上司の決定や多数決による非定量的判断をもとにしたリニューアルは、いちかばちかの一発勝負。A/Bテストを繰り返し、勝ちを確定させてからこそ勝負に挑むべきである。「Google アナリティクス プレミアム」とA/Bテストツール「Optimizely(オプティマイズリー)」を活用した成果貢献マーケティングの秘訣を、イー・エージェンシーの野口竜司氏と、Optimizely社のNick Benavides(ニック・ベナヴィデス)氏が公開した。
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Google アナリティクス プレミアムで“攻め”の解析基盤を手に入れる
アクセス解析ツールとしてGoogle アナリティクスが広く認知され、企業における解析ツールとして利用されるケースは多い。しかし、Google アナリティクスはあくまでも無料ツールであり、エンタープライズにおける利用では、次のような課題に直面することがないだろうか。
- わからないことがあったとき、だれに聞いたらいいかわからない
- データが大きすぎると、サンプリングされ実データと乖離する可能性がある
- データがレポートに反映されるのが遅い
- データの所有権とSLA(サービス品質保証)の問題
- 月間トラフィックが大きすぎて警告が出た
こうした問題を解決するのが、有料版の「Google アナリティクス プレミアム」である。見た目や操作性などはGoogle アナリティクスとほぼ同じながら、上記に掲げた課題を解決できる。
- わからないことがあったらリセラー(相談窓口)にいつでも聞ける
- 非サンプリングデータが取れる。また、データがサンプリングされにくくなる
- データがレポートに反映されるのが早い
- データの所有権とSLAが保証されている
- 大きいトラフィックでも安心して利用できる
さらに、プレミアム版には次のような3つの機能拡張も用意されている。
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特筆すべきは、Googleの広告プラットフォームとのシームレスな連携だ。Google アナリティクス プレミアムで作成したリマーケティングリストやユーザーのセグメントデータを、ワンストップでGoogleのDSP(DoubleClick Bid Manager)にセットすることが可能になる。これによって、膨大な解析データを一元管理・分析し、広告配信などのアクションプランを最適化するプラットフォームを容易に構築できる。
イー・エージェンシーは、アジアでも上位にランクされるトップクラスの「Google アナリティクス プレミアム」のリセラーで、800サイト以上の導入実績を有している(野口氏)
また、イー・エージェンシーでは導入時サポートとして、「ユニバーサルアナリティクスへの移行支援」「Googleタグマネージャー連携」「アプリ計測SDKの導入サポート」「Bigqueryデータエクスポート」「GoogleDSP第三者配信との連携」などのメニューを用意するという。詳細については、同社の「Google アナリティクス プレミアム」ページを確認してもらいたい。
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さらに、Google アナリティクスをA/Bテストツール「Optimizely」と連携させることも可能だ。具体的には、Optimizelyによるテスト結果を受け、テストパターンがどのユーザーに露出され、それぞれのパターンを閲覧したユーザーがどんな動きをしたのか、Google アナリティクス上でドリルダウンして分析できる。
A/Bテストによる“勝てる改善フロー”導入のススメ
解析基盤の構築によって、見える化を実現した次に整備すべきは、「勝つための改善フロー」の導入だ。Webサイトのリニューアルプロジェクトもその1つ。一般的なWebサイトリニューアルのフローでは、「要件定義」「設計」「デザイン」などを経て、その後に社内稟議や上司判断で仕様が決定されることが多い。
こうしたリニューアルプロジェクトの現場で、次のような経験をしたことのある担当者はいないだろうか。
リニューアルを派手にやったら、売上が落ちてしい。上司から怒られてしまった
Webサイトのリニューアルは、やり直しのきかない大きなプロジェクトだが、社内での多数決や上司の主観をもとにした非定量的判断は「失敗するか成功するかはやってみないとわからない」判断で、いわば一発勝負で成功を収めようとする非効率的なものになりやすい。
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A/Bテストによって「勝ちを確定してから」戦いを始める。これが「戦わずして勝つ」合理的な戦い方だ(野口氏)
これに対し、野口氏は孫子の兵法の言葉を引用して合理的なフローの重要性を説く。具体的には、次のようなA/Bテストのフローが成果を上げやすい。テストを繰り返し、実ユーザーによる定量的な立証に基づく改善を経て本番に反映すれば、成功の確率は高まる。
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こうしたA/Bテストのフローは、イー・エージェンシーのクライアントにも導入され、成果を上げている。また、A/Bテストによるグロースハックの手法は、2008年の米国大統領選挙においてオバマ陣営のキャンペーンにも取り入れられた。Webサイトを通じた献金を集めるため、有権者にとって最も好感度の高いWebサイトのデザイン追求のために、A/Bテストによる微調整が繰り返されたのだ。なお、このときの改善を主導したのが、Optimizely社を設立したCEOのダン・シロッカー氏だ。
グローバル8,500社超が導入するA/Bテストツール
A/BテストツールのOptimizelyは、ソニーやSalesforce、ディズニーなど世界中の大手企業8,500社以上で導入されている。なぜ世界中の企業が利用しているのか、Optimizely社のニック・ベナヴィデス氏は、特徴として次の3点を挙げる。
- 使いやすくて導入が簡単
Optimizelyは、対象ページへ解析用のタグをコピー&ペーストで設置すれば1日以内で利用開始できる。また、A/BテストのクリエイティブのパターンはOptimizelyのサーバーから配信されるため、HTMLは1つでいい。
また、パターンの編集は管理画面からドラッグ&ドロップで行え、WYSIWYGエディタの「ビジュアルエディター」を使えば、コードがわからなくても簡単に編集できる。
- リッチな機能
基本機能の使いやすさに加え、高度なテスト機能を備えているのも特徴だ。
- A/Bバージョンで、複数のサイトにおける行動履歴を横断的に収集するオーディエンスターゲティングやテストスケジューリングが可能
- Google アナリティクスをはじめとするアクセス解析ツール、ヒートマップツールなどと連携可能
- テスト結果はリアルタイムに確認でき、オーディエンスごとにリアルタイムにパターンの調整が可能
- いくつかのゴールを同時に立ててリアルタイムに調整が可能なほか、A、Bだけでなく、ABと他のバージョンを同時にテストすることも可能
- デスクトップだけでなく、モバイル、レスポンシブルサイトも対応可。また、iOS、Androidのネイティブアプリもテスト可能
- APIが公開されており、他のツールと連携した実用的なテストが可能
- 複数ページをまたがった横断的なテストが可能
- 高い信頼性
Akamaiをはじめとする大手CDN3社と並列契約した冗長化構成で高い信頼性を備えるほか、スタンフォード大学で開発された「新・統計エンジン」により、より細かいテスト結果を得ることができる。
PC・スマホ・ネイティブアプリのA/Bテストに対応
また特筆すべきは、デスクトップ版と同様のビジュアルエディターがネイティブアプリ向けに用意されている点だ。これによって、開発環境にビジュアルエディターを組み込み、公開前にコードレベルでさまざまなテストを容易に行える。
ベナヴィデス氏は、デモ画面を通じ、実在のページをOptimizelyで読み込み、ビジュアルエディターを使って、商品ビジュアルの位置や色などを変更して簡単にテストパターンを編集する様子を解説した。また、PVやページごとの売上といったさまざまな指標に基づくテストのゴールを設定し、トラッキングする様子をデモした。
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Optimizelyは、特定のオーディエンスをターゲットにテストすることも可能だ。たとえば、「Webサイトで買い物をする顧客は、初回訪問と再訪問では大幅に動きが違う」という仮設を立て、初回訪問と再訪問で違うページのバリエーションをテストするターゲティングテストや、IPアドレスをもとにユーザーがアクセスしてきた地域にあわせてコンテンツを表示させるようなテストも容易に行える。
また、日本ではイー・エージェンシーが「Optimizely」正規代理店として導入を進めており、すでに日本語化も完了しているという。
ユーザーインターフェースは日本語にローカライズされているので安心して利用可能だ。パターンの編集を行ったコードの編集履歴はテストタグに含まれ、タグをHTMLページにコピー&ペーストすればすぐにテストが開始できる。Optimizelyを利用して、ぜひ、よいA/Bテストを実施していただきたい(ベナヴィデス氏)
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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:「Google アナリティクス プレミアム」のプロと、世界トップシェアA/Bテストツール「Optimizely」日本責任者が明かす成果貢献マーケティングの秘訣 | 【レポート】アナリティクス サミット2015 | Web担当者Forum
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