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“進化する”サイト内検索がコンバージョンと離脱率改善の切り札に!/パブリックアイデンティティ [ネットショップ担当者フォーラム セミナーレポート] | Web担当者Forum

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ECサイトが解決したい大きな2つの課題である「コンバージョン向上」「離脱率の改善」を一気に解決するには、「サイト内検索」を的確に利用することが大切だ。ECサイトに欠かすことのできない機能であり、優良な見込み客が使う機能である「サイト内検索」の活用法を、パブリックアイデンティティが解説した。

世界トップシェアのサイト内検索ソリューション

株式会社パブリックアイデンティティ 代表取締役 松下芝雄氏
株式会社パブリックアイデンティティ
代表取締役 松下芝雄氏

パブリックアイデンティティは、「Behavior Data」(行動データ)をキーワードに、ユーザーの行動履歴を活用するソリューションを事業者に提供し、ECサイトの収益最大化と運用負荷の軽減をもたらすことを目標に掲げている。本セッションでは、代表取締役の松下芝雄氏が「CV、離脱率の切り札的ソリューション ~行動履歴とマーケティング視点の検索機能がECを変える~」と題して、ECサイトにおけるサイト内検索の活用を中心に語った。

同社が提供するサイト内検索ソリューションの「Learning Search」(ラーニングサーチ)は、ニュージーランド株式市場に上場するソフトウェア企業であるSLI Systemsが開発したもの。パブリックアイデンティティは、その開発パートナーとして日本国内における導入や開発、サービス運営、保守などを担当している。今回は、開発元であるSLI Systemsのマーク・ブリクストン氏が来日し、管理画面の紹介やデモなども同時に行われた。

もともとパブリックアイデンティティでは、サーチの自社開発に取り組んでいたという。だが、検索結果が多すぎたり、逆に少なすぎたり、商品名などの誤入力をどのように救済するかといった課題が解決できなかった。そこで、SLI Systemsとパートナーシップを結ぶことにした。Learning Searchは、開発から12年に渡り提供され続けており、トップ500のECサイトにおいて、サイト内検索ソリューションのトップシェアを獲得しているという。

サイト内検索の利用者は優良な見込み客

パブリックアイデンティティでは、Learning Searchのほかにも、パーソナライゼーションエンジン「Resonance」(レゾナンス)や、データ分析ソリューション「みえログ」などサイト改善のサービスを提供すると同時に、それらがサイトにどのような貢献をしているかの分析と運用代行まで行っている。

松下氏は「この10年間で、いろんなお客様と接してきたが、最初に解決したい課題を尋ねると、1位はコンバージョンをいかに増やしていくか、2位は離脱率をいかに下げていくかとなる。この2つはまったく変わらない」と語る。

では、具体的にどのようにこのリクエストに応えるのか。松下氏によると、サイト内検索の利用率は、米国で57%、日本で36%となっている。さらに、サイト内検索を利用したユーザーのコンバージョン率は米国で65%、日本で45%である。これは、サイト内検索を利用するユーザーは、優良な顧客になりうる可能性が高いということを示している。

さらに松下氏は、同社のクライアントのサイトから実際に得られた調査データによると、サイト内検索利用者のサイト滞在時間は、未利用者よりも約20%強も長く、コンバージョンに至る時間は逆に約30%強も短いという数字を示した。

つまり、サイト内検索は、サイト利用者の離脱率を改善するとともに、利用者に対してコンバージョンまでの最短ルートを提示していることを意味する。すなわちサイト内検索は、ECサイトにおける2大課題の特効薬たり得るのだ。

細かな事業者の要望に応える「進化するソリューション」

SLI SYSTEMS マーク・ブリクストン(Mark Brixton)氏
SLI Systems社
マーク・ブリクストン(Mark Brixton)氏

同社は、Learning Searchの特徴を「進化するソリューション」だと説明する。どういうことだろうか。

その理由のひとつが、行動履歴の活用だ。Learning Searchは、ユーザーがサイト内でどのような検索を行い、その結果、何を買ったのかという行動履歴に基づいて学習し、検索結果やサジェスチョンの表示内容をどんどんチューニングしていく。

たとえば、ユーザーが「わ」と一文字入力した場合、従来ならインデックスされた順番で多数のページが表示されるが、Learning Searchならば、それまでの利用者の行動履歴にもとづき、過去に多く検索されたページを自動的に上位に表示する。今よりも一週間後のほうがよりユーザーに役立ちやすい検索結果が表示されるのだ。

検索インターフェイスにもこだわっています。Learning Searchは、ユーザーの入力が日本語変換される前に結果を表示します。たとえば旅行代理店のサイトなら、『ほ』と最初に入力された段階で、「北海道」など一般的なものだけでなく、「ホノルルオアフマラソン2013」など時期に合わせた検索語の候補を表示でき、ユーザーに積極的に提案できます(松下氏)

日本語処理で欠かすことのできない辞書も毎年アップデートしている。さまざまなサイト内検索エンジンの中には、10年前の辞書をそのまま使い続けているものもあり、音楽やファッションなどの変化が激しい分野では、検索結果の品質が大きく落ちてしまう。しかしパブリックアイデンティティでは、自然言語処理の専門家を迎えて、毎年辞書のアップデータを行い、トレンドワードにも対応するなど、その時代に適切な検索結果を表示可能にする

また、「送料」「返品」など、ユーザーが求めている結果が明確なワードの場合や、「時計」などの商品カテゴリを示すキーワードでの検索時には、データベースからのクエリー結果ではなく、特定のページへのリダイレクトも設定できる。

スマホへの対応についても抜かりはなく、スマホに最適化されたページを表示しながら、ユーザーから見て検索結果や機能面はPCサイトと変わらぬように作られている。

他にも、サイト内検索結果を静的なページとして生成してグーグルなどにクロールされやすくすることでSEO効果をもたらしたり、Facebookなど外部サイトとの連携機能を用意したりと、多様な機能を用意している。

課題と解決/検索結果が多すぎる→検索インターフェース/リダイレクト機能/バッチ表示/絞り込み機能/検索結果が少なすぎる→コンソールでの結果確認/同義語辞書/誤入力→キーワード提案/キャンペーンとの連動→バナー表示/チューニング→行動履歴に基づくラーニング/目的を反映したチューニング/外部サービスとの連携→Facebook連携/解決
サイト内検索のさまざまな課題を解決した「Learning Search」

サイト内検索でオムニチャネルマーケティングを可能に

気になるのは実際にサイト内検索を導入してどのくらい成果が上がるのかという点だろう。実際にパブリックアイデンティティの顧客において、検索ウィンドウの有無で、新規ユーザーを対象にしたABテストを行ったところ、検索ウィンドウがあることによって、コンバージョンは30%アップ、再来訪率は50%アップ、離脱率は40%低下した。また、平均購入金額も3%アップしたという。

Learning Searchは、リッチな検索インターフェイスと、お客様の期待を外さないリッチな検索結果を提供できます。それに加えて、外部サービス連携、トレンドにフィットした検索結果などが特長です(松下氏)

単にキーワードに対する結果を機械的に表示するサイト内検索はすでに時代遅れだ。行動履歴やトレンド情報に応じて、積極的に検索結果を変化させなければ、利用者は離れていってしまう。

さらに、こうした検索を起点としたマーケティング施策を取ることで、ECサイトのみならず、実店舗での購買も促すことが可能だ。例えば、外出先で検索した商品を、後から自宅のPCサイトで見た時にレコメンドする。さらに、商品を買わなかったユーザーにキャンペーン情報をメールで送ったり、実店舗で利用可能なクーポンを在庫がある実店舗の情報と共に通知したりできるのだ。「こうした検索起点のオムニチャネルマーケティングも、我が社のプラットフォームであれば可能になるのです」と最後に松下氏は強くアピールした。

問い合わせ先

株式会社パブリックアイデンティティ
http://www.p-id.jp/

この記事の筆者

執筆:青山祐輔

撮影:鹿野宏(Lab Inc.)

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