インターネット広告のサイバーエージェントでアドテクノロジー商品を開発・提供する組織、アドテクスタジオは、市場調査・コンサルティングのシード・プランニングと共同で実施した国内アドテクノロジー広告の市場動向調査結果を9月3日発表した。2014年の市場推計は2258億円で、前年比141.1%と高水準で成長する見通し。広告商品別では、現在主流のアドネットワークからRTB(リアルタイムベッディング)広告へと緩やかに移行している。調査は7、8月に行い、アドテクノロジー広告市場関係者へのヒアリングと、調査主体・調査機関が保有するデータや公開情報をまとめた。
特定のユーザーをターゲティングする高度な広告配信や、広告を効率的に取引する仕組みで配信するインターネット広告をアドテクノロジー広告と定義した。2014年は、ゲームをはじめスマートフォンアプリを運営する広告主が増え、スマートフォン向け広告のプロモーション需要が拡大している。今後も中長期的に増加傾向が続くとみられ、2014年に2013年の実績の141.1%になり、2017年には2013年の約2倍以上の3291億円に達する、と予想する。アドテクノロジー広告市場のスマートフォン向け比率は2017年には67.0%と、パソコン向け広告を大幅に上回る規模になると予測した。
広告商品別の2014年推計は、RTBを経由したディスプレイ広告市場が500億(前年比128%)、CPC(クリック)・CPM(インプレッション)課金型アドネットワーク広告市場が1551億円(同147%)、成果報酬型アドネットワークが207億円(同133%)。2017年にはそれぞれ1023億円、1947億円、321億円になると予想した。スマートフォン向けプロモーションは幅広く広告配信する方法から、自社が設定したターゲットに的確に配信する方向に移行する兆しがあり、効率的な広告取引が可能なRTB広告配信への対応が進んでいるという。特に、スマートフォン向けのRTB広告で高い潜在性が見込まれる。
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