「Facebookの仕様がまた変わっている!
」「いつの間にこんな機能が?
」……Facebookは次々に新しい機能を発表しているため、忙しいWeb担当者が情報をキャッチアップしていくのは非常に大変。本コラムでは、そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。
本連載の特徴 本連載では、記事内容のポイント部分をまとめたPowerPointファイルを、毎回、別途用意しています。このファイルは、(利用上の注意に従った範囲内であれば)転載・コピー・共有・配布などが可能です。会議の資料として配付するもよし、社内の勉強会に使うもよし、最新ネタを捕捉するニュースペーパーとしてプリントを部内で配るもよし、ぜひご自由にお使いください。
※「利用上の注意」は、PowerPointファイルの最終ページに記載されています。
今回の内容
- Facebook、国内の月間アクティブユーザー1,900万人を突破
- 昨今のリーチ数減少にも、インサイトの不具合が影響?
- Facebook、ニュースフィードの新レイアウトを発表
- 新しい7つの広告のデザイン発表
- タイムラインも刷新され、投稿は1カラムで右側に
- 投稿ネタTIPS ~ゴールデンウィーク~
ネタ1Facebook、国内の月間アクティブユーザー1,900万人を突破
Facebook Japanは2月20日、日本国内における月間アクティブユーザー数1,900万人突破を発表しました。
Facebookによる公表数値と、「ユーザー数減少」報道の差異
Facebookからの国内アクティブユーザー数の公表は過去に3回あります。
Facebookからの公表値では、国内のアクティブユーザーは増加していますが、「国内のFacebookユーザー数は減少している」と報道している記事も多数存在します。
- Facebook人口は頭打ち?:Facebook人口推移、日本を含む13カ国で減少、アウンコンサルティング調査(ITmedia マーケティング)
- [データ] 日本のFacebook人口1割減、米英など13カ国で減少、アウン調べ(bizmash!:@nifty)
これらの記事では、広告の管理画面に表示される、「広告の対象数」を元にアクティブユーザー数を判断しています。こちらはFacebookのアクティブユーザー数の公表値とは異なります(2月21日時点では、日本国内の「広告対象数」を公表値とは異なる13,819,340人としています)。
また、2012年9月と2013年2月時点での国内の「広告の対象数」を比較すると、減少していました。
数値にズレが発生した要因として予想されもの
広告の対象数については下記の理由から、実際のユーザー数とは異なると推測されます。
- 一部のフューチャーフォンユーザーなど、広告を閲覧できないユーザーを含めていない。
- 広告リーチ数は月間より、さらに短期間でのオーディエンスを想定している。
- あくまで将来の想定リーチになることから、数字として嘘にならないよう、控え目な表示としている。
これらの理由から、「アクティブユーザー数は、公表値をもって判断する」のがよいでしょう。
ネタ2昨今のリーチ数減少にも、インサイトの不具合が影響?
Facebookは2月22日に、Facebookページのインサイトに不具合が発生し、その不具合に対して更新を行ったことを発表しました。2012年11月頃より発生をしていた各Facebookページにおけるリーチ数の減少も、インサイトの不具合が原因のようです。
この不具合による影響を受けていたのは、Facebookページインサイトより取得可能である、インプレッション数とリーチ数です。
この不具合への対応として、2月22日より一週間ほどかけて修正版のFacebookページインサイトに更新されました。
※投稿の日時や頻度やページによって影響の規模は異なります。
※広告ツールのインサイトへの影響はありません。
更新により想定される数値への影響
今回の更新により、Facebookは数値への影響を以下のように言及しています。
- 合計リーチ数が、増加をするページもあれば、変動しないページもあります。
- ニュースフィード広告を利用した場合、有料リーチは増加します。
- ファン層、投稿の日時と頻度、予算パターンなど多くの要因により、オーガニックリーチは増加または減少します。
- リーチおよびインプレッション数から算出された指標(エンゲージメントなど)に変動が見られます。
※今回の不具合はログシステムに影響したため、過去分に遡ってのデータ修復はされません。
なお、ファン数の多いページでは、更新後1日のリーチ数が3倍に増えたページもあります(メンバーズ独自調査)。
ネタ3Facebook、ニュースフィードの新レイアウトを発表
Facebookは3月8日、新たなニュースフィードデザインを発表。数週間かけて一部ユーザーへ導入していき、本格的な移行は4月からとなる予定です。見た目のみの変更であり、エッジランクなどのアルゴリズムに変更はありません。
大きな変更点は以下の3つです。
(1)より大きな画像表示
ユーザーがシェアしたコンテンツ(動画・記事・Pinterestなど)の画像がより大きく表示されます。
フィード上に現れる友達のプロフィール画像も、拡大されてカバー写真とともに表示されるようになります。
(2)ニュースフィードのカテゴリ分類
ユーザーが興味のあるカテゴリごとにニュースフィードの分類が可能になります。対象カテゴリはすべての友達/最新の投稿/親しい友達/音楽/写真/ゲーム/フォロー(購読)などです。
(3)デスクトップとモバイルでの表示統一
ユーザーがどこにいても、デスクトップやスマホ・タブレットなどから同じようなコンテンツへアクセスできるように、表示デザインが全デバイスで統一されます。
デザイン変更の背景
ニュースフィード上のコンテンツの50%以上を画像関連コンテンツが占めていることから、より大きな画像表示の導入に踏み切ったとのこと。「ユーザー体験を上質なものとするためにデザインを変更する」としています。
グラフ出典元: Here's Why Facebook Completely Changed Its Core Feature Today [CHART] - Business Insider
想定される3つのメリット
Facebookでは、ニュースフィードの新レイアウトについて、具体的なメリットをあげています。
以下、Facebookが発表した記事を、メンバーズが翻訳したものです。
参照元: A New Look For News Feed(PDFファイル)
(1)エンゲージメントされやすいデザインへ変更
ニュースフィード新デザインでは、画像が大きくなったことで、ユーザーがより長い時間フィード上のコンテンツを観覧する、また反応されやすくなると想定されます。これによりブランドは、コンテンツをユーザーへリーチさせる機会を高めることができ、結果、エンゲージメント向上につながると想定されます。
(2)コンテンツを見つけてもらう機会の増加
フォローカテゴリの登場により、ユーザーは自身がフォローしているブランドや人物からより多くの投稿を閲覧できるようになります。これにより、ブランド発信のコンテンツが表示される機会が増え、ユーザーとブランドの接点を増加させます。
※現在「フォロー」の項目での広告の表示はありませんが、今年秋以降へ向け表示を検討中とのことです。
(3)よりビジュアルに重点を置いたページ投稿、スポンサー広告
ブランドが投稿するコンテンツや広告、スポンサー記事などにおいても画像が拡大表示されることで、広告主はより魅力的な画像を投稿でき、ニュースフィード上でのブランド親和性を高められます。
※ページ左側に表示される広告の写真も同様に拡大表示されます。
知っておくべき5つのこと
ニュースフィードの新レイアウトについて、注意しておくべき点は、下記の5つです。
インサイト上の数値への即日的な影響はない
変更は数週間かけ、小規模な一部のユーザーへ導入されるため、オーガニック・有料リーチへの影響はないとされています。新デザインへの完全な移行は、投稿や広告のパフォーマンスへの影響を確認したうえで行われます。モバイルについてのデザイン変更は、3月末までに実行されるとしています(世界的な変更は未確認)。
ニュースフィードのアルゴリズムは変わらない
今回の変更は、表示デザインに関する仕様変更であり、投稿の表示に関する仕組みは以前のものから変更ありません。
ページの投稿や広告に使用する素材は変わらない
新デザインのニュースフィードにおいても、投稿や広告に利用する写真は、今まで使用している画像サイズで表示可能です。ただし、投稿画像の素材のサイズが425px×157px以上の場合、大きなサイズ(横幅552px)で表示され、それ以下のサイズ素材は小さなサイズ(横幅526px)で表示されます。
画像の上にテキストが表示される場合がある
写真投稿コンテンツでは、写真の上部にテキストが表示されることがあります(ただし、掲載して文字が判読でき、写真にテキストが含まれておらず、写真が425px×157px以上のサイズの場合のみ)。
ページへの「いいね!」に関するスポンサー記事(Page Like Sponsored Stories)でカバー写真が表示される
ページへの「いいね!」に関するスポンサー記事広告では、ページのプロフィール画像のみの表示から、カバー写真を含んだ表示形式と変更されます。
ネタ4新しい7つの広告のデザイン発表
海外の情報サイトにて提供された広告の新デザインをご紹介します(広告デザインは3月8日時点で表示されたコンテンツです)。
ページへの「いいね!」に関するスポンサー記事広告
ページのプロフィール画像のみの表示から、カバー写真を含んだ表示になります。そのため、ブランドのカバー写真が的確にブランドを表現しているかを考慮する必要があります。
ネタ5タイムラインも刷新され、投稿は1カラムで右側に
Facebookは3月14日、ユーザーのタイムラインのレイアウト変更を発表しました。数週間かけて全ユーザーのタイムラインが新レイアウトに切り替わります。
新レイアウト機能
旧タイムラインにあった中央の直線がなくなり、下記のように左右に振り分けられます。
左側 | 「基本データ」「友達」「写真」「最近のアクティビティ」「書籍」「音楽」などの情報を表示。 |
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右側 | 自身の投稿を1カラムで時系列に表示。 |
基本データへのセクション追加
プロフィール情報などを表示する「基本データ」ページに、
- 本
- 音楽
- 映画
- テレビ番組
- フィットネス
などのセクションを表示できるようになる。たとえば「Book(本)」セクションに自分の好きな書籍を掲載するなどすることで、従来よりも自分の好みを多面的に表現できるようになります。
アプリセクションの追加が可能に
アプリ側で対応していれば、基本データに各アプリのセクションを追加できます。
たとえば、アプリ「Instagram」のセクションを追加すると、アプリで作成をしたアルバムや「いいね!」を押した写真の一覧を表示できるようになります。
ネタ6投稿ネタTIPS ~ゴールデンウィーク~
今回は4月の終盤からはじまるゴールデンウィーク(GW)にむけての投稿事例を集めてみました。コンテンツを検討する際の参考にしてみてください。
Case. 1 キリンのどごし<生> / NODOGOSHI NAMA
https://www.facebook.com/nodogoshi.jp
投稿を通してファンに対し連休の予定を問いかけています。運営担当者自身の予定も紹介しています。
- 投稿日: 2012年4月27日(金)
- いいね!: 122
- コメント: 5
- シェア: 6
- 当時のファン数: 11,751人
- エンゲージメント率: 1.08%
- エンゲージメント率平均(直近25件): 0.46%
Case. 2 JTB
https://www.facebook.com/jtb.jp
GW中に観光地の写真を紹介。「皆様どこでお過ごしですか?」とファンに語りかけることで、リアルタイム感を演出しています。
- 投稿日: 2012年5月1日(火)
- いいね!: 172
- コメント: 3
- シェア: 0
- 当時のファン数: 14,721人
- エンゲージメント率: 1.19%
- エンゲージメント率平均(直近25件): 0.90%
Case. 3 東急ハンズTokyuHands
https://www.facebook.com/TokyuHandsInc
GW中に開催される店舗での取り組みを紹介。連休初日の様子と中盤の様子を2回に分けて紹介し、連休中の店舗の取り組みの様子を伝えています。
- 投稿日: 2012年4月28日(土)
- いいね!: 207
- コメント: 10
- シェア: 4
- 当時のファン数: 174,828人
- エンゲージメント率: 0.13%
- 投稿日: 2012年5月3日(木)
- いいね!: 273
- コメント: 6
- シェア: 4
- 当時のファン数: 174,258人
- エンゲージメント率: 0.16%
- エンゲージメント率平均(直近25件): 0.81%
Case. 4 au
https://www.facebook.com/aubyKDDI
海外旅行を予定しているファンを想定し、海外での携帯電話利用の案内を紹介。ターゲットを捉えたうえで、必要な情報を適切なタイミングで紹介をしています。
- 投稿日: 2012年4月27日(金)
- いいね!: 847
- コメント: 56
- シェア: 8
- 当時のファン数: 772,718人
- エンゲージメント率: 0.12%
- エンゲージメント率平均(直近25件): 0.52%
番外編 Honda本田技研工業(株)
https://www.facebook.com/HondaJP
クエスチョン(簡易アンケート)投稿を活用して、「運転して楽しいイチ押し車種」についてのアンケートを実施。GWというタイミングを利用しリサーチにもつなげています。
- 投稿日: 2012年4月24日(火)
- 投票数: 2,426
- 当時のファン数: 95,730人
『そのまま会議に出せる!Facebookネタ』連載7回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
- 内容カテゴリ:Web担当者/仕事
- コーナー:そのまま会議に出せる!Facebookネタ
- 内容カテゴリ:広報/ネットPR
- 内容カテゴリ:マーケティング/広告
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:国内ユーザー数1,900万人突破、一方で減少報道の理由は?:そのまま会議に出せる!Facebookネタ [そのまま会議に出せる!Facebookネタ] | Web担当者Forum
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