先週が祝日でお休みだったので、今週は少し多めに記事を紹介しています。また、次回(4月4日)は、筆者取材のためこのコーナーをお休みとさせていただきます。次回4月11日の更新をお楽しみに。
グーグル検索結果のデザイン変更に対応! titleタグ見直し5つのステップ
即応用できる現場で使っているプロセス(ウェブクルーSEOブログ)
グーグルが、検索結果のデザインの一部を大きく変えた。3月14日のことだ。このコーナーの前回の記事で、新デザインをテスト中らしいとお伝えしたが、それが正式に導入されたのだ。
変更された点はいくつかあるのだが、見てすぐに気づく変化はタイトルの下線がなくなったことだ。しかしもっと重要な変化がある。それはタイトルとして表示される文字数の減少だ(細かなことをいうと、定まった文字数ではなく指定されたピクセル幅に収まるところまでが表示される。SEOモードさんが詳しく解説している)。
表示される文字数が減ったということは、今までのデザインでは見えていた後ろのほうの文字が、新しいデザインでは見えなくなっている場合があるということだ。
SEOというのは、順位も大切だが、検索結果に表示されたときにどうクリックしてもらうかも大切な要素だ。あなたががんばって作った訴求力の高いtitleタグも、このデザイン変更によって、中途半端に切れてしまっているかもしれない。場合によっては修正が必要だろう。
とはいうものの、手間を考えると大変だ。こちらの記事では、5つのステップに従ってtitleタグを見直すプロセスを解説している。
- 現状を把握
- 自分の目で確認
- 情報を整理
- 対象範囲の検討
- 変更後の確認
インハウスSEO担当者が現場で実践しているフローなので、即応用できそうだ。詳細な手順を元記事で確認してほしい。
日本語で読めるSEO/SEM情報
ナレッジグラフ、人気アーティストのコンサート情報を表示(JSON-LD情報も)
それよりもJSON-LDに興味津々(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、バンドのコンサート情報などの「アーティストのイベント情報」をナレッジグラフに表示する機能を新たに提供開始した。
サイト管理者は、次の3つのうちいずれかの方法でコンサート情報をグーグルに伝えられる。
- schema.orgなどの言語でHTML内にイベント情報をマークアップする
- CMSのプラグインやウィジェットをサイトに設置してイベント情報を提供する
- グーグルのデータハイライターで関連情報をマークする
音楽関係のサイトを運営しているとしたら公式ブログの元記事とヘルプ(現在は英語のみ)をよく読んでおくといいだろう。
音楽関係者でなければたいして面白みのないトピックかもしれない。しかし1つ注目したい点がある。schema.orgを実装する際の選択肢として「JSON-LD」が挙がっていることだ。ほんの一言とはいえ、「JSON-LD」が公式ブログで言及されたのは初めてのはずだ。
JSON-LDは、JavaScriptと同様の文法を使用してHTMLのページでデータを定義する仕組みだ。
たとえば、音楽のコンサートならば以下のように記述できる(実際にはもっと多くのデータを記述する必要がある)。
<script type="application/ld+json">
{
"@context" : "http://schema.org",
"@type" : "Event",
"name" : "AKB48グループ春コン",
"startDate" : "2014-03-13",
"location" : {
"@type" : "Place",
"name" : "さいたまスーパーアリーナ"
}
}
</script>
schema.orgのマークアップ方法といえば、microdataが標準だ。しかしschema.orgもグーグルも公式にJSON-LDを現在サポートしている。
「microdata」「RDFa」「microformats」といった構造化マークアップはHTML内で各データに直接マークアップする。だが、JSON-LDは1か所、たとえばheadセクション内で一括してすべての構造化データを定義できるのが特徴だ。興味があれば調べてみるといいだろう。
【公式翻訳版】ファセットナビゲーションのべし・べからず
理解できるまで繰り返し読む(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
1か月前に取り上げた、英語版のグーグルウェブマスター向け公式ブログが公開した「ファセットナビゲーションのベストプラクティス」の、日本語訳が出た。
前回のピックアップ時にSEOモードさんの翻訳も併せて紹介していたが、一度で理解できるほど単純な内容ではないだろうから、復習も兼ねて公式の翻訳も読んでおきたい。
あなたの気付かないところで起きている503エラーは大きな機械損失
メンテナンス時には503が鉄則だけれど(知らないと損をするサーバーの話~Webマーケッター松尾によるWeb集客コラム)
あなたのサイトは、知らないうちに「503エラー」を表示して、せっかく来てくれた訪問者をがっかりさせていないだろうか。
サーバーのメンテナンスでサイトの利用を一時的に休止する際は、HTTPステータスコードが503を返すように必ず設定する。503を返すことにより、検索エンジンのインデックスには何も変更を加えないようにできる。
しかし503自体は「サーバーメンテナンス」を意味するものではない。503の本来の意味は「サービスが一時的に利用停止状態である(Service Temporarily Unavailable)」ことを示すというものだ。
もしサーバー管理者が認識していないときに503を発生させていたらどうなるだろうか? ユーザーがアクセスできない状態が予期せず続くことになり、大きな機械損失につながるかもしれない。
こちらの記事では、予期しない503が発生する原因を説明し、対策として信頼性の高いサーバーを使うことを勧めている。参考にするといい。
また、記事では高負荷対策として「専用サーバーを検討する」とあるが、専用サーバーや仮想専用サーバーは、適切にサーバー管理できる人がいなければ使うべきでないことを補足しておく。
なおグーグルウェブマスターツールのクロールエラーでは、503エラーが増えた時も通知してくれる。問題発生時にすぐに気付けるようにメール転送を有効にしておこう。
ウェブマスターツールのヘルプセンターがリニューアル
読破すればグーグルSEOに強くなれるかも(Kazushi Nagayama on Google+)
グーグルのウェブマスターツールのヘルプセンターがリニューアルした。
書いてある内容がガラリと変わったわけではないが、サイトバーのメニューがなくなり、見出し文字が大きくなって全体的に読みやすくなった。
「ウェブマスターツール」とあるが、グーグルのSEO全般について役立つ情報が集まっている。「そうなのか、知らなかった」という情報に出くわすこともある。特に困ったことがなくても、自分にとって重要そうな項目だけでも目を通しておくといい。グーグルSEOに強くなれるだろう。
店内写真を使ってあなたのお店をグーグルマップでアピールしてみよう
プロのカメラマンが撮影(Google Japan on Google+)
SEOネタではないのだが、ウェブからの集客アップに役立ちそうな情報を、今週はもう1つ追加でお伝えする。
グーグル日本は 「おみせフォト」の名称を「インドアビュー」に変更した。
グーグルマップのストリートビューでは、野外ではなく建物の中を見ることができる機能がある。「インドアビュー(旧おみせフォト)」といって、レストランやクリニック、サロンなどの店舗内の実際の様子を見られるのだ。ユーザーは、店内を360°のパノラマで見渡すことができる。
インドアビューのサービスを利用すれば、あなたのお店のなかをグーグルマップで紹介できる。素敵な店内に惹かれて足を運んでくれるかもしれないし、初めて訪れるお店でもどんな雰囲気なのかある程度わかっているので安心してもらえるかもしれない。
写真は、認定パートナーのプロのカメラマンが撮影してくれるので心強い。実店舗を経営しているのならば、SEOによる検索以外にもこうした経路から集客アップを狙ってもいいのではないだろうか。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
マット・カッツ氏の動画解説とグーグルが行った検索結果のテストを今週はピックアップ。
- 在庫切れ・発売終了した商品やサービスのページに対するGoogle推奨の処理方法
サイトの規模にもよる - Search Plus Your Worldの導入間近か? Google、日本でもSPYWをテスト(1日間だけ)
米グーグルでは導入済み
- ツイッターとフェイスブックをランキング要因としてグーグルは間違いなく使って……いないようだ
- 301リダイレクトしていなくてもペンギンのペナルティを引き継いでしまう!?
- グーグルのスパム対策部隊、ヨーロッパ戦線を快進撃中
- グーグル先生からSEOを学べる「グーグルウェブマスター学院」がリニューアル
- rel="canonical"とnoindex robots meta タグを同時に使ってはいけない
- SMX West 2014-マット・カッツも登場!GoogleとBingになんでも聞こう!!
- SMX West 2014-Disneyは?eBayは?構造化データ超会議
- SMX West 2014-ランド・フィッシュキン、SEOの進化を語る
- SMX West 2014-コンテンツマーケティングからメディア企業へ
- SMX West 2014-リンクビルディングについての基礎講座
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
ツイッターとフェイスブックをランキング要因としてグーグルは間違いなく使って……いないようだ
検索品質チームのトップによる発言(Search Engine Land)
「(not provided) 問題の対処をグーグルが考えている」ことを、先週の注目ピックアップで紹介した。米国で開催されたカンファレンス「SMX West」の基調講演での、米グーグル検索品質チームのトップ、アミット・シンガル氏による発言だった。
この基調講演でなかでシンガル氏は、ほかにもさまざまな質問に回答した。そのなかから、「“ソーシャルシグナル”をグーグルはどのように扱っているのか」に関する発言を、今回は紹介する。
ツイッターもフェイスブックも、検索の順位付けの要因としては、今は使っていない。ツイッターのデータを入手できないから、それらのシグナルに頼るシステムを構築することは非常に困難なのだ。
ツイッターとフェイスブックをランキング要因として特別扱していないことは、グーグルのマット・カッツ氏も断言していた。一致しているので確かなことだろう。
一方でGoogle+はどうなのだろうか? Google+はGoogleのプロダクトだからすべてのデータを入手できるはずだ。ランキング要因としてグーグルはGoogle+のデータを利用しているのだろうか?
シンガル氏は次のように述べた。
ソーシャルシグナルの利用はパーソナライズされた検索結果においてのほうが、パーソナライズされていない検索結果においてよりも、ずっといい結果になることを我々は発見した。
つまり、Google+はパーソナライズ検索には影響を与えているが、通常の検索結果には影響していないようだ。
こちらも検証の結果と合っている。信じて良さそうだ。
301リダイレクトしていなくてもペンギンのペナルティを引き継いでしまう!?
マット・カッツに聞いてみた(Sugarrae)
SMX Westには、「検索エンジンのなかの人に会ってみよう(MEET THE SEARCH ENGINES)」というセッションがあった。米グーグルのマット・カッツ氏と米Bingのデュアン・フォレスター氏にいろいろな質問をぶつけて答えてもらうことができる。
そのなかから、筆者の目を特に引いたQ&Aを1つ取り上げる。
次の質問に対するマット・カッツ氏の回答だ。
301リダイレクトせずにURLを変えたとしても、ペンギンアップデートによるペナルティが引き継がれることがあるのか?
マット・カッツ氏は「ある・ない」では答えたかったらしいが、「引き継がれることがある」ことを間違いなく示唆する説明をしたそうだ。
301なしであったとしてもドメインの移転を「大量のリンク否認」のように使ってほしくなく、問題をきちんと修正してほしいと言っていたという。
301リダイレクトしていなくてもURLの移転だと認識すれば転送処理するとグーグルのジョン・ミューラー氏は最近発言した。そして移転とみなしたならば、ペナルティも同様に転送するとのことであった。
マット・カッツ氏の回答から判断すると、301リダイレクトなしの移転処理によるペナルティ転送は、ペンギンアップデートにも当てはまるようだ。
グーグルのスパム対策部隊、ヨーロッパ戦線を快進撃中
リンクネットワーク撲滅作戦は欧州が主戦場(Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)
グーグルは、ドイツとスペイン、イタリアで展開するリンクネットワークに続けざまに対処した。いまや恒例となったツイッターでのアナウンスが出ている。
Today we're taking action on a German link network (efamous) and a German agency network that violate our guidelines.
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 3月 14
本日、我々のガイドラインに違反するドイツのリンクネットワーク(efamous)とドイツのネットワーク代理店に対策した。
ドイツ製リンクネットワークに対する制裁は1度実行していたがまだ終わりではないとマット・カッツ氏は約束しており、その約束をきちんと守ったと言える。
スペイン製・イタリア製リンクネットワークへの制裁実行は、マット・カッツ氏ではなくダブリン(アイルランド)のサーチクオリティチームに所属する人物たちによって、スペイン語・イタリア語でそれぞれ報告があった。もちろんツイッター上でだ。
マット・カッツ氏はリツイートした後、その内容を英語で説明するツイートを流した。
(Translation: we've taken action on Spanish and Italian link networks that violate our quality guidelines.)
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 3月 14
(翻訳 -- 我々のガイドラインに違反するスペインとイタリアのリンクネットワークに対策した。)
スペインとイタリアのリンクネットワークへの制裁の前に、マット・カッツ氏はそれぞれの言語で説明したリンクプログラムへの注意喚起の記事をツイッターでリマインドしていた。明らかに、今回の制裁の伏線だった。
これまでのフランスとドイツ(1回目)、ポーランドと、今回のドイツ(2回目)とスペイン、イタリアとヨーロッパを中心に、グーグルはリンクネットワークを公開成敗している。次も、ヨーロッパのどこかの国がターゲットになるのだろうか。
グーグル先生からSEOを学べる「グーグルウェブマスター学院」がリニューアル
日本語版の公開が待ち遠しい(Official Google Webmaster Central Blog)
グーグル検索と相性のいいサイトを制作、運営するための方法を学べるサイトとして「ウェブマスターアカデミー」をグーグルは2年前に公開した。当初は英語だけであったが現在は日本語を含む20以上の言語で提供している。
グーグルは、このウェブマスターアカデミーをリニューアルし、内容を一新した。
グーグルが推奨するサイト運営の秘訣を3つに分かれた章で学ぶことができる。
- ユーザーにとって価値のあるすばらしいサイトを作る
- グーグルがサイトをどんなふうに見て理解するのかを学ぶ
- 管理サイトに関してグーグルとコミュニケーションをとる
初代のウェブマスターアカデミーと同様に、今のところ英語だけだ。早いうちの日本語版公開が待たれる。英語ができるのであれば、もちろん今すぐ学習スタートだ。
rel="canonical"とnoindex robots meta タグを同時に使ってはいけない
矛盾した指示になってしまう(IGNITE VISIBILITY)
rel="canonical"とnoindex robots meta タグの併用に関して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように注意した。
インデックス可能なページを指定したrel="canonical"とnoindex robots meta タグを組み合わせて使うべきでない。rel="canonical"はお互いが等しいことを示しているのに、noindex はまったく正反対であることを示している。どちらか片方だけをグーグルは処理するだろう。両方は処理しない。
rel="canonical"とnoindex robots meta タグを同時に使ってはいけないというのだ。たしかに、「インデックスするページ」と「インデックスしないページ」をまとめるのは矛盾している。
また、noindexが記述されているページとrel="canonical"が記述されているページのインデックスの処理には違いがあり(小難しい話なのでここでは省略する。興味があれば公式ヘルプフォーラムでのミューラー氏の説明を読んでほしい)、これも関係してくるようだ。
両方を記述したからといって何か悪い影響が常に起こるとは思わない。とはいえ、インデックスしてもらうつもりのページがしてもらえないということもありえる。あえて併用することにメリットはない。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SMX Westに参加した、SEO Japanを運営するアイオイクス社のスタッフによるセッションレポートを5記事ピックアップ。
- SMX West 2014-マット・カッツも登場!GoogleとBingになんでも聞こう!!
ここでしか聞けないトピックが多数 - SMX West 2014-Disneyは?eBayは?構造化データ超会議
超大手サイトの構造化データ利用法を解説 - SMX West 2014-ランド・フィッシュキン、SEOの進化を語る
Web担でお馴染み、Mozのランドによるセッション - SMX West 2014-コンテンツマーケティングからメディア企業へ
米国のコンテンツマーケティングのプロのノウハウを知る - SMX West 2014-リンクビルディングについての基礎講座
きちんとしたリンク構築を学ぼう
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:グーグル検索結果のデザイン変更に対応! titleタグ見直し5つのステップ など11+7記事 [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
Copyright (C) IMPRESS BUSINESS MEDIA CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.