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まっとうなWebサイトにはSEOなど不要! 検索エンジンよりもユーザーを思うべし [生田昌弘の「Web担当者に喝!」] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 4.5
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小手先だけのインチキSEOに頼るWeb担当者や業者なぞ、論外!
ユーザー思いのWeb設計なら、わざわざSEOする必要などない!

「SEOお願いします!」とWeb担当者は言うけれど

「SEOをお願いしたい!」という問い合わせが最近増えている。

ひと口にSEOといっても、担当者や会社によって意味することが異なるので、まずは話だけでも聞くようにしている。しかし、その内容にはあきれることが多い。

とにかく、何でもいいから検索の上位に表示されるようにして、集客して、売り上げを伸ばしたいんです!
Web担当者A
それはいくらでできますか?
すべてお任せしたいのですが、お願いできますか?
Web担当者B
コンテンツ(情報)を作るのは面倒だし、リニューアルもしたくないので、SEOで何とかなりませんか?
Web担当者C

こんな依頼ばかりなのだ。実はこれ、SEO業者に原因がある。

お任せください、どんなキーワードでも検索上位に表示さえすれば、Webサイトは成功しますから!
SEO業者

到底SEOとは呼べない“SEOもどき”のサービスを提供している多くのSEO屋が、このようないいかげんな営業トークでテレアポをしまくったり、広告を出しまくったりした結果が招いた惨状がこれだ。こんな業界の現状は、もはや憂うしかない。

まっとうなSEOサービスを提供する会社やWeb制作会社にとっては、とても迷惑な話だ。

何の成果も上がらない、ただキーワードの上位表示を維持するためだけに、コストが湯水のように使われて、サイトそのものやコンテンツ(情報)そのものを改修していくコストが、毎月のように失われていく

そもそもSEOが何なのかを根本から考え直すべし

SEOとは「Search Engine Optimization」(検索エンジン最適化)である。本来は、検索エンジンが正しくWebサイトの内容を把握し、その情報を必要とする検索ユーザーに探してもらいやすくするための行為だ。

逆に言えば、すでにWebサイトがありながら、あらためてSEOをやらなければいけないということは、そもそも、そのWebサイトに問題があるのではないだろうか?

そして、Webサイトに問題があるのなら、SEOをしてもたいした成果は出ないのは当然!

多くのSEO屋が一生懸命に営業していたSEOとは、たくさんのバックリンクを張るという施策が中心だ。そんな施策は、すでにSEOとしての効果は小さくなっていると聞くし、度が過ぎると検索エンジンからのペナルティーを心配しなければならない。

肝心なのはコンテンツ(情報)の質であり、そのコンテンツ(情報)のディレクトリ構造をパンくずナビで、きちんと検索エンジンに伝えることだ。

加えて「オーソリティ」の有無も鍵になるだろう。その分野で権威のあるサイトからのリンクが評価対象であるのはもちろん、これからは執筆者そのものも評価対象になっていくと言われている。

Web担当者は、まずこの事実を理解しなければならない。

公開してからSEOをしなければならないWebサイトなんて作るな!

サイトの立ち上げやリニューアルの時点で、ユーザーの検索ニーズやSEOをしっかりと考慮すべし!

そもそも有効なSEOとは、検索エンジンからのユーザー導線を確保することだ。

一方、Webサイトのリニューアルにおいて一番肝心なのは、インターネットからのユーザーの導線を確保するということである。

つまり、Webサイトのリニューアルには本来SEOの考え方が含まれているべきだということだ。

ユーザーの導線を考えることがWebサイトの情報設計の基本である。きちんと設計されたWebサイトには、後付けでSEOなど不要なはずだ。

こんな当たり前のことを、いい大人に向かって何度も何度も説明しなければならないのは、非常につらいし、面倒だし、情けない!

設計段階からユーザー体験シナリオを導入して解決すべし

ユーザーがニーズを満たすまでの行動の流れを可視化したものを「ユーザー体験シナリオ」と弊社では呼んでいる。

Webサイトであってもリアルな現場であっても、ユーザーとの接点すべてにおいて、ユーザーと企業がもっともハッピーになるシナリオを描き、企業として「Webサイトで何をすべきか」を明確にするのが大切なのは、言うまでもない。

ユーザー体験シナリオの作成が、真に機能するWebサイトを構築するための鍵となるのだ。

シナリオ作りの起点はユーザーニーズ

ユーザー体験シナリオを作成するためには、まずキーワード調査、アクセスログ調査などからユーザーニーズを洗い出す。Webサイトを訪れるユーザーの「声なき声を聞く」ことができるこれらの調査は、ユーザーニーズを探るうえで非常に有効だ。

次にこれら洗い出したユーザーニーズに基づいて、ユーザー体験シナリオを作成していく。たとえば、次のようなものだ。

ユーザー体験シナリオ
スタート
○○を購入したい
リアルでの体験
広告を見る
検索する
Webサイトでの入口
商品の内容を見る
Webサイトでの体験
比較・検討する
Webサイトでの出口
問い合わせをする
購入
ゴール
※[出口]となる体験の例
商品を購入する
資料を請求する
セミナーに申し込む
製品のサポートを受ける

ユーザー体験シナリオをベースにWebサイトの情報設計を行えば、SEOとして残るのは、内部施策としての「マークアップの仕方」など、基本的な部分だけになるはずだ。

Webサイトでは、ユーザーにわかりやすいコンテンツ(情報)を、すばやく最適な形で提供することが求められる。

Webサイトの情報設計に求められるのも、まさにこの部分だ。

さらにどんなコンテンツ(情報)が必要なのかも明確になることで、必要なコンテンツの制作や整理が可能になる。

こうした情報設計は特に目新しいものではないが、これこそが、コンテンツファースト時代に求められるものなのかもしれない。

検索エンジンのための対策ではなく、「お客さまのための施策」にならなければ、Webサイトで成果を出すことはできないはずだ。

時代は「検索エンジン最適化」から「ユーザーニーズ最適化」(User Needs Optimization)へと移り変わっている。

本日のまとめ

Webサイトが「ユーザーのニーズ」に応えられるように正しく設計されていれば、自ずとSEOもなしえられるはず。

「お客さまのための施策」でなければ、Webサイトで成果を出すことはできない。

すべては、お客さまの問題解決のために!

本記事の筆者 キノトロープ生田氏も講演
【7月24日(木)開催】キノトロープ主催 第2回 CMSカンファレンス

中~大規模Webサイト向け
Webサイトを有効に機能させる「CMS選定&活用ガイド」
~比較・検討でもう悩まない!主要CMSの特徴と機能が丸わかり!!~

CMSは、単なる運用・更新ツールの域を超えて、マーケティングなどの企業戦略にとって必須のツールとなっています。

すばやく正確な情報発信と戦略的な運用を両立させるためには、最適なCMSを選定し、最大限に活用する必要があります。

そこで本セミナーでは、中~大規模の企業Webサイト向けにCMS構築のパイオニアとして業界を牽引し続ける株式会社キノトロープと、中~大規模Webサイト向けのCMSツールとして主要な5製品の各ベンダーが集結し、選定・導入におけるポイントから、CMSを最大限に活用するノウハウ、各製品の特徴や機能まで、一挙に紹介します。

「CMSツールの正しい選び方と導入におけるポイント」と題したセッションでは、本連載の筆者である株式会社キノトロープの生田昌弘氏が登壇して、さらに詳しいCMS選びについて解説します。

開催概要

  • イベント名称:第2回 CMSカンファレンス
    中~大規模Webサイト向け
    Webサイトを有効に機能させる「CMS選定&活用ガイド」
    ~比較・検討でもう悩まない!主要CMSの特徴と機能が丸わかり!!~
  • 日時: 2014年7月24日(木) 14:00~18:00 (13:30 受付開始)
  • 場所:ソラシティ カンファレンスセンター 2F Sola City Hall 【WEST】
  • 定員: 200名
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 応募締切: 2014年7月18日(金) 19:00まで(定員になり次第締切)
  • 主催:株式会社キノトロープ
  • 共催:日本オラクル株式会社/株式会社ジゾン/株式会社のれん/株式会社ミックスネットワーク
「中~大規模Webサイト向け Webサイトを有効に機能させるCMS選定&活用ガイド」セミナーに参加申し込みする(参加無料)
※主催のキノトロープの申し込みフォームに移動します
この記事の筆者
生田昌弘氏のプロフィール写真

生田 昌弘(いくた まさひろ)

株式会社キノトロープ
代表取締役社長

1959年生まれ。岡山県出身。1985年に生田写真事務所を設立し、カメラマンとして活動を開始する。1993年12月にキノトロープを設立し、代表取締役に就任。以後、一貫した方針で数々のWebソリューションを築き上げる。現在もネットエバンジェリストとして布教活動を実践中。

主な著書に『Webブランディング成功の法則55』(翔泳社)、『CMS構築成功の法則』(技術評論社)、『Webサイト構築ワークフロー』(ソフトバンククリエイティブ)、『アクセス解析からはじめる Webサイト運用 成功の法則』(ソフトバンククリエイティブ)、『次世代Webサイト構築ワークフロー』(インプレスジャパン)など。

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