIPアドレス)からアクセスするし、一般的なブラウザとは違って使用言語を示すAccept-Language HTTPヘッダーを送信しない。そのためGooglebotは、米国向け以外のコンテンツや既定の言語向け以外のコンテンツを見ることが困難だ。
こうした問題に対処するために、Googlebotのクロール方法をGoogleは拡張した。
具体的には次の2つだ。
地域分散クロール: Googlebot は、米国からと判定される現在の IP アドレスに加え、米国外からと判定される IP アドレスも使用します。
言語依存クロール: Googlebot は、リクエスト内で Accept-Language HTTP ヘッダーを使用してクロールします。
地域認識クロールによって、自動判別のサイトであっても、それぞれの言語や地域向けのコンテンツをクロールしてインデックスしてもらいやすくなる。
サイト側で特別な設定を追加する必要はない。Googleが自動的に、地域分散クロールと言語依存クロールを実行する。
グローバルサイトを運用しており、かつ自動判別を採用しているならヘルプをよく読んでおくといい。
ただし最後に書かれている次の点も重要だ。
この新しい設定が追加された後も、地域ごとに rel=alternate hreflang アノテーションで別々の URL を使用することを引き続きおすすめします。ユーザーの操作やコンテンツの共有を円滑に行うために、そして地域別のコンテンツを可能な限りインデックス登録してランキングの精度を向上させるために、Google では今後も別々の URL の使用を推奨いたします。
モバイル3構成の主要ポイントをグーグルが紹介
予告どおり(Google ウェブマスター コミュニティ)
予告どおりに、グーグルのサーチクオリティチームが、モバイル推奨構成3種類それぞれの概要をGoogle+で共有した。
それぞれの投稿へリンクしておく。
各投稿には詳細を解説する公式ガイドへのリンクが示されている。まだ読んでいなければこの機会に読んでおくといい。
多くの人が間違っているSEOにおける競合の考え方
競合分析に役立つツールも紹介(Find Job ! Startup)
SEOにおける本当の競合を判断するための考え方と、その競合を分析するために役立つツールを説明した記事。
自社の顧客が検索しないようなキーワードや、勝てる見込みが限りなくゼロに近い難関キーワードで上位表示を目指す過ちを指摘し、何が競合サイトになるのかをまず解説している。
競合サイトを分析すれば、自社サイトに足りない要素やもっと全面に打ち出すべき強みを見つけられるだろう。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
Googleの幹部や各種プロダクトの開発の中心人物に対するインタビューをもとに書かれた記事のサマリーを今週はピックアップ。
- Googleの最大の脅威はFacebookではなくアプリ、Googleが1日に処理するクエリは30億
アプリ対策がApp Indexing - Googleが今もっとも注力する3つの技術: ナレッジグラフ・音声検索・Google Now
3つとも発展を続けている
- 英グーグル社員が語る5つの最新SEO
- ペンギンアップデート更新はもうアナウンスなし?
- 5か月間に渡る403エラーでも順位は元に戻る
- 410を返すとインデックスから永久的にページを削除するのか?
- Googleアナリティクスに「ゴミ箱」機能が登場、削除したアカウントを復活可能
- コンテンツショック! もしくは、コンテンツマーケティングの終焉
- スマホECのコンバージョン率改善講座:効果的なスマホデザイン実例
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
英グーグル社員が語る5つの最新SEO
すべて確実に実行したい(Pierre Far)
英グーグルのピエール・ファー氏が、「Search London」というイベントで講演した際のフォローアップを個人ブログに投稿した。講演の概要ではあるが、すべて確実に押さえておきたい内容なので紹介する。
ページのレンダリング
一般的なブラウザのようにGooglebotがウェブページをレンダリング(表示)できるようになったことを、グーグルは昨年の5月に発表した。それ以降、よく見る間違いが2つある。
リソースのブロック―― ページのレンダリングに必要なJavaScriptやCSSのクロールをブロックしているサイトがたくさんある。解決策は簡単で、それらのリソースへのGooglebotのクロールを許可することだ。CDNのように異なるサーバーでサイトをホストしていても適用できる。問題ないかどうかは、Fetch as Googleの「取得してレンダリング」で確認できる。
リソースの動的配信―― 増えてきている問題だ。JavaScriptやCSSをユーザーエージェントに基づいて動的に配信する仕組みは、トラブルを起こしやすいので使う必要はない。どうすべきかはGoogle+で説明したことがある。
モバイル向けサイト
モバイルサイトの必要性について話した。最も重要なコンセプトは、「目的を達成できるか」だ。PC向けサイトでできることはモバイル向けサイトでもできなければならない。私はこれを「目的達成の同等性」と呼んでいる。シンプルだが非常に影響力がある考え方だ。
モバイルサイトの構築に役立つリソースは次の2つ。
App Indexing
App Indexingを使えば、スマートフォンを使っているユーザーがグーグルで検索したときに、アプリでコンテンツを開くためのリンクを検索結果に表示できる。
JavaScriptやCSSのときと同じように、アプリのリソースをブロックしてはいけない。Android アプリのエラーを確認しておくこと。
構造化データ
構造化データテストツールと構造化データのガイドライン(英語)を刷新した。またJSON-LDのサポート範囲を拡大した。
ローカル検索向け情報は“NAP”だけでは不十分。営業時間も忘れずに。
ローカル検索では、一般的に「NAP」と略されている「Name(名称)」「Address(住所)」「Phone(電話番号)」の情報だけでは十分ではない。営業時間の検索も多いからだ。「Opening hours」(営業時間)も付け加えて、「NAPO」と呼ぶようにするほうがいいかもしれない。
NAPOの指定に関してはこちらのドキュメント(英語)を参照するといい。
ペンギンアップデート更新はもうアナウンスなし?
小さな更新ならいちいちしないっぽい(Google Webmaster Central office-hours)
1月27日に開催された英語版オフィスアワーで、参加者の1人がグーグルのジョン・ミューラー氏に次の質問を投げかけた。
今後、ペンギンアップデートを更新したときはアナウンスがありますか? それともペンギンアップデートはアナウンスなしの毎月の更新へと移行するのでしょうか?
ミューラー氏の回答はこうだ。
概して言えば、以前よりも更新のサイクルを若干速くしている。とはいえ、毎月の更新だというわけではない。
更新のタイミングには多少の変更や違いがあるだろうが、前回の更新のときよりは短い間隔になるはずだ。
期待したような回答ではないかもしれないが、結論としては、更新を少しだけ速くする方向に進めている。
アナウンスするともしないとも言えない。更新の間隔が空いたり、より大きな変更があったりすれば、必ずアナウンスするつもりだ。しかし、長い時間をかけて起こる小さな更新なら個々についてはおそらくアナウンスしないだろう。
最新のペンギンアップデートは継続的な更新へと仕組みを変えている。小規模な更新は以前よりもずっと短い間隔で繰り返し実行されているらしい。検索結果に与える影響が大きい更新でない限りは、これからは特別なアナウンスはなさそうだ。
5か月間に渡る403エラーでも順位は元に戻る
でもユーザーは戻らないかも(Webmasters Stack Exchange)
SEO系フォーラムに次の質問が投稿された。
リニューアル中のサイトが5か月間、403エラーを返していた。オンラインに戻ったのだが、検索順位は元に戻るだろうか?
グーグルのジョン・ミューラー氏がコメントを書き込んだ。
時間を短縮するために、Fetch as Googleの「URLをインデックスに送信」を使うことができる。通常は数日でURLがインデックスに戻ったことを確認できるだろう。ひょっとしたら今ごろはもう検索結果に出ているかもしれない。
ただし過去の元の順位に戻るにはしばらく時間がかかるかもしれない(グーグルのアルゴリズムは絶えず変化しているので、元とまったく同じ順位とも限らない)。
5か月間もの長い間Googlebotがアクセスできなかったとしても、元の状態に復活できるようだ。
「403」は「アクセス禁止(アクセス権なし)」を意味するものなので、たとえば「以前は会員限定公開のコンテンツだったが、方針を変更してだれでもコンテンツを閲覧できるようにした」といった状況を考えると、グーグルがこのように処理していることは納得だ。
とはいえ、意図せず(ミスで)こんなに長期間サイトが利用不可能な状態にしておくのは避けたい。検索エンジンの評価は取り戻せたとしても、ユーザーの信頼を失ってしまいそうだ。
410を返すとインデックスから永久的にページを削除するのか?
404と同じように再クロールすることがある(John Mueller (@JohnMu) on Twitter)
Webサーバーが返すHTTPステータスコードの1つとして、「410」がある。「410」は「もうそのページは存在しない」ことを示すものと定義されている。
この410を返したURLをグーグルがどう処理するかについてジョン・ミューラー氏がツイッターで質問された。
410はインデックスから永久的にページを削除しますか?
ミューラー氏は次のように返信した。
(前略)クロールして410が返ってきたら、かなり早くインデックスから削除する。
@gerdnaschenweng Permanently is a long time (maybe it'll reappear next year?), but we do drop them fairly quickly once recrawled.
— John Mueller (@JohnMu) 2015, 1月 28
HTTPステータスコードとしては、404と410は異なる。違いを簡単にいうと次のようになる。
404(Not found) ―― リクエストされたURLに関して「コンテンツが見つからない」を意味する。ページを意図的に削除した意味は含まない。
410(Gone) ―― リクエストされたURLに関して「もうそのコンテンツは存在しないし、転送先アドレスも不明」で、その状態が今後もずっと変わらないことを意味する。意図してページを削除した意味を含む。
しかしグーグルは両者をほぼ同等に扱う。410のほうが若干インデックスからの削除が速くなるくらいの違いだ。たとえ410を返したURLであっても再びクロールすることがありえる。404と410のグーグルの処理については以前に解説したことがある。興味があれば読み返すといいだろう。
Googleアナリティクスに「ゴミ箱」機能が登場、削除したアカウントを復活可能
プロパティとビューも復元できる(Analytics Blog)
Googleアナリティクスに「Trash Can」機能が実装される。日本語ではおそらく「ゴミ箱」になるだろう。
アカウントとプロパティ、ビューを削除した場合は、いったんゴミ箱に移される。35日以内であれば復元可能だ。間違えて消してしまったときや消すべきでなかったと後から気付いたときでも、期間内であれば元に戻すことができる。
今後数週間かけて全ユーザーに展開するとのことである。だがゴミ箱はすでに機能しており、仮に今削除したとしてもゴミ箱機能が使えるようになればそのなかに残っているようだ。
不注意による大切なレポートの喪失に対処できる、ありがたいバックアップ機能になるだろう。
なおヘルプはあるものの、まだ日本語化されていない。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
新着のSEO記事がなかったのでコンテンツマーケティングとコンバージョン率最適化の記事を今週はピックアップ。
- コンテンツショック! もしくは、コンテンツマーケティングの終焉
お金を払ってコンテンツを読んでもらっている!? - スマホECのコンバージョン率改善講座:効果的なスマホデザイン実例
運用サイトに実際に適用できることも多い
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