Googleアナリティクスは、非常に高度な分析ができる無料のアクセス解析ツールだ。無料の反面、正式なサポートサービスというものがないため、ユーザーは自分で情報を集めなくてはならない。Web担当者にとっては結構な手間だ。そこで本連載では、Web担当者の負担を軽減すべく、導入から、運用、活用まで、初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
前回と今回の2回にわたって、リピートに関する指標を取り上げている。前回は「リピートの回数」を解説した。今回は「リピートの間隔」だ。
「リピートの間隔」を確認できるGoogleアナリティクスのレポート
「リピートの回数」と同じく、「リピートの間隔」もユーザー系のレポートで見ることができる。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面で左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする。
- メニューが開くので、[ユーザーの行動]をクリックし、開いたメニューから[リピートの回数や間隔]をクリックする(図1赤枠部分)。
これで、「リピートの回数や間隔」というページが表示される(図1)。
このページの「パフォーマンス」というタブに、「リピートの間隔」というリンクが用意されている(図1青枠部分)。これをクリックすると、「リピートの間隔」ページが表示される(図2)。
「リピートの間隔」のレポートは、図2のように「リピートの間隔」を分布で示している。
このレポートでいう「リピートの間隔」とは、「前回の訪問から何日後にそのサイトを訪問したか」を意味する。つまり、単位は「日」で、「0」が0日(初回訪問、または前回と同日の訪問)、「1」が1日(前回訪問の翌日の訪問)という具合だ。
左の1列が「リピートの間隔」を表しており、間隔0日から7日までがそれぞれ1行ずつ、8日以降は複数の間隔がグルーピングされて分布が表示されている(図2緑枠部分)。
- リピートの間隔とは?
リピートの間隔とは?
前述のように「リピートの間隔」とは、集計指定期間の訪問が、「前回訪問とどのくらいの間隔(日ベース)をおいた訪問にあたるか」を意味する。イメージしやすいように具体例で説明しよう。
ある計測対象サイトにおいて、ユーザーAとユーザーBが、そのサイトに訪れた訪問履歴が次のようになっていたとする。
※2012-08-02 14:40 表で「7月7日」とあるべきところが「7月21日」となっていた部分を修正いたしました。編集時のミスでございます。申し訳ありません。
ユーザーA | ユーザーB | |
---|---|---|
6月5日 | サイトへの初訪問 | |
7月1日 | サイトへの初訪問 | サイトへの2回目の訪問 |
7月1日 | サイトへの2回目の訪問 | |
7月7日 | サイトへの3回目の訪問 | サイトへの3回目の訪問 |
ユーザーAがこのサイトに初めて訪問したのは7月1日で、その日のうちにもう1回訪問し、さらに7月7日に1回訪問している。
一方、ユーザーBがこのサイトに初めて訪問したのは6月5日で、2回目の訪問が7月1日、3回目の訪問が7月7日となっている。
この状態で、7月の月次レポートとして「リピートの間隔」を表示したら、それぞれの訪問がどのように扱われるかを見ていこう(図4)。
ユーザーA | ユーザーB | ||||
---|---|---|---|---|---|
6月5日 | サイトへの初訪問 | (B1) | |||
7月1日 | サイトへの初訪問 | (A1) | サイトへの2回目の訪問 | (B2) | 7月の月次レポートの対象 |
7月1日 | サイトへの2回目の訪問 | (A2) | |||
7月7日 | サイトへの3回目の訪問 | (A3) | サイトへの3回目の訪問 | (B3) |
7月の月次レポートにおいて、どのようになるかということで見ていく。
ユーザーAのリピートの間隔
A1の訪問はユーザーAの初回訪問だ。初めての場合は、「リピートの間隔」は0日となる。
A2の訪問は同日の再訪問で、前回の訪問A1が当日ということで、こちらも「リピートの間隔」は0日となる。
A3の訪問は7月7日。前回の訪問A2は7月1日なので、「リピートの間隔」は6日となる。
ユーザーBのリピートの間隔
B1は6月の訪問なので、7月の月次レポートには含まれない。
B2の訪問は7月1日だ。前回の訪問B1が6月5日なので、「リピートの間隔」は26日。図2のレポート画面上では「15-30」に分類される。
B3の訪問は7月7日で、前回の訪問B2が7月1日なので、「リピートの間隔」は6日となる。
よって7月の月次では、全体で5訪問あるが、「リピートの間隔=0日」の訪問が2、「リピートの間隔=6日」の訪問が2、「リピートの間隔=26日」の訪問が1というカウントになり、レポートでは以下のような表示になる。
リピートの間隔 | 訪問数 |
---|---|
0 | 2 |
6 | 2 |
15-30 | 1 |
リピートの間隔が0日としてカウントされている訪問には、サイトへの初めての訪問と、その日のうちの再訪問が含まれている点は、きちんと理解しておこう。
ちなみに、「訪問の間隔」の右隣にある「ページビュー数」列の数字は、該当するリピートの間隔の訪問で見られたページビュー数の合計値が示されている。
ページビュー数を訪問数で割れば、リピートの間隔ごとの平均ページビュー数が計算できる。たとえば、リピートの間隔0日の場合は、11,900÷4,785=2.5となり、1訪問あたり平均で2.5ページビューが見られていることがわかる。
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オリジナル記事:「リピートの間隔」を理解する[第17回] [衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座] | Web担当者Forum
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