こんなリンクページを作るSEO屋は日本のグーグルにすぐ見破られる
日本は日本で独自にスパム対策を実施(グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
日本のグーグルのサーチクオリティチームは、品質ガイドラインに違反するリンクプログラムに大規模な対策を最近実施したそうだ。その際に見られたリンクプログラムの例をいくつか、公式ブログで公開した。
自動生成された文章に、特定のサイトへのリンクを、過度に最適化されたアンカーテキストを用いて挿入しているケース
本来対象としているサイト以外への発リンクも設置することで自然なリンクに見せかけているケース
グーグルが把握している手法は、この2種類だけではないはずだ。また次のようにも言っている(強調は筆者による)。
最近 Google が対応を行ったケースでは、委託先 SEO 会社がリンク操作のネットワークを保有して依頼主に提供している例だけでなく、企業自身が主体となってリンク操作のためのネットワークを運用している例が見受けられました。そのような例に対して Google は、ウェブマスター向けガイドライン違反として適宜自動または手動による対策を実施しています。
SEO業者から購入した有料リンクだけでなく、自社製の人工リンクもお見通しということだ。
なおこれは日本独自の記事となる。日本は日本で、精力的にスパム対策にあたっているという証拠だ。
日本語で読めるSEO/SEM情報
SEOには“伝える力”も重要
アルゴリズム分析よりも大切?(サイバーエージェントSEO情報ブログ)
SEO担当者とシステム担当者の認識が一致していなかったためにトラブルが発生した過去の事例を、アメーバブログのインハウスSEO責任者である木村氏が書いている。約4か月ぶりのブログ更新だ。
「URLの削除」について、SEO担当者とシステム担当者では認識がまったく異なっていたことが原因で「ソフト404」になってしまい、検索トラフィックが減少してしまったのだ。
根幹にある理由を、木村氏は次のように分析している。
- SEO担当者はクローラー目線になることが多い
- その他の担当者はユーザー目線になることが多い
自分1人だけでSEOもシステムもすべて管理しているなら、こういった問題は起こらないかもしれない。しかし2人以上でやっていて、部署が分かれていれば特に、互いの認識に齟齬が生じないように「伝える力」を磨くことは大切だろう。
「何がどうなっていて、どういう点において問題があるのか」「それをどう改善するべきなのか」「具体的にどのような対処が必要なのか」「実施において注意すべき点」など、相手によっては具体的に明示するのが大切になるだろう……もっともこれはSEOに限った話ではないのだが。
nanapiのテクニックを真似してもSEOに成功することはできない
土台にあるのは優れたコンテンツ(SEOとその周辺)
SEOとその周辺ブログの田村氏が次のように言っている。
SEOでうまくいっている成功事例は数多くあるが、それをテクニックだけ真似てもうまくいかない
そのとおりだろう。SEOを成功に導く根底にあるのは、質が高いコンテンツだ(田村氏はこれを「コンテンツの質量」と表現しているように思えるのだが、よくわからない)。
SEOの成功事例としてnanapiは有名だ。日本でトップのSEOと呼んでもいい、so.laの辻氏がnanapiのSEOを監督している。
とはいうものの、nanapiがSEOに成功したのは、まず前提条件として優れたコンテンツが豊富にあったからだ(今も増え続けている)。そして、その価値を検索エンジンに正しく評価させたのが、辻氏のSEO施策なのだ。
上辺だけのテクニックを磨いてもSEOは成功しない。仮に成功したとしても長続きしないだろう。コンテンツという土台が必要だ。
田村氏は次のように締めくくっている。
有名サイトを真似してもうまくいかない。
と嘆いているのであれば、サイトのコンテンツの質をそのレベルに高めるという取り組みを行ってみることをお勧めする。
多数の薄いコンテンツを用意して(薄いコンテンツというものは単に文字数を指すわけではないことに注意。また、単に共起語が入っていればいいって単純なものでもない)、サイトボリュームの増大や、ロングテールを狙うよりも、比較的少数のよいコンテンツを用意したほうがいい結果につながることを強調しておきたいのだ。
質の低いページを切り離すよりもサイト全体の価値を高めるべし
アフィリエイトサイトに限らない(グーグル ウェブマスター向けヘルプフォーラム)
コンテンツの質がさほど高くないアフィリエイトを所有しています。
アフィリエイトではないページだけを301リダイレクトして、別のサイトで再利用したいと思います。ただし質が低いことによる低評価を引き継ぎたくありません。
どうしたらいいのでしょうか。
このような趣旨の質問が、日本語版のグーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムに投稿された。
グーグル社員のKiyotaka氏が次のようにアドバイスした(強調は筆者による)。
ご質問の内容に直接お答えするものではありませんが、そもそも「質があまりよくないアフィリエイトメインのサイト」を運営することはお勧めしません。
以下のヘルプ記事もご覧の上、ユーザーにとって価値のあるサイト運営によりフォーカスして頂くのが良いのではと思います。
https://support.google.com/webmasters/answer/76465今回のケースにおいても、質の良くないアフィリエイト サイト部分からそうでない部分を別ドメインへ移転させ切り分けるということではなく、今運営されているサイト全体の価値を高めていくことを考えていただけるとよいかと思います。
このコーナーの読者には、主たるビジネスとしてアフィリエイトに取り組んでいる人はそう多くないと思う。それでも、筆者が強調した最後の部分はしっかりと心得ておきたい。
最近(とは限らないが)、根本的な問題を理解せずに(またはそこから目をそらして)、表層的な対応でなんとかしようとするSEOの相談が多い印象がある。
昨今のSEOは、昔と違って小手先の対処でなんとかなることは非常に少なくなってきている。根本的な「自社のターゲット層にとって価値のある情報をウェブ上で提供する」という点を進めずにSEOがうまくいくとは思うべきではない。
グーグル、ウェブマスターツールのAPIを更新
独自ツールの開発に利用可能(グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、ウェブマスターツールのAPIを更新した。
このAPIを利用すると次のようなことを実行できる。
- サイトの表示、追加、削除サイトマップの表示、追加、削除
- 個々のサイトマップについて、警告、エラー、インデックス登録数の取得
- サイトについて、すべての種類のクロール エラーを時系列で取得
- 特定の種類のクロール エラーについて、サンプルを表示
- クロール エラーを個別に「修正済み」にする
ウェブマスターツールを操作する独自ツールを開発している人や、WordPressなどのCMS用にウェブマスターツールの情報をわかりやすく表示するツールを開発している人は、このAPIを利用するといい。
残念ながら、もっとも役に立つであろうインデックス・リンク・検索クエリ系の情報を取得するAPIは、まだ提供されないようだ。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
サイトリンク検索ボックスとモバイルサイト移行時のリダイレクトに関する記事を今週はピックアップ。
- schema.orgを使ってGoogleの検索結果にサイト内検索ボックスを表示させよう
実装方法の解説も - スマートフォン向けサイトの移行には302ではなく301を使うようにGoogleがガイドライン変更
「302⇒301」に変わった
- サイトマップとrobots.txtの動作をあなたは正しく理解できていますか?
- 元グーグル社員が教えてくれたユーザー体験向上のためのコツ
- あなたのサイトは競合サイトに勝ってる? 負けてる?
- 次回のペンギンアップデート更新は2014年中には実行予定
- 新しいサイトリンクの検索ボックスで間違いやすい2つの問題
- CMW 2014-優れたストーリーテラーが即座に行動を喚起させるために行っていること
- CMW 2014-Kraft Foodsが語るコンテンツの価値とマーケティング戦略の再構築
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
サイトマップとrobots.txtの動作をあなたは正しく理解できていますか?
知らないと想定外の結果になることも(Google Webmaster Help Forum)
グーグルのジョン・ミューラー氏が、サイトマップやrobots.txtなどの動作と利用法について、公式ヘルプフォーラムで説明した。
サイトマップは、リンクが張られていればインデックスされることがある(サイト内リンクでも、サイト外からのリンクでも)。とはいえ、一般的には、通常の検索結果に出てくることはないので、気にしなくても大丈夫。
検索結果に出ないようにしたいのなら、noindex の X-Robots-Tag を HTTPヘッダーで返すといい。
隠したい(検索結果に出したくない)ページでも、どこかからリンクされていれば、グーグルはクロールしてインデックスしようとする。「サイトマップに含めなければインデックスされない」ということではない。
robots.txtはクロールを防ぐものであって、インデックスを防ぐものではない。インデックスを防ぎたいのであれば、クロールを許可してnoindexを認識させるべき。
サブドメインでURL削除ツールを使うためには、(親ドメイン名ではなく)そのサブドメインでの所有者確認をウェブマスターツールでしておく必要がある。
robots.txtにおいて、特定のクローラーを指定した記述は、より対象範囲が広い記述よりも優先される。
たとえば、
User-agent: Googlebot
とUser-agent: *
を同時に記述すると、Googlebotは前者の記述に従う(より狭い範囲に対する指定を優先する)。
知っている人にとってはどれも当然のことなのだが、もし知らないことがあったら想定外の結果を招かないようにしっかりと覚えておこう。
元グーグル社員が教えてくれたユーザー体験向上のためのコツ
どれも実践したい(reddit)
グーグルのサーチクオリティチームで以前に働いていたフィル・ウィーズ氏が、「SEOの視点から見た、ユーザー体験向上ために大切なこと」を挙げたコメントを、reddit(レディット、英語圏で人気があるソーシャルサイト)で投稿した。
求めている情報にすばやくたどり着けるように経路を短くする
パンくずリストを導入する
ページの表示スピードを速くする ―― 速すぎるサイトというものはない
レスポンシブ・ウェブデザイン ―― スマートフォンで自分のサイトがどのように見えるか、必ずチェックする
検索結果のスニペットがどうなっているか、チェックする
- ページの内容をきちんと説明できているか
- アクションを喚起する記述があるか
- スニペットを初めて見たユーザーは、そのサイトが何のサイトなのかを理解できるか
コミュニティ作り
- 自社のビジネスが業界のなかで活動し貢献できているか
- ユーザーに対応しているか
どれもサイト運営で大切なことばかりだ。実践したい。
あなたのサイトは競合サイトに勝ってる? 負けてる?
Googleアナリティクスで同業種ライバルとの比較が可能に(Analytics Blog)
Googleアナリティクスに「ベンチマーク」レポートが加わった(実際には、以前にもあったが消えていたものが、パワーアップして復活した)。
ベンチマークを利用すると、同業種のサイトと自分のサイトのデータを比較できる。自分のサイトの状況がライバルサイトと比べてどうなのかを調べることで、改善点の発見や優先付けの判断に役立ちそうだ。
今後数週間かけてベンチマークレポートは全ユーザーに展開していく。残念ながら、筆者のアカウントではまだ利用できない。そのため実際の画面を紹介できない。
カグア!ブログの吉田氏がベンチマークについて、設定方法と詳しい見方を解説している。こちらの記事も参照してほしい。
次回のペンギンアップデート更新は2014年中には実行予定
とはいえ、明確な時期は不明(Google Webmaster Central office-hours hangout)
ペンギンアップデートの次の更新は2014年中に実行されますか?
この質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏がウェブマスター向けオフィスアワーで回答した。
私の推測ではそうなるだろうと思う(2014年中に更新されるだろう)。
もちろん、どうなるかは定かではないのはいつものことだが、私自身は、さほど遠くない時期に何かあると確信している。でもそれは今日ではない。
何かあったときには、必ず通知するつもりだ。
次回のペンギンアップデート更新が近いうちに実行されるようだと、このコーナーでも何度かお伝えしている。今年中には実行されるのは間違いなさそうだが、明確な時期は依然として不明だ。
今年はまだ3か月以上残っている。ペンギンアップデートからの回復を待ち望んでいるとしても、更新を気にかけてばかりいても仕方がない。今やるべきことをきちんとやっておこう。
新しいサイトリンクの検索ボックスで間違いやすい2つの問題
やや難解か?(Mariya Moeva on Google+)
グーグルのウェブ検索の検索結果ページにサイトリンクとともに表示されるサイト内検索の検索ボックスが新しくなったことを、先週紹介した。この機能が適用されると、グーグル検索でサイト内検索を実行するとあなたのサイトのサイト内検索結果ページにリダイレクトされるようになる。
あなたも管理サイトにさっそく実装したかもしれない。実装方法に関して、多く見られる2つの問題点をグーグルのマリヤ・モイヤ氏が説明した。
問題点1
target
プロパティで指定するサイト内検索結果のURLに含まれる{}
の中のすべての文字列が実際の検索キーワードに置き換わるようにする。たとえば、サイト内検索ページのURLが
http://example.com/search?q=XXX
だったとする。XXX
は検索キーワードだ。このとき、target
プロパティには次のURLを指定できる。http://www.example.com/search?q={search_term}
search_term
は任意の文字列でかまわない(具体的には次の「問題点2」を参照)。ただし、{search_term}
を具体的なキーワードに置き換えたとき、そのURLが正しいサイト内検索ページを表示する必要がある。たとえば、「javascript」をサイト内検索したとする。このとき、
{search_term}
を「javascript」に置き換えたURLが、「javascript」のサイト内検索ページを表示しなければならない。つまりURLは次のようになる。http://www.example.com/search?q=javascript
「時計」を検索したのなら、次のURLが「時計」のサイト内検索結果を返さなければならない。
http://www.example.com/search?q=%E6%99%82%E8%A8%88
問題点2
query-input
プロパティのname
属性に指定する値は、target
プロパティの{}
の中で設定した文字列と一致している必要がある。問題点1のところで、実際のキーワードが入る場所で
{search_term}
を設定した。したがってここでは、name=search_term
となる。
サイト内検索結果ページのURLの基本形がどのようなるか自分ではわからなければ、システム管理者に確認しよう。
やや難解な設定かもしれない。難しすぎると思えば、この設定は保留しておこう。必須の機能ではないからだ。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SEO Japanブログを運営するアイオイクス社の社員さんが、2014年9月8日から9月11日にかけて米クリーブランドで開催されたContent Marketing World 2014に参加した。SEOではないが、コンテンツ管理の参考にしたい。
- CMW 2014-優れたストーリーテラーが即座に行動を喚起させるために行っていること
インスピレーションを得よ - CMW 2014-Kraft Foodsが語るコンテンツの価値とマーケティング戦略の再構築
食品・飲料会社のコンテンツマーケティング成功事例
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:こんなリンクページを作るSEO屋は日本のグーグルにすぐ見破られる など10+4記事 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
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