日本語で読めるSEO/SEM情報
「サブドメインとサブディレクトリのSEO対決」2014年の勝者はどちら?
ランド・フィッシュキンはサブディレクトリ信者(Inbound.org)
どちらにすべきかは、意見が分かれる問題だ。
たとえば、www.exapmple.com という既存のサイトがあり、フルーツをテーマにしたサイトを新たに立ち上げるとすると、次の2つの選択肢がある。
- サブディレクトリ:
http://www.example.com/fruit/
- サブドメイン:
http://fruit.example.com
MOZのランド・フィッシュキン氏は、2014年現在では、よほどの事情がない限りはサブディレクトリを強く推奨すると断言している。MOZや他のサイトで、サブディレクトリ構成へと移行したら検索順位が大きくあがったという最新の経験にもとづいた結論だ。
フィッシュキン氏は、以前からサブディレクトリを勧めていた。
「ごく少数の事例で決めつけるのは適切でない」や、「サブディレクトリの場合は複数のページが同じ検索結果に出にくい」などといった指摘があるのだが、それでもサブディレクトリを推している。
SEOを再優先するならば、サブディレクトリが良いとは筆者も思う。既存のドメイン名の評価が高ければその評価の恩恵を受けられると思われるからだ。さらに、(良質な)コンテンツが増えることでドメイン名の評価がいっそう上がることも期待できる。
ただ、サブドメインを選択すべきケースがないわけではない。フィッシュキン氏は、サブディレクトリを推奨した記事のなかでサブドメインが好ましいケースを説明している。それに加えて、たとえば次のような状況でもサブディレクトリよりもサブドメインが適切かもしれない。
- 社内の組織構成や管理体制によりドメイン名を分ける必要がある
- 使っているCMSの仕様でサブディレクトリでは構築できない
- 既存のサイトとテーマが著しく異なる(たとえば、映画のレビューをユーザーが投稿するUGCサイトのサブディレクトリに、果物の通販サイトがあるのは好ましくない)
グーグルには11位固定のアルゴリズムが存在する!?
何をやっても11位から不動(hinishi.com)
辻正浩氏が代表を務める株式会社so.laのスタッフ、日西氏が、グーグルの検索結果に見られる不可思議な現象を詳細に解説している。
ランキングが11位に固定されてしまう現象だ。なんらかの条件に当てはまると、何をやっても順位が11位から非常に動きにくくなってしまうことがあるそうだ。
決定的ではないが、考えられる対処法も紹介している。もし運営サイトのページが11位から上がらないという状況に心当たりがあれば読んでみるといい。
なお、この現象を引き起こすアルゴリズムが存在すると日西氏は推測し、「11位から変わらない」ことを11歳から年を取らないサザエさんのカツオくんにかけて「カツオアルゴリズム」と命名している。“クール”な名前かどうかはあなたの判断に任せる。
レスポンシブ・ウェブデザインのスピードを上げる8つの施策
かかる工数の度合いと期待できる効果の3段階評価付き(モバイルファーストラボ)
レスポンシブ・ウェブデザインでページ表示を高速化するには、どんな手法があるのだろうか。
グーグルがサポートするモバイル構成の1つであるレスポンシブ・ウェブデザインには、短所として、ページの表示速度が遅くなる要因を他の構成よりも多く持っていることがある。
その一例として、PCのディスプレイ向けの画像をスマートフォンにもダウンロードさせてしまうため、データ転送量が多くなることがある。3Gのモバイル回線では、より長い時間がかかってしまうだろう。
しかし工夫次第では、レスポンシブ・ウェブデザインのサイトを高速化することは、十分可能だ。
こちらの記事では、読み込み速度を上げるための施策を8つ紹介している。
- PNG/JPEGファイルを圧縮
- ユーザーJSのminify化
- CSS/JSをインライン化(ファーストビューの範囲のみ)
- ファーストビュー以外のCSSを後方読み込み化
- GoogleまたはYahooタグマネージャーの利用
- jQuery 2.xへのバージョンアップ
- FlexSliderのロードタイミング変更
- CDNを利用
それぞれの施策ごとにかかる工数の度合いと期待できる効果を3段階で付けている。優先度を判断するときの目安として、参考にはなるだろう。
レスポンシブ・ウェブデザインだけでなく、どのモバイル構成を採用していても応用可能だ。できそうなものから実行に移そう。
長期安定型のコンテンツを主軸にしたSEOの極意
本質をとらえたSEO施策(WEBまねきねこ)
松尾茂起氏がスピーカーを務めたセミナーのレポート記事。セミナーのテーマは、「コンテンツ型のSEO」だ。
レポートは次の7つのパートで構成されている。
スマートフォン時代の、と言ってもスマホ対応ではなく
シェアをする理由は行動心理学で説明がつく
ではシェアされるコンテンツってどんなの?
ソーシャルを上手に活用しましょう!
業者のサイトにファンが付くわけがない
締めは「人を動かす」
松尾氏のセミナーを筆者は数回受講したことがある。このレポート記事を読んで感じたことは「ぶれない」だ。
例として挙げている事例は違いこそすれ、松尾氏が語るコンテンツを軸にしたSEOはいつ聞いても首尾一貫している。検索エンジンのアルゴリズムとは関係なく、ユーザー本位のSEOの本質を捉えているからであろう。長期にわたって通用する安定したSEOを松尾氏から学んでみよう。
あなたのサイトをハッキングから防ぐ6つのTIPS
「#NoHacked キャンペーン」再び(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは「#NoHacked キャンペーン」と題して、Webサイトのハッキング防止に対する意識を啓蒙するための活動を6月に世界規模で実施した(このコーナーでのピックアップはこちら)。
その時に公開した6つのTIPSを、ウェブマスター向け公式ブログがあらためて伝えている。あわせて、ユーザーから寄せられた投稿も紹介している。
いったんハッキングを受けたら、元の状態へ戻すには多大な時間と労力がかかる。そして、サイトへアクセスしたユーザーにも被害を与えてしまうことだってあり得る。
「ハッキングなんて自分には無縁」と思わずに、きちんと目を通しておくことをおすすめする。備えあれば憂いなしだ。
画像には必ずalt属性を ―― WebmasterTipsシリーズより
たとえば「ウクレレを弾くかわいいネコ」(Google ウェブマスター コミュニティ on Google+)
グーグルのサーチクオリティチームがGoogle+のコミュニティで共有しているWebmasterTipsシリーズを、今週もピックアップする(1回目・2回目)。
今回のTIPSは「alt属性に画像について説明する適切な代替テキストを設定しよう」だ。
Google にとって代替テキストは、画像の題材についての有用な情報です。Google はこの情報を使用して、ユーザーのクエリに最適な画像を判断します。
画像について説明する適切な代替テキストを alt 属性に設定しましょう。また、ページ上の画像の周りにその内容(キャプション、画像のタイトルなど)を記述すると、画像の題材についての重要な情報が検索エンジンに伝わりますので、そちらの記述もぜひしてみてください。
詳しくは以下のヘルプ記事をご覧ください。
http://goo.gl/RVLN4f
ちなみに英語版の投稿では同じ内容をぜんぜん違う画像で伝えている。具体的に写真を載せ、alt属性には「ウクレレを弾くかわいいネコ」と記述している。ユーモアたっぷりだ。日本語版にも遊び心があってもよかったように、個人的には思う。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
モバイルサイトへの警告とグーグルのブログ検索に関する記事を今週はピックアップ。
- 間違ったリダイレクトに対しGoogleウェブマスターツールが警告を送信
日本語サイトにも届いているらしい - Google、ブログ検索を終了か? “tbm=blg”パラメータで引き続き利用可能
利用者減が理由か
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
サイトの完全HTTPS化でランキングは上がったか?
目立った変化なし(Search Engine Roundtable)
グーグルは、評価を上げるランキング要因としてHTTPSであることを利用するようになった。
米国でもっとも有名なSEOブログの1つ、Search Engine Roundtableを運営しているバリー・シュワルツ氏は、このブログと自分の会社のサイトをいち早く完全HTTPS化した。
さすがにプロだけあって、HTTPSへの移行自体は大きなトラブルもなく完了した。
さて、気になる検索結果への影響はどうなのだろうか?
1週間後の状態としては、目立つ変化はなかったとのことである。
完全にHTTPSに移行するということはすべてのURLが変わるので、ドメイン名の移転と同じだ。サイトの規模が大きければ大きいほど、一時的にせよ順位が下がる可能性がある。しかし、そういったことはなかったようだ。
だが、逆にHTTPS化による恩恵も特には感じていないらしい。移行前と比べて検索からの流入には特段の変化は見られないそうだ。
グーグルのジョン・ミューラー氏によれば、HTTPSを評価するアルゴリズムはHTTPSであることを認識してすぐに処理されるとのことである。HTTPSのインデックス数が順調に増え、2、3日で80%が認識されたとシュワルツ氏は言っている。これらを考慮に入れると、検索結果への反映が遅れているわけではなさそうだ。
2サイトの事例からだけではもちろん断言できないが、HTTPSの評価はグーグルがいうとおり、今のところは本当に微々たるものなのかもしれない。
モバイル版Googlebotの特別扱いは禁止
robots.txtでブロックしない、JS/CSSにアクセスさせる(Google Webmaster Help Forum)
モバイル版Googlebot(Googlebot-Mobile)のクロールをrobots.txtでブロックしていたサイト管理者に対して、グーグルのジョン・ミューラー氏が公式ヘルプフォーラムで次のようにアドバイスした。
モバイル向けGooglebotを特定する記述はrobots.txtには何も書かかないことを私は勧める。
モバイル版Googlebotのクロールを許可することをグーグルは強く推奨している。
また、ミューラー氏は、モバイル向けサイトのJavaScriptやCSSをブロックすべきではないと説いたブログ記事をGoogle+で共有し、こんなコメントを付けている。
(JavaScriptやCSSがブロックされていることが原因で)そのページがモバイル向けに最適化されていることを認識できないのならば、グーグル検索では、そのページをモバイル向けに最適化済みのページだとしては扱えない。
ミューラー氏の発言はこのコーナーで何度か紹介してきたことだが、重要なことなのでもう一度おさらいしておこう。
- ユーザーエージェント(UA)でGooglebot-Mobileを特定した記述をrobots.txtに書かない
- UAの振り分けにもGooglebot-Mobileを指定しない
- Googlebot-Mobileに限らずGooglebot全般に対して、JavaScriptとCSSのクロールをブロックしない(そうすべき確かな理由がある場合を除く)
モバイル向けページとPC向けページの重複コンテンツは心配しなくていい
ただしアノテーションの正しい設定が必須(Google Webmaster Help Forum)
グーグルのジョン・ミューラー氏による公式ヘルプフォーラムでのモバイルSEOに関する情報をもう1つ紹介する。
グーグルが推奨するモバイル向けサイトの3つの構成のうち、モバイル向けとPC向けに別々のURLで同じ内容のコンテンツを提供する形態がある。
「コンテンツが同じでURLが異なる」、ここだけを見ると重複コンテンツが発生するように思えてしまうが、心配はいらない。重複コンテンツにはならない。
ただし、それには条件がある。“アノテーション”を正しく設定していることだ。
- PC向けページには、対応するモバイル向けページを指し示す
rel="alternate"
を記述する - モバイル向けページには、対応するPC向けページを指し示す
rel="canonical"
を記述する
このアノテーションをPC向けページとモバイル向けページそれぞれで確実に記述しておけば、グーグルは、PC向けページとモバイル向けページを1つのまとまりとして認識してくれる。この状態ならば、PCからの検索にはPC向けページを、スマートフォンからの検索にはモバイル向けページを検索結果で表示してくれるし、重複コンテンツとして扱われる心配もない。
また、あわせてVary HTTPヘッダーを返すことが強く推奨される。
モバイル向けサイトを構築する際には知っていて当然の仕組みである。しかし万が一、きちんと把握していないのであれば、公式ドキュメントを読み返しておこう。
グーグル、リンクネットワークに久しぶりの公開制裁
マット・カッツ不在でも代役が見せしめ(Johannes Mehlem on Twitter)
ダブリンのグーグル サーチクオリティチームに所属するヨハネス・メーレム氏と、米グーグルのサーチクオリティチームのGoogle+公式アカウントが、ヨーロッパとドイツのリンクネットワークに制裁を課したことを明らかにした。
We have taken action on one European and one German linking network. Ressources on German Blog: http://t.co/6xJMZYMHZI
— Johannes Mehlem (@JohannesMehlem) 2014, 8月 18
ヨーロッパで1つ、ドイツで1つ、リンクネットワークに対策した。(以下略)
検索結果の品質をより高めるための継続的な努力の一環として、ヨーロッパで1つ、ドイツで1つ、リンクネットワークに今日対策します。(以下略)
対象になったリンクネットワーク経由でリンクを購入していたサイトは大きなダメージを受けたようだ。
グーグルは、これまでにもリンクネットワークへの対策をソーシャルメディアで見せしめのごとく通知している。通常は、米グーグルのウェブスパムチームのトップであるマット・カッツ氏が発表するのだが、現在カッツ氏は長期休暇に入っており、代役が発表した形だ。
ちなみに、ドイツもヨーロッパの一国なのに「ヨーロッパとドイツ……」と分けているのが不思議だ。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
米グーグルの検索トップによるグーグル発展の振り返りとヒートマップに基づくユーザーの動きをまとめた記事を今週はピックアップ。
- Google検索の責任者が語る、Googleにおける変革のトップ10
あなたに最もインパクトを与えたのはどれ? - ヒートマップテストで判明した19点の超重要データ
コンバージョン率アップに役立てたい
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:サブドメインとサブディレクトリのSEO対決、2014年の勝者はどちら? など10+4記事 [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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