今日は、Webページの表示速度(サイトパフォーマンス)とSEOの関係について。Web担のサイトで、ページ表示が遅くなったとたんに、検索トラフィックが激減してしまったという体験談です。
グーグルはページ表示速度をSEOの指標に含めていると言っていますが、大きな要因としては扱っていないと言われます。では、実際にはどれぐらいなのでしょうか。速ければ速いほど順位が上がるのでしょうか?
確証はありませんが、「標準的な速度であれば特に影響はないが、訪問ユーザーがストレスを感じるレベルの遅さであれば、検索順位を下げる」という感じなのではないかと、私は思います。
というのも、実際に「ページ表示が遅くなったら検索トラフィックが激減し、表示速度を改善したら検索トラフィックが戻った」という事例があったからです。
6月27日に、SEO改善のためにWeb担の一部のセクションを内部的な動作も含めて変えたのですが、その際にデータベース検索の部分を手抜きしたら、ページ表示にかかる時間が大幅に増えてしまいました。
速度低下は、サーバーからのレスポンスが返ってくるのに数秒かかるレベルで、実際に「なんじゃこりゃ、遅っ!」と思うレベルでした。
とはいえサーバー側のキャッシュが効けば問題ない部分でしたし、修正には結構な手間がかかるので、いずれ手を入れて改善しようと他の作業に取りかかってしまいました。
すると、なんとその直後から、修正したセクションに対する検索トラフィックが大幅に減少してしまったのです!
ページ改善の内容自体は悪くないはずなので、トラフィック減少の原因はページ表示速度に違いないと思い、次に作業時間を確保できた7月5日に、当該部分を根本的に手直しして、速度を改善しました。
すると、そのセクションに対する検索トラフィックが改善したのです。
その様子を、ウェブマスターツールやGoogleアナリティクスの図で見てみましょう。
まずこれは、ウェブマスターツールでのページダウンロード時間です。
速度が悪化したのはサイトの一部ですが、これはサイト全体のデータなので、当該セクションの悪化状況は、ここに見えるよりも大きいはずです。
そして、こちらがGoogleアナリティクスでのオーガニック検索トラフィックのデータです。こちらは、サイト内の修正したセクションに絞り込んだデータです。
土日はもともとトラフィックが少ないので平日で見るほうがわかりやすいです。速度悪化後に検索トラフィックが半減しています。
速度改善後は、検索トラフィックが回復し、狙いどおり以前よりも増えています。
この一例だけで、ページ表示速度をグーグルがどう扱っているかの結論を出すことはできませんし、そもそもこの事例での検索トラフィックの変化が表示速度に起因するものかは定かではありません(もう一度遅くして様子をみたらわかりますけどね)。
でも、「ある一定以上遅いとペナルティ」というのは、納得いきませんかね? SEOの専門の方々の意見も聞いてみたいところですが、いかがでしょうか?
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:編集長ブログ―安田英久
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ページ表示が遅くなったら検索流入が激減した、ヤバい → 早くしたら増えた! [編集長ブログ―安田英久] | Web担当者Forum
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