1週間のSEO/SEM情報をさくっとまとめるこのコーナー、今週は、Yahoo! JAPANが検索結果のデザインを変更し、オーガニック検索結果とPPC広告の区別が非常につきにくくなった件について。ほかにも、SEO“コンテンツ”が本当にユーザーの期待に応えているかをGAとExcelで調べる方法や、SEOの「本当の競合」を見つける方法といったSEOのトピックや、アクセス解析などの情報をお届けする。
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ヤフーが検索結果のデザインを改悪。そこまでしてPPC広告をクリックさせたいのか?
検索ユーザー体験よりも優先すべきことなんてあるのか?(ヤフー検索)
Yahoo! JAPANのYahoo!検索結果のデザインが変更された。標準の配色では、検索結果ページ内の「検索連動型広告」と「自然検索結果」の領域の背景が同じ白色になっており、区別しづらくなっている。
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「ヤフーの検索結果は広告だらけ!? オーガニック検索はどこへ行った?」というタイトルの記事を今年に夏にこのコーナーで掲載した。
このデザインに決定した理由はわからないのだが、これを見て筆者の心に浮かんだのは、こんな疑問だ ―― ヤフーは、広告のクリックを増やすほうが検索ユーザー体験が向上すると考えているのだろうか、それとも、検索ユーザーよりも広告主や他のステークホルダーの利益を優先しているなんてことはないだろうか ―― こうした考えは、邪推だろうか。
SEO業界のひとだけでなくPPC業界のひとからも、この変更に対する批判ともあきらめともとれる声が挙がっている。
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あなたは、検索結果における、この広告の表示方法を見て、どう感じただろうか。
日本語で読めるSEO/SEM情報
SEO“コンテンツ”が本当にユーザーの期待に応えているかをGAとExcelで調べる方法
GoogleアナリティクスとExcelを使って分析(ウェブクルーSEOブログ)
「自社サイトに掲載しているコンテンツが、検索結果からユーザーの期待に応えてられいるかどうか」を分析する方法を、ステップバイステップで解説した記事。
GoogleアナリティクスとExcelを活用しており、スクリーンショット付きで作業方法を解説してくれているので、わかりやすい。
検索トラフィックが多かったとしても、ユーザーを満足させることができなければ本当の成果には結びつかないし、やがては検索順位が落ちていくかもしれない。既存のコンテンツの監査として役立ててみたい。
あなたがSEOで競合だと思っているサイトは競合ではない、本当のライバルを見つける方法を教えます
狙うべきキーワードの見つけ方も(Find Job ! Startup)
SEOにおける本当の競合と重視すべきキーワードの見つけ方を解説した記事。
勝てる見込みがほぼない超大手サイトを相手にしたり、検索数は多いが成果に結びつかないビッグキーワードを狙ったりしないように警告している。
このように、視点を変えてみると、以外なところが真にベンチマークすべき競合となりうるかもしれません。……中略……考えるべきは、市場、検索、ユーザーのパイを取り合っているのはどこなのかということを常に考えてみることだと思います。
これはビジネス一般に言えることだが、「SEO」という観点に固執してしまっていると、つい忘れてしまうことなのかもしれない。
そのうえで、焦点を合わせるべきキーワードとそのキーワードでの競合の強さを調べる方法、そのために利用できるツールを紹介している。
具体例も挙げているので理解しやすいはずだ。
記事の結びにあるように、「これをやれば完璧」などということは到底ないのだが、SEOで成果を上げるために役立つノウハウであることは確かだ。
アクセス解析のエキスパートが教えるサイト改善に役立つ3つの方法
「スクリーンショットで記録」が特に良い(リアルアナリティクス (Real Analytics))
サイト改善に役立つ3つの方法を、アクセス解析のエキスパートである小川卓氏が説明している。
- 分析結果を分類して考える
- 自社・同業他社のサイトを参考にする
- ユーザーの声を集める
このなかで特に筆者が気に入ったのは2つ目だ。
一見すると普通のことのように見えるが、実際に小川氏が行っているやり方と、その例として紹介されているものを見ると、納得いくはずだ。
良いと思ったページや施策のスクリーンショットを撮っておくことです。気になったページや使いやすいと感じたUIなどを記録しておくと、自分の施策の引き出しを増やすことが出来ます。
今まで経験したことがないくらい面倒で不親切なフォームと、その反対で人に紹介したくなるくらい良くできているフォームに、1日のうちに遭遇したことがある。仕事に役立てるための参考例としてキャプチャしておけばよかったと、小川氏のアドバイスを読んで後悔した。
これ以外の方法も、もちろんサイト改善に有効だ。SEOではないが、ウェブ担当者には有益な内容なので、元記事を読んでほしい。
オンラインサービス提供事業者のためのセミナーをグーグルが開催
対象ビジネスならぜひ参加しよう(Google ウェブマスター コミュニティ on Google+)
グーグルのサーチクオリティチームが、ユーザーにオンラインサービスを提供する事業者向けにセミナーを開催する。
5月にホスティング事業者向けに開催した「Hosting Meetup @ Google」が好評だったため、対象範囲を拡大して催すことに決めたそうだ。前回より内容もパワーアップするらしい。
詳細は次のとおりだ。
【イベント】 Webmaster Meetup @ Google for Service Providers
【日時】 2014 年 12 月 8 日(月)14:00 - 17:30
【場所】 Google 株式会社東京オフィス (東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー)
【定員】 最大 30 名
【参加費】 無料
【対象】 ブログやウェブサイト、ショップなどの、ユーザーが自由にコンテンツやサービスを提供することを可能にするサービスのご担当者様などが対象となります。
グーグルのなかの人から対面でSEOを教えてもらうまたとないチャンスだ。対象になるビジネスを営んでいるなら参加するといい。
申し込み方法やその他の情報はGoogle+での告知を参照してほしい。
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海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
ウェブマスターツールに加わった新しいレポートと不思議な検索結果の原因についての記事を今週はピックアップ。
- モバイルユーザビリティのエラーレポートをGoogleウェブマスターツールが提供開始
モバイルユーザー体験改善のために - Googleで検索順位が定まらず上下変動を繰り返す4つの理由
アルゴリズム的なものから技術的なものまで
- Flash=モバイルSEOに大ダメージの時代、まさか使ってないよね?
- Bingがスマートフォン用クローラを導入
- リンクの否認ファイルでURLが重複していたらどうなるのか?
- グーグル ニュース パブリッシャー センターが日本でも利用可能に
- 競合サイト同士が同じIPのサーバーで運用していたら問題が発生するのか?
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
Flash=モバイルSEOに大ダメージの時代、まさか使ってないよね?
モバイルユーザー体験を大きく損なう(Johannes Mehlem on Google+)
グーグルは、大部分がFlashで構成されているページが検索結果に出てきたときに表示する警告メッセージを、日本を含む全世界で展開した。
この機能は、まず米グーグルで今年の7月に導入され、次いで10月に日本と英国、スペインにも導入されていた。
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モバイルのユーザー体験の向上を、グーグルは最近特に強調している。
多くのスマートフォンではFlashを再生できない。つまり、Flashはユーザー体験を大きく低下させる要因だ。それにそんなページを検索結果に提示したら、グーグルの検索品質も下がってしまう。
世界規模でFlashの警告を始めたことは、モバイルユーザー体験を重視している現れだ。
もしあなたのサイトがいまだにFlashでできあがっているなら至急対応すべきだ。日本のウェブマスター向け公式ブログが紹介してくれた次のリソースも参考にするといい。最新のHTML5のテクノロジーとモバイルサイトの推奨構成を解説している。
Bingがスマートフォン用クローラを導入
モバイルユーザー体験を向上させるため(Bing Webmaster Blog)
Bingは、スマートフォン用のクローラを導入することを発表した。
グーグルはレスポンシブ・ウェブデザインを推奨してはいるものの、PC向けとモバイル向けを別々のURLで提供する構成もサポートしている。一方Bingはレスポンシブ・ウェブデザインを推奨するとともに、別URL構成を避けるように指示している。しかし、実際問題として別URL構成のモバイル向けサイトが多く存在する。
そこでPC向けとは異なるURLで提供されているモバイル向けページをより的確にクロールするために、スマートフォンとして認識されるクローラを導入したのだ。
Bingのスマートフォン用クローラのユーザーエージェント(User Agent、UA)名は次のとおり。
Mozilla/5.0 (Mobile Device) Mobile EngineMobile Browser bingbot/BingPreview/[version]
斜体で示したところは、実際のUA名ではさまざまな名称で置き換えられている。
- Mobile Device――スマートフォンのデバイス名
- Mobile Engine――ブラウザのレンダリングエンジン名
- Mobile Browser――ブラウザ名
- [version]――Bingbotのバージョン番号(BingbotはBingのクローラの名称)
具体的には、たとえば、次のようなUA名だ。
Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 7_0 like Mac OS X) AppleWebKit/537.51.1 (KHTML, like Gecko) Version/7.0 Mobile/11A465 Safari/9537.53 BingPreview/1.0b
またこのクローラはJavaScriptを実行することも可能だということだ。モバイルユーザーがブラウザで閲覧しているコンテンツと同じようにレンダリングするために、JavaScriptとCSS、画像をrobots.txtでブロックせずに自由にクロールさせるようにBingは推奨している。グーグルのGooglebotと同じ能力をBingbotも実装しているようだ。
増加し続けるモバイル利用を背景に、グーグル同様にBingもモバイルユーザー体験を高めることに積極的だ。
この情報は、日本でのBingのシェアを考えると、大きなニュースではないかもしれない。しかし、そこには重要な要素があると筆者は思う。
というのも、グーグルだけでなくBingもモバイルを重視するようになったことは、実際に多くのユーザーがモバイルを利用するようになっているということを意味するからだ。
検索エンジンが見ているのは、常にユーザーだ。我々もユーザーを見てサイトを運営していこう。検索エンジンが向かっているのと同じ方向に進むことがSEOでは大切だ(願わくは、検索エンジンよりも先を行っていたい。そうすれば検索エンジンが追いかけてきてくれる)。
リンクの否認ファイルでURLが重複していたらどうなるのか?
存在しないリンクがあったらどうなる?(John Mueller (@JohnMu) on Twitter)
グーグルのジョン・ミューラー氏によるリンクの否認ファイルに関する小話を2つ紹介する。
@Photogkris@mattcutts Duplicates don't cause problems (but make your maintenance harder). I sort text-files before submitting :)
— John Mueller (@JohnMu) 2014, 10月 30
同一のURLを複数記載していたとしても問題は起こらない(が、管理しにくくなるだろう)。私なら送信する前に並び替える。
「並び替える」というのは、アルファベット順に並び替えれば重複があったときに発見しやすいということだ。
続いてもう1つ。
@Modestos_ If the link is removed, there's no need to disavow it (but also not a problem if it's still in the file).
— John Mueller (@JohnMu) 2014, 10月 30
リンクが削除されているならそのリンクを否認する必要はない(が、否認ファイルに残していたとしても問題にはならない)。
リンクを否認する機会がある人は、参考にしてほしい。
グーグル ニュース パブリッシャー センターが日本でも利用可能に
ニュースメディアサイトは使ってみよう(Google News Help Forum)
「Google News Publisher Center(グーグルニュース発行者センター)」が、日本を含む21の国で利用できるようになった。
ニュース パブリッシャー センターはニュースメディアサイト向けの管理ツールで、今年8月に米国だけで提供が始まっていた。
日本語のヘルプもできあがっている。グーグルニュースに掲載されるニュースサイトを運用しているならすぐに利用するといい。
競合サイト同士が同じIPのサーバーで運用していたら問題が発生するのか?
普通にあること(Google Webmaster Central office-hours)
もし偶然にも、同じ製品を売っている2つのサイトが同じIPアドレスのサーバーでサイトを運用していたら、グーグルは重複したサイトだとみなしてしまうか?
この質問に、英語版ウェブマスター向けオフィスアワーでグーグルのジョン・ミューラー氏が回答した。
まったく問題ない。同じサイトとして扱うはずがない。きちんと別々のサイトとして扱う。
ミューラー氏は次のように続けた。
大きなホスティング会社を利用していてときどきIPアドレスが変更になったり、CDNを利用していて競合サイトと同じIPアドレスを使っていたりしても、私たちはサイトをきちんと認識する。
論理的に考えれば、ミューラー氏(グーグル)に直接尋ねるまでもなく、どちらも予測できるはずだ。2つともウェブでは普通にありうることで、グーグルは当然わかっている。
こんなふうに一見問題になりそうなことでも、一般的に起こることであればグーグルはきちんと処理すると理解しておきたい。そうすれば、些細なことで悩むことが減るだろう。
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SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SEO関連記事の投稿がなかったので今週はピックアップなし。
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ヤフーが検索結果のデザインを変更――これは検索UXとしてNGではないのか? など10+2記事 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
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