「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、
国内と海外の検索マーケティング関連情報を
さらっとまとめて毎週金曜日にお届けします。
お知らせ:筆者所用のため、来週(3/29)のこのコーナーはお休みとさせていただきます。
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グーグルのマット・カッツが語る2013年のSEO
著者と自然リンク、モバイルなど(Search Engine Journal)
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SMX Westという検索エンジンマーケティングのカンファレンスが3月11日~13日に米サンノゼで開催された。米グーグルのマット・カッツ氏がスピーカーとして登場した。
マット・カッツの発言のなかから、Web担の読者に役立ちそうなものを紹介する。
「評判」の重要性は、我々が前進するにつれて高まっていく。個人やソーシャルに対するグーグルの関心は、時間とともに増していくだろう。サイトに著者情報を設定することを勧める。
ビデオや画像などのリッチメディアに対する著者設定も提供するとは思うが、いつになるか具体的には決まっていない。
自分の考えとしては、リンクはこれからずっとずっと先においても価値があるものだ。
過去に使われたブラックハットの手口はだんだん成功しなくなってきている。リンクネットワークなどを撲滅するためにたくさんの時間と努力をグーグルは費やしている。
しかし、自然に作られた良いリンクは長い時間に渡って価値を提供し続ける。
モバイルの伸びは多くの人を脅かしている。自分のサイトがモバイルでどのように表示されるか、どのように機能するかを、必ず確かめておかなければならない。
「余計なものがなく」「可能な限り速く表示させること」が、モバイルにおいては重要だ。
モバイル対応していなかったりレスポンシブ・ウェブデザインではなかったりしても、それが原因でペナルティを与えるようなことはしない。
ユーザーが求めているものを提供すること、それが、グーグルが達成しようとしていることだ。
(「自社のブランドを1人のコンテンツ著者だけに結び付けてほしくない企業がある。どうしたらいいのか?」という問いに対して)
ゆくゆくは考えなければならないことだ。もっともなフィードバックだ。
(2013年で大切なSEOについて)
2013年もこれまでの年と変わらない。ユーザーが求めているものを考えて、心をつかんで離さない興味をもたせるやり方でそれを提供することだ。
Chromeユーザーがフォームの自動入力を利用できるようにフォームには自動入力用の属性を設定しておくといい。購入を決めたとき自動入力があると助かるだろう。
リンクの否認ツールを使うときに気をつけてほしいのは、「1行に1つのURLを書くこと」と「テキストファイルで送信すること」だ。Excelファイルではだめだ。
日本語で読めるSEO/SEM情報
SEOに対するこんな質問はヤメテ!
視点がズレてます(SEO Imagination!ブログ)
SEO Imagination!ブログの伊藤氏が、SEO業者として答えにくかった質問を6つ挙げている。
○○のキーワードで△△のサイトよりも上にして下さい。
明日までに1位にしたいのですが可能ですか?
何でリンクもコンテンツも、うちのサイトの方が良いのに、何で変なサイトに負けているの?
今のSEOってやっぱりリンクですか?
○○というキーワードで1位になったら、どれくらいの流入がありますか?
何で1位になったのに、全然アクセス数が増えないんですか?
筆者も受けたことがある質問が並んでいる。
このコーナーの対象読者はSEO業者ではなくサイトを運営しているウェブ担当者だ。なのになぜこの記事をピックアップしたかというと、こういった疑問を抱くということは、SEOをきちんと理解していないということを意味するからだ。SEOがどういったものかを理解していれば、こんな類の質問が出てくるはずがない。
もし万が一同じ疑問を今も持っているとしたら、伊藤氏の回答を読んでみるといい。いささかズレた質問だということをわかってもらえると思う。
相互リンクの整理やコンテンツ追加で検索アクセスが2倍に
そのほかの内部施策も大切(SEOのホワイトハットジャパン)
コンテンツの追加をはじめとしたサイト内部の施策によって検索からのトラフィックを半年で2倍にしたケーススタディ記事。
以下の6つの施策を実行したのことだ。
- 相互リンクの最適化
- リンク構造の最適化
- 関連記事への内部リンク
- マークアップの最適化
- コンテンツの追記
- コンテンツの追加
なかでも「相互リンクを見直して、質の高いページ以外の相互リンクを解消した(つまり相互リンクの数を減らした)」ことによる改善は、SEOに明るくない方には興味深い内容ではないだろうか。
もともとの検索トラフィック数がものすごく多かったわけではないので、2倍といってもそれなりの数ではある。そうはいってもすべてのサイトで実行できるし実行すべき施策だ。結果も期待できそうだ。参考にしてみるといい。
SEO業界の権威が「コンテンツマーケティング」を斬る
読者との関係構築を大切にすることが最重要(SEO 検索エンジン最適化 )
SEO業界で“バズワード”にもなっている感のあるコンテンツマーケティングについて、住太陽氏が考察している。
住氏自身は、世間に今出回っているコンテンツマーケティングの考え方については否定的な見解を述べている。とはいえ、当然、コンテンツそのものを否定しているわけではない。
企業にとってコンテンツはこれまでもこれからも重要なものですが、それは発信者と利用者の良好な関係を構築するものである場合についてだけだと僕は思います。その場合のコンテンツは、マーケティングというよりは礼儀のようなもので、相手への敬意に基づいて自然に発せられるものであるべきです。
このように述べ、コンテンツは読者との関係性構築のために提供すべきだとしている。
非常に長い記事であるが読んでみるといい。「コンテンツマーケティング」という言葉にむやみに躍らされるのではなく、何のため、誰のためのコンテンツなのかをじっくり考えるきっかけになるだろう。
ちなみに、これとは別の記事だが、住氏が投稿した「地方のウェブ制作会社が生き残るために」という記事もおもしろい。ウェブ制作会社が生き残るためのヒントが綴られている。
SEOのための簡単チェックシートをグーグルが公開
ブログを始めた友だちと家族がいたら紹介しよう(Google ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、検索エンジンと相性の良いサイトデザインにするためのポイント、つまり、サイトのコンテンツを検索エンジンが認識しやすくして視認性を高めるためのコツを簡単にまとめたチェックシートをPDFで公開した。
13言語での提供でもちろん日本語版もある。
非常に基本的なことにのみ焦点を当てておりこのコーナーの読者にはおそらく既知の情報と思われる。それでも復習の意味も込めてひととおり目を通しておくといい。
周囲にSEOに関心を持ち始めた人がいたら紹介してもいいだろう。
Googleアナリティクスの管理をより柔軟に
細かな役割分担が可能になった(Googleアナリティクス 日本版 公式ブログ)
Googleアナリティクスのユーザー管理機能が拡張された。「今後数週間」で徐々に導入されていくようだ。Googleアナリティクスにアクセスできる各ユーザーへの権限付与が、従来のロール(役割)を1つ選ぶスタイルから、3つの作業レベルそれぞれを許すかどうかをチェックボックスで指定するスタイルに変わっている。現在定められている権限は次のとおり。
- ユーザー管理―― ユーザーの追加削除や権限の付与ができるかどうか(「編集」や「閲覧」の権限は暗黙的には含まれない)。
- 編集―― アカウント、プロパティ、プロファイルの追加・編集・削除と、プロファイル設定、目標、フィルタの設定などができるかどうか(「閲覧」の権限を暗黙的に含む)。
- 閲覧―― レポートのデータを閲覧できるかどうか。
従来の「管理者」相当の権限にするには、「ユーザー管理」「編集」を有効にする。従来の「ユーザー」相当の権限にするには、「閲覧」のみ有効にする。
この拡張により、複数の人間でGoogleアナリティクスを管理する際に柔軟に対応できるようになる。嬉しく感じるウェブ担当者も多いことだろう。
すでにアカウントに追加されているユーザーの権限がどう変更されるかなど詳しい内容は公式アナウンスを参照してほしい。ヘルプドキュメントは、この記事を筆者が書いている時点ではまだ日本語訳ができていない。
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海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
パンダ&ペンギンアップデート関連情報とハッキングに対してのグーグルの新しいサイトを今週はピックアップ。
- 次のペンギンアップデート更新は年内に、次のパンダアップデート更新は今週末にも実行か
パンダはもう来たっぽい - Google、ハッキングされたサイトの対処方法を解説するサイトを公開
日本語版が望まれる
- 被リンクを獲得するための12個のコツ
- CTR対決: 著者情報の顔写真 vs. 動画リッチスニペット
- 英BBCが不正なリンクでペナルティ!?
- Bingウェブマスターツールでサイト移転を通知可能に
- SEO戦略の組み立て方(便利なテンプレート付き!)
- 【2013年版】成功するSEO会社の立ち上げ方
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
被リンクを獲得するための12個のコツ
ロンドン発のリンクビルディング手法(Koozai)
「LinkLove」というSEOカンファレンスが、英ロンドンで開催された。このイベントは名前が示すとおり「リンクビルディング(被リンク獲得)」に焦点を当てたもの。
セッションで出てきた有用な100以上の情報を紹介しているKoozaiの記事から、厳選した12個を紹介する。興味があれば残りはご自身でチェックしてほしい。
いわゆる企業というものは、すばやく方針変換したり行動したりしづらいものだが、リンク獲得に役立つたくさんのコンテンツをすでに持っているはずだ。コンテンツを作るには時間と労力がかかるが、良いコンテンツは次から次へとリンクを創出し続けてくれる。
私たちはグーグルのためにコンテンツを作ってはいない。ユーザーのために作っている。
人々がコンテンツを見てそのコンテンツにリンクしたときに作られるのが「ナチュラルリンク」だ。グーグルが求めているのは、こうしたリンクだ。
集団のリーダー的存在の人からリンクを得ることを目指す。そうすれば将来的にもっと多くのリンクを獲得できる。
何が効果的かを判断するときに重要なのは、客観的事実に基づくことだ。たとえば「インフォグラフィックが乱用されている」と人々が言っているからといって、それがインフォグラフィックの効果がなくなったということではない。インフォグラフィックはまだ効果的だ。
的を射た短い文の書き方を見つけ出すには詩を読むと役立つ。
何がうまくいくかは実際には何も変わっていない。どんなことが「ランキングを操作する手法」だとグーグルに判断されるかはわかっている。唯一変わったのは、グーグルがその判断に基づいてちゃんと対処できるようになったということだ。
何かを作ったら、それを作るのに使ったツールを制作した会社にコンタクトを取って、そのツールについて記事を書くことを申し出るといい。
グーグルはコンテキスト(文脈)に対する感知能力が非常に高くなっている。コンテキストに応じて、あるサイトからのリンクが高く評価されることもあるし逆にマイナス評価になることもある。
ペナルティを受けていないとしても、被リンクの状態をクリーンにしておくほうが今はいい。
「より多くのリンクを獲得する時代」から、「適切なリンクだけを得て悪いリンクを除去する時代」に変わった。
nofollowが付いたリンクを心配するのはやめて、だれもクリックしないリンクを心配するようにすること。
CTR対決: 著者情報の顔写真 vs. 動画リッチスニペット
著者情報の勝ち(Understanding Google Places & Local Search)
グーグルの著者情報プログラムを設定するとコンテンツ作成者の顔写真を検索結果に表示させることができる。一方、動画コンテンツでは動画のサムネイルをリッチスニペットとして検索結果に表示させることができる。
どちらも検索者の視覚に訴えることができるので、高いCTR(クリック率)を期待できる。
では、「著者情報」と「動画リッチスニペット」のどちらが検索結果でより高いクリニック率を獲得するのだろうか? これを調査した結果を、こちらの記事では公開している。
次のような結果が出た。
- 著者情報も動画リッチスニペットのどちらも、標準の検索結果と比べると高いCTRを記録した。
- 著者情報と動画リッチスニペットを比べた場合は、著者情報のほうが高いCTRを記録した。
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著者情報の顔写真のほうが検索ユーザーにはインパクトが大きいのかもしれない。ただしこの実験では個人の傷害を扱う弁護士の検索結果を対象にした。弁護士は信用度が大きく左右する職業であるから顔写真が検索者の気を特に引いたのかもしれない。
なお動画リッチスニペットは、視線は集めたもののその下に出てきた結果のほうがCTRが高かったそうだ。不思議だ。サムネイルを見た後にそのすぐ下にある結果に視線が向かってしまうのであろうか?
英BBCが不正なリンクでペナルティ!?
不自然なリンクだけを信用しなくなっただけ(Google Webmaster Central Help Forum)
BBC(英国放送協会)のサイト管理者が不正なリンクの警告をグーグルから受け、グーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで援助を求めた。
BBCのサイトは巨大であり、多くの部署と数千の代理店や執筆者がかかわっているため、原因の特定が極めて困難なのです。
BBCまでもがリンクの購入あるいはリンクの販売をやっているのかとも疑われたのだが、どうやら必ずしもそうではなかったようだ。
グーグル社員のジョン・ミューラー氏が調べたところ、1つの記事に張られたリンクに不自然だと判断されるものが検出されそのリンクだけを信用しなくなったと通知するものであった。サイト全体の評価を下げる手動対応の警告ではなかったということだ。
昨年の7月末にグーグルが新たに送信を始めたリンクメッセージだろうと推測できる。
信用されなくなったリンクはBBC関係者ではなく部外者が張ったリンクかもしれない。
いずれにしても、BBCのような超メジャーなサイトであったとしても、グーグルは特別扱いせずに他のサイトと同様に扱う姿勢を貫いているといえるのではないだろうか。
Bingウェブマスターツールでサイト移転を通知可能に
機能としては優れもの(Bing Webmaster Blog)
Bingウェブマスターツールに「サイト移転」の機能が追加された。
「サイト移転」は、ドメイン名の変更などでURLを変更したことをBingに伝えるためのツールで、グーグルウェブマスターツールの「アドレス変更」ツールに相当する。
違う点は、グーグルウェブマスターツールはドメイン名の移動にしか使えないのに対して、Bingウェブマスターツールは同じサイト内の1つのURLの変更やディレクトリ単位の変更にも利用できることだ。柔軟性という点においてはBingウェブマスターツールに軍配が上がるだろう。
なお「サイト移転」はこれ単体で移転処理が完了するわけではない。URLの移転に通常使う301リダイレクトの設定は依然として必要だ。「サイト移転」を利用することでBing側の処理を早めることができるのだ。この点においてはグーグルウェブマスターツールと同様だ。
日本におけるBingのシェアはお世辞にも高いと言えないとしても、Bing検索からのトラフィックはゼロではないだろう。したがってURLを変更した際には手が空いていればサイト移転ツールを使ってみるといい。
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SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
SEOの戦略プランニングとSEOビジネスの始め方を解説した記事を、今週はピックアップ。
- SEO戦略の組み立て方(便利なテンプレート付き!)
SOSTAC計画モデルというのがあるらしい - 【2013年版】成功するSEO会社の立ち上げ方
ウェブ担当者からSEOコンサルタントへ転身を考えているなら
- 内容カテゴリ:SEO
- コーナー:海外&国内SEO情報ウォッチ
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:グーグルのマット・カッツが語る2013年のSEO など10+4記事(海外&国内SEO情報) [海外&国内SEO情報ウォッチ] | Web担当者Forum
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