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BtoBマーケ自動化ツールの本命「Eloqua」が日本上陸! Web担当者はCMSとの連携にも注目 [Oracle WebCenter Blog] | Web担当者Forum

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BtoB企業向けマーケティング・オートメーションのツールとして評価が高く、多くの企業で導入されているオラクルのEloqua(エロクア)が、ついに日本市場への本格展開を始める。クラウド型サービスとして単体でも利用できるが、リードジェネレーション管理という面ではCMSと連携することでより高い効果を発揮する。

Eloquaの注目機能を紹介するとともに、日本オラクルでEloquaを担当する三上敦志氏とWebCenter Sitesを担当する木村潤氏の2人に、導入メリットやCMSとの連携について伺った。

マーケティング・オートメーションの本命ツールが日本上陸

ECや広告など、さまざまな企業活動のデジタル化が進むなか、次に注目されている分野がマーケティング・オートメーションである。

オンラインに限らず、リアルイベントなども含めた多様なソースから獲得したリード情報をベースに、顧客の商品理解や購買意向を引き上げたうえで、より見込みのある顧客を把握し、営業へと引き渡す。このプロセスには、単なる集客だけでなく、リードナーチャリングと呼ばれる「見込顧客の育成」や「継続的なトラッキング」など、さまざまな顧客管理の要素が含まれている。

特にBtoBではこの「集客後のプロセス」が長期に渡るうえ、施策の質や粒度を高めようとすると手間がかかるため、マーケティング担当者にとって課題となっている。

これをデジタル技術によって自動化する取り組みがマーケティング・オートメーションである。マーケティング・オートメーションが注目されている背景については、以下の記事でも説明しているのでご覧いただきたい。

米国のBtoB企業ではツールの導入率が年々高まっており、この波が日本にもおよぶことは必至だ。そして2013年11月、この分野で評価が高く代名詞的なツールであるオラクルの「Eloqua」(エロクア)の日本での本格展開が発表された

One to Oneのリードナーチャリングを自動化して、マーケ担当が手間と苦労をかけずにコンバージョン数を増大

Eloquaでは、顧客1人ひとりの情報を収集し、オンラインとオフラインでの行動データをひもづけて管理できる。そして、それらの顧客に対して「キャンペーン」(コミュニケーション)のフローを定義し、「アクション」として実行する。さらに、リストと連携してダイレクトメールやアウトバウンドコールを送ったり、SFA(営業支援)ツールやソーシャルメディアと連携したりできる。

「キャンペーン」とはリードナーチャリングの個々のメニューのことで、典型的な例としては、次のようなメールを起点としたものが挙げられる。

キャンペーンの例
  1. 展示会ブース来訪者に、別途セミナーの案内を自動送付
  2. そのセミナーに参加した人に、関連製品の紹介メールを自動送付
  3. そのメールを閲覧した人に、別途オンラインセミナーの案内を自動送付
  4. そのオンラインセミナーに参加した人に、製品ホワイトペーパーのダウンロードを自動案内
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Eloquaのキャンペーン作成画面。アクション(パーツ)どうしををつなぎ合わせるだけなので、特別なトレーニングをしなくても直感的に操作できる。

このような一連のアクションを事前に定義しておくことで、顧客の反応に応じてEloquaが自動的に実行する。数人程度なら手作業でも対応できるが、これが数十人~数百人という規模になると、相当な手間になることはすぐに想像できるだろう。

実際、企業が持つ見込顧客のリストは、数千~数万件ということも決して珍しくない。これまでは、何らかの基準によってリストのごく一部のみを見込顧客として選別し、残りの大部分は「見込みが薄い」としてやむを得ず切り捨ててしまっていた。

しかし、Eloquaを使ったリードナーチャリングの自動化によって、見込顧客やユーザー(購入者)になる可能性をもった潜在顧客をより多くつなぎとめることができる。母数が多くなることで、営業へ引き渡せる有望な見込顧客の数も増える

さらにEloquaでは、顧客のプロフィールや行動を基にした「見込み度」を評価するスコアリング機能も備わっている。営業からの「こんな特徴を持ったお客様は、商談化や成約の可能性が高い」といった経験などを参考に、キャンペーンや指標(クライテリア)を設定することで、見込顧客に優先度を付けられ、見極めの精度も高くなる

このように、営業チームに引き渡す時点のリストの精度を見極め、実際に引き渡す見込顧客数を調整し、担当営業が商談化活動を確実に行うことにより、社内のパフォーマンスが最大化できるというわけだ。

見込顧客の「母数拡大」と「精度の高い見極め」によってコンバージョンの数と率が高まれば、売上にも貢献できる。これこそがマーケティング・オートメーションの意義といえる。

Eloqua導入のメリットはマーケティングと営業チームの一体化

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三上敦志氏
三上 敦志 氏
日本オラクル株式会社
アプリケーション事業統括
セールスクラウド本部
セールスコンサルタント

マーケティング担当者がリードジェネレーションを行い、見込顧客を営業担当者へ引き渡す。このときの見極めの精度が低いために、マーケティングと営業の関係が悪くなってしまう悩みは、多くの企業が抱えている。

この状況を改善するには、双方の活動や結果の推移を具体的な数字やKPIを見ながら進めていく必要がある。これは、Eloquaをマーケティングと営業の双方がコミュニケーションするツールとして使うことにより確実に改善していけると、日本オラクルでEloquaを担当する三上氏は説明する。

顧客の見込み度合いを判断する指標は、マーケティングと営業の意見交換や共同作業によって作成します。営業が持つ知見を盛り込むことで、精度は上がり双方にとってメリットをもたらします。

また、担当営業が受けられるリード数には上限があります。営業が担当できる件数を事前に把握しておけば、適切なフィルタリングができます。余裕があるときは、多少見込みが低い顧客でも営業を試みてみる。逆にあふれてしまうときは、フィルタリングを厳しくして見込みの高い顧客に絞り込んだり、あふれた顧客をパートナー企業に任せたりと柔軟に対応できます。

もっともコンバージョン可能性の高い“ホット”な顧客だけを営業に引き渡せるというのは、営業サイクルが短くて済むことを意味します。

さらに商談成立後には、製品やソリューションの具体的な使い方やサポートサービスのご案内など、実際に使用される人向けのキャンペーンを行いつつタイミングを見計らい、再びマーケティングサイクルに乗せて、クロスセルのキャンペーン、別製品紹介のキャンペーンなどを並行して実施することもできます。

営業がカバーしきれない顧客をマーケティングがオンライン/オフラインのチャネルで包括的かつ継続的にカバーし、そのなかで精度を見極めたものを渡してもらえれば、売上をKPIとして持たされる営業としては本当に嬉しいのです。これは私が弊社で過去に営業をやった経験からも間違いなくいえることです。

マーケティングと営業が一体化できて、売上アップにつながる。これがEloqua導入の大きなメリットです。

2013年から日本展開を本格的に始めましたが、現在、ユーザーインターフェイスの日本語化やサポート体制の強化、パートナー様との協業などを進めており、2014年はさらに力を入れていきます」(三上氏)

誰でも簡単に使えるツールだからこそ現場で活用される

Eloquaには、クラウド型サービスとして提供されているのため導入しやすいといった特徴があるが、マーケティング担当者ならその使いやすさにも注目だ。たとえば、複雑な条件分岐を含むキャンペーンでも、わかりやすいビジュアルで直感的に設定できる。

この利点は営業担当者が顧客それぞれのステータスを確認する際も同様で、プログラミングやレポート作成のための専任担当者を用意する必要がない。これは、キャンペーンなどの施策を実施し、さらに結果を確認して改善するまでのPDCAサイクルをすばやく回せることを意味する。

高度な機能を持ったツールはいくらでもあるが、現場で使われなければ意味はない。マーケティング担当者や営業担当者が自分で使えることもツール選定の重要なポイントだ。

Eloquaを使えば、デジタルマーケティングはもとより、オフラインのイベントやセミナーの結果を分析したり、SFAと連携したりすることで、マーケティング担当者はマスに対する全活動と反応を一元的に捉えることができる

また営業担当者も、担当企業内の誰が何に興味を持ち、どんなイベントに来てくれたかを把握して営業活動が行える。さらにこの営業活動の履歴はSFAからEloquaにフィードバックされ、次のマーケティング活動に役立てられる。

Eloquaはマーケティング活動を管理するだけではなく、各担当者が実際にアクションを行うためのツールでもあるのだ。

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キャンペーンの実施結果はレポート化されるので効果測定も簡単にできる。
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個々の顧客に関しては、メール(送付、開封)、Web訪問、フォーム入力、セミナー参加などの行動履歴を一覧で時系列に確認できる。担当営業やコールセンターでは、この情報を参考にしながらアポを入れたり営業活動を行える。

オラクルCMSとの連携でより高度なパーソナライズとマーケティングを実現

そしてもう1つ、Eloquaならではのメリットとして挙げられるのが、同じオラクルが提供するCMSの「WebCenter Sites」と密接に連携できることだ。

WebCenter Sitesは、Webサイト構築から企業内デジタルリソースの管理まで可能なエンタープライズCMSである。Eloquaと組み合わせて利用することで、リソースの共有や再利用、さらにWebコンテンツやCMSと連携したより詳細な行動履歴の取得などが可能になる。

EloquaとWebCenter Sitesのユーザープロファイルを同期すると、メール、Webサイト、ランディングページのすべてで一貫したパーソナライズを実現することもできる。

また、メールによるキャンペーンを行う場合、Eloquaでもメール作成可能だが、ドラッグ&ドロップによる作成など、WebCenter Sitesを使用することで、より簡単になる。

Webサイトに関しては、コーポレートサイトはWebCenter Sites、迅速にキャンペーンを実施して反応を見たいキャンペーンサイトはEloquaという使い分けになる。

また、製品写真や紹介テキストなど、さまざまな素材を一元管理できると、マーケティング担当者にとっては作業が効率化できるので楽になる。CMSとして実績のあるWebCenter Sitesのアセット管理機能をEloquaから利用できるのは、素材の一元管理と再利用という面では非常に助かるだろう。

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EloquaとWebCenter Sitesの連携例1
WebCenter Sitesで作成したHTMLメール(上)を、Eloquaへ配信する(下)。
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EloquaとWebCenter Sitesの連携例2
Eloquaで作成したフォーム(上)を、WebCenter Sitesにページに組み込む(下)。

EloquaとWebCenter Sitesの連携がもたらすWebエクスペリエンスマネージメント

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木村潤氏
木村 潤 氏
日本オラクル株式会社
Fusion Middleware事業統括本部
ソリューション本部
WebCenterソリューション部
シニア・セールスコンサルタント

EloquaとWebCetner Sitesの連携するメリットや役割分担はどうなっているのか。日本オラクルでWebCetner Sitesを担当する木村氏は、次のように説明する。

マーケティングにおける位置づけとしては、Eloquaは“個人が特定されている顧客に対して使うツール”で、WebCenter Sitesは“匿名の誰かに対して使うツール”という違いがあります。

イベントで集めた名刺であれ、Webで登録してもらった情報であれ、1人の顧客として把握できた方に対してコミュニケーションをとるためのツールがEloquaです。一方、WebCenter Sitesは、Webサイトを訪問した方に対して情報を提供します。

サイト内での行動履歴やクッキーを利用して匿名ユーザーに対してのパーソナライズをWebCenter Sitesが担い、ユーザー登録などのアクションを経て、“1人の顧客”として把握できたあとの継続的なアプローチは、Eloquaの役割です。

機能面の役割分担としては、Eloquaがメール、フォーム、キャンペーンを担当し、WebCenter SitesでがWebサイト、モバイル、ソーシャルメディア、ターゲティングを担当する形になります。

最近ではブログ、FacebookやTwitterといったSNSなど、ソーシャルメディアを介した顧客とのコミュニケーションが重視されています。WebCenter Sitesには、それらのアカウントとひもづけて顧客のオンラインでの行動を詳細に把握できる機能もあります。

オラクルでは、Webエクスペリエンスマネージメント(WEM)という考えのもと、製品を開発しています。あらゆるチャネルやステージでお客様の体験を1つのものととらえる。そのためには、組織やツールの連携が必要になってきます。

EloquaとWebCenter Sitesは単体でも利用できますが、組み合わせることで最大の効果を発揮できると考えています」(木村氏)

◇◇◇

クラウド型サービスとして利用できるEloquaとは違い、CMSの入れ替えは気軽にできるものではない。しかし、「BtoCだけでなくBtoBの購買プロセスもオンラインへ移行している」という背景を考慮するなら、その中心であるWebサイト(CMS)との連携は、これからのマーケティングでは核となる

新規導入や入れ替えの機会があるなら、またはデジタルマーケティングを強化する必要に迫られているなら、Eloquaとの連携機能に注目しておこう。

製品情報

Oracle WebCenter Sites
提供事業者: 日本オラクル株式会社

Webコンテンツ管理システムとしての基本的な機能は当然のこと、オンラインでの「カスタマー・エクスペリエンス」を改善するための機能を備えた「Webエクスペリエンス管理」。

ターゲティング、テスト&分析、パーソナライズ&レコメンデーション、スマートフォンやタブレットなどのマルチデバイス対応、多国語サイト対応など、高度な機能を備えている。

この記事の筆者

【撮影】
鹿野 宏
株式会社Lab

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