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GAでは難しい「イベントトラッキング」も、タグマネージャを使えば楽々設定(全20回の6) | 実践 Googleタグマネージャ入門 | Web担当者Forum

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書籍の3-4<イベントトラッキング>より(このコーナーでは、電子書籍『実践 Googleタグマネージャ入門』の内容の一部を、Web担の読者向けに特別にお届けしています)

さまざまな行動を計測できる「イベント」

これまでページビュー計測のためのタグを解説してきましたが、Googleアナリティクスではページビュー以外にもよく使われる計測方法があります。ここでは、その主要な1つである「イベント計測」について取り上げます。

ページビュー計測は単純に「ページが何回表示されたか」を計測しますが、イベント計測は「何らかの回数」を計測することができます。例えば、ユーザーが特定のボタンやリンクをクリックしたときなどにその回数をカウントするための手段としてよく使われます。Googleタグマネージャでイベントを計測するためには、イベントを計測する用の新規タグを作成してオプション項目でイベントの値を入力します。

なお、3-3の仮想ページビュー計測と同様、イベント計測も「リンクをクリックしたとき」などのトリガーと組み合わせて使います。第4章を参考に、必要なトリガーを先に用意しておくとスムーズです。

「Tracking Type(トラッキングタイプ)」で「Event(イベント)」を選択する

イベント計測のタグも、タグの設定画面でオプションから設定できます。新規タグを作成して「Tag Name(タグ名)」を入力し、タグの種類で「Google Anaytics」→「Universal Analytics」を選択、「Tracking ID(トラッキングID)」にGoogleアナリティクスのプロパティIDを入力するまではこれまでと同じです。違いは、「Tracking Type(トラッキングタイプ)」で「Page View(ページビュー)」ではなく「Event(イベント)」を選択するところです。Googleアナリティクスのタグを登録するときは、このトラッキングタイプで「何を計測するか」を選択する形になっています。

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「Tracking Type(トラッキングタイプ)」で「Event(イベント)」を選択すると、イベント計測用の入力欄が表示される。

トラッキングタイプで「Event(イベント)」を選択すると、イベント計測に必要な項目が新たに画面に表示されます。イベント計測における設定項目は「Event Tracking Parameters(イベント計測のパラメータ)」としてまとめられています。これはそれぞれ、イベントで計測する内容を設定する項目です。Googleアナリティクスのイベント計測の仕様に従いますが、「Category(カテゴリ)」と「Action(操作)」が必須項目になっているので、この2つは必ず入力する必要があります。なお、「Value(値)」では文字列は扱えず、必ず半角の数字で入力しなければならないので注意してください。ほかの項目については、日本語の文字列でもOKです。

各項目の値は変数の利用が可能で、状況によって動的に値を変えたい場合は右端の変数ボタンをクリックして、利用したい変数を設定します。変数については第4章で取り上げるので、変数がよくわからない人は、ここでは「イベント計測の際はここに値を入力する」ということだけ覚えておいてください。動的に変化する値でなく、決まった文字や数値でイベントを計測するのであれば、変数は必要ありません。

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「Category(カテゴリ)」が大分類、「Action(操作)」が中分類、「Label(ラベル)」は小分類や値のように設定することが多い。
「Non-Interaction Hit(非インタラクションヒット)」とは

イベント計測をこれまで利用していた人でも、この「Non-Interaction Hit(非インタラクションヒット)」というオプション項目は見覚えがない人もいるかもしれません。通常、イベント計測は「ユーザーの何らかの行動」を計測することに使われます。そのため、Googleアナリティクスでは「イベント計測がされた」=「ユーザーが何らかの行動をした」=「何らかの行動をしたので、この後Webサイトから離脱しても『直帰(何もせずに帰った)』ではない」と見なす仕様になっています。つまりデフォルトの状態では、「直帰率」に影響が出てきます。しかし、場合によっては「ユーザーの行動とはかかわりのない」イベント計測をしたいこともあると思います。そういったとき「Non-Interaction Hit(非インタラクションヒット)」を「True(有効)」(デフォルトでは「False(無効)」)にすると、「このイベント計測はユーザーの行動とはかかわりがありませんよ」と示すことになり、直帰率に影響しなくなります。

イベントのもう1つのポイントは「配信のトリガー」

イベント計測のタグは上記で設定完了ですが、同じくらいに重要なポイントとなるのは「配信のトリガー」設定です。「Webページを見たタイミング=URLにアクセスしたタイミング」に配信すればいいページビュー計測とは違い、イベント計測の場合は、ユーザーのどんな行動を計測したいかによって配信トリガーを設定する必要があります。例えば、「リンクやボタンをクリックしたタイミング」を計測したい場合などが多いでしょう。こうした特殊なタイミングをトリガーとして登録する方法は第4章で解説しますので、そちらを参照して設定してください。

おそらく、人によってはWebサイト内のいろいろな場所でイベント計測を行っていることも多いと思います。ページビュー計測並みに使われることの多いイベント計測タグですが、タグの設定自体はそれほど難しくはありません。むしろ、タグの設定そのものよりも必要なトリガーや変数の登録の方が難しく感じることでしょう。トリガーや変数については、第4章と第5章で詳しく解説します。

●イベント計測と一緒によく使われるトリガー

  • JavaScriptから任意のタイミングで → 4-7を参照
  • リンクをクリックしたとき → 4-8を参照
  • リンクのクリックをイベントとして識別する → 6-1を参照

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:GAでは難しい「イベントトラッキング」も、タグマネージャを使えば楽々設定(全20回の6) | 実践 Googleタグマネージャ入門 | Web担当者Forum
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この記事の筆者

畑岡大作(はたおかだいさく)

アユダンテ株式会社、マークアップエンジニア。モバイルサイトの運営アシスタントからパソコン向けWebサイトの運営・制作までを経て、2008年よりアユダンテ株式会社に入社。現在はHTML+CSSのマークアップエンジニアとして、SEOコンサルティングの一環であるHTMLテンプレート作成、および自社サイトの運営から制作まで携わるほか、Googleタグマネージャの導入支援や設定サポートなどにかかわる。


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