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常時HTTPSにすると過去記事のいいね!数がゼロになってしまう問題の解決策 など10+2記事 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum

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常時HTTPS化やドメイン名移行をすると、各ページの「いいね!」数がゼロに戻る問題への1つの解決策を、今週はピックアップ。ほかにもnoindex、被リンク、EFO、「検索結果でフェイスブックページにリッチスニペット」、重複コンテンツ、パンダなどなどの情報をお届けする。

今週のピックアップ

常時HTTPSにすると過去記事のいいね!数がゼロになってしまう問題の解決策
★★★☆☆完璧ではない(アユダンテ株式会社 コラム)

サイトをHTTPからHTTPSへ移行すると、それ以前の過去記事(公開当時はHTTPだった)の、HTTPのURLに付いていたソーシャルメディアのシェア数は HTTPSのURLには通常引き継がれない。つまり、HTTPS化すると、ソーシャルメディアのシェア数はゼロからの再スタートになってしまう

「http」と「https」だけしか違わないとはいえ、ソーシャルメディア側は別のURLだとみなすからだ。

この問題の解決策をアユダンテさんが紹介している。

例はPHPを使った方法だが、わかりやすく言うと「HTTPSのページでも、未来永劫、HTTPのURLだとみなしてボタンを表示する」というものだ。

ソーシャルボタンには「どのURLの情報を表示するか」を指定する属性が用意されているので、そこにHTTPのURLを指定して表示するというわけだ。

なかなかよくできたやり方だ。

とはいえ、これが完璧な解決策だというわけではない。

ソーシャルボタンからシェアしてくれればいいが、URLを直接指定してシェアされたものは、ここにカウントされないからだ。

また、HTTPSなのに http:// でシェアされるという不整合は、元記事でも指摘されているし、筆者も心情としてしっくりこない。

同じ問題はドメイン名の変更時にも発生する。

本来ならば、同じドメイン名で同じパスであれば http:// と https:// が違っていても同一のURLだとみなすように、ソーシャルメディア側で対応してくれると嬉しいのだが。

+1ボタン/Google+ のシェア数は、HTTPSへの移行後に1回シェアされるとHTTPの時のカウント数と合算されるようなので、不可能ではないはずだ。

ちなみに筆者のブログは今年初めに常時HTTPSに移行した。ソーシャルメディアのシェア数はどうしたかというと、いい方法が見つからず結局ゼロからのスタートにした(あまりこだわっていなかったというのもあるが)。

日本語で読めるSEO/SEM情報

ヤフーがモバイル向けページだけをnoindexにするのには深い理由があるのか?
★★★★☆不一致を起こす設定は一般サイトでは避けるべき(辻正浩 on Twitter)

ヤフー検索がモバイル版ページにはnoindex robots meta タグを記述している不思議な構成を前回紹介した。

この構成を発見した辻氏は、Web担の記事に対して次のようなツイートを投稿した。

一言でいえば、こういう使い方が想定されるケースはあるかもしれないが、意図したように機能するかどうかの保証がないので自分ならやらないということになるだろう。

一方、グーグルのジョン・ミューラー氏が英語版のオフィスアワーで参加者とこんなやりとりをしていた。

質問者: もし、PC向けページにはnoindexタグとnofollowタグが記述されていて、対応するモバイル向けページにはnofollowタグとfollowタグが記述されていたら、(noindexが付いた)PC向けページをPC検索でグーグルは表示しますか?

ミューラー氏: どちらにもnoindexが付いているから、どちらも検索結果には表示されないだろう。

しかし一般的には、不一致を起こすシグナルは常に避けたほうがいい。

もしそういったことをすれば、どう扱うか私たちが決定することになるだろう。そしてその決定は時間がたつと変わるかもしれない

検索エンジンにこう扱ってほしいという意図があるのならば、ウェブマスターはそれを明確で一貫した形で示すべきだ。

ヤフーのケースとは内容が若干異なるが、重要なのは強調した部分だ。「片方(PC向けページ)はインデックスさせるが、もう片方(モバイル向けページ)はインデックスさせない」というような、相反する設定をすべきではないのだ。

ひょっとしたらグーグルからの直接のアドバイスを受けて、このような構成をヤフーは採用しているのかもしれない。だが筆者たちのサイトでは、このような構成も含めて、一貫性に欠ける設定は避けたほうがいいだろう。

外部サイトのJavaScriptがブロックされているとランキングに悪影響が出るか?
★★★★☆メインコンテンツに関係しなければ大丈夫(ウェブマスター向けヘルプフォーラム)

Search Consoleの「ブロックされたリソース」に、外部サイトに置いてあるJavaScriptがレポートされているのですが、検索結果に影響がありますか?

こういった内容の質問がウェブマスター向けヘルプフォーラムに投稿された。

ソーシャルボタンやアクセス解析ツール、広告などメインコンテンツとは直接の関わりがない要素のために使われているのであれば、ランキングに影響することは通常ないと考えていい。

しかし、そのJavaScriptが、重要なコンテンツのレンダリングに関わっていればランキングに影響することがありうる。

もっとも、コンテンツの生成に大切な役割を果たすJavaScriptを、検索エンジンをブロックした状態で外部サイトに置くことは、一般的にはないだろうとは思うのだが。

Search Consoleのブロックされたリソース
Search Consoleに出てくる、外部サイトのブロックされたリソース

「トップページ vs. 下層ページ」被リンクの適切な比率とは?
★★★☆☆そんなものありません(グーグル ウェブマスター向けヘルプフォーラム)

次のような質問が公式ヘルプフォーラムに投稿された。

問題を引き起こしそうな外部リンクを削除または否認したいのですが、そうするとトップページへのバックリンクよりも下層ページへのバックリンクの数が多くなってしまいます。

「下層ページ >トップページ」のような比率でも大丈夫でしょうか?

トップページの被リンク数よりも下層ページの被リンク数が多くなることは、何ら問題ない。普通にある状況なので、大丈夫だ(ただし、不自然なリンクが含まれていないことが前提)。

「トップページへのリンク 対 下層ページへのリンク」の適切な比率など、そもそも存在しない。

これに限らず、

  • 1記事の文字数
  • 1日の更新頻度
  • キーワード出現率

など定まった数値を求めようとする思考は、特にSEOに取り組み始めた時期にはありがちだ。しかし、ほとんどの場合、明確な答えはないし、考える価値すらないものも多い。「常識的に、自然に、普通にやればいい」が回答だ。

筆者注: フォーラムでの質問者を非難する意図はまったくない。質問内容を拡大させて、一般論として説明した。

ショッピングカートでクレジットカード情報の入力を楽にするTIPS
★★★☆☆番号にはカード会社情報が含まれている(EFO・フォーム改善ブログ)

購入手続き中のクレジットカードの情報入力フォームのTIPSを解説した記事。

不必要な情報の入力を省くのがフォーム最適化のコツの1つだ。クレジットカードの入力フォームでは、クレジットカード会社の選択がまず該当する。

なぜなら、カード番号にはクレジットカード会社を表す情報が含まれているからだ。クレジットカード番号を入力すれば必然的にどのクレジットカード会社が発行したカードなのかがわかる仕組みになっている。

記事では、入力した番号に応じてカード会社のロゴを表示させたり、カードそのものを各会社のデザインに変化させたりするさらに進んだ方式も紹介している。

クレジットカード番号を入力せずにクレジットカードで支払うことはできない。クレジットカード会社の選択はまさしく無駄な手順だ。

ショッピングカートの“カゴ落ち”率を減らすためにも参考にしたい。

海外SEO情報ブログ海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ

ウェブマスター向けオフィスアワーでのグーグル社員のアドバイスを解説した記事を今週は2つピックアップ。

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
  • 検索結果でフェイスブックページにリッチスニペットが表示されるようになった
  • フランチャイズ店のサイトを定形フォーマットにすると重複コンテンツになる
  • パンダのアルゴリズムはリアルタイム更新の能力あり。更新しないのはデータの問題があるため
  • 開発検証用サイトを検索結果に出さないための3つの方法
  • リッチスニペットのガイドライン違反で手動対策を受けた珍しい事例
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
  • 今週はお休み

海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ

検索結果でフェイスブックページにリッチスニペットが表示されるようになった
★★★☆☆ローカルビジネスは検索結果で目立つチャンス(LocalVisibilitySystem.com)

グーグルの検索結果でフェイスブックページにリッチスニペットが表示されるようになった。

リッチスニペットが表示されるフェイスブックページ
リッチスニペットが表示されるフェイスブックページ

対象は、Facebookページの「レビュー」だ。たとえば上図の渋谷エクセルホテル東急ならば、Facebookページには次のようなレビューが表示されている。

リッチスニペットが表示されるフェイスブックページ

このページを構造化データテストツールで検証すると、リッチスニペット用の構造化データでマークアップされていることがわかる

一般的に、リッチスニペットは検索結果で視線を引く。レストランやホテルなど地域系ビジネスを営んでいるならば、フェイスブックページでレビューをたくさん集めれば、集客に一役買ってくれるかもしれない。

フランチャイズ店のサイトを定形フォーマットにすると重複コンテンツになる
★★★★☆適切に扱われるが、誘導ページにならないように注意(English Google Webmaster Central office-hours hangout)

重複コンテンツと誘導ページに関係するグーグルによるQ&Aを紹介する。

6月30日に開催された英語版ウェブマスター向けオフィスアワーで、参加者が次のように質問した。

同じ商品を販売しているフランチャイズ店がたくさんある。だけど異なる都市で経営している。

各フランチャイズ店では、定形のデザインのウェブサイトで同じようなコンテンツを公開している。

サイトにnoindex robots meta タグを付けるべきか、それともこのままにしておいて構わないか? ペナルティを受けることはあるか?

グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように回答した。

一般的に言えば、重複コンテンツだとしてみなし、それ相応に適切に扱うだろう。

自動的にペナルティを与えるということはないが、どのページがクエリに最も関連していて、どのページを検索結果に表示すべきかを、グーグルは、それぞれの検索ユーザーが求めていることに応じて判断しようとする。

今回のようなケースでは、「ビジネスの種類 + 場所」のクエリでそれぞれの場所を基にしてどのサイトを出すかを判断するはずだ。

ただし、誘導ページにならないようにするように注意する必要がある。

それぞれのフランチャイズ店が独自にサイトを運用するのだったら構わない。

しかし、そうではなく、同じ会社が都市それぞれにドメイン名を登録してサイトを作っていたとしたら、私たちはおそらく誘導ページだとして手動対策のアクションをとるだろう。

フランチャイズのように同じビジネスをいろいろな場所で営む形態があり、それぞれのフランチャイズ店ごとにウェブサイトを作るとする。

その場合、サイトの体裁が似ていて、さらに本部の用意した共通のコンテンツを使うことだろう。しかしそれでも必ず、フランチャイズ店ごとに独自のコンテンツを掲載するようなルールにするべきだ。単に住所や地名など固有の店舗情報だけを入れ替えるだけならば、重複コンテンツとしてみなされる可能性が高い。

もっとも、重複だとみなされること自体は重大な問題にはならないこともある。フィルタ(重複した検索結果の除外)が働き、複数のページが同時に検索結果に表示されることはなくなるだろうが、地域名が入った検索では適切なページが検索結果に選ばれるだろう。

だが最終的にユーザーがアクセスするページが同じで、単にそのページへたどり着かせるための通過ページとして、地域名の掛けあわせキーワードで上位表示させようと目論んでいたとしたら、誘導ページとして判断される可能性が高い。誘導ページを排除するアルゴリズムや手動対策の対象になりそうだ。

パンダのアルゴリズムはリアルタイム更新の能力あり。更新しないのはデータの問題があるため
★★★☆☆いよいよ今週末に更新を実行か?(Google Webmaster Central Sprechstunden-Hangout)

パンダアップデートはリアルタイムでの自動更新なのか、特定のタイミングでの手動更新なのか、情報が錯綜していた。その状況について、7月2日に開催されたドイツ語版のウェブマスター向けオフィスアワーでの質問にグーグルのジョン・ミューラー氏が答えた。

パンダアップデートは今は定期的に更新していると私は理解しているのだが、それは正しいか?

ジョン・ミューラー氏の回答は次のとおりだ。

複雑な問題で、混乱させるような説明を私たちはしてきてしまったように思う。

アルゴリズム自体は定期的に更新できるように設計されている。しかししばらくの間、データを更新できずにいる。つまり技術的には定期的にアップデート可能なのだが、さまざまな理由があって定期更新ができていない。

これに対する「更新のためのデータがないと機能しないのか?」という質問に、ミューラー氏は次のように答えた。

そのとおりだ。もう少し早く更新できると望んでいるのだが、そううまくいかないことも、時としてある。

しかし状況は良くなっていている。今週か来週かはわからないが、とにかく次のアップデートは間もなくだ。

パンダアップデートのアルゴリズム自体はリアルタイム更新に対応している。だが、更新を実行させるために必要な最新のデータに問題があるようだ。

データの収集に問題があるのかもしれないし、集めたデータの前処理に問題があるのかもしれない。あるいは、まったく別の問題かもしれない。

先週末にアップデートが実行されるかもしれないと予想したのだが、外れてしまった。先週末は米国の独立記念日で、アップデートを実行するのにふさわしいタイミングではなかったようだ。となると、いよいよ今週末あたりだろうか?

開発検証用サイトを検索結果に出さないための3つの方法
★★★☆☆どこまで厳密にアクセス制限するかで選ぶ(WebmasterWorld)

開発検証用サイトを検索エンジンにインデックスさせないようにするにはどんな方法がベストだろうか?

このような質問がWebmasterWorldフォーラムに投稿された。

ベテランメンバーの1人は、次のような3つの方法を提示した。

  1. IPアドレス制限
  2. パスワード認証
  3. noindex robots meta タグ

いわく、上から理想順だとのこと(このメンバーが考える理想であり、3つすべてを併用することもできる)。

筆者からの補足を交えて説明しよう。

IPアドレス制限は、あらかじめ設定したIPアドレスのコンピュータからのアクセスだけを許可するものだ。検索エンジンのクローラや無関係な外部の人のIPアドレスからはアクセスできない。

ただし、チェック用にサイトを確認するコンピュータのIPアドレスが固定でない場合は手間がかかってしまうのが問題だ。

パスワード認証は正しいパスワードを入力しないとアクセスできない仕組みだ。クローラが正しいパスワードで認証できるはずがないので、この方法でもインデックスを防げる。

ただし一般的に使われる「ベーシック認証」はパスワードがネットワーク上に平文で送信されるため、第三者に開発中サイトを見られる危険がゼロではない。「ダイジェスト認証」にするか、またはHTTPSにするのがいいだろう。

noindex robots metaタグは検索結果に表示しないようにするためのHTMLタグだ。

先の2つとは異なりアクセス制限の機能ではないので、URLを知っていればだれでも自由にアクセスできる。だがheadセクションにタグを1行記述するだけなので、最も簡単に検索でヒットしないようにする設定だといえる。

なおrobots.txtでのアクセス制限も可能だ。しかし、条件によっては検索結果に出てくることがありうる。

ここで取り上げた以外にも方法はあるので、検索エンジンのインデックスを防ぐことに加えて、第三者に対してどこまでセキュリティを高めるかによって、採用する方法を考えるといいだろう。

リッチスニペットのガイドライン違反で手動対策を受けた珍しい事例
★★★★☆対処はリッチスニペット非表示(Search Engine Roundtable)

リッチスニペットの品質ガイドラインに違反したために、グーグルに手動対策を与えられた事例がSearch Engine Landの寄稿記事で紹介された。

構造化データに関するグーグルのポリシーには次のように書かれている。

ガイドラインが定める基準を満たしていない場合は、アルゴリズムまたは手動による対策を適用することがあります。

だがリッチスニペットのガイドライン違反が原因で手動対策を実際に与えられた事例が表に出てくるのは、かなり珍しい。筆者は過去に1件あったのを知っているだけだ。よほどひどい乱用・悪用だったに違いない。

ただ、手動による対策の中身はリッチスニペットを非表示にするだけのようだ。検索順位を下げたり、まして検索結果から削除するような対処ではないらしい。リッチスニペットはランキングとは関係ないので、もっともといえばもっともなのだが。

SEO JapanSEO Japanの
掲載記事からピックアップ

更新がなかったため今週もお休み。

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
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この記事の筆者

鈴木 謙一(すずき けんいち)

「海外SEO情報ブログ」の運営者。株式会社Faber Companyの取締役インディペンデント・コントリビュータ。

海外SEO情報ブログは、SEOに特化した日本ではもっとも有名なSEO系ブログの1つ。米国発の最新のSEO情報を中心に、コンバージョン率アップやユーザーエクスペリエンス最適化のための施策も取り上げている。

正しいSEOをウェブ担当者に習得してもらうために、ブログでの情報発信に加えて所属先のFaber Companyでは、セミナー講師や講演スピーカーを主たる役割にしている。


入力フォームの「クリア」「キャンセル」ボタンは外せ! そんな機能は必要ない/15か条の11 | 勝手にEFO分析-エントリーフォーム改善 | Web担当者Forum

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エントリーフォームで「ユーザーの離脱を止める」方法を解説するシリーズの最後の3回目は、「クリア」と「キャンセル」ボタンを入力フォームから外し、少なくともユーザーが離脱するまで入力した内容を保持する方法を解説します。

この記事では、入力フォームを改善して入力完了率を上げる! エントリーフォーム最適化15か条【第11条】「クリアボタン、キャンセルボタンはなくすべし」をご紹介します。リンクをクリックすると第11条のまとめに飛びます。

クリアボタン、キャンセルボタンはなくす

今回「惜しい!」エントリーフォームとして紹介するのは、東芝キヤリア株式会社様の「サポート会員登録」フォームです。

良いポイント
エントリーフォーム専用のフォーム

まず良いポイントとして毎回おなじみですが、サイトのレイアウトとは異なるエントリーフォーム専用のレイアウトになって、シンプルで、入力に集中できる点は○です(詳しくは、第9回を参照)。

また、送信ボタンの下に「ご登録いただく前の注意」を配置している点も、完了率アップという観点からすると、入力後の流れを止めないという点で評価できます。

次に改善すべきポイントを勝手に提案いたします。

改善ポイント
「クリア」「キャンセル」ボタンは用意しない

今回、声を大にして訴えたいのは次の一点。入力内容を消去してしまう「クリアボタンやキャンセルボタンは外す!」ということです。ユーザーが入力したものを一瞬で「無」にしてしまうクリアボタンは一体、何のために用意しているのでしょうか

これまで数々のエントリーフォームを見てきていますが、クリアボタン、キャンセルボタンが用意されていて、その存在に納得したケースが今まで一度もありません。

どうしても入れたいのなら、左上など本来の送信ボタンから位置を離して、ボタンの大きさも小さくして配置すべきです。一般的には、左上から右下への視線が流れるので、ページの右側もしくは中央に本来の送信動作を行うボタンを配置するべきです。今回の例では、送信ボタンが中央に配置されていますが、クリアボタンが右側に配置されていて、これまたNGです。

クリアボタンが大きく右側に配置されているのはNG

「修正する」や「戻る」ボタンを用意するケースもあるでしょう。これも同様に、送信ボタンは右に、「修正する」や「戻る」ボタンは左側に配置すべきです。クリアボタンもどうしても用意する必要があるなら、左端に小さく配置すべきです。たとえば、次のような形です。

クリアまたは戻る、キャンセルと送信ボタンのメリハリをつけている例

ページ移動をしても、入力内容を保持する処理をしよう

入力内容におけるユーザーのガッカリを減らすポイントとして、フォームから離脱するまで入力内容を保持する方法を紹介します。

エントリーフォームの入力ページから進んで、入力エラーのページや、次の入力ページ、確認ページと、ページ間で行ったり、戻ったりしたとき、遷移の途中で、入力内容が失われてしまった、ということが起きないフォームにしましょう。一度、ユーザーが入力した内容は、少なくとも離脱するまでは保持すべきです。

値を保持するには、次に示すように、いくつかの方法があります。エントリーフォームの場合、特にセキュリティ上の配慮が必要です。どの方法も、その方法を選べばOKということはなく、セキュリティに配慮した処理で実装する必要がありますので注意しましょう。

  1. hiddenタグで保持する
    まず、保持の仕方として一般的なのは、hidden()でしょう。ページ間遷移時にブラウザを経由しますが、受け渡す値の内容がログイン情報(IDやパスワード)ではなく、フォームをSSL通信にしている、などであればhiddenによる値の保持でも問題はないでしょう。

  2. セッションで保持する
    別の方法として、セッションで保持するということが考えられます。ユーザーがフォームに入力した内容を、フォームが動作しているWebサーバー側で管理しているセッション変数に格納することで保持できます。
    ※セッション管理を行う場合は裏側ではセッション管理のために次のクッキーも使うことが一般的です。

  3. クッキーで保持する
    あまり例は多くないのですが、クッキー自体で値を保持する方法も考えられます。クッキーは、フォームを閲覧しているユーザーのブラウザ側に書きこむ情報です。クッキーを使うとフォームから離脱した後、入力ページへ再訪した場合も、過去に入力した内容が入力欄に入力された状態で表示できます。ただその場合、ユーザーによっては「気味が悪い」「しつこい」と思われてしまう懸念がありますので、離脱時または送信完了時にはクッキーを削除する処理を入れるなども検討しましょう。

  4. ブラウザ機能「オートコンプリート」で保持する
    ユーザーにブラウザの機能「オートコンプリート」を有効にしてもらうことも将来的には考えられるかもしれません。まだ各ブラウザの仕様として標準化されていなかったり、現状はセキュリティ上のリスクもあったりするようなので、あくまで将来的な可能性ですが……
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/04/03/12488#ps0407

◇◇◇

今回は、離脱要因を減らすポイントとして「クリアボタン、キャンセルボタンは用意しない!」について説明しました。どちらも設置する意味があるケースはほぼないと思います。よほどの理由がない限り、設置すべきではありません。

【第11条】クリアボタン、キャンセルボタンはなくすべし

  • クリアボタン、キャンセルボタンはなくすべし
    近年、だいぶ減ってきたが、クリアボタンは百害あって一理なしだ。ユーザーが入力した内容を自分ですべて消すという操作が本当に必要かどうかよく考えよう。

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この記事の筆者

田中慶樹(たなか よしき)

1974年東京都生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。株式会社エフ・コードでは開発チームに所属、ASP型EFOツール「f-traEFO」のいわゆる「なかのひと」。Web制作とプログラムがともにわかる人材として、エントリーフォーム改善の支援に従事する。

大学卒業後、Web制作会社勤務を経て、Webディレクター/コーダーとして活動。その後、東京R不動産 制作チーム所属を経て、株式会社エフ・コード入社、現在に至る。

株式会社エフ・コード
→エントリーフォーム改善、支援ツールのエフトラ EFO

300台以上のスマートフォンに対してアプリやウェブサイトがテストできるサービス開始 | ニュース | Web担当者Forum

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メディア・EC・システムソリューション事業のNTTレゾナントは、同社のクラウド型検証サービス「Remote TestKit(リモートテストキット)」で、300台以上のスマートフォンに対してアプリやウェブサイトを自動でテストできるサービス「自動テスト/レポート」を始めた、と7月9日発表した。国内キャリアのNTTドコモ、au、ソフトバンクなどの約180台とAT&T、Verizonなど海外キャリアの120台をそろえた。テストの基本工程を自動化しているため、手間を掛けることなくアプリのバグが洗い出せ、サービスを通じて開発者を支援する。

自動テスト/レポートはストレージ、指定機種自動試験、新機種自動試験の各サービスを提供する。ストレージはテストするアプリやサイトURLの登録やテストレポートを保存する。指定機種自動試験はテストをよく行う機種がグループ登録でき、OSのバージョンやメーカー別に作成できる。新機種自動試験は最新の端末に対して自動的にテストしてレポートを作成する。アプリの試験はインストールと起動、バックグランド退避と復帰、画面回転と復帰、サイトは複数の指定URLにブラウザでアクセスし、それぞれキャプチャーを取得する。

NTTレゾナント
http://www.nttr.co.jp/

Remote TestKit
https://appkitbox.com/testkit/

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大量の文章データをクラウドで分析・可視化する「UserLocalテキストマイニング」公開 | ニュース | Web担当者Forum

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ビッグデータ分析ベンチャーのユーザーローカルは、大量の文章データをクラウド上で定量的・定性的に分析・可視化するテキストマイニング・ツール「UserLocalテキストマイニング」を7月10日に公開した、と同日発表した。無料で利用できる。自由記述のアンケート結果や問い合わせデータ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のクチコミデータを分析し、ビジネスの資料やリポートなどに役立てることが可能になる。

分析したいテキストファイルをアップロードするだけで高速に品詞を分解し、重要キーワードを取り出して関係性を可視化する。文章の中によく出現する単語(頻出語)を算出することに加え、その文章を特徴付ける単語(特徴語)が集計できる。これまでアンケートやクチコミなどの文章を分析する場合は、高価な専用ツールを購入してインストールする必要があったが、UserLocalテキストマイニングはソフト不要で気軽に実現する。

ユーザーローカル
http://www.userlocal.jp/

UserLocalテキストマイニング
http://textmining.userlocal.jp/

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[ユーザー投稿] ハッシュの美学(1) | Web担当者Forum

[ユーザー投稿] Standard PHP Library(SPL) データ構造編 | Web担当者Forum

[ユーザー投稿] バストアップサプリに期待したい意外な効果 | Web担当者Forum

[ユーザー投稿] ゴダイヴァ夫人 | Web担当者Forum


多様化するタッチポイントでリッチな体験を提供するためにマーケターがするべきこと | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2015 Spring | Web担当者Forum

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アドビ システムズ 船井宏樹氏

顧客とのタッチポイントが多様化するなかで、顧客体験を向上させ、購入につなげるために企業は何をすればいいのか。Web担当者Forum主催のセミナーで行われた、「Adobe Marketing Cloudで描く、お客様中心のマーケティングエコシステム」と題した講演では、アドビ システムズ コンサルタントの船井宏樹氏が、プロファイルデータをマーケティング施策の立案や実施につなげるためのエコシステム構築法について、Adobe Marketing Cloudが提供するさまざまな機能を基に解説した。

デジタルマーケティングではリッチな顧客体験が企業のブランドになる

近年、Webサイトにアクセス可能なデバイスの多様化に伴い、消費者とのタッチポイントはますます広がっている。今年アドビ システムズが発表した、1,000人の消費者を対象としたWebアンケート「消費者行動調査2014」の結果によれば、テレビや新聞、雑誌といった従来型のマスメディア広告を見て興味を持った商品の情報を、Webサイトで調べる消費者は88.3%に到達している。

興味を持った商品の情報をWebサイトで調べる消費者は約9割。そのうち、情報量が不足しているなどの理由で商品の購入をやめる人が約6割存在するという。
興味を持った商品の情報をWebサイトで調べる消費者は約9割。そのうち、情報量が不足しているなどの理由で商品の購入をやめる人が約6割存在するという。

また気になった商品の情報は、店頭に足を運んで店員に聞く消費者が47%であったのに対して、スマートフォンやパソコンで調べる消費者は52%も存在する。このように、Webサイトは消費者との重要なタッチポイントとなっており、「必要な情報が見つからない」など、Webサイトが来訪者の期待に応えていない場合、情報収集や商品の購入を中断する人が62.6%も存在することが報告されている。

顧客は、Webサイト等のタッチポイントでどのような体験ができるかによって企業を評価するようになっている。例えば、「商品を様々な角度から見たり、色を切り替えられたりする」「オプションなどを含めた見積もりができる」といった機能に魅力を感じている。つまり、そうしたリッチな顧客体験こそが、企業のブランドとなっている(船井氏)

顧客は、多様化するタッチポイントでどんな体験ができるかを重要視するようになった。
顧客は、多様化するタッチポイントでどんな体験ができるかを重要視するようになった。

そして、顧客が満足できるような体験を提供していくためには、従来のマスを相手としていたものから、個々の顧客、すなわち“個客”の要望に応えられるよう、Webサイトを変革していくことが重要になるという。「そのためには一人ひとりのプロファイルデータとコンテンツを連携させることが重要であり、この2つが分断されてはならない」と、船井氏は補足する。

顧客から“個客”へ。顧客の変化に伴い、Webサイトを変革することの重要性が高まっている。
顧客から“個客”へ。顧客の変化に伴い、Webサイトを変革することの重要性が高まっている。

しかし、多くの企業では十分なプロファイルデータが収集できていない。また、データを収集し、Web解析を行っていたとしても、KPIの推論の確認だけに利用しているケースがほとんど。これからは、顧客一人ひとりの姿を表すプロファイルデータに応じて、最適なコンテンツを提供し、ピンポイントでの接客を実現していくことが不可欠となる(船井氏)

顧客ごとに最適なコンテンツを提供することが不可欠。
顧客ごとに最適なコンテンツを提供することが不可欠。

マーケティングサイクルではデータとコンテンツをいかに連携させるかが鍵

マーケティング活動では、「分析」「施策」「コンテンツ」「コミュニケーション」という各サイクルを回していくことになる。顧客に応じた接客を行うには、このサイクルの各フェーズにおいて、データとコンテンツがシームレスに連携可能な仕組みを構築しなければならない。

はじめにデータ分析の結果を施策に落とし込まなければならないが、単にサイト全体のトラフィック量を参照しただけでは、顧客対応に繋げることは難しい。まずはWeb解析ツールを活用して、来訪者が初回訪問なのか、リピート訪問なのかでカスタマーセグメントを分類し、そこから閲覧ページや流入経路の傾向の違いを見つけてほしい。そうした分析を行うことで、各セグメントにおける傾向のギャップが発見でき、顧客対応に向けた適切な施策立案が可能となる(船井氏)

Adobe Analyticsは、一人ひとりの行動に関するあらゆる情報を収集、整理、分析し、顧客の行動に対してセグメントを作成できる。そのセグメントは、Adobe Marketing Cloudの共通のオーディエンス情報として取り扱うことが可能だ。さらに共通化されたオーディエンス情報は、Adobe Targetにも反映されるので、分析結果をそのままターゲット条件として設定できる。

来訪者一人ひとりの情報を分析して作成したセグメントは、Adobe Marketing Cloudで共有可能なオーディエンス情報となる。
来訪者一人ひとりの情報を分析して作成したセグメントは、Adobe Marketing Cloudで共有可能なオーディエンス情報となる。

これにより、セグメントに応じた商品やキャンペーンを表示するターゲティングを行う場合でも、「初回訪問か」「リピート訪問か」「購入者か非購入者か」といった分類を、Adobe Targetを用いて簡単に設定できる(船井氏)

続いて、施策とコンテンツの連携について見ていこう。

例えば、Webサイトへの訪問者情報やセグメント条件に応じて、表示するバナーをパーソナライズ化したいという要望は多い。Adobe TargetやAdobe Experience Managerでは、Adobe Marketing Cloudに保存されている画像やバナーを表示し、選択できるため、顧客に合わせたコンテンツを簡単に提示できる。「これにより、初回来訪者には『初めてのお客様へ』のような説明コンテンツを表示したり、VIP顧客には『特別なオファー』を提示することが簡単に行えるようになる」と、船井氏は説明する。

様々なパターンのコンテンツを簡単に提示できるため、顧客の興味に適した情報を提供できる。
様々なパターンのコンテンツを簡単に提示できるため、顧客の興味に適した情報を提供できる。

より効果的なマーケティング活動を目指すために

さらに船井氏は、施策とコミュニケーションの連携についても説明した。

ある特定の顧客に対して、Webサイトだけでなく、電子メールなどでのコミュニケーションを図りたい場合には、さらに深く顧客を理解することが重要となる。具体的には、その顧客がどういった趣味を持っているのか、どういった行動をとっているのか、様々な情報を複合的に組み合わせてその顧客の顔を明らかにする必要がある(船井氏)

しかしそうした情報は、Webにおける行動情報だけでは得ることが困難だ。したがって、Adobe Analyticsで取得したWebからのデータに加え、顧客データベースに保管されたCRMデータや、外部データをもり込み、データ管理プラットフォーム(DMP)上で統合管理するとともに、複数のデータソースを横断したセグメントを構築することが必要となる。そうした要望に対しても、Adobe Audience Managerを活用することで、データソースを横串で貫いた複雑なセグメント設定が可能となる。

Adobe Audience Manager(DMP)で、複数のデータソースのセグメントを設定。
Adobe Audience Manager(DMP)で、複数のデータソースのセグメントを設定。

セグメンテーションを行うだけでなく、アウトプットしてアクションに繋げていくこともできる。パーソナライズ化されたWeb表示だけでなく、DoubleClick Bid Managerなど外部の広告配信プラットフォーム(DSP)との接続や、複数のデータソースと繋がったデータに基づいたエコシステムを構築することで、より効果的な広告配信が行えるようになる。このほかにも、電子メールやDMにも、オーディエンス情報を活用することができる

マーケティングとクリエイティブの連携も容易に実現

Adobe Marketing Cloudは、バナー作成といったコンテンツ制作業務の効率化も実現する。例えば、Adobe PhotoshopやAdobe Illustratorなど、Adobe Creative Cloudを用いて制作担当者が作成したバナーやクリエイティブは、Adobe Marketing Cloudを介して、いつでもWeb制作やターゲティング設定の作業に利用することができる。

Adobe Creative Cloud上で、制作担当者が作成したバナーを、マーケティング担当者が確認し、修正箇所などについてコメントもできるため、制作担当者とマーケティング担当者のワークフローが省力化される(船井氏)

制作やマーケティングなど、プロジェクトに参加する担当者の作業効率が向上する。
制作やマーケティングなど、プロジェクトに参加する担当者の作業効率が向上する。

これまで説明してきたようなソリューションの他にも、Adobe Marketing Cloudには、広告の入出稿管理を担う「Adobe Media Manager」、SNSの投稿管理やソーシャルリスニングを行う「Adobe Social」、マーケティングオートメーションを担う「Adobe Campaign」、そして、オンデマンド動画の管理や分析、マネタイズを行う「Adobe Primetime」が含まれている。

これらのソリューションを複合的に活用することで、あらゆるデータを計測、収集、分析してインサイトを導くとともに、パーソナライズや、効果的なキャンペーンを展開することが可能だ。

最後に船井氏は、次のように述べ、講演を締め括った。

アドビ システムズは、単なるツールベンダーではない。製品の提供以外にも、デジタルマーケティングを推進していくための人材の育成や教育、プロセスの構築やワークフロー整備など、企業のマーケティング活動の成功を支えるパートナーとして、多面的な支援を展開している。デジタルマーケティングを推進していくうえで、悩み事や相談があれば、ぜひ一度、私達に声掛けしていただきたい(船井氏)

Adobe Marketing Cloudの製品群

参考情報:

Digital Marketing Forum

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:多様化するタッチポイントでリッチな体験を提供するためにマーケターがするべきこと | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2015 Spring | Web担当者Forum
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“スマホしか使わない”若者へのプロモーションをTwitter広告で成功させた事例――情報サイトもECも | Yahoo!マーケティングソリューション | Web担当者Forum

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若年層を中心に、スマートフォンしか使わないユーザーが増えつつある。この層をターゲットにした商品やサービスを提供する企業のWeb担当者やマーケターは、新しいターゲット層に対する効果的なマーケティング施策を求めている。そんなニーズに応える広告サービス「Twitter広告」を活用して成果を上げた3つの事例を紹介する。

念願だったECサイトのスマホ対応がついに完了した。
これからはスマホユーザーに向けてどんどん訴求して、新規顧客の開拓や売上アップを目指しているが、何から始めればいいのか……。
若年層に向けた集客プロモーションをしたい。より効果的な施策はないだろうか……。
商品プロモーションのためにTwitterを始めたが、フォロワーがなかなか増えない。
自社のTwitterアカウントの存在を知ってもらうには、どうすればいいのか……。

スマートフォンに関するこうした悩みが、多くのWeb担当者から聞かれるようになっている。

ヤフーの調査結果に基づいて考察した2015年1月の記事では、PCは使わずにスマートフォンしか使わないユーザーが若年層を中心に存在するという事実が明らかになった。この「スマートフォンのみで完結する世界」のユーザーは、今後さらに広がっていくと見られている。

このような「スマートフォンでしかアプローチできない顧客」に訴求したい広告主のニーズに応える広告が「Twitter広告」だ。

今回は、Twitter広告で成果を上げた3社の事例を紹介する。それぞれの担当者が語るTwitter広告の活用法やTwitterアカウント運用のコツも参考にしてほしい。

Twitter広告の導入でサイトのPVが2倍に
ユニークなツイート文とユーザーを大切にする姿勢でファンを拡大 俺の夜行バス/株式会社2cycle

事例概要
  • Twitter:
  • 事例サイト:俺の夜行バス
  • サイト運営者:株式会社2cycle
  • サイトの内容:夜行バス、高速バスの価格比較サイト
  • サイトの課題:ブランドの認知度アップ
  • 効果: Twitter経由でのサイト流入数が2倍に
  • 利用広告サービス: Twitter広告、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)、スポンサードサーチ
  • 広告の運用形態:自社運営

企業向けウェブサイトの構築から保守メンテナンスまでを提供する株式会社2cycle(ツーサイクル)では、そのノウハウを活かして自社メディア「俺の夜行バス」の運営も行っている。

「俺の夜行バス」は、夜行バスや高速バスの価格比較サイトで、人気路線の最安値情報や条件を指定した検索などを提供している。

特徴は、「俺」という「気のいい兄ちゃん」キャラを前面に押し出すことで、おもしろさや親しみやすさを演出しているところだ。さらに、Twitterを使って「俺」とユーザーとのコミュニケーションを積極的に行うことで、マーケティングにも成功している。

2cycleの吉田史人氏は、

若い世代のお客さまの認知度向上には、スマートフォンやSNSをターゲットにしたプロモーションが必須でした。

と説明する。

夜行バスの利用者層は幅広いのですが、インターネット経由での予約は若い世代のお客さまが多いです。この世代への認知度向上のためには、スマートフォンやSNSをターゲットにしたプロモーションが必須だと考えました。

他のリスティング広告も利用していますが、『俺の夜行バス』の持つキャラクター性をより活かすには、Twitterのようなやわらかいイメージのメディアが好ましいと思い、Twitter広告を導入しました。

株式会社2cycle
吉田 史人 氏

Twitter広告を利用したことで、フォロワー、リツイート、お気に入りとも、当初の想定を超える反響がありました。また、ページビューがTwitter広告導入前と比べて約2倍に増えました

サイトや通常のツイートと同じように、広告もかなりくだけた表現にしました。当初は不安もありましたが、3,000件以上のリツイートや1万1,000件以上のお気に入り登録をしていただけて安心しています。今後は固めの表現を使った広告も試して、どちらの反応がよいか比較してみたいです。

Twitterは瞬発力があるメディアなので、キャンペーン時や多客期などに積極活用しています。それと比べると他のリスティング広告は、あまり山や谷がなく、通常期から認知してもらうには安定した広告手段だと思います」(吉田氏)

Twitterでも、「俺」というキャラクターがユニークなツイートを発信。ただし、口調はくだけていても、その内容は役立つ情報が多い。
事例のポイント
  • ネット経由のバス予約は若年層のユーザーが多い
  • 若年層への訴求にはスマートフォンとSNSが適していると判断
  • サイトの演出と連動したユニークなツイート文によるファンづくり
  • Twitter広告によって集客数アップ

立ち上げ間もないサイトの集客にTwitter広告を導入
約3カ月でフォロワーが700人から3万人に大幅アップ marry/株式会社インターファーム

事例概要

「marry(マリー)」は、「見ていて楽しい、ただただかわいいウェディングサイト」をコンセプトにした、従来の結婚情報誌とは一線を画すウェディングキュレーションメディアだ。

サイトを運営する株式会社インターファームでは、認知獲得と集客を目的にTwitter広告を導入し、ターゲット層である若い女性の呼び込みに成功した。

「スマートフォンからカタログ感覚で使えるサービス」であるため、「ターゲットであるスマートフォンを使う女性ユーザーをどう獲得するかがマーケティングの課題だった」と株式会社インターファームの福田実歩氏は語る。

ブランドやサイトの説明よりも、コンテンツ自体をツイートする方がユーザーの興味をかき立てられます。

marryのターゲット層は、『25歳~35歳くらいの結婚予定の女性』です。ただ、『いつかは結婚したい』『おしゃれなウェディングに憧れている』といった潜在層へもリーチしたいと考え、Twitter広告を導入しました。

2014年8月にサイトを立ち上げ、12月からTwitter広告を導入しました。導入後3カ月間で、フォロワーが700人から3万人になり、サイトへの流入数が40%アップしました。現在も、毎日一定数のサイト流入につながっています。

運用の工夫としては、『ドレスが好き』『ディズニーが好き』『ロマンチックなことが好き』など、興味ごとに分けてターゲティング設定して、その興味に当てはまるオーガニックツイートを広告の内容にしました。どのターゲットでも、ためになる内容や最新情報は反応がよかったです。また、ターゲットごとに画像の色味で反応が異なることもわかったので、画像を選ぶ際はその点も考慮しています。

株式会社インターファーム
マーケッター・デザイナー
福田 実歩 氏

Twitter広告の広告文については、ブランドやサイトの説明よりもコンテンツ自体をツイートする方がユーザーの興味をかき立てられるのではないかと思います。たとえばニュースサイトであれば、ニュース自体を広告で届けるなどですね。

広告ではない通常のツイートについても、1時間に1回くらいのペースでツイートしています。Twitterユーザーを飽きさせないため、流入を目的としたURLつきのツイートだけではなく、画像も多用しています。時には「どちらが好きですか」とTwitterユーザーに質問するようなツイートもあります。リプライがくるなど、やはりインタラクティブなところがTwitterの面白い点ですね。

今後は、こちらから情報を発信するだけでなく、ユーザーの興味や関心の度合いを測るマーケティングツールとしてもTwitter広告を使用していきたいです。反応がよかった画像や内容を参考にして、marryのコンテンツを増やすこともしていこうと考えています」(福田氏)

marryのツイート例。ビジュアル(画像)が大きな要素を占めるため、ターゲティングでは色味も考慮している。
事例のポイント
  • 導入後3カ月間でフォロワーが700人から3万人になり、サイトへの流入数も40%アップ
  • 興味関心ごとにターゲティングを分け、それに合わせてツイート内容も変更
  • ユーザーが見てよかったと思う「最新情報」をツイート
  • Twitterならではのインタラクティブ性を利用したユーザーとのコミュニケーション

Twitter広告の「ユーザーによる拡散」を活用して新規顧客の獲得に成功! にんにくや岡崎商店/株式会社岡崎屋

事例概要
  • Twitter:>黒にんにくの岡崎屋
  • 事例サイト:にんにくや岡崎商店
  • サイト運営者:株式会社岡崎屋
  • サイトの内容:にんにく通販サイト
  • サイトの課題:ブランドの認知度アップ
  • 効果: 2カ月でフォロワーが650人増加
  • 利用広告サービス: Twitter広告、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)、スポンサードサーチ
  • 広告の運用形態:自社運営

にんにくの製造販売を行っている株式会社岡崎屋では、ECサイト「にんにくや岡崎商店」を通じて、主力商品の「黒にんにく」を販売している。黒にんにくのメインターゲット層は中高年以上だが、若い世代にも商材認知を広めることで顧客層拡大になると思い、Twitterを使ったマーケティングに取り組んできた。

しかし、Twitterで顧客育成をしようにも「フォロワーをどうやって増やすかが課題でした」と株式会社岡崎屋の岡崎和人氏が話すように、商品の特徴を伝える相手を集めることが先決だった。そこで導入したのがTwitter広告だ。

Twitter広告は、リツイートされたあとの反応に対する課金はないので、リーチが広がった割に広告料金は少なく済みました。

弊社は、黒にんにくにまつわる豆知識や効果を訴求しています。先日も商品の効果を伝えるために『日頃の疲れに、16倍のにんにくパワー!【純黒にんにく】』というプロモツイートを公開しましたが、これが予想以上にリツイートされてうれしかったです。Twitter広告は、リツイートされたあとの反応に対する課金はないので、リーチが広がった割に広告料金は少なく済みました。

Twitterの運営では、幅広いユーザーに興味を持ってもらえるように、商品紹介だけでなく、趣味やスポーツ、健康など、商材に関連した話題で訴求するように工夫しています。

たとえば、スポーツ後の疲労回復効果を訴求したり、インフルエンザ流行の時期には体内の免疫細胞の働きを活発にする効果を訴求したり、季節に合わせたオーガニックツイートやプロモツイート、ターゲティング設定をしています。その結果、フォロワーが2カ月間で約650人増えました。

株式会社岡崎屋
岡崎 和人 氏

フォロワーが増加するにつれて商材の認知拡大にもつながっているようで、スポンサードサーチやYDN経由のコンバージョン数が上昇してきたのは想定外の効果でした。

これまではフォロワーの増加を主な目的にしてきましたが、今後は個々の商品認知や売上アップにも力を入れる予定です。たとえば、1年のうち1~2週間程度しか出荷できない季節野菜も扱っていますが、今後フォロワーをもっと増やして、この商品を知らなかった方に「限定商品」としてプロモーションすることなども考えています」(岡崎氏)

単なる商品紹介だけでなく、スポーツ後の疲労回復効果を伝えるなど、趣味やスポーツ、健康など、商材に関連のある話題で訴求するように工夫している。
事例のポイント
  • 2カ月間でフォロワーが約650人増加
  • 健康に興味のある中高年だけでなく若年層にも訴求
  • 商品に関係する話題を広くとらえて、ユーザーが興味を持つように工夫
  • フォロワーの増加による認知拡大の相乗効果でスポンサードサーチやYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の効果も向上
◇◇◇

今回は、Twitter広告の導入で成果を上げている企業の事例を紹介した。3社ともTwitterアカウントや広告を自社運用しており、しっかりとした成果を上げている。

この他にも、Twitter広告の成功事例が公式ラーニングポータルで紹介されているので、ぜひチェックしてみよう。

※この記事の内容は、2015年7月現在の情報に基づいています。

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:“スマホしか使わない”若者へのプロモーションをTwitter広告で成功させた事例――情報サイトもECも | Yahoo!マーケティングソリューション | Web担当者Forum
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テクニカルSEOに効く! Webサーバーの生ログ解析は知っておいて損はない(基礎編) | Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報 | Web担当者Forum

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この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

テクニカルSEOに効く「生ログ解析」を、あなたは知っているだろうか。クローラの挙動を把握して、よりサイトを効率良くクロールしてもらったり、エラーを見つけたり、クロールバジェットを把握したり――そうしたことをするには、Webサーバーが保存するログファイルを解析するしかない。その方法について、わかりやすく解説する。

米国では一時期、夜の10時か11時になると、「あなたは今、自分の子供がどこにいるか、わかっていますか?」と問いかける公共広告が、テレビで頻繁に流れていた。

これと同じように、僕は問いかけよう。

夜10時、あなたは今、自分のWebサイトの生ログがどこにあるかわかっているだろうか?

というのも、生ログ解析がいかに重要で、周知させる価値があるかを強く訴えたいからだ。

自社のテクニカルSEOやオンページSEOが貧弱なら、Webサイトの生ログより重要なものはないと言ってもいい。テクニカルSEOは、検索エンジンにWebサイトをクロール・解析・インデックス化してもらい、マーケティング活動が始まる時点ではすでに適切な検索順位がついているようにするための要となる。

何よりも覚えておいてほしいのは、検索エンジンがWebサイトをどのようにクロールしているかについて、唯一、100%正確なデータを提供してくれるのが生ログファイルだということだ。

グーグルがクロールしやすいように手助けすることで、その後のSEO活動の舞台を整え仕事を円滑に進められる。

生ログ解析はテクニカルSEOの1つの側面であり、ログで見つかる問題を修正すれば、検索順位を引き上げてトラフィックを増やし、コンバージョンや売り上げを伸ばす助けになる。

生ログ解析を行う理由のいくつか(ほんの一部だが)を示しておこう。

  • サイトがエラーをあまりに多く返していると、Webサイトのクロール頻度をグーグルが減らす可能性があり、さらには順位の低下につながりかねない。

  • 検索エンジンに新旧すべてのページをクロールさせて、(何よりも)検索結果ページに表示される順位を獲得したい。

  • すべてのURLリダイレクトで、受け取った「リンクジュース」を確実に次に渡すことが肝要だ。

しかしながら、残念なことに、生ログ解析はSEOのコミュニティでほとんど話題にならない。

だからここで、生ログ解析に役立ててほしい入門ガイドをMozコミュニティのみんなに提供したい。何か質問があったら、遠慮せずにコメント欄に書き込んでほしい!

生ログファイルとは

コンピュータサーバーや、オペレーティングシステム、ネットワーク機器、コンピュータアプリケーションは、何らかのアクションを実行すると常にログエントリ(記録)と呼ばれるものを自動で生成し、どこかに保存する。何が起きたのかをあとから管理者が確認できるようにするためだ。

SEOやデジタルマーケティングにおいては、ボットや人間が訪れてページのデータを取得しようとすることも、サーバーから見ればアクションの1つだ。

サーバーのログエントリは、ワールドワイドウェブコンソーシアム(W3C)の共通ログファイル形式で出力されるようプログラムされている。

では、ログエントリにはどんな情報が含まれているのだろうか。以下に、ウィキペディアで挙げられている例に僕の説明を添えて解説する。

たとえば、次のようなログエントリがあったとする。

127.0.0.1 user-identifier frank [10/Oct/2000:13:55:36 -0700] "GET /apache_pb.gif HTTP/1.0" 200 2326

ここには、次のような情報が含まれている。

  • 127.0.0.1―― リモートホスト名。この例のように、DNSホスト名が不明な場合やDNSLookupが無効の場合は、常にIPアドレスが表示される。

  • user-identifier―― リモートログ名またはユーザーのRFC 1413によるアイデンティティ(あまり重要ではない)。

  • frank―― ページをリクエストしている人物のユーザーID。僕の場合は、Mozにログインした後にページを訪れると、Mozのプロフィールに記載されている情報に基づき、ログエントリには「SamuelScott」または「392388」と表示される。

  • [10/Oct/2000:13:55:36 -0700]―― 当該アクションの日付、時間、タイムゾーンがstrftime形式で表示される。

  • GET /apache_pb.gif HTTP/1.0―― 「GET」は、HTTPリクエストで実行できるいくつかのコマンドのうちの1つだ(ほかに「POST」「HEAD」などいくつかある)。「GET」はURLを取得するコマンドで、「POST」は(フォーラムのコメントといった)何らかのデータを送信するコマンドだ。スペースで区切って続く項目は、アクセスされるURLと、そのアクセスで利用しているHTTPのバージョンを表している。

  • 200―― 返されたドキュメントのステータスコード。200なら成功だし、404なら見つからなかったことを表すといった具合だ。

  • 2326―― 返されたドキュメントのサイズ(単位はバイト)。

注:情報が得られない場合は、該当するフィールドにハイフンが表示される。

Webサイトを動かしているサーバーに、ユーザー(またはGooglebot)がアクセスするたびに、サーバーは、これらの情報を記載した行を出力して記録し、ファイルなどの形で保存している。

ログエントリは絶え間なく生成されており、そのサーバーやネットワーク、アプリケーションがどれくらい頻繁に使用されているかによって異なるが、1秒間に数件~数千件が作成される。

ログエントリの集まりはログファイル(通常の会話では単に「ログ」)と呼ばれ、直近のログエントリが最下部に表示される。通常、1つのログファイルには、0時から24時までの1日分のログエントリが含まれる。

ログファイルにアクセスする

ログファイルの保存や管理の仕方は、サーバーの種類によって異なる。次に挙げるリンクは、最も普及している3種類のサーバー上で、ログデータを確認して管理するための総合的なガイドだ。

ログ解析とは

ログ解析(またはログアナリティクス)とは、生ログファイルを調べて、データから何らかを学びとるプロセスだ。ログ解析を行う一般的な理由には、以下が挙げられる。

  • 開発と品質保証(QA)―― プログラムやアプリケーションを開発して、適切に機能させるため、問題のあるバグがないかチェックする。

  • ネットワークのトラブルシューティング―― ネットワークのシステムエラーに対応し、これを修復する。

  • 顧客サービス―― 技術的な製品で顧客が問題に遭遇した時に、何が起こったかを判断する。

  • セキュリティの問題―― ハッキングなどの侵入インシデントを調査する。

  • コンプライアンスの問題―― 企業のポリシーや政府の政策に応えて、情報を収集する。

  • テクニカルSEO―― 僕のお気に入りはこれだ! 後で詳しく説明しよう。

ログ解析が定期的に行われることはほとんどない。通常、ログファイルを調べるのは、バグやハッキング、召喚令、エラー、誤動作などを受けて行う場合に限られる。継続的にやりたくなるようなものではないのだ。

なぜかって? 以下に示すのは、わが社のサーバーが出力したままの(構造化されていない)ログファイルのほんの一部を写したスクリーンショットだ。

とんでもない量だ。Webサイトに1万人の訪問者があって、それぞれが1日あたり10ページにアクセスするとしたら、サーバーが作成するログファイルには、毎日10万件のログエントリが含まれることになる。実際にはこれ以外にも画像ファイルへのアクセスもすべてログエントリとして記録されているとしたら、すべてを手作業で調べる時間など、誰にもない。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回「解析編」は、生ログ解析を楽にするツールと、ログ解析で何を調べればいいのかについて紹介する。(解析編は7月27日公開予定)

※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト - SEO/SEM アクセス解析 CMS ユーザビリティなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:テクニカルSEOに効く! Webサーバーの生ログ解析は知っておいて損はない(基礎編) | Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報 | Web担当者Forum
Copyright (C) IMPRESS CORPORATION, an Impress Group company. All rights reserved.

この記事の筆者

この記事は、Moz Blogに掲載された以下の記事を日本語訳したものです。

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原文:「How to Use Server Log Analysis for Technical SEO」 by Samuel Scott (2015/05/26)

記事セレクション:渡辺隆広株式会社アイレップ
翻訳:株式会社ガリレオ

[ユーザー投稿] ハッシュの美学(2) | Web担当者Forum

入力フォームに「クリア」「キャンセル」ボタンはいらない | 先週のWeb担まとめ記事 | Web担当者Forum

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Web 担当者 Forum に掲載された情報を毎週一度、まとめてご紹介するこのコーナー、今回は解説記事 22本とニュース記事 16本です。

忙しい人のためのこの記事の使い方:
  • 上のほうから内容をざっとチェックする
    重要なものほど上の方に置いてあります。
  • 背景が黄色の部分をざっとチェックする
    要チェックのものは色を付けてあります。

今週の担当は、池田です。

【Web担主催セミナー】Webコンテンツ作成ワークショップ&コンテンツ担当者オフ会
「誰も語らなかったWebコンテンツ作成技法」連載の実践編ワークショップ開催。コンテンツ担当者が集うWeb担オフ会も同時開催します。
http://web-tan.forum.impressrd.jp/page/2015/07/07/20263

[今回の要チェック記事]↓セミナー/お知らせ | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース
入力フォームに「クリア」「キャンセル」ボタンはいらない。ユーザーのがっかりをなくすフォーム作り

Web担で先週公開された記事の中から、特に人気のあったものを厳選! 読んでおかなければ話題に乗り遅れる?

  • 勝手にEFO分析「入力フォームの『クリア』『キャンセル』ボタンは外せ! そんな機能は必要ない/15か条の11」が注目を集めました。

    エントリーフォーム改善の15か条、今回はクリアボタンとキャンセルボタンの有無について。また、入力内容を誤って消してしまわないよう、ユーザーがフォームから離脱するまで入力内容を保持する方法を紹介します。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/10/17006

  • 月曜マーケコラム「Webコンテンツ作成で意識するべき、世代による好みや行動の違い――1200人調査データより」も100いいね!と人気。

    あらゆる年代の人々がネットを利用している今、さまざまな世代から共感を得られるコンテンツの作成が求められています。コンテンツ作成にあたっては、世代ごとに異なる期待感・価値観・体験などの違いを理解しておくことが大切です。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/06/20341

  • 「せっかくリニューアルするならビジネスに貢献するサイトにしませんか」では、ビジネスに貢献するサイトのあり方を紹介。

    ウェブサイトのリニューアルを考えているなら、現状の課題を解決するだけでなく、将来的にビジネスに貢献するサイトにしませんか? 「集客」だけでなく、来た人を「ロイヤリティの高いリピーターにさせる」ためのデジタルマーケティングの第一歩として考えてみましょう。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/10/20280

  • Web担当者心得コラム「話がつまらない人の理由。Webにも通じる対話の奥義」が公開されました。

    面白い話ができる話術とWebの文章、どちらにも通じるコツがあります。ポイントは話の組み立て方。1つコツを押えることで、ワンランク上の文章術や会話を身につけることができます。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/08/20342

  • 「これぞWebライティングの真髄、1つのネタで複数のコンテンツを作る「投影法」とは?」は、「誰も語らなかったWebコンテンツ作成技法」の記事です。

    光の当て方で影の形が変わるように、1つの商品・サービスであっても、さまざまな角度から光を当てることで、違った切り口のコンテンツを無数に考えることができます。

    さらに8月5日(水)には、筆者の石井氏を講師に迎えた連載の実践ワークショップが開催されます。こちらも要チェックです。

    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/08/20002

Web担の姉妹サイトもお役に立てるはずです。
ECの現場で売上アップを目指す方には
ネットショップ担当者フォーラム
データセンター(iDC)に携わる方には
データセンター完全ガイド
企業内情報システムのお仕事をされている方には
IT Leaders
ソフトウェア開発者の方には
Think IT

[セミナー/お知らせ]↑要チェック記事 | ↓人気記事 | ↓解説記事 | ↓ニュース記事
デジタル広告の未来、Digital Marketing Week、情報発信アイデアなどのイベント情報

※「先週のニュース記事」の「イベント/セミナー」欄ユーザー投稿でのセミナー告知もご覧ください。

デジタル広告の未来(7/30)

SmartNews×Web担当者Forum共同開催の「キュレーションメディアを含めたデジタル広告の未来とは?――ノンヒューマントラフィック(NHT)を考える」が7月30日(木)に渋谷区で開催されます。花王の本間氏、アドビの井上氏をゲストに、デジタル広告の未来を語ります。チケットは5,000円。

http://peatix.com/event/98961

Digital Marketing Week(7/21~23)

デジタルマーケのビッグイベント「Digital Marketing Week 2015」が7月21日(火)~23日(木)に東京・六本木で開催されます。業界キーパーソンによる講演のほか、少人数セミナー「Expert Course」なども開催。日経BP社主催、チケットは3日券が5万2,000円、1日券が2万2,000円。

http://expo.nikkeibp.co.jp/dmc/201507/

運用型広告(7/17)

「運用型広告トレンド&ノウハウ勉強会」をオーリーズとビジネスサーチテクノロジが7月17日(金)に千代田区で開催します。ヤフーをゲストに、インフィード広告、データフィード最適化などを解説。参加費は無料。

http://www.bsearchtech.com/news/event/20150717.html

米ECカンファレンス報告会(7/30)

米ECカンファレンス「IRCE」の視察報告会をいつも.が7月30日(木)に千代田区で開催します。オムニチャネル最新動向や先行事例、テクノロジーなどを紹介。参加費は一般1万円、同社顧客は5,000円。

http://itsumo365.co.jp/sem/jisya/chicago0730.html

Jimdoスキルアップ(8/2、仙台)

「配色・レイアウト・バナー・ブログ、知っておきたいデザインノウハウ」をテーマにした、CMS「Jimdo」のユーザー向けセミナーが8月2日(日)に仙台で開催されます。開発のKDDIウェブのほか、JimdoExpertやEvangelistが講演。7月中申し込みで3,500円。 http://www.sendai-event.com/info/005-jimdo-sendai

情報発信アイデア(8/3~4、長野)

成果につながる情報発信アイデアを共有する「SHINSHU BRAND WAVEセミナー」が8月3日(月)と4日(火)に長野で開催されます。キノトロープ生田氏、AMN徳力氏、ヤッホーブルーイング井手氏らが講演。参加費は無料。 http://shinshubrandwave.jp/seminar/

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Web担で先週公開された記事のうち、「今回の要チェック」に次いでアクセスが多かった記事です。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 一人でできるWebサイト収益UP術-ウェブ解析士事例集
    Web制作やプロジェクトチームの生産性を上げるために導入したいタスク管理ツール4選
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/09/20310
    by 中山陽平(株式会社ラウンドナップ・代表取締役)
  • 海外&国内SEO情報ウォッチ
    常時HTTPSにすると過去記事のいいね!数がゼロになってしまう問題の解決策 など10+2記事
  • はじめてWEBニュース
    スマホのプッシュ通知でクーポンが来ても3割強がスルーしているという調査結果
  • ネットショップ担当者フォーラム ダイジェスト
    LINEで新規客2割増、客単価3割上昇など。事例から学ぶ通販・ECに役立つLINE@活用法
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/08/20371
    by 瀧川 正実(ネットショップ担当者フォーラム)
  • Googleアナリティクス セグメント100選
    Webも2割のお得意さんが8割の成果貢献? おなじみさんとご新規さんの行動を比較するには(第61回)
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/09/20367
    by 衣袋 宏美(株式会社クロス・フュージョン)
  • ニュース記事
    「LINEビジネスコネクト」と連携し、顧客ごとのLINEメッセージ配信可能に、売れるネット広告社
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/n/2015/07/07/20362
    by 中川 昌俊(ネットショップ担当者フォーラム)

先週の解説記事 ↑要チェック記事 | ↑セミナー/お知らせ | ↑人気記事 | ↓ニュース記事

Web担の解説記事には、ウェブサイトをビジネス活用したい人向けの情報がたっぷり詰まっています。

背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

  • 編集長ブログ―安田英久
    Facebookのシェア投稿に「作成:筆者名」を表示するmetaタグの設定方法
    http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/07/07/20343
    by 安田英久(Web担 編集長)
  • ユーザー投稿記事 by ソフト産業プラザ イメディオ 教育研修セミナー
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背景色が薄く黄色になっている項目はWeb担編集部のお勧め記事。

編集後記

ウィンブルドン、昨年と同じビッグ4対決でしたね。前半しか見られませんでしたが、いやージョコビッチ強い。なぜ全仏で勝てなかったのか不思議(池田)

Web担の編集後記も毎月末に更新してますので、よろしければご覧ください:
http://web-tan.forum.impressrd.jp/editors_note

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IoT時代におけるIAの思考と役割――海外・国内のIA著名人が登壇するIA CAMP 2015、7/17開催 | ニュース | Web担当者Forum

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IoTと呼ばれるさまざまなデバイスがネットにつながることが増えてその役割も重要度を増し、ユーザー環境が複雑化し、ビジネスにおけるデジタルコミュニケーションの重要性が増し、といった時代において、Webに関わる人たちがどういった視点をもって何を担えばいいのか。

こうした課題に国内外のIA分野のゲストとともに、IAの現在と今後の可能性について議論を深める場「IA CAMP 2015」が、7月17日(金)に竹橋で開催される。

講師として、『Web情報アーキテクチャ―最適なサイト構築のための論理的アプローチ』(シロクマ本、共著)や『アンビエント・ファインダビリティ』といった著書で有名なピーター・モービル氏をはじめとする、IA分野の重鎮が登壇し、講演する(英語スピーカーのセッションは逐次通訳)。

また、チケットにはランチと書籍『マーケティング/商品企画のための ユーザーインタビューの教科書』1冊が含まれる。

プログラム

  • 第一部「日本におけるIAの現状とこれから求められる役割

    • 日本のIA、弱いIA
      講師: 株式会社コンセント長谷川 敦士 氏

    • The Architecture of Understanding
      講師: Peter Morville氏

    • ランチ(料金はチケットに含まれる)

    • The Medium is the Message What UX Practitioners Can Learn from Marshall McLuhan
      講師: Dan Klyn氏

    • タイトル未定
      講師: 株式会社シークレットラボ 代表取締役・AKQA 佐藤 伸哉

  • 第二部「これからのIAが身に付けるべきスキルとは

    • シロクマ本に学ぶエクスペリエンスのための手技法
      講師: ソシオメディア株式会社 篠原 稔和 氏

    • 「顧客から引き出す技術」–インタビューとグラフィックファシリテーションの共通点
      講師: 株式会社グラグリッド 三澤 直加 氏

    • デザインの裏のデザインの裏のデザイン(ワーク付講演)
      講師: Jason Hobbs氏

  • 第三部「IA CAMP振り返り~学びのまとめと深堀り

    • IA CAMPの振り返りとまとめ
      講師: ソシオメディア株式会社 篠原 稔和 氏

    • パネルディスカッション
      Peter Morivlle氏・Dan Klyn氏・Jason Hobbs氏・佐藤 伸哉 氏・三澤 直加 氏・篠原 稔和 氏、
長谷川 敦士(モデレーター)

    • 交流(軽食・ドリンク有)

    • IA CAMP 2015クロージング
      長谷川 敦士 氏

開催概要

  • イベント名称: IA CAMP 2015 -The Future of Information Architects -
  • 開催日時: 2015年7月17日(金)9:00~18:00+19:00~21:15
  • 開催場所:東京都千代田区一ツ橋1-1-1 パレスサイドビル マイナビルーム
  • 参加費:¥8,000(ランチ・逐次通訳・書籍・交流会付)
  • オーガナイザー/主催: IA CAMP 2015実行委員会(株式会社コンセント、株式会社マイナビ、ソシオメディア株式会社)
  • 協力:情報アーキテクチャアソシエーションジャパン(IAAJ)、株式会社オライリー・ジャパン
  • 詳細情報と申し込み:http://iacamp2015.peatix.com/

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この記事の筆者

安田 英久(やすだ・ひでひさ)

株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集長

プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。

個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。

JPRS、新gTLD「.jprs」のDNS耐障害性強化に向けISPと共同研究を開始 | ニュース | Web担当者Forum

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ドメイン名の登録管理とドメインネームシステム(DNS)運用の日本レジストリサービス(JPRS)は、インターネットに関する研究や開発を主目的にJPRSが創設した新gTLD(汎用トップレベルドメイン)「.jprs」において、ドメインネームシステムの耐障害性強化に関する共同研究を、国内のインターネットサービスプロバイダ(ISP)と10月から開始する、と7月13日発表した。JPRSは先行して九州通信ネットワーク(略称QTNet)と、DNSサーバーの分散配置による耐障害性強化に関する共同研究を実施する。

JPRSとQTNetの共同研究では、「.jprs」のDNSサーバーをJPRSの管理外ネットワークであるISP内のネットワークに設置することで、大規模災害などの緊急事態発生により、JPRSとISP間のネットワークが分断する状況下においても、TLDのドメイン名の名前解決が継続的に提供可能になることを検証する。緊急事態発生時においても、ドメイン名の名前解決を継続的に提供し続けることは、DNSの信頼性向上に効果があるだけではなく、インターネットサービスの継続的な提供にも寄与するものになるという。

日本レジストリサービス
http://jprs.co.jp/

新gTLD「.jprs」の委任について
http://jprs.co.jp/topics/2015/150709.html

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報道のプロはソーシャルメディアをどう使いこなしているのか、朝日新聞社に聞いてみた | 企業担当者に聞くFacebook&Twitter運用の現場 | Web担当者Forum

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今年3月にソーシャルメディアガイドラインを改定した朝日新聞社では、出稿部門や取材チームのアカウントのほか、記者個人のアカウントを使った情報発信にも積極的だ。情報発信だけでなく、情報収集、そしてブランディングという観点からも重要視されている。

報道のプロである新聞社においても、いまやソーシャルメディアを使わないという選択肢はありえないと話すのは、朝日新聞社 ソーシャルメディア・エディターの藤谷健氏。

一般企業に比べ、多くの声にさらされる新聞社において、どのような姿勢でソーシャルメディアの活用に取り組んでいるのか、話をうかがった。

新聞社にとってもソーシャルメディアは新しい取り組み

――藤谷さんは、ソーシャルメディア・エディターという役職ですが、いつから担当されるようになったのでしょうか。

朝日新聞社
ソーシャルメディア・エディター
藤谷 健氏

昨年(2014年)の1月からですね。2012年4月からできた役職で、前任が1年9か月ほど務めた後、私が引き継ぐことになりました。

ソーシャルメディアは新しいメディアですが、新聞社にとっても新しい取り組みです。新聞社では、編集部門の記者が取材して書いた原稿が紙やデジタルに載りますが、これらをもっと多くの人に知ってもらうために、ソーシャルメディアを使っていこうというのが、会社の方針として4年ぐらい前からだされています。

それを推進するのはもちろん、ソーシャルメディアの発信内容やリスク管理を含めた研修、普及からガイドライン整備まで、ソーシャルメディアにかかわるすべてを見ていくのが役割です。

――藤谷さんが担当されることになった経緯は。

私は、もともと国際報道部の記者でした。2年前の5月にタイから帰国してデジタル委員になり、その後ソーシャルメディア担当になりました。バンコク勤務当時は、記者がソーシャルメディア上で名前を名乗って投稿するために会社の承認が必要ありませんでしたから、タイでは、Twitterを使った情報発信や在住の人からの情報収集、さらには東南アジアのメディアや政治家、ジャーナリストらとフォローしあってつながりを作っていました。

こうした経験や、新しもの好きでTwitterやFacebookをやっていたことから、声がかかったのだと思います。ソーシャルメディアをまったく知らない人だと、炎上を怖がるなど食わず嫌いなところがあると思いますが、それはなかったですね。

――ソーシャルメディアの運用の目的はやはりWebメディアへの流入ということになるのでしょうか。

それも目的ですが、記者それぞれが独り立ちするようなブランディングも考えています。記者にファンがついてコミュニティができるようなイメージですね。

トラブルも多い新聞社のアカウント。ガイドラインをしっかり整備する

――ガイドラインの整備もお仕事だそうですが、いつごろから作り始めたのですか。

まず、3年前に前任者が作った暫定版があったのですが、時間が経過するなかで、新聞社のソーシャルメディアの使い方、ソーシャルメディア上での新聞社の扱われ方が変化していました。誹謗中傷や炎上といった経験から、我々には何が足りないのかという教訓も得ていたので、それらの状況を踏まえて正式版(朝日新聞社編集部門ソーシャルメディア・ガイドライン)を2015年3月に公開しました。

――記者などの従業員向けのガイドラインもあるのですか。

新聞社の場合、従業員規則の他に、「朝日新聞記者行動基準」や「社外言論活動に関するガイドライン」があります。ソーシャルメディアガイドラインは、基本的にそれに準拠する形で用意しています。

情報を扱う新聞社にとって、この時代、ソーシャルメディアを使わないという選択肢はありません。ですから、社員として守るべき決まりを守っていれば、Twitter、Facebook、YouTube、Instagramなどをどうぞ使ってください。会社として制限はしません、というのが基本的な考え方です。ただし、記者を名乗って活動する場合は、アカウントの承認を条件にしています。

――公式アカウントが数多くありますが、どのように立ち上げていますか。

アカウントは大きく2つ、記者個人のアカウントとグループアカウントに分けられます。グループアカウントは、社会部、スポーツ部などの部署ごとのアカウント、取材班や地方総局のアカウントなどがあり、イベント系なども含めると全部で100ぐらいあります。開設するときに届け出をしてもらい、運用の参考資料を渡していますが、実際の運用は任せています。

すべて見せないのがツイートをクリックさせるコツ

――Twitterで情報発信するときのコツはありますか。

記事の見出しとURLだけのツイートは、始めの一歩としてはいいですが、機械と変わらないためできるだけ避け、魅力的な見出しをつけるように研修でも伝えています。魅力的な見出しとは、ツイートの先にあるコンテンツに触れてもらえるように、クリックしたくなるような見出しです。

新聞記事というのは、見出し、リード(前文)、本文の3つがありますが、文字量はあとに行くほど増え、情報量も増えていきます。新聞記事は、逆三角形(ニュースのポイントを結論から示す書き方)で、見出しで要点が伝わらないといけません。ですが、Twitterの場合は見出しで内容がわかってしまうとクリックされないので、あえて結論を書かなかったり、インパクトのある言葉を出したりして、興味をひくような工夫をしています。

――ソーシャルメディアから記事への流入はどのくらいありますか。

記事への流入は、「Yahoo!トピックス」や「スマートニュース」経由などが大きいのですが、これらのメディアに掲載されるためには、もとの記事がソーシャルメディアで話題になることが欠かせません。ですから、記者200人がそれぞれアカウントを持って、ファンがつけば強みになるのです。なかには2万人ほどのフォロワーがいる「スター記者」も出てきています。

将来的なビジネスの可能性の1つとして、個別の記事コンテンツの有料化ということも考えられると思います。特定の記者の記事コンテンツを有料購読できるというような形ですね。

ソーシャルメディアでの情報収集は現代の重要スキル

――Twitterを使った情報入手という視点ではいかがでしょうか。

今の時代、ソーシャルメディアからの情報入手は記者の重要なスキルです。ネット上で事件を感知したり、データ分析したりすることですね。

以前から一般の方に写真を提供してもらうことはありましたが、Twitter経由で写真をもらうこともあります。ただ、気をつけないといけないことは、なかにはニセの写真をアップしてあたかも本物かのように発信する人がいることですね。ですから、情報の真偽を見極める能力も必要になっているので、マニュアルを用意し研修などでも伝えています。

――具体的にはどんなポイントがありますか。

たとえば、撮影場所を地図やストリートビューで確認し、写っている建物が実在するか確認します。あとは、写真データのタイムスタンプや位置情報などですね。加工されていると難しいですが、生のデータをもらうようにして確認しています。

火種は早めに見つけて消火する

――新聞社という立場から、批判にさらされたり炎上したりする機会は、一般企業よりも多いと思います。対応はどうしていますか。

炎上は確かにありますが、そこまで恐れてはいません。話題になることはよいことでもあります。とはいえ、根拠のない誹謗中傷に対してはきちんと説明します。また、我々が間違った情報を発信してしまったり、だれかを傷つけてしまったりした場合は、早く、丁寧に謝罪するように心がけています。

ソーシャルメディアをやっているからこそ、炎上の火種をあらかじめ知っておくことができます。思わぬところで名前があがることもありますが、ソーシャルメディアをやっていれば、問題を早く沈静化するノウハウを身につけることもできます。

――ソーシャルメディア登場の前後で、記事の作り方などに変化はありましたか。

読者の反応は、かつて、手紙や電話が主流でしたが、それ以外のチャネルができたことで、リアルタイムでいろいろな方の意見を聞けるようになりました。誹謗中傷もありますが、取材のネタや取材の深堀のアイデアといった建設的な声をもらうことができています。

一方で、まだネットのスピード感に記者がついていけないところもあり、ネット上で話題になってから紙面に掲載されるまで時間がかかることもあります。だからといって、ネット上の話題を紹介するだけでなく、情報の真偽、その背景なども含めて確度の高い情報を提供するようにしています。

ざっくりと数値を見ながら運用改善

――効果測定はされていますか。

本格的な効果測定はこれからになりますが、公式の分析ツールに加え、一部のアカウントは運用ツールの「つぶやきデスク」を使った簡単な分析、たとえば、一覧でつぶやきごとのRT数や反応が見られるので参考にしています。またフォロー、フォロワーの関係もわかるので、影響力のある人をフォローし、ダイレクトメッセージを送って取材に協力してもらうこともあります。

Facebookページは、インサイトを使って分析を行い、かなり改善されてきています。Twitterの投稿は速報がマッチしますが、Facebookは共感できる話題がマッチしているようです。また、Facebookにはクオリティの高い写真や動画が重要だと感じています。

今後は、個人に対してもTwitterのアナリティクスのマニュアルを用意して、自分で分析しながらエンゲージメントを高めて、ユーザーにアクションを起こしてもらいやすい情報発信ができるようにしたいですね。

会社としてKPIのようなものは用意していませんが、まず報道機関として、多くの人に記事などのコンテンツを届けることを目的にしています。「朝日新聞デジタル」のコンバージョンに結びつけられればよいと思います。無料会員登録と有料会員登録がありますが、特に有料会員登録はハードルが高く、ペイウォールの高さを感じます。

閲覧ピークに合わせて予約投稿を活用

――ソーシャルメディアの管理ツールを導入したきっかけは。

1つは、パスワードの一元管理ですね。アカウント数が多いので、担当者ごとに管理してもらっていますが、1~2年で異動になるので管理が大変です。つぶやきデスクなら、アカウントの追加や削除が一元管理できるのでストレスなく利用できます。

先ほど話した分析機能も使っています。今までは仕事の都合上、新聞の朝刊作業が続く深夜にツイートすることがありましたが、実際のところ見る人が多くないんですよね。Twitterの閲覧ピークは、朝の通勤時間と、夕方から夜にかけての時間帯です。実際、この時間帯に予約投稿することで、クリック数などのエンゲージメントが以前よりも増えています。

これまでは週末ニュースに触れる人は少なかったのですが、スマホの普及で土日のアクセスが増えたので、意識的にツイートするようにもしています。

――運用の悩みはありますか。

ソーシャルメディアを使ったことがない管理職と、若手のソーシャルメディア経験者とのギャップでしょうか。新聞記者は、ひと通り各部署を経験するので、管理職は専門分野以外にも通じているのですが、ソーシャルメディアだけは経験がないのでわからない。一方で若手は、メディアリテラシーは高くても、社会人経験が少ないといった違いもあります。

継続的に運用し続けるための仕組みを作る

――これからソーシャルメディアを担当する人に、アドバイスをいただけますか。

社内でもTwitterやFacebookをやりたいという人は多いのですが、始めることが目的にならないように、と話しています。ソーシャルメディアは、継続的に運用することによって信頼が増します。アカウントを開設したのに情報発信しないというのはおかしいですから、やるからには労力がかかるし、1人で運用し続けるのは無理だということを伝えていますね。

――今後やりたい施策はありますか。

いろいろありますよ。先日、将棋の感想戦をツイキャスでライブ配信(朝日新聞将棋取材班)したところ、1200人の同時視聴、延べ2万人の視聴がありました。もともと、将棋の解説をツイキャスで放送するという企画だったのですが、感想戦があることを知って急遽放送しました。簡単に、ニッチなターゲットにささるコンテンツが作れるのはいいですね。

また、InstagramやPinterestをこれから始めるところですし、海外の記者を含めてGoogleのハングアウトを使い、顔出しでディスカッションするというのも考えています。どれも基本無料で使えるプラットフォームなので、試行錯誤しながら可能性を探りたいですね。

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この記事の筆者

株式会社 深谷歩事務所
深谷歩

深谷歩事務所代表取締役。ソーシャルメディアやブロクを活用したコンテンツマーケティング支援を行う。Web メディア、雑誌の執筆に加え、講演活動も行う。

著書
  • 『小さな会社のFacebookページ制作・運用ガイド』
  • 『小さな会社のFacebookページ集客・販促ガイド』

http://officefukaya.com

アユダンテ株式会社
藤原 亜希子(Akiko Fujiwara)

神奈川県出身。横浜市立大学文理学部心理学科を卒業後、就職情報会社にて、Nifty-Serveを利用した就活学生の情報交換支援フォーラムを立ち上げ、運用する。その後、アユダンテ前身のイージャパン株式会社にて、企業サイトSEO施策プロジェクトを担当。子育て専念期間を経て、2011年12月より、アユダンテ株式会社にて、ディレクター、ソーシャルメディアマーケティング担当として、企業のSEOプロジェクト進行ならびに、企業のソーシャルメディア活用支援、コンテンツマーケティング支援を行っている。

CMSはただ導入しても意味はない! CMSツール6分類と、実現したいこと別に考える最適CMSの心得 | 生田昌弘の「Web担当者に喝!」 | Web担当者Forum

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CMSツールを機能や性能だけで検討するWeb担当者と業者に喝!

ユーザーにどんなサービスを提供するために導入するのかが明確でなければ、CMSツールは無用の長物。

「どのCMSが最適ですか?」とWeb担当者は気軽に言うけれど

市場には、さまざまな特徴や機能を持ったCMSツールがあふれている。そのため、CMSツールの選定は、プロにとっても難しい課題になりつつある。

それは、すべてのCMSツールを使用したことがある人はおらず、さらにCMSツールごとに、機能だけではなく用途そのものにも違いがあるためだ。

つまり、どのCMSツールが最適かどうかは、ユーザーであるあなた自身にしか判断できないということだ。

今回は、7月30日に開催されるイベント「第3回 CMSカンファレンス」との連動企画として、CMSツールの選び方を解説する。この連載でもCMSツールを何度か取り上げてきたが、それらを整理した内容になっている。

3回目になるCMSカンファレンスでは、代表的な4製品を一度に比較できるので、CMSツールの選定のためのヒントが得られるセミナーだと自負している。ぜひ、ご参加いただきたい。

※この記事の最後にイベントの詳細情報があります

心得その壱
CMSとは概念であると理解すべし

まず、CMSとは、お客さまにより良いサービスを提供するための必須ツールであるとともに、概念でもあるととらえることが重要だ。

単に「コンテンツを更新するため」だけに導入するのでは、CMSがもたらす価値を十分に活かしきれない。

たとえば「One to Oneのサービスを成し得るために」とか「『いつでも、誰でも、どこででも』を成し得るコンテンツ管理を実現するために」など、マルチデバイス時代にこそ必要になる考え方がある。CMSとは、これらを実現するための基本的な考え方であり、具体化するためのベースとなるツールなのだ。

だからCMSツールをどんなに入念に選んでも、この概念に基づいて設計されていなければ、さらにお客さまにどんなサービスを提供するのかを検討していなければ、意味はないし、有効に機能するわけもない。

CMSは、コンテンツをユーザーニーズに最適化するための概念であり、Webサイト構築の根底を担うものだと確信している。

だから、この概念は、CMSを導入しなくても実践可能だ。

心得その弐
ツール選びは「お客さまへのサービスレベル向上」の思いから始まる

CMSツールの導入を検討する場合、そのほとんどは、お客さまと関係ない理由から始まるといっても過言ではないだろう。たとえば、

  • 運用や更新の問題
  • 商品やサービスの管理の問題
  • 承認フローの問題

などだ。

CMSツールの選定作業が、往々にして機能のリストアップから始まるのは、そのためだ。

しかし、そのような場合の「やりたいこと」は、Webサイトそのものの改善ではなく、社内の問題を解決することを最優先にしてしまっている。

もちろん、社内の問題を解決することは、結果としてお客さまの利便やメリットにつながることも多い。しかし、強く意識してそれを行おうとしなければ、なかなか有効な成果にはならない。

自社の問題解決のためだけにCMSツールの選定が行われ、そのツールでどんなサービスを提供するのかという議論がないと、導入してもWebサイトそのもののサービスレベルはまったく変わらないままだ

この状況は、家族構成がわからないまま家を選んだり、社員数がわからないのに事務所を借りたりするようなもので、まさに本末転倒もいいところである。

しかし、Webサイトでどんなサービスをするかまったく決まっていないのに、CMSツールを選択する人がいる。これは事実であり、これこそがCMSがビジネスシーンで有効に活用されていない最大の要因なのだ。

「こんなことがしたい!」「あんなことがしたい!」という強い目的意識と、成功への執念があれば、最適なCMSツールを選択することはそれほど難しくはない。さらに、「やるべきこと」と「やりたいこと」が明確なら、最高のコストパフォーマンスを出せるCMSツールを探し出せる。

CMSツールを有効活用したいのならば、まず何をやりたいのかを明確にすることだ。

更新や運用を楽にするだけなら、WordPressやMovable Typeといった更新ツールで十分目的を達成できるかもしれない。

CMSツールがビジネスで有効に機能するのは、お客さまへのサービスレベルの向上を目指した場合だ。もしあなたが、ユーザーへのサービスレベルを向上させたいと思っているのならば、CMSツールがその望みをかなえてくれる可能性は大いにある。

心得その参
ツールの種類とそれぞれが「できること」「得意なこと」を理解すべし

CMSツール選びで最初に判断すべきことは、導入の目的が「更新ツール」としてなのか、「お客さまへのサービス向上のための施策」としてなのかだ。この切り口で、CMSツールを6つに分類すると次のようになる。

CMSツール6つの分類
  1. 更新ツールとして設計されているCMSツール

    ページ配信スピードが遅く、ほとんどの場合、デフォルトでは承認フローが存在しないものが多い。また、管理者は数人程度を想定していて、同時アクセスのパフォーマンスなどが考慮されていないものも多い。

  2. 更新ツールだが企業利用が想定されているCMSツール

    更新ツールに、承認フローなどの企業ユーザーに必要な要素を付加したもの。Aのツールをもとに、カスタマイズやアドオン追加などによって対応することもできる。

  3. 一対多の更新が可能なCMSツール

    コンテンツとページが一対一で対応するのではなく、登録したコンテンツをサイト内のさまざまな場所でさまざまな形で表示できるもの。

    コンテンツの一元管理が前提で、テンプレートなどの管理も可能。企業ユーザーのニーズにも対応している。一部であれば、動的配信もできるものが存在する。

  4. (ほぼ)常に同じコンテンツを動的に配信するCMSツール

    単に表示スピードが遅くなるだけで、何のメリットもない。フリーの更新ツールより、承認や配信面で少しばかりアドバンテージがあるのみ。

  5. バナーやランディングページなど特定パーツのみお客さまごとに出し分けられるCMSツール

    簡単な出し分けは可能だが、現実的なお客さまへのサービスの向上と考えると、はなはだ心もとない。ただし、このクラスのツールは、設計、制作の仕方によっては、お客さまごとにコンテンツを最適化することもできる。ただしその場合は、制作費がツールのライセンス料より高額になるだろう。

  6. すべての情報をID管理してデータを保持するCMSツール

    設計や制作の敷居はとても高いが、お客さまへの最適化を目指すためには、最適なツールであることは言うまでもない。本格的な商品管理ツールとしても有効に機能する。

さらに、この分類をもとに目的に対しておすすめのCMSツールのタイプを挙げると、次のようになる。

  • とにかく自社の情報を好き勝手に出したい!
    → A 「更新ツールとして設計されているCMSツール」

    あたかもカタログの会社案内のようなWebサイトを作りたいのなら、Aの「更新ツールとして設計されているCMSツール」がおすすめだ。オープンソースのツールも多く存在するので、ライセンス料は無償のものが大半。

    動作確認やセキュリティを問わなければ、さまざまな機能追加のアドオンなども豊富に存在する。また、制作会社に知見がある場合が多く、制作費をおさえて構築できる。

    とにかくWebサイトを立ち上げたいというニーズに沿って、「早い」「安い」を完璧に実現できる。ただし、運用更新がページ単位なので、大規模Webサイトや複数ページにわたって同じコンテンツの修正が必要になる場合は、覚悟が必要だ。

  • 情報を出したいだけだが、承認フローは必要な企業サイト
    → B 「更新ツールだが企業利用が想定されているCMSツール」

    おすすめは、Bの「更新ツールだが企業利用が想定されているCMSツール」だ。「安い」「早い」に加えて、企業サイトで最低限度必要な承認フローも実現できる。ただし、Aと同様の問題は発生する。

  • 一元管理しなければならないほどの情報量があるか、Webサイトのページ数が1000ページ以上ある
    → C 「一対多の更新が可能なCMSツール」

    おすすめはCの「一対多の更新が可能なCMSツール」だ。このクラスのツールになると、CMSツール本来の役割であるデータの一元管理ができるものや、静的ながら必要に応じて動的配信できるものも存在する。

    会社案内などで出し分けがほとんどなく、商品やサービス側でデータ量が多い場合には最適だ。

  • お客さまへのサービスレベルを上げたい!
    → E 「バナーやランディングページなど特定パーツのみお客さまごとに出し分けられるCMSツール」

    お客さまへのサービスレベルを上げたいなら、最低でもEの「バナーやランディングページなど特定パーツのみお客さまごとに出し分けられるCMSツール」以上のクラスが必要だ。

    このクラスのCMSがあれば、お客さまへのサービスでも社内の制作管理でも、ともに十分な対応が可能になる。さらに、それぞれのツールでお客さまへのサービスを向上したCMSツール導入の事例を持っている制作会社に発注することもお忘れなく。どんなにツールが良くても、設計と制作がだめだとAよりひどい結末が待っている。

  • One to Oneマーケティングをしたい!
    → F 「すべての情報をID管理してデータを保持するCMSツール」

    One to OneマーケティングのためのツールとしてCMSをとらえるならば、理想的なのはFの「すべての情報をID管理してデータを保持するCMSツール」がおすすめだ。

    このクラスなら、コンテンツの一元管理は言うに及ばず、PIM(製品情報管理)としても社内イントラとしても実用レベルで対応できるはずだ。Webサイト専用のCMSとはまったく次元の違うものだと理解してほしい。だからこそ、設計制作における負担が重いのもこのツールの特徴になる。さらに、制作コストも「それなり」にかかる。

ちなみに、Dの「(ほぼ)常に同じコンテンツを動的に配信するCMSツール」は、誰にもおすすめできない。おそらくこれを選択する人は、将来に期待を抱いて「いつかはOne to Oneを!」と想定して動的ツールにするのだろう。

しかし、このクラスの動的ツールでは、やりたいことは(ほぼ)できない。まず静的配信のCMSツールか、きちんと整理したコンポーネントを基本にしたテンプレートで普通にWebサイトを制作しておくほうが、EFのツールを導入する段階になったときにメリットがある。

心得その四
ツールの良し悪しを機能比較表だけで判断するべからず

CMSツールに関して、毎回聞かれるのはコストの質問だ。

フリーのツールから、ライセンスのみで億単位になるツールまで存在する。

そもそも、これらをひとくくりに「CMSツール」と呼んでいる現状に違和感がある。

とは言え、呼び方はツールベンダーの自由なのでどうしようもない。利用者が、それぞれのツールを見極めるしかないのだ。

車であれば、スポーツカーとトラックの違いがわからない人はいないだろう。CMSツールにおいても、そのレベルの見極めができるようになる必要がある。

さらに高額なCMSツールには、一見機能として備わっていないようでも、そもそも何でも一から設計して独自に機能を追加できるように作られている製品が多い。それを考慮せず、単純に機能比較表(機能の有無を○×で示したあの表だ)を作ると、高額なツールのほうが見劣りすることになる。

「最低限の機能はひととおりそろっているので、そのまま利用してください」

なのか、

「何でも好きなように作ってください。そのための土台は用意しています」

なのか。

この違いが理解できていないと、機能比較表で「○」が多いツールを選んだはずなのに「やりたいことがまったくできない!」という結果になってしまう。

どんなツールにせよ、お客さまへのサービス向上のために導入するのであれば、設計や制作の工程は必須だ。この工程がなければ、どんなに高機能なCMSツールを導入しても、真価を発揮することはない。

CMSツールを導入するだけで、すべてを解決できるかのような幻想は捨てなければない。

お客さまへのサービス向上を実現するために最適なCMSツールを選定し、それを自社の企画したサービスに適用するように設計、制作する。
これがなければ、CMSツールは有効に機能しないのだ。

本記事の筆者 キノトロープ生田氏も講演
【7月30日(木)開催】キノトロープ主催 第3回 CMSカンファレンス

ビジネス成果を上げる!CMSの有効活用法
~商用CMS 主要4製品を有効に機能させるために~

Webサイトの管理・運営の業務効率向上やマーケティングなど企業のビジネス戦略に必須のツールとなっているCMS。しかし、その特性や概念を正しく理解しておかなければCMSを有効に活用することはできません。

そこで、20年に渡るCMS構築実績を持つキノトロープと商用CMSで主要な4製品の各ベンダーが集結し、CMSを有効に機能させるために押さえておくべきポイントや各製品の機能や特徴、活用方法について、お伝えします。

開催概要

  • イベント名称:第3回 CMSカンファレンス
    ビジネス成果を上げる!CMSの有効活用法
    ~商用CMS 主要4製品を有効に機能させるために~
  • 日時: 2015年7月30日(木) 14:00~17:30 (13:30 開場)
  • 場所:ソラシティ カンファレンスセンター 2F Sola City Hall 【WEST】
    東京都千代田区 神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ 2F
  • 定員: 200名
  • 参加費:無料(事前登録制)
  • 主催:株式会社キノトロープ
  • 共催:日本オラクル株式会社/株式会社ジゾン/株式会社のれん/株式会社ミックスネットワーク
「ビジネス成果を上げる!CMSの有効活用法~商用CMS 主要4製品を有効に機能させるために~」セミナーに参加申し込みする(参加無料)
※主催のキノトロープの申し込みフォームに移動します

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オリジナル記事:CMSはただ導入しても意味はない! CMSツール6分類と、実現したいこと別に考える最適CMSの心得 | 生田昌弘の「Web担当者に喝!」 | Web担当者Forum
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この記事の筆者

生田 昌弘(いくた まさひろ)

株式会社キノトロープ
代表取締役社長

1959年生まれ。岡山県出身。1985年に生田写真事務所を設立し、カメラマンとして活動を開始する。1993年12月にキノトロープを設立し、代表取締役に就任。以後、一貫した方針で数々のWebソリューションを築き上げる。現在もネットエバンジェリストとして布教活動を実践中。

主な著書に『Webブランディング成功の法則55』(翔泳社)、『CMS構築成功の法則』(技術評論社)、『Webサイト構築ワークフロー』(ソフトバンククリエイティブ)、『アクセス解析からはじめる Webサイト運用 成功の法則』(ソフトバンククリエイティブ)、『次世代Webサイト構築ワークフロー』(インプレスジャパン)など。

【イラスト】
北上 諭志(きたがみ さとし)

日本オラクル、クラウド移行を支援する専任組織「クラウド・カスタマー・コンシェルジェ」を発足 | ニュース | Web担当者Forum

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ITソリューションの日本オラクルは、既存顧客のクラウドへの移行を支援するため、専任組織「クラウド・カスタマー・コンシェルジェ」を7月13日発足した、と同日発表した。同社は自社導入型業務アプリケーション製品の既存の顧客に対し、クラウドへの移行を促すプログラム「Oracle Customer 2 Cloud」を3月から展開しており、多数の顧客が活用している。こうしたクラウドへの移行支援へのニーズが高まることを想定し、Oracle Customer 2 Cloudを拡充して専任組織を発足することにした。

クラウド・カスタマー・コンシェルジェは、システム全体の現状を把握するための調査と評価を行う無償アセスメントを実施し、ソフトウェアとハードウェアを含めた既存のIT資産を無駄にすることなく、クラウドを有効的に活用してIT環境を最適化するための新しいシステム構成案を作成する。

活動範囲は、アセスメント対象となるシステムの特定、現状のシステム基盤の整理と問題点の整理、クラウドの活用を想定した新しいシステム全体像と移行計画の立案となっている。

日本オラクル
http://www.oracle.com/jp/

Oracle Cloudソリューション
http://www.oracle.com/jp/cloud/overview/

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オリジナル記事:日本オラクル、クラウド移行を支援する専任組織「クラウド・カスタマー・コンシェルジェ」を発足 | ニュース | Web担当者Forum
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店頭購買情報をクラウドで提供、ID-POSデータ活用のマーケティングサービス「Dolphin Eye」開始 | ニュース | Web担当者Forum

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ビッグデータ活用のカスタマー・コミュニケーションズ(CCL)とITアウトソーシングサービスの日立システムズは、ビッグデータ活用分野で協業を開始する、と7月13日発表した。CCLのID-POSデータを活用した店頭購買情報を提供する「Dolphin Eye(ドルフィンアイ)」を7月13日から共同で提供する。2015年度中には、日立システムズの「ソーシャルデータ活用・分析サービス」とCCLのDolphin Eyeを組み合わせ、ソーシャルデータとID-POSデータを統合的に分析・活用するソリューションを提供するという。

CCLと日立システムズは、両社のサービスを組み合わせ、消費者の購買行動を把握・分析するサービスの提供を目的として協業した。Dolphin Eyeは、購買行動データベース「TRUE DATA」を搭載し、ビッグデータ分析を中小規模の事業者が活用できるようにしたクラウド型のサービス。

両社はDolphin Eyeを中堅中小規模の小売業、食品メーカー、日用品メーカー、卸売業向けに販売し、2018年度末までに累計1000社への販売を目指していく。

カスタマー・コミュニケーションズ
http://www.truedata.co.jp/

日立システムズ
http://www.hitachi-systems.com/

Dolphin Eye
http://www.truedata.co.jp/service/

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[ユーザー投稿] 「Google アナリティクス」スタートアップ・活用セミナー 〜売上拡大&リピート率最大化のPDCAを回す!〜 | Web担当者Forum

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