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時系列と時間帯や曜日でまとめる便利なカスタムレポートを使ってみよう(第88回) [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum

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今回は、時系列で複数の指標を一度に表示/ダウンロードできるカスタムレポートや、曜日や時間帯という時間軸でまとめた集計をするカスタムレポートの全パターンを一挙公開しよう。

カスタムレポートについては、月別に時系列で複数指標を一度に表示するレポートの一部を、この連載の第36回でご紹介した。

今回は、次の2つのカスタムレポートを紹介し、あなたのGoogleアナリティクス アカウントで使えるようにする方法を紹介する。どちらも、標準のレポートではセカンダリディメンションでも表示されない特殊なディメンションを利用するので、カスタムレポートで作成するしかないものだ。

  1. 時系列のカスタムレポート

    時系列で複数の指標を一度に表示/ダウンロードできるカスタムレポート

    • 月単位
    • 週単位
    • 日単位
    • 時間単位

    利用シーンとしては、複数指標を時系列に一括で利用したい場合に有効だ。というのも、Googleアナリティクスでは、複数の指標を時系列で一度に表示/ダウンロードするレポートが標準では用意されていないからだ。

  2. 時間軸でまとめたカスタムレポート

    曜日や時間帯という時間軸でまとめた集計をするカスタムレポート

    • 曜日(月曜日~日曜日)
    • 時間帯(0時台~23時台)
    • 分(0分台~59分台)でまとめる

    時間軸でまとめたレポートは、AdWordsアカウントとの連携をしている場合の、[AdWords]>[時間別]で、「時」あるいは「曜日」というディメンションでしか利用できないので、馴染みが薄いだろう。一定期間まとめて曜日別にあるいは時間帯別にまとめるという見方ができるレポートだ。平日/休日別の時間帯別などの利用パターンを見たい場合に有効だろう。

カスタムレポートを取り込もう

今回説明するカスタムレポートを自分のGoogle アナリティクスのビューに取り込みたい場合は、下記URLをクリックして取り込んでほしい。

この2つのリンクはそれぞれ、クリックすると図1のような画面が表示される。

図1:カスタムレポートの共有

図1赤枠部分をクリックし、このカスタムレポートを取り込みたいビューを選択し(1つしか選択できない)、[作成]ボタン(図1青枠部分)をクリックする。

すると取り込んだビューのカスタムレポートに挿入され、そのカスタムレポートが表示されている画面が表示される。

あらかじめ、この2つのカスタムレポートを取り込んでいるという状態を基準に、それぞれの使い方を説明していく。

カスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」の使い方

まずカスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」から説明していこう。グローバルナビゲーション「カスタム」(図2赤枠部分)をクリックしてカスタムレポートの画面に入り、「時系列(月、週、日、時間)」という名(図2青枠部分)のレポートを選択したのが図2だ。

なお、図2では私のカスタムレポートはあらかじめグルーピングした「時系列、時単位」というグループの中に配置しているので、皆さんがこのカスタムレポートを取り込んだ場合の位置とは違う場所にあるはずだ。

操作手順
  1. グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定](図2赤枠部分)をクリックする
  2. 「時系列(月、週、日、時間)」(図2青枠部分)をクリックする
図2:カスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」の上部

このレポート内に時系列で表示する時間の細かさは4つで、レポートタブの名称は「月単位」「週単位」「日単位」「時間単位」の4つ(図2緑枠部分)がそれに該当する。指標グループは「ユーザーサマリー」「目標とコマース」の2つを作成(図2黒枠部分)してある。

4つのレポートタブ(図2緑枠部分)のうち、「月単位」タブを選択したレポート例が図3だ。

図3:カスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」の一覧表示部

月単位の集計をするディメンションは「月(年間)」(図3赤枠部分)で、デフォルトで選択されている「ユーザーサマリー」指標グループには7つの指標群を指定(図3青枠部分)してある。

2013年の各月が表示され、訪問数の多い順に並んでいる。訪問数がこの期間で一番多いのが一番上に表示されている月だが、ここ(図3緑枠部分)をクリックすると、この月の日別のデータにドリルダウンできるように設定されている。ドリルダウンしたあとが図4だ。

図4:日別にドリルダウン

表示される指標群は同じで、7月の日別に訪問数の多い順に並んでいる。日単位の集計をするディメンションは「日付」(図4赤枠部分)である。さらに一番上に表示された日付(図4青枠部分)をクリックすると、この日の時間別のデータにドリルダウンできるように設定されている。ドリルダウンしたあとが図5だ。

図5:時間別にドリルダウン

時間別に集計するのが「時間帯」というディメンション(図5赤枠部分)である。このようにディメンションの各項目をクリックしてドリルダウンできるように図6のような指定をしてある。

図6:カスタムレポートのディメンションの設定

「週単位」タブ(図2緑枠部分の左から2つ目)は、「週(年間)」→「日付」→「時間帯」というディメンションにドリルダウンできる。

「日単位」タブは、「日付」→「時間帯」というディメンションにドリルダウンできる構造に指定してある。

「時間単位」タブは「時間帯」ディメンションが指定してあるだけだ。

ドリルダウンで絞り込まずに一定の期間すべてを日単位や時間単位で並べてみたいのであれば「日単位」や「時間単位」タブのレポート見るのがよい。

なお「目標とコマース」指標グループ(図2黒枠部分の右)は、図7のような指標群を割り当ててあるので、主に成果の軸から見たい場合はこちらの指標グループを使ってほしい。

図7:「目標とコマース」指標グループ

カスタムレポート「まとめる(曜日、時間帯、曜日別時間帯)」の使い方

次にもう1つのカスタムレポート「まとめる(曜日、時間帯、曜日別時間帯)」を説明しよう。指標グループは上記のカスタムレポートと同じで「ユーザーサマリー」「目標とコマース」の2つ(図8赤枠部分)。5つのタブ(図8青枠部分)を中心に説明していこう。

図8:カスタムレポート「まとめる(曜日、時間帯、曜日別時間帯)」

曜日を表すディメンションは「曜日の名前」と「曜日」の2つがある。昔は「曜日」のディメンションしかなく、「0」が日曜日、「1」が月曜日……「6」が土曜日というように読み替えなければいけなかったが、「曜日の名前」のディメンションは英語ながらも図9のような表示となり、直感的にデータが読めるようになった

図9:「曜日名(英語)」タブのレポート表示例

「曜日名(英語)」タブ(図8青枠部分の左端)を選択したときのレポートの一覧表示部の一部が図9で、ディメンション名はこの「曜日の名前」(図9赤枠部分)を指定している。

さらに一番上に表示された項目(図9青枠部分)をクリックすると、この曜日(4回ある火曜日をまとめて)の時間別のデータにドリルダウンできるようになっている。ドリルダウンしたあとが図10だ。時間帯にまとめて集計するのが「時」というディメンション(図10赤枠部分)になる。

図10:時間帯にドリルダウン

さらに一番上に表示された時間帯をあらわす数字(図10青枠部分)をクリックすると、この日々(4回ある火曜日をまとめて)の選択した時間(11時台)別のデータにドリルダウンできるようになっている。それが図11だ。

図11:分別にドリルダウン

「分」というディメンション(図11赤枠部分)が該当する「分」をまとめて集計するディメンションに該当する。この「分」のディメンションは最近追加されたようだ。

「曜日(数字)」タブ(図8青枠部分の左から2つ目)は、「曜日」→「時」→「分」というディメンションにドリルダウンできる。

「時間帯」タブは、「時」→「分」というディメンションにドリルダウンできる構造に指定してある。

一定期間をまとめて曜日別時間帯別にまとめて見てみたい場合は、残りの「曜日×時間」か「曜日×時間(目標、EC)」タブを使ってほしい。こちらはフラットテーブル形式を利用しており、指標グループを複数作れないために同じ構造だが2つに分けてある。実際の「曜日×時間」タブのレポートは図12だ。

図12:「曜日×時間」タブのレポート

「曜日の名前」をプライマリディメンションに、「時」をセカンダリディメンションに指定(図12赤枠部分)したレポートだ。指定した指標群(図12青枠部分)は、カスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」の「ユーザーサマリー」指標グループ(図3青枠部分)と同じだ。

「曜日×時間(目標、EC)」タブでは、カスタムレポート「時系列(月、週、日、時間)」の「目標とコマース」指標グループ(図7)と同じにしてある。

カスタムレポートの作り方は過去記事を参照してほしい

なおカスタムレポートの作り方については下記にまとめてあるので、自分でもさまざまなフォーマットを作成して見たいという方は、こちらも参照してほしい。

筆者のユニバーサルアナリティクス対応のGoogleアナリティクス本が出版されました。  → 『Google Analyticsによるアクセス解析入門~Universal Analyticsを使ったWebマーケティング実践テクニック100』

この記事の筆者
ユーザー 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン) の写真

衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)

1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社インターネット視聴率センター長を経て、2000年ネットレイティングス入社、視聴率サービス立ち上げに参画、2006年ネットレイティングス社(現ニールセン株式会社)フェローに就任。株式会社クロス・フュージョン代表取締役。またデジタルハリウッド大学院客員教授、米Digital Analytics Association会員、アクセス解析イニシアチブ副代表。

著書など:
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