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- 複数デバイスの利用によりインターネットユーザーの検索状況が多様化
- ターゲティングと入札価格調整によって広告配信対象を絞り込む
- 広告の配信対象はインターネットユーザーの検索利用シーンで切り分ける
スポンサードサーチでは、インターネットユーザーが検索を行う「デバイス」「曜日・時間帯」「地域」ごとに、入札価格の増減率を調整することができます。この入札価格調整率の機能は、ターゲティング機能と組み合わせることで、特定の条件に対して重点的に広告を配信できます。
複数デバイスの利用に対応したスポンサードサーチ
近年、スマートフォンやタブレットの急速な普及によって、インターネットユーザーの検索状況が大きく変化しています。1人のインターネットユーザーが、複数のデバイスをまたいだ利用が当たり前となったため、以前のように「自宅や会社ならPCで」「外出中ならスマートフォンで」とデバイスで区別するだけでは十分とはいえなくなりました。このような変化は「マルチデバイス化」と呼ばれ、広告運用で重要テーマとなっています。
また、同じキーワードの検索でも、「平日か休日か」「朝か夜か」「どこにいるか」など、時間帯や場所によって、インターネットユーザーの意図は異なります。これからの広告は、訴求したい相手の「場所」「時間」「状況」といった「利用シーン」を想像したうえで、適切に配信設定を行う必要があります。
このような背景からスポンサードサーチでは、広告配信を複数デバイスに向けて行えるようになっています。キャンペーンや広告グループでは、標準でPCにもタブレットにもスマートフォンに配信できるようになっており、そこから細かい設定を行うことで、対象の絞り込みや配信バランスの調整を行うことができます。
ターゲティングと入札価格調整率
スポンサードサーチでは、デバイスを問わず幅広い対象へ向けた広告を作成できますが、設定によって配信する対象を絞り込むことができます。たとえば、キャンペーンにはターゲティングと入札価格調整の機能が用意されており、広告を配信したいインターネットユーザーの状況に合わせて設定することで、広告効果を高めることができます。
入札価格調整とは、基準となる入札価格に対する増減率(引き上げ率、引き下げ率)を指定することで、広告配信の比重を変えるための機能です。増減率に従って最大入札価格が変動するため、重点的に広告を配信したり、逆に控えたりといった細かい調整が可能です。
たとえば、京都にある旅館が広告を出す際、京都以外の地域を対象にします。東京からの旅行客が例年多い傾向があれば、地域のターゲティング設定で東京だけ入札価格を調整して増やすことで、最大入札価格が増える分、広告が表示されやすくなります。
同じキーワードで入札の競合が発生した場合、入札価格調整率を設定しておくことで、広告表示の機会を増やすことができます。広告は表示されなければ、クリックされる可能性も、コンバージョンにつながる可能性もないため、広告効果を高めるには入札価格調整の活用が重要となります。
以下に、キャンペーン、広告グループ、広告で設定できるターゲティングと入札価格調整の機能を示します。
キャンペーン
デバイス(スマートフォン入札価格調整率)
入札価格調整率でスマートフォン向けの最大入札価格を指定できます(-90%~+300%)。引き上げ率と引き下げ率によって、広告表示のされやすさが変わります。「引き下げ率」を選択後、「100」を入力すると、スマートフォンへは配信されません。地域(入札価格調整率)
広告の配信地域を市区町村単位で指定できます。また、配信対象にした市区町村ごとに入札価格調整率で最大入札価格を指定できます(-90%~+900%)。曜日・時間帯(入札価格調整率)
広告の配信曜日と時間帯を指定できます。また、配信対象にした曜日と時間帯ごとに入札価格調整率で最大入札価格を指定できます(-90%~+900%)。
広告グループ
スマートフォン入札価格調整率
入札価格調整率でスマートフォン向けの最大入札価格を指定できます(-90%~+300%)。引き上げ率と引き下げ率によって、広告表示のされやすさが変わります。「引き下げ率」を選択後、「100」を入力すると、スマートフォンへは配信されません。
キャンペーンでも「スマートフォン入札価格調整率」を指定している場合、広告グループの設定が優先されます。
広告
優先デバイス(スマートフォンに優先配信)
スマートフォンへの広告配信の際に、優先的に当該広告を表示させることができます。広告(アプリダウンロード用)
スマートフォンやタブレットのアプリの訴求に特化した広告で、指定するリンク先によってAndroidまたはiOSのみに配信できます。広告(モバイル用)
従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)向けに広告を配信できます。
最終的な入札価格調整率と最大入札価格の計算
入札価格調整率を指定すると、その範囲内で入札価格が増減します。先述のように、さまざまな項目で入札価格調整率を指定できますが、最終的な入札価格調整率はそれらを掛け合わせた値になります。
設定によっては基準とする入札価格を大きく超える場合も考えられるため、十分に注意しましょう。最終的な入札価格調整率を確認するための「入札価格調整率の計算ツール」が用意されているので、活用するとよいでしょう。
- ※計算ツールについては以下のページを参照
→ 入札価格調整率の計算ツールとは
シナリオ別ターゲティング&入札価格調整率の設定例
広告の訴求内容とインターネットユーザーの状況を想定した広告設定について、特にターゲティングと入札価格調整率に絞って紹介します。配信対象や目的によってどのようにターゲティングと入札価格調整を行うのか、参考にしてください。
※ここで示すのはあくまでも参考例であり、設定内容については実際のインターネットユーザー利用動向や広告配信実績に基づいたものではありません。
シナリオ1 旅行代理店の沖縄ツアー広告
京都の旅館が、集客のために広告を出します。週末に自宅でくつろぎながらスマートフォンやタブレットで旅行の計画を立てている人を想定しています。主な対象は京都以外の地域ですが、ゼロではないので対象に含めておきます。特に例年東京・埼玉・千葉からのお客が多いので、その1都2県に重点を置いています。
キャンペーンの設定例
シナリオ2 池袋のカラオケ店の集客
池袋にあるカラオケ店が、いつも客が少ない平日の昼間に集客を行います。昼間の客はほとんどが大学生のランチ後の利用であり、スマートフォン経由の検索が多いため、スマートフォンに重点を置きます。
キャンペーンの設定例
シナリオ3 大阪のピザ店
大阪の宅配ピザ屋が、集客のために広告を出します。配達区域が大阪府の一部に限定されるため、地域を絞り込みます。宅配が専門なので店舗への誘導は必要ありません。スマートフォンからの検索のほうが注文率が高いことがわかったので、スマートフォンに重点を置きます。また、広告を見てすぐに注文の電話をかけてもらえるよう、広告表示オプションで電話番号の表示を行います。
キャンペーンの設定例
広告表示オプションの利用例
- ※広告表示オプションについては以下のページを参照
広告の訴求力をアップさせる[広告表示オプション]とは?
シナリオ4 iPhone向け新作アプリを訴求したい
iPhone向けの新作アプリをリリースした開発会社が、宣伝とダウンロード促進のために広告を出します。全国が対象ですが、特にスマートフォンの普及率が高い都市圏に重点を置きます。アプリダウンロード用広告として作成することで、配信対象をスマートフォンのみに限定します。
キャンペーンの設定例
広告の設定例
- ※アプリダウンロード用広告については以下のページを参照
広告の作成(アプリダウンロード広告用)
効果的なキーワードの選び方や広告文作成のコツについては、次のステップ以降でご説明します。
オリジナル記事はこちら:入札価格を調整してメリハリある運用を(2013/12/19)
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