絶対に知っておきたいSEOの基本「3種類の“検索意図”」とは
この理解なくしてSEOに成功はない(SEO 検索エンジン最適化)
住太陽氏が、検索ユーザーの“検索意図”を理解することの重要性を説明した。
一般的に、検索クエリは意図によって次の3つに分けられる。
- 情報や知識を探したい
(インフォメーショナル・クエリ)- 特定のサイトに移動したい
(ナビゲーショナル・クエリ)- 購入や予約など取引したい
(トランザクショナル・クエリ)
とても重要な概念なのだが、日々精力的にSEOに取り組んでいるウェブ担当者でも知らない人がいるのではないだろうか。これらの理解なしでは、効果的な検索エンジンマーケティングを実行できないと言ってもいい。
検索ユーザーが何を求めて検索しているのか、それによって、どんなコンテンツが適切かは変わってくるし、検索エンジンがどのページを「ぜひ上位に表示したい」と考えるかも変わる。
意図で分類したクエリにはどのような特徴があるのか、それを検索エンジンはどのように扱っているのか、また検索エンジンマーケッターとしてどのように戦略を練っていくべきか、こういった問題に関して住氏の解説は非常に役に立つ。
いつものように、少し長い記事だが、「知っているのと知らないのとでは大きな違い」になる情報が、後半にも含まれている。全文を読んで理解してほしい。
日本語で読めるSEO/SEM情報
グーグルが推奨する「無限スクロール」の構成方法
そのままでは検索エンジンが扱いづらいので(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
ツイッターやフェイスブックのフィード画面などは、下にスクロールしていくと、次々とコンテンツが出現し続けるようになっている。この仕組みを「無限スクロール」(Infinite Scroll)という。ページを移動することなく、言い換えると1つのURLで、見たいだけのコンテンツを見ることができる。
無限スクロールはユーザーにとって使いやすいインターフェイスなのだが、検索エンジンにとってはクロールしづらい構成でもある。
そこでグーグルは、「検索エンジンと相性がいい無限スクロール」のベストプラクティスを、公式ブログで公開した。
グーグルが示した推奨構成を一言で説明すると、「無限スクロールを適用したページとは別に、分割した一連のページを検索エンジン用に提供する」となる。
詳しい構成方法は公式ブログで確認してほしい。デモ用のサイトも準備されている。難易度は決して低いとは言えないだろうが、無限スクロールを採用しておりかつ検索エンジンからのトラフィックを期待したいのであれば、推奨構成に従うといいだろう。
そのコンテンツは本当に必要ですか?
目的がないコンテンツは不要(SEOとその周辺)
SEO施策において、「コンテンツには戦略がなくてはならない」と主張した記事。戦略には次のような要素が含まれるとのこと。
- コンテンツはビジネスの中でどのような位置づけであるのか?
- どのようなユーザーを集めたいのか?
- 集めたユーザーをどのようにコンバージョンにつなげるのか?
それぞれの戦略ついて細かく説明しているが、シンプルに言い換えると「目的を持ってコンテンツを作る」となるだろう。適切なユーザーに来てもらって、ビジネス目的に合致する行動をしてもらうためにコンテンツを作るということだ。
元記事のタイトルでは「捨てることも含めた」とあるが、前述のようなことを明確にしていない(または検討の結果、価値がないと判断された)のであれば、そんなコンテンツはなくてもいい、という意味だととらえるのがいいだろう。
個人の日記ブログであれば、戦略などまったく考えずに自由気ままに書くことができる。しかしビジネスとして運用しているサイトにコンテンツを公開するのであれば、「そのコンテンツは何のために存在するのか」が明確でなければならないというのは、まさしくそのとおりだ。
「検索エンジンに評価されるにはコンテンツが必要だと聞いたから、とりあえずページを増やしました」という考えのもとにコンテンツを作ることがないように気を付けてほしい。
突然増えてきた404エラーは問題ありか? 否認ツール利用後にメッセージが来ないときがあるのはなぜ? などの質問にグーグルが回答
今回は軽めのハングアウトオンエア(ウェブマスター オフィスアワー on Google+)
グーグル日本のサーチクオリティチームが定期的に開催しているGoogle+でのハングアウト オン エアが、2月19日に行われた。「オフィスアワー」と呼ぶ形式で、一般のウェブマスターからの質問にグーグル社員が答えるカジュアルなスタイルのビデオチャットだ。
前半は、「ウェブマスター向けトラブル シューティング ページ」の紹介と再審査リクエスト送信の制限について説明。再審査リクエストについては、手動による対策を現在受けている人なら、しっかり聞いておくといい。
後半に挙がった質問は次の3つだ。
- ウェブマスターツールで突然404エラーが増えてきた
- 否認ツールでファイルをアップロードした後に、メッセージが送られてくる時と送られてこない時がある理由
- Fetch as Googleでの多くのインデックスを送信しても構わないか
どんな回答をグーグル社員が返してくれたのか、チェックしてみよう。
なお次回のハングアウトオンエアもオフィスアワー形式で、「3月5日 17:00~17:30」の予定だ。
2013年のSEOベストセッション×3
参加していなくてもマテリアルを入手可能(CSS Nite)
CSS Niteが2013年に主催したイベントのなかからベストセッションが選ばれた。
SEOに関係するセッションが3つある。
- 「コンテンツ型SEOのススメ。」松尾 茂起 氏(WEBライダー)
- 「SEOを成功させる一覧ページの作り方」辻 正浩 氏(so.la)
- 「事例で学ぶキーワードとカテゴリ」安川 洋 氏(アユダンテ)
セッションのスライドや音声などをダウンロード可能だ。あなたのサイトのSEO施策にきっと役立つだろう。
またSEO以外にもスマホサイト関連やウェブ解析などウェブサイトの運営に役立つセッションがたくさんある。自分にとって必要そうなものを他にも見つけてほしい。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
ユーザビリティに関する記事とバックリンクに関する記事を今週はピックアップ。
- ローテーションバナーは"悪"なのか? ローテーションバナーを使うべきでない3つの理由
エキスパートには評判が悪い - バックリンク評価なしの検索結果をGoogleは作っているか?
バックリンク評価なしの検索結果は質が悪かった
- 超大規模サイトがドメイン名移転に成功したポイント
- ECサイトのページの表示速度は、20%が3秒以内、26%が8秒以上
- EXIFデータはグーグル画像検索のランキング要因なのか?
- グーグルのリンクネットワーク撃退はまだまだ続く。次の標的はポーランド
- Google+ページの投稿がロゴ付きで検索結果に出てきた
- ブログの月間訪問数を短期間で10万件に増やす具体的方法
- 知ったかぶりのSEOのアドバイスに気をつけろ
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
超大規模サイトがドメイン名移転に成功したポイント
綿密な計画があった(theguardian.com)
英国で著名な新聞「Gardian(ガーディアン)」紙のサイトが、ドメイン名の統合・変更を実行した。「www.guardian.co.uk」「m.guardian.co.uk」「www.guardiannews.com」の3つのドメイン名に分かれていたサイトを、「www.theguardian.com」にまとめたのだ。
大規模サイトのドメイン名変更は、非常に勇気がいる選択だ。1つ間違えば、トラフィックを大きく失う可能性があるからだ。ガーディアンほどのマンモスサイトになれば、さらにその恐怖は大きくなるはずだ。
果たしてドメイン名変更は成功し、若干のトラフィック減少が初期には見られたが、すぐに今までの記録を塗り替えるようなトラフィック増加をもたらしたそうだ。
ガーディアンが公開した移行プロセスの詳細のなかから、SEOに関係する一部分を引用する。
ガーディアンのサイトは参照経由でたくさんのトラフィックを受けている。
私たちは、そうした参照アクセスが新しいドメイン名に確実に引き継がれるようにしなければならなかった。
検索エンジンやソーシャルを含め、大きな参照元サイトと話すことを試みた。
検索エンジンの公式ブログ記事を読み、推奨事項に従った。
サイトマップとHTMLタグを入念に調べた。
効果を分けて見られるように、ドメイン名移転の前に、すべての変更を実施した。
高速なCDNを使うことで、ページスピード(time to first byte)を向上させた。
リンク切れや連続リダイレクトを発見するクローラのプログラムを作り、修正した。
要するに、検索エンジンのロボットがサイトをクロールする妨げとなるものを可能な限り私たちは取り去ることから取り掛かったのだ。
SEOのエキスパートであるジュースト・デ・ヴォルク氏とガーディアンの優れたSEOチームの多大な援助と指示のもと、こうしたことを成し遂げた。
しかし、参照元からのトラフィックの喪失を軽減することにこうした変更が役に立つのか、結局私たちには何の保証もなかった。ドメイン名変更の効果があったのか、今でも不明だ。
ドメイン名の移転を計画しているウェブ担当者がもしいたら、ガーディアンがどのようにしてドメイン名移転を計画し実行したか参考にするといいだろう。英語に強い人が身近にいなければ探してでも読む価値はあるはずだ。
ECサイトのページの表示速度は、20%が3秒以内、26%が8秒以上
平均は5秒だがそれでは遅い(Radware)
アクセス数が多いECサイトのトップ500を対象に、ページの表示速度を計測した結果をまとめたレポートを、Radware(ラドウェア)が公開した(リンク先ページのフォームに入力してダウンロード)。
レポートよると、ウェブページのサイズはより大きくなり、1年前よりも21%遅くなっていたそうだ。
特に注目したいデータを紹介する。(ECサイトにおいて)ページの主要なコンテンツが表示されるのにかかる時間を調査した結果が次だ。
- 3秒以下: 20%
- 8秒以上: 26%
中央値は5秒だった。2013年より若干速くなっているものの、5秒は依然として遅く3秒以下を目指すべきだとレポートは進言している。
もう聞き飽きた感があるかもしれないがしつこく言わせてもらう、「スピードアップはウェブサイト運営の最重要課題」だ。
ちなみに、日本ラドウェアでは、同様の調査結果を日本語で提供しており、「FastView」製品ページの右サイドバーにある「関連情報」からダウンロードできる。最新版ではないが、フォーム入力なしでダウンロードできるので手軽だ。
EXIFデータはグーグル画像検索のランキング要因なのか?
可能性はある(Google Webmaster Help on YouTube)
グーグルは写真のEXIFデータ※を、ランキング要因として使っていますか?
この質問にグーグルのマット・カッツ氏が回答した。
以前に公式ブログで説明したように、検索ユーザーが情報を探すのに役立つなら、EXIFをはじめ写真のメタデータを利用する可能性はある。
画像検索においては、画像をクリックした際にその写真のEXIF情報を右サイドバーに表示していたときもあった。
もしカメラの種類や焦点距離、撮影日などの情報で画像を探すユーザーがいるとしたら、EXIF情報を利用できるから写真にEXIF情報を付けておくといい。
でもだからといって、後からわざわざ追加することまでは、しなくていいだろう。
EXIF情報をランキング要因として使う可能性があることは否定しなかったが、現状では使っていないようだ。
マット・カッツ氏が冒頭で触れた公式ブログ記事は、このコーナーでもピックアップしている。マット・カッツ氏が言ったことと同じで使う可能性があると説明している。
なお日本版ブログで翻訳記事が出ており、「(EXIFを)使用します」と断言した表現になっているが、原文では推量・可能性のニュアンスが含まれていることを補足しておく。
グーグルのリンクネットワーク撃退はまだまだ続く。次の標的はポーランド
日本上陸はあるのか?(Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)
ドイツのリンクネットワークに制裁を課したグーグルの次の標的は、ポーランドのネットワークだった。米グーグルのウェブスパムチームのトップであるマット・カッツ氏が、ツイッターで明らかにした。
Not done with Germany yet, but we just took action on two Polish link networks + a reminder blog post: http://t.co/p4tHWx5vHF
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 2月 24
ドイツがまだ完了していないが、ポーランドの2つのリンクネットワークに対策したところだ。こちらのブログ記事を思い出してほしい。 goo.gl/qomFP8
参照先として示しているURLはポーランド語のウェブマスター向け公式ブログの記事で、不思議なリンクに対する注意を喚起している。
対策されたリンクネットワークの1つは、e-Weblinkであることを運営者が認めた。もう1つは、prolink.plだとの噂もある。
グーグルはフランス、ドイツと、ガイドラインに違反するリンクネットワークに立て続けに制裁を加えたばかりだ。マット・カッツ氏によるツイッターでの公表はこれで何度目になるだろうか。10回近く、あるいはそれ以上いっているはずだ
さて次はどの国のリンクネットワークが標的になるのか、発表を楽しみに(?)待とう。
Google+ページの投稿がロゴ付きで検索結果に出てきた
著者情報と同様に目立つ(Saijo George on Google+)
Google+には、企業やお店、商品・サービスなどが個人ではなく組織/ブランドとして開設できるGoogle+ページがある。
Google+ページの投稿が通常の自然検索結果にロゴ写真付きで出てくることがあるようだ。
写真付きといえば著者情報が思い浮かぶが、著者情報はGoogle+の個人アカウントと結び付けられている。この検索結果に表示されているアイコンは、Google+ページに結び付けられている点で異なる。
オーストラリアのグーグルで、グーグルアカウントにログインした状態でのみ見ることができたそうだ。テスト段階だと思われるが、米グーグルでは以前から確認されていた。日本のグーグルで目撃されたという情報は、筆者には入っていない。
著者情報と同じように画像が検索結果に現れると目立つ。ユーザーの反応やGoogle+ページの利用状況を見ながら、導入するかどうかグーグルは検討していると推測できる。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
ブログの検索トラフィックを伸ばすコツを解説した記事と正しいSEO情報を選ぶことの大切さを知らせる記事を今週はピックアップ。
- ブログの月間訪問数を短期間で10万件に増やす具体的方法
効果実証済みの施策 - 知ったかぶりのSEOのアドバイスに気をつけろ
情報の信用性に注意
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