“有料リンクは今でもSEOに効く”の真実と判断のカギ
ランドが簡潔にまとめた(Rand Fishkin (@randfish) on Twitter)
「有料リンクは今でも効くのか?」
グーグルが有料リンクを取り締まり、その効果をどんどん減らしているとはいえ、有料リンクを販売する事業者は絶えないし、それを利用する企業もゼロにはなっていない。
この件に関して、Mozのランド・フィッシュキン氏が、こんなツイートを投稿した。
Do paid links still work? http://t.co/7YhnSKRoRl For some, they do, though I expect Google to continue aggressively running these down
— Rand Fishkin (@randfish) 2014, 7月 23
有料リンクは今でも効果があるのだろうか? 効果があることもある。だけど、Googleは有料リンクを厳しく追い詰め続けるだろうと、僕は予測する。
「有料リンクには効き目があるがリスクが伴う」と主張した記事に対するコメントだ。
続いて、次のようにもコメントしている。
Two biggest problems w/ paid links:
#1) Risk exposure
#2) Opportunity cost of not investing in higher ROI marketing
— Rand Fishkin (@randfish) 2014, 7月 23
有料リンクには大きな問題が2つある。
- リスクにさらされる
- よりROIが高いマーケティングに投資しないことの機会損失
まったくもってそのとおりだろう。
「なんだかんだいって、有料リンクは、まだまだ効く」というのは、残念ながら事実だろう。しかし、今後もそうだとは限らないし、どこかのタイミングで効果がマイナスになる可能性もある。
「今すぐに、時間をかけずに効果を出したい、将来どうなろうが気にしない」という方針で行動するのか、将来も含めて考えるのかは、各自が判断することではあるのだが……。
日本語で読めるSEO/SEM情報
「コンテンツのボリューム+品質」は鉄板SEO
CAのインハウスSEOのつぶやき(木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) on Twitter)
サイバーエージェントで、アメーバブログのインハウスSEOのリーダーを務めている木村賢氏のツイートを紹介する。
やはりコンテンツボリュームというのは今もSEO上重要な指標。ただ、そのコンテンツはユーザーの要望を満たすものでなくてはならなくなったというのがかつてとの違い。品質が高いものをなるべく多く持つことが当たり前だけど最も重要。すなわち、ショートカットがない。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2014, 7月 14
日本でも有数の大規模サイトのSEOに奮闘している人物の発言には重みがある。
「コンテンツが大切」というのは、サイト全体でみると質に加えて量も関係する、しかも単に量が多ければいいというものでなく、「質の高いコンテンツの量」が必要だということ。
昔は自動生成のページや中身の薄いページでも「コンテンツ」として扱われていたのかもしれないが、これからはそうもいかないということだろう。
となると、サイトのターゲット層を理解し、そのニーズや悩みを把握し、それらに対して価値を提供するコンテンツをどんどん作っていくということになるが、それは簡単なことではない。
しかし、そもそも「コンテンツ」というのはそういうものだ。検索エンジンが生まれる前から、「価値のあるコンテンツ」というのは、相当の手間をかけて作っていたものだ。本来あるべき状態に近づいてきたのだと考えるのがいいだろう。
グーグルがモバイルに注力する理由
パフォーマンスアップも重要(HTML5Experts.jp)
グーグルがモバイルにより積極的に取り組んでいる理由と、モバイルのパフォーマンスを上げるための重要性を、グーグルが提供した情報を引用しながら説明している記事。
グーグルが6月に米サンフランシスコで開催した「Google I/O」という開発者向けの公式カンファレンスの情報から、モバイルとパフォーマンスに関して具体的に解説している。
モバイル対応の大切さは今さら強調するまでもないとは思う。それでもグーグルが持つデータを知ると、その緊急性・優先性をさらに感じるに違いない。
カンファレンスの特性から開発者向けの内容も含まれるが、このコーナーの主なターゲットであるあなたのようなウェブ担当者にとっても、非常に価値ある情報も多いはずだ。
グーグルから夏休みの宿題「サイト運営のコツの復習」
確実に実行できているかチェック(Google ウェブマスター コミュニティ on Google+)
サイト運営に役立つウェブマスター向けのTIPS(ちょっとしたコツ)を、グーグルのサーチクオリティチームがGoogle+のコミュニティで共有した。
シリーズで投稿するようだ。まずは2回分を紹介する。
ページのタイトル、スニペットはページに合わせて関連性高く、正確に設定されていますか?ぜひ確認してみましょう! https://support.google.com/webmasters/answer/35624?hl=ja
→元の投稿はこちら
どちらもできていて当たり前のことだが、再度チェックしよう。
アフィリエイトサイトをグーグルはどう見ている?
グーグル社員とのライブ Q&A 7月版(ウェブマスター オフィスアワー)
恒例となったグーグル日本のサーチクオリティチームによる「ウェブマスター オフィスアワー」の、7月の回が開催された。「ウェブマスター オフィスアワー」は、Google+のハングアウトオンエアを利用したビデオQ&Aだ。
次のような内容を中心に、参加者からの質問に金谷氏と長山氏の2人が回答している。
- アフィリエイトサイトのテーマ、ランキングなどについて
- (not provided) の増加について
- 画像サイトマップの送信とインデックスについて
録画がYouTubeにアップされている。参加していなければ視聴しておこう。
グーグル公式のiPhone用GAアプリのレビュー
アクセス解析のプロはそれなりに評価(リアルアナリティクス (Real Analytics))
グーグルは、Googleアナリティクスの公式iPhoneアプリを最近公開した。このアプリのレポートの種類や機能の特徴、そして使用感を小川卓氏がレビューした。
次のように全体的な印象を述べている。
User Interfaceも分かりやすく、レポートがスムーズに(それこそPCより早く)表示されるので、使っていて気持ちよかったです。アカウントやビューの切り替えも簡単に行えます。使い勝手に関しては今まで出たGoogle アナリティクスアプリの中では最もよいと感じました(どれがリンクになっているか気づきにくい部分はありますが)。またレポートや機能に関しても必要充分な物が用意されており、ちょっとした数値の確認から、数値の変化の原因特定まではこのアプリ内で完結することができます。さすがに「分析」までは難しいですが(カスタムセグメントやセカンダリディメンションが使えないので)、それはアプリという形式に求めるものではないかと。
一部の機能は利用できず、PCインターフェイスの完全な置き換えにはならないようだが、アクセス解析が日々の重要な業務になっている人や、PCのない状況でもデータを随時チェックしたい人には、利用価値があるかもしれない。
ただし、電車のなかでチェックして社外秘ともいえる自社サイトの情報を第三者に見られてしまったり、スマホを紛失・盗難してしまったりといった事故がないように、情報管理には十分気を付けよう。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
米グーグル(google.com)で、正式&テスト的に導入された検索結果の新しい機能を今週はピックアップ。
- Google、Flashを使ったスマホサイトにはモバイル検索で警告メッセージを表示
UXが悪いサイトはグーグルも嫌う - Google、ハングアウトオンエアとYouTubeライブを検索結果に表示する機能を試験的に開始
ユーザーの反応はいかに?
- 検索結果のパンくずリスト、スニペット、タイトルの正しい設定方法
- グーグルの評価を上げるためにメインコンテンツのソースは上部に記述すべきか
- ランドが激怒! Mozからのリンクが不自然リンク扱いされた
- グーグルのアルゴリズムは万国共通なのか?
- 今週は更新なし
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
検索結果のパンくずリスト、スニペット、タイトルの正しい設定方法
グーグルからのアドバイス(Google Webmaster Help Forum)
グーグル検索結果での「パンくずリスト」「スニペット」「タイトル」の改善について、ある掲示板サイトの運営者が、グーグルの公式ヘルプフォーラムで質問した。
グーグルのジョン・ミューラー氏がアドバイスした。掲示板ではないサイトにも参考になるので紹介する。
パンくずリスト
パンくずリストは意味がある。検索結果でユーザーのちょっとした案内になる。サイト内の完全な構造を反映したものである必要はないが、ユーザーがそのスレッドを訪問したときにサイトで見るものと類似させたほうがいい。
パンくずリストを実装するなら、ヘルプセンターで説明しているフォーマットを必ず使うようにする。schema.orgで定義されているパンくずリストをグーグルはサポートしていないので注意してほしい。
スニペット
検索結果のスニペットは、meta descriptionタグやコンテンツ、ユーザーのクエリに基づいて自動的に生成される。
meta descriptionタグの記述である程度は指定できるが、それをアルゴリズムが検索結果に使うかどうかは保証できない。
タイトル
スニペットと同じように、そのページのtitleタグをアルゴリズムが書き換えることがある。ときにはユーザーのクエリに応じて書き換えることすらある。
(掲示板での質問投稿のタイトルに)「解決済み」のような言葉を付け加えてサイトで表示していたとしても、検索結果で表示されるかは、やはり保証されない。
グーグルの評価を上げるためにメインコンテンツのソースは上部に記述すべきか
高速化のためにはそうしたほうがいい(WebmasterWorld)
「HTMLのコード上でメインコンテンツのソースが上に書かれているほうが、グーグルの評価が上がる」と聞いたが、これは本当だろうか?
自分が管理するサイトは、現状では、headセクションにscriptタグなどがたくさんあり、その後に国や年齢を選択するリストのコード、そしてその後にようやくメインコンテンツのソースが来るのだが、変えたほうがいいのだろうか。
こんな質問がWebmasterWorldフォーラムに投稿された。
結論からいうと、HTMLで上のほうにメインコンテンツのソースがあるからといって評価が上がるということはない。
まず、headセクションにコードがたくさん存在し“肥大化”したとしても、検索結果に悪い影響を与えることはない。もう5年以上も前になるが、グーグルのマット・カッツ氏が説明したことがある。
また、現在のグーグルは、我々がブラウザで表示するようにレンダリングでき、メインコンテンツがどれなのかを認識できる。必ずしもソースに依存する必要はない。ソースコード上の配置が評価に直接影響しないことを、筆者はマット・カッツ氏に直に確認したことさえある。
だが、メインコンテンツより上のソースを“スリム化”にするに越したことはない。理由はページの表示スピードを速くするためだ。
グーグルはモバイルにおいて、ファーストビュー内のコンテンツだけでも1秒以内に表示させることを推奨している。メインコンテンツを先に表示させるには、メインコンテンツのソースをより上部に記述すべきだ。
余分なコードも省いたほうが、より速く読み込ませることができる。CSSやJavaScript(非同期処理に指定していないもの)がhead内にあると、そのファイルをサーバーから取得して読み込んで処理するまで、後続のコンテンツの表示処理が保留されるからだ。
ファーストビューのコンテンツに影響しないCSSやJavaScriptを読み込む場所を変えるだけでも、ユーザーが感じる「表示の早さ」が改善されるという。この点は、グーグルが提供しているPageSpeed Insightsでサイトをチェックしてみるとわかる。
まとめると、次のようなところだろうか。
- メインコンテンツのソースを、HTMLで上の位置に記述したとしても、それだけで検索エンジンの評価が上がることはない。
- ただし、ページ表示の高速化のために、メインコンテンツより上のソースを整理することは、ユーザーにとっても表示が高速化される価値がある。
ランドが激怒! Mozからのリンクが不自然リンク扱いされた
問題視されたのはMozではなく記事寄稿者の行い(Moz)
Web担の月曜日のMozの翻訳コラムは長く続いている人気コーナーだ。当然のことながら、元記事は質が高く、Mozにはそんなハイクオリティなコンテンツが日々投稿されている。
しかし、なんと驚くことなかれ、Mozの記事が不自然なリンクの出どころとしてグーグルに指摘されたのだ。その記事はユーザー投稿記事だったのだが、Mozのユーザー投稿記事は、Mozの編集者の厳しい審査をパスしなければ掲載されない。不自然リンクの源になるような低品質なコンテンツであるはずがないのだ。
にもかかわらず、グーグルはMozの記事を問題視した。
Mozの共同創設者であり、Wizard of Moz(モズの魔法使い、“オズの魔法使い”にかけている)の肩書きをもつランド・フィッシュキン氏が激怒している。
That feeling I get when Google Webmaster Tools' tells someone a totally legit link is "inorganic": pic.twitter.com/7fd773enyG
— Rand Fishkin (@randfish) 2014, 7月 22
グーグルがよく調査もせずに適当にリンク元を選んだのだろうか? それとも何かの手違いがあったのだろうか?
記事のコメント欄やソーシャルでの共有から判断すると、どうやらグーグルは間違った対処はしていないようだ。
大きな問題点は次の2つだ。
- 記事寄稿者は、不正なリンク構築を長年に渡って続けていた。
- 問題視されたMozの寄稿記事から張られた寄稿者のサイトへのリンクのアンカーテキストは、文脈とは関連性に乏しい、その寄稿者が上位表示を狙っているSEOキーワードだった。
グーグルがダメ出しをしたのは、リンク元であるMozに対してではない。記事寄稿者の過去の行いとリンク先サイトとの関係にダメ出しをしたのだ。もし、記事寄稿者が過去に不正なリンク獲得を常習的に繰り返していたのではなく、たまたまMozの記事からのリンクのアンカーテキストがそのキーワードであっただけだったならば、問題視はされなかったかもしれない。
積み重ねてきた悪行をグーグルは許さなかったということだろう。
グーグルが不自然リンクのサンプルを提示するのは、「そのリンクを削除するべし」という意味ではない。グーグルが不自然だとみなすリンクのパターンを伝えるために提示しているのだ。必ずしも、リンク元のサイト(今回の例でいえばMozというサイト)の評価の良し悪しが問題になるとは限らないのだ。
Moz(ランド・フィッシュキン氏)側にも言い分は当然ある。だが記事の品質チェックは厳格に実行していたが、不自然扱いされ得る、SEO目的のアンカーテキストを見抜けなかったMozの編集者に落ち度がゼロだったとは言えないのかもしれない。
グーグルのアルゴリズムは万国共通なのか?
国や言語によって異なる(Search Engine Roundtable)
グーグルのアルゴリズムは世界中の国や言語で同じように動作するのか?
ブラックハット系のSEOフォーラムに投稿された質問を、バリー・シュワルツ氏が自身のSEOブログで取りあげて解説した。
一言でいえば、答えは「ノー」だ。すべての国や言語で同じく動作するわけではない。
具体的な例を挙げれば、パンダアップデートは2011年2月に英語を対象に初めは実施された。17か月後にアジア圏の言語を対象に、日本語や韓国語にも導入された。
一方で、ペンギンアップデートはもっとグローバルで、どの言語のサイトにも衝撃を与えた。
言語によってグーグルがコンテンツを理解するプロセスは違う。その国に固有のタイプのサイトもあるだろう。ポーランドのように、より激しいスパムが横行している国もある。
このように外見上は同じでも、言語や国に応じて最も適切に機能するようにグーグルはアルゴリズムを調整している。また、その言語だけ、たとえば日本語だけに適用するアルゴリズムすら存在する。
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更新がなかったので今週のピックアップはなし。
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