パンダアップデートに捕まったら、リカバリはほぼ無理!?
抜け出すのは極めて困難(Search Engine Land)
パンダアップデートが米グーグル(Google.com)に初めて導入されて以来、2年が経過した(日本への導入は昨年の7月)。この2年間を振り返るシリーズものの連載を、Search Engine Landが始めた。
第1回の記事を読んでみて筆者が伝えたいことは、パンダアップデートからのリカバリは極めて困難だということである。
パンダアップデートによって低品質評価を受け、グーグル検索からのトラフィックを大きく失ったと思われる著名なサイトを挙げている。多くは依然として“負け組”のままであるようだ。回復にある程度成功したサイトもあるが、元の水準には戻っていないサイトも多い。自動車関係のサイトだけが唯一パンダアップデート以前よりもトラフィックを伸ばし“勝ち組”に転じている。
英語圏では非常に大きなインパクトを今でも与えているパンダアップデートだが、日本ではそれほど大きな影響を与えていない。とはいえリカバリが至難の業であることに変わりはないだろう。
この記事に対する辻大先生のツイートも併せて紹介しておく(念のために補足しておくと、「大先生」は辻氏が自称しているのではなく、SEO関係者がそう呼んでいるだけだ)。
興味深いなあ。ちゃんとパンダにひっかかったらそうなんだろうなあ。まだ日本でちゃんとパンダが適用されたサイトは見た事がないですが。RT @suzukikパンダ導入から2年。完全にリカバリに成功したサイトは結局ほぼゼロ。 fplus.me/p/1kE
— 辻正浩 | Masahiro Tsujiさん (@tsuj) 2013年2月25日
パンダ?という話は何度も聞きましたが、見るとパンダはありえない例ばかり。時期だけで判断できません。さらにパンダ対策として本来価値あるページを削除して逆効果になる話も聞きます。パンダを営業フックとして煽るSEO会社も多いようですしご注意下さい。(何度目かのツイートですが再ツイート)
— 辻正浩 | Masahiro Tsujiさん (@tsuj) 2013年2月25日
もちろんパンダの意図の「低品質のコンテンツ」は作るべきではないです。ただそれはSEOのために考える事じゃないでしょうね。もしも本当にパンダにやられるほどなら、サイトの方針から見直す必要があると思われます。
— 辻正浩 | Masahiro Tsujiさん (@tsuj) 2013年2月25日
日本語で読めるSEO/SEM情報
ウェブ制作者に必要なSEOのスキル――間違いだらけのSEO
サイト管理に携わるすべての人間に必要なスキルでもある(SEOのホワイトハットジャパン)
住太陽氏のセミナーの講演内容をまとめた記事。以下の項目についてレポートしている。
- Webクリエイターに足りない、本当のSEOスキルの趣旨
- 間違いだらけのSEO
- 現状を認識する
- 制作業者がするべきこと
住氏は、「SEO」という言葉ができあがる以前からSEOに関わってきた業界屈指の実力者の1人だ。一般向けの公開セミナーに登場することはかなり稀である。
ウェブ制作者を対象にしたセミナーだったそうだが、SEOに携わるすべての人間にとって価値ある内容になっている。長い記事だが、ぜひ読んでいただきたい。得るものが多い。
イベント情報を検索結果に出すためのツールの日本語版をグーグルが公開
イベント以外でも早く使ってみたい(グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
ウェブマスターツールの「データハイライター」が日本語を含むすべて言語で利用可能になった。
データハイライターは、技術的なスキルがなくても、サイト上の情報を構造化データとして検索エンジンに認識させ、検索結果に特殊な形で出るようにできるツールだ。
具体的には、コンサートやスポーツ大会、展覧会、お祭りなどのイベントの名称や開催日、場所などを、実際のページを見ながら印を付けることでグーグルに伝え理解させることができる。その結果として、それらの情報が関連する検索結果にそのページが表示される際に、リッチスニペットとして表示されるようになる。
本来ならば、こういったイベント情報は専用の構造化データでHTMLとしてマークアップしなければならない。しかしデータハイライターを使えば、構造化データの知識がなくても大丈夫だ。
詳しい使い方は公式ブログのアナウンスとヘルプをご覧いただきたい。
今のところデータハイライターはイベントデータのみの対応だが、今後はほかのデータにも対応予定とのことだ。拡張を楽しみに待ちたい。
リンク付き記事広告を有料リンクとみなしてグーグルがペナルティを与える
リンク売買はガイドライン違反だと再度認識しよう(SEMリサーチ)
英国の大手フラワーショップサイト「Interflora(インターフローラ)」が、グーグルに手動で検索順位を下げられた件を、渡辺隆広氏がレポートしている。その理由は、リンクが入った記事広告を多数のニュースサイトに掲載していたことで、そうした手法が有料リンクだと判断されたためだと思われる。
同時に英国の数十のニュースサイトがツールバーのPageRankをゼロにされた。こちらは有料リンクを販売していたためと思われる。Interfloraが記事広告を掲載していたニュースサイトも含まれる。
Interfloraやニュースサイトに手動対応を本当に行ったかどうかをグーグルは明らかにしていない。しかし米グーグルのウェブスパムグループのトップであるマット・カッツ氏は、「PageRankの転送を目的としたリンクの売買はガイドライン違反であり、売った方にも買った方にも相応の処置を与えることがある」と公式ブログに記事を書き、あらためて有料リンクに対して警鐘を鳴らしている。
制裁は突然やってくる。後悔先に立たずだ。リンク売買はガイドライン違反だと再度認識しておこう。
あなたのサイトの売上を著しく妨害する13個の要因
ドキッとすることがあるかも(ACラボ)
いくらSEOに成功して1位を獲得してもそこがゴールではない。通常、ウェブサイトを運営する目的は、訪問したユーザーにこちらが望む何らかのアクションを起こしてもらうことだ。具体的には、購入や資料請求、電話問い合わせ、ダウンロードなどがある。専門用語で言えば「コンバージョン」だ。
コンバージョンの妨げとなり得る13個の要因を、こちらの記事では指摘している。
- サイト名が企業名のみ
- 奇をてらったデザイン
- 新着情報が更新されていない
- 商品の効果が記載されていない
- 「スピード対応」など言葉が抽象的
- 「お客様の声」に良い事しか掲載していない
- サイト訪問者にとってもらいたい行動が不明確
- どうでもよい徒然日記的な社長ブログ
- Twitterの無意味なつぶやきが表示されている
- サイドバーにバナーが多い
- 「用語集」「リンク集」など無意味なページがある
- ヘッダ画像がスライドしたりフェードしたりして切り替わる
- 画像が多く重い(ページを開くのに時間がかかる)
あなたが運営するサイトでやっているものがないかチェックしてみよう。
2013年にあなたが獲得すべき外部リンクとは
「紹介リンク」を手にすること(Shigeoki Matsuo on SlideShare)
都のSEOコンサルタント、松尾茂起氏が、2月23日に福井で行われた「CSS Nite in FUKUI, Vol.6」セミナーで使用したスライドを公開した。
講演のテーマは「外部リンク獲得のためのコンテンツプランニング」だ。
なぜ人は他人のサイトにリンクに張るのか、他人にリンクされるようなコンテンツはいったいどのようなものでどう作ればいいのかなどが説明されている。
スライドだけでも多くの気付きとヒントが得られるに違いない。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
検索順位に影響しそうなソーシャル要因と、“差し込み”タイプの通知がクロールを妨害することがあるという記事を、今週はピックアップ。
- Google検索のランキング要因になっているかもしれないソーシャルシグナル
いくつかは実装済みかも - スマホサイトでアプリのダウンロードを促す“インタースティシャル”ポップアップはGooglebotのクロールを妨害する
ユーザビリティも損ねる
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
最新SEO情報×20 ―― ロンドンからのお持ち帰りネタ
残りも読んでほしい(Wordtracker)
SESという検索エンジン&ソーシャル・マーケティングのカンファレンスが2月18日~21日に英ロンドンで開催された。
セッションで得た重要な214個の情報をこちらの記事がまとめている。そのなかから、SEOに関係しこのコーナーの読者に伝えたいものを20個選んでみた。
「ソーシャルがリンクよりも重要だ」と言う人がいるが、その証拠となるものを見たことがない。リンクは依然として重要だ。
「だれがリンクを張っているか」のほうが、「どこからリンクが張られているか」よりも重要なのではないだろうか。
2013年のグーグルのランキング要因は、訪問者像と人々の行動だ。
ペンギンとは何か? ―― グーグルのアルゴリズムを追いかける人たちの努力を鈍くするように設計されたペナルティフィルタだ。
現在サイトにもっともトラフィックを送り込んでいるキーワードは何か? それを知ることがもっと多くのキーワードを選ぶことに役立つ。
ユーザーがあなたのサイト内で何を探しているのか? サイト内検索を調べよう。
メインキーワードについて考える。訪問者は、そのキーワードで検索することによって何を見つけようとしているのか? 情報を探しているのか、それとも商品を買おうとしているのか。
購入サイクルを理解しよう。調べる、商品を見る、買う、手に入れる、使う。ユーザーは、どの段階でどんなキーワードを使って検索するのだろうか。
あるキーワードで上位表示できているのにクリックされていないとしたら、meta descriptionの内容に訴求力が足りていないのかもしれない。
- ユーザーが何を探しているかを、QuoraやYahoo! Answersで見つけよう。旅行関係ならトリップアドバイザーだ。
単一キーワードのランキングは、最近では価値が薄れてきている。パーソナライズ検索やローカライズ検索(検索者の場所に応じて結果を調整する検索)、検索履歴のせいだ。
グーグルは、ユーザーがサイトとどう関わっているかを今は読み取っている。ユーザーとの関わりがなにもないとしたら、そのページはアルゴリズムをだますために存在していることになる。
サイトのトピックや対象者に合っていないリンクを削除することを検討するべし。そうしたリンクは、変更するのではなく完全に削除すること。グーグルはそのリンクが元々どうだったかを記録している
ユーザーにとって価値のないリンクを取り除く。
リンク構築サービスを買うのであれば、「どんなリスクがあるのか」「そのリスクにどう対処するべきか」を知っていることを実例で示せる会社を選ぶ必要がある。
301リダイレクトでペナルティから逃げる手法は、もはや通用しない。ペナルティを受けたならば、リダイレクトしても追いかけてくる。
見つけてもらい、利用してもらい、共有してもらって初めて、コンテンツはすばらしいものになる。
どうでもいいブログ記事をたくさん書くよりも、1つのすばらしいコンテンツを作ることに集中するほうがいい。
フェイスブックの共有やコメントはGoogleのランキングには使われていない。
グーグルはセマンティックウェブの方向に向かっている。つまりユーザーの検索意図を見つけるために語句同士のつながりを見ている。
編集の都合で20個しか取り上げていないが、残りの194個もぜひ読んでいただきたい。
最後に1つ、全体の基本となるものを紹介しておこう。
SEOでは、他の人がやっていることを真似しようとするべきではない。皆の真似をしていたら、次のアルゴリズムアップデートでやられてしまうだろう。
ツイッターはGooglebotを呼ぶことに役立つ?
更新を伝えられるかも(Graywolf's SEO Blog)
長らく更新が途絶えていたブログに記事を再び投稿し始め、その投稿を主にツイッターを使ってソーシャルメディアで共有したところ、それまでほとんどなかったGooglebotのクロールが突然活性化したそうだ。
ツイートに含まれるリンクをたどってやってきたと考えて、ほぼ間違いないだろう。
新しいコンテンツを公開したときや既存のコンテンツの一部を修正したときは、ソーシャルメディアで共有するとGooglebotにいち早く来てもらえるかもしれない。
もっともグーグルウェブマスターツールのFetch as GoogleのURL送信を利用すれば速やかなクロールをリクエストことはできる。そうだとしても、ソーシャルでの共有もグーグルはしっかり見ていることを知っていてもいいだろう。
多数の画像を差し替えるときはどうしたらいいか
上書きでOK(Barry Schwartz on Google+)
ECサイトで、非常に多くの商品画像を新しい画像と入れ替えるときは、どう処理したらいいのだろうか?
WebmasterWorldフォーラムに投稿された質問だ。
- 元の画像をそのままサーバーに残しておく
- 元の画像は削除する
- 元の画像は残しておき、別の名前で新しい画像をアップロードする
- それとも新しい画像を同じ名前でアップロードし、古い画像を上書きする
などの選択肢が考えられる。
画像ファイルの数や古い画像をもう見せたくないのかどうか、そして画像に検索エンジンからのトラフィックがあるかどうかも関係してくるだろう。
冒頭の質問をバリー・シュワルツ氏が彼のSEOブログで取り上げ、その記事をGoogle+で共有したところ、英グーグルのピエール・ファー氏がアドバイスをコメントした。
古い画像と新しい画像がだいたい同じ製品なら、元のファイル名を保ったまま上書きしていい。Googlebotが画像を再クロールすれば新しい画像を検索結果に出し始めるだろう。新しい画像に置き換わるのにどのくらいの時間がかかるかは、いろいろな要因による。
写っているものが極端に違うものでなければ、同じファイル名の画像をアップロードしていいということになる。
ただし、画像のサイズ(寸法)が変わる場合、もし前の画像がブラウザのローカルキャッシュに残っているユーザーがいたら、おかしく表示される可能性があることには注意したい。
Bingがサイトマップ作成ツールを公開
グーグルにも使える(Bing Webmaster Center blog)
ウェブ担当者よりも、サーバー管理者向けのトピックだ。
サーバーサイドでサイトマップ(検索エンジン向けのXMLサイトマップ)を作成する「Bingサイトマッププラグイン」という名称のツールを、Bingが公開した。
IISとApacheにそれぞれ対応したバージョンがあり、マイクロソフトのダウンロードセンターから無償で入手可能だ。
Bingサイトマッププラグインは、2つのサイトマップを自動で生成する。
- すべてのURLが載った完全なサイトマップ
- 最近更新されたURLだけが載ったサイトマップ
完全なサイトマップはクロール可能なURLをすべて発見することに役立ち、更新されたURLのサイトマップは優先的にクロールしてほしいURLを伝えることに役立つ。
Bingサイトマッププラグインが作成するサイトマップの形式は、大手の検索エンジン企業が共同で策定した sitemaps.orgの仕様に従っている。つまりグーグルに対しても有効だ。利用してみる価値があるかもしれない。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
グーグルが申請した特許とソーシャルを駆使したSEO戦略の記事を今週はピックアップ。
- Googleがワード間の関係を基にページのランクを決定する仕組み
つまりグーグルは日々賢くなっている - SEOとソーシャルを駆使して最強のTwitterマーケティングを実現する7ステップ
ツイッターをSEOに活かす
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:パンダアップデートに捕まったら、リカバリはほぼ無理!? など10+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
Copyright (C) IMPRESS BUSINESS MEDIA CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.