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「逆SEO」「検索順位を約束」などのSEO業者をうかつに信用しないよう警告、グーグル△ など10+4記事 [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum

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この記事を読むのにかかる時間: 約 10 分
タイトル画像:国内&海外SEO情報ウォッチ

「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。

来週(8/2)のこのコーナーは、編集部の都合でお休みとなります。申し訳ありません。次回8月9日の更新をお楽しみに。

今週のピックアップ

「逆SEO」「検索順位を約束」などのSEO業者をうかつに信用しないよう警告、グーグル△
★★★★☆選挙と関係なく役立つ内容(Google ウェブマスター向け公式ブログ)

グーグルはこれまで「こういうSEO業者は信用してはいけません」といった明確な発言はせず、「ガイドラインを守るように」という表現を使ってきた。しかし、かなり「否定」に近い表現で、悪質なSEO業者に言及する記事を公開した。

「選挙活動における検索エンジンを対象とした施策について Q&A編」と題して、グーグルのウェブマスターツール向け公式ブログに投稿された、日本独自の記事だ。

今年の夏の参議院選挙はすでに終了したが、この記事自体は、選挙に関係ない一般のウェブ担当者に役立つ情報になっている。

  • SEO 業者から検索結果の掲載順位を上げる、といった営業電話がかかってきたのですが、信用しても大丈夫ですか?
  • ガイドラインに違反するとどうなるのですか?
  • SEO 業者から逆 SEO や誹謗中傷対策などの提案を受けましたが、問題はありませんか?
  • 関連検索やキーワードのサジェスト機能から外して欲しいキーワードがあるのですが、どのようにすればいいですか?
  • 政治家の事務所のウェブサイトを運営しています。SEO 対策として気をつけるべき点はなんですか?

「掲載順位を上げる」と営業電話をかけてくるSEO業者を信用していいかという問いには、「ランキングを上げることを約束するような勧誘には注意が必要です」と回答している。

「逆SEOや、誹謗中傷対策という名目で検索結果を人為的に操作する手法」に関しては、「違反しない施策を行うよう確認すること」と回答している。

いずれも少し婉曲的な表現になっているものの、これはグーグル流の「そういう提案をしてくる業者をうかつに信用しないように」というメッセージだと受け止めるべきだろう。

特に「逆SEO」に関して日本のグーグルが公式に言及しているのは、初めてではないだろうか。選挙という、これまでSEOに携わってこなかった人たちがSEOに触れるタイミングで、改めてこうしてメッセージを出してきた日本のグーグルのスタッフは、すばらしい。

※ちなみに「グーグル△」は、「グーグルさんかっけい」つまり「グーグルさん、かっこいい!」という意味のネット用語です(参照)。

日本語で読めるSEO/SEM情報

検索エンジンに“意味”を理解させるためにschema.orgを使ってみよう
★★★★☆schema.orgはこれからのSEOに必須(Qiita [キータ])

「構造化データ」を使うと、コンテンツが持つ意味やその内容を、コンピュータが処理できる形で検索エンジンに伝えられる。

たとえば、ページのコンテンツ内に「5」という数字が書かれているとする。「5」という数字だけでは、検索エンジンにとっては単なる数字(文字列)でしかなく、なにかの意味を持つものではない。

しかし少しHTMLの記述を追加して構造化データとして扱われるようにすれば、評価の★「5」つや在庫の「5」個、金額の「5」円(5円の販売価格は一般的ではないが)のように、その数字が持つ意味を伝えることが可能なのだ。そして、検索エンジンがそのデータ形式に対応していれば、検索結果に特別な形で表示できるというわけだ。

グーグルをはじめとする主要な検索エンジンは、構造化データの共通化した枠組みを作ることを目的にschema.orgを立ち上げた。1年少し前の話だ。

「構造化データ」や「schema.org」と聞くと、難しく感じてしまいとっつきにくいかもしれない。

こちらの記事では、schema.orgの仕様に従った構造化データのマークアップ方法を解説している。

初めての人にとってはこれでも難易度が高いかもしれないが、schema.org関連の日本語の情報が少ない状況では、おおいに参考になる。

構造化データの利用をグーグルは確実に推進している。ナレッジグラフデータハイライターと構造化データマークアップ支援ツールの提供組織ロゴのschema.orgマークアップのサポートなどを見ても明らかだ。

今後のSEOを見据えると、schema.orgの理解は間違いなく必要だと筆者は断言する。

ヤフー、検索結果にネイバーまとめと弁護士ドットコムのコンテンツを挿入
★★★☆☆グーグルの検索結果には出ない情報(Yahoo!検索)

日本のヤフーは検索結果の生成にグーグルのシステムを現在利用している。検索結果は基本的にグーグルのそれと同じだ。しかしユーザーインターフェイスはヤフーがデザインするし、独自の情報を検索結果に表示することも許されている。

グーグルの検索結果にはない2つのコンテンツが、ヤフーの検索結果に差し込まれている状況が最近発見された。

1つはネイバーまとめ、もう1つは弁護士ドットコムのコンテンツだ。

検索結果に差し込まれたNAVERまとめからのコンテンツ
検索結果に差し込まれた弁護士ドットコムからのコンテンツ

以下のSEO系ブログがレポートしている。

渡辺氏のコメントが筆者の気を引いた。

なお、3月の同発表以後、Yahoo!検索からのトラフィック誘導を見越した、小遣い稼ぎの低品質なNAVERまとめ、スパムリンクまとめ、やらせまとめなどのウェブスパムが増加傾向にある。本格的に Yahoo!検索とNAVERの提携が始まったことで今後もこの種のスパムが増加することは必至であり、両社がスパム排除にどのような対応をするか注目だ。

スパム対策も気になるし、通常のウェブ検索結果で出てきたページのクリック率にも影響を与えそうだ。

グーグルとウェブマスター ツールについてよくある質問に対する回答
★★★★☆気になっていた疑問への答が見つかるかも(ウェブマスター ツール ヘルプ)

グーグルのウェブマスター向けヘルプに大きな変更が全体的に行われた。

なかでも「ウェブマスターに関するよくある質問」のセクションには、ウェブ担当者の助けになる情報がまとまっている。

以下の3項目に関わる内容が説明されている。

  • 検索結果でのサイトの掲載順位
  • 検索結果でのサイトの掲載内容
  • Google からのコンテンツの削除

それぞれの細かな項目について個別に説明している。たとえば、こんな項目は興味深いのではないだろうか。

  • 検索結果でのサイトのランクが下がった理由
  • +1 がサイトの検索結果におけるパフォーマンスに及ぼす影響
  • 検索結果においてサイトに対して手動によるスパム対策が実施される可能性のあるテクニック
  • サイトの検索結果に星(価格、レビュー)を表示させる方法
  • コンテンツを無断で使用された場合や、著作権を侵害された場合に、そのページを削除する場合

全体を通して一読することをおすすめする。

上級SEOを目指すならマスターしたい「URLパラメータ」機能
★★★★☆使い方をわかりやすく解説(株式会社ISSUN)

グーグルウェブマスターツールのURLパラメータ機能に関する注意事項を先週のこのコーナーでピックアップした。だが、そもそもウェブマスターツール「URLパラメータ」機能の使い方自体を知らない読者も多いのではないだろうか。

動きを理解して上手に使えば、Googlebotのクロールを効率化できる優れたツールだ。

ウェブマスターツールの「URLパラメータ」機能の使い方を、こちらの記事がわかりやすく説明している。パラメータの付いたURLを利用しているサイトのウェブ担当者に読んでほしい。

ウェブマスターツールの「URLパラメータ」

なお、ウェブマスターツールの「HTMLの改善」レポートに出てくる「タイトルタグの重複」がURLパラメータの設定で解消すると記事中に書かれているが、URLパラメータはクロールの制御に使うためのツールであり、正規化を目的としたツールではない(Googleの人に確認したことがある)。

ゆえにURLパラメータの設定だけでは重複がなくならないこともあるだろう。パラメータの付いたURLで、301リダイレクトできない状況での正規化には、rel="canonical"タグを使ってほしい。ただしrel="canonical"を使っても、「HTMLの改善」にはrel="canonical"の処理前の状態が反映されるので、依然として重複としてレポートされることがあることも知っておくといい。

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

先週の注目ピックアップにもなったMozCon2013からのセッションレポートと久しぶりのパンダアップデート更新についての記事を今週はピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 「リンクビルディングは違反じゃない」マット・カッツ氏が語るリンクの最新事情
  • ブラウザの履歴を操作して広告を見せるサイトが登場、グーグルはガイドライン違反として厳しく対処する
  • サーバーダウンは検索順位を下げる原因になるか
  • 著者情報が表示されない困ったバグが発生中
  • 倒産したライバル会社のドメイン名を自社サイトに301リダイレクトするのは是か非か
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • セマンティックとナレッジグラフが変える検索の未来
  • SEOを批判する人達が抱える矛盾

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

「リンクビルディングは違反じゃない」マット・カッツ氏が語るリンクの最新事情
★★★★★価値あるコンテンツを起点にしてリンク構築すべし(Stone Temple Consulting)

グーグルのマット・カッツ氏が、リンク構築に関するインタビューに答えた。以下に重要ポイントをまとめる。

  • リンク構築(リンクビルディング)

    リンクされるにふさわしいコンテンツがちゃんとあるのならば、リンクを集めようとする施策(リンクビルディング)は悪いことではない。

    ただし、初めからリンクを獲得しようと試みるのではなく、人々を惹きつけてリンクしたくなったり体験したくなったりするコンテンツを作ることが最初に来なければならない。結果としてそのサイトはランキングにおいてだんだん強くなっていく。

  • プレスリリースのリンク

    プレスリリースからのリンクは、検索順位に関わる指標として評価しないようにしている。

    プレスリリースの目的は、そのプレスリリースからリンクを得ることではない。プレスリリースを利用して発表を世間に幅広く知ってもらい取り上げてもらうことだ(結果として他の媒体の編集者の意思によってリンクが張られることもある)。

  • コンテンツ・シンジケーション

    ほかのサイトにコンテンツを配信しているなら、自分がオリジナルだとグーグルに知らせる必要がある。次の手段を採り入れるといい。

    • ほかのサイトよりも自分のサイトで先にコンテンツを公開する
    • rel="canonical"を使い自分のサイトのページに正規化する
    • 著者情報を設定する
  • ゲストポスト

    ゲストポストは、名前を知ってもらい評判を高めるのにすばらしい手段だ。リンクを獲得する可能性をも秘めている。

    しかし問題もある。間違って利用されている。同じ記事を投稿したり、質の低いコンテンツばかりを作ったりしている人がたくさんいる。

    ゲストポストを“記事の貯蔵庫”のように捉えていたとしたら、コンテンツの質の最低ラインを上げることはできないだろうし、結果として問題が発生することもある。

  • コンテンツ作者の信頼性

    ある人にとって関連性が高くて重要であるのは誰なのかを発見するのに、リンクは依然として最適な方法だ。しかし時がたつに連れて、ソーシャルメディアや著者情報や他のマークアップが、コンテンツの作者に関する情報をより多く与えてくれるようになるだろう。

ブラウザの履歴を操作して広告を見せるサイトが登場、グーグルはガイドライン違反として厳しく対処する
★★☆☆☆こんなスパム手法があったとは(Official Google Webmaster Central Blog)

ユーザーを欺く行為をグーグルは品質ガイドラインで禁止している。

ブラウザの履歴を操作してユーザーを騙すテクニックが、最近グーグルに報告されているそうだ。

グーグル検索からやって来たユーザーがブラウザの戻るボタンをクリックすると、グーグルの検索結果ではなく、検索結果に似せて作られた広告のリンクが並んだページに行くように操作されるのだ。

検索結果に似せて作られた広告ページ
公式ブログに掲載された例。一見すると検索結果に見えるが、並んでいるのは実際には広告リンクだ。

ユーザーを欺くことで明確なガイドライン違反であるから、ブラウザの履歴を不正に操作するようなサイトには厳格に対処すると、グーグルは念を押している

筆者はこんな(悪質な)サイトに遭遇したことがないばかりか、存在することすら知らなかった。しかし公式ブログで注意を喚起するということは、少なからず被害を受けているユーザーがいるのだろう。

Web担の読者にはこんなあざとい手法を使っている人はいるはずがない。もし万が一発見したら、スパムレポートからグーグルに通報しておこう。

サーバーダウンは検索順位を下げる原因になるか
★★★★☆1日くらいなら大丈夫(Google Webmaster Help on YouTube)

ウェブマスターツールに「Googlebotがアクセスできない」という警告が届きました。

実際にそのとき、サーバーが1日ダウンしていたのですが、検索順位に悪い影響が出るでしょうか?

上の質問に、グーグルのマット・カッツ氏が回答した。

1日くらいだったら大丈夫だ。

2週間もダウンしていたら、そのウェブサイトは本当にダウンしていると示すしるしになるから、そのサイトにユーザーを僕たちは送りたくない。

だけど、一時的だったり散発的にダウンしたりするサイトには埋め合わせしようとするし、いくらか許容しようともする。

24時間かそのくらいに後にまた戻ってくる。だから短い時間のダウンだったら心配いらない。

1つ気にかけておいてほしいことがある。

たとえば、ウェブマスター向け公式フォーラムで明らかに多くの人が「『Googlebotがアクセスできない』というメッセージを受け取っている」と報告していたとしたら、それは明らかにグーグル側の問題で修正しなければならない。1~2週間前に実際にそういう出来事があった。

でも正常にサイトをクロールすることにおいては、Googlebotには普段は信頼性があるから、問題が発生すると警告を送るんだ。

だから何らかの理由でGooglebotがサイトにアクセスできないときは、原因を調査したほうがいいだろう。

とは言っても24時間くらいの短い時間なら、ストレスをそんなに感じることはないよ。

サーバーがダウンして警告が届いたとしても、長い時間でなければ特に心配はいらないというのが結論だ。

著者情報が表示されない困ったバグが発生中
★★★☆☆Web担にも影響が出ている(Search Engine Land)

グーグルの検索結果に著者情報が表示されなくなってしまっているケースが発生している。設定が正しく写真にも問題がないうえに、以前まできちんと出ていたにもかかわらずだ。

どうやらグーグル側に問題があるらしい(ただしその確認は取れていない)。ごく少数のサイトにしか影響していないそうだが、この記事のコメントを見ていると、実際には少なくない数のサイトに発生しているようにも思える。

何を隠そう、このWeb担も著者情報が出なくなってしまうトラブルに巻き込まれている(もっとも、原因がこの記事のものと同じかどうかは断定できないが)。

グーグルは修正に取り組んでいるものの、いつ完了するかは定かではないとことである。

倒産したライバル会社のドメイン名を自社サイトに301リダイレクトするのは是か非か
★★★☆☆リスクは犯したくない(HRF SEO Forum)

1年前に倒産したライバル会社のドメイン名の登録が失効して、先週登録可能になった。

その会社のサイトにはいくらかの被リンクが付いている。

このドメイン名を登録して自分のサイトに301リダイレクトしようと考えているのだが、どうだろう?

このような質問が、High Rankingsフォーラムに投稿された。

フォーラムのモデレータと管理者が次のようなコメントをそれぞれ返した。

構わない。ただしSEO的なメリットを期待しないほうがいい。

以前に張られたリンクをたどってやって来るユーザーがいるだろう。

透明性を確保するために、

  • その会社が倒産したこと
  • その会社と自分たちの会社には資本関係がないこと
  • 自分たちの会社が代替となるビジネスを提供していること

をユーザーに伝えるページを作り、そこにリダイレクトすればいいのではないだろうか。

神経質になる必要はない。

ペンギンアップデートの時代だから、ライバル会社のサイトの時代に張られたリンクにスパムリンクがないことを確認すればいいだけだ。

あなたはどちらを支持するだろうか? 筆者は前者だ。

後者を選択した場合、スパムリンクがなかったとしても、自分が所有していなかったドメイン名のサイトの資産を引き継ぐことを目的に301リダイレクトするため、乱用・悪用としてグーグルにみなされてしまう可能性がある。大切なビジネスサイトなのであるから、リスクが大きすぎる。

前者を選ぶときでも、筆者なら、ドメイン名の歴史をリセットしてもらうようにグーグルに依頼する。

SEO JapanSEO Japanの
掲載記事からピックアップ

ナレッジグラフのこれからの考察とSEO批判に対する反論を書いた記事を今週はピックアップ。

この記事の筆者
ユーザー 鈴木 謙一 の写真

鈴木 謙一(すずき けんいち)

フリーランスのインターネットコンサルタント。アメリカを中心としたSEO/SEMのコアな情報を日本に持ち込み、「海外SEO情報ブログ」で“海外SEO”のブランドを確立。サーチエンジンマーケティング専門ソーシャルニュースサイトSphinn(スピン)の公式日本版であるサービス「Sphinn Japan」立ち上げメンバーでもある(Sphinnの本家はMarketing Landとなり編集記事中心へと路線変更している)。

現在は、株式会社セルフデザイン・ホールディングスの取締役コンサルティングアドバイザーとして、SEOの情報収集やトレーニング、海外のSEOカンファレンス参加などを通じて正しいSEOの普及に取り組んでいる。

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