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SEO関連の悪質なリース長期契約の被害が増加中 など10+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 8.5
タイトル画像:国内&海外SEO情報ウォッチ

「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。

※来週(10/19)のこのコーナーは、筆者取材のためお休みとさせていただきます。

今週のピックアップ

SEO関連の悪質なリース長期契約の被害が増加中
★★★★☆ カモにされてはいけない (MSN産経ニュース)

月3万6750円で検索順位1位を目指します
(ただし5年契約)

という甘い誘い文句に乗ってSEO(もどき)を長期リース契約して総額約220万円を支払ったものの効果がなく、結果的に返還を求めて訴訟にまで発展したというニュースが報じられた。

契約者が期待したのはSEO、言い換えると検索順位のアップによる案件の増加だ。しかしそうした「役務」はリースの対象にならないため、形式上のリース物件は、SEO機能を備えている(と主張する)ソフトウェアという契約になるのだという。そのため、検索エンジンからの集客が約束通りの結果を達成しなくても、その点はリース契約の対象ではなく契約の解約は難しいのだそうだ。

こうしたSEOに関する悪質なリース契約によるトラブルは、5年ほど前から増加しているのだという。

話は変わるが、つい最近、筆者のブログ読者からあるSEO会社と契約を結んだことについて相談メールが届いた。「まったくの無知のまま営業の方の言葉に乗せられて、有頂天で契約した」のだが、後になって不安になったのだそうだ。SEOでは名の知れた某企業のグループ会社であったものの筆者はその会社のことはまったく知らなかった。検索して調べてみると、良からぬ評判が多数見つかった。

契約者のSEOに対する知識のなさ(とニュース記事のケースではリース契約に対する知識のなさ)に起因するといえばそれまでだが、SEOがこのような悪質業者に利用されるのは、業界全体のイメージが損なわれる。

Web担の読者は、絶対にこういう業者のカモになってはいけない。そんな簡単に上位表示できるほど昨今のSEOは甘くないのだ。SEOのサービスを受ける側にも最低限以上のSEOの理解が必要になっていることをわかっていてほしい。

日本語で読めるSEO/SEM情報

要チェック! グーグル、ウェブマスター向けガイドラインを更新
★★★★★ アルゴリズム更新よりも重要かも (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)

グーグルはウェブマスター向けガイドラインを更新した。

全体として伝えている内容が劇的に大きく変わったということではないが、新たな項目が加わったり表現が修正されたりしている。

このコーナーの読者ならウェブマスター向けガイドラインに何が書かれているかを確実に理解していることだろう。それでも更新されたガイドラインも必ず読み直してほしい。品質に関するガイドラインは特に入念にチェックしておく必要がある。

関連するいくつかのガイドライン、たとえば「リンクプログラム」や「隠しテキストと隠しリンク」も比較的大きく内容が変わっている。併せてチェックしておくといい。

その他も含め、ガイドラインのどこがどう変わったを詳細に知りたければ辻氏のこちらの記事を読むといい。具体的に記述が変わった部分を抽出して解説してくれている。

またリッチスニペットに関する技術および品質ガイドラインが新たに公開された。こちらも読んでおきたい。ただしこの記事を書いている時点では日本語ページはまだ準備が整っていない。

不自然リンクペナルティを解除してもらうための3つの注意点
★★★★☆ グーグル社員さんが教えてくれた (グーグル ウェブマスター向け公式ヘルプフォーラム)

「不自然なリンク操作に関するガイドライン違反」に対処するための再審査リクエストを送る際の注意点を、日本語版の公式ヘルプフォーラムでグーグル社員のkakaさんが説明した。

次の3点について触れている。

  • はじめに確認すること
  • 再審査リクエストレポートの具体的な内容
  • その他の注意点 : Google ドキュメントでの共有について

不自然リンク警告は最近は鳴りを潜めているようだが、それでもいまだに解消できていないサイトが多いと思われる。あなたの管理サイトが不自然リンクの手動処置から依然として抜け出せていないならば、こちらのアドバイスが参考になるだろう。

ちなみに下の一文から、グーグルは不正を働いているSEO業者の情報も再審査リクエストで併せて収集しているのではないかと筆者は疑っている。

特に検索エンジン最適化(SEO)の施策を提供している会社によって不自然なリンク操作がおこなわれた場合は、違反箇所のある URL と 施策を依頼した会社名とをはっきりと対応させた形で漏れなく記述してください。

強調は筆者による

インハンスSEOに必要な思考とスキル
★★★★☆ 「事実に基づく視点」からの考察 (SEMリサーチ)

Web担とCSS Niteが共催したCSS Nite LP, Disk 24「インハウスSEO」の最初のセッションスピーカーだった渡辺隆広氏が、講演の追記に相当する記事を自身のブログに投稿した。

以下の3点について主に言及している。

  • 講演のシナリオ
  • Googleのロジックを理解する&再現する
  • 合理的なものを選ぶ、合理的な範囲を選択する

イベント参加者はもちろんのことインハンスでSEOに関わっているウェブ担当者すべてに参考になるに違いない。

ブログの最後にも書かれているように渡辺氏のスピーチを「上から目線」と感じた参加者がいたようだが、これはもったいない。実績と知識、経験ともに業界でもトップだと言って差し支えない渡辺氏の考え方を真正面からとらえてかみ砕いて理解することは、自分のSEOを着実に成功させることに役立つのは間違いないだろうと、筆者は感じている。

検索エンジンのクロールとインデックスを制御する方法
★★★★★ SEO力アップのために必ず習得すること (SEO 検索エンジン最適化)

検索エンジンのロボット(クローラー)のクロールとインデックスを制御する方法を、住太陽氏が包括的に解説している。

検索結果に出すためにはクロールとインデックスが必須なのだが、クロールやインデックスを防ぐことも、時としてSEOには重要になることがある。

初級者にはやや難易度が高いかもしれないが、SEOのレベルアップのためにはクロールとインデックスのコントロール方法の習得は避けて通れない道だ。しっかり読んで身に付けておくことを勧める。

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

「完全一致ドメイン」アルゴリズムの更新とQDFアルゴリズムの解説についての記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 将来に向けて学ぶべきSEOへの3つの取り組み
  • 同じ著者によるコンテンツがずらりと並ぶ検索結果をグーグルがテスト中
  • 動的URLの疑似静的化は必ずしも必要でない
  • グーグルがアンカーテキストを評価するのに使用するシグナルは30以上!
  • グローバルサイトのSEOに役立つTIPS×24
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • Googleペナルティで中小企業を倒産させた犯人は誰?
  • Googleの検索広告、クリック率は自然結果のなんと2倍!

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

将来に向けて学ぶべきSEOへの3つの取り組み
★★★★☆ もちろんグーグルにも当てはまる (Bing Webmaster Center blog)

将来のために今から学んでおくといいSEOへの取り組み3つを、米Bingのシニア プロダクト マネージャのデュアン・フォレスター氏が挙げている。

  • レスポンシブ・ウェブデザイン
  • マークアップ
  • ユーザーエクスペリエンスとソーシャル

Bingもグーグル同様に、モバイルサイトへの対応としてレスポンシブ・ウェブデザインを推奨している。デスクトップ用と別URLでモバイルサイトを展開することを勧めていないということだ。

マークアップは構造化データのことだ。ページにある情報の「意味」を検索エンジンに文章としてではなくデータとして伝えることができる。グーグルでは構造化データはリッチスニペットに利用される。米Bingでも、一部のリッチスニペットに相当する機能が実装されている。新たに実装するならschema.orgの仕様に従うべきだろう。

米Bingの検索に表示されたレシピのリッチスニペット
米Bingの検索結果に表示されたレシピ。構造化データの情報に基づいている。

自分のサイトにユーザーがどのように関わっているかを本当に知るにはユーザーテストが欠かせない。ナビゲーションメニューをどう書くべきか、ボタンの色やサイズをどうするのが良いか、あらゆる要素がユーザビリティ、そしてユーザーエクスペリエンスに影響する。そして、サイトへの認知はソーシャルメディアでのユーザーの行動へとつながり、検索にもインパクトを与える。

Bingの話だといってスルーするのはもったいない記事だ。グーグルにも完全に当てはまる話だと筆者は自信を持って言える。3つとも、今すぐにでも取り組む価値は十分にあるはずだ。

同じ著者によるコンテンツがずらりと並ぶ検索結果をグーグルがテスト中
★★★☆☆ 2分滞在して戻ってくることが条件? (AWS Documentation)

次のような、特定の著者によるコンテンツが検索結果ページにリスト表示されることがある。

リスト表示された同じ著者のコンテンツ

こうした表示になるのは、検索ユーザーが次のような行動をしたときだ。

  1. グーグルで検索し、著者情報が表示される検索結果が表示される。
  2. その状態で、検索結果で著者情報の付いたページをクリックする。
  3. その後ブラウザの戻るボタンを押して検索結果に戻る。

上のキャプチャでは筆者が著者のコンテンツ(ウェブページ)が赤枠内に3つ並んで表示されている。赤枠の上にある、検索結果対象の記事を閲覧した後に検索結果に戻ってくると出てきた。

必ずしも同じサイトからである必要はなく、同じ著者であればいいようだ。いちばん下は筆者が書いたWeb担の記事になっている。

ただし、これは常に表示されるとは限らないようだ。「2分以上滞在した場合に出る」とピックアップ元の記事では分析しているが、筆者が試した限りではそんなことはなかった。出る記事もあるし出ない記事もあった。もっと正確に言えば、同じ記事でも出たり出なかったりした。

結論としては、この形式のリストが出る条件は特定できていない。また米グーグル(Google.com)では確かめられたが、日本向けグーグル(Google.co.jp)では確認できなかった。

グーグルによれば、その著者によるコンテンツをユーザーがもっと見たいだろうと判断したら、ユーザーが検索結果に戻ったときにその著者による他のページを見せるとのことである。

著者情報の利用にどんな可能性があるかをさまざまな角度からグーグルは探っているらしい。今後、著者情報を使った驚くようなサービスや機能が出てくることもあり得る。個人名を出してコンテンツを公開しているなら著者情報を設定しておこう。得することがあるかもしれない。

動的URLの疑似静的化は必ずしも必要でない
★★★☆☆ やってもいいけどやらなくてもいい (Pro Webmasters)

“?”から始まるパラメータが付いた動的URLを、疑似的に静的なURLに見せかけることができる。DBと連携するサイトでよく見られるパターンだ。たとえば次のようなものだ。

  • 本来のURL
    http://example.com/item.php?itemid=51762
  • 疑似静的URL
    http://example.com/item/ipadcase_black/51762

グーグルのジョン・ミューラー氏は、グーグルのために静的に見せかけたURLを作る必要はないと言っている。

実際、静的にしたほうがSEOに有利だという話があるが、少なくとも現在は正しくない。

いくつものパラメータを含むURLではパラメータの順番の入れ替わりが発生したりして重複コンテンツの原因になるし、あまりにも長いとインデックスされづらくなることもある。しかし単純にSEOの効果だけを理由にして動的URLを静的化することに特別な意味はほとんどないと言っていいだろう。

もっとも人間にとって意味を持たない文字列のパラメータが入ったURLよりも、意味を持つキーワードが入ったURLのほうがユーザーにはページの内容を想起しやすいことは確かだ。ページの内容を理解するヒントとしてURLをグーグルは利用しているとも聞いている。

動的URLをわざわざ疑似静的URL化する必要はないが、技術的にまったく問題なく実装できるのであれば、もちろんやって構わない。そうはいってもSEO的な効果を期待するものでもない。

グーグルがアンカーテキストを評価するのに使用するシグナルは30以上!
★★★☆☆ でも分析する時間があったらコンテンツを作るべし (Pedro Dias on Google+)

以前にブラジルのグーグルで働いていたペドロ・ディアス氏が、Google+で次のように発言していた。

ほんの1本のリンクのアンカーテキストを評価するのに、グーグルは30個以上の指標を使っていることを知っていたかい?

「指標を分析しなさい」とか「どんな指標を使っているか分かりますか?」という意味でこの投稿を紹介したわけではない。日常の業務からして忙しいWeb担当者にとって、そうした分析作業を行うのは無理だろうし、必要のないことだ。

グーグルがアンカーテキストの何をどうやって評価しているのかを分析しようとするのではなく、また、アンカーテキストを小手先で最適化しようとするのでもなく、さまざまなサイトから自発的なリンクがたくさん張られるような魅力あるコンテンツの作成とプロモーションに力を注いでほしい。

グローバルサイトのSEOに役立つTIPS×24
★★☆☆☆ 隠されていた宝石 (Google Webmaster Help)

多言語・多地域を対象にウェブサイトを展開しているウェブ担当者にぜひ参考にしてほしいグーグルのドキュメントを紹介したい。

こちらだ。

グーグルのジョン・ミューラー氏がほとんどをまとめたFAQ集になる。ずっと以前から公開されていたようだがSearch Engine Roundtableの記事によって筆者はその存在を知った。

グローバルサイト運営においてよくある質問とその回答が合わせて24個掲載されている。読んでみてほしい。

なおグローバルサイトを運営していなら英語を理解するはずなので日本語での解説は特にしないでおくとする(手抜きではない……断じて)。

SEO JapanSEO Japanの
掲載記事からピックアップ

ペナルティを受けたのは誰の責任かという議論とグーグルの検索連動型広告と自然検索のクリック率の調査結果を今週はピックアップ。

鈴木 謙一

鈴木 謙一(すずき けんいち)

フリーランスのインターネットコンサルタント。アメリカを中心としたSEO/SEMのコアな情報を日本に持ち込み、「海外SEO情報ブログ」で“海外SEO”のブランドを確立。サーチエンジンマーケティング専門ソーシャルニュースサイトSphinn(スピン)の公式日本版であるサービス「Sphinn Japan」立ち上げメンバーでもある(Sphinnの本家はMarketing Landとなり編集記事中心へと路線変更している)。

現在は、株式会社セルフデザイン・ホールディングスの取締役コンサルティングアドバイザーとして、SEOの情報収集やトレーニング、海外のSEOカンファレンス参加などを通じて正しいSEOの普及に取り組んでいる。

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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
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