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メルカリが急成長したのには理由があった! 「羅針盤」とも呼ばれるデータ分析チームの極意とは? | 先週のWeb担まとめ記事

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2018/05/19~2018/05/25

Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 16本とニュース記事 19本です。

忙しい人のためのこの記事の使い方:
  • 上のほうから内容をざっとチェックする
    重要なものほど上の方に置いてあります。
  • 背景が黄色の部分をざっとチェックする
    要チェックのものは色を付けてあります。

今週の担当は、村田です。

【プレゼント】リードビジネスの具体的な86の打ち手をまとめた『リードビジネス“打ち手”大全』
リードビジネスの具体的な86の打ち手をまとめた『リードビジネス“打ち手”大全』を3名様にプレゼント。★★
https://webtan.impress.co.jp/q/2018/05/29354

今回の要チェック記事セミナー | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事 | ニュース
メルカリが急成長したのには理由があった! 「羅針盤」とも呼ばれるデータ分析チームの極意とは?

Web担で先週公開された記事の中から、特に人気のあったものを厳選! 読んでおかなければ話題に乗り遅れる?

  • 「メルカリのデータ分析チームの極意を公開──成長も意思決定もとにかくスピード感重視!」は、「アナリティクス サミット2018」の記事です。

    わずか5年で急成長を遂げたメルカリが、要となる「データ分析チーム」の運営体制がどうあるべきか、仕事哲学、人材採用方針などを徹底解説しました。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/22/29205

  • 「リミット間近の「常時SSL」移行、5つのシナリオと陥りやすい落とし穴とは」は、「Web担当者Forumミーティング 2018 Spring」の記事です。

    「遅くとも2018年7月までに常時SSL対応の完了が望ましい」──リミットが間近に迫った常時SSL移行のポイント、移行時に陥りやすいトラブルなどを徹底解説しました。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/23/29268

  • 「関係者1000人超から成るHonda Webマスターの谷口さんが大事にしている仕事の流儀とは?」は、「稲富滋のWebマスター探訪記」の連載記事です。

    Webサイトに関わる人と良好な関係を築くコミュニケーション術とは? Webサイトの関係者が1000人超えだというHonda Webの谷口さんへ話を聞いてみました。

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/21/28945

  • 「現役WEBディレクターお墨付き!マジで使えるおすすめツール10選。」は、「BACKYARD デジタルマーケティングNEWS」の記事。

    ブレストでアイデア出しをしたり、サイト構築の進行管理をしたりと、WEBディレクターの業務は多岐に渡って大変ですよね。そんなWEBディレクターに朗報! 実際に業務で使用しているおすすめツールをご紹介します!

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/24/29308

  • 「データサイエンティストが語る! CVR向上に効く顧客インサイトをデータから得る方法」は、「Web担当者Forumミーティング 2018 Spring」の記事。

    マーケティングには「顧客インサイト」が重要。そしてデータから顧客インサイトを得るには、「観察」と「コミュニケーション」の繰り返しが必要。その極意とは?

    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/24/29155

Web担の姉妹サイトもお役に立てるはずです。
ECの現場で売上アップを目指す方には
ネットショップ担当者フォーラム
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クラウド&データセンター完全ガイド
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セミナー/お知らせ要チェック | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事 | ニュース
ネッ担&Web担セミナー、GDPR、CMS選定、MA採用のコツなどイベント、セミナー8件をご紹介

※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。

CMS選定(5/30)

CMS選定・導入のためのポイントを学ぶためのセミナーをアンダーワークスが5月30日(水)に神谷町で開催します。

https://www.underworks.co.jp/2018/05/07/eve-cms-20180530/

ネッ担 & Web担セミナーin福岡【無料】(6/1)

アンファー、ふくや&オイシックスドット大地、越境ECモール「ドコデモ」の成功事例など全7講演のセミナーイベントを6月1日(金)に福岡で開催します。

https://netshop.impress.co.jp/event/201806fukuoka

データマネジメント(6/6)

マーケティングROIの向上を実現するデータマネジメントを学ぶためのセミナーを浜松町で6月6日(水)にDomoが開催します。参加は無料。

https://seminar.jp.fujitsu.com/public/seminar/view/6937/

Domoハンズオンセミナー(6/12)

ビジネス管理プラットフォーム「Domo」のハンズオンセミナーが6月12日(火)に浜松町で開催されます。参加は無料です。

https://seminar.jp.fujitsu.com/public/seminar/view/6233

MA活用(6/1)

コンテンツ配信事業向け MA活用セミナーを6月1日(金)に白金台でブレインパッドが開催します。参加は無料です。

http://www.probance.jp/seminar/20180601/

採用イベント(6/8)

ユニリーバ・ジャパンがマーケティングに特化した企業説明会・採用イベントを6月8日(金)に恵比寿で開催します。その場での中途採用面接も開催予定です。参加無料。

https://www.unilever.co.jp/news/press-releases/2018/marketing-day.html

GDPRの基礎知識(6/11)

GDPRとは何か? という概要や対応時のポイントについて解説するセミナーを6月11日(月)に小伝馬町で一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が開催します。参加費は一般で2万8080円です。

https://juasseminar.jp/seminars/view/4118293

SimilarWeb活用方法(6/12)

SimilarWeb(サイト分析ツール)の基礎知識から活用方法まで学べるオンラインセミナーを6月12日(火)にギャプライズが開催します。参加は無料です。

https://www.similar-web.jp/seminar.php

Web担当者向け新着求人情報
要チェック | セミナー | 人気記事 | 解説記事 | ニュース

先週の人気記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 解説記事 | ニュース

Web担で先週公開された記事のうち、「今回の要チェック」に次いでアクセスが多かった記事です。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • インタビュー
    「ダイナミック広告でプロスペクティング配信ができるようになった」これって何がすごい?
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/24/29278
    by 四谷志穂(Web担編集部)
  • Webデザイン、これからどうなるの?(全10回)
    iOS 7や大手Webサービス企業が導入したグラデーションカラーのWebサイトはトレンド化?
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/23/28492
    by 鈴木慶太朗(シフトブレイン)
  • ニュース記事
    大学の新入生のコミュニケーションツール、LINE/Twitterが2強【東京工科大学調べ】
  • 編集長ブログ―安田英久
    ファーストクラスに勝手に期待して裏切られたとdisる投稿に見るCXの難しさ
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/22/29290
    by 安田英久(Web担 編集長)
  • ネットショップ担当者フォーラム 特選記事
    アリババ創業者ジャック・マーがビジネスマンに贈る12のメッセージ
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/25/29321
    by 内山美枝子(ネットショップ担当者フォーラム)
  • Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
    グーグルのMFI(モバイルファーストインデックス)はWebのリンク構造に激変をもたらす(前編)

先週の解説記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 人気記事 | ニュース

Web担の解説記事には、ウェブサイトをビジネス活用したい人向けの情報がたっぷり詰まっています。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 『グローバルWebサイト&アプリのススメ』Web担特別公開版
    特別寄稿2 実践して見えてきた、グローバルWebサイト案件で判断が難しい2つのポイント
    https://webtan.impress.co.jp/e/2018/05/25/29281
    by 木達一仁(ミツエーリンクス)
  • 先週のWeb担まとめ記事
    アナリティクスを使ってたら5月25日施行のGDPRは無関係ではない? 最新の対応策を紹介
  • ユーザー投稿記事 by Yasuhiro Morishita
    Facebook、LINE広告のCVRを700%改善した「インフィード広告×チャットボット」の"会話広告"のインパクトとは
  • ユーザー投稿記事 by ナビプラス株式会社
    【登録受付中】Ec業界におけるデジタルマーケティング実践講座 ~データフィード広告、EFO、メールマーケティング~
  • ユーザー投稿記事 by 株式会社ヴィクシア
    【6/27開催 無料セミナー】ブランド認知度最大化のための正しい効果計測と運用手法公開セミナー

先週のニュース記事 要チェック | セミナー | 求人情報 | 人気記事 | 解説記事

大手のニュース媒体では紹介されない、ホームページの企画・構築・運営や、ウェブマーケティング関連のニッチなニュース記事ならWeb担で。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

編集後記

引っ越しのため自宅を片付けていたところ、空けていない酒瓶が13本もありました。そのうち一升瓶が3本。夫共々お酒好きではありますが、来月末の引っ越しに間に合うのかが怪しくなってきました……(村田)

Web担の編集後記も毎月末に更新してますので、よろしければご覧ください:
https://webtan.impress.co.jp/editors_note

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[ユーザー投稿] 【6/28東京開催】展示会から売上アップ!展示会の効果を最大化する方法


[ユーザー投稿] 【新セミナー、MA×Webサイト活用で成果を挙げるには?】『BtoBのためのデジタルマーケティングを前進させるWebサイト設計法セミナー』を6月6日大阪、6月15日東京にて開催(パワー・インタラクティブ)

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[ユーザー投稿] 【6月開催】受付中のデジタルマーケティングセミナー(SNS、Facebook広告)

広告だけじゃ成果が出ない時代。どうやって売る?──PR的コミュニケーションで人を動かす3つのポイント【前編】

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ソーシャルメディア時代も「広告に頼りきり」でいいのか? そう問題提起する『広告をやめた企業は、どうやって売り上げをあげているのか。』(インプレス)を上梓したPRエージェンシー、ビルコム株式会社の太田滋さんに、いま求められている企業コミュニケーションのポイントを聞きました。

聞き手:安田英久(Web担 編集長) 撮影:渡徳博(ウィット)

「広告だけで成果が出ない」のは「生活者の情報への接触態度が変化したから」

安田 新刊で『広告をやめた企業は、どうやって売り上げをあげているのか。』というタイトルを掲げておられます。一見刺激的な印象を受けますが、実際はどのような内容なのですか?

太田 いまの時代に即したコミュニケーションの提案です。あの本でお伝えしたいのは、「広告なのかPRなのか」というような話ではなく、ざっくりいえば、ソーシャルメディア時代にはそれに適したコミュニケーションがあるはず、だから、そういうやり方をしましょうよ、ということなんです。

太田滋氏(ビルコム株式会社 代表取締役)

安田 枝葉の話ばかりになりがちな方法論の議論をやめて、いちど幹の部分、つまりコミュニケーションの本質に立ち返って考えてみましょう、ということですか。なるほど。ちなみに、タイトルのように、実際に広告をやめている企業は多いのですか?

太田 広告を全部やめた、というより、「商品の発売? じゃあ、とりあえず広告を打っておこう」と、いつのまにか当たり前になってしまっていた物事の進め方に疑問をもって、より時代に即した方法を模索している企業が増えている、という状況だと思います。

電通が発表している「日本の広告費」をみると、広告費自体は微増しているのですが、でも広告だけだと成果が出なくなってきているということでしょうね。実際にそういう相談をもちかけられることも増えています。

安田 「広告だけでは成果が出ない」時代になった、と。その理由は?

太田 生活者の情報への接触態度が変化しているからだと思います。マスメディアを見ない層が出現していること、ソーシャルメディア時代になっていることが背景としてあるのですが、ポイントとなるのは共通認識や価値観、つまりは「コンテキスト」ですね。

1990年代以前のマスメディア全盛のころはテレビや新聞、雑誌といったマスコミによって社会全体を覆うコンテキストが形成されていました。著書ではこれを「メガコンテキスト」と表現していますが、そういう大きな共通認識があったから、マス広告はよく効いたんです。

安田 マスメディア時代は社会の中に画一的な合意があった、ということですね。

太田 はい。しかし、いまのようにインターネットによって個人同士がつながりそれぞれが情報発信するようになったソーシャルメディア時代は、メガコンテキストは形成されにくい。なぜなら生活者の情報の交流は属性や趣味などでつながった小さなグループを中心に行われるからです。私はこれを「マイクロコンテキスト」と呼んで、PR的コミュニケーションが求められる重要な要因のひとつとしてとらえています。

安田英久(Web担当者Forum編集長)

ユーザーの期待に応えられるコミュニケーションが望まれている

安田 でも、ソーシャルメディア時代のコミュニケーションとしては、One to Oneに近いターゲティングを目指すデジタル広告がありますよね。バナー広告はともかく、FacebookGoogleリスティング広告インフィード広告は効果が高いと言われています。実際には、これらの広告施策を行っている企業はたくさんあります。

太田 FacebookやInstagramを見ていても、友人や知人の投稿のあいだにインフィード広告が入ってきますよね。私はマーケティングに関する話題や好きなワインの投稿をすることが多いのですが、そうすると、そういった内容の広告がドサドサ入ってきます。でも、あれを邪魔だと感じたことありませんか?

安田 たしかにインフィード広告を無視している人は多いでしょうね。

太田 ほとんどの人は邪魔だなと感じて、無視していると思うんです。実際にリスティング広告やインフィード広告はバナー広告に比べればクリック率は高いようですが、リスティング広告でも平均1%、インフィード広告も0.2%から0.5%という情報があります。対してバナー広告(ディスプレイ広告)は0.1%台。俯瞰してみれば、両者に大差はないようにも思います。

安田 検索連動型広告はどうですか? 求めている情報に対する答えを提示してくれるという意味では、検索ニーズには合っていますよね。

太田 理屈の上ではそうだと思います。でも、少なくともいまの実情は必ずしもそうともいえない気がします。

たとえば、私自身、残念な体験をしました。スキーに行きたくて、「北海道」「ゲレンデ直結」「ホテル」で検索したんですよ。そうしたら、ある世界的なホテルグループの施設ができるという広告が出てきました。でも、クリックしてみたら、リンク先にあったのはホテルの情報ではなく、そのホテルグループが運営するリゾートマンションのランディングページだったんです。

安田 それは本当に残念ですね。

太田 「ホテル」という単語での検索が多いので、おそらく、それに乗っかるかたちでリゾートマンションの広告を出稿したのでしょうね。たしかに、あそこでもし「北海道」「ゲレンデ直結」「ホテル」で検索したとおりのホテルの広告が出てきていれば、情報としての価値を感じていたかもしれません。でも、なんとか広告を表示させよう、クリックさせようという思惑が行きすぎて、実際のところは、そのとおりにならないことが増えてしまっていると思うんです。

安田 ただ、「仕組み」と「ビジネス倫理」の話は分けて考えたほうがいいと思うんです。

検索連動型広告やインフィード広告などといったデジタル広告の仕組みは、上手く使ってOne to Oneマーケティングを実現していけば、企業にとって高い成果が見込める広告出稿になると思うし、生活者にとっては欲しい情報が手に入る可能性がある。両者にとって良い仕組みになりうると私は思います。

ところが現実は、技術の状況に加えて「これだけの広告予算を使っているのだから、これだけの成果を出さなくては」という企業の理屈が先に立って、残念な状況も発生してしまっている。その結果、広告が生活者にとって好ましくないものになってしまっているということですよね。

太田 先ほどお話しした「マイクロコンテキスト」にも関係するところなのですが、生活者は企業の一方的な“売らんかな”の精神で押しつけられる情報が嫌なのであって、Googleのリスティング広告もFacebookのインフィード広告も、もっとニュートラルに生活者ひとりひとりの興味関心に合っていれば有用な存在になりうるとは私も思います。

今回執筆した本はタイトルが「広告をやめた企業は、どうやって売り上げをあげているのか。」と刺激的なので、「広告を全否定している!」と誤解する人もいるのですが、本当に訴えたいのは、まさにそこのところなんです。

安田 ネイティブ広告の本質はそうですよね。ネイティブ広告は、出稿している媒体にフォーマットや体裁が合っていて広告表記がなされていることはもちろんですが、広告をクリックしてその先に出てきた内容が、読者の期待している「その媒体での体験」に沿っていることが肝要である、と。

太田 でももし、ネイティブ広告をクリックした先で販促的なランディングページが出てきたら……。

安田 事前期待を裏切られた気持ちになって、嫌になってしまいますよね。

「お客さまの期待に応える、役に立つ」ことが企業の信頼や信用につながる

安田 ところで、生活者にとって好ましくない広告は増えていると感じますか?

太田 あくまで肌感覚ですが、減っているんじゃないでしょうか。昔に比べれば。

安田 やはりそう思いますよね。私も業界的には少しずつ広告主側の意識が良い方に向かっていると思っています。

たとえばGoogleは、Webブラウザ「Google Chrome」に一部の広告を非表示にする機能の提供を進めていますが、そこでブロックされるのは、オンライン広告の改善を目的とした業界団体「Coalition for Better Ads」が定める「Better Ads Standards」に準拠していない広告なんです。ざっくりいえば、生活者が不愉快と感じる広告が排除されるようになるわけですが、こういう動きが出てくると、広告主側の倫理観が良い方向に向かう流れも加速されるでしょうね。

※「Better Ads Standards」は地域ごとのユーザー調査をもとに定められるものであり、日本のユーザーを対象とした基準が定められていないため、日本向けの広告非表示はまだ実施されていない。

太田 私もそう思います。結局のところ「信頼」が企業やブランドの競争軸になってきているのだと思うんです。

企業が自らの商品を売りたいがために、誇張した演出をしたり事実と違うことを言ったり、ということが昔はまかり通っていました。しかしソーシャルメディアで生活者が声をあげることができるいま、それは通用しません。

しかも、興味をもっていない人にまでそれを強引に届けるなんて、いまのコミュニケーションの感覚にはちょっと合わない気がします。「マス広告だから」「デジタル広告だから」という違いの話ではなくて、やっぱり信頼とか信用の問題だと思いますね。

安田 企業に求められているのは「お客さまの期待に応える、役に立つ」ことであり、それが信頼や信用につながるということですか。

太田 はい。どのような組織であっても社会的な役割や意義を意識したフィソロフィー(理念)やミッションがありますが、それを置き去りにして、単に金儲けをしよう、短期的に売り上げをあげようと考えてアプローチしだすと、やっぱり期待を裏切ることになりますよね。

商品企画、開発に始まり、プロモーションやカスタマーサポート、経営の意志決定も含めて、あらゆるプロセスのなかで生活者との約束を組織全体で守れるかどうか。それができている企業は、信頼と共感を得て、結果的にそれが利益につながっていくんじゃないかと感じます。

安田 信頼と共感を大切にしている組織は伸びますよね。けっしてかんたんなことではありませんが。売り上げをあげるとなると、「モノを買ってもらう仕掛けをどうするか」という話になりがちですが、場合によっては、購入して数年後に使わなくなったモノを廃棄するところまで含めて、顧客の体験を考えていかないといけない。

太田 実は先日、ちょっと好ましい経験をしたんです。ずっと使っていたPCが壊れたので、同じブランドの新しいPCを購入したんですよ。そうしたら、なぜかバッテリーがすぐに切れてしまって……。カスタマーサポートに連絡していろいろ試したのですが、どうやってもなおらなくて、結局、修理工場に出すことになったんです。

「梱包して送り返したりするのは手間だな」とも思っていたのですが、いまは宅配会社が回収に来てくれるんですよね。しかも修理状況の進捗も細かくメールで送られてくるんです。こういう安心感とか、満足感とかがあると、そのブランドのことを好きになるし、また同じブランドの商品を買おうと思いますよね。

安田 モノを買うというよりは、「ここまでサポートしてくれるから安心だ」という信頼を買っているといえるかもしれませんね。生活者のことを真摯に考えたコミュニケーションを設計するのは手間がかかるし、一見すると「労多くして益少なし」と思えるのだけど、実はそのほうが長期的にみると効果的で、効率的でもあるということですね。

この対談は、前後編の2回に分けてお届けします。

前編では、広告が効かなくなった理由を生活者の情報接触の態度変容で考察し、さらには、これからの時代に求められる企業の倫理観にまで話が及びました。

ではコミュニケーションを具体的に「売り上げ」に結びつけるにはどうしたらいいでしょう? 後編では、ソーシャルメディア時代の消費行動プロセスとPR的コミュニケーションの本質についてお聞きします。

前編のまとめ
  • 属性や趣味などでつながった小さなグループを中心に情報交換をするソーシャルメディア時代の生活者には、マスコミに頼った大味な広告は効かない。

  • One to Oneマーケティングで用いるデジタル広告も、もっとニュートラルに生活者の興味関心に寄り添えば、有用な存在になるはず。

  • いま企業に求められているのは「お客さまの期待に応える、役に立つ」こと。「信頼」が企業やブランドの競争軸になってきている。

この記事の筆者

執筆:

本多いずみ

株式会社アスキー、株式会社KADOKAWAを経て、現在フリーで編集・執筆を行う。これまで担当した媒体にMac誌『MacPeople』、アスキー新書『明日の広告』(佐藤尚之)、『戦略PR』(本田哲也)、『幸せの作法』(坂東眞理子)、『笑う脳』(茂木健一郎)など(敬称略)。

撮影:渡 徳博(ウィット)

各種制作物の確認と修正依頼がブラウザ上で完結するサービス「MONJI」のβ版開始

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ウェブ関連事業のALAKIは、ウェブサイトやグラフィックデザイン、書類など制作物の確認(チェック)と修正依頼(オファー)を高速化するサービス「MONJI」のβ版を5月28日に始めた、と同日発表した。ブラウザ上で完結し、プリントアウトして書き込む必要がなく、電話やメールのやり取りも不要になる。

β版のため全機能が無料で使用できる。オファーを出す側の時間短縮、受け取る側の効率向上を図るとともに、修正依頼の誤認や勘違いをなくし、コミュニケーションのロスとエラーを減らす。オファーをMONJIで一元管理するため、オファーを受ける側も把握しやすく、コミュニケーションが高速化できる。

ウェブサイト、画像、動画や、PDF、画像処理ソフト「Illustrator」、同「Photoshop」などのファイルに対応する。チェックとオファーに特化していることで動作が軽く、誰でも直観的に使えるという。主要なプロジェクト管理、チャットツールなどとの連携が可能で、利用中のツールがそのまま利用できる。

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