サイトを訪問した見込み顧客を逃がさない!
新たに加わったリタゲ機能を使うと
潜在顧客の掘り起こしから
エンゲージメントまで、YDNで可能に
2013年5月26日~27日に、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)のサイトリターゲティング広告が正式にリリースされた。これまでは前回お伝えしたようにリターゲティング用のタグを設置できるようになっていたほか、一部の正規代理店でのみ試験的に利用されていたが、今後は一般の広告主も実際にサイトリターゲティング広告を出稿できる。
サイトリターゲティングの登場で
さらに守備範囲が広がるYDN
1月29日にYahoo!リスティング広告からYahoo!プロモーション広告へとブランド変更が行われ、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)が新たに登場した。YDNではこれまで「インタレストマッチ」「ターゲティング」「その他の広告」「モバイル」という4つの広告掲載方式が提供されていたが、ここへ新たに加わったのがサイトリターゲティングである。
インタレストマッチ | 登録した広告とインターネットユーザーの興味関心(閲覧中のページ内容、過去の閲覧履歴や検索キーワード)に関連性があるときに広告を表示する方式 |
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ターゲティング | PCやスマートフォン、タブレットを使っているインターネットユーザーの属性・地域に対して広告を表示する方式 |
その他の広告 | 配信対象を特定せず広く広告を表示する方式 |
モバイル | 携帯電話を使っているインターネットユーザーの属性に対して広告を表示する方式 |
サイトリターゲティング | 自社サイトを訪問したインターネットユーザーに対して広告を配信する方式 |
サイトリターゲティングとは、前回の記事でも説明したように「自社サイトに設置したタグを使って過去の訪問ユーザーに絞って広告を表示する」というものだ。
サイトリターゲティングの主な特徴をまとめると次のようになる。
メリット | 潜在顧客&顕在顧客に絞り込んでコミュニケーションを継続的に行えるため、エンゲージメントの強化や購買意欲の促進が期待できる |
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掲載場所 | Yahoo! JAPANを含むYDN提携サイトのコンテンツページ(一部を除く) |
掲載タイプ | クリック課金 |
最低入札価格 | 1円~ |
入稿形式 | 広告管理ツールから実施。テキストとディスプレイ(画像)が利用可能 |
ターゲティング設定 | ターゲットリスト(条件、組み合わせ) |
デバイス | PC、スマートフォン、タブレット |
サイトリターゲティングの機能で特に注目したいものに、次の3つがある。
- ターゲットリストは柔軟に設定可能
サイトリターゲティングの対象とする訪問者の条件を指定して、以下のようなターゲットリストを作ることができる
- サイトリターゲティングを実施するページのURLを指定したターゲットリスト
- サイトリターゲティングタグに挿入できる任意のラベルを元にしたターゲットリスト
- 上記1と2の条件を組み合わせたターゲットリストや組み合わせたターゲットリストどうしをさらに組み合わせたターゲットリストも作成可能
- HTTPSページでサイトリターゲティング用タグを利用可能
SSLを使ったHTTPSのページでサイトリターゲティング用タグを利用できるので、たとえばHTTPSの注文画面を開いたインターネットユーザーを対象にしたり、HTTPSの商品購入完了画面に到達したインターネットユーザーを対象から外したりできる
- Yahoo!タグマネージャーの利用が可能
リターゲティングを行うと自社サイトへのタグの埋め込みが煩雑になってしまうものだが、無料のタグ管理ツール「Yahoo!タグマネージャー」を利用してその管理を行いやすくできる。
Yahoo!タグマネージャーを使うと、Yahoo! JAPANが発行するサイトリターゲティング用タグだけでなく、コンバージョンタグなどさまざまな「タグ」を1つにまとめて管理できる。サイトに埋め込むのはタグマネージャーのタグ1つになるため、ページの表示速度低下や高い導入負荷といった悪影響を回避できる
サイトリターゲティングの具体的な使い方や機能説明については、次のページも参考にしよう。
何をどう使い分ければいいの?
YDNの各広告掲載方式の役割分担
サイトリターゲティングという新たな広告メニューが加わったYahoo!プロモーション広告だが、広告主としてはYDNの他の広告掲載方式やスポンサードサーチと組み合わせて活用することになる。
ここであらためてYDNを含むYahoo!プロモーション広告を整理すると、Yahoo! JAPANの広告の中では次のような位置づけになる。
また、サイトリターゲティングが加わったことで、YDNの各広告掲載方式は次のような役割分担になる。
サイトリターゲティングが加わったことで、潜在顧客を掘り起こし、見込み顧客としてピンポイントでターゲティングするところまでYDNで可能になったわけだ。
2つの図で示したのはあくまでも基本的な考え方であり、広告施策によってこの限りではないケースもあるだろう。ただし、広告ツールとしてはこの考え方をベースに設計されているので、想定された目的のために使うと大きく外すことはないはずだ。
ある程度運用してみて、自社メディアや商品との相性を把握できたところで、アレンジやチューニングを加えていくとよいだろう。いずれにせよ、各広告には役割や特性があり、適切に組み合わせることで効果が高まるということを覚えておこう。
サイトリターゲティングの開始に先駆けて、Yahoo! JAPAN自らこの広告掲載方式を試し、その結果をレポートするという企画「まずやる宣言」が進行中だ。
「広告のエキスパートだけでなく、もっと幅広い層にネット広告を活用してもらいたい」ということで始まったこの企画では、Yahoo! JAPANのサービス開発担当者が中心となって、リターゲティング広告を使った施策が紹介されている。サイトリターゲティングを使いこなすとは、言い換えると「オウンドメディアをどう活用するか」ということでもある。この企画では、オウンドメディアとしてのYahoo! JAPANが試されている。
Yahoo! JAPANの各サイトに広告掲載されている「まずやる宣言」のバナー画像をクリックすると、プロモーションページに飛ぶとともに実際にリターゲティングの対象になる。また、企画の経過報告も次のFacebookページで公開されている。
サイトリターゲティングの関連情報
※この記事の内容は、2013年5月現在の情報に基づいています。Yahoo!プロモーション広告では、さまざまな機能改善を行っており、今後サービス内容が変更される場合があります。
- 内容カテゴリ:SEM
- コーナー:Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)活用講座
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:ヤフーの「リタゲ」配信スタート! 潜在顧客の掘り起こしからエンゲージメントまでカバーするYDNでマーケ担当の広告プランニングが変わる? [Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)活用講座] | Web担当者Forum
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