ウェブマスターツールの「検索クエリ」の数字は不正確なのでは?
どうなんだろう?(Jan-Willem Bobbink – International SEO)
グーグルウェブマスターツールの「検索クエリ」が概算ではなく実数でレポートするように改善されたことを、先週このコーナーでお伝えした。
SSL検索の影響を受けずに検索流入キーワードを細かく調査できる情報が得られるようになったので嬉しいニュースなのだが、この数値の信頼性について「使いものになるデータを提供していない」と、完全に否定している記事があった。
いくつかのサイトで、
- ウェブマスターツールの検索クエリから得られたデータ
- Googleアナリティクスで「google/organic」な訪問のデータ
を比べたところ、誤差では済まされない程度の大きな数字の乖離が複数のサイトで確認できたというのだ。
こうした調査の結果をもとに、元記事では次のように注意を促している。
ウェブマスターツールの検索クエリのデータは、全体的な傾向や変化を知るために使うぶんにはかまわないが、個々のデータを見てレポートを作成したり将来の予測をしたりする際には十分注意すべきだ。
検索クエリのデータが不正確だという意見は、以前からある。Mozのランド・フィッシュキン氏をはじめとした米国のSEOエキスパートたちも、正確性を疑っている。
ただし、検索クエリデータと他のアクセス解析ツールのデータが多少一致しないとしても、理論的に説明できることがあると筆者は考える。
まず、表示されているデータに関しては、検索クエリのヘルプの「検索クエリ データについて」のセクションを参照してほしい。
また検索クエリは既定で対象が「ウェブ」にフィルタされている点にも注意してほしい。画像検索やモバイルからの検索は含まれていない。一方Googleアナリティクスの「オーガニック検索」のレポートには、すべての検索流入が既定で含まれているからだ。
日本語で読めるSEO/SEM情報
レスポンシブWebデザインはどうなる? 御社に適したモバイルサイトの構築方法、教えます
一口にモバイル対応と言ってもたくさんある(Rriver)
モバイルに関するWeb担当者の関心は、「モバイル対応すべきかどうか」や「レスポンシブWebデザインはどうなのか」から、「どうすれば最適なモバイル対応ができるか」に移り変わってきている印象がある。モバイル対応はもはや、一部のサイトに限った特別な施策ではなく、ウェブサイト運営に当然のごとく組み込まれるべきものだ。
こちらの記事では、ビジネス目的のサイトでのモバイル対応方法の種類とそれぞれの特徴、そして選択基準をわかりやすくまとめている。提供するサービスによってはサイトではなくアプリが適していることもある。
SEOのトピックではないが、PCやスマートフォン、タブレットなど多種多様なデバイスからのアクセスが当たり前になった現在のサイト運営に役に立つので、ぜひ一読してほしい。
グーグル社員とSEOビデオチャット【2014年第1弾】
今回も有用な情報あり(ウェブマスター オフィスアワー)
前々回お知らせしたとおり、グーグル日本のサーチクオリティチームが主催するウェブマスター向けのビデオチャットがGoogle+のハングアウトで開催された。
グーグル社員の田中氏と長山氏が、参加者からの以下の質問に回答した。
- モバイルサイトのリダイレクト
- 再審査リクエスト
- インデックスの促進
- アドレスの変更機能
グーグルの中の人でないと聞けない情報も含まれている。ライブで参加しなかった人はYouTubeにアップロードされた録画を試聴するといい。
スマホにだけ404を返すページが検索結果から消えた
例のモバイル向けアルゴリズムによる仕業か?(バカに毛が生えたブログ)
モバイルに対して不適切な構成がみられるサイトの評価を下げるアルゴリズムをグーグルは開発した。導入が完了しているとの公式な発表は出ていないが、すでに導入済みと考えていい事例が国内外でいくつか報告されているようだ。
間違ったリダイレクトが原因のランキングダウンとおぼしき事例を「バカに毛が生えたブログ」さんが以前に発見した。今度はスマートフォンだけに404エラーを返すページの順位が下がったことを確認したそうだ。
PCで検索すると上位に表示されるページが、スマホから検索すると101位以下になっているとのこと。
スマホからアクセスしてもページが表示されないのだから、検索結果の上位に表示しても確かに意味がない。意味がないどころか、検索体験を大きく損ねる。構成ミスのあるモバイルサイト向けアルゴリズムによってこうなっているのだとしたら、まったく理にかなっている。
モバイル向けページへのクロールやインデックスに管理サイトで問題が起きていないかを、ウェブマスターツールで定期的にチェックしておこう。
2014年のSEOに必要なのは”オウンドメディア”強化
見込み客とバックリンクの獲得に効果あり(ネットPR.JP)
オウンドメディアでユーザーのニーズに応えるコンテンツを提供することでSEOを強化することを説明した記事。
企業サイトや製品サイトとはまた別に、潜在顧客も含めたユーザーのニーズに応えるオウンドメディアを運用することで、今はまだ顧客ではない潜在的な客にリーチし、自社の商品やサービスを啓蒙していくことが狙いだ。
またオウンドメディアで優良なコンテンツを提供できれば、検索エンジンが本当に評価したい「自然な被リンク」も手に入る。
オウンドメディアで成功した事例も、記事の2ページ目で紹介されている。
インバウンドマーケティングとセットで語られることも多いオウンドメディアのコンテンツ戦略は、2014年に積極的に取り組んでみたい施策だ。成功すればSEOにも大きな効果を与えるだろう。
「オウンドメディア」の定義や実践方法が定まっているわけではないので、少し理解しづらい部分もあるように思えたが、基本的な考え方の解説として、有用な情報だ。長い記事だが、ぜひ読んでほしい。
なおオウンドメディアをテーマにした漫画コンテンツをWeb担で公開している。オウンドメディアが何なのかやどんな特徴があるのかを初歩から知るために、あわせてチェックしておきたい。
あなたが欲しい「◯◯◯.みんな」ドメイン名は何?
ブランディング構築に(Google Japan Blog)
グーグルが、日本語ドメイン名「.みんな」の提供を開始することを発表した。
「.みんな」は、ひらがな表記の一般トップレベルドメイン(gTLD)として初めてのものだ。たとえば「うぇぶたん.みんな」や「SEOウォッチ.みんな」のようなドメイン名を取得できる。
ブランドを認知させるにはドメイン名は非常に重要な要素だ。SEOに直結するニュースではないが、ブランドが確立されたサイトはSEOでもメリットが多い。あなたが気になる「.みんな」ドメイン名を取得してみてはいかがだろうか。
「.みんな」の登録は3つのスケジュールに分かれている。詳細はGoogle Registryのページを参照してほしい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
グーグルが公開したWordPressのプラグインの紹介記事と著者情報の写真表示についての記事を、今週はピックアップ。
- Google Publisher Plugin (Googleサイト運営者向けプラグイン) でウェブマスターツールとアドセンスをWordPressから設定
新規サイトなら利用価値あり - Google著者情報が表示されない時の対処方法 => アルゴリズムによる自動処理のため手動では対処不可
質を高めるしか方法なし
- リッチスニペットが表示されない理由
- サイト移転したら、リンクの否認はどちらのサイトで行うべき?
- 専用サーバーだからといって検索エンジンの評価が上がることはない
- titleタグとmeta descriptionにサイト共通の部分があっても問題ないか
- 2014年版 SEOの計画書 – 外部リンク構築編
- 2014年に実現したい14点のリンクの誓い
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
リッチスニペットが表示されない理由
「質」の問題か?(Google Webmaster Help Forum)
リッチスニペットが正しくマークアップできておりテストツールでは正しく表示されるのに実際の検索結果に出てこない。
こんな問題に関する2つの投稿に、グーグル社員が英語版グーグル公式ヘルプフォーラムで回答した。
ともに品質に関する問題が原因になっているようだ。
片方は、マークアップしたコンテンツがユーザーには見えないようになっており、完全なガイドライン違反だった。
もう片方は、断定はできないが、やはり品質が疑われる。グーグル社員は次のように助言した。
正しくマークアップされていても、リッチスニペットの表示をグーグルは保証しません。そのウェブサイトにリッチスニペットを出すか出さないかは、品質に関係するいくつかの指標をもとに決定します。
そしてグーグルは、検索結果に表示されるリッチスニペットの数を減らすことを、最近発表しています。これは、検索結果の品質を向上させスパムを防ぐための措置です。
正しい設定にもかかわらずリッチスニペットが表示されなかったり、それまで表示されていたリッチスニペットが突然消えてしまったりしたときは、リッチスニペットの「品質に関する問題」のヘルプをチェックしたほうがいい。またここに書かれていなくても、サイト全体の質も見られているかもしれない。
なお、グーグル社員が次のように補足していることもお伝えしておく。
品質が問題となってリッチスニペットが表示されないとしても、ランキングに悪い影響が出ることはありません。
サイト移転したら、リンクの否認はどちらのサイトで行うべき?
移転先だけでいいけど両方が無難(SEO Blog by Dave Naylor)
301リダイレクトでサイトを移転した場合、リンクを否認するのは古いサイトに対してか、それとも新しいサイトに対してか、あるいは新旧両方のサイトに対してか?
リンクの否認ツールに関するこんな疑問を投稿した記事。明確な回答は出せていない。
実はまったく同じ質問にグーグルのジョン・ミューラー氏が、ウェブマスター向けGoogle+ハングアウトで半年以上前に答えていた。
基本的には、移転処理が完了しているなら新しいドメインの側でリンクを否認すればいい。しかし、万全を期すためには念のため新旧両方のサイトでリンクを否認するほうがいいだろうと、個人的には考える。
両方で否認したからといって悪い影響が出ることはないだろう。少し手間はかかるかもしれないが、両方で否認ファイルを送信しておくのが無難なやり方のようだ。
専用サーバーだからといって検索エンジンの評価が上がることはない
SEO都市伝説の1つ(WebmasterWorld)
約300のサイトと共有サーバーを使っている。数か月前からランキングが徐々に落ち始めた。
独自のIPアドレスを与えられた専用サーバーに乗り換えたら順位アップに効果があるだろうか?
こんな質問がWebmasterWorldフォーラムに投稿された。
「不特定多数のサイトが同居する共有サーバーよりも自分だけの専用サーバーのほうが検索エンジンの評価が高い」というのは、昔からあるSEO都市伝説の1つだ。
専用サーバーだからといってそれだけで評価が上がることは、絶対にない。合理的に考えれば明白だ。世の中の大多数のサイトは共有サーバーを使っているだろう。専用サーバーのサイトの順位を上げたとしたら不公平極まりない。
検索エンジンが検索ユーザーに提供したいのは、関連性があるウェブページ(あるいは画像や動画なの他の種類のコンテンツ)であって、専用サーバーに存在するウェブページではない。
訪問者にとってどうかという視点では、同じ共有サーバーで多大な負荷をかけるサイトが動いていたら、自分のサイトもパフォーマンスが落ちるといった恐れはある。専用サーバーなら他のサイトの影響を受けることはない。そういう問題が発生しているのならば、専用サーバーに移る意義はある。
しかし、共有サーバーか専用サーバーかの違いが、検索エンジンの評価に直接関係することは、ない。
titleタグとmeta descriptionにサイト共通の部分があっても問題ないか
一部分だけを差し替える方法は利用可能(WebmasterWorld)
titleタグとmeta descriptionタグの記述について、こんな相談がWebmasterWorldに書き込まれた。
テンプレートを作りプログラムで一部分だけをページごとに変えて残りはすべてのページで同じでも、検索エンジンにマイナス評価を受けたりしないだろうか。
質問の内容をわかりやすく示すと、次のようなtitleタグをイメージするとわかりやすい。
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- デジタルカメラ ルミックスがディスカウント価格 | デジカメ通販専門店 SUZUKIカメラ
太字で示した商品名だけが異なり、残りは同じ文字だということだ。
ECサイトのようにページ数が多く、データベースと連動させてページを生成しているサイトのウェブ担当者ならば、同じような疑問を持ったことがあるかもしれない。
結論から言うと、テンプレート化して固有の部分を差し替える方法は”あり"だ。
共通する部分がtitle文字列内に占める比率がどのくらいかやページ数にもよるが、基本的には問題ないと考えていいはずだ。数十万、数百万ページもある大規模サイトで1つ1つ記述していくのは大変な労力を要するだろう。それにどうしても似かよってきてしまうことが避けられないジャンルのサイトもあるはずだ。
1つコツを挙げておくとすれば、重要なページは独自の記述に変更するといい。売上高が多い商品や検索結果で目立たせたいページなど、サイトの鍵となるページはテンプレートを使わずに手作業でカスタマイズしておく。そうすれば検索結果での訴求力を上げられるし、検索クエリへの関連性をより高められる。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
今週のピックアップは2本も外部リンク施策にかかわる記事だ。
- 2014年版 SEOの計画書 – 外部リンク構築編
前回の内部最適化編とあわせて読みたい - 2014年に実現したい14点のリンクの誓い
2014年にあるべき被リンク構築の姿
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
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オリジナル記事:ウェブマスターツールの「検索クエリ」の数字は不正確なのでは? など10+4記事 [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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