リターゲティング広告にはまだまだ効果改善の余地があります。うまく工夫することで、その効果はよりアップできます。この記事では、「リターゲティング広告の改善余地」を明らかにしたうえで、その成果をより向上させるための2大ノウハウとして、次の手法を解説します。
これらのノウハウによる効果改善は、リターゲティング広告を第三者配信アドサーバー経由で配信することによって「通常の配信方法では得られないデータ」を取得し、そのデータを分析して施策に反映することで実現します。
そうしたことを実現するのに有効なのが、第三者配信アドサーバーの国内パイオニアである弊社Fringe81が提供する「digitalice(デジタリス)」です。
え? 第三者配信でリターゲティング広告を改善?
そんな疑問を感じる方もいらっしゃるでしょう。「そもそも第三者配信アドサーバーは、DSPや純広告の統合管理や、アトリビューション分析に使うものだろう」と。Fringe81でもそういった利用が多いことも確かです。
しかし、リターゲティング広告の改善に第三者配信を利用することでその効果を大幅に改善した事例が、この3か月の間で急激に増えているのです。
この記事では、その手法とノウハウをこっそり紹介します。
リターゲティング広告の一般的な特徴をおさらい
(このセクションは、リターゲティング広告に慣れている人は読み飛ばしても大丈夫です)
よりコンバージョン率を高めるための広告手法の1つ。一度サイトを訪れたユーザーに対して、そのユーザーが他のサイトを見ているときに広告ネットワークなどを通じて広告を表示する仕組み。
自社サイトを訪れた人に対して「この人に(あとで)広告を表示する」というクッキーを付ける仕組みと、そうしたクッキーをもったユーザーに対して広告を表示する外部の広告ネットワークで実現される。
多くの広告主にとってリターゲティング広告の認識は次のようなものではないでしょうか。
一般的なリターゲティング広告とは、「一度広告主サイトを訪れて商品購入を検討したであろうユーザーを対象として広告配信を行うため、購入意向の高いユーザーにリーチできる」ものです。広告主のページにすでに訪問しているユーザーをターゲティングするので、効果は高いものとなります。
これに加えて、さらにリターゲティング広告の効果を改善しようとするならば、訪問ユーザーをさらにセグメント分けし、それぞれに応じたクリエイティブ/ランディングページを用意する、といった手法を採用されることが多いでしょう。
たとえば、次のようなものです。
- トップページに来たユーザーには、ブランド全体のメリットを訴求
- 商品詳細ページに来たユーザーには、見た商品(やそのユーザーの声)を訴求
- 買い物かごに来たユーザーには、送料無料やセット割引などを訴求
これをさらに向上させるノウハウがあるのです。
ノウハウその1「漏れの防止」ノウハウ
~リターゲティング広告でリーチしきれていない人はいないのか?
まず、1つ目のノウハウは「漏れの防止」。
リターゲティング広告には、実は次のような大きな課題があります。
サイトを訪問してくれたユーザー(=リターゲティング対象ユーザー)の全数にリーチできているかが、わからない。
リターゲティング広告の実施には複数の手段があります。DSPを利用するもの、アドネットワークを利用するもの、リターゲティング専門事業者を利用するものなど、それぞれの仕組みでリーチしたユーザーはそれぞれ別のデータとして管理されており、全体としては管理されていません。
しかし、これらの複数の手段を用いる際に「サイトを訪問してくれたユーザー全員にリターゲティングでリーチできているか、それは多いのか少ないのか」を無駄なく重複なく計測できれば、リターゲティング広告をより改善する大きなヒントになると思いませんか?
たとえば広告でリーチできているのがサイトを訪れたことがある人の50%であれば、(理論上は)獲得数を2倍に伸ばす余地があるということがわかります。
そこで、「リターゲティング広告のリーチ状況を適切に計測する」手法として第三者配信アドサーバーの出番なのです。
Fringe81の第三者配信アドサーバー「digitalice」では、広告主サイトの全ページに計測タグを設置しておくことにより、サイトを訪問してきたユーザーの全数を把握し、さらに各ユニークユーザーをクッキーで区別できるようになります。それと並行して、すべてのリターゲティング広告を「digitalice」を経由して配信します。そうすることで、各ユニークユーザーに対してリターゲティング広告が実際にリーチした(閲覧させた)かどうかを、データとして取得できるのです。
これで、自社サイト訪問ユーザーの母数と、リターゲティング広告に実際に触れたユーザー数のギャップが算出できるようになります。
これによって、たとえば配信対象ユーザーが1万人いる場合に5000人しかリーチできていないのか、3000人なのか、もしくは9500人なのか、というギャップ分析が可能となります。
ここでリーチ率が低ければ、「リターゲティング広告の効果をさらにアップさせる」余地があることがわかりますので、リーチ数を増やすためのアクションとして入札単価を増加させたり、予算増額を行ったりするべきだということがわかります。
つまり、リターゲティング広告のリーチ率を第三者配信で把握することで、「リターゲティング広告への予算投下や運用の指針」を作れるようになるのです。
実際に我々のここ3か月の実績から見ると、ほとんどの広告主でリーチ率は50%~60%程度のことが多く、まだまだ配信対象母数を持て余している状態です。だから「リターゲティング広告はもっと改善できる」のです。
御社でもぜひ一度「指針づくり」を試されることをオススメします。
もしリーチ率が90%以上であれば「非常に効率の良いリターゲティング広告が実施できている」と判断でき、リターゲティング広告にはこれ以上の予算を投下しても大きな成果向上を見込めないことがわかります。
この場合でも「十分であるかどうかがわかる」こと自体が、第三者配信を利用することで得られる重要な情報ですし、次の改善アクションとして(このあとにすぐ紹介する)「CTR改善」のノウハウを活用できます。
ノウハウその2「CTRの改善」ノウハウ
~配信プラットフォームを横断したフリークエンシーを判断してのクリエイティブ切り替え
次に、2つ目のノウハウ「CTRの改善」です。
リターゲティング広告でこんな悩みをお持ちではないでしょうか。
リーチ率は上がってきたが、CTRが改善しないので流入数がさほど伸びない……。
一人のユーザーに対してリターゲティング広告を配信し過ぎてはいないか不安だ……。
こういった状況を改善するためのレポートと改善プロセスをFringe81は編み出しました。
リターゲティング広告のCTRを、より改善するために重要なのは、「適切なタイミングでクリエイティブを差し替える」ことです。そのために役に立つのが、(1つ目のノウハウと同じく)リターゲティング広告の配信を第三者配信アドサーバー経由で行うことなのです。
というのも、「digitalice」には、次のような機能が搭載されていて、それをリターゲティング広告のCTR向上に活用できるのです。
- さまざまな広告配信プラットフォームを横断した広告接触(フリークエンシー)数カウント機能
- フリークエンシー数ごとのクリエイティブ切り替え機能
ユーザーは、さまざまなメディアを回遊しています。あるときはアドネットワークAに接触し、あるときはDSP_Bに接触し、ということを繰り返しているのです。
たとえば、あるユーザーのリターゲティング広告への接触が、アドネットワークAで5回、DSP_Bで5回あったとします。そのユーザーからみると合計10回の広告接触ですが、それぞれの配信プラットフォームでは「5回ずつの接触」としか計測されないのです。
しかしここで第三者配信を経由してアドネットワークAとDSP_Bに広告を配信していれば、広告配信プラットフォームを横断した広告接触状況を把握できるようになるのです(広告はすべて第三者配信アドサーバーから配信されますから)。
そのデータがわかると何が良いのでしょうか?
実は、同じ広告クリエイティブをユーザーに繰り返し表示していると、何回目かを超えた時点で、急激にCTRが下がるのです。
ですから、(どの広告配信プラットフォームを通じて配信したかにかかわらず)各ユーザーに同じクリエイティブを何回表示しているかを把握し、CTRが下がる前にクリエイティブを切り替えるのが大切なのです。
たとえば、データを調べて5回目の広告接触で急激にCTRが下がるという傾向がわかれば、CTRを上げるために最も効率が良いのは「どの配信プラットフォームを通じての表示かに関係なく、ユーザーごとに接触5回目にはクリエイティブを切り替える」ことです。
これを実現するのが、第三者配信アドサーバー「digitalice」がもつ「フリークエンシー数ごとのクリエイティブ切り替え機能」なのです。こういった分析と自動最適化への反映を繰り返すことでCTRが最大化され、流入数を伸ばすことが可能となるのです。
「リターゲティング広告の成果をより向上させるための2大ノウハウ」いかがでしたでしょうか。現在成果を上げているリターゲティングも、第三者配信アドサーバーを活用すれば、もっと改善できるのです。
Fringe81はこれからも、広告主様のお役立ちするようなノウハウを公開してまいります。
- 内容カテゴリ:マーケティング/広告
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オリジナル記事:リターゲティング広告の成果をさらにアップさせる2大ノウハウを大公開! | Web担当者Forum
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