先週がお休みだったので、今週はいつもより多く情報をお届けします。
新米ウェブ担当者が知っておくべき新規サイト立ち上げ時9つの心構え
紙に書いて貼っておくといいかも(WebmasterWorld)
新たにサイトを立ち上げたものの上位表示できないサイト管理者にWebmasterWorldのフォーラムモデレータが次のようにアドバイスした。
新規サイトがGoogleで上位表示するためのアドバイス
- 最低限のことで済ませてはいけない。期待を大きく超えることをやる
- 検索結果に出したいページにはすべて必ず、ユニークで関連性のあるテキストをたっぷり書く
- 99%のウェブマスターたちのように十分に価値のあるコンテンツを作っていないなら、やり直す
- 優れたユーザビリティを提供できていることを確認する
- 内部リンクのナビゲーションがしっかりできていることを確認する
- リンクを獲得する方法を学び実践する
- 1,000円で500サイトのディレクトリからリンクを買うようなことは、本当のリンク獲得ではない
- 本当のアクセスを送ってくれるサイトと良い関係を構築することが、リンク獲得である
- 自分自身をブランディングする
入社や配置換えなどでウェブ担当者の業務にこの春から就いた人もいることだろう。新しいサイトを公開するときの心構えとして覚えておきたい。
日本語で読めるSEO/SEM情報
新任ウェブ担当者へグーグル日本から5つの贈り物
グーグル検索5つの最新情報(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルのウェブマスター向け公式ブログが、新年度からウェブマスターになった人に向けてグーグル検索と相性の良いサイトを作るうえで役立つ最新情報を5つ紹介している。
- 検索の仕組み
- 携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方法についての最新情報
- 検索エンジン最適化(SEO)クイック チェックシート
- ウェブマスター アカデミー
- Google+ での情報発信を拡大中
各情報に関するブログ記事やヘルプへのリンクも掲載されている。
新任ウェブ担当者は必ずチェックしておこう。もちろんベテランのウェブ担当者も確認のため目をとおしておきたい。
なおこの記事は日本独自のコンテンツだ。日本のサーチクオリティチームに感謝。
グーグルが許す有料リンクとは?
検索結果に影響しないPR目的のリンク(グーグル ウェブマスター向け ヘルプフォーラム)
有料リンクを買うことは、SEOにおいてもっとも困難な「被リンク獲得」というタスクをお金で解決する手段だ。
大小さまざまな業者がビジネスとしてリンクを販売している。
グーグルは、どこまでなら有料リンクを許すのか。
こういった趣旨の質問が、グーグルのウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムに投稿された。いろんな意味で絶句してしまう問いで筆者は書き込みを躊躇してしまった。
何はともあれ、質問者はグーグル社員ファミさんの下記の回答に納得したようである。
有料リンクは基本的に Google のウェブマスター向けガイドラインに違反しますが、検索順位に影響を与えないように張られているならば、その限りではありません。
詳細についてはこちらをご覧ください。
有料リンクについて
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2009/02/blog-post.htmlGoogle が有料リンクを信頼しない理由
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2010/12/google.html有料リンクでガイドライン違反にならないために
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2011/02/blog-post_22.html
グーグルがガイドライン違反だとみなすのは、「ランキングを操作するためのリンク売買」である。純粋な露出を目的としたリンクの売り買いまでを禁じているわけではない。「見てもらうため」「知ってもらうため」なのであれば、検索順位に影響を与えないように考慮するようにと定めているに過ぎない。
グーグル検索のためにグーグルが決めた独自ルールである。したがってグーグルからの検索トラフィックを気にしないのであれば、あえて守る義務はない。しかしそうすると、検索結果に表示されない状態になる場合があることも前提となる。グーグルからの検索トラフィックが重要なのであるならば、ルールは守るべきだ。なぜならグーグル検索はグーグルが提供するサービスだからだ。
検索エンジンにブログを評価してもらうための5つの必須テクニック
あの辻氏の推奨(はてなブログ開発ブログ)
ブログを検索エンジンに“もっと適切に評価させる”5つのTIPSを、Web担でもおなじみの辻正浩氏が教えてくれた。次のとおりだ。
- 記事中に適切な見出しを入れる
- カテゴリーの分類とURL
- 内部リンクを積極的に利用する
- タイトルはよく考えて!
- 検索結果に著者情報を表示する
どれも難しいことではない。特にSEO上級者には当たり前のことといえばそれまでだが、確実に実行できているか、今一度チェックするといい。
なおこの記事自体は、はてなブログをおすすめすることがメイントピックになっている。しかしビジネスとしてブログを運用するのであれば、独自ドメイン・独自サーバーで運用したほうが長い目で見ると適切だろう。独自運用の場合でも、はてなブログが実装している特徴を参考にして採用していきたい。
SEOとは? 「検索は質問・SEOは回答」
SEOの定義を理解すればSEOは成功する(SEO 検索エンジン最適化)
SEOの定義は人それぞれだし、コンテキストによっても変わってくる。住太陽氏はこちらの記事で、次のように非常にシンプルに定義している。SEOとは、
検索者の質問に対する回答を提供すること
であり、さらにこう続けている。
検索者を中心に考えれば、SEOで大きな成果を生むことは難しくない
この考えを元にSEOで成果を生むために必要なことを次の5項目に分けて説明している。
- SEOの基本的な取り組み
- 回答を用意せずにSEOはできない
- マイナスをゼロにするよりゼロをプラスへ
- 検索意図に沿うことと実装には関係がない
- 有意な差を生むことに注力する
住氏が定義するSEOを踏まえて読めば、どれも理解し実行できるはずだ。
グーグル、多言語・多地域向けのサイト向けに hreflang="x-default" をサポート開始
言語や地域を指定しないときのアノテーション(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは多言語・多地域向けのサイトで使用できる新しいアノテーションのサポートを開始した
新しいアノテーションは、hreflang属性に指定する"x-default"という値だ。
x-default hreflangは、特定の言語や地域を指定しないデフォルトで表示させたいページをグーグルに伝える。
グローバル展開するサイトのウェブ担当者は、公式アナウンスをチェックしておこう。
サイトがハッキングの被害を受けたときの対応方法
万が一のときのためにブックマーク登録(グーグル ウェブマスター向け ヘルプフォーラム)
グーグルのサーチクオリティチームが、“防ごう 「サイトの不正なハッキング」キャンペーン”と題して、サイトの不正なハッキングによる被害を防ぐための予防策や被害にあった際の対策などについて情報提供を始めた。公式ヘルプフォーラムとGoogle+のコミュニティで情報を出している。
次の3ステップに分けてハッキング対処を説明している。
ハッキングなど絶対に受けてはいけないことだが、世の中(特にセキュリティに関しては)100%というものはない。万が一のことを想定してこのスレッドをブックマークに登録しておこう。もしものときは、迅速に対処して被害を最小限に抑えたい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
公開した直後のページが予想外に上位表示される理由とモバイル向けサイトの設計についての記事を今週はピックアップ。
- 新しいページの順位が上がって下がるのはなぜ?
暫定順位 - PC向けページをモバイル向けページで分割する時のベストプラクティス
分割しないのがベストか
- 覚えのない不自然リンクが大量に張られていた真相はナント! ペンギンの恐怖
- Q&Aコンテンツ、「1ページに全部」と「個別ページ」どちらが良い?
- ユーザーに支持されるためサイトを作る秘訣
- 著者情報が表示されなくなった理由は「写真」
- UGCサイトでは管理者の監視が必須
- ECサイトのコンバージョンを改善する11の鉄則
- SEO業界の異端児、アーロン・ウォールに学ぶSEOの未来
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
覚えのない不自然リンクが大量に張られていた真相はナント! ペンギンの恐怖
ネガティブSEOではなく契約していた業者の特別サービス(Search Engine Watch)
実際にあった怖い話だ。ある日、気がつくと、自サイトのランキングが圏外になってしまっていた。よく調べてみると、その原因は、契約していた制作会社が勝手に低品質なリンクを集めていたことだったというのだ。
Google検索からのトラフィックが崖から落ちるように急激に下がってしまったサイト管理者が、SEOコンサルタントに助けを求めた。
調査してみると、質の低いディレクトリへの登録やスパムブログからのリンク、コメントスパムなど、極めて低品質なリンク見つかった。間違いなく、これらの不自然なリンクが、順位低下の原因だった。ペンギンアップデートに捕まった可能性もおおいにある。
ところが、どの不自然リンクも、このサイト管理者はまったく身に覚えがないものだったのだ。
悪意を持った第三者がネガティブSEOとしてダメージを与えるために張ったとも疑われたのだが、真実はそうではなかった。
このサイト管理者がサイト作成を依頼したウェブ制作会社が、特別サービスとしてリンク獲得を行っていたのだ。このことはクライアントには知らされていなかった。順位が落ちて問い合わせて初めて発覚したのだ。
さらに悪いことに、制作会社はリンク獲得を自分でやるのではなく、外注、しかも複数の海外のSEOコンサルタントに完全に丸投げしていたのだ。
結果として制作会社も認識せずにスパムリンクが大量に集められていたのだ。制作会社はクライアントに良かれと思ってやったことなのだろうが、かえって恐ろしい結果を招いてしまった。
この事件から次の2つの教訓を学べそうだ。
SEOに限らずサイト運営に関わることを外部の業者に依頼するならば、その業者が何をやっているかを正確に把握する
スパムリンクを発見した場合、第三者による攻撃を疑う前に、同僚や前任者、過去も含めて仕事を依頼している(いた)業者を疑ってみる
Q&Aコンテンツ、「1ページに全部」と「個別ページ」どちらが良い?
長さと数で検討する(High Rankings Forum)
Q&Aのコンテンツを作ろうと思っています。
すべてのQ&Aを1ページにまとめたほうがいいでしょうか? それともQ&Aごとに個別のページに分けたほうがいいのでしょうか。
こんな質問が、High Rankingsフォーラムに投稿された。フォーラム管理者のジル・ウェイレン氏は次のようにアドバイスした。
ほんの数個の質問だけで、回答文の長さが本当に短いのであれば、1ページにまとめたほうがいいでしょう。
でも数がたくさんあってそれぞれの量が多いのであれば、絶対に1ページずつ作るべきです。そのほうがSEOにもユーザビリティにも優れています。
Q&Aコンテンツはユーザーの役に立つコンテンツになりうる。ただし、質問に対する回答がほんの一言や1行~2行で済んでしまうのであれば、逆に検索エンジンに「質の低いコンテンツ」だと判断されかねない。そんな場合は、複数のQ&Aをまとめてしまったほうが安全だ。
しかし1つひとつのQ&Aが充実した内容になっているなら、話は違う。ふさわしいtitleタグを付けるなど内部的なSEOにも気を払い個別ページとして公開すれば、検索エンジンからのトラフィックが期待できる。ユーザーにとって本当に役に立つ内容ならば、被リンクも見込めるだろう。
ユーザーに支持されるためサイトを作る秘訣
ユーザーの生の声を聴く(Google Webmaster Help Forum)
Googleのジョン・ミューラー氏が、「ウェブサイトの改善」に関して非常に有益なアドバイスを公式ヘルプフォーラムで書き込んでくれたので、紹介しておく。
利用者の批評に耳を傾けることが大切だ。特に、あなたのビジネスとは無縁な人や、あなたのサイトを見たことがない人の意見は重要だ。
あなたのサイトが扱うトピックに興味を持っている人を見つけて、あなたサイトを使う課題を与え、その課題をそのサイト上で実行してもらう(課題とは、ECならば「好きなデジカメを見つけて買う」、B2Bならば「自社にあったソリューションを見つけて資料請求する」などだが、最後のフォーム送信の直前で止めてもらってもいい)。
そして、同じことを、あなたサイトと同じジャンルの別のサイト(一流サイトが望ましい)で行ってもらう。
そして、このブログ記事に書かれていることと照らしあわせてもらう。得られたフィードバックを真摯に受け止め、ブログ記事に書かれているような本当に最高のウェブサイトを作り上げることを目指さなければならない。
これは、HTMLのコードをあちこちいじるといったことには普通はつながらない。もっと大局的な見地に立ってウェブサイトを見て、ユーザーがあなたのサイトとコンテンツの質をどう認識するのかを知るために、おおいにやる価値があることだ。
優れたコンテンツがあって初めてSEOが生きてくる。ユーザーに支持されないコンテンツやウェブサイトでは、テクニックを使って上位表示させることに成功したとしても、本当の意味での成果は上がらないだろうし、長続きもしないだろう。
ユーザーの生の声に耳を傾けユーザーに喜ばれるコンテンツを作ることこそが、SEOの土台になる。そのことを、改めて理解しておきたい。
著者情報が表示されなくなった理由は「写真」
以前よりも厳しくなったようだ(Understanding Google Places & Local Search)
グーグルのウェブ検索では検索結果にコンテンツの著者情報を表示させることができる。
しかし、設定は正しくできていてテストツールでは正常に表示されるのに、実際のグーグルの検索結果では表示されないことがある。その原因は、プロフィールに使用している写真にあることが多い。
以前まできちんと著者情報が出ていたのにある日突然出てこなくなってしまった。あれこれ検証した結果、結局写真が理由だったと判明した。そんなことが、こちらの記事に報告されている。
顔写真を使うことが大きな条件になる。またはっきりと写っていなければならない。白黒もNGになることがあるようだ。細工を施して条件を満たしていない写真(イラスト)を著者情報として表示させることも以前はできていたが、今は厳しくチェックするようになったと思われる。
設定が正しいのに著者情報がうまく表示されない場合は、プロフィール写真に問題がないか、まず確認してみるといいだろう。
UGCサイトでは管理者の監視が必須
スパムの温床にならないように(Google Webmaster Help Forum)
ユーザーにコンテンツを作ってもらう、いわゆるUGCサイトの管理者が、公式ヘルプフォーラムで相談を持ちかけた。
スパマーらしき人物に悪用されてスパムっぽいコンテンツを作られています。
そのスパマーは、私のUGCサイトに作ったページに向けて別のサイトからリンクを張っているようです。
質の低いコンテンツと不自然リンクなリンクができあがってしまい、パンダアップデートやペンギンアップデートに悪い評価を受けてしまうのではないかと心配しています。
グーグル社員のジョン・ミューラー氏は次のようにアドバイスした。
UGCサイトを管理しているのならば、ユーザーが作成するコンテンツをきちんと監視しておかなければならない。それは、サイト管理者であるあなたの責任だ。
不自然なリンクが張られているなら除去に取り組むべきである。不可能ならリンクの否認ツールを使ってもいい。しかしグーグルのアルゴリズムはそういったリンクが害にならないように処理している。
理論的にはリンクの否認ツールを使っても構わないが、そういった些細な問題に気を取られるよりも、すばらしいウェブサイトをつくり上げることに注力した方がいい。
不正利用しているユーザーが作ったコンテンツを削除することは、サイトの質を高めるだけでなく、不自然リンクの問題にも役立つように思える。
つまり、「UGCサイトを提供するのであれば、問題が起きないように管理監視をしっかりやっておきなさい」ということだ。つまらないことでサービスの提供に支障が出ては評判も落ちる。
ユーザーにコンテンツを投稿することを許可しているサイトの運営者は、UGCサイトのスパムから実を守るための方法を解説したグーグルのヘルプをよく読んでおいてほしい。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
ネットショップ運営者のためのコンバージョン率アップに役立つ記事と、米国で有名なSEOコンサルタントへのインタビュー記事を、今週はピックアップ。
- ECサイトのコンバージョンを改善する11の鉄則
定番だからこそ確実に - SEO業界の異端児、アーロン・ウォールに学ぶSEOの未来
実力派SEOコンサルタントの思考を知れる
- 内容カテゴリ:SEO
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オリジナル記事:新米Web担当者は印刷して壁に貼っておくべきサイト立ち上げ時9つの心構え など12+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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