[ユーザー投稿] Web担当者の雑談ライブ配信「WEBマスターのまったり30分 Vol.84」
[ユーザー投稿] 世界人口数第2位のインド。訪日客として意識すべき?~Vol.2中間層の増加と海外旅行について~
「Instagram」に適した画像やハッシュタグを推薦してテキスト改善を提案するAI開発へ
SNSマーケティング支援事業のコムニコは、画像共有SNS「Instagram」に適した画像やハッシュタグを推薦し、投稿するテキスト改善を提案する人工知能(AI)の開発を始めた、と5月30日発表した。ITインフラ・ソリューション事業のNHNテコラスと共同で実施する。
コムニコが手掛けた400社以上のSNSマーケティングサポートの経験と、自社開発のクラウドツールで収集するSNS投稿データを画像分析技術で学習。業種やフォロワー数別に画像が「いいね!」やコメントをどの程度獲得するか、事前に推測する仕組みを開発する。
コムニコは企業のSNSアカウント運営代行や、SNSクラウドツールなどでこの技術を活用し、アカウントが効率運営できるサービスを提供する。Instagramのビジネス利用で効果的な画像、ハッシュタグ、テキストの判断の難しさが課題とされるため、AIを開発する。
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Momentumがアドベリフィケーションサービス「ハイトラ」で「カスタムロジック機能」開始
広告配信でのブランド保護ツールを展開するMomentum(モメンタム)は、広告主向けのアドベリフィケーションサービス「Hyper Transparency for Advertiser(ハイトラ)」で、広告主の商品・サービスに合わせて独自のロジックを構築・適用する「カスタムロジック機能」の提供を始めた、と6月1日発表した。富士通のキャンペーンに初めて適用された。
アドベリフィケーションは、広告がしっかり見られているか、不適切な相手や場所に表示されていないかへの対応を指す。カスタムロジック機能は、一般的な業種別ロジックとなる違法性が高いコンテンツや成人向けコンテンツなどに、広告主ごとに例えば特定商材のネガティブな風評、特定企業の不祥事、企業固有のフィルタリングワードを追加する。
富士通は3種類のキャンペーンでカスタムロジック機能を利用し、全体でブランド毀損(きそん)リスクを11.96%削減した。ハイトラは、ブランド毀損リスク、プログラムが閲覧・クリックするアドフラウド、広告が本当に見られているかのビューアビリティを総合的に可視化し、アドベリフィケーション対策・運用をサポートするパッケージサービス。
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[ユーザー投稿] ついにその時が...【ALMEGA価格崩壊】
[ユーザー投稿] AWS Loft Tokyoをはじめ今年のAWS Summit Tokyo 2018 (速報)
[ユーザー投稿] 【仕入れ担当として嬉しい悲鳴です】
検索流入を295%に増やした元・紙メディア編集者が語るWebコンテンツ制作のポイントとライター管理 | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2018 Spring
オウンドメディアにおけるWebコンテンツ制作、中でも外部ライター・編集者など制作スタッフのマネジメントは、メディアの専門家ではないWeb担当者にとって悩みの種だ。そのノウハウを紙メディア出身の現役Web編集者が語る。
近年のWebの発達は、マスコミ・出版業界のみならず、あらゆる企業に「メディア運営」の道を開いた。B2Bメーカーが自社製品PRを兼ねた「オウンドメディア」を展開するといった例は決して珍しくない。
しかし、多くの企業が取り組むオウンドメディア運営にも課題は山積み。特にコンテンツを制作するライター・編集者をどうマネジメントしていくかは、メディア運営が専門ではないWeb担当者にとって悩みの種だ。
「Web担当者Forumミーティング 2018 春」では、紙メディア・Webメディア双方に精通する編集者である日宣の武蔵(むさし)氏が登壇。Faber Company(ファベルカンパニー)の月岡氏が聞き手となり、「検索流入を295%にした『Web Pacoma』のノウハウとは? 紙メディア出身編集者の編集&ライター採用テク教えます」と題し、自身の経験を元に、Webにおけるコンテンツ制作の実態を解説した。
PV激増中! 武蔵英介氏が編集長を務めるライフスタイル系メディア「Web Pacoma」
武蔵氏は、出版社の主婦と生活社で女性向けインテリア雑誌の編集、つまり“紙”のメディアに7年間携わった経験を持つ。その後、Webメディアへの興味が募って転職。2017年4月から日宣で「Web Pacoma(パコマ)」の記事広告とSEOに携わることとなった。そして今年3月からは同誌の編集長に就任した。
Pacomaは元々、ホームセンターなどで配布されるフリーペーパーマガジンとして誕生した。20年以上の歴史があり、現在も発行部数月間30万部を誇る。掲載テーマはDIY・家事・収納・ガーデニングなど。2016年からはWeb展開を本格化させた。武蔵氏はこのWeb Pacomaの編集長を務める。
Web Pacomaの専任スタッフは日宣社内で武蔵氏ただ1人。編集・ライター・カメラマンはすべて外部スタッフだ。紙媒体出身の編集・ライターも少なくないという。
講演タイトルにもなっている「検索流入295%」は、武蔵氏がWeb Pacoma編集に関わり始めた2017年4月の月間PVを起点に、同年12月の実績値を比較したもの。8カ月で検索エンジンから得るPVが約3倍になった計算になる。さらに検索流入は伸び続け、直近の3月末時点だと655%。継続して取り組んできた成果だ。
2017年6月から月5本ほどの記事を公開したが、7月頃からライターと協力して徐々に記事を増やし、最も多かった月は25~30本ほどアップしていました(武蔵氏)
コンテンツ作り3つのポイント
これだけのPV増加の背景には、果たしてどんな工夫があるのだろうか? 月岡氏は武蔵氏からのヒアリングを通じ、コンテンツ作りには以下の3つのポイントがあると説明する。
- “情報収集”をケチらない
- いきなり“お手本”を見ない
- 検索意図を把握した“ラフコンテ”
ポイント①“情報収集”をケチらない
Webのコンテンツを作るための情報収集をWebだけで済ませるのは得策ではない。武蔵氏はコンテンツのテーマを考えるのに最初から競合Webメディアの記事は見ないという。
Web Pacomaはライフスタイル系のメディアなので、スーパーや薬局に足を運んで、たとえば「どんな掃除用の洗剤が流行っているのか」を観察したり、家族や友人に「掃除や収納で困ってることはない?」と2~3分のヒアリングをしたりしたほうが、競合Webメディアとのネタのかぶりは減ると思う(武蔵氏)
月岡氏は、Webへの集客に悩むクライアントから「キーワードが見つからない」「何を書いていいかわからない」などの声をよく聞くという。その解消には、武蔵氏のようにネタを“足で稼ぐ”べきだと月岡氏も同調した。
実際、検索エンジンで「服 たたみ方」と検索したときに最上位に表示されるWeb Pacomaの記事は、武蔵氏が奥様にヒアリングし、「クローゼットの収納で困っている」「服の綺麗なたたみ方を知りたい」といった声を聞いたことから執筆に至った。
ポイント②いきなり“お手本”を見ない
武蔵氏が雑誌編集者時代、先輩から「いきなり書店へ行くな」とアドバイスされた。この真意は、競合誌が作った完成本を書店で見てしまうと、ネタ作りがそれに“引っぱられて”しまうということ。独自性が失われてしまう恐れがあるという指摘だ。
Web Pacomaが主に扱うテーマでは、すでに先行するネタに後出しジャンケンで勝つのは難しい。「パンツのたたみ方」というテーマなら、そこから連想ゲームのように「パンツといっても女性用なのか?男性用か?」「男性用ならば、トランクス、ボクサーなど種類別にたたみ方を知りたいのでは?」と考えていく。
とはいえ、最終的には、競合を意識したネタの微調整などは行う。この際にはQ&Aサイトの情報なども役立つとした。
ポイント③検索意図を把握した“ラフコンテ”
このように考え出したテーマを、武蔵氏はFaber CompanyのSEOプラットフォーム「MIERUCA(ミエルカ)」を使って検索ユーザーのニーズを分析し、網羅すべき重要テーマやトピック、関連しそうなキーワードを洗い出す。そこから得られたユーザーニーズを記事のおおまかな章立てなどに反映させて「ラフコンテ」を作り、それを元にライターへ執筆を依頼する。
こうすることで、検索ユーザーのニーズを満たした記事を効率的に生み出せる。このラフコンテの段階で、タイトルやコンテンツ全体の流れ、H2タグ内に盛り込むべきテーマやトピックは決めておくという。
「いいライターに出会えない」という方のお話をよくよく聞いていくと、ライターさんへの発注の仕方がかなり曖昧。それでは、こちらの意図が伝わらないし、よって良い原稿は上がってこない(月岡氏)
SEOツールとの付き合い方
武蔵氏と月岡氏は、検索の意図を理解する事もまた重要だと口を揃える。たとえば検索キーワードが「クローゼット 収納」「クローゼット 収納術」とわずかに違うだけでも、ユーザーの検索意図は異なる。
MIERUCAでの分析によれば、前者のキーワードでは、ユーザーが「収納に必要なグッズを知りたい」という意図が強く出ている。対して後者のキーワードの意図は「収納に関する考え方を知りたい」ということであり、服の捨て方に関するテーマなども求められている可能性がある。
また、一般論として、検索でeコマースサイトが上位表示されるようなキーワードは、「買いたい」意図が強い。コンテンツページを作成する際に、どのようなテーマ・キーワードを対象にすべきか考えるときは、MIERUCAを活用して、eコマースサイトが上位表示していない(=コンテンツが求められている)キーワードを探すのも1つの技だと月岡氏は述べた。
ただし、SEOだけをことさら意識したコンテンツは本末転倒だ。まずは「伝えたいこと」を明確にし、その上でMIERUCAのようなツールを使うべきだという。
MIERUCAの分析機能は、考えたネタの最終チューニングで使うぐらいのほうがいい。
例えば、いま自分に知識のない法律系メディアを立ち上げ、いきなりMIERUCAを使って記事を作ったら、キーワードを羅列した意味不明な記事ができあがると思います。新しいメディアをつくるなら、そのジャンルの周辺知識をインプットし、キーワードの持つ意味を理解してからMIERUCAを使う、という手順じゃないといけません(武蔵氏)
ライターをどう探す?
講演後半の大きなテーマがライターのマネジメントだ。Web Pacomaのみならず社内スタッフが少ないWebサイト・Webメディアの場合、掲載テーマに適した外部ライターを見つけるのは大きな課題である。武蔵氏の場合は人脈をたどってライターをみつけることが多いそうだが、一時期メディア上でライターの募集もかけていた。セミナーでは、その採用フローにも注目が集まった。
オウンドメディアも一般メディアも、ライター採用でまず重要なのは「メディアコンセプト」。「何を書くメディアなのか」がハッキリすれば、募集をかけたときに人は集まりやすい。採用媒体などを使うことなく、自社サイトだけでライター候補が集まる可能性も高くなる。
また、そのライターの過去執筆記事を読んでライティングスキルを判断すべきではないという。一般的にライターが書いた文章は、編集者が校正する中で磨き上げられる。つまりライターではなく、編集者が優秀なため良記事に仕上がることもあるので、過去の執筆記事から判断するのは危険だ。このため武蔵氏は、採用過程でテストライティングを依頼し、原稿の出来はもちろん、お題に対するネタの選び方、構成の組み立てスキル、メールのやりとりの適切さなども考慮し、採用を判定する。
ライターとの付き合い方
フリーランスのライターは、メディアからみてあくまで外部の関係者。メディア内部の事情に精通していない。よって、コミュニケーション手法にも意識を向けなければならない。
武蔵氏は普段から、原稿に対する赤字修正や赤字に対する解説を極度に入れすぎないようにしているという。あまりに赤字に対する解説が多いと、編集側の意図が見えづらくなるからだ。また、優秀なライターには執筆だけでなく、構成案の作成方法までレクチャーし、企画の組み立てから作業をお願いすることもあるそう。ライターがステップアップし、仕事の範囲が広がれば、武蔵氏の作業工数も減ることにつながる。
この背景には「編集者とライターは、発注側と受注側というビジネスライクな関係ではなく、あくまでパートナー」という考えがあるようだ。
最後に、武蔵氏は「メディア運営で一番重要なのは“アンテナ”をはること。たとえば、PCの前でいくら集中しても欲しい企画のネタや人材は見つからない。普段からネタを追い、人を探し続けなければ」とアドバイス。また月岡氏は、MIERUCAはツールとしてだけではなく、メディア運営・コンテンツ作成のための各種サポートを提供し、伴走していく事をアピールし、講演を締めくくった。
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「商品を探す楽しみが昔より減った……」ユーザーの変化にECサイトはどう応える?(第13回) | 見るゾウ! 知るゾウ! ユーザー像!
今回のポイントだゾウ
おしゃべりユーザーテスト、今回は久留米絣をルーツとするオリジナル木綿織物の老舗
皆さんこんにちは! ゾウ好きのかたわら、都内でパソコン研修をしたり、大人向けの数学教室を運営したりしてます。そのため、IT業界にはいないタイプのお客様に出会う機会が多々あります。そうした現場を踏まえ、提供側が気づきにくい「サイトや製品の使いづらさ」を発見し、より使いやすくなるようご提案する仕事をしています。
先日、お客様から電話がありました。「名前がわからないけれども、ぞう好きの人」と指名されたときの嬉しさったら、半端ではありません。「寒いギャグ」と「ぞう好き」と言えば、私の2大特徴であるからです。半端なく寒いギャグ……はんぱなくさむえぎゃぐ……はんてんとさむえのぎゃぐじゃあ!
ああ、苦しい。苦しいながら、無理やりつなげて、今回は、作務衣とはんてんのお店。創業100年を越える木綿織物の老舗である宮田織物さんに、「おしゃべりユーザーテスト」のご協力をいただきました! ありがゾウございます!
宮田織物さんは、和木綿(わもめん)の作務衣、はんてん、どてらなどを販売しているお店。テレビにもよく取り上げられ、老若男女、幅広い人気を得ています。
ファーストビューは超大事!
今回の被験者は寒江さん(仮名、46歳女性)。ふだんの洋服は、ZOZOTOWNや楽天で購入。愛読雑誌は「STORY」。小物には目がなく、ついつい「かわいい」ものを探してしまうとのこと。最近、和風に目覚め、自分使いだけでなく、家族へのプレゼントとしても、よさげなものを探しているという。
さて寒江さんは、どういう行動をしてどういう感想を持つだろうか? さっそく、テレビで宮田織物を見たという前提で、サイトを閲覧してもらう。
はんてんって、もっと、おばあちゃんっぽいものだと思っていたけど、ここのは若い人でも似合いそう。
が第一声。すっきりとしたデザインが、古さを感じさせない一方で、伝統があることが伝わってくるという。
はんてんだけじゃなくて、いろいろな商品があるのね。そうそう! 母の日の贈りものを探していたんだよね~。
とページをスクロールしていくなか、「母の日の贈りものギフト」という文字バナーに気づき、クリック。
しかし、
あれ? 母の日のバナーをクリックしたのに、画面が変わらない……。トップ画像も男性のままだし、おかしいなあ?
と、戸惑っている。さらに、画面中央にある「はんてん」という画像をクリックしたが、やはり画面は変わらない。
どうなってるのかしら……あ! 画面を下に行かないと、商品が見られないのね!
そう、宮田織物さんのサイトでは、バナーや商品項目をクリックしても、ファーストビューに大きな変化がない。画面上部を、同じ表示が占めてしまっているのだ。
スクロールすると、いろいろ見ることができますよ。
と促すと、寒江さんは画面スクロールし始めた。具体的な商品画像が出てきて、寒江さんのテンションがだんだん上がってくるのが伝わる。
この連載でも度々触れているポイントであるが、ファーストビューに変化がないと、ユーザーは「同じページに来てしまった=移動に失敗した」と思ってしまう。
そしてユーザーは「変だな」と思っても、なぜ変なのかを考えることはない。ただ、戻るボタンを押すのみ。誘導したかったはずのページからぴゅーっと離れてしまう。
逆に、ちゃんと変化があれば、ユーザーは興味を持って読み進んでくれる。離脱や迷走を招かないためにも、ファーストビューをもう一度点検することが重要だ。
その際に大切なのは、ユーザーの心理や行動をイメージしながら点検すること。
あなたにとって「ページ上部には、訴求したい商品のバナーを置いている」「その下のメインコンテンツが切り替わっている」ことは当然かもしれない。しかし、ユーザーにとってはブラウザの画面(ビューポート)に表示されているもの(もっと言うと、まず目に入るもの)がすべてなのだ。
アパレルサイトは“顔ハメパネル”を目指せ!
一通りはんてんをチェックした寒江さんは、今度はバッグのチェックを始める。「帽子/バッグ」のページに切り替えて表示を続ける寒江さん。
商品が表示され、さらに興奮度が高まった寒江さんは、
私、バッグ欲しい~。バッグすっごい好きなの! これ、かわいいかも~。
と「麦打トートバッグ」をチェックする。
サイズとかしっかり書いてあってわかりやすい。それに文字が少なくてスッキリしていていい!
人が持っている写真があるから、イメージがしやすい!
と、商品紹介の写真を大絶賛だ。
サイトを見つめている寒江さんは、モデルさんの顔の部分に自分の顔を入れて使い勝手を想像している様子だ。その姿は、観光地にある「顔ハメ看板」のようである。「顔ハメ看板」とは、顔を入れてキャラクターになりきる? アレである。
つまり、サイトの商品写真は、商品をゴロンと写してもダメだ。そうではなく、
- ユーザーがその写真に入り込んで、商品にハマれるかどうか?
- 商品にハマったうえで、実際に手にしたときに心地良さそうかどうか?
- そう思わせる写真になっているかどうか?
が重要なのだ。
アパレル写真は動きも重要!
「ワンピースも見てみよう」と、さらに他ページも回遊する寒江さん。左のサイドバーにあった、同社の限定販売ブランド「らしか」のボタンをクリックする。
あれ? なんか、違うサイトに来たみたい……。
と、少し戸惑うものの、そのまま先に進む。
「らしか」は独立ブランドのため、サイトのページデザインも、他と異なるテイストを取り入れているようだ。こうしたケースで、デザイン、さらにはロゴなどグローバルナビゲーションまで変えてしまうと、「違うサイト」に移動したと思われてしまう。それを避けたいのであれば、目的のページだと直感的に認識できるように、ファーストビューをデザインすることが重要だ。
商品と値段一覧が表示されると、寒江さんがつぶやいた。
部屋着っぽいのにちょっとお値段が高いかも……。
写真の背景が違ったら「部屋着っぽい」とは思われなかったかもしれない。
そして、「これなら初夏でもウキウキしそう」と、自然な風合いのスカートをチェックしたが、「うーん」と、テンションがしぼむ寒江さん。
写真がたくさんあるのはいいのだけど、モデルさんが全部棒立ちで、イメージが湧きにくいのよね。
コーディネートとか参考にしたいのに、白シャツとの組み合わせだけだから、ちょっと買いにくいかも。
モデルさんの身長もわからないし……。
と、買わない理由を並び始めた寒江さん。モデルさんの身長は、ちゃんとページ内に記載されていたのだが、写真や説明に埋もれて認識できなかったようだ。
なんだろうなあ、これが雑誌に載ってたらソッコー買いそうな気がするのだけれども、この写真ではテンションが上がらないわ。
とキッパリ。寒江さんはこの写真では顔ハメでイメージできなかったようだ。
こうして、寒江さんのユーザーテストは終了した。
ちなみにユーザーテスト後に、ZOZOTOWNや彼女が読んでいる雑誌のサイトも確認してみたが、こちらでは、モデルがいろいろなポーズを取っていたり、さまざまなコーディネート例が表示されていたりする。棒立ちの写真はもったいない。宮田織物さんのサイトは、まだまだ改良の余地があることがわかる。
ユーザー行動まとめだゾウ
なんか、最近、検索が面倒なんですよね。
テスト後におしゃべりしていると、寒江さんが唐突に言った。
なんか、探す楽しみが前より少なくなってきていて、今は早く好きなものにたどり着きたいと思う。
探すのが面倒だから、同じ店で買っちゃったりする。
以前だったら、目的もなくデパートとかに行って、洋服のフロアをひたすら歩いて、「いいな!」と思ったら足が止まっていた。ZOZOTOWNとかだと、今もそういう買い方を続けている雰囲気になる。
InstagramもTwitterも、すごい勢いでスクロールする。検索することも特にない。大量の情報が流れてきて、それを受け身の立場で消費することが楽しみなのだ。まるでテレビを見ているように。
検索ベースの行動では、目的を持ち、考えながら吟味することが必要だが、写真が流れてくるものであれば、考えずに眺め、気になったものに手を伸ばせば良い。ユーザーは膨大な量の情報を処理するだけでいっぱいで、「考える、吟味する時間」はどんどん削られている。
流し読みの時代にサービス提供者は、どういうサイトを提供するのか? ますますサイトの尖りが必要な時代になってきたと言える。もちろん、ギャグも尖りが必要な時代だ。日々四方八方で尖ったボールを投げているのだが、「最近暴投気味じゃないですか?」と言われるのが、少し残念だ。
こうしたユーザーの変化を踏まえてECサイトを考えると、“反射的に選べる仕掛け”がより重要だと考えられる。とくに次のようなポイントに注意したい。
ユーザーは情報を吟味しない、「消費するのみ」だと思おう
ユーザーが「自分だったらこうするのに」など想像を働かせているときは、実はすでに、購入を検討する段階に入っている。目に留めてもらうために、よりユーザーに刺さる尖りが、まずは必要だ。
“流し読み”をさせないためにも、写真はとても重要
テレビから流入するようなライトなユーザーは、とにかく流し読みをしがちである。流し読みしている人にも届くような、“勢いのある写真”を心掛けよう。
「ユーザー自身が入り込める写真」を意識しよう
たとえば、宮田織物さんにはコーディネート例のような「写真館」がある。こうした写真は、ページを独立させないで、ぜひとも商品写真の近くに入れてほしい。
さて今回の「寒江さん」。「作務衣だから寒江さんって、そのまんまじゃないか!」と思われるでしょうが、そうです、そのまんまです! 暑い夏が来る前に、みなさまにクールなギャグをおすそ分け……。ではまた!
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Googleの強調スニペットを狙え! #1 表示させられるポイントの見つけ方 | Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
「強調スニペット」を獲得するのは、グーグルのSERPの1ページ目で目立つ最高の方法の1つだ。だが、そこは競争の激しい場であり、そこに載る可能性を高めるためには、考慮しなければならないことが山ほどある。
今回のホワイトボード・フライデーは、MozのSEO研修生でミニブタが好きなのブリトニー・ミュラーがお送りする3回シリーズの1回目だ。
実施しなければならない「キーワード調査」「現在の検索順位の評価」「関係するデータのスプレッドシータへの記録」というステップと、その際に役立つ2つのツールについて、説明していく。
(第2回は6/11公開予定)
(第3回は6/18公開予定)
Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。今回は、強調スニペットの機会を発見するために必要なすべてのことについて説明しようと思う。
3本の動画からなるシリーズの1本目として、まずは「表示できそうなチャンスを見つける」段階についてお話しする。2本目以降で、「狙いの付け方」と「測定の仕方」へと話を進めていく。
なんだかワクワクがとまらない。とても楽しいものになるはずだ。ここで説明する内容については、私も実践していくつもりだ。あなたも、みんなと一緒にやってみてはどうだろうか。
パート1/3:見つける、狙いを付ける、測定する
さて、「強調スニペット」とは何かを知らない人のために少し説明しておこう。
強調スニペットとは、検索結果の先頭(いちばん上)に表示される、こういう回答ボックスのようなものだ。
たとえば、「Are teacup pigs healthy?」(ティーカップピッグは健康か?)と検索したとしよう。ブタ好きの私としてはとても悲しいことに、健康ではないのだが。しかし、これで検索すると、強調スニペットが表示され、「No, they're actually starved.」(いいや、実際には飢餓状態にある)というように答えてくれる。
強調スニペットとは、このような情報を提供してくれるものだ。だから、「他の人はこちらも検索」と表示するボックスや通常の検索結果とは異なる。
また、強調スニペットは、音声検索の要素として扱われることからきわめて魅力的だ。音声検索では、強調スニペットの内容が結果として返ってくることが多いので、強調スニペットを獲得するのは、一般的な意味で魅力的というだけにとどまらない価値がある。
強調スニペットに表示させられるポイントの見つけ方
ステップ1. キーワード調査
このプロセスはかなり単純だ。まずは基本的なキーワード調査から始めよう。
質問形式のキーワードに的を絞るのがいい。強調スニペットの約41%が質問形式のキーワードに由来するものであることを、A・J・ガーギッチ氏が、SEMrushに掲載した強調スニペットに関する素晴らしい調査記事で明かしている。確かに筋が通っている。
また、「方法」に関する質問(~するには)は、リスト形式の強調スニペットを獲得することが多いので、実に興味深い。
リスト形式には「番号付きリスト」と「番号なしリスト」の2種類があることも覚えておこう。
そしてリスト形式について面白いのは、途中までしか掲載されない傾向がある点だ。グーグルがリストを8項目しか表示してくれないことがわかっていたら、ページに戻ってリストの項目数を10にしておこう。そうすれば、リストを全部見るためにクリックしたいという気持ちを持ってもらえる。本当に興味深い。
強調スニペットに表示させられるポイントの見つけ方
ステップ2. 現在の検索順位を知る
ステップ1で見つけたキーワードについては、自分のページが現時点で何位にあるか、検索順位を知っておこう。
すでにSERPの1ページ目に自分のページが表示されているキーワードを優先すべきだ。そういうキーワードのほうが、強調スニペットを獲得するのはずっとたやすい。
強調スニペットに表示させられるポイントの見つけ方
ステップ3. スプレッドシートにデータを入れる
そして、こうやって得られたデータやその他のデータを大きなスプレッドシートに入力していく。強調スニペット獲得の機会を実際に分析して優先順位付けするためだ。
私が思いついた指標は、次のとおりだ。
- キーワード
- 検索ボリューム(月平均)
- 現在強調スニペットを獲得しているページのURL
- ドメインオーソリティ
- ページオーソリティ
- 強調スニペットハブか?(はい/いいえ)
- 強調スニペットのタイプ
- マークアップ?
- 自分の検索順位
- 画像あり?(はい/いいえ)
- 画像のタイプ
- 強調スニペットを獲得したいURL
- 備考
- グーグルはそのページのどの部分から強調スニペットを引っ張り出しているか
「強調スニペットハブ」は、10個以上のキーワードで強調スニペットを獲得しているページを指す言葉で、A・J・ガーギッチ氏が記事で使っている。
今のところはまだわからないだろうから、今はここは空白でいい。しかし、同じURLを何度も何度も見かけるようになったら、そのページはこの強調スニペットハブだと考えられる。なんだかかっこいい。
「強調スニペットのタイプ」は、次の3種類ある。
「マークアップ」は、構造化マークアップ(Schema.orgのマークアップ)が使われているかどうかを意味する。そのページで使われているものをすべてチェックしよう。
「自分の検索順位」は、できれば1ページ目(つまり10位以内)に表示されるのが望ましい。
強調スニペットにおける画像は非常に興味深い。そのため、ページに「画像があるかどうか」や、画像がある場合の「画像のタイプ」も表の項目に含めている。
グーグルは、画像を別のものと入れ替えたり、削除したり、テストしたりと、なんだかわけのわからないことを強調スニペットでいろいろとやっている。私は、ブライアン・チャイルズが司会を務めるポッドキャスト「MozPod」シリーズの1つ、「Two Peas in a Pod」で、こういう画像や自分がやっている実験について話をしている。秘密の情報も披露しているから、ぜひ聞いてみてほしい。
画像のタイプに関しては、強調スニペットに使われている画像を眺めていると、分野とか業界とか、何らかの共通する特徴が見えてくるはずだ。すべてがストックフォトかもしれないし、あるいは全部が何かの情報を伝えるような写真かもしれない。みんな同じ色の画像かもしれない。こういう画像を注意深く観察するのは本当におもしろい。
そして、最後の「強調スニペットを獲得したいURL」に関しては、一般的には検索上位を獲得しているURLだろうが、そうでない場合もある。それも入力しておこう。
あともう1つ、赤字で書いた(あとから追加したので場所が変になってるけど)「グーグルがそのページのどの部分から強調スニペットを引っ張り出しているか」も、とても興味深い情報だと思うので、入力しよう。いろいろと面白いことをやってみるといい。
使用する調査ツール
この調査で主に使うツールは次の2つだ。
どちらにも注意すべき点がある。Moz Keyword Explorerは、大量のキーワード調査が可能で、結果をリストに保存できる点が素晴らしい。だが、強調スニペットが表示されるキーワードだけを見ながらキーワード調査をすることはできない。全体のキーワード調査を実施して、それをリストに保存すれば、そのデータが手に入る。
その点では、SEMrushが素晴らしい。強調スニペットが表示されるキーワードだけでフィルタリングできる。やってみればすぐにわかるが、最高だ。
ところが、いったんリストを作成してしまえば、Moz Keyword Explorerが便利なんだ。そのリストに自分のウェブサイトを追加すれば、そこにあるキーワードで検索した場合の順位がすぐにわかる。超がつくほど簡単だ。
SEMrushで同じことをやってみようとした。そのために必要な機能はあったのだが、それほど簡単ではなかった。1つのツールの中で、また別のツールを組み合わせて使う必要があるのだ。SEMrushのKeyword Analyzerを使っていると、2か所で制限に引っかかった(1000件の制限がある)。Position Trackingにたどり着く頃には、Keyword Magicツールから取得した検索ボリュームがわからなくなってしまい、非常にイライラさせられた。
もっと簡単でうまい方法があるのかもしれない。APIのデータ取得方法が少し異なっているのかもしれない。ここで紹介した2つのツールよりも優れた方法があるかもしれない。
また、この作業を手作業でやることもできる。そうする場合には、Google Keyword Plannerを使って、ここにあるようなデータを自分で調べてもいい。
楽しんでいただけただろうか? 今回のホワイトボード・フライデーを見てくれてありがとう。またすぐにお目にかかることを楽しみにしている。
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オリジナル記事:Googleの強調スニペットを狙え! #1 表示させられるポイントの見つけ方 | Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
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MA×CMS×データHUB×DMPによるBtoCデジタルマーケティングのセミナーを富士通が6/22開催
CMSやMA、DMPやデータHUBなどツールを組み合わせ、データを統合管理して行うBtoCデジタルマーケティングの事例や手法を解説するセミナーを、富士通が6月22日(金)に浜松町で開催する。
マルケト、サイトコア、Tealium、トレジャーデータと富士通からそれぞれ講師が登壇し、各社のソリューションを活用したBtoCデジタルマーケティングを解説する。
プログラム
富士通のデジタルマーケティングソリューションご紹介
講師: 富士通ブランド価値を最大化するエンゲージメントマーケティング
講師: 白井 義孝 氏(マルケト)最適なエクスペリエンスを提供し 顧客獲得につなげるためのコンテクストマーケティング
~個客の期待を理解して寄り添うエクスペリエンスを演出~
講師: 原水 真一 氏(サイトコア)モバイルファーストにおけるデータの新しい価値
~リアルタイムマーケティングと顧客データ統合で捉える決定的瞬間~
講師: 関 基陽 氏(Tealium Japan)Treasure Dataで実現するCDP (プライベートDMP) と活用事例
講師: 堀内 健后 氏(トレジャーデータ)
開催概要
- イベント名称: BtoCデジタルマーケティングセミナー
~MA×CMS×データHUB×DMP 事例を交えたデジマケ実践のポイント~ - 開催日時: 2018年6月22日(金)14時00分~17時00分(受付13時30分~)
- 開催場所:富士通デジタル・トランスフォーメーション・センター
港区浜松町 2-4-1 世界貿易センタービル 30階 - 参加費:無料
- 定員: 50名
- 主催:富士通
- 詳細情報と参加申し込み:http://www.fujitsu.com/jp/services/application-services/information-management/web-integration/seminar/20180622.html
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オリジナル記事:MA×CMS×データHUB×DMPによるBtoCデジタルマーケティングのセミナーを富士通が6/22開催
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大企業のオウンドメディア誕生秘話。実は入社2か月の社員が立ち上げたってホント? | 先週のWeb担まとめ記事
Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 25本とニュース記事 15本です。
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入社2か月でオウンドメディアを立ち上げる?!
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Web担当者に知ってほしい! ラジオ番組の「おもしろくなければ罪」というコンテンツ作りの裏側
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「調査にはお金も時間もかかるし何より面倒」──そんなイメージを覆すLINEリサーチの「ライトコース」を利用して、若者のステマに対するイメージを調べてみた。
「ネットショップ担当者フォーラム」
「クラウド&データセンター完全ガイド」
「IT Leaders」
「Think IT」
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動画活用、BtoBマーケなどセミナー9件
※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄や ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。
企業向け動画活用の入門セミナーをミツエーリンクスが6月8日(金)に西新宿で開催します。参加無料。
B2B企業のデジタルマーケティングセミナーをNTTコム オンラインが6月8日(金)に大崎で開催します。参加無料。
「Domo」ハンズオンセミナーを富士通が6月12日(火)に浜松町で開催します。参加無料。
コマースデザイン坂本さん登壇する「これから始める方のネット通販開業セミナー」を長崎県+楽天+長崎県商工会議所連合会+長崎県商工会連合会+長崎県中小企業団体中央会が6月12日(火)と13日(水)に長崎で開催します。参加無料。
「自社サイトのセキュリティ入門セミナー」をインターネット・アカデミー+デジサートが6月13日(水)に渋谷で開催します。参加無料。
→ https://www.internetacademy.jp/forbusiness/info/201804301.html
「ブランド資産を築くマーケティングの新戦略」セミナーをマイナビが6月14日(木)に新宿で開催します。参加無料。
最新SEOとフルファネルマーケティング戦略セミナーをアイレップの渡辺氏が6月14日(木)に恵比寿で開催します。6月20日(水)は大阪で開催し、それぞれ参加無料。
Web画像の“完全”“自動”最適化 セミナーをアカマイが6月15日(金)にオンライン(ウェビナー)で開催します。参加無料。
AdWords&Facebook広告で成果を上げる運用ノウハウ『ネット広告運用"打ち手"大全』出版記念セミナーをインプレス+アユダンテ+CRAFTが6月15日(金)に大阪で開催します。参加無料。
Web担当者向け新着求人情報
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- [Webマーケター / 正社員] NBCインターナショナル株式会社
- [Webマーケター / 正社員] ネット広告代理店
- [Webマーケター / 正社員] 大手企業グループのウエディング関連企業
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【7/20開催】Web担当者向け「企業Webサイト」運用解説セミナー 2018
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大手のニュース媒体では紹介されない、ホームページの企画・構築・運営や、ウェブマーケティング関連のニッチなニュース記事ならWeb担で。
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- ●[広告/マーケティング]
DNPが企業のマーケティングオートメーションツールの運用を代行するサービス開始
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/29/29404DACやアイレップなど、次世代のクリエイティブ技術を研究開発する横断組織「CTL」を発足
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/29/29405デジタルインテリジェンスの広告配信「CMARC」が楽天の新しい広告ソリューションと連携
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/01/29439各種制作物の確認と修正依頼がブラウザ上で完結するサービス「MONJI」のβ版開始
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/29/29403アクティブコアがマーケティングのための独自人工知能エンジン「ピタゴラス」を開発
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/01/29441KenshooとC&Rが業務提携、検索・ソーシャル広告自動入札ツールとマーケター育成を提供するサービスを西日本地区から始動
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/28/29384モイライビジネスがマーケティングサービス「M2pro」のメール配信機能の個別提供開始
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/30/29417ビルコムのPR効果測定ツール「PR Analyzer」がビジネス最適化「Domo」とデータ連携
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/31/29427Momentumがアドベリフィケーションサービス「ハイトラ」で「カスタムロジック機能」開始
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/01/29449
- ●[アクセス解析・ソーシャル解析・広告効果測定]
アナリティクスアソシエーションが新体制に。イー・エージェンシー、プリンシプルが参画
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/31/29428EVERRISEのCDP「INTEGRAL-CORE」がBIツール「Yellowfin」とのデータ接続に対応
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/31/29425
- ●[ソーシャルメディア]
「Instagram」に適した画像やハッシュタグを推薦してテキスト改善を提案するAI開発へ
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/01/29448スパイスボックスがコミュニティ形成でアプローチする層をSNSから発掘する調査開始
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/01/29440
- ●[その他]
IPAがウェブサイト開設や刷新での運用形態の選定やセキュリティ対策の手引きを公開
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/31/29429ディバータがGDPR対策としてRCMSにCMSの標準機能でIPアドレス匿名化などを実装
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/05/28/29383
編集後記
イニエスタがJにやってきた! 日本の文化になじめず結果も残さずトンボ帰りだけはやめてくれな。にわかサッカーファンですが、Jの動向が気になります。W杯は、まぁ日本らしいサッカーしてきてくださいって感じで……6月も頑張りましょう!(四谷)
Web担の編集後記も毎月末に更新してますので、よろしければご覧ください:
https://webtan.impress.co.jp/editors_note
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オリジナル記事:大企業のオウンドメディア誕生秘話。実は入社2か月の社員が立ち上げたってホント? | 先週のWeb担まとめ記事
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[ユーザー投稿] 転職はタイミングが全て。どの会社に就職するかで職業人生は全く変わってしまう。だからこそ、伸び盛りの会社に就職するべき。
デジタルマーケティング成功の鍵はツール導入の前段階にある | イベント・セミナー
消費者がデジタルのツールを日常的に使うようになった現代、デジタルマーケティングへの取り組みは必須だ。しかし、「デジタルマーケティングに取り組んだが成果が上がらない」という企業は少なくない。それは、「ツールを導入する前段階がきちんとできていないから」だと、株式会社富士通総研 コンサルティング本部 シニアマネジングコンサルタントの田中秀樹氏は言う。
富士通総研は、富士通グループのシンクタンクで、コンサルティングとさまざまな調査を行っている。ここでは2月26日に開催された富士通の「BtoCデジタルマーケティングセミナー」を3本の記事に分けてレポートする。
同社の田中氏が「デジタル化への認識とデジタルマーケティングの実態調査」の結果を紹介しつつ、デジタルマーケティングを推進するに当たって注意すべき点や成功のポイントを解説した。
- デジタルマーケティング成功の鍵はツール導入の前段階にある(この記事)
- 「プライベートDMP」改め「CDP」――顧客文脈のコミュニケーションを進めるデータ基盤の仕組みと活用法(近日公開予定)
- マルケトとサイトコアが語る、顧客体験を高めるコミュニケーションとは(近日公開予定)
目的が明確でなければツールは選べない
アドテクノロジーのサービスを一覧にした「カオスマップ」と呼ばれるものは、マーケティング業界では有名だ。日本のカオスマップには、10のカテゴリーで280のサービスが列挙されており(米国のカオスマップはもっと多い)、どれを選んでどう組み合わせればいいのか途方に暮れる人も多いだろう。
田中氏は、ツールやサービスの善しあしを見ようとするのではなく、自社がデジタルマーケティングで何をしたいのかを見極め、それにふさわしいツールを選ぶべきだと言う。
デジタルマーケティングの目的は、「見込み顧客獲得」「購買獲得」「ファン育成」などによって、顧客の段階を引き上げることだ。それを、ネット広告やMAやDMPなどさまざまなツールで実現する。
目的を明確にしてからツールを選択した具体例を3つ紹介する。
事例①:フェリー会社
予約してくれた人と「似た人」にアプローチ
予約獲得のためにネット広告を活用して集客した事例である。
あるフェリー会社では、テレビCMの予約獲得効果が低迷していたため、ネット広告を活用して効率的な集客をしたいと考えた。具体的には、すべての人に一律にバナー広告を出すのではなく、今まで予約してくれたのはどのような人かを分析し、似た人にアプローチすることで効率化を図った。
たとえば、飛行機で行く方が早いのにフェリーを使う理由として、以下のようなものがあることがわかった。
- 小さい子がいるので、飛行機でぐずることを気兼ねした
- ペットと一緒に行きたいが、飛行機だと離ればなれになってしまう
そこで、小さい子どもがいる人やペットを飼っている人向けに、フェリーの良さを訴求する広告を出し、予約を獲得した。活用したツールはネット広告とDMP(顧客情報などを蓄積するデータベース)である。
事例②:カード会社
顧客のLTV目線で企業方針を変革
LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)重視に企業方針を変革した事例である。
あるカード会社では、いくつかの事業部がばらばらに顧客にメールを送るため、受信を拒否する顧客が増えてしまった。受信拒否や退会が増えても新規顧客をどんどん増やせばいいという時代ではないため、顧客に心地よい体験を提供することで顧客を維持する必要があった。
そこで、起こりうる出来事やアクシデントを顧客目線で可視化し、緻密なカスタマージャーニーマップを作成した。これに基づき、顧客に送るメールのタイミングとコンテンツも再設計した。使ったツールはMA(マーケティングを自動化するもの)で、One to Oneコミュニケーションを行った。
事例③:化粧品会社
複数ブランドの動きを統合して「商品軸」から「顧客軸」に転換
顧客の一人ひとりに最適なコミュニケーションを実施するために、DMPを導入した事例である。
ある化粧品会社には、複数のブランドがあり、それぞれがブランド内のことだけを意識してマーケティング活動を行っていた。個々の施策は成果を挙げていたが、各ブランドの動きを統合することでより効果的なマーケティングを行えると考え、施策の方針を「商品軸」から「顧客軸」に変えた。
それぞれの顧客に最適なコミュニケーションを行うために、自社サイト、店舗、外部メディアといったさまざまなシステムに蓄積されている顧客の行動データをDMPに集めて分析を行った。その結果は、広告、マーケティング、CRMなどに活用されている。たとえば、それまではすべての人に同じバナーを出していたが、現在は既存顧客にはバナーを出さないなどといった出し分けを行っている。
デジタルマーケティングの取り組み状況(調査結果)
続いて田中氏は、富士通総研が行ったデジタルマーケティングに関する調査の結果を抜粋して紹介した。概要は、以下のとおりだ。
消費者向けビジネスでは、消費者が価格をネットで調べる行動が当たり前になった。BtoCではネット経由の問い合わせが増えた。つまり、顧客側のデジタル化が進んでいる
すでにデジタルマーケティングに取り組んでいる企業は、BtoCの小売・外食業やサービス業で多いが、今後取り組む予定や検討中の企業まで合わせるとすべての業種で60~90%の比率になる
取り組みの目的で多いのは、BtoCの小売・外食業やサービス業で「新規見込み客(リード)獲得」、BtoC製造業で「コミュニケーション・情報収集」など業種によって目的が違う
目的が違えばツールも違う。各業種ですでに導入されているマーケティング手法・ツールの割合は、以下の図のとおりである
デジタルマーケティングが成果を上げているかを聞いたところ、上がったと答えた企業は全体で37%であった。残りの企業では、まだ成果が見えていない。
業種によってもかなり差があり、最も成果が上がったのはBtoCのサービス業で、BtoBでもサービス業は高い値を示している。一方、製造業はいまひとつという状況である
興味深いのは、最後の「デジタルマーケティングが成果を上げているか」という調査だ。「成果が見えていない」と答えた企業に話を聞くと、以下のような課題が挙がった。
①取り組みの意義が明確でない
「トップから言われたから」「競合他社がやっているから」などの理由で、自社にとってどのような意味があるのかよくわからないままデジタルマーケティングを始めると、ひとつの施策に取り組んだあと、次にどう展開すればいいのかわからなくなる。
②どう評価すればいいかわからない
①と同様に、「TwitterやInstagramが流行っているから」「他社がやっているから」という理由でソーシャルメディアマーケティングを始めると、アクセス数やフォロー数が増えたとしても、それがビジネス的にどのような価値があるのか評価できない。
③シナリオやコンテンツが作れない
「MAツールを導入したが、シナリオやコンテンツが作れないのでメール配信にしか使っていない」という場合がある。お金を払えばベンダー(システムインテグレーター)はツールを導入してくれるが、そのツールを使って自社に顧客を誘導するには「シナリオ」や「コンテンツ」が必要だ。ベンダーはシナリオやコンテンツを作ってはくれないので、自分たちで作らなければならない。
④他部署が非協力的、理解が得られない
ほかにも、デジタルマーケティングに懐疑的な人が社内にいることや、デジタルマーケティングを始めても他部署が様子見で協力してくれないこともある。また、「お金をかけてツールを入れたのだから、これくらいは売上が上がるだろう」と急にハードルを上げられるケースもある。そうならないためには、以下のことが重要である。
自社がなぜデジタルマーケティングに取り組むのかを明確にし、経営層も含めて社内で目的意識を共有する
デジタルマーケティングの全体像(最終的に何を目指し、どこから始めるか)を具体化し、「将来的にはこうなるが、今はトライ&エラーの段階」など目的に対する現状の位置づけを社内で共有する
段階ごとの効果測定の指標を作る
そしてこうしたことを行ったとしても、その後の実践段階では、顧客を獲得・育成するためのシナリオとコンテンツが必要になる。
デジタルマーケティングを実践する5つのステップ
「ツールを導入したがあまり成果が上がらない」という場合、ツールが悪いというよりも、ツールを使う前の段階がきちんとできていないケースが多い。ツールは手段でしかなく、デジタルマーケティングの実施には、明確な目的と自社の状況に合わせた段階的なアプローチが必要になる。
田中氏は、デジタルマーケティングの実践ステップとして次のようなものを提唱する。
①意識共有
まず、なぜ自社がデジタルマーケティングに取り組むのかをきちんと考えて社内で共有する。
マーケティングの担当者であれば進め方はある程度わかっているだろうから、それを他の人に伝えたり、仲間を作るために一度他部署の人に集まってもらってディスカッションをしたりするとよい。そこでとりまとめたものを上申することで、スムーズに進められる。
②全体図策定
次にデジタルマーケティングの全体図を策定する。
段階的に進めることを基本とし、「自社のどこからデジタルマーケティングを始めるのか」「それがうまくいったら次はどこに進むのか」などを決め、最終的に目的を達成できるようにする。
このときに重要なのは顧客理解だ。「自社の顧客のことなら分かっている」と思っていても、意外と過去の知識にとらわれていることも多い。最近の顧客がどのようにデジタルを活用しているのか正確なところを把握するために、このタイミングで顧客の行動をきちんと理解する。それに基づいて全体図を策定することで、効果的なデジタルマーケティングを実施できる可能性が高まる。
③施策検討
全体図が決まれば、何から始めればよいかも明確になるため、その次は具体的なシナリオを描く作業に移る。
この段階では、顧客の購買プロセスを分析し、どのように自社に誘導するのか、そのためにはどのようなコンテンツが必要なのかを検討して制作を行う。コンテンツの制作に関する詳細は後述する。
④トライアル
コンテンツの準備ができたら、実際にコンテンツを試すことによりトライ&エラーを行う。
ここでツールを入れてもいいが、デジタルマーケティングで成功している企業では、まず手作業で施策を試していることも多い。手作業で実施できるパターンには限界があるが、少ないパターンの実験によって効果を確認し、自動化によってさらに効果が得られることを確かめてからツールを入れれば無駄は少ない。
⑤本格実施
トライアル&エラーによって得られた結果をもとに効果的なシナリオやコンテンツを準備できたら、本格的にシステムを導入し、運用する。
こういったステップを踏むことで、デジタルマーケティングを無駄なく効果的に行うことができる。
ビジネスに貢献するコンテンツを作る4つのステップ
デジタルマーケティングでは、当然ながらコンテンツが非常に重要だ。ネット上のさまざまなツールを利用して顧客を呼び込むには、自社のコンテンツが必要になる。ただし、コンテンツを制作する目的をきちんと吟味しておかなければ、効果的なコンテンツにはならない。
たとえば、次のようなことはコンテンツの目的として本当に正しいだろうか?
- ウェブサイトのコンテンツを増やしてアクセスを増やす
- 検索サービスの検索順位が上がるコンテンツを制作する
サイト内にアクセスが多いページがあっても、それがビジネスに関係ないページであれば意味がない。また、いくら検索順位が上がっても、直帰率が高ければビジネスには貢献しない。
必要なのは、「自社のビジネスに適合した顧客を呼び込むようなコンテンツを制作すること」である。
富士通総研で自社サイトの集客力向上を支援する場合、具体的には以下のようなステップを踏んでいる。
- 顧客の購買行動や他社との競合状況を分析する
- 分析をもとに、コンテンツ制作の最終的なゴール、コンテンツに取り入れるキーワード、顧客を呼び込むシナリオを検討し、コンテンツを制作する
- 制作したコンテンツでマーケティングを実践し、結果を分析してPDCAをまわす
- 効果的なシナリオとコンテンツのパターンを見極める
SEOおけるキーワードの絞り込み
SEO(検索エンジン最適化)で取り組むキーワードの検討にはインターネット上の声なども活用できる。たとえば、あるキーワードに言及しているブログを抽出し、発言者の年齢や性別、どのような文脈で触れているかなどを調べるツールがある。
「タイヤ」について調べたのが以下の図だ。
また、あるキーワードがグーグルで検索される場合に、組み合わされることが多いキーワードや、結果として表示されるサイトの順位がわかるツールもある。
アンケート調査などと違い、ネット上をクローリングするだけで手軽に調査できるので、利用しない手はない。特に、検索結果で競合他社が上位に出ている場合などは、社内でデジタルマーケティングを推進する際に説得力のある資料にもなる。
こういったデータを基に、検索数の規模やCVRの高さ、検索者の属性や競合への対策状況、さらに自社サイトの状況などを考えて、最適なキーワードを絞り込んでいく。
SEOを意識したコンテンツ制作
キーワードが決まったら、そのキーワードをコンテンツの中でどう生かすかを考えながらコンテンツを形作っていく。検索サービスでの掲載順位を上昇させるには、キーワードに関するコンテンツの網羅性、専門性、使用頻度などがポイントとなる。
また、HTML文法においてWebページ内の見出しを示す「hタグ」も重要だ。今さらと思うかもしれないが、正しく記述されていないウェブサイトが多い。hタグを正しく使えば、検索サービスのクローラーにコンテンツの構造が正確に伝わり、ページのトピックを検索エンジンに理解してもらいやすくなるといわれている。hタグを使用する際には以下の点に気を付けるとよい。
- コンテンツに関係のある見出しをつける
- h1タグは1つのページにつき1回のみ使用する
- 正しい順序でhタグを使用する。h1→h3→h4というようにh2を飛ばすなどはしない
これからのマーケティングではCXが重要
デジタルマーケティングで成功するための具体的なポイントやSEOの施策をここまで紹介してきたが、最後に、これからのマーケティングで念頭に置いておくべきことを説明しておく。それは顧客体験(CX:Customer Experience)だ。
マーケティングの現代までの変遷を図にすると以下のようになる。
1980年代には、すべての顧客に対して同様のマーケティングを実施する「マスマーケティング」が行われていた。しかし時代が進むにつれ、マーケティングは顧客の共通性や差異に着目するように変化を遂げ、顧客一人ひとりに適したマーケティングを行うという考え方が2000年代に登場した。そして現在、マーケティングの上でばらばらに分割されていた人たちがソーシャルでつながるようになっている。そこで重視されるようになったのが顧客体験(CX:Customer Experience)だ。
「モノ(所有)からコト(利用)へ」という変化がいわれているように、現代では、モノの品質が良いのは当たり前であり、商品の価値は顧客体験全体としてとらえる必要がある。顧客体験とは、商品そのものの価値だけでなく、購入する経験も含めた体験というのが代表的な定義だ。
「脱落を上回る新規顧客を獲得すればいい」という時代は終わり、現代では顧客を維持するために顧客体験を向上させることが求められる。それによって、企業は顧客と長期的な関係を築くことができる。簡単に言うと、顧客とのコミュニケーションが大事なのだ。
デジタルマーケティングの取り組みにおいても顧客体験を意識することが大切で、冒頭で紹介した3つの事例も顧客体験を意識したものになっている。
田中氏は最後に、デジタルマーケティングで成功するポイントを以下のようにまとめた。
デジタルマーケティングに取り組んでも効果を挙げられない企業が多いが、ツールは「手段」でしかない。「目的」を明確にすることが重要
顧客に対する理解を深め、取り組みの全体図を作ってから、デジタルマーケティングの実践に進む。自社サイトの集客強化は特に効果的
これからのデジタルマーケティングでは、顧客体験(CX)が重要になる
- デジタルマーケティング成功の鍵はツール導入の前段階にある(この記事)
- 「プライベートDMP」改め「CDP」――顧客文脈のコミュニケーションを進めるデータ基盤の仕組みと活用法(近日公開予定)
- マルケトとサイトコアが語る、顧客体験を高めるコミュニケーションとは(近日公開予定)
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:デジタルマーケティング成功の鍵はツール導入の前段階にある | イベント・セミナー
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どうやれば情報は波及する? 「売り上げ」に結びつくコミュニケーションと「コト消費」の見極め方【後編】
生活者に情報を届け消費に結びつけるにはどうしたらいいのでしょう? 「コト消費」とソーシャルメディア時代の消費行動プロセスという視点から、いま求められる企業コミュニケーションのポイントを『広告をやめた企業は、どうやって売り上げをあげているのか。』(インプレス)を上梓したPRエージェンシー、ビルコム株式会社の太田滋さんに聞きました。
聞き手:安田英久(Web担 編集長) 撮影:渡徳博(ウィット)
この対談は、前後編の2回に分けてお届けしています。→まず前編を読んでおく
「コト消費」には、「つながり消費」「幸せ確認消費」「非日常消費」の3種類がある
安田 この対談の前編で、いまの生活者は「モノ」ではなく、企業から安心や信頼という「コト」を買っているというお話が出ました。そのときに太田さんがおっしゃっていたPCの修理での体験は、まさに「コト消費」ですよね。お
話を聞いていて、つくづくモノだけが求められているわけではなくなってきているのだなと感じました。
太田 モノを手に入れること自体よりも、モノの先にある体験のほうで満足感を得ていますからね。いまはそこのところを重視している人たちが増えてきていると思います。
安田 そういう傾向をふまえてのことだと思うのですが、たとえばAppleのiPhoneの広告なんかも方向性が変わってきていますね。
ああいうデバイスの広告って、昔は「この製品はすごいんだぞ! ドーン!」みたいにモノの機能や性能を前面に出した感じでしたよね。でもAppleはユーザーが撮った美しい写真を見せたりして、「iPhoneを使えば、ほら、あなたの生活がこんなに素敵になりますよ」とコトに重点を置いています。
でも、一言で「コト」といっても、いろんな種類がありますよね?
太田 そうですね。私は消費する際の「コト」には次の3種類あると考えています。
つながり消費―― 自分は一人ではないということを確認するための消費
幸せ確認消費―― 自分が幸せであることを確認するための消費
非日常消費―― 自分に別の可能性があることを確認する消費
たとえばですが、私、つい先日、コーヒーの焙煎機を購入したんですよ。コーヒーの生豆を30分かけて焙煎する機械です。焙煎が進んで青かったコーヒー豆がだんだん黒くなっていく様子を眺めたり、焙煎が終わったコーヒーをドリップして楽しんだり……と、コーヒー1杯を飲むためにすごく手間と時間をかけているわけですが、それがとても楽しいんです。
安田 コーヒーマニアが行き着く究極の場所の1つですね(笑)。
太田 (笑)私が焙煎機に求めているのは、「その機械を所有すること」というよりは、その先にある非日常感や、そういう楽しみをもっていることへの幸福感なんです。これがまさに「非日常消費」ですし、「幸せ確認消費」でもある。
しかも、豆が焙煎されていく様子は本当に興味深いので、スマホで撮ってInstagramにアップして、みんなに知らせたくもなる。自分だけの体験にしておくのではなく、共有して、同じ趣味の人とつながっていたい。これは「つながり消費」ですね。コーヒーを自宅で焙煎するという、同じ趣味嗜好の人達とつながるのが楽しいんです。
安田 同じトライブ(集団)の人と体験を共有できて、それ自体が楽しい、と。ソーシャルメディア時代ならではですね。
消費心理プロセスは、「AIDMA」「AISAS」から「PLSA」に
太田 加えて、ソーシャルメディア時代という意味では、購入までのプロセスも以前とは大きく違ってきていますよね。
焙煎機にしても、私自身、いきなり買おうと決めたわけではなく、Amazonのレビューを読んだり、価格.comで価格を確認したり、Instagramで検索してすでに焙煎機を持っているユーザーの投稿を見たりして、ある程度時間をかけて多角的に検討し、自分が焙煎機を買った後の生活をイメージしてから購入にいたっています。このへんのことは、著書では「PLSAモデル」として説明しているのですが……。
安田 消費行動プロセスとしては、これまで広告業界では「AIDMA」「AISAS」などがありましたが、いまおっしゃった「PLSA」はその次のモデルということですか?
太田 そうです。「PLSA」は、次のような一連の流れの頭文字をとったものです。
- Perception(認知・認識)
- Listing(登録・リスト化)
- Simulation(評価)
- Action(消費・体験)
安田 「AIDMA」「AISAS」は、どちらも生活者の興味を獲得する「Attention(認知・注意)」から始まっていますが、「PLSA」の最初は「A」じゃないんですね。これも、すでにお話に出てきたように、広告で認知を獲得するのがだんだん難しくなってきていていることが理由でしょうか。
太田 はい。むしろソーシャルメディア上で知人や友人の投稿から知ることが増えているわけで、そういう意味では、生活者の消費行動の出発点は「Attention」というよりも「Perception」に近くなっていると思うんです。そして認識したものを即座に買うのではなく、しばらく自分の意識の中に置いて、折に触れて、本当に必要なものかをシミュレーションしていく。
安田 具体的には、どんなシミュレーションがなされるとお考えですか?
太田 先ほどのコーヒーの焙煎機でいえば、たとえば、「家のどこに置くのか」とか「リビングにあるとどんな雰囲気になるんだろう」といったことが気になりますよね。でもInstagramで検索すれば、他の人が実際に部屋に置いている様子を見ることができます。
「焙煎している間はうるさくないのか」「焦げ臭くならないのか」「においはつかないのか」といった使用感も気になりますが、そういうものもAmazonなどのレビューに出てきます。
焙煎したてのコーヒーを飲んでいる人のTwitterを見れば、自分がやってみたらどうなるかも、少しは想像がつく。いまは多くの人たちが、そうやっていくつかの視点で反芻しながら評価して、購入を決めていますよね。
安田 たしかに何かを「買おうかな」と思うと、あれこれ頭の中で考えます。いろいろ検索もするし。
太田 だいたいシミュレーションには、次の4つの視点があると思うんですよ。
商品のスペックや機能、価格といった「機能的評価」
商品やブランドが掲げているビジョンやデザインといった思想やイメージに関わる「情緒的評価」
社会つまりは多くの人たちにどのように受け入れられているかという「社会的評価」
その商品のジャンルに詳しい学者やジャーナリスト、ブロガーなどの専門家による意見を参考にする「専門的評価」
少なくともこれくらいの視点からは検討して、納得できたら購入する。そういう意味では、「シミュレーション」はソーシャルメディア時代の消費行動のカギを握る、とくに重要なファクターだと思います。
企業コミュニケーションのポイントは「第三者」「事実性」「マイクロコンテキスト」
安田 なるほど。しかし、そんな個人的な営みにどうやってアプローチするんですか?
太田 やっぱり情報を波及させること、ですね。それがPR的コミュニケーションの本質といってもいいかもしれません。
One to Oneマーケティングなどアドテクを駆使したキャンペーンはマーケティングとしては有効ですが、情報に接触した受け手がそれを他者や他のメディアへ広げていくかというと、なかなかそうはならないことが多い。受け手自身が情報を消費して、そこで完結しているのではないかと思うのですが。
安田 情報は、消費されたらそこで止まる。だから波及させるようにしようということですか。でも、かんたんなことじゃありませんよね。
太田 アプローチとしては、パーティの演出としてよくあるシャンパンタワーのいちばん上のグラスにシャンパンを注いで、下のグラスに行き渡らせていくようなイメージで情報を波及させます。
私たちはそれをそのまま「シャンパンタワー型コミュニケーション戦略」と呼んでいるのですが、ポイントはひとつめのグラスの選び方ですね。具体的には、扱う商品に対して、とくに熱量の高い人たちがいるセグメントにまずは情報を届けること。
先ほどの焙煎機であれば、「コーヒー好き」と言っても、こだわりのコーヒーを提供する喫茶店でコーヒーを飲むことを日課にしている人もいれば、自分で豆を挽いてネルドリップで珈琲を抽出している人もいます。さまざまなコーヒー好きがいるなかで、自分でコーヒーを焙煎することに熱量をもっている人たちに対して、まずは情報を届けるわけです。
安田 どういう情報の届け方をするんですか?
太田 アプローチのやり方はいろいろあります。熱量のある人たちをお招きしてコーヒーの飲み比べをしてもらうのもいいですし、実際にコーヒー農園に行ってコーヒー豆を収穫する体験をしてもらうような企画でもいい。そうするとコーヒーに対して熱量のある人は、InstagramやTwitterなどのソーシャルメディアでどんどん情報発信してくれますから、そこから別のメディアへと飛び火しやすくなるんです。
安田 なるほど。あくまでも情報を発信するのは生活者だと。
太田 おっしゃるとおりです。大事なのは、次の2つです。
- 「第三者」からの情報発信であること
- 「事実」であること
前者は、コーヒー焙煎機のメーカーが「うちの焙煎機いいですよ」と声高にいうのではなく、コーヒーの専門家やコーヒー好きなブロガーなど「第三者からの発信」であることですね。
もちろん、良いことだけでなく、「豆によって味が違う」「焙煎を間違えると豆が黒焦げになって飲めたものではなくなる」などの事実もきちんと伝えなければなりません。それが後者です。
そしてもう1つ。それが「マイクロコンテキスト」の文脈にのっとっていること。要するに、本当に熱量の高い人たちが、共感して、自分の言葉によって情報発信していることが大切なんです。
安田 「第三者」「事実性」「マイクロコンテキスト」。たしかにソーシャルメディア時代ならではのコミュニケーション作法ですね。そして、そのベースにあるのは信頼ですか。
太田 おっしゃるとおりです。信頼こそが企業のコミュニケーションにとってもっとも大切なものだし、これからはそれが競争軸になっていくんじゃないでしょうか。
「コト消費」には、「つながり消費」「幸せ確認消費」「非日常消費」の3種類がある。
いまの生活者はモノを買う前に、4つの視点で「シミュレーション」をしている。シミュレーションがソーシャルメディア時代の消費行動におけるキモになる。
情報は消費されたらそこで止まる。ある属性(マイクロコンテキスト)の熱量をもっている「第三者」からの「事実性」のある情報こそが、情報波及には必要。
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オリジナル記事:どうやれば情報は波及する? 「売り上げ」に結びつくコミュニケーションと「コト消費」の見極め方【後編】
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