Googleアナリティクスにも、他のアプリやソフトなどと同じく、ショートカット機能がある。これが使えると、日々の確認作業がスピードアップできるので、ぜひ覚えておこう。
Googleアナリティクスには、レポートへの「ショートカット」と「キーボードショートカット」という2種類のショートカット機能がある。まず「ショートカット」の方から説明していこう。
ショートカットの使い方
「ショートカット」とは、レポート上部にある共通機能である、「セグメント」機能や「メール」「エクスポート」などと並んで表示のある「ショートカット」(図1赤枠部分)の機能のことだ。
この機能は、現在表示されているレポートにワンクリックでアクセスできるようにするブックマークのような機能だ。この機能のないレポート(ユーザーフローや行動フローなどフロー系のレポートやマルチチャネルなど)もあるが、たいていのレポートで使える。
この「ショートカット」機能は、各種グラフ表示やデータ表示の設定に手を加えた条件まで記憶しておいてくれるのがポイントだ。なので単によく見るレポートだからとそのまま「ショートカット」に登録するのではもったいない。もし毎回同じセグメントを掛けたり、並び替えをしたりしているのであれば、そのレポート表示のカスタマイズを先にしてから、ショートカットで登録するのがお薦めだ。
レポート対象期間の固定だけはできないが、
- セグメント機能(図1青枠部分)の利用
- 選択した指標グループ(図1緑枠部分)
に加えて、以下のような機能や設定と、表示する行数の指定などの設定が保存対象になる。
グラフ表示部のショートカット保存対象
- 指標の選択の指定(図2赤枠部分)
- グラフの表示単位の選択(図2青枠部分)
- グラフに表示の機能の利用(図2緑枠部分)
データ表示部のショートカット保存対象
- セカンダリ ディメンションの指定(図3赤枠部分)
- 並び替えの種類(図3青枠部分)
- どの指標で並び替えたか(図3緑枠部分)
- データ表示形式の選択(図3黒枠部分)
ショートカットの追加方法
図1の「ショートカット」ボタン(図1赤枠部分)をクリックすると、図4のような、ショートカットの追加画面が現れる。
ショートカットの名前(図4赤枠部分)は、デフォルトで元のレポート名が記載されている。変更したければ編集できる。これで問題なければ、その下にある[OK]ボタン(図4青枠部分)をクリックしよう。
すると、「ショートカット」の配下に、さきほどのレポートへのリンクが「言語」の名前で追加(図5赤枠部分)されている。
「ショートカット」機能を利用した標準レポートは、通常の標準レポートと上部の機能の表示が若干異なっている。一番左の機能が、図1では「カスタマイズ」だったが、こちらでは「保存」(図5青枠部分)に変化し、一番右にあった「ショートカット」機能はなくなっている。
ショートカットの管理方法
登録したショートカットの管理は、[ショートカット]>[サマリー](図5緑枠部分)から行う。この「サマリー」をクリックすると図6の画面になる。名前と作成日に加えて、[操作]ボタン(図6赤枠部分)が見える。
[操作]ボタン(図6赤枠部分)をクリックすると、「表示」「名前を変更」「削除」の3つがプルダウン表示(図6青枠部分)される。
ショートカットの指定を2つ3つと加えていくと、設定した順番にショートカットメニューの配下に追加されていく。多数のショートカットを作成できるようだが、カスタムレポートのようにカテゴリ分けして見やすく整理する機能はいまのところ存在していない(2013年12月16日時点)。
グラフ表示やデータ表示部のカスタマイズを多数行っている場合は、他の人とも設定を共有したいはずだが、ショートカットには共有の機能はない。
なお、管理画面の方でこの「ショートカット」の管理をする方法もある。[ショートカット]>[サマリー]画面と内容は同じだ。
- グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定]をクリックする
- 画面の右側の「ビュー(プロファイル)」欄下部(図7赤枠部分)にある[ショートカット]をクリックする
- ショートカット管理画面が表示される(図7青枠部分)
キーボードショートカットの使い方
もう1つのショートカット機能である「キーボードショートカット」については、簡単に紹介しておく。名前からご想像のとおり、Wordやテキストエディタで、[Ctrl]キー+[C]キーを押すと、選択している範囲の内容をコピーする、あのキーボードショートカットと同じ機能だ。
まず、何でもいいのでレポート画面を見ているときに、単に「?」とキーボードで押してみよう([?]キー)。すると図8のような表示が現れる。
今使った「?」が、キーボードショートカットだ。図8の一番上に記載されている(図8赤枠部分)のが、これに該当する。他のキーボードショートカットは、その下に記載されている。
たとえば「d t」と書いてあるキーボードショートカット(図8緑枠部分)は、[D]キーを押したあとに続けて[T]キーを押すということを意味する。それほどバリエーションは多くないが、使用頻度の高い操作は覚えておいて損はないだろう。
レポート確認は、あくまでもWebサイト改善の第一歩にすぎない。今は年末で忙しいかもしれないが、年始にもし時間ができるようなことがあるなら、今行っている定例の作業を一度整理してショートカットに登録しておく作業をやっておけば、作業効率は上がるはずなので、トライしてみてはいかがだろう。
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オリジナル記事:無駄な作業時間を短縮! プロアナリストがGoogleアナリティクスの効率化に常用しているショートカット機能(第82回) [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum
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