今のグーグルの検索結果には、非常に多様な要素が含まれるようになっている。巨大な検索結果ページ(メガSERP)を参考にしながら、そうした「ふつうのウェブ検索結果とは違うSERPの要素」を、「ローカルSERP機能」「広告と有料登録」「ナレッジグラフ関連機能」「垂直検索結果」「その他の機能」に分けて解説していく。
青色のリンクが10件並んでいるだけの時代は過ぎ去り、グーグルの検索結果表示ページ(SERP)は日々進化しているようだ。
新しい機能を個々に目にすることも多いため、ふと思いついた――これらの機能すべてを(とりあえず大きな機能は網羅して)1つの巨大なSERPにまとめたらどうだろう?
ここに示した巨大な検索結果ページ(メガSERP)は、2013年時点におけるグーグルの状態を表すビジュアルガイドだ。
メガSERPは実際のグーグル検索の結果ページではないが、本物の検索結果を基に構成したものだ。
これらの機能の多くは、実際には同時に表示されるわけではない。たとえば、上部とサイド、または上部と下部という組み合わせのAdWords広告ブロックは表示される場合があるが、3か所すべてが表示されることはない。
各要素の見出しに示した数字は、その要素がSERPに表示された割合を示す(MozCastの1万キーワードに対して、2013年9月第4週に調査した)。最初の数字は、ユニーククエリに対する割合だ。次のかっこ内の数字は、アドワーズのグローバルボリュームに対する割合だ。これらのクエリは長さも件数もさまざまだが、どうしても商用に偏る傾向があることをお伝えしておく。
では、これら25種類の機能を見ていこう。僕はこれを、「ローカル」「広告」「ナレッジグラフ」「垂直検索」「その他」の5つに色分けした。
ローカルSERP機能
(A)ローカルカルーセル ―― 1.0%(0.3%)
カルーセルは、ローカルとナレッジグラフの2つのタイプがあるが、1つのページに両方が表示されることはない。
ローカルカルーセルのほうを示したのは、競合の激しいクエリに影響を及ぼしそうに思えるし、ローカルSEO環境の形を変えつつあるものだという理由からだ。
(G)ローカルナレッジパネル ―― 6.3%(3.4%)
一部のオーガニック検索結果にはローカルリスティングやマップのピンが一緒に表示され、クリックするとナレッジグラフのパネル(以前の名称は「Authoritative OneBox」)が呼び出される。
これらの検索結果は必ずしも第1位の場所に表示されるわけではないが、オーソリティが高いサイトほどよく表示されるようだ。
(J)ローカル「パック」検索結果 ―― 7.3%(8.4%)
グーグルマップのデータと現在位置に関連したオーガニックリスティングを組み合わせたパックは、最も馴染みのあるローカル検索結果だ。
パックで表示される件数は2件~7件と幅があるが、僕たちのデータセットでは、7件表示する「7パック」がローカルパックの81%を占めた。
検索結果で1位~9位のどの位置に表示されるかも決まっていないが、上半分に表示されることが多いようだ。
(M)ローカル「ニア(近くの店舗・施設)」検索結果 ―― 5.1%(4.1%)
「ニア」ボックスは、純粋に地理的な近さによるローカルパックで、グーグルマップから直接データを引き出して最大3件の検索結果を表示する。
このボックスには通常、「[クエリ]near[位置]」という形式の見出しが付いている。
(Y)ピン付きのグーグルマップ ―― 11.3%(10.1%)
ローカルパックなどに見られる「ピン」のついたリスティングを含む検索結果は、ほとんどの場合マップを呼び出すが、位置やサイズ、さらにはマップが表示されるかどうかまで、さまざまな形が出始めている。
僕たちが確認したマップはすべて右側の欄に表示された(交通状況図を除く)。
広告と有料登録
広告には従来のアドワーズブロックだけでなく、後から導入されたペイドインクルージョン(有料登録)サービスによる検索結果が含まれる。
広告の表示にはかなり変動があり、競合、時刻、季節性などの要因が影響することを頭に入れなければならない。数値は参考程度に考えてほしい。
(C)アドワーズ広告(上部) ―― 72.2%(72.8%)
上部左(オーガニック検索結果の上)のアドワーズブロックは最も一般的で、1件~3件の広告が表示される。
メガSERPに例示したように、広告フォーマットには写真とサイトリンクの両方が含まれ、ますますリッチになっている。
(D)ショッピング検索結果(左側) ―― 18.2%*(19.0%)
有料のショッピング検索結果は通常、製品の画像とリンクが横に並んだブロックで表示されるが、グーグルはさまざまなパターンをテストしている。ショッピング検索結果は右側か左側のどちらかに表示され、通常は上部にある。
(R)アドワーズ広告(下部) ―― 16.5%(14.9%)
下部のアドワーズブロックは、上部のブロックとほぼ同じで、最大3件の広告を表示できる。
(T)ショッピング検索結果(右側)
右側のショッピング検索結果は、大部分が左側の結果と同じようだが、1つの商品だけを有料で配置するといった特筆すべき例外もある。こういった形式はまだ少数だが、グーグルは近いうちに多くの実験を行うと予測される。
(W)アドワーズ広告(右側) ―― 42.4%(41.6%)
右側の広告欄は表示される割合が最も高く、最大8件のアドワーズ広告が表示可能だ。
この欄は通常、機能が強化されたり追加されたりすることがほとんどない。アドワーズ広告はたいてい上部から始まって、右欄または下部のセクションに流れるようだ(少なくとも僕たちのデータでは、両方に流れた例は確認されていない)。
ナレッジグラフ関連機能
右側に表示される情報ボックスを多くの人が「ナレッジグラフ」と呼ぶが、これはデータソースとアルゴリズムを複雑に組み合わせたものであり、どんな検索ページでも表示されるようになってきた。
ナレッジグラフに関連付けられていると思われる、よく見かけるものをあげよう。
(B)リストカルーセル
グーグルは2013年9月27日、背景が白い新形式のカルーセルを公開した(メガSERPは「Taco songs」の検索結果だ)が、これは現在、音楽関連の検索の一部で表示されるようだ。楽曲をクリックすると新しいSERPが開き、そのページのいちばん上にYouTubeのボックスが配置されて目を引く。
(E)アンサーボックス ―― 1.4%(1.3%)
アンサーボックスは形もサイズも実にさまざまだが(101種類のアンサーボックスを紹介している僕の記事101 answer boxesを見てほしい)、ほぼ例外なく左側の上部に、グレーの枠線がついたボックスで表示される。
サードパーティーのソースから直接取得されるデータも一部にはあるが、多くはナレッジグラフに結び付けられているようだ。
(U)ナレッジグラフ(情報) ―― 26.2%*(32.6%)
ほとんどの人が「ナレッジグラフ」と聞いて頭に浮かぶのがこれであり、1つのトピック(ここでは栄養成分)に関する情報を表示するブロックだ。
情報を提供するナレッジグラフのボックスには、さまざまなバリエーションがある。
(V)ナレッジグラフ(ブランド)
これも厳密にはナレッジグラフのボックスだが、ブランドボックスはGoogle+に関連付けられているようで、ユーザーはブランドのGoogle+ページをフォローしたり、最近の活動を確認したりできる。
(X)あいまいさ回避ボックス
あいまいさ回避ボックスが表示されるのは、検索ユーザーの意図があいまいで、選択肢を提示したほうがよいとグーグルが判断した場合だ。
メガSERPの例では、「taco shell」で検索して「Tortilla」と「Taco Bell」という選択肢が表示された。これらのリンクのいずれかをクリックすると、それぞれの検索が新たに実行される。
垂直検索結果
いわゆる「垂直」検索結果は、以前はグーグル側できわめて明確に区別されており、オーガニックリスティングとは見なされていなかったが、この境界はあいまいになりつつある。たとえば、多くの動画検索結果では、(メガSERPに例示したように)オーガニック検索として直接組み込まれているようだ。
なお、新機能である「掘りさげ記事(In-depth articles)」は、ニュースの検索結果と密接に関連しているという理由からここに含めた。
(F)画像の大型ブロック
画像の大型ブロックが表示されるのはさほど多くなく、7件表示の検索結果の上部にのみ置かれるようだ。
メガSERPの例は「pictures of tacos」(タコスの写真)で検索した結果で、こういったブロックはほとんどが「pictures of…」や「photos of…」などで始まる検索に対して表示される。
(I)動画の検索結果 ―― 18.5%(22.0%)
今のところ、動画の検索結果は、動画のサムネイルが表示されたり、公開日が表示されたりすることはあるが、オーガニック検索結果に組み込まれており、表示される位置もいろいろだ。
(N)画像の検索結果 ―― 24.6%(27.5%)
画像の検索結果は今でも「純粋な」垂直検索であり、グーグルの画像検索に直結している。標準的な画像検索結果は、左側に横並びの画像ブロックとして表示され、位置はさまざまだ。これらの検索結果は画像検索に直接リンクされている。
(O)ニュースの検索結果 ―― 19.6%(29.8%)
ニュースの検索結果もまた純粋な垂直検索であり、これも左側に目立つブロックとして表示される。ニュースブロックには最大3件のリンクが含まれ、最初のリンクはサムネイル画像で強調されていることが多い。
(Q)掘りさげ記事 ―― 5.2%(9.9%)
2013年8月に公開された掘りさげ記事機能は、この年最大ともいえる新機能だった。掘りさげ記事ブロックはかなり大きく、3本の記事がセットになっている(現時点では、これらの記事にはすべてサムネイル画像が伴っている)。
このブロックは、古びるおそれのない真に「掘り下げた」コンテンツ専用らしく、リンクのほとんどはニューヨークタイムズなどの大手メディアのものだ。
ニュースの検索結果と異なり、これらのリンクは何か月も前の、時には何年も前の記事ということもあり、定期的に更新されるといったものではない。
その他の機能
最後に、1つのグループにはまとめきれないSERP機能がある。「その他」にまとめたからといって、決して軽んじているわけではない。
(H)サイトリンク(6パック) ―― 19.4%(19.9%)
オーガニック検索で1位に表示されると、詳しいサイトリンクが表示される場合がある。
サイトリンクの数はサイトによって1~6件と違いがあるが、僕たちのデータで見るかぎり、サイトリンクと検索結果の7件表示と間には完全な相関関係がある(つまり、検索結果にサイトリンクがあれば、7件表示になっているということだ)。
グーグルは、サイトリンクが10件表示されるバージョンを実験中だが、(現時点では)「tacobell.com」などのドメインクエリに限られる。
(K)著者情報マークアップ ―― 21.9%(20.9%)
グーグル側でリソースをGoogle+のエンティティに関連付けることができる場合は、検索結果に著者情報マークアップが表示され、著者のサムネイル画像、氏名、Google+に登録された基本情報の一部が加わる。
余談だが、「Taco Journalism」(タコスのジャーナリズム)なるものがあるようだ。
(L)レビューマークアップ ―― 24.0%(24.6%)
製品やレシピといったレビュー対象になるエンティティには、星を含むレビューデータが表示されることがある。
メガSERPでは、レシピのリスティングにサムネイル画像も表示されている。
(P)ソーシャル検索結果
ソーシャル検索結果はここ1年ほどで大きく進化している。
現在の形は作成者マークアップと非常によく似ているが、1つだけ大きな違いがある。ソーシャル検索結果は100%パーソナライズされているのだ。メガSERPで友人のダンが表示されているのは、僕たちがGoogle+で互いのサークルに入っているからだ。
(S)関連する検索キーワード
結果ページのこの部分は、必ずといっていいほど目にするようになったので、わざわざ機能と呼ぶのを躊躇したくなるほどだ。大半の検索で下部に関連トピックへのリンクが表示される(申し訳ないが、これについて正確な数字は算出できない)。
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オリジナル記事:メガSERP――グーグル検索結果の要素25種類をまとめたビジュアルガイド [Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報] | Web担当者Forum
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